リン酸二水素カリウム

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ファイル:KDP crystal.jpg
リン酸二水素カリウムの単結晶

リン酸二水素カリウム（リンさんにすいそカリウム、英: Potassium dihydrogenphosphate）ないしはリン酸一カリウム（リンさんいちカリウム、英: monopotassium phosphate）はカリウムのリン酸塩で、化学式KH2PO4で表される無機化合物。しばしばKDPと略される。

性質

吸湿性があり、水溶液はpH4.4~4.9[1]と、酸性を示す。これはリン酸二水素イオンの酸解離および加水分解による。リン酸二水素カリウムとリン酸水素二ナトリウムの混合水溶液はpH測定用標準溶液に用いられる。

<ce>H2PO4^- -> {H^+} + HPO4^{2-}</ce>
<ce>H2PO4^- -> {H3PO4} + OH^-</ce>

加熱により脱水され、メタリン酸カリウムを生成する。

<ce>\mathit{n} KH2PO4 -> {(KPO3)_\mathit{n}} + \mathit{n} H2O</ce>

肥料やPH調整剤、排水処理剤[2]、食品添加物[1]などとして使用される。結晶構造は正方晶系であり、非線形光学特性を持つため光変調器など光学分野でも用いられる。結晶の格子定数はa = 7.43Å、c = 6.97Åである[3]。 結晶のc軸方向に対して強誘電体の性質をもつ[3]。皮膚や眼に対して刺激性がある[4]。

脚注

  1. ↑ 1.0 1.1 製品情報（キリン協和フーズ）
  2. ↑ 製品案内（ラサ晃栄）
  3. ↑ 3.0 3.1 『化学大辞典』　共立出版、1993年
  4. ↑ 国際化学物質安全性カード

外部リンク



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