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{{混同|学問ノススメ|x1=[[清水義範]]の小説}}
 
  
{{基礎情報 書籍
 
|title = 『学問のすゝめ』
 
|orig_title = 『學問のすゝめ』
 
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|author = [[福澤諭吉]]・[[小幡篤次郎]](初編のみ)
 
|translator = [[デヴィッド・A・ディルワース]]ほか
 
|illustrator = <!-- イラスト -->
 
|published = 初編 [[1872年]](明治5年)2月<br />二編 [[1873年]](明治6年)11月<br />三編 [[1873年]](明治6年)12月<br />四編 [[1874年]](明治7年)1月<br />五編 [[1874年]](明治7年)1月<br />六編 [[1874年]](明治7年)2月<br />七編 [[1874年]](明治7年)3月<br />八編 [[1874年]](明治7年)4月<br />九編 [[1874年]](明治7年)5月<br />十編 [[1874年]](明治7年)6月<br />十一編 [[1874年]](明治7年)7月<br />十二編 [[1874年]](明治7年)12月<br />十三編 [[1874年]](明治7年)12月<br />十四編 [[1875年]](明治8年)3月<br />十五編 [[1876年]](明治9年)7月<br />十六編 [[1876年]](明治9年)8月<br />十七編 [[1876年]](明治9年)11月
 
|publisher = 福澤諭吉
 
|genre = <!-- ジャンル -->
 
|country = {{JPN}}
 
|language = <!-- 言語 -->
 
|type = [[パンフレット]]
 
|pages = <!-- ページ数 -->
 
|preceded_by = <!-- 前作 -->
 
|followed_by = <!-- 次作 -->
 
|website = <!-- 公式サイト -->
 
|id = ISBN 4-00-007154-8<br />ISBN 4-7664-0879-9<br />ISBN 4-12-160042-8<br />ISBN 4-06-159759-0<br />ISBN 978-4-00-331023-6<br />ISBN 978-4-7664-1623-7 ほか
 
|portal1 = 文学
 
}}
 
  
『'''学問のすゝめ'''』('''學問ノスヽメ'''、がくもんのすすめ)は、[[福澤諭吉|福沢諭吉]]の著書のひとつであり代表作である。初編から17編までシリーズとして発行された。初編のみ[[小幡篤次郎]]共著。
+
『'''学問のすゝめ'''』('''學問ノスヽメ'''、がくもんのすすめ)
  
== 概要 ==
+
福沢諭吉の著。明治5 (1872) ~1876年に,ときに断続的に出版された 17編の小冊子で,のち1巻にまとめられた。第1編冒頭の「天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らずと云へり」の一句は有名。実学をすすめ,自由平等と分限の関係を説き,個人の自由から国家の自由独立に言及し,学問の必要性を強調している。本書には,旧思想 (封建的儒教主義) の打破に急なあまり,往々矯激の言がみられ,世の非難を招いたこともある。しかし,一般には新時代の指導原理を明快平易に説いたものとして歓迎された。初版約 20万部,97年頃までの流布部数約 340万という数は,その影響の大きさを示している。
[[1872年]](明治5年2月)初編出版。以降、数年かけて順次刊行され、[[1876年]](明治9年11月25日)十七編出版を以って一応の完成をみた。その後[[1880年]](明治13年)に「[{{NDLDC|898728/393}} 合本學問之勸序]」という前書きを加え、一冊の本に合本された。
 
  
[[明治維新]]直後の[[日本人]]は、数百年変わらず続いた[[封建]]社会と[[儒教]]思想しか知らなかった。本書は国民に向かい、日本が中世的な封建社会から、近代[[民主主義国家]]に新しく転換したことを述べ、欧米の近代的政治思想、[[民主主義]]を構成する理念、市民国家の概念を平易な比喩を多用して説明し、儒教思想を否定して、日本人を封建支配下の無知蒙昧な民衆から、民主主義国家の[[主権者]]となるべき、自覚ある[[市民]]に意識改革することを意図する。また数章を割いて当時の[[知識人]]に語りかけ、日本の独立維持と明治国家の発展は知識人の双肩にかかっていることを説き、自覚を促し、福澤自身がその先頭に立つ決意を表明する。後半の数章で、生活上の心構え等の持論を述べて終わる。
+
{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
文体は平易ながら、明治維新の動乱を経て新しく開けた新時代への希望と、国家の独立と発展を担う責任を自覚する明治初期の知識人の気概に満ち、当時の日本国民に広く受容された。おそらく近代の啓発書で最も著名で、最も売れた書籍である。最終的には300万部以上売れたとされ<ref>『[[福澤全集緒言]]』
 
{{Quotation|{{読み仮名|學問|がくもん}} のすゝめは一より十七に至るまで十七編の{{読み仮名|小册子|せうさつし}} 何れも{{読み仮名|紙數|かみかず}} 十枚ばかりのものなれば其{{読み仮名|發賣|はつばい}} 頗る多く{{読み仮名|毎編|まいへん}} 凡そ二十萬とするも十七編合して三百四十萬册は國中に{{読み仮名|流布|るふ}} したる{{読み仮名|筈|はず}} なり|福澤諭吉|『[[福澤全集緒言]]』、p. 81}}</ref>、当時の日本の人口が3000万人程であったから実に全国民の10人に1人が買った計算になる。
 
 
 
== 内容 ==
 
 
 
; [https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81#.E5.8F.82.E8.80.83.E7.8F.BE.E4.BB.A3.E8.AA.9E.E8.A8.B3 初編]
 
: [[自由]]・[[独立]]・[[平等]]の、それまでの日本人が知らなかった価値観が新時代の社会を支配することを宣言する。新時代における身分は生まれではなく、学問を通じた個人の見識により決定することを述べ、権威への服従を中心的価値観とする[[封建社会]]の民衆像を否定し、近代国家の市民への意識転換を促す。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi210 二編 人は同等なること]
 
: 前編を詳説して、実学を推奨し、また平等とは権利の平等であるとし、日本には言葉さえ無かった[[権利]]や[[平等]]とは何かを説明する。さらに日本が封建制から、[[市民権]]を基礎とし、[[法治主義]]に基づく近代[[市民]][[国家]]へ転換したことを述べる。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi330 三編 国は同等なること / 一身独立して一国独立すること ]
 
: 本編で福沢は、当時の[[帝国主義]]全盛の中、諸国家の権利の平等を主張する。初編をさらに詳説し、国民がもはや封建支配の対象ではなくなったことを語り、権威から独立した自由市民としての自覚を促す。また市民の義務について述べ、各市民が国家に責任を負って国家の独立があると説く。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi450 四編 学者の職分を論ず]
 
: 日本の独立維持の条件に学術、商業、法律の発展をあげ、政府主導の振興策が進展しないのは民間の力不足が原因として、民間を主導する責任は知識人層にあるとする。そして当時の知識人の公職志向を非とし、福沢自身が在野で知識人層を先導する決意を宣言する。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi570 五編 明治七年一月一日の詞 ]
 
: [[慶應義塾]]の新年会の挨拶を文章化したもの。福沢は前編と同じく、民間を先導すべき知識人の責任を集まった仲間に語り、一同の奮起を促す。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi680 六編 国法の貴きを論ず]
 
: 本編で福沢は、政府を[[社会契約説]]に基づく市民政府と定義し、[[法治主義]]の重要さを説明する。法治を破った私刑の悪例として[[赤穂浪士]]の仇討ちをあげ、後に議論を呼ぶ。([[#赤穂不義士論|赤穂不義士論]]を参照。)
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi790 七編  国民の職分を論ず ]
 
: 前編の社会契約説と法治主義をさらに解説する。また政府が圧政を行なった場合の対応として武力[[抵抗権]]を否定し、[[非暴力主義]]を提唱する。福沢が本編で封建的主従関係に基づく忠義の価値観を否定し、古来の忠臣とは主人の一両の金を落として首を吊る下男と同じとしたため、後のいわゆる楠公[[権助]]論が発生する。([[#楠公権助論|楠公権助論]]を参照。)
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi900 八編  わが心をもって他人の身を制すべからず ]
 
: 江戸期の社会秩序の基軸をなした主従、男女、親子の儒教的上下関係を不合理な旧思想として否定し、[[男女同権]]論を展開する。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1010 九編  学問の趣旨を二様に記して中津の旧友に贈る文]
 
: 本書簡は、学問には個人的・社会的の二種類の目的があることを書く。個人的な目的は生活の独立だが、社会的な目的は、業績によって社会の進歩に貢献することであり、それは人間の義務であると説く。
 
; [https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81#.E5.8D.81.E7.B7.A8.E3.80.80.E5.89.8D.E7.B7.A8.E3.81.AE.E3.81.A4.E3.81.A5.E3.81.8D.E3.80.81.E4.B8.AD.E6.B4.A5.E3.81.AE.E6.97.A7.E5.8F.8B.E3.81.AB.E8.B4.88.E3.82.8B 十編 前編のつづき、中津の旧友に贈る ]
 
: 前編に続けて、学究の徒の心構えを説く。当時の日本の後進性を解決する責務が知識人にあることを語ったのち、目先の生活のため大局的な学問の目的を放棄することを戒める。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1230 十一編  身分から偽君子を生じるの論 ]
 
: 八編の内容の続編である。儒教的秩序を基礎とする国家観の不合理を論証し、弊害を述べて身分制度に基づく封建社会を否定する。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1340 十二編 演説の法を勧めるの説 / 人の品行は高尚ならざるべからざるの論]
 
: 前半では思想を言葉で語ることの重要性を述べ、それまで日本になかった弁論術の観念を提唱する。後半では自己より優れた相手を比較する基準に置いて、常に向上を心がける必要性を説く。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1460 十三編 怨望の人間に害あるを論ず]
 
: 人間の不道徳のうちで最大は、怨恨であると断じ、怨恨の生じる原因は、自由な発言や行動を禁じられた鬱屈であるとして、政府も民間ともに、個人の言論と行動の自由を妨げてはならないと語る。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1570 十四編 心事の棚卸し / 世話の字の義 ]
 
: 前段で長期的な計画に取り組むには自己の状況を商売の簿記のように客観的に監視し、期末ごとの決算のように定期的に総括することを助言する。後段では、他者への監督は他者への保護と表裏の関係にあり、どちらかが欠けた場合の弊害を説く。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1690 十五編  事物を疑いて取捨を断ずること]
 
: 物事を採用する前に、慎重な検討と取捨選択が必須であることを述べる。西洋文明の進歩は既存の価値観に対する疑問から発生したことを説き、西洋文明そのものすら盲信することを愚として戒める。
 
; [http://www.aozora.gr.jp/cards/000296/files/47061_29420.html#midashi1800 十六編  手近く独立を守ること /  心事と働きと相当すべきの論]
 
: 前段では独立に物理的と精神的な独立の二種があると説く。物欲や虚飾にもとづいて消費する者は、精神が欲求の奴隷となっていることを主張する。後段では内面の自己評価と、実際の仕事の実力を一致させることを説き、不一致が生じた場合の弊害について述べる。
 
; [https://ja.wikisource.org/wiki/%E5%AD%A6%E5%95%8F%E3%81%AE%E3%81%99%E3%81%99%E3%82%81#.E5.8D.81.E4.B8.83.E7.B7.A8.E3.80.80.E4.BA.BA.E6.9C.9B.E8.AB.96 十七編 人望論]
 
: 世間的な評価の必要性を説き、実力以下の評価しか得られない悩みに対しアドバイスする。他人からの評価を得るためには、実は見た目の印象がまず重要であること、愛想のいい顔つきや話し方の必要性、そしてそのために研究や努力をしなくてはならないと述べる。また孤立せずに努めて交友範囲を広げることを勧めて、全章を締めくくる。
 
 
 
== 文章 ==
 
[[File:天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず.jpg|250px|right|thumb|「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」<BR/>[[慶應大学]][[慶應義塾の建造物#三田キャンパス|東館]]に刻まれている[[ラテン語]]で書かれた福澤の言]]
 
人には上下の別があるとする儒教思想に由来する、それまでの日本人の常識を完全に否定する「'''天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずといへり'''」という冒頭の一節は著名だが、この「{{読み仮名|云|い}}ヘリ」は現代における「云われている」という意味で、この一文のみで完結しているわけではない。しかも、この言葉は[[福澤諭吉]]の言葉ではなく、[[アメリカ合衆国]]の[[アメリカ独立宣言|独立宣言]]からの翻案であるとするのが最も有力な説である<ref>『[https://www.keio.ac.jp/ja/about/history/encyclopedia/index.html 慶應義塾豆百科]』のNo.22「[https://www.keio.ac.jp/ja/about/history/encyclopedia/22.html 考証・天は人の上に人を造らず……]」を参照。</ref>。
 
 
 
この引用に対応する下の句とも言える一文は、
 
<blockquote>「されども今廣く此人間世界を見渡すにかしこき人ありおろかなる人あり貧しきもあり冨めるもあり貴人もあり下人もありて其有様雲と坭との相違あるに似たるは何ぞや」</blockquote>
 
である。つまり、
 
<blockquote>「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らずと言われている。人は生まれながら貴賎上下の差別ない。けれども今広くこの人間世界を見渡すと、賢い人愚かな人貧乏な人金持ちの人身分の高い人低い人とある。その違いは何だろう? それは甚だ明らかだ。賢人と愚人との別は学ぶと学ばざるとに由ってできるものなのだ。人は生まれながらにして貴賎上下の別はないけれどただ学問を勤めて物事をよく知るものは貴人となり富人となり、無学なる者は貧人となり下人となるのだ」</blockquote>
 
ということである。
 
 
 
以上の言葉は初編からの引用であるが、虚実渦巻く理想と現実の境を学問によって黎明するといった、全体として学問の有無が人生に与える影響を説いている。
 
彼は攘夷の気分が蔓延していた当時に攘夷を否定し、また、「政治は国民の上で成り立っており、愚かな人の上には厳しい政府ができ、優れた人の上には良い政府ができる。法律も国民の行いによって変わるもので、単に学ぶ事を知らず無知であるのに強訴や一揆などを行ったり、自分に都合の良い事ばかりを言う事は恥知らずではないか。法律で守られた生活を送っていながら、それに感謝をせず自分の欲望を満たすために法律を破る事は辻褄の合わない事だ。」(意訳)等と、[[大政奉還]]から約4年半後の世相を考えればかなり先進的な内容だったと言える
 
<ref name="gumin">福澤は『[{{NDLDC|808242/12}} 学問ノススメ 2版]』の中で次のように述べている。
 
{{quotation|西洋ノ諺ニ愚民ノ上ニ苛キ政府アリトハコノ事ナリコハ政府ノ苛キニアラズ愚民ノ自カラ招ク災ナリ愚民ノ上ニ苛キ政府アレバ良民ノ上ニハ良キ政府アルノ理ナリ|福澤諭吉|『学問ノススメ 2版』}}</ref>
 
<ref name="gouso_ittuki">福澤は『[{{NDLDC|808242/11}} 学問ノススメ 2版]』の中で次のように述べている。
 
{{quotation|文盲ノ民ホド憐ムベク亦惡ムベキモノハアラス智惠ナキノ極ハ耻ヲ知ラサルニ至リ己ガ無智ヲ以テ貧究ニ陷リ飢寒ニ迫ルトキハ己ガ身ヲ罪セズシテ妄ニ傍ノ富ル人ヲ怨ミ甚シキハ徒黨ヲ結ビ強訴一揆ナドヽテ亂妨ニ及ブコトアリ耻ヲ知ラザルトヤ云ハン法ヲ恐レズトヤ云ハン|福澤諭吉|『学問ノススメ 2版』}}</ref>。
 
 
 
更に古文や漢文については「よきものではあるがそこまでして勉強するものではない」(意訳)と、意義を否定はしないが、世間で扱われている程の価値があるものではない、と言って儒学者や朱子学者が使うような難しい字句のある漢文や古文を学ぶより、まず日常的に利用価値のある、読み書き、計算、基本的な道徳などの「実学」を身につけるべきだと書いている<ref name="kobun">福澤は『[{{NDLDC|808242/6}} 学問ノススメ 2版]』の中で次のように述べている。
 
{{quotation|○學問トハ唯ムヅカシキ字ヲ知リ解シ難キ古文ヲ讀ミ和歌ヲ樂ミ詩ヲ作ルナド世上ニ實ノナキ文學ヲ云フニアラズコレ等ノ文學モ自カラ人ノ心を悦バシメ隨分調法ナル者ナレドモ古來世間ノ儒者和學者ナドノ申スヤウサマデアガメ貴ムベキ者ニアラズ|福澤諭吉|『学問ノススメ 2版』}}</ref>。
 
 
 
本書は数章を除いて、小学校の教科書とするため、もしくは高等教育を受けていない当時の一般国民を読者に想定して書かれている(5編)。そのため当時の基準では平易な文章だといえ、難解な政治思想を説明するため比喩が多く使われている。
 
 
 
== 批判 ==
 
本書が執筆された明治初期は、明治国家の国家像が模索されている時期であった。福澤は儒教的価値観と完全に決別した市民国家を構想していたが、やがて形成された政府の方針は、天皇への忠義を中核とする天皇制国家であった。忠義を国家の中心価値とする政府の方針が明確になりだした1882年(明治15年)前後から、福澤は政府の方針を儒教的反動として『[[時事新報]]』で批判を展開するが、1889年(明治22年)の[[大日本帝国憲法]]発布を経て、天皇制国家は確立する。忠義や孝行をはじめ、儒教的な価値観を完全に否定した福澤の思想は時代を先取りしすぎ、明治社会下では福澤自身への批判・攻撃を招いた。
 
 
 
=== 赤穂不義士論 ===
 
『学問のすすめ』への批判は、特に第6編「国法の貴きを論ず」と第7編「国民の職分を論ず」に集中した。第6編では、[[赤穂浪士]]の討ち入りは私的制裁であって正しくないと論じる部分が批判の対象となった。
 
 
 
=== 楠公権助論 ===
 
また第7編で主君のために自分の命を投げ出す忠君義士の討死と、主人の使いに出て預かった一両の金を落とし、申しわけなさに並木にふんどしをかけて首をくくった[[権助]]の死を同一視し、私的な満足のための死であり、世の文明の役には立たないと論じている。この部分が、[[楠木正成]](楠公)の討死が無益な死と論じたものと解釈されて、批判の対象となった<ref name="nanko_gonsuke_ron">[[#丸山2001|丸山 2001]]、306頁</ref>。ただし、福澤自身は楠木正成にはまったく言及していない。
 
 
 
=== 『学問のすゝめ之評』 ===
 
福澤は、上記の批判に対して、慶應義塾 五九樓仙萬(ごくろうせんばん)というペンネームで「学問のすすめ之評」という弁明の論文を記して投稿し、『[[郵便報知新聞]]』明治7年11月5日号付録に掲載された。さらに、『[[朝野新聞]]』同年11月7日号に「学問ノススメ之評」として転載され、『[[日新眞事誌]]』同年11月8 - 9日号、『[[横浜毎日新聞]]』同年11月9日号にも掲載された<ref name="gakumonno_susumeno_hyo">[[#丸山2001|丸山 2001]]、307頁</ref>。この投書が掲載されてから、「{{読み仮名|物論|ぶつろん}}漸く{{読み仮名|鎭|しづ}}まりて{{読み仮名|爾来|じらい}}世間に{{読み仮名|攻撃|こうげき}}の聲を聞かず」という事になった<ref>「学問のすゝめ之評」は以下の文献に収録されている。
 
* 『[{{近代デジタルライブラリーURL|41017575}} 福沢全集]』(巻之一)の「[{{NDLDC|898727/33}} 緒言『学問のすゝめ』]」
 
* [http://www.geocities.jp/hgonzaemon/gakumonosusume.html 学問のすゝめ(新字旧仮名)]の付録
 
* 『[https://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/33/3/3310230.html 学問のすゝめ]』 [[岩波書店]]〈[[岩波文庫]]〉、[[1994年]]、ISBN 978-4000071543 の付録
 
* [[小室正紀]]・[[西川俊作]]編 『[http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766408799 福澤諭吉著作集〈第3巻〉学問のすゝめ]』 [[慶應義塾大学出版会]]、[[2002年]]、ISBN 978-4766408799
 
* [[松崎欣一]]編 『[http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766408888/ 福澤諭吉著作集〈第12巻〉福翁自伝 福澤全集緒言]』 慶應義塾大学出版会、2003年、ISBN 978-4766408881</ref>。
 
 
 
== 本書をモチーフにしたタイトルの作品・商品 ==
 
[[File:学問のすヽめ.jpg|250px|right|thumb|『学問のすゝめ』最中。菓子の名にも冠されている]]
 
有名な作品であるため、他の作品・商品に本書をもじった名前が使われることがある。
 
*『学問のすゝめ』-[[文銭堂本舗]] ([[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[三田 (東京都港区)|三田]])が販売している[[最中]]。
 
*小説『ウソつきのススメ』-([[林多加志]]、[[南伸坊]])
 
*テレビ番組『[[爆笑問題のススメ]]』-([[札幌テレビ放送|札幌テレビ]]・[[日本テレビ放送網|日本テレビ]][[日本テレビネットワーク協議会|系列]])
 
*ドリンク『大豆ノススメ』([[コカ・コーラ]])
 
 
 
=== パロディ ===
 
*{{Cite book|和書|author=[[万亭応賀]]|year=1875|title=活論学門雀|volume=全6冊|publisher=魁文社|url=http://www.wul.waseda.ac.jp/kotenseki/html/bunko11/bunko11_a0778/index.html|ref={{Harvid|万亭|1875}}}} - 2号の巻末書名:『活論学問雀』、初号下の外題:『活論学門すずめ』、2,3号下の題簽書名:『活論学門すすめ』。
 
*{{Cite book|和書|author=[[川村貴司]]|year=1971|title=学問のスズメ ショート・ショート|publisher=川村貴司|ref={{Harvid|川村|1971}}}}
 
*{{Citation|others=[[ビジーフォー|ビジーフォー・スペシャル]]歌、[[森雪之丞]]作詞、[[本間勇輔]]作曲、|date=1991-11|title=テレビ人気こどものうた|chapter=(3)学問のスズメ([[おれは直角]])|publisher=東芝EMI|id=TOCT-6349 (東芝)|url=http://j-lyric.net/artist/a04a9e1/l001171.html}} - 注記:録音ディスク 1枚:CD 12cm、収録時間: 77分37秒。
 
*{{Cite book|和書|others=花田賢作 口演、澤龍 監修|date=1996-04|title=學問のスズメ 文部省未検定|series=かわら版選書|publisher=かわら版出版|ref={{Harvid|花田|澤|1996}}}}
 
 
 
== 書誌情報 ==
 
[[File:Gakumon-no-susume.jpg|200px|right|thumb|福沢諭吉・[[小幡篤次郎]]共著『学問のすゝめ』(初版、1872年)]]
 
 
 
=== 初版本 ===
 
[[大分県]][[中津市]]内の[[福沢諭吉旧居]]記念館内に初版本を展示している。
 
 
 
[[1968年]]に[[日本近代文学館]]から「名著複刻全集 近代文学館 明治前期 29」として『学問のすすめ 全』(初編)が復刻されている。
 
 
 
[[小室正紀]]・[[西川俊作]]編 『[http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766408799 福澤諭吉著作集〈第3巻〉学問のすゝめ]』 [[慶應義塾大学出版会]]、[[2002年]]、ISBN 978-4766408799 には、『学問のすゝめ 全』(初編)初版本の影印が収録されている。
 
 
 
=== 版本 ===
 
*{{Cite book|和書|author=福澤諭吉|authorlink=福澤諭吉|coauthors=[[小幡篤次郎]]|year=1872|title=學問のすゝめ|edition=初版|publisher=福澤諭吉}}
 
*{{Cite book|和書|year=1880|month=7|title=学問ノススメ|edition=2版|publisher=福澤諭吉|url={{近代デジタルライブラリーURL|40037797}}}} - 第1-17編合本版。
 
*{{Cite book|和書|year=1898|title=福澤全集|volume=第2巻|publisher=[[時事新報社]]|id={{近代デジタルライブラリー|898728/392}}}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[時事新報社]]編|year=1926|month=4|title=福澤全集|volume=第3巻|publisher=[[国民図書|國民圖書]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1937|title=近世社会経済学説大系|volume=第9巻|publisher=[[誠文堂新光社]]}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[富田正文]]編|year=1941|title=学問のすすめ|series=明治文化叢書 第2|publisher=日本評論社}}
 
*{{Cite book|和書|year=1948|title=学問のすゝめ|series=岩波文庫 3064-3065|publisher=[[岩波書店]]}}
 
**{{Cite book|和書|year=1978|month=1|title=学問のすゝめ|edition=改版|series=岩波文庫|publisher=岩波書店}}
 
**{{Cite book|和書|year=1994|month=11|title=学問のすゝめ|series=ワイド版岩波文庫|publisher=岩波書店|isbn=4-00-007154-8|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/00/8/0071540.html}}
 
**{{Cite book|和書|year=2008|month=12|title=学問のすゝめ|edition=改版|series=岩波文庫|publisher=岩波書店|isbn=978-4-00-331023-6|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/33/3/3310230.html}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[福澤諭吉著作編纂会]]編|year=1951|title=福澤諭吉選集|volume=第1巻|publisher=岩波書店}} - 旧版選集(旧字旧仮名)。
 
*{{Cite book|和書|others=[[富田正文]]校訂解題|year=1951|title=学問のすゝめ|series=コレスポンデンス・ライブラリイ|publisher=[[慶應通信教育図書]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1951|title=学問のす丶め|publisher=[[岩崎書店]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1958|title=現代日本文学全集|volume=第51|publisher=[[筑摩書房]]}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[慶應義塾]]編|year=1959|month=4|title=福澤諭吉全集|volume=第3巻|publisher=岩波書店}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[慶應義塾]]編|year=1969|month=10|title=福澤諭吉全集|volume=第3巻|edition=再版|publisher=岩波書店}}
 
*{{Cite book|和書|year=1963|title=現代日本思想大系|volume=第2|publisher=筑摩書房}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[伊藤正雄]]校注|year=1967|title=学問のすすめ|series=旺文社文庫|publisher=[[旺文社]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1968|title=学問のすすめ|publisher=[[金園社]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1968|title=学問のすゝめ|publisher=[[文憲堂七星社]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=1968|title=近代文学館 名著複刻全集 明治前期 29|publisher=[[日本近代文学館]]}} - 初編の復刻。
 
*{{Cite book|和書|editor=[[伊藤整]]など編|year=1969|title=日本現代文学全集|volume=第2|publisher=[[講談社]]}} - 抄文。
 
*{{Cite book|和書|year=1972|title=学問のすすめ|editor=土橋俊一校訂・解説|series=[[講談社文庫]]|publisher=[[講談社]]}}
 
*{{Cite book|和書|editor=永井道雄責任編集|date=1977|title=日本の名著(33) 福沢諭吉|publisher=中央公論社}}
 
**{{Cite book|和書|editor=[[永井道雄]]責任編集|date=1984-07|title=[[日本の名著]](33) 福沢諭吉|series=中公バックス|publisher=[[中央公論社]]|isbn=4-12-400423-0|url=http://www.chuko.co.jp/zenshu/1984/07/400423.html}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[富田正文]]・[[土橋俊一]]編集|year=1980|month=12|title=福沢諭吉選集|volume=第3巻|publisher=岩波書店|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/10/1/1006730.html}} - 新版選集(新字旧仮名)。
 
*{{Cite book|和書|year=1983|title=学問のすゝめ 初編|publisher=[[福沢旧邸保存会]]}} - 初編の復刊。
 
*{{Cite book|和書|editor=[[進藤咲子]]編|year=1992|month=9|title=学問ノス丶メ 本文と索引|series=笠間索引叢刊 104|publisher=[[笠間書院]]}}
 
*{{Cite book|和書|year=2002|month=11|title=学問のすすめ ほか|editor=[[坂本多加雄]]解説|series=[[中公クラシックス]]|publisher=[[中央公論新社]]|isbn=4-12-160042-8|url=http://www.chuko.co.jp/zenshu/2002/11/160042.html}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[小室正紀]]・[[西川俊作]]編|year=2002|month=1|title=福澤諭吉著作集|volume=第3巻|publisher=[[慶應義塾大学出版会]]|isbn=4-7664-0879-9|url=http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/4766408799/}}
 
**{{Cite book|和書|editor=小室正紀・西川俊作編|year=2009|month=5|title=学問のすゝめ|publisher=慶應義塾大学出版会|isbn=978-4-7664-1623-7|url=http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766416237/}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[伊藤正雄]]校注|date=2006-04-10|title=学問のすゝめ|series=[[講談社学術文庫]]|publisher=講談社|isbn=4-06-159759-0|url=http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bc2_bc/search_view.jsp?b=1597590}} - 旺文社文庫版の改訂復刊。
 
*{{Cite book|和書|editor=[[赤木かん子]]編|year=2008|month=4|title=学問のすゝめ(抄)|series=ポプラ・ブック・ボックス 剣の巻 9|publisher=[[ポプラ社]]|isbn=978-4-591-10194-0|url=http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=70590090}} - 抄文。
 
*{{Cite book|和書|others=[[ロゼッタストーン]]編集|date=2010-07-26|title=独立のすすめ――名著「学問のすすめ」より現代に生かせる知恵を再編集|publisher=ロゼッタストーン|isbn=978-4-947767-11-0|url=http://www.rosetta.jp/books/book012.html}}
 
 
 
=== 現代語訳 ===
 
*{{Cite book|和書|others=[[伊藤正雄]]訳|year=1977|month=6|title=学問のすすめ 現代語訳|series=現代教養文庫|publisher=[[社会思想社]]}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[伊藤正雄]]訳|year=2004|month=2|title=学問のすゝめ 現代語訳|series=教養ワイドコレクション|publisher=[[文元社]]|isbn=4-86145-009-8|url=http://www.bungen.jp/cat/isbn4-86145-009-8.htm}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[伊藤正雄]]訳|date=2013-10-16|title=現代語訳  学問のすすめ|series=岩波現代文庫 学術300|publisher=[[岩波書店]]|isbn=978-4-00-600300-5|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/60/5/6003000.html}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[加賀義]]現代語訳|year=2009|month=10|title=学問のすすめ 真の独立人になるために|series=教養の大陸books|publisher=[[幸福の科学出版]]|isbn=978-4-86395-002-3|url=http://www.irhpress.co.jp/detail/html/P0219.html}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[河本敏浩]]現代語訳|year=2009|month=5|title=ヨコ書き学問のすすめ 超現代語訳!ビジネスにも役に立つ|publisher=[[ブックマン社]]|isbn=978-4-89308-713-3|url=http://www.bookman.co.jp/esp.php?_page2=detail&_idItem=408}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[齋藤孝 (教育学者)|齋藤孝]]訳|year=2009|month=2|title=現代語訳 学問のすすめ|series=ちくま新書 766|publisher=[[筑摩書房]]|isbn=978-4-480-06470-7|url=http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480066206/}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[齋藤孝 (教育学者)|齋藤孝]]訳、[[寄藤文平]]絵|date=2011-11-24|title=こども「学問のすすめ」|publisher=筑摩書房|isbn=978-4-480-87846-5|url=http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480878465/|ref=齋藤2011a}} - こども向けに翻案したもの。
 
*{{Cite book|和書|others=[[齋藤孝 (教育学者)|齋藤孝]]訳|date=2011-12-15|title=おとな「学問のすすめ」|publisher=筑摩書房|isbn=978-4-480-87845-8|url=http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480878458/|ref=齋藤2011b}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[佐藤きむ]]訳、[[坂井達朗]]解説|year=2006|month=2|title=福沢諭吉「学問のすすめ」|series=角川文庫 角川ソフィア文庫 ビギナーズ日本の思想|publisher=[[角川学芸出版]]|isbn=4-04-307303-8|url=http://www.kadokawagakugei.com/detail.php?p_cd=200410000278}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[竹中晴三]]訳|year=1984|month=11|title=学問のすすめ 現代文訳|publisher=[[主権者教育研究会]]}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[滝沢主税]]訳|year=2009|month=11|title=学問のすゝめ|publisher=[[長野県地名研究所]]}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[ハイブロー武蔵]]訳・解説|year=2005|month=10|title=新訳学問のすすめ 通勤大学図解・速習 自分が何をすべきかを知る!|series=通勤大学文庫|publisher=[[総合法令出版]]|isbn=4-89346-919-3|url=http://www.horei.com/book_4-89346-919-3.html}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[服部陽子]]訳|year=1998|month=5|title=学問のすゝめ|publisher=[[創栄出版]]|isbn=4-88250-751-X}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[桧谷昭彦]]訳・解説|year=1983|month=6|title=学問のす丶め 現代語で読む|publisher=[[三笠書房]]}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[桧谷昭彦]]訳・解説|year=1989|month=5|title=学問のす丶め 現代語で読む人生の最高名著|series=知的生きかた文庫|publisher=三笠書房|isbn=4-8379-0314-2}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[檜谷昭彦]]現代語訳|year=2001|month=3|title=学問のすゝめ 人は、学び続けなければならない|publisher=三笠書房|isbn=4-8379-1880-8}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[檜谷昭彦]]訳|year=2010|month=11|title=現代語訳 学問のすすめ|series=知的生きかた文庫 ひ18-1|publisher=三笠書房|isbn=978-4-8379-7902-9|url=http://www.mikasashobo.co.jp/book/ISBN978-4-8379-7902-9/?select=title&search=%B3%D8%CC%E4%A4%CE%A4%B9%A4%B9%A4%E1}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[岬龍一郎]]訳・解説|year=2004|month=6|title=学問のすすめ 自分の道を自分で切りひらくために|publisher=[[PHP研究所]]|isbn=4-569-63643-8|url=http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-63643-6}}
 
**{{Cite book|和書|others=[[岬龍一郎]]訳・解説|year=2008|month=11|title=学問のすすめ 自分の道を自分で切りひらくために|series=PHP文庫|publisher=PHP研究所|isbn=978-4-569-66593-1|url=http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-66593-1}}
 
*{{Cite book|和書|others=[[奥野宣之]]現代語訳|year=2012|month=9|title=学問のすすめ|series=いつか読んでみたかった日本の名著シリーズ1|publisher=致知出版社|isbn=978-4-88474-967-5|url=http://shop.chichi.co.jp/item_detail.command?item_cd=967|ref=奥野2012}}
 
 
 
=== 英訳 ===
 
*{{Cite book|others=[[デヴィッド・A・ディルワース|David A. Dilworth]]|date=2012-04-30|title=An Encouragement of Learning|series=The Thought of Fukuzawa 2|publisher=Keio University Press|isbn=978-4-7664-1684-8|url=http://www.keio-up.co.jp/np/isbn/9784766416848/|ref=Fukuzawa&Dilworth2012}}
 
 
 
=== まんが ===
 
*{{Cite book|和書|others=[[バラエティ・アートワークス]] 企画・漫画|year=2008|month=4|title=学問のすすめ|series=[[まんがで読破]]|publisher=[[イースト・プレス]]|isbn=978-4-87257-909-3|url=http://www.eastpress.co.jp/shosai.php?serial=656|ref={{Harvid|バラエティ・アートワークス|2008}}}}
 
*{{Cite book|和書|author=福沢諭吉|coauthors=バラエティ・アートワークス 企画・漫画|date=2015-03-24|title=学問のすすめ|series=教養を広げる「まんがで読む名著」 MM2|publisher=イースト・プレス|isbn=978-4-7816-1320-8|url=http://www.eastpress.co.jp/shosai.php?serial=2351|ref={{Harvid|福沢|バラエティ・アートワークス|2015}}}}
 
*{{Cite book|和書|author=[[齋藤孝]]|coauthors=[[岩元健一]] まんが|date=2016-09|title=まんがでわかる福沢諭吉『学問のすすめ』|series=Business Comic Series|publisher=[[あさ出版]]|isbn=978-4-86063-890-0|url=http://www.asa21.com/book/b244718.html|ref={{Harvid|齋藤|岩元|2016}}}}
 
 
 
=== CD ===
 
*『CD 学問のすすめ』[[パンローリング]]。ISBN 978-4-7759-2696-3。
 
 
 
=== ニンテンドーDS ===
 
* 『[[DS文学全集#収録作品|DS文学全集]]』[[任天堂]]
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{reflist|2}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
*{{Cite book|和書|author=伊藤正雄|authorlink=伊藤正雄|year=1968|title=『学問のすすめ』講説 福沢諭吉の骨格を語る|publisher=[[風間書房]]|ref=伊藤1968}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[慶應義塾大学|慶應義塾]]編|date=2001-01-23|title=福澤諭吉書簡集〈第1巻〉安政四(一八五七)年 - 明治九(一八七六)年|publisher=[[岩波書店]]|isbn=4-00-092421-4|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/09/4/0924210.html|ref=慶應義塾2001}}
 
*{{Cite book|和書|editor=[[慶應義塾福沢先生研究会]]編|date=1940-07-15|title=福沢諭吉の人と思想|publisher=岩波書店|url={{近代デジタルライブラリーURL|46071743}}|ref=慶應義塾福沢先生研究会1940}}
 
*{{Cite book|和書|author=齋藤孝|authorlink=齋藤孝 (教育学者)|齋藤孝|date=2012-03-24|title=福沢諭吉 学問のすゝめ|series=NHK「[[100分de名著]]」ブックス|publisher=[[NHK出版]]|isbn=978-4-14-081523-6|url=https://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=C5010101&webCode=00815232012|ref=齋藤2012}}
 
*{{Cite book|和書|author=丸山眞男|authorlink=丸山眞男|date=2001-06-15|title=福沢諭吉の哲学 他六篇|series=岩波文庫|publisher=岩波書店|isbn=4-00-381041-4|url=http://www.iwanami.co.jp/.BOOKS/38/4/3810410.html|ref=丸山2001}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Div col}}
 
*[[小幡篤次郎]]
 
*[[サミュエル・スマイルズ]]
 
*[[脱亜思想]]
 
*[[ビートたけしの学問ノススメ]] - [[TBSテレビ|TBS]]放映のドラマ
 
{{Div col end}}
 
 
 
{{Wikiquote|福澤諭吉}}
 
 
 
== 外部リンク ==
 
{{Wikisource|学問のすすめ}}
 
 
 
=== 蔵書資料 ===
 
* 『[http://dcollections.lib.keio.ac.jp/ja/fukuzawa/a15/42 學問のすゝめ. 初編]』 | [http://dcollections.lib.keio.ac.jp/ja/fukuzawa デジタルで読む福澤諭吉]([http://dcollections.lib.keio.ac.jp/ja 慶應義塾大学メディアセンター デジタルコレクション])
 
* {{近代デジタルライブラリー書誌情報|40037797|「学問ノススメ」 福沢諭吉著 2版}}
 
 
 
=== テキスト ===
 
* {{青空文庫|000296|47061|新字新仮名|学問のすすめ}}
 
* [http://www.geocities.jp/hgonzaemon/gakumonosusume.html 学問のすゝめ(新字旧仮名)]
 
* [http://www1.sphere.ne.jp/dia/gakumon/gs/GS0.HTM#anchor3535567 学問のすすめ 初編~十七編]
 
 
 
=== 印刷等 ===
 
* [http://www.um.u-tokyo.ac.jp/publish_db/1996Moji/05/5700.html 『学問のすゝめ』と『学問ノスヽメ』の活字各種について]
 
 
 
{{福澤諭吉}}
 
 
{{DEFAULTSORT:かくもんのすすめ}}
 
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[[Category:日本の思想史]]
 
[[Category:日本の思想史]]

2019/4/27/ (土) 08:33時点における最新版


学問のすゝめ』(學問ノスヽメ、がくもんのすすめ)

福沢諭吉の著。明治5 (1872) ~1876年に,ときに断続的に出版された 17編の小冊子で,のち1巻にまとめられた。第1編冒頭の「天は人の上に人を造らず,人の下に人を造らずと云へり」の一句は有名。実学をすすめ,自由平等と分限の関係を説き,個人の自由から国家の自由独立に言及し,学問の必要性を強調している。本書には,旧思想 (封建的儒教主義) の打破に急なあまり,往々矯激の言がみられ,世の非難を招いたこともある。しかし,一般には新時代の指導原理を明快平易に説いたものとして歓迎された。初版約 20万部,97年頃までの流布部数約 340万という数は,その影響の大きさを示している。



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