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'''峠'''(とうげ)
{{出典の明記|date=2014年1月13日 (月) 08:36 (UTC)}}
 
{{特殊文字}}
 
{{Double image stack|right|Kuragari02.JPG|Takenouchi-Touge01.JPG|250|[[暗峠]]<br />[[奈良盆地]]から[[暗越奈良街道]]を登りつめたところ。道の傍らに峠の茶屋も見える。|[[竹内峠]]<br />[[大阪平野]]から[[竹内街道]]を登りつめたところ。前方奥には下った先の[[奈良盆地]]が見える。}}
 
'''峠'''(とうげ)とは、[[山道]]を登りつめてそこから下りになる場所。山脈越えの道が通る最も標高が高い地点。<!-- 別の言い方をすれば、'''鞍部'''(あんぶ、峰と峰の間にある凹地)を横切る交通路のことである。--><!-- 峠は常に鞍部にあるとは限りません -->なお、峠の片側にのみ大きな高低差があってもう一方の側が平坦に近いものを'''片峠'''という。日本での片峠の代表的な事例としては[[碓氷峠]]がある。
 
  
峠は、[[中国地方]]で'''[[Wiktionary:垰|垰]]'''あるいは'''[[Wiktionary:乢|乢]]'''とも書き、「たお」「とう」「たわ」「たわげ」などと呼ぶ地方があり、地名などにも見られる([[岡山県]][[久米南町]]安ケ乢など)。[[登山]]用語では'''乗越'''(のっこし)、または単に'''越'''(こえ、こし)などとも言い、山嶺・[[尾根]]道に着目した場合は'''鞍部'''(あんぶ)、'''窓'''、'''コル'''(col)とも言う。
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山の鞍部をいう。ここを通って多く道が開けている。語源上は「たむけ説」と「たわむ説」とがある。前者は,峠に神が祀ってあり,旅人はここで神にたむけをして通るからという。後者は山の稜線が鞍部となってたわんでいる意という。峠は多く村境になっており,村人は旅から帰った人をここで[[坂迎え]]する習俗があった。また峠には地蔵など村境の神を祀る例も多い ([[境の神]] ) 。峠を境にして気象などの自然現象を異にすると同時に民俗のうえでも差異をみせる例が多い。
 
 
かつて峠はクニ境であり、その先は異郷の地であった。そのため、峠は、これから先の無事を祈り、帰り着いた時の無事を感謝する場所でもあったことから、[[祠]]を設けている所が多い。この祠は、異郷の地から悪いものが入り込まないための[[結界]]の役割も果たしていたと考えられる。本来の意味から転じて、何らかの物の勢いが最も盛んな時期のことを峠という。
 
 
 
== 語源 ==
 
{{Wiktionary}}
 
峠の[[語源]]は「手向け(たむけ)」で、旅行者が安全を祈って[[道祖神]]に手向けた場所の意味と言われている。「[[Wiktionary:峠|峠]]」という文字は[[日本]]で作られた[[国字]]([[和製漢字]])である。
 
 
 
異説として北陸から東北に掛けた日本海側の古老の言い伝えがある。「たお」は湾曲を意味していた。稜線は峰と峰をつなぐ湾曲線を描いており、このことから稜線を、古くは「たお」と呼んでいたと言う。「とうげ」とは、「たお」を越える場所を指し、「たおごえ」から、「とうげ」と変化した。従って、稜線越えの道が無い所は、峠とは呼ばないのが本来である。同じように「たお」から変化したものとして、湾曲させることを「たおめる」→「たわめる」、その結果、湾曲することを「たおむ」→「たわむ」と言う。或いは実が沢山なって枝が湾曲する状態を「たわわ」と言うようになったと説明している。
 
 
 
なお、[[中国語]]では、「嶺」([[簡体字]]は{{Lang|zh-Hans|岭}})という字で峠の地形を表す事が多い。例えば、[[万里の長城]]のある「[[八達嶺]]」や、[[あゝ野麦峠_(1979年の映画)|映画『あゝ野麦峠』]]の[[中華人民共和国|中国]]公開時の題名『{{Lang|zh-Hans|啊!野麥岭}}』などがある。また、「山口」と表記する例もある。
 
 
 
[[朝鮮半島]]では、アリランゴゲのように、コゲ({{Lang|ko|[[:ko:고개|고개]]}})という言葉で峠を表すほか、{{Lang|ko|재}}(ジェ)を用いている地名も多い。コゲは単独でもよく使われるが、ジェは主に複合語で接尾詞的に現れる。[[漢字語]]の[[Wiktionary:峙|峙]]({{Lang|ko|치}}、チ)と嶺({{Lang|ko|령}}、リョン)も使い、特に峙は[[朝鮮語]]漢字音としては珍しく読み方が2つあり、漢字は同じでも[[大峙駅]]などでは読み方が異なる。
 
 
 
== ドライブコースとしての峠 ==
 
自動車等のドライブコースとして呼称される「峠」とは、必ずしも上記のような限定的な意味ではなく、山間部にある道路において峠を含む[[つづら折れ]]の区間全体を指すことが多い。「峠攻め」などの言葉がある。日本国外でも、近年「touge」として使用されている。
 
 
 
道路幅が狭く多数の急カーブや急勾配がある峠道は夜になると「[[ローリング族]]」や「峠族」と呼ばれる[[暴走族]]([[暴走族#違法競走型暴走族|違法競走型暴走族]])が出没することもあり、[[騒音]]や暴走行為が地域の[[社会問題]]となることも多い。
 
 
 
== 世界の主な峠 ==
 
=== アジア ===
 
* [[ミンタカ峠]]
 
* [[カイバル峠]]
 
* {{lang|zh-Hant|[[:zh:壽峠|壽峠]]}}
 
: [[台湾]]の[[屏東県]]と[[台東県]]の間、南迴公路([[台9線]])に「'''寿峠'''」という日本統治時代の名残の地名がある。しかし、「峠」の文字は国字で、[[中国語]]には本来ないため、中国語にあり、字体の似た「{{Lang|zh-Hant|卡}}」を旁に用いた「{{Lang|zh-Hant|𡶛}}」か、偏も省いた「{{Lang|zh-Hant|卡}}」で表記されることが多く、「カー」(kǎ)と発音されている。
 
* {{lang|zh-Hant|[[:zh:高熊峠|高熊峠]]}}
 
: 台湾の[[苗栗県]]にある地名。
 
* {{lang|zh-Hant|[[:zh:肉板峠|肉板峠]]}}
 
: 台湾の[[新北市]]にある地名。
 
* [[アリラン峠]](アリランコゲ)
 
: 元来『[[アリラン]]』という[[朝鮮民謡]]中に出てくる[[架空]]の峠であったが、同曲に因み[[朝鮮半島]]各地の峠に命名される。
 
* [[ハイヴァン峠]]
 
: ベトナムの南北を隔てる峠。ここを境に気候、人間の性格、食事の味付けまでも変わるとまで言われている。[[チュノム]]を使っていた頃のベトナムでは、峠のことを「[[Wiktionary:𡸇|𡸇]]」(山へんに条)と書いた。
 
* [[大関嶺]]
 
: [[大韓民国]]の[[江原道]]にある地名。
 
 
 
==== 日本 ====
 
{{Commonscat|Mountain passes of Japan|日本の峠}}
 
{{Main|日本の峠一覧}}
 
 
 
=== ヨーロッパ ===
 
* [[イズラン峠]]
 
* [[ガリビエ峠]]
 
* [[プチ・サン・ベルナール峠]]
 
* [[グラン・サン・ベルナール峠]]
 
* [[ツールマレー峠]]
 
* [[ブレンネル峠]]
 
* [[モン・スニ峠]]
 
 
 
=== アメリカ ===
 
* [[テハチャピ峠]]
 
* [[テホン峠]]
 
*カホン峠
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Category:Mountain passes}}
 
* [[峠 (小説)]] - [[司馬遼太郎]]作の[[小説]]。[[河井継之助]]をモデルとして幕末を描く。
 
  
 
{{地形}}
 
{{地形}}
 +
{{テンプレート:20180815sk}}
 
{{デフォルトソート:とうけ}}
 
{{デフォルトソート:とうけ}}
 
[[Category:峠|*]]
 
[[Category:峠|*]]
 
[[Category:和製漢字]]
 
[[Category:和製漢字]]

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(とうげ)

山の鞍部をいう。ここを通って多く道が開けている。語源上は「たむけ説」と「たわむ説」とがある。前者は,峠に神が祀ってあり,旅人はここで神にたむけをして通るからという。後者は山の稜線が鞍部となってたわんでいる意という。峠は多く村境になっており,村人は旅から帰った人をここで坂迎えする習俗があった。また峠には地蔵など村境の神を祀る例も多い (境の神 ) 。峠を境にして気象などの自然現象を異にすると同時に民俗のうえでも差異をみせる例が多い。




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