日本オーチス・エレベータ

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日本オーチス・エレベータ株式会社Nippon Otis Elevator Company)は、東京都文京区に本社を置くエレベータエスカレータメーカー。

概要

アメリカ複合企業体ユナイテッド・テクノロジーズ完全子会社であるオーチス・エレベータの日本法人(直接の親会社はオーチスパシフィックホールディングス(Otis Pacific Holdings))。パナソニックが28.1%を出資し、同社の持分法適用関連会社(パナソニックグループには含めない)となっていたが、2012年に全株式を売却し、業務・資本提携を解消した。一方、三井住友銀行三井住友信託銀行などの住友グループは引き続き出資している。

千葉県山武郡芝山町に大規模なテストタワー(高さ:154.2m、98年完成当時日本最大、世界最大級のテストタワーであった、現在、エレベータ試験塔としては日立製作所水戸事業所(茨城県ひたちなか市)"G1TOWER"の213.5m、三菱電機稲沢製作所(愛知県稲沢市)の173m、フジテック滋賀製作所(滋賀県彦根市)の168.65mに次ぐ国内4番目の高さとなっている。)を備えた工場を持っている。

日本オーチスの商品は同社が直接販売するルートと、松下電器産業(当時)経由で販売するルートがあった。後者の場合は「National OTIS」ブランドが付加されていたが、2005年7月に発足した松下・オーチス間の新協業体制が構築されたことにより、「National OTIS」ブランドは廃止された。

1896年に日本で最初のエレベータを日本銀行本店に、1914年には同じく最初のエスカレータを三越日本橋本店[1]に設置した実績を持つ(アメリカの本社による設置)。日本での本格的な創業は1927年

ホームエレベータ・小型エレベーター事業は、パナソニック電工の子会社「パナソニック ホームエレベーター株式会社」(本社は大阪府門真市のパナソニック電工本社内)に19.9%出資する形で展開していたが、パナソニック電工を合併したパナソニックに2012年に全株式を売却している。製造拠点は引き続き日本オーチス・エレベータ芝山工場内にあったが、時期は不明であるが、すでに退去し、成田市三里塚光が丘に移転している。なお、メンテナンス事業の一部を日本オーチスが引き受けている。

2016年中に、シンドラーエレベータから保守点検事業と、同社完全子会社で独立系メンテナンス会社のマーキュリーアシェンソーレの全株式を譲り受けることが決まった[2]。シンドラーが設立する新会社の日本エレベータサービス株式会社(譲渡時オーチス・エレベータサービス株式会社に商号変更)に保守点検事業を移管し、その新会社の株式を日本オーチスが購入するというスキームがとられる。同年10月3日付で株式の譲渡が行われた[3]。最終的には2018年6月1日をもってオーチス・エレベータサービスを吸収合併し[4]、以後は日本オーチス自身がシンドラー製エレベーターの保守点検を行う。

初期のOTISエレベーターの設置例

  • 松屋銀座本店本館(1924年設置、1966年の増床時まで運転された。現在は三菱電機製が運転している)
  • 関西電力黒部専用鉄道欅平駅竪坑(1939年設置、1985年まで使用。当時日本最強の巻上げ能力を誇り、現在は本社で展示される)

機種

エレベーター

到着アナウンスは富沢美智恵が担当しているものもある。

標準型

レジャーメイド
ダルジャン
モデライズ
スペックダジャン
SPEC Ⅳ - スペックⅣ
SPEC Ⅴ - スペックⅤ
SPEC Ⅶ - スペックⅦ
SPEC 50 - スペック50
この機種よりロープ式の制御方式がVVVF制御化。この機種のインジケータはドア上部にあり7セグメント、ボタンは周りが橙色に光る。メーカー·積載プレートは操作盤上部にあり、メーカーは基本的に「National OTIS」と書かれている。また、初期のボタンは後のSPEC TIARAタイプのボタンに交換されている場合が多い。
SPEC 60VF - スペック60VF
SPEC 50と同様にロープ式の制御方式がVVVF制御。操作盤のランプがLED化され、表示機が7セグメント方式でボタンの形状は黒に白地で左右にあるランプが点灯する。SPEC 50同様に初期のボタンは後のSPEC TIARAタイプのボタンに交換されている場合が多い。
SPEC JR - スペックジュニア
4人乗り小型エレベーター。操作盤などのデザインはSPEC 60VFと同一で、駆動方式がドラムにワイヤーロープを巻き付けてかごを昇降させる巻胴式が採用されている。
SPEC CRECES - スペッククレセス
1989年にグッドデザイン賞を受賞している。操作盤は四角い形状の押しボタンでカラーはベージュ寄りのホワイト色の塗装がされている。ロープ式・油圧式の他リニアモーター式も生産された。また、ロープ式の巻き上げ機は、当機種よりヘリカルギアが採用された。
SPEC ALZA - スペックアルサ
操作盤の形状はスペッククレセスと同一であるが塗装がダークブラウン色に塗装されている。また、油圧式もVVVF制御化され、リニアモーター式も生産された。
SPEC TIARA - スペックティアラ
スペックアルサから操作盤廻りの形状が大幅に変更されボタンの形状も四角から丸型になり文字部分が点灯する。リニアモーター式も生産された。
SPEC REVO - スペックレボ
1998年発売。操作盤などのデザインはスペックティアラとほぼ同一で、この機種よりマシンルームレス化した。
SPEC SOCIE - スペックソシエ
SPEC JRの後継機。同じく4人乗りで、機種名は「Standard」「Operate」「Compact」「Intelligent」「Equip」の頭文字をとったものである。
新リニア
1998年発売。リニアモーター式マシンルームレスエレベーター。つり合いおもりにリニアモーターが搭載されており、おもりが昇降することによりかごが昇降するようになっている。
SPEC ECO - スペックエコ
ピット150㎜で直接水圧式のマシンルームレスエレベーター。
Gen
Gen2 Series - Gen2 シリーズ
日本では2005年頃発売。Gen2という名称は「Generation2」の略である。他社のエレベーターとは異なり、従来のワイヤーロープではなく「フラットベルト」を活用しながらエレベーターを昇降するようなテクノロジーを手掛けている。また、「パルスシステム」でエレベーターが稼働中でも常に監視し続けるようなシステムも装備されている機械室レス・エレベーターである。階数表示のインジケータは古い機種で7セグメント式または16セグメント式であるが、最新機種ではインジケータがLEDセグメント式(標準仕様)またはセグメント式、オプションで液晶式もある。
Gen2 Premier - Gen2 プレミア
最新標準型乗用、寝台用エレベーター
Gen2 Prestige - Gen2 プレステージ
最新型高層用エレベーター
非常用はこの機種に該当する
Gen2 Life - Gen2 ライフ
最新型車椅子向けエレベーター
Gen2 Heartful Tower - Gen2 ハートフルタワー
最新型4人乗りエレベーター
Gen2 Confort
最新型集合住宅向けエレベーター

オーダー型

エレボニック401
エレボニック411
最高級オーダー型エレベーター。
Order REVO - オーダーレボ
SKYWAY - スカイウェイ
1998年発売。六本木ヒルズ森タワーのオーチス製階間調整機能付ダブルデッキエレベーターは、この機種である。

リニューアル

Gen2 MOD
積載750kgまでの一部エレベーターのリニューアルに対応。Gen2 シリーズでもある。
Renova DUO
油圧式エレベーターからのリニューアル機種はこの機種に該当する。
Renova
オーチス製のエレベーターのリニューアル機種は大体この機種に該当する。
Renova JR
スペックジュニアのリニューアル機種はこの機種に該当する。

特記事項

関連項目

脚注

  1. 現在、日本橋三越本店本館のエスカレーターは三菱電機製。
  2. 日本オーチス、シンドラーの日本での昇降機サービス事業を取得へ
  3. 日本オーチス、シンドラーエレベータの日本での昇降機サービス事業の取得を完了 シンドラー社公認サービス事業会社「オーチス・エレベータサービス株式会社」として新たに事業開始日本オーチス・エレベータプレスリリース2016年10月3日。あわせてオーチス・エレベータサービス株式会社(法人番号0106-01-049702)登記簿も参照。
  4. 日本オーチス、オーチス・エレベータサービスとの合併を発表オーチス・エレベータサービス2018年4月5日
  5. 日本オーチス・エレベータ株式会社沿革(Internet Archiveによるキャッシュ)

外部リンク