万国の労働者よ、団結せよ!
「万国の労働者よ、団結せよ!」(ばんこくのろうどうしゃよ、だんけつせよ!)は、共産主義に関して最も有名なスローガンの一つである。
初出は、カール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスの1848年の『共産党宣言』の"Proletarier aller Länder vereinigt Euch!"(万国のプロレタリアートよ、団結せよ!)である。ロンドン・ハイゲイト墓地にあるマルクスの墓石には、この文言の変種(Workers of all lands, unite)が刻まれている。原文の“プロレタリアート”が“労働者”と改変された理由は定かでない。
このスローガンはソビエト連邦の国是(Пролетарии всех стран, соединяйтесь! Proletarii vsekh stran, soyedinyaytes’!)であり、ソビエト連邦の国章や、1919年のロシア・ソビエト連邦社会主義共和国の紙幣(ドイツ語・フランス語・中国語・英語・アラビア語で書かれている)、1921年から1934年のソ連の硬貨、多くのソ連の新聞などにその文言を見ることができる。また、労働者のストライキや抗議で、この文言を繰り返し唱えることがある[1]。
変種
1848年に出版された最初のスウェーデン語への共産党宣言の翻訳では、翻訳者のPehr Götrekはこのスローガンを"Folkets röst, Guds röst!"(民の声は神の声)と訳した。後の翻訳では、元の文言に沿った訳文になっている。
毛沢東主義者の間では、ウラジーミル・レーニンによる変種である「世界の労働者と抑圧された民族と国よ、団結せよ!」が時々使われる。このスローガンは、1920年の第2回コミンテルン大会のスローガンで、コミンテルンの反帝国主義・反植民地主義のアジェンダとして示されたものである。
翻訳
このスローガンは多くの言語に訳されている。全てのソビエト連邦構成共和国では、国内で使用されている地方の言語に翻訳していた。様々な言語への翻訳例は、ウィクショナリーで見ることができる。
脚注
- ↑ “May Day celebrated on both sides of Line of Control”. socialistworld.net (06/05/2008). . 30 November 2010閲覧. また中核派や革マル派のウェブサイトにも掲げられている
外部リンク
関連項目