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{{複数の問題
 
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{{Infobox 空港
 
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{{座標一覧}}
 
{{座標一覧}}
'''広島空港'''(ひろしまくうこう、{{lang-en-short|Hiroshima Airport}})は、[[広島県]][[三原市]][[本郷町 (広島県)|本郷町]]にある[[空港]]。[[空港法]]では[[日本の空港#国管理空港|第4条第1項第6号に該当する空港として政令で定める空港(国管理空港)]]に区分されている。
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'''広島空港'''(ひろしまくうこう、{{lang-en-short|Hiroshima Airport}}
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[[広島県]][[三原市]][[本郷町 (広島県)|本郷町]]にある[[空港]]。[[空港法]]では[[日本の空港#国管理空港|第4条第1項第6号に該当する空港として政令で定める空港(国管理空港)]]に区分されている。
  
 
== 概要 ==
 
== 概要 ==
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空港内の施設として[[海上保安庁]]第六管区海上保安本部広島航空基地(ひろしまこうくうきち)、広島県防災航空センター(ひろしまけんぼうさいこうくうセンター)が所在している。また空港設備を一周する形でサイクリングコースが整えられており、自転車のレンタルや競技会が開催開催されている。空港北側には[[広島県立中央森林公園]]があり、離着陸する飛行機を高台から見下ろすことが出来る。
 
空港内の施設として[[海上保安庁]]第六管区海上保安本部広島航空基地(ひろしまこうくうきち)、広島県防災航空センター(ひろしまけんぼうさいこうくうセンター)が所在している。また空港設備を一周する形でサイクリングコースが整えられており、自転車のレンタルや競技会が開催開催されている。空港北側には[[広島県立中央森林公園]]があり、離着陸する飛行機を高台から見下ろすことが出来る。
[[File:Hiroshima Airport Aerial photograph.2005.jpg|thumb|center|700px|広島空港の空中写真。<br/>{{国土航空写真}}。2005年撮影の4枚を合成作成。]]
 
 
== 歴史 ==
 
=== 年表 ===
 
* [[1972年]]([[昭和]]47年)7月 - 広島県及び広島市が、広島空港の航空需要・施設能力等を明らかにするために広島空港基本調査を実施。
 
* [[1982年]](昭和57年)3月 - 広島空港基本調査結果を公表。「既存空港(後の広島西飛行場)の沖出し案」、「洞山案(東広島市、竹原市、豊田郡安芸津町)」、「用倉案(豊田郡本郷町)」の3案が併記された。
 
* [[1983年]](昭和58年)7月 - 広島空港問題連絡会議において、新空港候補地として用倉地区を選定。
 
* [[1986年]](昭和61年)4月 - 新広島空港基本計画決定。
 
* [[1988年]](昭和63年)11月 - 新広島空港本体工事起工式。
 
* [[1993年]]([[平成]]5年)[[10月29日]] - [[豊田郡]][[本郷町 (広島県)|本郷町]]にて、'''新広島空港'''として供用開始。同時に、[[広島市]][[西区 (広島市)|西区]]にあった旧広島空港は[[広島西飛行場]]へ名称変更された。
 
* [[1994年]](平成6年)
 
** '''広島空港'''へ名称変更<ref name="ocab" />。
 
** [[6月1日]]( - [[9月30日]]) - ANAにより、[[新千歳空港|札幌]]線に[[ボーイング747#747SR-100型|スーパージャンボ (B747SR-100)]] が就航、第二種空港同士の路線で初めて大型機が投入された。
 
* [[1996年]](平成8年)11月 - 滑走路を西側に500m延長する工事に着手。
 
* [[2001年]](平成13年) - 滑走路延長完成(2,500m→3,000m)<ref name="ocab" />。
 
* [[2005年]](平成17年)[[3月22日]] - [[三原市]]と本郷町等との対等合併([[平成の大合併]])により、同市内となった。
 
* [[2006年]](平成18年)[[4月1日]] - 8番スポット搭乗橋供用開始(国内、国際線スポット合わせて6つ目)。
 
* [[2008年]](平成20年) - RW10においてILSカテゴリーIIIaの運用を開始<ref name="ocab" />。
 
* [[2009年]](平成21年)
 
** RW10においてILSカテゴリーIIIbの運用を開始<ref name="ocab" />。
 
** [[12月27日]] - 利用者数が延べ5,000万人を突破<ref>[http://flyteam.jp/news/article/27576 広島空港、10月11日に利用者6,000万人を達成](FlyTeamニュース 2013年10月14日)</ref>。
 
* [[2015年]](平成27年)[[4月14日]] - [[アシアナ航空162便着陸失敗事故]]が起こる。
 
**この事故により空港は16日まで閉鎖されたほか、ILSローカライザーが破損したことに伴い、長期にわたり影響が出た<ref name="asahi20150417"/>。
 
***[[4月17日]] - [[5月5日]]昼 - 有視界飛行に限定しての発着<ref>[http://www.mlit.go.jp/common/001087382.pdf 広島空港の滑走路等に係る暫定運用再開について] - 国土交通省交通局 2015年4月16日</ref><ref name="asahi20150417">[http://www.asahi.com/articles/ASH4K0PG7H4JPITB01Z.html 事故機まだ…広島空港3日ぶり再開 離着陸条件を厳しく] - 朝日新聞 2015年4月17日</ref>。
 
***5月5日夕方から - 仮設の「CATI」での運用を開始<ref>[http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20150505/4530651.html 着陸機誘導施設 運用開始] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20150505131059/http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20150505/4530651.html |date=2015年5月5日 }} - NHK広島放送局 2015年5月5日</ref>。
 
***[[9月15日]]に「CAT-IIIa」が続けて[[9月19日]]から「CAT-IIIb」の運用が再開され、事故前の状態に戻った<ref>[http://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20150909/4799331.html 広島空港の誘導施設運用再開へ]{{リンク切れ|date=2016年2月}} - NHK広島放送局 2015年9月9日</ref><ref>[http://flyteam.jp/airline_route/hnd_hij/news/article/57658 広島空港、羽田線の利用者数も前年比割れを解消 CAT-IIIb復旧で] - flyteam 2015年12月14日</ref>。
 
* [[2017年]](平成29年)[[10月29日]] - 7時半~21時半だった運用時間を1時間延長し22時半までの運用となる<ref>[http://toyokeizai.net/articles/-/196495 広島-東京「新幹線vs飛行機」の仁義なき戦い 航空の最終便繰り下げで「夜の競争」が激化。] 東洋経済オンライン 鳥海 高太朗 : 航空・旅行アナリスト 帝京大学非常勤講師 2017年11月10日配信</ref>。
 
 
=== 利用者数 ===
 
{{seealso|日本の空港#統計情報}}
 
広島市に本社を置く南日本航空([[東亜航空]])は、[[1956年]](昭和31年)から定期便([[鹿児島空港|鹿児島]] - [[種子島空港|種子島]]線)の運航を始め、さらに吉島飛行場を拠点として路線を拡充した<ref name="HakkaidoGeo">{{PDFlink|[http://www.hokkaidogeog.org/pub/gs/gs67/gs67_04.pdf 新広島空港の開港に伴う現広島空港の存続問題]}}(北海道地理学会)</ref>。
 
 
[[高度経済成長]]期の[[1961年]](昭和36年)に(旧)広島空港が開港すると同社は吉島から拠点を移し、同空港と[[中国四国地方]]や[[九州]]とを結ぶ近距離便および東京便の運航を開始した<ref name="HakkaidoGeo"/>。また、[[全日本空輸]]も近距離便などを開設した<ref>[http://www.ana.co.jp/ana-info/ana/ana_history/menu/chrono-60.html 年表詳細](全日本空輸)</ref>。このため、近距離便の比重が大きい年間旅客数が20万人を超える空港として発展したが、[[1966年]](昭和41年)に[[石崎汽船]]が[[広島港]] - [[松山港]]間に[[水中翼船]]を就航させ、[[1968年]](昭和43年)に[[日本国有鉄道|国鉄]]がダイヤ改正([[ヨンサントオ]])をすると、近距離便は伸び悩むこととなった<ref name="HakkaidoGeo"/>。
 
 
しかし、1960年代末からは大阪便や東京便の旅客数増大があり、年間旅客数は50万人を超えるようになった<ref name="HakkaidoGeo"/>。[[1975年]](昭和50年)に[[山陽新幹線]]が[[岡山駅]] - [[博多駅]]間で延伸開業すると、大阪便および[[福岡空港|福岡]]便が廃止となり、年間旅客数は開業前の約1/3まで減少した<ref name="HakkaidoGeo"/>。これ以降、当空港の旅客数は東京便がそのほとんどを占めるようになり、徐々に旅客数を増やした<ref name="HakkaidoGeo"/>。
 
 
[[1984年]](昭和59年)の[[東亜国内航空]]の[[エアバス]]機乗り入れからジェット化が本格的に始まると、年間旅客数は50万人を再び突破し、[[日本航空]]の乗り入れが開始されトリプルトラックとなったこともあり[[バブル景気]]期にかけて急増<ref name="HakkaidoGeo"/>。[[1992年]]度(平成4年度)には約200万人に達した<ref name="CityFeature">{{PDFlink|[http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/1441680009438/files/2-houkoku-kiso_2.pdf 基礎資 料(平成25年度末) ~本市の特性~]}}(広島市)</ref>。
 
 
[[1993年]]度(平成5年度)の年間旅客数は、(旧)広島空港が206万人<ref name="CityFeature"/>、10月に開港した(新)広島空港が86万人<ref name="PrefHiroshima20151203">{{PDFlink|[https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/192820.pdf 広島空港の現状及び将来に向けた課題について]}}(広島県 空港活性化部会 2015年12月3日)</ref>と一気に100万人近い増加を見せた。新空港は、[[推計人口]]が県内1位の[[広島市]]({{ウィキ座標|34|23|6.7|N|132|27|19|E|region:JP|地図|name=広島市}}、[[安芸国|安芸地方]]、[[都道府県庁所在地|県庁所在地]]、[[政令指定都市]])と同2位の[[福山市]]({{ウィキ座標|34|29|9.2|N|133|21|44.3|E|region:JP|地図|name=福山市}}、[[備後国|備後地方]]、[[中核市]])のほぼ中間に位置している<ref group="注">[[広島高速1号線]][[間所出入口]]から[[山陽自動車道|山陽道]][[河内インターチェンジ|河内IC]]・[[広島県道73号広島空港線]]経由で42.4km。山陽道[[福山東インターチェンジ|福山東IC]]から[[本郷インターチェンジ (広島県)|本郷IC]]・[[広島県道82号広島空港本郷線]]経由で53.7km。</ref>。ただし、福山市からは[[岡山空港]]({{ウィキ座標|34|45|36.3|N|133|51|11.1|E|region:JP|地図|name=岡山空港}})も利用圏内にある<ref group="注">[[2006年]]から[[2009年]]にかけては[[福山駅]]から[[岡山空港]]までの直通バスも運行されていた([[ももっちライナー]]参照)。</ref>といったことや、[[バブル崩壊]]も加わって、新空港の年間旅客数は減少し、[[1995年]]度(平成7年度)には265万人となった<ref name="PrefHiroshima20151203"/>。その後は増加に転じ、[[2002年]]度(平成14年度)に344万人でピークに達した<ref name="PrefHiroshima20151203"/>。
 
 
この間に、山陽新幹線の[[のぞみ (列車)|のぞみ]]の増発や[[新幹線500系電車|500系]]・[[新幹線700系電車|700系]]・[[新幹線N700系電車|N700系]]が導入され、広島駅 - [[東京駅]]間では航空機と新幹線は時間距離ではほぼ同等<ref>{{Cite press release |title=空港および高速道路の状況 |work=ファクトシート |publisher=西日本旅客鉄道 |date= |url=http://www.westjr.co.jp/company/ir/library/fact/pdf/2014/fact06.pdf |accessdate=2015-4-21}}</ref>となっており、また、2003年10月の[[品川駅]]の開業もあって、利用[[市場占有率|シェア]]の航空機対新幹線は62%対38%(2002年度)を航空機ピークとして、55%対45%(2005年)、51%対49%(2007年)、と近年急速に新幹線に回帰され、2008年には新幹線が50%シェアにまで回復した。この後、2009年8月29日にエクスプレス予約の[[EX-ICサービス]]が山陽新幹線を含む東海道・山陽新幹線全線でサービスが開始されたことなどもあり<ref>[http://jr-central.co.jp/news/release/nws000311.html 新幹線のチケットレスサービス「EX‐IC」がいよいよ東海道・山陽新幹線全線でご利用可能に!] - JR東海ニュースリリース 2009年5月28日付 2015年10月14日 閲覧.</ref>、新幹線のシェアはさらに拡大し、2016年度には37.3%対62.7%と、新幹線が6割超を占めている<ref>{{Cite press release|title=山陽新幹線・航空機との競合|publisher=西日本旅客鉄道|date=|url=https://www.westjr.co.jp/company/ir/library/fact/pdf/2017/fact2017.pdf|work=ファクトシート}}</ref>。
 
 
また、新幹線選択者が増えた理由の一つに当空港へのアクセスの脆弱性がある。軌道系アクセスがない<ref>{{Cite web |url=http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh201105280081.html |title=西飛行場廃港受け入れ 空港アクセス改善急げ |work=社説 |publisher=中国新聞 |date=2011-5-28 |accessdate=2012-12-4 |archiveurl=https://web.archive.org/web/20110531215026/http://www.chugoku-np.co.jp/Syasetu/Sh201105280081.html |archivedate=2011年5月31日 |deadlinkdate=2017年10月 }}</ref>ため、[[エアポートリムジン (広島空港線)|リムジンバス]]が主流となっており、経路となる[[山陽自動車道]]の[[渋滞]]/[[交通事故|事故]]による遅延や運休も珍しくなく、特にETCの休日特別割引が行われていた2010年度は799便が運休となり、全本数の1%を上回った。<ref>{{Cite web |url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASJB2601G_W1A221C1LC0000/ |title=広島―東京間、航空会社の逆襲なるか 新幹線シェア伸ばす |publisher=日本経済新聞 |date=2011-12-31 |accessdate=2016-2-23}}</ref>
 
 
2002年度(平成14年度)の後は横ばいで推移していたが、[[2008年]]度(平成20年度)に[[リーマン・ショック]]が発生すると減少傾向が強まり、[[東日本大震災]]が影響した[[2011年]]度(平成23年度)に256万人で底になった。[[2012年]](平成24年)12月に民間にも開放された[[岩国錦帯橋空港]]({{ウィキ座標|34|9|31.4|N|132|14|5.8|E|region:JP|地図|name=岩国錦帯橋空港}})<ref group="注">岩国空港開港日から[[広島バスセンター]]~岩国空港間のバスが運行されている。</ref>は、[[広島市役所]]からの道程が42km、(新)広島空港のそれが52kmで、当空港は駐車場が有料なのに対し、岡山と岩国では条件を満たせば無料になるなど、当空港は新幹線や周辺空港と様々な面で競合している。
 
 
以下に乗降客数を示す<ref>{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/common/001093906.PDF 広島空港環境計画最終評価報告書]}}(国土交通省 広島空港エコエアポート協議会 2015年3月)</ref><ref>[http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000185.html 空港管理状況](国土交通省航空局航空ネットワーク企画課)</ref><ref>{{PDFlink|[https://www.env.go.jp/air/report/h18-02/04.pdf 4.4 広島空港における騒音の状況]}}(環境省「大気環境・自動車対策 報告書」)</ref>。[[カーソル|マウスポインタ]]を棒グラフの各要素に合わせると、該当年度の数値がポップアップする。
 
{{ #invoke:Chart | bar-chart
 
| height = 300
 
| width = 400
 
| stack = 1
 
| group 1 = 2964769 : 3015412 : 3054533 : 3149682 : 3159278 : 3033117 : 2977868 : 2983110 : 2944491 : 2824607 : 2524333 : 2389687 : 2193804 : 2304342 : 2334797 : 2437574 : 2385088
 
| group 2 = 291285 : 321961 : 296499 : 293871 : 161656 : 267619 : 314035 : 353917 : 346991 : 305622 : 297478 : 330393 : 364089 : 348826 : 306332 : 283630 : 282910
 
| colors = LightSeaGreen : Tomato
 
| group names = 国内線 : 国際線
 
| units suffix = 人
 
| x legends = :[[2000年|2000]]年度:::::[[2005年|2005]]年度:::::[[2010年|2010]]年度:::::[[2015年|2015]]年度
 
}}
 
 
== 旧広島空港 ==
 
{{main|吉島 (広島市)#かつて存在していた施設|広島西飛行場}}
 
{{右|
 
[[ファイル:Hiroshima City Map 1945.jpg|thumb|none|1945年に[[進駐軍]]([[アメリカ軍]])が作成の広島市地図。現在の光南付近の"HIROSHIMA AIRPORT"が広島飛行場(吉島飛行場)。"UNDER CONSTRUCTION"(建設中)とあるが、戦中には供用されていた。]]
 
[[ファイル:Hiroshima-Nishi Airport 1981.jpg|thumb|none|1981年に撮影された広島空港(現・広島ヘリポート)。{{国土航空写真}}。]]
 
}}
 
* (旧)広島飛行場(吉島飛行場) → 廃港({{ウィキ座標|34|21|59.6|N|132|26|44.3|E|region:JP|地図|name=(旧)広島飛行場(吉島飛行場) → 廃港}})
 
* (旧)広島空港 → [[広島西飛行場]] → 広島ヘリポート({{ウィキ座標|34|22|15.8|N|132|25|9.7|E|region:JP|地図|name=(旧)広島空港 → 広島西飛行場 → 広島ヘリポート}})
 
 
戦中に[[大日本帝国陸軍|日本陸軍]]の広島飛行場(吉島飛行場)が供用されたが、[[連合国軍占領下の日本|戦後占領期]]は接収され、[[日本国との平和条約|サンフランシスコ講和条約]]後に返還された。返還後は[[グライダー]]の発着に利用されたが廃港になった。滑走路(L=1,300m)の跡地は[[広島市道中島吉島線]](吉島通り)に転用された。
 
 
[[高度経済成長]]期の[[1961年]]に1,200mの滑走路を持って開港した広島空港は、現在の広島市西区にあり<ref name="icarus">{{Cite book|和書|editor= |title=空港をゆく |date=2013-12 |publisher=[[イカロス出版]] |series=イカロスMOOK |isbn=978-4863207912 |page= }}</ref>、現在地に移転後は2012年まで広島西飛行場として供用されていた。旧広島空港から現在地に移転した理由には、地形的に旧空港の拡張が困難で、住宅地に近く騒音問題も有った<ref name="icarus" />。また、[[広島平野]]の周辺が島や山で囲まれた盆地に位置しており、着陸時に市街地上空を旋回する必要があるなど空港へのアプローチが難しい。1994年には着陸のために空港に近づいていたセスナ機が操縦ミスで[[江田島]]の山中に墜落する[[航空事故]]も発生している<ref>{{Cite report | author=航空事故調査委員会 | date=1996-8-18 | title=航空事故調査報告書 個人所属 セスナ式208B型JA8898 広島県佐伯郡能美町 平成6年4月6日 | url=http://www.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/rep-acci/96-3-4-JA8898.pdf | format =PDF}}</ref>。
 
 
旧空港(= 現在の広島ヘリポート)は1972年に滑走路長が1,800mに延長されたが、[[ボーイング747]]型機等の大型機は離着陸できなかった<ref group="注">当時は離着陸できる最大の機種は[[ボーイング767]]型機で、双発機しか運航できなかった。エンジンが三基以上のワイドボディ旅客機(当時は、ボーイング747、[[ロッキード L-1011 トライスター|L-1011]]、[[マクドネル・ダグラス DC-10|DC-10]]等)は、滑走路長が最低でも2500mは必要であった。</ref>。さらに、ターミナルやエプロンが狭いうえ平行誘導路を備えていないため、繁忙期であっても便数を増やすことが困難であったことから、需要に対して供給が追いつかない状態にあった。瀬戸内海に面し、天満川と太田川放水路に挟まれた場所に位置していたため、滑走路の延長や誘導路の新設と言った拡張のための用地確保が難しく、新たに瀬戸内海を埋立てて用地を確保するのも費用がかかりすぎるという問題があった。
 
 
== 施設 ==
 
=== 空港ターミナルビル ===
 
{{基礎情報 会社
 
|社名=広島空港ビルディング株式会社
 
|英文社名=Hiroshima Airport Building Co.,Ltd.
 
|ロゴ=
 
|画像=
 
|画像説明=
 
|種類=
 
|機関設計=
 
|市場情報=
 
|略称=
 
|国籍=
 
|本社郵便番号=729-0416
 
|本社所在地=[[広島県]][[三原市]]本郷町善入寺64番31
 
|本店郵便番号=
 
|本店所在地=
 
|設立=[[1961年]][[4月17日]]
 
|業種=8050
 
|法人番号=4240001039943
 
|統一金融機関コード=
 
|SWIFTコード=
 
|事業内容=広島空港ターミナルビルの運営
 
|代表者=代表取締役社長執行役員 山本健一
 
|資本金=3,501百万円
 
|発行済株式総数=7,002千株
 
|売上高=
 
|営業利益=
 
|経常利益=
 
|純利益=
 
|純資産=
 
|総資産=
 
|従業員数=
 
|支店舗数=
 
|決算期=
 
|会計監査人=
 
|所有者=
 
|主要株主=
 
|主要部門=
 
|主要子会社=
 
|関係する人物=
 
|外部リンク=http://www.hiroshima-airport.com/
 
|特記事項=
 
}}
 
[[空港ターミナルビル]]中央に吹き抜けがあり、イベントなどに使用されている。2013年には[[空港ラウンジ]]が改装され、面積や内装が改善された。2階出発ロビーには、[[平山郁夫]]の陶板壁画「厳島神社」(縦2.8m×横12m)が展示されている<ref name="icarus" />。ビル内に設置されていた広島空港郵便局は2014年4月1日に廃止された<ref>[http://www.post.japanpost.jp/notification/storeinformation/detail/index.php?id=1955 廃止:広島空港郵便局(広島県)]</ref>。
 
* 1階
 
** 案内所
 
** 到着ロビー
 
** 手荷物受取所
 
** 入国審査場
 
** 各レンタカーカウンター
 
** バス・タクシー乗り場
 
** コンビニ
 
* 2階
 
** 国内線出発ロビー
 
** 国際線出発ロビー
 
** 手荷物預かり所
 
** 出国審査場
 
** 土産物屋・カフェ
 
** [[JALラウンジ]](国内線)、[[ANAラウンジ]](国内線)、ビジネスラウンジ「もみじ」(国内線)、LOUNGE「Maple」(国際線)
 
* 3階
 
** 見学・送迎デッキ(有料)
 
** レストラン
 
<gallery widths="200px">
 
ファイル:Hiroshima-airport001.JPG|2階出発フロア。
 
ファイル:Hiroshima-airport002.JPG|カードラウンジ。
 
ファイル:Hiroshima-airport003.JPG|2階出発ロビー(制限エリア)。
 
ファイル:Hiroshima-airport004.JPG|駐機場より空港ビルを望む。
 
</Gallery>
 
 
=== 空港に拠点がある機関 ===
 
; [[海上保安庁]]第六管区海上保安本部広島航空基地
 
: 所属機:[[ビーチクラフト]]「あきたか」、他
 
; 広島県防災航空センター
 
: 所属機:[[防災ヘリコプター]]「メイプル」
 
<gallery widths="200px">
 
ファイル:Hiroshimaairport.jpg|管制塔。
 
ファイル:写真 2013-08-11 12 00 40.jpg|広島空港進入灯。
 
ファイル:広島空港02.jpg|広島空港進入灯。
 
</Gallery>
 
 
=== 周辺施設 ===
 
* [[広島県立中央森林公園]]
 
* [[広島エアポートホテル]]
 
 
== 就航路線 ==
 
航空会社が2社以上の場合、最前の航空会社の機材・乗務員で運航する[[コードシェア便|共同運航便]]。
 
 
=== 国内線 ===
 
{{Airport-dest-list
 
| '''[[日本航空]]<ref group="注">[[JALエクスプレス]]の日本航空への再統合前は一部便の機材・乗務員はJALエクスプレスが運航していた。</ref> ''' | [[新千歳空港]]、[[東京国際空港]]
 
| '''[[全日本空輸]]''' | 新千歳空港、東京国際空港、[[那覇空港]]
 
| '''[[アイベックスエアラインズ|IBEXエアラインズ]]''' <br>・ 全日本空輸 | [[仙台空港]]、[[成田国際空港]]
 
| '''[[春秋航空日本]]''' | 成田国際空港
 
}}
 
[[Image:Hiroshima_Airport_in_night.JPG|thumb|夜間の国際線エプロン(2008年6月8日撮影)。]]
 
 
;かつての定期就航路(航空会社名は休廃止時点)
 
:* [[成田国際空港]]<ref>(財)航空振興財団,1993,航空時刻表1993年11月号,P53および(財)航空振興財団,1994,航空時刻表1994年3月号,P53</ref>(運航期間:1993年11月-1994年3月)[[日本航空]]
 
:* [[女満別空港]](運航期間 : 1996年6月-1997年11月)[[日本エアシステム]]
 
:* [[函館空港]](運航期間 : 1996年-2003年)全日本空輸
 
:* [[青森空港]](運航期間 : 1996年-2003年)全日本空輸
 
:* [[松本空港|信州まつもと空港]](運航期間 : 1995年4月25日-1998年3月31日)日本エアシステム
 
:* [[宮崎空港]](運航期間 : 1993年-2002年)[[エアーニッポン]]
 
:* [[鹿児島空港]](運航期間 : 1977年-2001年)全日本空輸
 
:* [[石垣空港]](運航期間 : 1996年-2002年)エアーニッポン
 
:日本航空の広島‐成田線は、成田-ソウル線が広島空港に寄航する形で運航され、国際線乗継便として利用ができた。<ref>(財)航空振興財団,1993,航空時刻表1993年11月号,P53</ref>
 
:広島 - 女満別線は[[福岡空港]]発着便が広島空港に寄航していたが、福岡 - 広島間の利用はできなかった。
 
 
{| class="wikitable"
 
|+就航路線別年間旅客数/順位<ref>{{Cite press release |title=平成25年度の航空輸送統計の概況について |publisher=国土交通省総合政策局 |date=2014-6-3 |url=http://www.mlit.go.jp/common/001041866.pdf |format=PDF |accessdate= }}上位50位までを記載</ref>
 
! 行き先 !! 旅客数 !! 国内線順位
 
|-
 
! 東京国際空港
 
| 約179万人 || 上位7位
 
|}
 
 
=== 国際線 ===
 
{{Airport-dest-list
 
|'''[[チャイナエアライン]]''' <br/>・日本航空 |{{TWN}}・[[台湾桃園国際空港]](台北)
 
|'''[[キャセイドラゴン航空]]'''|{{HKG}}・[[香港国際空港]](香港)
 
|'''[[香港エクスプレス航空]]'''|{{HKG}}・香港国際空港(香港)
 
|'''[[エアソウル]]''' <br /> ・ [[アシアナ航空]] | {{KOR}}・[[仁川国際空港]](ソウル)
 
|'''[[中国国際航空]]''' <br /> ・ 全日本空輸 |{{CHN}}・[[大連周水子国際空港]](大連)、[[北京首都国際空港]](北京)(大連経由)
 
|'''[[中国東方航空]]''' <br /> ・ [[日本航空]]<!--<ref group="注">日本航空は上海/浦東線のみコードシェア、成都線は中国東方航空のみの単独運航。</ref>-->|{{CHN}}・[[上海浦東国際空港]](上海)
 
|'''[[シルクエアー]]'''|{{SIN}}・[[シンガポール・チャンギ国際空港]](シンガポール)<ref>[http://www.traicy.com/20170530-MIhij シルクエアー、広島〜シンガポール線開設 10月30日から週3便] Traicy 2017年5月30日付</ref>
 
}}
 
 
=== 就航都市 ===
 
==== 国内線 ====
 
* [[北海道]]・[[東北地方|東北]]:[[新千歳空港|札幌/新千歳]]、[[仙台空港|仙台]]
 
* [[関東地方|関東]]:[[東京国際空港|東京/羽田]]、[[成田国際空港|東京/成田]]
 
* [[九州]]・[[沖縄県|沖縄]]:[[那覇空港|沖縄/那覇]]
 
 
==== 国際線 ====
 
* {{KOR}}:[[仁川国際空港|ソウル/仁川]]
 
* {{CHN}}:[[北京首都国際空港|北京/首都]]、[[上海浦東国際空港|上海/浦東]]、[[大連周水子国際空港|大連]]
 
* {{ROC}}:[[台湾桃園国際空港|台北/桃園]]
 
* {{HKG}}:[[香港国際空港|香港]]
 
* {{SIN}}:[[シンガポール・チャンギ国際空港|シンガポール]]
 
 
<!--*'''就航開始・運航再開予定'''-->
 
 
*'''運休・廃止した路線・航空会社'''
 
** {{USA}}・[[ホノルル国際空港]]([[JALウェイズ]])([[マクドネル・ダグラス DC-10|DC-10]])
 
** {{SIN}}・[[シンガポール・チャンギ国際空港]]([[シンガポール航空]])([[エアバスA310|A310]], B777)
 
** {{THA}}・[[スワンナプーム国際空港]]([[バンコク・エアウェイズ]])(A320,[[エアバスA319|A319]])
 
** {{CHN}}・[[ハルビン太平国際空港]] ([[中国南方航空]]・[[中国北方航空]]) ([[マクドネル・ダグラス MD-80|MD-82]])
 
** {{CHN}}・[[西安咸陽国際空港]]([[中国西北航空]])(A320,[[BAe 146]])
 
** {{CHN}}・[[天津浜海国際空港]](中国南方航空)(A319)
 
** {{CHN}}・[[成都双流国際空港]] ([[中国東方航空]])(A319) <ref>[http://www.traicy.com/20180217-MUpvg 中国東方航空、広島~上海/浦東~成都線を区間運休] Traicy 2018年2月17日付</ref>
 
** {{KOR}}・[[仁川国際空港]](2001年まで[[金浦国際空港]])([[日本航空]]、[[アシアナ航空]])([[ボーイング767|B767]]、[[エアバスA321|A321]])
 
** {{GUM}}・[[グアム国際空港]] ([[コンチネンタル航空]]・[[ユナイテッド航空]]) ([[ボーイング737|B737]])
 
** {{GUM}}・[[グアム国際空港]]([[全日本空輸]])([[ボーイング767|B767]])<ref>[http://www.ana.co.jp/pr/970103-J/97020602.html 全日空、「広島~グアム線」開設を申請] 
 
(全日本空輸)2016年7月31日閲覧</ref>。
 
 
== アクセス ==
 
広島市街まで約55 km(約60分)。近くに[[山陽本線]][[白市駅]]があるが空港への軌道アクセス路線はないため、全てのアクセスは道路を経由したものとなっている。
 
=== 路線バス ===
 
広島空港からは、最寄り駅のJR山陽本線[[白市駅]]をはじめ、[[三原駅]]、[[尾道駅]]、[[竹原駅]]、[[西条駅 (広島県)|西条駅]]、[[広島駅]]および広島市内、[[呉駅]]などを結ぶ路線バスが運行されている。また、福山駅-広島空港線にて高坂バス停において[[甲奴駅]]や[[尾道駅]]、[[大三島]]、府中、平成大学方面への乗り継ぎができる。2016年7月14日-2018年3月31日の予定<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=284906&comment_sub_id=0&category_id=110&utm_medium=twitter&utm_source=twitterfeed 空港路線バスの運行延長] - 中国新聞 2016年9月24日</ref>で、[[三次市]]と広島空港を結ぶ空港連絡バスの運行社会実験も行われている。
 
 
[[ICカード]][[PASPY]]が利用できるバスでは[[Suica]]、[[PASMO]]なども利用できる。
 
 
広島空港からの高速バス、路線バスの行き先と乗り場の詳細情報は運行会社に関係なく'''「[http://www.hij.airport.jp/access/index.html 交通アクセス]」'''に記載されている。
 
 
{{seealso|エアポートリムジン (広島空港線)}}
 
{| class="wikitable" style="text-align:left"
 
|+
 
! 路線 !! 運行会社 !! 所要時間 !! 備考
 
|-
 
! [[広島駅]]新幹線口発着便([[広島高速1号線]]経由)
 
| 5社による共同運行<br />[[広電バス|広島電鉄]]・[[広島バス]]・[[広島交通]]・[[中国ジェイアールバス]]・[[芸陽バス]] || 45分程度 ||
 
|-
 
! [[広島バスセンター]]発着便([[中筋駅]]・[[広島インターチェンジ|広島IC]]経由)
 
| 5社による共同運行<br />広島電鉄・広島バス・広島交通・中国ジェイアールバス・芸陽バス || 51 - 53分程度 || 平和大通り発着便あり
 
|-
 
! [[福山駅]]発着便(高坂BS経由)
 
| 中国バス・[[鞆鉄道]] || 57分程度 ||
 
|-
 
! [[尾道駅]]発着便([[新尾道駅]]経由)
 
| [[おのみちバス]] || 55分程度 ||
 
|-
 
! [[三原駅]]発着便(本郷経由)
 
| 中国バス || 38分程度 ||
 
|-
 
! 竹原フェリー乗り場発着便([[竹原駅]]経由)
 
| [[安全タクシー (広島県)|安全タクシー]] || 30分程度 || 9人乗りジャンボタクシー
 
|-
 
! [[白市駅]]発着便
 
| 芸陽バス || 13 - 15分程度 || ネオポリス・高屋東工業地・中核工業団地発着便あり
 
|-
 
! [[西条駅 (広島県)|西条駅北口]]発着便
 
| 中国ジェイアールバス・芸陽バス || 25分程度 || ※2017年10月29日運行開始
 
|-
 
! [[呉駅]]発着便([[安芸阿賀駅]]経由)
 
| 広島電鉄 || 70分程度 || クレイトンベイホテル発着便あり
 
|-
 
! [[三次駅]]発着便(吉舎経由)
 
| [[備北交通]] || 82分程度 || 三次工業団地発着 [[2018年]][[3月31日]]まで試験運行予定。
 
|}
 
 
=== 自家用車 ===
 
* [[山陽自動車道]][[河内インターチェンジ]]または[[本郷インターチェンジ (広島県)|本郷インターチェンジ]]より約5分
 
* [[広島中央フライトロード]]空港インターチェンジより約1分
 
* [[広島県道73号広島空港線]]
 
* [[広島県道82号広島空港本郷線]]
 
自家用車でアクセスする場合、[[高速道路]]利用では広島駅から約50kmで、[[広島高速1号線]](6.5km。[[広島東インターチェンジ|広島東IC]]と直結)および[[山陽自動車道]](広島東IC - [[河内インターチェンジ|河内IC]]:32.5km)。一般道を利用すると、広島駅から[[国道2号]]経由で約53km、1時間半以上かかる。
 
 
なお空港の駐車場は全てのエリアが有料であり、大部分の駐車場エリアが無料で利用可能な[[岡山空港]]と対照的である。かつて{{いつ|date=2015年4月}}は空港出口から左手に無料駐車場があったが、現在{{いつ|date=2015年4月}}は閉鎖されており使用できない。民間の駐車場は1箇所のみ存在し割安な料金設定ではあるが、空港から距離があるため無料シャトルバスの利用が必要である。
 
 
=== アクセスに関する動き ===
 
2012年12月13日に、岩国基地の軍民共用化が実現し[[岩国錦帯橋空港]]として開港した。広島駅付近から、岩国錦帯橋空港と広島空港はほぼ同距離であり、横川駅より西の地区では岩国錦帯橋空港の方が近い。[[広島駅]]からも[[山陽新幹線]]を利用すると、やはり岩国錦帯橋空港の方が近くなってしまい、アクセスの改善が急務となっている。
 
 
==== 道路 ====
 
2015年現在、広島駅新幹線口から広島空港までを全区間高速道路で結ぶ計画が進められており、今後は[[広島高速5号線]]の開通を残すのみとなっている。この区間の供用開始によって、所要時間は38分に短縮される見込み。
 
 
また、山陽自動車道河内インターチェンジから空港を経由して[[中国横断自動車道尾道松江線]]に接続する計画の[[地域高規格道路]]「[[広島中央フライトロード]]」が一部供用開始されている。2011年に三原市本郷町の空港ICから同市大和町の大和南ICまでの約10Km区間が暫定2車線で開通しており、残りの区間は調査区間に指定されている。
 
 
==== 鉄道 ====
 
最寄駅はJR[[山陽本線]]・[[白市駅]]で、駅から空港までバスで約15分。
 
 
かつて、空港と広島市内を結ぶ[[空港連絡鉄道]]の構想がいくつか存在した<ref>[http://www.pref.hiroshima.lg.jp/site/kenseiiken/1267784739188.html#07 平成22年1月に寄せられたご意見] - 広島県</ref>。当初は[[HSST]]方式も構想にあがった<ref>[http://www.jsme.or.jp/tld/home/topics/no012/Nl96-9-2.pdf 交通・物流部門ニュースレターNo.12] - 日本機械学会 平成8年9月20日発行</ref>が断念し、JR山陽本線・白市駅から分岐する新線を敷設する[[在来線]]方式の構想になった<ref>[http://www.bishi-bashi-ishibashi.com/pdf/h17_2.pdf 平成17年2月定例会代表質問要旨]{{リンク切れ|date=2016年2月}} - 自由民主党広島県議会議員会 石橋良三</ref>。[[広島県庁]]は[[西日本旅客鉄道|JR西日本]]の資金負担を当て込んだが、そもそもJR西日本は、旅客機の羽田便と露骨に競合する[[東海道・山陽新幹線]]を運行しており、JR側から[[ダイヤグラム|ダイヤ]]が錯綜している<ref>{{cite conference | date = 2006-06-27 | title = 広島県議会 | conference = 平成18年6月定例会(第2日) | url = http://asp.db-search.com/hiroshima/dsweb.cgi/document!1!guest05!!29160!0!1!1,-1,1!3192!70022!1,-1,1!3192!70022!26,0,26!12!243!15281!26!7?Template=DocPage | quote = 直通運行については、山陽本線ダイヤの影響が出るなど問題があるとの見解が示されました。}}</ref>などの理由が挙がり、実現しなかった。
 
 
その後、JR西日本と接続しない単独路線の建設や運行車両を広島県が保有しJRにリースすることが計画された<ref>[http://hp1.cyberstation.ne.jp/ats-008/rail.htm 空港アクセスで検討会 広島県とJR西] - 2004年2月11日 中国新聞</ref>{{出典無効|date=2016-02-04 |title=Wikipedia:検証可能性#自主公表された情報源}}が、「大幅な赤字が予想される」として2006年9月に計画の凍結が発表された<ref>{{cite conference | date = 2006-09-25 | title = 広島県議会 | conference = 平成18年9月定例会(第2日) | url = http://asp.db-search.com/hiroshima/dsweb.cgi/document!1!guest05!!29160!1!1!1,-1,1!3192!70022!1,-1,1!3192!70022!10,0,10!16!308!15538!11!11?Template=DocPage | quote = 空港への軌道系アクセスの整備は、一時見送ることといたします。}}</ref>。
 
 
その後の2013年1月18日、白市駅に「広島エアターミナル(HAT、仮称)」を建設し、搭乗手続きや手荷物検査など、空港の一部機能を設置する案が広島県より明らかにされた<ref>[http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201301190135.html JR白市駅に搭乗手続き機能] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20130122050059/http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201301190135.html |date=2013年1月22日 }} - 中国新聞 2013年1月19日</ref>。
 
 
なお、他にも[[山陽新幹線]]の新駅設置や[[ロープウェイ]]建設などの構想もあった(→[[空港連絡鉄道#計画中(計画断念)の空港アクセス]]参照)。
 
 
== 事故・インシデント ==
 
=== 事故 ===
 
* 2015年4月14日、仁川発広島行[[アシアナ航空]]162便<ref name="fnn-news">{{Cite news|author=|date=2015-4-15|url=http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00290350.html|title=アシアナ機着陸失敗 着陸寸前に「ローカライザー」に接触|newspaper=[[FNNニュース]]|publisher=|accessdate=|archiveurl=https://web.archive.org/web/20150416220542/http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00290350.html|archivedate=2015年4月16日|deadlinkdate=2017年10月}}</ref>(機材:[[A320]]-232<ref>[http://aviation-safety.net/database/record.php?id=20150414-0 aviation-safety.net20150414-0] 2015年4月18日確認</ref>、登録番記号:HL7762<ref name=jtsb>{{Cite web |url=http://jtsb.mlit.go.jp/jtsb/aircraft/detail2.php?id=2114 |title=航空事故の概要 |publisher=運輸安全委員会 |accessdate=2015-04-16}}</ref>)がRWY28への着陸時にローカライザーアンテナに接触し滑走路から逸脱<ref name="fnn-news" />、27名の負傷者を出した<ref name=jtsb />。
 
 
{{main|アシアナ航空162便着陸失敗事故}}
 
  
 
== 脚注 ==
 
== 脚注 ==
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=== 出典 ===
 
=== 出典 ===
{{Reflist|2}}
+
{{Reflist}}
 
 
==関連文献==
 
*{{Cite journal |和書|author =山本耕三|title =新広島空港の開港に伴う現広島空港の存続問題|date =1993|publisher =北海道地理学会|journal =北海道地理|volume =1993|issue =67|doi=10.14917/hgs1959.1993.19|pages =19-25|ref = }}
 
  
 
== 外部リンク ==
 
== 外部リンク ==
{{Commonscat|Hiroshima Airport}}
 
 
* [http://www.hij.airport.jp/ 広島空港 公式ウェブサイト] {{ja icon}} - 広島県空港振興協議会
 
* [http://www.hij.airport.jp/ 広島空港 公式ウェブサイト] {{ja icon}} - 広島県空港振興協議会
* {{Facebook|hiroshima.airport|広島空港 Hiroshima Airport}} {{ja icon}}
+
{{テンプレート:20180815sk}}
* [http://ocab.mlit.go.jp/about/jurisdiction/hiroshima/ 広島空港] {{ja icon}} - [[国土交通省]]大阪航空局
 
 
 
{{Airport-info|RJOA}}
 
{{日本の空港}}
 
 
{{デフォルトソート:ひろしまくうこう}}
 
{{デフォルトソート:ひろしまくうこう}}
 
[[Category:中国地方の空港]]
 
[[Category:中国地方の空港]]

2018/9/22/ (土) 23:52時点における最新版


広島空港(ひろしまくうこう、: Hiroshima Airport

広島県三原市本郷町にある空港空港法では第4条第1項第6号に該当する空港として政令で定める空港(国管理空港)に区分されている。

概要

三原市本郷町善入寺字平岩64-31にある(地図)。1993年平成5年)10月に開港[1]

山を切り開いて造った空港で標高が330mと高く、山間部にありがちなことなのだが気象条件が急激に変化しやすく、などが急に発生し流れ込んでくる傾向がある。また風も急に変化しやすい。運航は霧などの気象条件の制約を受けやすいので、以前は年間75便もが欠航していた[2]

滑走路は10/28方向に3,000mで、滑走路西側からの進入になる「滑走路10」に計器着陸装置(ILS)が設置されている[注 1]。欠航便や目的地変更便を解消するため、2008年6月5日よりILSをカテゴリーIIIaの運用を開始し、年間2便まで欠航便が減少した[2]。また、1年後の2009年6月4日にはもっとも精度が高いカテゴリーIIIbの運用を開始した[2]。ただしILSが設置されていない東側から進入する場合はILSは使えず、最終的にパイロットが滑走路を目視して手動で着地させる飛行方式で着陸することになる[3]。つまり、東側からの進入では霧などで視界不良になると着陸できなくなる可能性が高くなる[注 2]

年間利用客数は、開港時の予想で「最大でも300万人」とされていた。実績としては2014年度で国内2,437,574人、国際283,630人[4]。また中国地方で2番目に多い岡山空港と比較しても2倍以上である(→中国地方#空港)。2006年にはターミナルの旅客処理能力を500万人程度まで高める事業の一環として、搭乗橋が新たに追加増設された。

空港内の施設として海上保安庁第六管区海上保安本部広島航空基地(ひろしまこうくうきち)、広島県防災航空センター(ひろしまけんぼうさいこうくうセンター)が所在している。また空港設備を一周する形でサイクリングコースが整えられており、自転車のレンタルや競技会が開催開催されている。空港北側には広島県立中央森林公園があり、離着陸する飛行機を高台から見下ろすことが出来る。

脚注

注釈

  1. 日本で複数方向にILSを設置している空港は、羽田、成田、関西、中部、福岡、新千歳、女満別、下地島のみである。
  2. 羽田空港など東側から飛来する便は、快晴時など条件が良い時を除いて広島空港上空をオーバーパスし東広島市上空で180度旋回の後RW10に西側から着陸進入するルートが優先的に使用されている。このルートは大回りになるため、悪天候時と快晴時では到着時刻に10分以上差が出ることがある。

出典

  1. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「ocab」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  2. 2.0 2.1 2.2 “広島空港の着陸誘導で新施設”. 47NEWS. 中国新聞. (2009年5月9日). オリジナル2013年6月18日時点によるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130618043018/http://www.47news.jp/localnews/hiroshima/2009/05/post_20090509200457.html 
  3. 坪田敦史 (2015年4月15日). “アシアナ機事故は手動着陸の「滑走路28」 操縦ミスか”. 乗りものニュース. . 2015-4-16閲覧.
  4. “管内空港の利用状況概況集計表(平成26年度速報値)” (PDF) (プレスリリース), 国土交通省大阪航空局, http://ocab.mlit.go.jp/about/total/report/pdf/h26syuukei.pdf 

外部リンク



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