文和

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文和(ぶんな、ぶんわ)は、日本南北朝時代元号の一つ。北朝方にて使用された。観応の後、延文の前。西暦では1352年から1355年までの期間を指す。この時代の天皇は、北朝方が後光厳天皇。南朝方が後村上天皇室町幕府将軍は足利尊氏

改元

当時の代始改元は即位翌年に行う踰年改元が一般的であったが、正平一統に絡む緊迫した政治状況下において、足利尊氏の名代であった嫡男義詮は北朝立て直しのために至急の改元を求める武家執奏を行い、新天皇の践祚から1か月余りで改元が実施された[1]

出典

旧唐書』順宗紀の「叡哲温文、寛和仁恵」と『三国志』呉志孫権伝の「文和於内、武信于外」から。

文和期におきた出来事

死去

西暦との対照表

※は小の月を示す。

文和元年(壬辰 一月※ 二月 閏二月※ 三月※ 四月 五月※ 六月 七月※ 八月 九月 十月 十一月※ 十二月
正平七年
ユリウス暦 1352/1/18 2/16 3/17 4/15 5/14 6/13 7/12 8/11 9/9 10/9 11/8 12/8 1353/1/6
文和二年(癸巳 一月※ 二月 三月※ 四月※ 五月 六月※ 七月 八月※ 九月 十月 十一月 十二月※
正平八年
ユリウス暦 1353/2/5 3/6 4/5 5/4 6/2 7/2 7/31 8/30 9/28 10/28 11/27 12/27
文和三年(甲午 一月 二月※ 三月 四月※ 五月※ 六月 七月※ 八月※ 九月 十月 閏十月※ 十一月 十二月
正平九年
ユリウス暦 1354/1/25 2/24 3/25 4/24 5/23 6/21 7/21 8/19 9/17 10/17 11/16 12/15 1355/1/14
文和四年(乙未 一月 二月※ 三月 四月※ 五月※ 六月 七月※ 八月※ 九月 十月 十一月※ 十二月
正平十年
ユリウス暦 1355/2/13 3/15 4/13 5/13 6/11 7/10 8/9 9/7 10/6 11/5 12/5 1356/1/3
文和五年(丙申 一月 二月 三月※ 四月 五月※ 六月※ 七月 八月※ 九月※ 十月 十一月 十二月※
正平十一年
ユリウス暦 1356/2/2 3/3 4/2 5/1 5/31 6/29 7/28 8/27 9/25 10/24 11/23 12/23

脚注

  1. 久水俊和「室町時代の改元における公武関係」(初出:『年報中世史研究』34号(2009年)/改題所収「改元をめぐる公家と武家」久水『室町期の朝廷公事と公武関係』(岩田書院、2011年) ISBN 978-4-87294-705-2)