日曜日

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日曜日(にちようび)は、土曜日月曜日の間にあるの一日。週の始まりを日曜日と考えると1日目となる。カレンダーでは赤色で表記される例が比較的多い。名称は、七曜のひとつである太陽の日にちなむ。

各言語での名称

日本語以外では、英語: Sundayドイツ語: Sonntagオランダ語: Zondagなどと呼び、これらは日本語同様、由来は「太陽の日」である。そのほかに「主日」に由来する名で呼ぶ言語(ロマンス語等)も多い。

なお、ヨーロッパの多くの言語では安息日に由来する言葉を土曜日にあてている。


起源・沿革

旧約聖書

神が天地の創造を6日間で終え、7日目に休んだとされる安息日土曜日であり、週の初めの日が日曜日である。

ヘレニズム

ヘレニズム文化が発達した地中海世界で、太陽が支配する曜日として紀元前1世紀に初登場し、途絶えることなく現代に伝わっている。占星術により、土曜日は不吉とされて外出などが忌避されたかわりに日曜日は吉日となった。

キリスト教の国教化 -礼拝日として-

1世紀以降、インド・ペルシャの太陽神(ミスラ)を主神とするミトラス教ローマ帝国に流入し、広く信仰された。 古代太陽神が広く信仰されていた時代は日曜日が礼拝日であったという。

キリスト教では、福音書(1世紀に成立-キリスト教年表参照)のとおり、イエスはユダヤ人の安息日(土曜日)の翌日に復活したと信じられるが、後に、これを記念するとして、毎週日曜日に教会で礼拝が行われるようになっていった。2世紀以降、ローマ教会は毎年の過越(陰暦14日)の聖餐をせず、土曜日が終わるまで断食し、日曜日に聖餐をするようになった。その後4世紀になって、ローマ帝国では日曜日を休日とし、休業するように皇帝(コンスタンティヌス1世)が命じた。キリスト教などの全ての宗教を公認した皇帝であるが、国教は定めなかった。

休日としての普及

キリスト教圏では一般にこの日は休日であるほか、現在ではキリスト教圏以外でも日曜日を休日とする習慣が広がっている。

イギリスで1802年に世界初の「工場法」ができ、以後、20世紀にかけて世界各地では労働運動を背景として、雇用主は労働者に週1日の休みを与えるよう法制化された。国・地域によっては、労働者の権利として認められるのは遅く、たとえば、ポルトガルが週6日労働を法制化したのは1911年であり、1918年南米コロンビアでは、農園労働者が週6日労働などを要求して長期のストライキを闘ったが敗北に終わったことがある。日本では戦後1947年に日本国憲法にともなって労働基準法ができ、1週間に1日または4週間に4日の休日を与えることが定められた。一方、農村では「生活改善運動」が組織され、農家の働く女性の休日を実現するため、住民自治により月2回の定休日を設けたことがあるにとどまっていたが、高度成長期における人口移動を通じて都市部の勤労者が多数となったことから、社会人が日曜日に休む習慣が日本でも普及した。

黎明期のメジャーリーグベースボールでは、日曜日は安息日という理由から、試合開催はタブー視されていた。しかしアメリカン・アソシエーションは日曜日にも試合開催を積極的に行い、観客動員数増加に貢献した。

日本における日曜日

日本では欧化政策(文明開化)の中で導入され、市町村役場、初等学校などを通じて地方に普及した。ちなみに導入以前は官庁は5日周期の休日(一六日)としていたため、日曜日を休日とする事で、かえって労働時間は増加した。

全国共通して日曜日を官庁の休日と定める法律は「国会に置かれる機関の休日に関する法律」「裁判所の休日に関する法律」「行政機関の休日に関する法律」があり、行政機関・裁判所などの当該機関の休日を日曜日(および土曜日・祝日・指定された日)と定めている。しかし、民間企業にも適用される労働基準法において休日に関する具体的な曜日は指定されていない。 祝日法の振替休日の規定は民間企業には適用されないが、日曜日を休日であるという前提に基づいているため、事実上、日曜日が休日であると一般的に認識はされている。

官庁では1876年の日曜日導入まで五十日(ごとおび)の翌日と朔(ついたち:月の初日)を公休日としていた(一六日)。しかし、人口の大多数を占めた農家には農作業を休む日として毎月定例の「市」が立つ日、「」の集まりがあるほかは、毎週の定休日は無く、むしろ、農繁期には家業を手伝わせるため学校も休校した。1945年以前、ところにより月1回の一斉休業日が設けられるにとどまる。

振替休日

現在では休日となることが多いが、行事の都合で出校日にする学校や、業務内容の関係で休日としない会社もある。この場合、その日に一番近い平日振替休日または通常の休日とする。消費者に相対する小売業をはじめ第三次産業に従事する人口の比率が高まっており、日曜日を定休日としない事業所は多い。製造業の代表的な職場では、祝日法に定める振替休日は無視されている(トヨタカレンダー参照)。

これとは別に、日本では1973年より日曜日と祝日が重複した場合は振替休日が設けられるようになった。

交通状況

鉄道においては平日とは異なり、朝や夜間の利用者は少なく、日中の利用者は若干多い[1]。そのため、終電が繰り上げになる路線があったり、鶴見線名鉄築港線和田岬線のように工場への通勤が主体となる鉄道路線では平日よりも本数が極端に減少する路線もある。

路線バスにおいても通学利用が主体となる路線(特に地方)では日曜(または休日)が運休となる路線もある。

休業とする業種

公立図書館美術館博物館の多くは月曜日を定休日(休館日)としているが国立国会図書館は日曜日が休館日である。

医療機関の多くは日曜日を休診としている。これは他のサービスやスタッフとの連携に問題があるためとされている[2]

サンデーショック

私立中学校のいわゆる名門校は、地域によってある一定の日時(東京都においては2月1日)に入試を行うことによって併願を制限している。しかし、その日が日曜日にあたる場合、一部のキリスト教系私立中学校では入試が実施されず、翌日に設定されることがある。従ってその年度の受験生は通常併願できない組み合わせの学校同士を受験できることとなり、入学のチャンスが増える。一方で、例年とは異なる受験者層が受験することにより当該学校のみならず地域全体の学校の難易度に変化が生じ、合否の予測が困難となることもある。一部ではサンデーショックと呼ばれる。

日曜日に発生した歴史的事件

歴史上、日曜日に発生した騒乱・虐殺事件について、血の日曜日事件 (Bloody Sunday) と呼ぶ事がある。この名前で呼ばれる事件はいくつかあるが、その中でも代表的なのは以下の物である。

「日曜日」を語源とする文物

「日曜」を冠した番組

テレビ

日曜のみ放送のニュース番組
テレビドラマのタイトル

ラジオ

日曜日に関する作品

小説

映画

楽曲

脚注

  1. 東日本旅客鉄道(JR東日本)の資料によると、時間帯ごとの移動者数は7時 - 8時台と18時 - 19時台は平日よりも休日の方が移動者数が少なく、10時 - 16時台は平日よりも休日の方が移動者数が若干多いという結果が出ている。出典:駅を中心とする移動と消費に関する調査研究 (PDF)
  2. なぜ、土日に開いている病院が少ないのでしょうか? - アメーバニュース

関連項目