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'''大相撲八百長問題'''(おおずもうやおちょうもんだい)は、[[2011年]]に発覚した、[[日本相撲協会]]の現役の[[大相撲]][[力士]]<ref group="注">2011年発覚時には現役を引退していた[[年寄]]を含む。</ref>による大相撲本場所での取組での[[八百長]]への関与に関する問題である。
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== 概要 ==
 
大相撲の八百長とは、主に本場所での取組で力士同士が[[白星]]を金で売買する故意の敗退行為である。[[携帯電話]]の[[電子メール|メール]]でやり取りしていたとされ、勝ち負けのほかに取組での具体的な戦い方の内容についてもやり取りしていたとされるもので、数十万円の金銭がやり取りされたと報道されている。実際の取組ではメールのやり取り通りの内容になったことが明らかになっている。
 
 
 
前年[[2010年]]に起きた[[大相撲野球賭博問題]]の捜査において、賭博に関与した力士から証拠として押収した携帯電話のメールを調べていて、発覚した問題である。大相撲の八百長に関する疑惑は、[[週刊ポスト]]([[小学館]])が「角界浄化キャンペーン」と称して元力士の告発などの形態で1980年代から30年にわたって報じており、[[週刊現代]]([[講談社]])も後の2008年になってこれを取り上げるなどしてきたが、相撲協会は一貫して八百長があることに関しては否定し、週刊現代に対しては複数の協会員が訴訟を起こし、勝訴した(2011年以前の八百長疑惑問題については[[八百長#大相撲]]も参照)。発覚当日の理事長による会見でも「過去には八百長は一切なく、新たに出た問題」と発言している。
 
 
 
前年に発覚した野球賭博などの[[賭博罪]]と違い、大相撲の取組で力士が八百長行為を行うことは直接には法律に違反しない<ref group="注">競馬などの[[公営競技]]と違い、相撲が合法的な賭博の対象とはなっていないためである。競馬で八百長行為が行われた場合は競馬法により3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金となる</ref>。八百長が疑われた取組で賭博が行われば賭博容疑で捜査となるが、この日明らかになった取組では賭博行為は見当たらなかったとされている<ref name="as23">朝日新聞2011年2月3日</ref>。
 
 
 
しかし[[2月3日]]に[[枝野幸男]][[内閣官房長官]]は記者会見で、この問題が起きたことで日本相撲協会の[[公益法人]]化<ref group="注">日本相撲協会は八百長問題発覚当時は公益財団法人。ただし制度の改革で2013年(平成25年)11月までに新たに認定される必要がある。公益法人化されない場合、両国国技館の没収の可能性も指摘されていた</ref>に難色を示す発言をしており、公益認定等委員会を所管する[[蓮舫]]・[[行政刷新会議]][[大臣|担当相]]も「公平なルールで競技が行われないのでは、公益法人認定の要件を満たしているとは言えず、現段階で(公益法人認定は)厳しい」旨の発言をしている<ref name="asy23">朝日新聞2011年2月3日夕刊</ref>。
 
 
 
この問題を受けて、相撲協会は発覚した翌月に行われる春場所(大阪場所)中止を決定した<ref name="as27">朝日新聞  2011年2月7日</ref>。
 
 
 
== 主な経過 ==
 
[[File:Yaocho Sumo DSCN1867 20110207.JPG|thumb|right|八百長問題発覚による春場所中止の告知(大阪府立体育会館)]]
 
=== 発覚 ===
 
この問題が改めて表面化した時期は2011年[[2月2日]]、2010年7月に野球賭博問題での捜査で[[警視庁]]が押収した力士の[[日本の携帯電話|携帯電話]]中のデータ(消去されていた[[電子メール]]も復元)を調べていたが、その過程で13人の名前が発覚した<ref group="注">内訳は親方2、幕内4、十両4、幕下以下3。</ref>。これを受けて相撲協会はそのうち12人<ref group="注">あとの1人は遠方へ外出していたため、後日事情聴取を行った。</ref>から事情を聴取したが、この日はいずれの力士も関与を否定している。同日、野球賭博問題でも設置した特別調査委員会(座長[[伊藤滋]]<ref group="注">前年の[[大相撲野球賭博問題]]での調査委員会座長も務めた。</ref>)を設置することを決めた。また十両以上の力士への聞き取り調査と、全協会員へのアンケートも実施するとしている。一方で、[[電子メール]]の内容が公表されたことについて「野球賭博と関係ないメールがなぜ公表されるのか」「[[通信の秘密]]はないのか」という批判が協会幹部から出たとされるが、警視庁の幹部は「公共性、公益性に照らし連絡すべきだと考えた」としている<ref name="as23"/>。
 
 
 
この日会見した[[魁傑將晃|放駒]][[理事長]]は'''「([[八百長]]は)過去には一切なかった問題で、新たに出た問題」'''とし、'''「協会存亡の危機である」'''とも述べこの問題について謝罪した。同日、賭博問題で逮捕された力士が相撲についても[[賭博|賭け]]の対象にしていた、と証言したことが明るみになっているが、今回疑惑となった八百長の取組は賭けていないとしている<ref name="as23"/>。翌日[[2月3日]]の[[衆議院]][[予算委員会]]で[[高木義明]][[文部科学大臣]]は相撲協会から「3人が八百長を認めた」報告があったことを明らかにした。また同日一部の力士が八百長を認めたことが報道されている<ref name="asy23"/>。
 
 
 
=== 2011年春場所開催中止へ ===
 
[[2月4日]]、放駒理事長は記者会見で翌月に控えた春場所開催見送りを検討する考えを示し、6日に予定していた前売り入場券の発売延期を決めた。延期の理由は調査委員会による聞き取り調査には時間がかかる為としている。また八百長に関わっていたとされる[[千代白鵬大樹|千代白鵬]]は相撲協会に引退届を提出したが受理されず、その理由として「処罰の対象力士なので、受理できない」と述べている<ref>朝日新聞 2011年2月5日</ref>。
 
 
 
[[2月6日]]、相撲協会は臨時理事会を開き、[[大阪府立体育会館]]にて[[3月13日]]より開催される予定となっていた平成23年[[本場所|春場所]]の開催の中止を正式に決定した。過去の本場所中止は、[[1946年]](昭和21年)[[6月]]開催を予定していた夏場所が、当時の両国国技館が[[第二次世界大戦]]の[[戦災]]で破損しており、建物の改修が遅れたために中止になった事例があり、65年ぶりで、不祥事による中止は史上初のケースとなった。また、4月に5ヶ所で予定していた春巡業を含め、2011年の地方巡業をすべて中止すると発表した<ref name="as27"/>。
 
 
 
また協会側は例年、春巡業と同時期に執り行う[[伊勢神宮]]並びに[[靖國神社]]での[[奉納]]相撲に関して、今回の事態発覚当初は「先方と協議・検討した上で決定する」としていたが<ref>[http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20110207-OHO1T00086.htm?from=related 4月の奉納相撲は「検討中」] スポーツ報知 2011年2月7日閲覧</ref>、2月14日に伊勢神宮奉納相撲は中止、靖国神社奉納相撲については現時点で10月例大祭までは開催見送り(延期)とすることを発表した<ref>[https://web.archive.org/web/20110217030214/http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110215-OHT1T00017.htm 伊勢奉納相撲中止 不祥事では初、靖国は延期] スポーツ報知 2011年2月15日閲覧</ref>。
 
 
 
放駒理事長は記者会見で「相撲の歴史に最大の汚点を残すことになった」と述べ、「調査が終わり、処分が終わるまで本場所は難しい」として夏場所以降の開催の中止についても示唆している。八百長関与を認めた、もしくは疑惑が出た力士の処分については「全容が明らかになるまで保留」とし<ref group="注">この時点で、疑惑が出た力士は14人、うち発覚を認めたとされる力士は3人、疑惑が出て否定している力士9人。否定しているものの、関与したと調査委員会がみている力士が1人、と報道されている。</ref>、過去に出た八百長疑惑についても「裁判で結果が出ていて、なかったもの。風評被害で迷惑な話だ」と述べている<ref name="as27"/>。
 
 
 
=== 春場所中止決定後の経過 ===
 
春場所の中止決定から一夜明けた[[2月7日]]、特別調査委員会は幕内(十両以上)の関取全員を対象にした聞き取り調査を開始<ref>{{cite news|url=http://mainichi.jp/enta/sports/news/20110207k0000e040029000c.html|title=八百長問題:全員調査を開始 2週間の日程で|work=毎日.jp|publisher=[[毎日新聞社]]|date=2011年2月7日|archiveurl=https://archive.is/20120711192545/http://mainichi.jp/sports/|archivedate=2012年7月11日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。調査は[[2月12日]]まで6日間にわたって行われたが、新たな八百長関与の事実は出ていない<ref>{{cite news|url=http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110212-OYT1T00545.htm|title=全関取聴取「八百長の事実出ていない」…調査委|publisher=読売新聞|date=2011年2月12日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110215055811/http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110212-OYT1T00545.htm|archivedate=2011年2月15日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。[[2月14日]]の臨時理事会において特別調査委員会から中間報告を受け、メールで名前が挙がった14名の調査を継続するとともに、関与を認めた4名に対する処分は先送りとなった<ref>{{cite news|url=http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110214-OYT1T00802.htm|title=全関取ら聴取、新たな八百長関与の事実出ず|publisher=読売新聞|date=2011年2月15日|archiveurl=https://web.archive.org/web/20110217064753/http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110214-OYT1T00802.htm|archivedate=2011年2月17日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。
 
 
 
[[2月10日]]には、日本相撲協会は綱紀粛正を求める「自粛・奨励17カ条の心得」を作成、協会員である力士・親方らに通達。主な項目として、稽古は東京の各部屋で行うこと、巡業や各部屋主催のパーティー、激励会などの自粛、社会貢献活動やボランティア活動を積極的に行うことなどを盛り込んだ内容となっている<ref>{{cite news|url=http://mainichi.jp/enta/sports/news/20110211k0000m050052000c.html?inb=fs|title=大相撲:「自粛・奨励17カ条の心得」を作成|work=毎日.jp|publisher=毎日新聞社|date=2011年2月10日|archiveurl=https://archive.is/20120715161852/http://mainichi.jp/sports/?inb=fs|archivedate=2012年7月15日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。
 
 
 
[[2月16日]]、特別調査委員会は協会員から幅広く情報を収集する「情報提供ホットライン」を設置し、協会員全員からメール、ファクス、手紙による情報の受け付けを[[3月15日]]までの期限で実施した<ref group="注">ただし、電話による受け付けは行っていない。</ref><ref>{{cite news |url=http://www.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110216-OYT1T00892.htm|title=八百長問題で「情報提供ホットライン」設置|publisher=読売新聞|date=2011年2月16日}}</ref>。
 
 
 
[[2月28日]]には、本来なら春場所の[[番付]]となるものの、中止により『順席』を示した一覧表が各部屋に配布された。
 
 
 
[[3月9日]]、八百長問題の再発防止を目的として相撲協会が設置した特別委員会の初会合が両国国技館で開かれ、委員会の正式名称を[[#大相撲新生委員会|'''大相撲新生委員会''']]と決定。同委員会では、八百長に対する懲罰の厳格化や、研修制度の導入など6項目が盛り込まれた再発防止案がまとめられている<ref>{{cite news|url=http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110310k0000m050071000c.html|title=大相撲:八百長再発防止へ6項目 新生委員会|work=毎日.jp|publisher=毎日新聞社|date=2011年3月9日|archiveurl=https://archive.is/20120710080743/http://mainichi.jp/sports/general/|archivedate=2012年7月10日|deadlinkdate=2017年9月}}</ref>。
 
 
 
[[3月11日]]、[[東北地方太平洋沖地震]]('''[[東日本大震災によるスポーツへの影響#(参考)大相撲|東日本大震災]]''')及び[[東京電力]]・[[福島第一原子力発電所]]での[[福島第一原子力発電所事故|事故]]が発生。しかし、'''[[東日本大震災|その震災]]及び原発事故'''の発生は、[[2011年の相撲#三月場所(春場所、大阪場所)(中止)|春場所]]中止に直接的な影響はなかった。
 
{{also|東日本大震災によるスポーツへの影響#(参考)大相撲}}
 
 
 
[[4月1日]]、関与したと確認出来た者に対する処分が決定、発表された(詳細は後述)。当初は[[除名]]や[[解雇]]等の厳罰処分も検討されたが<ref group="注">前年の大相撲野球賭博問題では解雇処分も出ている</ref>、これまで協会が対策を講じてこなかったことを理由に[[引退]]勧告などとしている。発覚後に八百長を認めた力士については情状酌量をくみ出場停止2年となるが、引退勧告を受けた力士の中にはこの時点でも関与を認めておらず、関与を認めた他の力士の証言などで決められたことなどに対し、不服としている者もいる<ref>朝日新聞 2011年4月2日</ref>。
 
 
 
[[4月3日]]、処分発表を受け緊急に[[力士会]]が召集される。モンゴル出身の力士などを中心に夏場所ボイコットの提案もなされたが、[[魁皇博之]]が反対意見を唱えこの提案はお流れとなった<ref>{{Cite news
 
|url=http://gendai.net/articles/view/sports/130417
 
|title=【技量審査場所の内幕】5月場所ボイコットを巡って白鵬と魁皇が一触即発だった
 
|work=ゲンダイネット
 
|newspaper=[[日刊ゲンダイ]]
 
|date=2011-05-11
 
|accessdate=2011-07-10
 
}}</ref><ref>{{Cite news
 
|url          = http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110709-OYT1T00846.htm
 
|title        = 7月10日付 編集手帳
 
|work        = YOMIURI ONLINE
 
|newspaper    = [[読売新聞]]
 
|date        = 2011-07-10
 
|accessdate  = 2011-07-10
 
|archiveurl  = https://web.archive.org/web/20110714163244/http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column1/news/20110709-OYT1T00846.htm
 
|archivedate  = 2011年7月14日
 
|deadlinkdate = 2017年9月
 
}}</ref>。
 
 
 
[[4月5日]]、この日が引退届の提出期限とされたが、相撲協会はこの日までに19力士が提出したことを公表し<ref name="J45">[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_30&k=2011040500674 19力士が退職届=未提出は谷川親方だけ-八百長問題] 時事ドットコム 2011年4月5日</ref>、谷川親方のみが退職勧告に反発し、同日、記者会見を開いている<ref>[http://www.daily.co.jp/newsflash/2011/04/05/0003927577.shtml 谷川親方、最後の抵抗 退職届出さず] デイリースポーツ 2011年4月5日</ref>。翌[[4月6日]]、相撲協会は臨時理事会を開き、夏場所を『5月[[技量審査場所]]』として無料公開で開催することを決め、勧告に応じなかった谷川親方を解雇処分にしている<ref>[http://www.jiji.com/jc/zc?k=201104/2011040600556&rel=j&g=spo 夏場所は無料公開=通常開催を断念-相撲協会]時事ドットコム 2011年4月6日</ref>。
 
 
 
八百長に関する調査はこの後も続けられ、[[4月11日]]には新たに八百長を認定された2力士が引退勧告処分を受けたが<ref name="as411">朝日新聞 2011年4月12日</ref>、この両力士は期限となる[[4月13日]]までに引退届を提出しなかったため、翌14日の臨時理事会で解雇処分とした<ref name="M14">[http://mainichi.jp/enta/sports/general/news/20110414k0000e050035000c.html 八百長問題:2力士を解雇 協会からの引退勧告拒否で]毎日新聞 4月14日</ref>。
 
 
 
[[5月4日]]の相撲協会の臨時理事会および評議員会において、大相撲新生委員会からの提言による防止案をもとに、十両以上の力士や[[付け人]]の支度部屋への携帯電話の持ち込み禁止等の再発防止策をまとめた。この再発防止策は8日より始まる技量審査場所から適用されることになった<ref>{{cite news |url=http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/05/04/kiji/K20110504000756020.html|title=八百長防止策 今場所から携帯禁止や監視強化|work=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン新聞社|date=2011年5月4日}}</ref>。
 
 
 
また同日、名古屋場所で幕内、十両の定員を各2人減らし、関取の枠を計4人削減することを決めた。しかし八百長問題で引退・解雇された十両以上の力士が17人いるため、13人の幕下力士を関取に昇進させる方針とした。[[貴乃花光司|貴乃花]]審判部長は幕下上位の力士が負け越しても昇進する可能性を示している<ref>朝日新聞 2011年5月5日</ref><ref group="注">実際に[[垣添徹|垣添]]、[[荒鷲毅|荒鷲]]が3勝4敗と負け越しながら十両に昇進した</ref>
 
 
 
[[4月22日]]、蒼国来と星風は相撲協会に対し不当解雇に対する幕内力士及び十両力士としての地位保全及び給与支払い[[仮処分]]を[[東京地裁]]に申請した。大相撲八百長問題で相撲協会に対し法的手段に出たのは初めてである<ref>{{cite news |url=http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/04/23/kiji/K20110423000679720.html|title=元蒼国来&元星風が仮処分申請“解雇は不当”|work=スポニチアネックス|publisher=スポーツニッポン新聞社|date=2011年4月22日}}</ref>。
 
 
 
[[5月25日]]、相撲協会は自主引退を含めた58人の力士の引退を発表した(解雇された蒼国来・星風を除く)<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/05/26/kiji/K20110526000893930.html 北勝力、普天王ら58人が引退…八百長関与認定21人も] Sponichi Annex  2011年5月26日 06:00 </ref>。
 
 
 
[[6月2日]]、臨時理事会において2011年7月10日からの名古屋場所の通常開催と、放駒理事長は辞任しないことを決定した<ref>{{cite news |http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/06/03/kiji/K20110603000946210.html?feature=related|title=名古屋場所 正常開催を決定…放駒理事長“続投”宣言 |publisher=サンケイスポーツ|date=2011年6月3日}}</ref>。
 
 
 
[[6月9日]]、蒼国来に対し、相撲協会は幕内力士の月給に当たる約130万円を1年間支払う内容で東京地裁で和解した<ref>{{cite news |http://www.sanspo.com/sports/news/110610/spf1106100503000-n1.htm|title=元蒼国来、相撲協会と仰天和解「名古屋行く」|publisher=サンケイスポーツ|date=2011年5月10日}}</ref>。
 
 
 
[[6月18日]]、蒼国来は日本相撲協会に力士としての地位確認及び給与の支払いを求める本訴訟を東京地裁に起こした。蒼国来の弁護団は関与認定の根拠とされた協会の特別調査委員会による春日錦と恵那司の証言に基づいて作成された供述書に両名が署名拒否していたと発表した<ref>{{cite news |http://www.sanspo.com/sports/news/110618/spf1106180503000-n1.htm|title=元蒼国来“ガチンコ訴訟”!新事実も公表|publisher=サンケイスポーツ|date=2011年6月18日}}</ref>。
 
 
 
[[6月22日]]、星風は相撲協会を相手取り起こしていた仮処分申請で、十両としての月給103万6千円を1年間相撲協会が支払うことで和解した<ref>{{cite news |http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110622/trl11062214440005-n1.htm=元星風も提訴へ 解雇不服 仮処分は給料仮払いで和解|publisher=MSN産経ニュース|date=2011年6月22日}}</ref>。
 
 
 
[[2013年]][[3月25日]]、東京地方裁判所で蒼国来の解雇について無効の判決が出る。相撲協会はこれを受けて、[[4月3日]]の臨時理事会でこの判決に対し控訴を行わないことを決定し、蒼国来は現役復帰となった。相撲協会は今後、当時の調査方法に不備があったかどうかを含めて危機管理委員会で再検証する<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=spo_date1&k=2013040300513 蒼国来、現役に復帰=相撲協会が控訴断念] 時事ドットコム 2013年4月3日閲覧/</ref>。
 
 
 
[[2013年]][[10月29日]]、[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]は星風の上告を退ける決定をし、一審及び二審の判決が確定し、解雇が確定した<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/10/30/kiji/K20131030006913020.html 大相撲の八百長問題 元星風の解雇有効が確定] 2013年10月30日 スポーツニッポン</ref>。
 
 
 
== 処分を受けた者、もしくは八百長に関与していた者 ==
 
番付、所属部屋は2011年2月28日に相撲協会が発表した順席による<ref>この節での処分についての出典は、特記が無い場合2011年4月2日付けの朝日新聞とし、八百長と認定された取組についての出典は2011年4月6日付けの朝日新聞とする</ref>。
 
 
 
※は当初から八百長メールに名前が挙がっていた力士、親方。<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/04/01/kiji/K20110401000541180.html 特別調査委“クロ認定”は23人…翔天狼はシロ] Sponichi Annex2011年4月1日 06:00 </ref>
 
 
=== 4月5日に引退勧告を受けた力士 ===
 
全員が4月5日までに引退届を提出した<ref>朝日新聞 2011年4月6日</ref>。4月5日までに引退届を提出していない場合は解雇処分となる。
 
{| class="wikitable" style="width:100%; text-align:left; font-size:85%"
 
!四股名||所属部屋||番付(最高位)||協会から八百長と認定された取組<br>(初春夏名秋九は場所名、数字は取組日)||備考
 
|-
 
||[[徳瀬川正直]]||朝日山<ref group="注">2011年1月場所までは桐山部屋所属</ref>||前頭西1(前頭1)||2009年秋11、九13の春日錦戦||
 
|-
 
||[[白馬毅]]||陸奥||前頭東7(小結)||2009年名8の春日錦戦||
 
|-
 
||[[春日王克昌]]||春日山||前頭東10(前3)||2010初11の春日錦戦||<ref group="注" name="ts1">2010年[[大相撲野球賭博問題]]では軽微な賭博をしたと公表していた。同年名古屋場所は出場</ref>
 
|-
 
||※[[光龍忠晴]]||花籠||前頭東11(前11)||2009年九15の春日錦戦||
 
|-
 
||[[猛虎浪栄]]||立浪||前頭東12(前6)||2009年春2の春日錦戦||
 
|-
 
||[[琴春日桂吾]]||佐渡ヶ嶽||前頭東13(前7)||2010年夏14の春日錦戦||
 
|-
 
||[[将司昂親]]||入間川||十両西2(前8)||2010年夏8の春日錦戦||<ref group="注" name="ts1"/>
 
|-
 
||※[[豊桜俊昭]]||陸奥||十両西3(前5)||2010年初7、春13の春日錦戦||
 
|-
 
||[[境澤賢一]]||尾上||十両西4(前15)||2010年春12、夏1の春日錦戦||
 
|-
 
||※[[霜鳳典雄]]||時津風||十両西5(小結)||2009年初9の春日錦戦||
 
|-
 
||※[[旭南海廣光]]||大島||十両東6(前16)||2010年初5、春14の春日錦戦||
 
|-
 
||[[安壮富士清也]]||伊勢ヶ濱||十両東7(前13)||2010年初4、夏13の春日錦戦||
 
|-
 
||※[[若天狼啓介]]||間垣||十両東10(十2)||2010年春4の千代白鵬戦、同8の春日錦戦||
 
|-
 
||※[[清瀬海孝行]]||北の湖||十両西11(前13)||2010年春15、夏3の春日錦戦など||<ref group="注">木瀬部屋所属時代の野球賭博関与で、2010年名古屋場所で謹慎休場処分を受けている。なお2011年3月に不起訴処分となっている。</ref>
 
|-
 
||[[保志光信一]]||八角||幕下東5(十1)||2009年夏14、名7の春日錦戦||
 
|-
 
||[[十文字友和]]||陸奥||幕下25(前6)||2010年初6の春日錦戦||
 
|-
 
||[[岡本将之|霧の若太郎]]||陸奥||幕下28(十4)||2009年九9の春日錦戦、同11の千代白鵬戦||
 
|-
 
||※[[白乃波寿洋]]||尾上||幕下50(十4)||2010年初2、春9の春日錦戦||
 
|-
 
||※[[山本山龍太]]||尾上||三段目31(前9)||2010年初10、春9の春日錦戦||
 
|}
 
 
 
=== 4月11日に引退勧告を受けた力士 ===
 
勧告に従わず提出期限とされた4月13日までに引退届を提出しなかったため、解雇処分となった<ref name="as411"/><ref name="M14"/>。当人達は処分に不服であり、4月22日、蒼国来と星風は相撲協会に対し不当解雇に対する幕内力士としての地位保全及び給与支払い[[仮処分]]を[[東京地裁]]に申請した。
 
 
 
2012年5月24日、[[東京地方裁判所]]は星風の八百長があったことを認め、「解雇は有効」とする判決を言い渡した<ref>{{cite news |title=元十両星風の解雇有効 東京地裁、八百長を認定 |newspaper=共同通信 |date=2012-05-24 |url=http://www.47news.jp/CN/201205/CN2012052401001334.html |accessdate=2012-05-26}}</ref>。
 
 
 
2012年10月24日、星風の控訴審においても、「恵那司と千代白鵬の主張は主要部分で矛盾していない」として裁判所は一審判決を支持し、星風の控訴を棄却した。
 
 
 
2013年3月25日、東京地方裁判所は蒼国来の八百長について、「問題となった取組は無気力相撲と認められない」とされ、「解雇は無効」とする判決を言い渡した。また、その際に、未払いの給料も支払うよう相撲協会に命じた。
 
 
 
2013年4月3日、日本相撲協会は東京地裁の蒼国来の解雇無効判決を受けて、臨時理事会で控訴断念を決定。蒼国来の現役復帰が決定。
 
 
 
2013年10月29日、[[最高裁判所 (日本)|最高裁判所]]は星風の上告を退け一審と二審における星風の解雇が決定した<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2013/10/30/kiji/K20131030006913020.html 大相撲の八百長問題 元星風の解雇有効が確定] 2013年10月30日 スポーツニッポン</ref>。
 
 
 
{| class="wikitable" style="width:100%; text-align:left; font-size:85%"
 
!四股名||所属部屋||番付(最高位)||協会から八百長と認定された取組<br>(初春夏名秋九は場所名、数字は取組日)||備考
 
|-
 
||[[蒼国来栄吉]]||荒汐||前頭西15(前13)||2010年夏11の春日錦戦など||東京地裁で解雇無効の判決、2013年名古屋場所で復帰
 
|-
 
||[[星風芳宏]]||尾車||十両東5(十3)||2011年初7の千代白鵬戦など||最高裁は上告を退け、一審及び二審が確定。解雇が確定
 
|}
 
 
 
=== 出場停止2年 ===
 
発覚後に八百長を認めたため、情状酌量で出場停止2年の処分となったが、いずれも4月2日に引退届を提出して引退している。
 
{| class="wikitable" style="width:100%; text-align:left; font-size:85%"
 
!四股名||所属部屋||番付(最高位)||協会から八百長と認定された取組||備考
 
|-
 
||※[[千代白鵬大樹]]||九重||十両東14(前6)||2009年九9の春日錦戦、同10の霧の若戦||<ref group="注">2010年[[大相撲野球賭博問題]]で野球賭博関与を認め、同年名古屋場所は謹慎休場。</ref>発覚後の2月5日に提出していた引退届は協会預かりとなり<ref>朝日新聞 2011年2月5日</ref>、4月2日に再受理された。<br/>2011年3月に賭博問題で起訴されている。
 
|-
 
||※[[恵那司千浩]]||入間川||幕下52(下20)||2011年初2の千代白鵬と清瀬海戦での仲介役||発覚後に引退届けを提出するが受理されず<ref>恵那司が引退届 東京新聞 2011年3月2日</ref>、4月2日に改めて提出。
 
|}
 
 
 
=== 処分を受けた親方 ===
 
竹縄親方、谷川親方は現役時代の八百長関与、他は部屋所属力士の八百長関与による。それぞれの役職は処分当時。
 
 
 
{| class="wikitable" style="width:100%; text-align:left; font-size:85%"
 
!親方名||役職||処分内容||備考
 
|-
 
||※[[春日錦孝嘉|竹縄]]<ref group="注">八百長問題発覚直前の2011年1月場所現役引退。処分は力士としての八百長関与である</ref>||年寄||職務停止2年||現役時しこ名:春日錦 他力士の取組参照、2011年4月5日退職届受理
 
|-
 
||※[[海鵬涼至|谷川]]<ref group="注">2010年名古屋場所で現役引退、処分は力士としての八百長関与である</ref>||年寄||退職勧告→解雇||現役時しこ名:海鵬 2010年初場所13日目の春日錦戦で八百長をしたとされる。退職勧告に応じなかったため、2011年4月6日に解雇処分。
 
|-
 
||[[北の湖敏満|北の湖]]||理事||役員待遇への降格||
 
|-
 
||[[千代の富士貢|九重]]||理事||役員待遇への降格||<ref group="注" name="ts2">大相撲賭博問題では謹慎処分を受けている</ref>
 
|-
 
||[[霧島一博|陸奥]]||理事||委員への降格||<ref group="注" name="ts2"/>
 
|-
 
||[[旭國斗雄|大島]]||役員||委員への降格||
 
|-
 
||[[北勝海信芳|八角]]||役員||委員への降格||<ref group="注" name="ts2"/>
 
|-
 
||[[若乃花幹士 (2代)|間垣]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[黒瀬川國行|桐山]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[栃司哲史|入間川]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[旭富士正也|伊勢ヶ濱]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[太寿山忠明|花籠]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[春日富士晃大|春日山]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[旭豊勝照|立浪]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[栃乃和歌清隆|春日野]]||委員||主任への降格||
 
|-
 
||[[濱ノ嶋啓志|尾上]]||委員||年寄への降格||<ref group="注">2011年4月に酒気帯び運転により昇格停止10年の処分を受ける</ref>
 
|-
 
||[[肥後ノ海直哉|木瀬]]||年寄||昇格停止3年||暴力団問題により昇格停止5年、通算昇格停止8年。<ref group="注" name="ts2"/>
 
|-
 
||[[時津海正博|時津風]]||年寄||昇格停止3年||野球賭博問題により主任から年寄に降格、昇格停止5年、通算昇格停止8年。
 
|-
 
||[[琴ノ若晴將|佐渡ヶ嶽]]||年寄||昇格停止3年||
 
|}
 
 
 
=== 4月11日に処分を受けた親方 ===
 
部屋所属力士の八百長関与による。それぞれの役職は処分当時。<ref>相撲協会、新たに蒼国来と星風に引退勧告 デイリースポーツ 2011年4月12日</ref>
 
{| class="wikitable" style="width:100%; text-align:left; font-size:85%"
 
!親方名||役職||処分内容
 
|-
 
||[[琴風豪規|尾車]]||委員||主任への降格
 
|-
 
||[[大豊昌央|荒汐]]||委員||主任への降格<ref>2013年4月、蒼国来の解雇無効に伴い処分取り消し</ref>
 
|}
 
 
 
* 2012年1月、理事選で、北の湖、九重、八角、尾車、春日山([[雷 (相撲)|雷]]に名跡変更)の5親方が理事になった。
 
* 日本相撲協会は2012年5月2日、大相撲八百長問題で2011年4月に主任に降格となった8親方が2012年4月1日付で委員に再昇格したと発表した。
 
 
 
=== 役員報酬の自主返納 ===
 
協会は組織責任として、放駒理事長(元大関・魁傑)は役員報酬30%、理事は役員報酬15%、副理事及び役員待遇委員は役員報酬10%を2カ月間の自主返納とした。
 
 
 
== 特別調査委員会 ==
 
2011年2月2日、協会は大相撲八百長問題の事実関係解明のために、協会外部理事の伊藤滋氏を座長に有識者7人による特別調査委員会を設置した。一部のメンバーは[[大相撲野球賭博問題]]の際の特別調査委員会委員でもある。
 
 
 
{| class="wikitable" text-align:left; font-size:85%"
 
!委員||役職
 
|-
 
||伊藤滋||[[早稲田大学]][[特命教授]]、協会外部理事
 
|-
 
||吉野準||元[[警視総監]]、協会監事
 
|-
 
||[[山本浩]]||[[法政大学]][[教授]]
 
|-
 
||[[村上泰]]||[[弁護士]]
 
|-
 
||[[長尾敏成]]||弁護士
 
|-
 
||[[深沢直之]]||弁護士
 
|-
 
||[[望月浩一郎]]||弁護士
 
|}
 
 
 
== 大相撲新生委員会 ==
 
2011年3月9日、協会は大相撲八百長問題の再発防止策を協議するため、元[[文部大臣 (日本)|文相]]の[[島村宜伸]]を委員長、協会副理事長の[[村山弘義]]を座長とする8名の構成による大相撲新生委員会<ref>{{cite news |url=http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011030901000642.html|title=6項目の八百長再発防止案 初会合の大相撲新生委|work=47NEWS|publisher=共同通信社|date=2011年3月9日}}</ref>を設置した。八百長再発防止策として、
 
# 監察委員会の強化
 
# 支度部屋の秩序、規律保持の強化
 
# 内部告発の窓口としての[[ホットライン]]設置
 
# 故意による無気力相撲懲罰規定の適用拡大
 
# [[親方]]衆への指導・研修
 
# [[力士]]への指導・教育
 
の6項目の基本対策をまとめ、再発防止への具体的な検討を行うことにした。
 
 
 
同年4月15日、当初の6項目に加え、
 
: 7. 新規公傷制度の発足の検討
 
: 8. 敢闘精神あふれる相撲推奨策の検討
 
の2項目を新たに盛り込み、合計8項目に関して、八百長問題の再発防止策の提言を理事会に提出した。
 
 
 
{| class="wikitable" text-align:left; font-size:85%"
 
!委 員||役 職||備 考
 
|-
 
||島村宜伸||[[日本プロスポーツ協会]]会長、元文相||委員長
 
|-
 
||村山弘義||[[弁護士]]、元[[東京高等検察庁]][[検事長]]、協会副理事長||座長
 
|-
 
||[[安西孝之]]||[[日本ゴルフ協会]]会長、元[[日本体育協会]]会長||
 
|-
 
||[[出羽海]]||元[[関脇]][[鷲羽山佳和|鷲羽山]]、協会理事||
 
|-
 
||[[中村 (相撲)|中村]]||元関脇[[富士櫻栄守|富士桜]]、協会副理事||
 
|-
 
||[[芝田山]]||元[[横綱]][[大乃国康|大乃国]]||
 
|-
 
||[[玉ノ井]]||元[[大関]][[栃東大裕|栃東]]||
 
|-
 
||[[立川 (相撲)|立川]]||元関脇[[土佐ノ海敏生|土佐ノ海]]||
 
|}
 
 
 
== 八百長問題に関する各界の反応 ==
 
=== 政界 ===
 
本問題は[[国会 (日本)|国会]]などでも取り上げられ、前述の枝野、高木らの他[[閣僚]]、[[日本政府|政府]]内からも厳しい声が相次ぐ。
 
* [[菅直人]][[内閣総理大臣]]は、2月3日の[[衆議院]][[予算委員会]]において、自民党[[衆議院議員|議員]]の[[斎藤健]]の質問に対し「'''八百長があるとしたら、重大な国民への背信行為だ'''」と述べた<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110203/spf1102031017018-n1.htm|title=首相、八百長は「国民への背信行為」/大相撲|publisher=サンケイスポーツ|date=2011年2月3日}}</ref>。また3月の春場所での[[内閣総理大臣杯]]授与を見送ることも検討<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110204/spf1102040504003-n1.htm|title=菅首相、総理大臣杯の授与見送りへ/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月4日}}</ref>していたが、春場所中止により自動的に見送りが決まった。
 
* [[江田五月]][[法務大臣]]は2月4日の記者会見で「大相撲とは興行でもショーでもなく、ガチンコ勝負をみんなが手に汗を握って見るもの。本当に見たくない景色を見ている感じだ」と批判した<ref>{{cite news |url=http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110205-OHT1T00002.htm|title=各閣僚も批判落胆相次ぐ…八百長メール問題|newspaper=スポーツ報知|date=2011年2月5日}}</ref>。[[北沢俊美]][[防衛大臣]]も「横綱ら上位は外国人力士で、下位の日本人力士が八百長をしていては笑い話にもならない。相撲協会挙げて徹底的に改革してほしい」と日本相撲協会に対し改革を求めた<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110205/spf1102050501001-n1.htm|title=北沢防衛相「笑い話にもならない」/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月5日}}</ref>。
 
* [[石原慎太郎]][[東京都知事]]は2月4日の定例会見で、八百長疑惑について「相撲はそういうもの。昔から当たり前のこととしてあった」と自らの持論を展開しており、相撲界の現状を「日本の文化、伝統を踏まえた日本の文化の神髄である国技だというのは、ちゃんちゃらおかしい」と批判した<ref>{{cite news |url=http://hochi.yomiuri.co.jp/osaka/sports/article/news/20110205-OHO1T00086.htm|title=[相撲]慎太郎都知事、八百長は「昔から当たり前、だまされて見てればいい」|newspaper=スポーツ報知(大阪)|date=2011年2月5日}}</ref>。さらに、かつて就任を要請された[[横綱審議委員]]を固辞した経緯を話した<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110205/spf1102050501000-n1.htm|title=石原都知事「昔から当たり前」/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月5日}}</ref>。また石原は[[1963年]]9月場所千秋楽[[柏戸剛]] - [[大鵬幸喜]]戦で4場所連続休場中だった[[横綱]]・柏戸が勝って全勝優勝を決めた際、スポーツ紙上の手記でこの一番を八百長として糾弾。[[日本相撲協会]]の告訴にまで発展したがのちに和解した経緯がある。
 
 
 
=== 有識者 ===
 
* 元[[日本放送協会|NHK]][[アナウンサー]]で、[[東京相撲記者クラブ]]の会友である[[杉山邦博]]は「これまでの不祥事とは次元が違う。大相撲の存立に関わる問題だ」と、八百長問題を厳しく批判している<ref>{{cite news |url=http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110203/mrt11020307060003-n1.htm|title=やくみつる氏「もう観念するしか」 杉山邦博氏「泣きたい」|newspaper=産経新聞|date=2011年2月3日}}</ref>。
 
* 日本相撲協会の元外部委員の[[漫画家]]の[[やくみつる]]は「放駒理事長は『過去に(八百長は)一切なかった』というが、その根拠はまったくない」と厳しく批判<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110203/spf1102030504007-n1.htm|title=やく氏「過去になかったは根拠ない」/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月3日}}</ref>。ちなみに、[[スティーヴン・レヴィット]]シカゴ大学教授が1989年から2000年までの取組結果を分析したところ、7勝の力士と8勝の力士が千秋楽で当たった場合、7勝の力士が勝つ率は80パーセント近くだが、千秋楽でない場合は50パーセント弱に落ち込むという<ref>レヴィット『ヤバい経済学』</ref>。
 
* [[ヘヴィメタル]]ロック歌手の[[デーモン閣下]]は自らのブログにて、八百長メール問題が発覚した2011年2月2日を「日本相撲協会『最悪の日』であった」と断じ、更に大相撲関係者の中に『その最悪たる事態の意味が理解出来ていない者もおる』と指摘している<ref>デーモン閣下の地獄のWEB ROCK「Feb.03.DC13:大相撲問題について」参照</ref>。
 
* {{Flagicon|USA}}[[アメリカ合衆国|米国]][[アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー|ABCテレビ]]プロデューサーの[[デーブ・スペクター]]は、2月3日付の[[サンケイスポーツ]]にて「現代のテクノロジーにやられたといえる。メールならば消去するなど、証拠隠滅する方法はいくらでもあった」と指摘した<ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110203/spf1102030503003-n1.htm|title=デーブ氏「テクノロジーにやられた」/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月3日}}</ref>。
 
*[[ビデオジャーナリスト]]の[[神保哲生]]は、前年の大相撲野球賭博問題に際し、裁判所の令状は賭博に関する証拠押収だけを認めているのであって、警視庁がそれ以外の情報を押収した携帯電話から抜き出すことは違法であることを指摘している。にもかかわらず、それが八百長というショッキングな内容を含んでいるが故に誰もそれを問題にしていないという点において、[[沖縄返還協定]]密約をリークしながらスキャンダルな女性関係に関心が移ってしまった[[西山事件]]を思い出したという<ref>{{cite news |url=http://www.jimbo.tv/videonews/000748.php|title=ビデオニュース・ドットコム ニュース・コメンタリー(2011年02月12日)八百長問題の死角 警察の情報提供は適法だったのか|publisher=神保哲生オフィシャルブログ|date=2011年2月13日}}</ref>。
 
*[[社会学者]]の[[宮台真司]]は、(前述のような)違法な情報開示に関し、警視庁および[[国家公安委員会]]が「公益性の観点から問題ない」としたことについて、法律ごとに公益性とは何かを[[構成要件]]という形で規定するのであって、単に公益性なるものを法律と無関係に持ち出して議論すること自体が[[行政]][[官僚制]]にはありえないものであり、同制度の劣化が著しいことを指摘している<ref>{{cite news |url=http://www.jimbo.tv/videonews/000748.php|title=ビデオニュース・ドットコム ニュース・コメンタリー(2011年02月12日)八百長問題の死角 警察の情報提供は適法だったのか|publisher=神保哲生オフィシャルブログ|date=2011年2月13日}}</ref>。
 
 
 
=== 日本国外 ===
 
この問題は日本国内のみならず、日本国外でも大きく報道されている。
 
* {{GBR}}の大衆紙[[インディペンデント]]電子版が2月3日付で「'''明かされたスモウレスリングのダークサイド'''」の見出しで紹介、長文で報じた。また[[デイリー・テレグラフ]]は「'''{{en|Sumo in Crisis}}'''」と表現している<ref name="Hochi_Kaigai">{{cite news |url=http://hochi.yomiuri.co.jp/sports/sumo/news/20110204-OHT1T00042.htm|title=世界で報道「スモウ・クライシス」…八百長メール問題|newspaper=スポーツ報知|date=2011年2月4日}}</ref>。
 
* {{Flagicon|USA}}米国の[[アメリカン・ブロードキャスティング・カンパニー|ABCテレビ]]は「[[大相撲野球賭博問題|賭博問題]]から1年もたたずに、新しい問題に直面した」と報道<ref name="Hochi_Kaigai"/>。また[[ウォール・ストリート・ジャーナル]]電子版は2月6日(現地時間)付で、春場所の中止決定を「'''史上最大の危機'''」との見出しで報じている<ref>{{cite news|url=http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110207/mrt11020710480000-n1.htm|title=「史上最大の危機」春場所中止で米WSJ紙が詳報|newspaper=産経新聞|date=2011年2月7日}}</ref>。
 
* 出身力士の活躍などで相撲への関心が高まっていた{{RUS}}でも、春場所の中止について、[[コムソモリスカヤ・プラウダ]]電子版が2月6日付で「日本社会に衝撃を与えている」と伝え「相撲が単なるスポーツではなく、文化と伝統の名残と見なされている日本では、八百長スキャンダルは大きな反響を巻き起こしている」と解説。また[[タス通信]]も2月5日付で「日本社会の怒りを招いた」と報じた<ref>{{cite news|url=http://sankei.jp.msn.com/world/news/110206/erp11020619240006-n1.htm|title=日本社会に「衝撃」と報道 ロシアメディア|work=MSN産経ニュース|publisher=産経新聞社|date=2011年2月6日}}</ref>。
 
* {{Flagicon|MNG}}国営モンゴル放送で解説者兼通訳者を務めたムンフバト・バルジルによると、朝青龍、白鵬、安馬(後の日馬富士)が優勝を競った2008年ごろには夕方の中継時間帯に「地方政府庁舎から人影が消え、議員が離席するため国会審議も一時中断した」ほどの人気があった。しかし2014年7月時点では中継するテレビ局も当時の7社からウランバートル放送ただ1社に減ってしまった。元小結・[[旭鷲山昇|旭鷲山]]は「八百長問題が最大の原因」と断ずる。モンゴル大相撲協会の会長も務める旭鷲山は「日本の相撲は正義の取組だと信じていた国民は本当にがっかりした。人気は50%以上急落した」と話す。<ref>[http://sankei.jp.msn.com/sports/news/140711/mrt14071110020001-n1.htm モンゴルで大相撲人気急落 かつて国会審議も中断、今や中継局激減] MSN産経ニュース 2014.7.11 10:02 </ref>
 
* ほか、米国の[[ニューヨーク・タイムズ]]、{{FRA}}の新聞「[[ル・モンド]]」、{{KOR}}の[[スポーツ新聞]]「[[韓国スポーツ]]」等が詳しく報じている。
 
 
 
== 相撲協会以外の対応 ==
 
八百長問題を受け、日本相撲協会以外でも対応に追われている。相撲協会は2011年[[2月8日]]、全ての力士、親方らのテレビ出演やイベント活動などを当面自粛することを決定している。すでに収録済みのテレビ番組についても出演場面を可能な限りカットしてもらうという異例の対応となる<ref name="TV&Event_Jisuku">{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110209/spf1102090505007-n1.htm|title=全力士&親方、テレビ出演自粛/大相撲|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月9日}}</ref>。
 
=== メディアの対応 ===
 
==== NHK ====
 
* [[日本放送協会|NHK]]は、[[松本正之]][[日本放送協会会長|会長]]が2011年[[2月3日]]の定例会見で、[[2月11日]]に両国国技館にて開催を予定していた『第44回[[NHK福祉大相撲]]』興行の開催中止を発表した<ref>[http://www.nhk.or.jp/pr/keiei/otherpress/110203.html 「第44回NHK福祉大相撲」公演の中止と入場券の払い戻しについて] - NHK資料、2011年2月3日発表</ref>。春場所の[[大相撲中継|中継]]についても、松本会長が「極めて重大な問題」として、中止の可能性もありうることを示唆していた<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2011020300555&j1 時事ドットコム:11日の福祉大相撲を中止=春場所中継は「これから検討」-松本NHK会長]、2011年2月3日6時13分</ref><ref>{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110204/spf1102040505009-n1.htm|title=NHK松本会長、苦渋決断…福祉大相撲中止へ|newspaper=サンケイスポーツ|date=2011年2月4日}}</ref>が、2月6日の日本相撲協会の臨時理事会で開催中止が正式決定されたことを受け、中継自体も自然消滅した。八百長問題発覚の2月2日から2月3日までに、NHK視聴者コールセンターに430件もの厳しい声が寄せられた。このうち半数は「許せない」「場所の開催をやめるべき」などで、残り半数は「中継すべきでない」というものだったという<ref>{{cite news |url=http://www.nikkansports.com/entertainment/news/p-et-tp0-20110204-732768.html|title=NHK新会長「大相撲中継中止?」初大仕事|newspaper=日刊スポーツ|date=2011年2月4日}}</ref>。<br />なお、NHKでは2011年度に[[衛星放送]]が3波から2波<ref group="注">NHKBSはこれまでの[[NHKBS1|BS1]]、[[NHK衛星第2テレビジョン|BS2]](3月31日廃止)、[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|BSハイビジョン]](同)の3波から、新[[NHKBS1|BS1]]と、新たに開局した「[[BSプレミアム]]」(4月1日放送開始)の2波に再編されている。</ref>への再編により、[[NHK衛星第2テレビジョン|BS2]]の大相撲中継を2010年度で終了することから、春場所が予定通り開催で中継があればBS2で最後の中継になるはずだった。しかし春場所中止が決まり、2011年1月の初場所がBS2での最後の中継となった<ref group="注">かつては[[NHKデジタル衛星ハイビジョン|BSハイビジョン]]でも大相撲中継を放送していた。</ref><ref group="注" name="NTSC_end">なお、夏場所も中止となったが、名古屋場所からは通常開催に復帰し中継も再開されたため、名古屋場所千秋楽当日の[[7月24日]]に地上波の完全[[日本の地上デジタルテレビ放送|デジタル]]移行([[東日本大震災に伴う地上デジタル放送に係る電波法の特例に関する法律|東日本大震災で被災した岩手・宮城・福島3県を除く]])したことにより、[[7月23日]]の名古屋場所14日目が[[アナログ放送]]([[NTSC]])において最後の本場所中継となった。</ref><ref group="注">2011年九州場所からBS1のサブチャンネルで中継を再開した。</ref>。
 
* 春場所中止決定翌日の[[2月7日]]には、[[NHKサービスセンター]]から発行されている[[雑誌]]「[[大相撲中継#雑誌『大相撲中継』|大相撲中継]]」「春場所展望号」の発売が中止となった。同雑誌の刊行中止は[[1975年]]の創刊以来2度目で、前年の野球賭博問題を受けて名古屋場所展望号が中止となって以来となる<ref name="Magazine">{{cite news |url=http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011020901037|title=「大相撲中継」また発売中止|publisher=時事通信|date=2011年2月9日}}</ref>。
 
* [[2月9日]]には、[[NHKスペシャル]]で『八百長はなぜ起きたのか 〜揺れる“国技”大相撲〜』([[NHK総合テレビジョン|総合テレビ]]、22:00-22:50)と題した番組を放送し、この問題を取り上げた<ref>[http://www.nhk.or.jp/special/onair/110209.html NHKスペシャル『八百長はなぜ起きたのか ~揺れる“国技”大相撲~』]</ref><ref group="注">なお、2月12日には15:05-15:55の枠で再放送されている。</ref>。
 
* [[2月14日]]には、[[NHK厚生文化事業団]]が当初の予定通り、福祉[[車両]]5台を[[老人ホーム]]などに寄贈することを発表。今回の場合は前述の福祉大相撲の収益はなく、同事業団の創立50周年事業として900万円を自己負担で賄った。ただし「福祉相撲」の文字を入れずに贈呈されることになった<ref>{{cite news |url=http://www.47news.jp/CN/201102/CN2011021401000419.html|title=相撲中止でも福祉車両寄贈へ NHK厚生文化事業団|publisher=共同通信|date=2011年2月14日}}</ref><ref>{{cite news |url=http://www.asahi.com/national/update/0214/TKY201102140382.html|title=「福祉相撲」の文字入らず…NHK、車両寄贈は予定通り|publisher=朝日新聞|date=2011年2月14日}}</ref>。
 
* また、松本会長は[[4月7日]]の定例会見において、夏場所の中止により新たに開催されることになった[[技量審査場所]]を中継するかについて「日本相撲協会の話を聞いて最終的に判断したい」としつつも「本場所ではなく技量審査の場なので、中継するのはなかなか難しいと考えている」と、中継について難色を示した。また前年の名古屋場所と同様に[[大相撲・幕内の全取組|ダイジェスト版]]での放送についても明言を避けていた<ref group="注">NHKサイドは日本相撲協会との中継権契約について、『'''年6回の本場所の中継放送'''』としており、『'''技量審査場所は契約の範囲外'''』という見解を示している。</ref><ref>{{Cite news|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110407-OHT1T00171.htm|title=NHK会長「本場所ではないので中継難しい」…5月の技量審査場所|publisher=スポーツ報知|accessdate=2011-04-07}}</ref>。NHKは[[4月20日]]、技量審査場所の中継は行わない旨を正式に発表し、ダイジェスト版の放送も行わないことも明らかにした<ref>{{Cite news|url=http://hochi.yomiuri.co.jp/entertainment/news/20110420-OHT1T00212.htm|title=NHK、技量審査場所は中継せず|publisher=スポーツ報知|date=2011-04-20}}</ref><ref group="注">[[技量審査場所]]については、[[NTTぷらら]]と[[アイキャスト]]が『[[ひかりTV]]』のテレビ向けサービスにて、序の口から幕内までの全取組を生中継で放送したほか、中継終了後に[[ビデオ・オン・デマンド|VOD]]による配信を行った。また、動画コミュニティサイト[[ニコニコ動画]]でも全取組を『[[ニコニコ生放送]]』を通じて生中継された。</ref>。
 
 
 
==== 民放・新聞・出版・その他メディア ====
 
* [[フジテレビジョン|フジテレビ]]は、同局主催で2011年2月6日に開催予定していた『[[日本大相撲トーナメント]]第三十五回大会』の中止を決定した<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110203-OYT1T00732.htm 日本大相撲トーナメントも中止…フジテレビ発表  社会  YOMIURI ONLINE(読売新聞)]、2011年2月3日16時18分</ref>。大会の模様は同局系列とラジオの[[文化放送]]で中継される予定だった<ref group="注">民放での中継放送は、文化放送以外ではかつて[[TBSラジオ&コミュニケーションズ|TBSラジオ]]で『[[待ったなし大相撲]]』が放送されていた時期があった。</ref>。文化放送では代替番組として『[[菅野しろうのアナログ情報バラエティ しろバラ#スペシャル番組|しろバラスペシャル 大相撲たっぷり語ります]]』を放送した<ref group="注">なお、『しろバラ』のパーソナリティである[[菅野詩朗]](文化放送アナウンサー)は当日の中継で実況を務める予定だった。</ref>。
 
* 毎年8月に[[東北地方|東北]]・[[新潟県|新潟]]地方で開催される夏巡業のうち、2011年[[8月8日]]に[[秋田県]][[秋田市]]で予定していた秋田巡業の中止を勧進元の[[秋田魁新報|秋田魁新報社]]が発表した<ref>{{cite news|url=http://www.sakigake.jp/p/akita/news.jsp?kc=20110205h|title=8月の大相撲秋田場所は中止|newspaper=[[秋田魁新報]]|date=2011年2月5日}}</ref>のはじめ、2011年中の全国での巡業が中止ということになった。
 
* [[ベースボール・マガジン社]]から発売される日本相撲協会[[機関誌]]『[[相撲 (雑誌)|相撲]]』については通常通り発売したものの「春場所展望号」の名称を外し「3月号」として発売された<ref name="Magazine"/>。
 
* [[講談社]]の『[[週刊現代]]』は“[[偽証]]で本誌から賠償金を詐取した詐欺罪で相撲協会理事長と当該力士を告訴する”と誌面で声明(2月26日号)<ref>[http://kodansha.cplaza.ne.jp/wgendai/article/110214/top_01_01.html 「偽りの八百長裁判」全記録 本誌は相撲協会理事長(当時)と八百長力士を「詐欺」で警視庁に告訴する]</ref>。4月19日、北の湖元理事長・竹縄親方・豊桜・安壮富士・十文字の5人を詐欺罪で警視庁に告訴した<ref>[http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2011041900357 北の湖元理事長らを告訴=虚偽主張で賠償金詐取容疑-大相撲八百長・講談社] 時事通信</ref>。しかしこの件に関して告訴状が受理されたとの報道はなく、当の週刊現代にも続報は掲載されていない。
 
 
 
=== 企業各社の対応 ===
 
==== 懸賞金 ====
 
今般の八百長問題発覚を受け、大相撲の取組に[[懸賞 (相撲)|懸賞金]]を提供している企業([[スポンサー]])側の対応も揺れた<ref>[http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/02/05/kiji/K20110205000188170.html どうなる懸賞金 永谷園は未定、マクドナルドは「応援したい」] スポーツニッポン 2011年2月5日閲覧</ref>。
 
 
 
以下は各企業側の対応。
 
*[[永谷園]] - 「事態の推移を見守りたい」としているも、開催中止により、大相撲春場所への懸賞金提供を中止。
 
*[[ニュース証券]] - 「稽古に励む力士のためにも応援する姿勢は変わらない」として、春場所開催の場合でも懸賞金提供を行うとしていたが、春場所の中止に伴い行わなかった。
 
*[[日本マクドナルド]] - 「日本の国技であるから、引き続き応援してゆきたい」とコメント。春場所は開催中止のため懸賞金提供を行わず。(その後 大相撲人気が復活した2017年現在でも懸賞金提供を行っていない。) 
 
*[[富士ゼロックス]] - 「相撲協会側の対応(調査委員会の調査結果など)を見てから判断したい」とコメント。春場所は開催中止のため懸賞金提供を行わず。
 
 
 
==== テレビCMなど ====
 
八百長問題を受け、力士が出演する[[テレビコマーシャル|テレビCM]]の放映を自粛する企業も出ている。
 
* [[住友林業]]が、2011年2月5日から放映を予定していた[[白鵬翔]]が出演したCMの放映を当面休止することを決定<ref>[http://sfc.jp/information/news/2011/2011-02-04.html 新テレビCM放映見合わせのお知らせ] - 住友林業株式会社、平成23年2月4日(2月7日閲覧)</ref>。[[富士ゼロックス]]も、[[1月22日]]から放映していた白鵬出演のオフィス用コピー機CMの放映を当面中止する旨を明らかにしている<ref>{{cite news |url=http://www.sponichi.co.jp/sports/news/2011/02/08/kiji/K20110208000207480.html|title=白鵬のCM 富士ゼロックスも見合わせ「関与はなかったと思うが…」|publisher=スポーツニッポン|date=2011年2月8日}}</ref>。なお、白鵬が出演している[[サッポロビール]]のCMに関して、放送中止の予定は今のところ無し。
 
* また、[[魁皇博之]]が2011年1月から出演している健康食品通信販売業、[[エバーライフ]]の「[[皇潤]]」のCMについても、問題を受け放映を見合わせている<ref name="Sonshitsu_Sanspo0208">{{cite news |url=http://www.sanspo.com/sports/news/110208/spf1102082345010-n1.htm|title=「協会が損失負担を」中止の余波次々/大相撲|publisher=サンケイスポーツ|date=2011年2月8日}}</ref>。
 
 
 
=== 自治体の対応 ===
 
八百長問題によって巡業が中止になったことを受け、巡業開催予定だった自治体では困惑、怒りの声が上がっている。自治体によっては、相撲協会に損失負担を求める声もあがっている<ref name="Sonshitsu_Sanspo0208"/>。
 
* [[神奈川県]][[藤沢市]]では2011年[[4月9日]]に巡業開催を予定していたが、日本相撲協会からの年内巡業中止決定を受け、勧進元の建設会社社長は「怒りでいっぱいだ。どう表現していいか分からないほどの悔しさがある」と怒りを露にしていた。藤沢巡業は2011年で20回記念となることから、準備も例年以上に早く進めていたという。損害額は1500~2000万円になるのではないかという<ref>{{cite news |url=http://sankei.jp.msn.com/region/news/110207/kng11020722150004-n1.htm|title=藤沢場所中止「怒りでいっぱい、損害は2000万円」|newspaper=産経新聞|date=2011年2月7日}}</ref>。
 
* [[東京都]][[青梅市]]で[[2月20日]]に開催予定の『第45回記念[[青梅マラソン]]』では、横綱・[[白鵬翔]]がスターターを務める予定だったが、白鵬側が今般の問題を受けてスターターを辞退した<ref name="TV&Event_Jisuku"/><ref>[http://www.ohme-marathon.jp/news/2011-02-09/ お知らせ 〈白鵬関のスターター辞退について〉] 青梅マラソン公式サイト プレスニュース 2011年2月9日閲覧</ref>。
 
 
 
== 無気力相撲 ==
 
疑惑のあった取組について、日本相撲協会関係者は一貫して「故意の無気力相撲」と呼称しており「八百長」という語句は一切使用したことはない。日本相撲協会は公式見解として八百長相撲という表現は発していない<ref group="注">無気力相撲で負けた力士だけでなく、気力十分に勝った力士に対しても注意を行ったのは相撲協会が暗に八百長を認めたのでは?という見方もあった。</ref>。しかし一方で[[無気力相撲]]に対する罰則規定を設け、その問題は否定せず、過去には無気力相撲を行った力士に対する注意などをしていた。その後、2011年2月3日に放駒理事長が会見で記者に無気力相撲と八百長は同じものなのかを問われ「無気力相撲=八百長とみなす」旨の見解を示した<ref>[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110203-OYT1T00180.htm?from=top 「無気力相撲=八百長」放駒理事長が認める : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)]、2011年2月3日09時47分</ref>。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist|group="注"|2}}
 
==出典==
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
* [[大相撲野球賭博問題]] - 2010年に起きた現役力士による[[賭博罪|違法賭博]]関与に関する問題で、警察による捜査の過程で八百長問題が発覚した。
 
* [[八百長#主な事件・疑惑]] - 様々な分野で過去に起きた有名な八百長疑惑。
 
 
 
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[[Category:大相撲の歴史|やおちようもんたい]]
 
[[Category:2011年の相撲|やおちようもんたい]]
 
[[Category:日本のスポーツスキャンダル]]
 
[[Category:八百長]]
 
[[Category:2011年の日本の事件]]
 
[[Category:2011年2月]]
 

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