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[[ファイル:リンゴ.jpg|サムネイル]]
{{画像提供依頼|個別記事のない品種それぞれの画像(木に生っているかは問いません。玉の様子が見て取れるものを)|date=2012-2-11|cat=植物}}
+
'''リンゴ'''(林檎、[[学名]]:{{snamei||Malus pumila}}
{{生物分類表
 
|名称 = セイヨウリンゴ
 
|色 = lightgreen
 
|画像 = [[画像:Red Apple.jpg|250px]]
 
|画像キャプション = 果実
 
|界 = [[植物界]] {{sname||Plantae}}
 
|門階級なし = [[被子植物]] {{sname||angiosperms}}
 
|綱階級なし = [[真正双子葉類]] {{sname||eudicots}}
 
|目 = [[バラ目]] {{sname||Rosales}}
 
|科 = [[バラ科]] {{sname||Rosaceae}}
 
|亜科 = [[サクラ亜科]] {{sname||Amygdaloideae}}<ref>{{Cite book |author=McNeill, J.; Barrie, F.R.; Buck, W.R.; Demoulin, V.; Greuter, W.; Hawksworth, D.L.; Herendeen, P.S.; Knapp, S.; Marhold, K.; Prado, J.; Reine, W.F.P.h.V.; Smith, G.F.; Wiersema, J.H.; Turland, N.J. |year=2012 |title=International Code of Nomenclature for algae, fungi, and plants (Melbourne Code) adopted by the Eighteenth International Botanical Congress Melbourne, Australia, July 2011 |volume=Regnum Vegetabile 154 |publisher=A.R.G. Gantner Verlag KG|isbn=978-3-87429-425-6 |url=http://www.iapt-taxon.org/nomen/main.php?page=art19}} Article 19.5, ex. 5</ref>
 
|属 = [[リンゴ属]] {{Snamei||Malus}}
 
|種 = '''セイヨウリンゴ''' {{Snamei||Malus pumila|M. pumila}}
 
|学名 = {{Snamei||Malus pumila}} <br />{{AU|Mill.}}
 
|和名 = セイヨウリンゴ(西洋林檎)<br />リンゴ(林檎)
 
|英名 = {{sname||Apple}}
 
}}
 
'''リンゴ'''(林檎、[[学名]]:{{snamei||Malus pumila}})は、[[バラ科]][[リンゴ属]]の落葉高木樹。またはその[[果実]]のこと。植物学上は'''セイヨウリンゴ'''と呼ぶ。春、白または薄紅の花が咲く。果実は食用にされ、球形で甘酸っぱい。
 
  
== 名称 ==
+
バラ科の落葉高木。アジア中西部やインドの原産といわれ,日本には鎌倉時代に中国を経て渡来した。これはワリンゴまたはジリンゴと呼ばれるもので,今日,果樹として栽培されている系統は,主として幕末以後明治期に渡来したセイヨウリンゴの改良種である。セイヨウリンゴも種としては同一種できわめて古い時代に原産地からヨーロッパへ移入され,改良を重ねられた品種群である。樹高 6m,葉は卵形,鋭尖頭で帯白緑色をし,若葉には軟毛がある。春に,白色で径 3cmほどの美しい5弁花をつける。食用にする部分は花托の肥厚したもので,真の果実は芯の部分に相当する。リンゴは古くから広く栽培されてきたもので,2000年も前にすでに 22種の変種が数えられたといい,ヨーロッパやアメリカで改良が重ねられた結果今日では 1000をもって数えるほどの品種がある。
=== 学名 ===
 
栽培種には {{snamei|Malus domestica}} {{AU|Borkh.}} という学名がある。主に、栽培種が複数の野生種の[[雑種]]であるという立場から使われる。
 
 
 
=== 和名・漢名 ===
 
日本語では漢字で主に「林檎」と書くが、この語は本来、同属別種の野生種[[ワリンゴ]]の[[漢名]]である。また、「檎」を「ご」と読むのは[[慣用音]]で、本来の読みは「きん」([[漢音]])である。
 
 
 
リンゴ(セイヨウリンゴ)の漢名および[[中国語]]の[[繁体字]]表記は「蘋果」で、[[中華人民共和国]]で使われる[[簡体字]]では[[苹果]] (píng guǒ) と書かれる。日本で「りんご」とも読むが当て字で、本来の読みは「へいか」である。
 
 
 
=== 英語名 ===
 
英語の"apple"はしばしばリンゴだけではなく果物全般を指す。たとえば[[パイナップル]] ("pineapple") は「松の果実」という意味であり、リンゴとは直接の関係がない。
 
 
 
== 植物学上の特徴 ==
 
原産地は[[北部コーカサス]]地方とされている<ref name="kudamono200">{{Cite web |url= http://www.kudamono200.or.jp/dictionary/08_ringo.html |title=りんご くだもの辞典 |publisher=うるおいのある食生活推進協議会 |accessdate=2017-02-07}}</ref>。リンゴは7500以上の品種が栽培されており、[[亜寒帯]]、亜熱帯および温帯で栽培可能であるが、暑さに弱いため熱帯での栽培は難しい。リンゴの木は、落葉高木で晩春頃に白い5弁花が開花する。
 
 
 
リンゴの果実は直径約3-15 [[センチメートル|cm]]、重さ約35-1000 [[グラム|g]]。外皮の色は[[赤]]や[[黄緑]]または[[黄色]]をしている。熟すると[[ヘプタコサン]]を含んだ[[蝋]]状の分泌物に覆われる。果肉は淡黄色-白色の品種が多い。外皮近くなど果肉が赤-ピンク色になる赤肉系の品種もある。以前、こうした赤肉系の品種は渋みが強く生食に向かなかったが、2010年代になると日本では生食でも美味な赤肉系品種が相次ぎ開発された([[弘前大学]]の「紅の夢」「HFF60」「HFF33」、[[農業・食品産業技術総合研究機構]]の「ローズパール」、[[信州大学]]の「レッドセンセーション」)<ref>【食材ノート】果肉赤いリンゴ 生でも/健康志向で機能性注目『[[日経MJ]]』2018年2月12日(フード面)</ref>。
 
 
 
リンゴの蜜は比重が大きいため、水の中に入れると沈む。果実の他の部分は比重が小さいため水に浮かぶ。
 
<gallery>
 
Shoot of Apple.JPG|[[種子]]から発芽した[[芽]]
 
<!--Appletree bloom_l.jpg|リンゴの花-->
 
Apple_blossoms.jpg|リンゴの花
 
Early granny smith apples 1.JPG|幼果
 
Sundown and cross section 2.jpg|果実の断面
 
</gallery>
 
 
 
== 生産 ==
 
{{multiple image
 
|footer =
 
|align = right
 
|image1 = Rosaceae Malus pumila Malus pumila Var domestica Apples Fuji.jpg
 
|width1 = 150
 
|caption1 = 袋掛けをしないで成熟させるサンフジ
 
|link1 = [[画像:Rosaceae Malus pumila Malus pumila Var domestica Apples Fuji.jpg]]
 
|image2 = Apple Farm.jpg
 
|width2 = 150
 
|caption2 = 着色促進用の反射シートが敷かれた農場
 
|link2 = [[画像:Apple Farm.jpg]]
 
}}
 
 
 
=== 歴史 ===
 
スイス地方の先住民族といわれている湖棲民族の遺跡からはリンゴの化石が発見されており、推定4000年前にはリンゴが栽培されていたと考えられている<ref name="kudamono200" />。ヨーロッパに広まったリンゴは、16世紀から17世紀頃にかけてヨーロッパ中部以北の各地で栽培が盛んとなり、19世紀中頃にはイギリスが大産地となった<ref name="kudamono200" />。
 
 
 
アメリカには、17世紀前半にヨーロッパからの移住民によってもたらされた、新種の開発や枝変わりの発見など大きな発展を遂げた。以後、世界各地で栽培されている品種のほとんどはアメリカに由来するものとなっている<ref name="kudamono200" />。
 
 
 
==== 中国 ====
 
中国の新疆と黄河の西の地域は中国最古のリンゴ生産地で、中国東北部は小玉リンゴの生産地となっていた<ref name="kudamono200-84">{{Cite web |url= http://www.kudamono200.or.jp/JFF/kaigai/jyoho/jyoho-pdf/KKNJ_84.pdf |title=中国におけるリンゴの生産・流通事情調査報告書 |format=PDF |publisher=うるおいのある食生活推進協議会 |accessdate=2017-02-07}}</ref>。
 
 
 
中国の書物『[[本草綱目]]』<ref name="honzokomoku">[{{NDLDC|1287100/39}} 『本草綱目』第30巻「林檎」]</ref>に「''林檎一名來禽、言味甘熟則来禽也。''」(林檎(りんきん)の果は味が甘く能く多くの禽([[鳥類|鳥]]の意)をその林に来らしむ。故、来禽(らいきん)の別名がある)との記述がある。
 
 
 
19世紀半ばになると中国にも西洋リンゴが導入され、商業的に生産されるリンゴのほとんどが西洋リンゴとなっている<ref name="kudamono200-84" />。
 
 
 
==== 日本 ====
 
 
 
===== ワリンゴ =====
 
[[ワリンゴ]]が日本へ最初に持ち込まれたのは[[中国]]からと推定されるが、西洋リンゴが西洋から持ち込まれると日本でも西洋リンゴの方が一般的になり、それまでの種は「和リンゴ」などと呼ばれて区別された。
 
 
 
平安時代中頃の書物『和名類聚抄』には「利宇古宇(りうこう、りうごう)」としてリンゴが記述されており、これが訛って「りんご」になったと考えられている。地域によっては「リンキ」という古名も伝わる。
 
 
 
[[江戸時代]]の[[浮世絵]]師・[[葛飾北斎]]の絵にリンゴの花が描かれるなど、実よりはどちらかといえば花が珍重されていたこともあったが、およそ食用として各地域に伝承されていた。また、仏前の供え物として多用された。[[近江国]](現在の滋賀県)の戦国大名であった[[浅井長政]]は、領内の[[木之本町|木之本]]の寺から届けられたリンゴに対する礼状を同寺に届けており、この書面は現存している。他にも、[[安土桃山時代]]の[[出羽国]](現在の山形県)の大名であった[[最上義光]]の家臣の[[北楯利長]]が、主君の義光に[[鮭]]とリンゴを贈ったことが、義光から北楯への文書(礼状)から判明している。
 
 
 
[[江戸時代]]の[[天明]]7年[[6月7日 (旧暦)|6月7日]] ([[1787年]][[7月21日]])に発生した[[御所千度参り]]と呼ばれる事件の際、京都市中に溢れ返った3万から7万人ともされる人数に対し、[[後桜町天皇|後桜町上皇]]からは3万個のリンゴが下賜配布された記録がある。当時、権力の中枢とはいえず、裕福でもなかった皇室が即座に3万個ものリンゴを放出した記録により、基本的に食用ではなく仏事用であるとしても、大規模な栽培・集荷・流通が行われていたことが分かる。
 
 
 
後に和リンゴの栽培・流通は極少数となったが、例えば[[長野県]][[上水内郡]][[飯綱町]]では、わずかな農家が栽培してその姿を伝えている<ref>[http://www.nagano-sci.or.jp/n-boast/mure/mure.html 牟礼村 - 高坂リンゴ]</ref>。この和リンゴの実は大きさ直径3-4cm、重さは30gぐらい。熟すると赤くなり、収穫適期は[[お盆]]前である。
 
 
 
2003年より「[[彦根りんご]]を復活する会」が、全国に残存する和リンゴや野生種を調査し数十種類の木(数百本)を育て、収穫した果実はお盆に各地の寺社に奉納している。同じ滋賀県で前述の浅井長政ゆかりの木之本などでも復活保存の動きがある。
 
 
 
===== セイヨウリンゴ =====
 
初めて西洋リンゴが栽培された例としては、文久2年(1862年)、元越前[[福井藩]]主で幕府[[政事総裁職]]であった[[松平春嶽]]が[[アメリカ]]産のりんごの苗木を入手し、それが江戸郊外[[巣鴨]]の福井藩[[下屋敷]]にて栽培されていたと残る記録が有名である<ref>「越前松平試農場史」</ref>。またそれより先、安政1年(1854年)に、アメリカからもたらされた「'''アッフル'''」が[[加賀藩]]下屋敷([[板橋宿]])にて栽培され、翌年に実をつけたために食用とされたことが、当時の加賀藩士の記録<ref>藩主近習の小川仙之助「御参勤御供中日記」</ref>に残っている。藩主([[前田斉泰]])から「小さな餅に塗って食べるように」と言われて近習らはそのようにしていることから、[[ジャム]]にして食したものと思われる<ref>「広報いたばし」2009年3月21日</ref>。
 
 
 
これらの栽培は、当然ながら藩主直接の手によるものではなく、栽培の能力を持った家臣や屋敷近隣の農家や植木屋が関わっていた。板橋と巣鴨は近隣であり、双方での栽培に関わった人物間の何らかの交流や情報交換があったとも推測され、また福井藩下屋敷では接ぎ木により100本以上の樹が生えていたとされ、当時既にりんごの株分け・接ぎ木のノウハウがあったとも推測される。また、この福井藩下屋敷の株を、藩と直接関係のない人物が藩邸出入りの植木屋を通して入手した話が伝わることなどから、これら2箇所の藩邸だけにとどまらず、もっと広く栽培されていた可能性がある。この両藩邸のリンゴの株の導入経路はどちらも「アメリカから」と伝わるが、正確な入手経路や品種などは明確になっていない。
 
 
 
明治4年(1871年)に明治政府の命を受けた[[北海道開拓使]]次官の[[黒田清隆]]は、アメリカから75品種の苗木を持ち帰り渡島国亀田郡七重村(現・北海道[[七飯町]])の'''[[官園 (開拓使)|七重官園]]'''に植栽した。それが広がり出したのは明治7年(1874年)、[[内務省 (日本)|内務省]]による配布が始まってからになる。現在の日本国内の主なリンゴ産地のほとんどは、七重官園にその起源を求めることができる。これらの生産がようやく軌道に乗ったのは明治20年代とされ、各産地でのその間の栽培定着の苦労を推測することができる。
 
 
 
=== 栽培法 ===
 
リンゴに限らず商品価値の高い[[果実]]を収穫するためには、開花直前から開花時期に優位な花を残す「花摘み」、結実後30日程度を目安に実を間引く「摘果」作業が必要である。リンゴには果実に袋をかける有袋栽培とかけない無袋栽培がある。無袋の方が日光が多く当たり糖度も上がるが、ふじ等の一部の品種は果実の色を鮮やかにし商品価値を上げるため有袋栽培を行う。また、有袋栽培には貯蔵性が向上する効果もあり、さび防止のためには遮光度の弱い[[袋]]を使用し、着色向上のためには遮光度の強い新聞紙や二重袋などを使用する。名称の頭に「サン」が付くリンゴは無袋で栽培されたことを示し、見栄えは悪いが甘く美味しいリンゴが収穫される。着色には[[太陽光]]が大きな役割を果たすため、[[果実]]の日当たりをよくするため摘葉および玉まわし(着色具合ςを均一にするため、樹上の果実を回転させること)、太陽光を反射させるためのシートの敷設などが行われる(参考画像参照)。なお、これらの作業は[[農家]]にとって大きな負担となるため、近年{{いつ|date=2013年2月}}<!-- See [[WP:DATED]] -->では着色促進剤が使われることもあるが、着色系と呼ぶ色付きの優れた選抜亜種への更新も行われる。省作業になる「葉とらずリンゴ」は摘葉を行わない。樹形は[[矮性]]が主流となっている。近年{{いつ|date=2013年2月}}<!-- See [[WP:DATED]] -->は花粉を媒介する昆虫の減少から人手による[[人工授粉]]も広く行われている。または摘花の省力化目的で[[ギ酸カルシウム]]剤を散布する場合もある<ref>{{Cite journal|和書 |author=荒川修 |author2=石川勝規 |author3=小原繁 |author4=小野田和夫 |author5=福田博之 |title=ギ酸カルシウム剤によるリンゴの摘花(栽培管理・作型) |date=2002-12-10 |publisher=園芸学会 |journal=園芸学研究 |volume=1 |number=4 |naid=110001815931 |pages=259-262 |ref=harv}}</ref>。
 
 
 
=== 樹形と台木 ===
 
[[画像:Chuisihaitang.jpg|thumb|100px|台木として使われる[[カイドウ]]類]]
 
日本にリンゴ栽培が伝えられた頃と同様な伝統的な樹形で栽培する場合、[[台木]]は、[[マルバカイドウ]]、[[エゾノコリンゴ]] ([[w:Malus baccata|Malus baccata]])、[[ズミ]]([[ミツバカイドウ]])が用いられる。[[矮性]]栽培法は、1975年頃より普及が始まった樹高を低くし[[矮性]][[栽培]]を行う方法で、台木は M26, M9, JM7 等を使用する<ref>[http://rms1.agsearch.agropedia.affrc.go.jp/contents/kaidai/kajyusaibainoteikosuto/22-3-2-3_h.html 低樹高栽培]農林水産研究成果ライブラリー</ref> <ref>{{Cite journal|和書 |author=黒田治之 |author2=千葉和彦 |title=M.26 わい性台木利用リンゴ樹における生産構造と光環境に及ぼす栽植密度の影響 |date=2002-07-15 |publisher=園芸学会 |journal=園芸学会雑誌 |volume=71 |number=4 |naid=110001816642 |doi=10.2503/jjshs.71.544 |pages=544-552 |ref=harv}}</ref>。[[矮性]][[栽培]]により生産者の肉体的負担の軽減や農薬散布の機械化に大きく貢献した。
 
 
 
=== 品種 ===
 
世界中では数千から1万以上の品種が存在するとみられている。日本の[[農林水産省]]に登録されている品種は177種で、うち品種登録が維持されているものは85種<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/ 登録品種情報]農水省</ref>。多くの有名な品種は誕生年が古く、品種登録されていない。
 
 
 
==== 世界一生産量の多いリンゴ「ふじ」 ====
 
「[[ふじ (リンゴ)|ふじ]]」は[[1962年]]に青森県[[藤崎町]]で誕生し、日本で最も一般的に栽培される品種である。日本国外にも盛んに輸出され、名前も日本語の発音と同じ「Fuji」の名で親しまれている。中国・韓国・北アメリカ・オーストラリアなどでの栽培も多く、世界的にも最も生産量の多い<ref>1999年で五割のシェア</ref>品種であることが2001年に米国人学者達による調査によって確認された。無袋で日光を十分に浴びさせて栽培したものは「サンふじ」の名で出荷される(「サンふじ」は[[全国農業協同組合連合会|JA全農]]長野の登録商標)<ref>[http://www.nn.zennoh.or.jp/tokusan/kudamono.html JA全農長野 信州農産物]</ref>。早い時期に市場に出回る早生(わせ)ふじは同じ糖度の果実であっても甘みや酸味にばらつきがある。見た目は赤く色づいていても「ふじ」らしい食味がないことがある。ふじを品種改良をしたものは、小玉のふじ「姫ふじ(ひめふじ)」のほか「千秋」「こうこう」「シナノスイート」「北斗」「こうたろう」「ハックナイン」など多数である。
 
 
 
==== クラブリンゴ類 ====
 
クラブリンゴ類(クラブ・アップル:''Crab apple'')とは果実の小さいリンゴ属植物の総称。日本では'''小玉リンゴ'''や'''姫リンゴ'''といった総称で知られる。
 
 
 
特徴として一般的なリンゴに比べて果実が小さく、直径は2,3cmから大きくても約5cm程度、重さはわずか数グラムのものから大きくても約150gほどにしかならない。果実の食味は一般的な林檎に比べて劣っていることから、[[縁日]]で売られるりんご飴や果実酒など主に加工用として用いられている。樹勢が小振りなため、街路樹や庭木や鉢植えでの観賞用としても用いられる。加工用として用いられる代表的な品種には「アルプス乙女」「姫小町」「あおもり乙女(ミニふじ)」「[[彦根りんご]]」「[[ワリンゴ]]」「ドルゴクラブ」などがある。観賞用として用いられる代表的な品種には「エゾノコリンゴ」「[[ズミ]]」などがあり、「ヒメリンゴ」の別名を持つ「[[イヌリンゴ]]」も観賞用に用いられている。
 
 
 
また「フラワーリング・クラブ・アップル」(''Flowering crab apple'') という種類は、花の観賞用として品種改良されたクラブリンゴ類である。リンゴ属であるためリンゴに似た1,2cmくらいの赤い小さな実をつけることもあるが、結実しないことも多く、食用には不向き。代表的な品種として「[[ハナカイドウ]]」「長崎りんご(ミカイドウ)」「ウケザキカイドウ」「[[ノカイドウ]]」などのカイドウ類が知られており、これらは別名「ハナリンゴ」とも称されている。
 
 
 
==== 主要品種と特徴 ====
 
{|class="wikitable" style="font-size:80%"
 
!style="white-space:nowrap"|品種名
 
!style="white-space:nowrap"|誕生年<br />誕生地
 
!style="white-space:nowrap"|元となる品種
 
!style="white-space:nowrap"|収穫時期
 
!特徴
 
!style=""|備考
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[ふじ (リンゴ)|ふじ]]
 
|style="white-space:nowrap"|1939年<br />青森県<br />農林省<br />園芸試験場<br />東北支場
 
|style="white-space:nowrap"|国光<br />×<br />デリシャス ([[w:Red Delicious|Red Delicious]])
 
|style="white-space:nowrap"|10月中旬 -
 
|年間生産量約1230万tで、日本・世界的にも最も多く生産される品種。農林省の新津宏らが戦前に青森県で始めた育種の努力が実を結び、1958年に「東北七号」と仮称命名され、1962年に「ふじ」と命名された。品種名の由来は、育成地である青森県[[藤崎町|藤崎町(ふじさき)]]に因み、「富士山」にもかけているほか、育種者の一人が[[山本富士子]]のファンだったことも由来の一つ<ref>[http://koueki.jiii.or.jp/innovation100/innovation_detail.php?eid=00009&age=high-growth&page=keii 戦後日本のイノベーション100選:りんご「ふじ」]発明協会(2018年2月16日閲覧)</ref>。甘みが強く歯ごたえも良く日持ちもする。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[レッドデリシャス]]<br />([[w:Red Delicious|Red Delicious]])
 
|1870年<br />[[アメリカ合衆国|アメリカ]]<br />アイオワ州
 
|偶発実生
 
|9月中旬<br />- 10月上旬
 
|年間生産量約930万t。日本では単に「デリシャス」と呼ばれることもある。1913年に[[岡山県]]「花房省吾」が導入したとされるが、1911年カリフォルニア州より北海道大学が導入<ref>『りんごを拓いた人々』斎藤康司著(筑波書房、1996年)ISBN 4-8119-0140-1</ref>との説もある。<br />似た名前にゴールデンデリシャスがあるが、系統的には無関係。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[ゴールデンデリシャス]]
 
|1914年<br />アメリカ<br />[[ウェストバージニア州]]
 
|[[w:Grimes Golden|GrimesGolden]]<br />×<br />GoldenReinette
 
|9月中旬<br />- 10月上旬
 
|年間生産量約880万t。[[1923年]]日本に導入された。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|王林<br />(おうりん)
 
|1952年<br />[[福島県]]<br />[[伊達郡]]<br />[[桑折町]]<br />大槻只之助
 
|ゴールデン<br />デリシャス<br />×<br />印度
 
|10月中旬 -
 
|緑色に斑点のついた外見が特徴の晩生品種で香りと甘みが強い。<br />貯蔵性が非常に優れており、春先まで出荷される。緑や黄色の状態で流通するのが一般的だが、果実が赤く色づくこともある。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[紅玉 (リンゴ)|紅玉]]<br />(こうぎょく)<br />英名:[[w:Jonathan (apple)|Jonathan]]<br />(ジョナサン)
 
|1800年頃<br />アメリカ<br />[[ニューヨーク州]]<br />リック農園
 
|偶発実生
 
|9月下旬<br />- 10月中旬
 
|1871年に[[開拓使]]によって導入され、1900年に邦名を紅玉と命名された<br />その名の通り艶やかな深紅のリンゴで、やや小玉で酸味が強く、果肉のきめは細かく芳香もある。<br />戦前は美味しいリンゴの代名詞として、国光とともに一世を風靡。戦後は酸味の強さから後継品種に追われるが、煮崩れしにくいうえに酸味ゆえに加糖調理でも風味を失わない特性があり、[[アップルパイ]]など焼き菓子には最適な品種のため、製菓用として根強い需要がある。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[陸奥 (リンゴ)|陸奥]]<br />(むつ)<br />英名:[[w:Crispin (apple)|Crispin]]<br />([[w:Mutsu (apple)|Mutsu]])
 
|1930年<br />[[青森県]]<br />
 
|ゴールデンデリシャス<br />×<br />印度
 
|
 
|大きさは、比較的大振り。贈答用の飾りりんごとしても用いられる。命名の由来は、同名の旧地名より。<br />緑や黄色の状態で流通するのが一般的だが、果実が赤く色づくこともある。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[国光 (リンゴ)|国光]]<br />(こっこう)
 
|アメリカ<br />[[バージニア州]]<br />原産
 
|不明
 
|10月下旬 -
 
|1871年日本に導入。戦前から1950年代にかけては「紅玉」と並ぶ日本では最もポピュラーな品種であった。<br />原名はRall's Janett.<br />果皮は黒ずんだ赤色で、果肉はかたく、甘みは少なく比較的さっぱりした味わい。<br />「ふじ」などの交配親として利用された。現在{{いつ|date=2013年1月}}<!-- See [[WP:DATED]] -->は[[黒石市]]でネット販売のみである。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|津軽<br />(つがる)
 
|1930年<br />[[青森県]]<br />りんご試験場 <br />1975年<br />種苗登録
 
|ゴールデンデリシャス<br />×<br />紅玉
 
|8月下旬<br />- 9月中旬
 
|果汁が多く、甘みが強いが果肉は比較的柔らかい。<br />1970年に「青り2号」と仮称命名され、1973年に「つがる」と命名された。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|千秋<br />(せんしゅう)
 
|1966年<br />秋田県<br />果樹試験場<br />1980年<br />種苗登録
 
|東光<br />×<br />ふじ
 
|9月中旬<br />- 10月中旬
 
|果汁が多い深紅のリンゴ。[[千秋公園]]の名から品種名がとられた。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=42&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|アルプス乙女<br />(アルプスおとめ)
 
|1964年<br />[[長野県]]<br />[[松本市]]<br />波多腰邦男
 
|ふじ<br />×<br />紅玉<br />偶発実生
 
|9月下旬<br />- 11月中旬
 
|ヒメリンゴの一種で、最小級の大きさのミニりんご。実の重さは30gほどである。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|姫小町<br />(ひめこまち)
 
|1988年<br />[[長野県]]<br />[[上伊那郡]]<br />[[中川村]]<br /> [http://www.komachien.net/ (有)小町園]<br />(民間育種)
 
|アルプス乙女<br />実生
 
|7月下旬<br />- 8月上旬
 
|ヒメリンゴの一種で鮮紅色、実の重さ約80g - 100gの大きさのミニりんご。アルプス乙女に比して1ヶ月以上早く、初夏に実をつける。観賞・生食兼用種で、実生時期と適度な実の大きさから[[縁日]]の[[りんご飴]]に好んで用いられる。
 
|<ref>[http://www.fruit.affrc.go.jp/kajunoheya/ikuseihinsyu/data/hinsyu/himekomachi.html 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[世界一 (リンゴ)|世界一]]<br />(せかいいち)<br />([[w:Sekai Ichi|Sekai Ichi]])
 
|1930年<br />青森県<br />りんご試験場
 
|デリシャス ([[w:Red Delicious|Red Delicious]])<br />×<br />[[ゴールデンデリシャス]]
 
|9月中旬<br />- 10月上旬
 
|最大級の大きさ(500 - 1000gほど)の品種。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|印度<br />(いんど)
 
|1875年<br />[[弘前市]]
 
|不明
 
|9月中旬 -
 
|水分が少なく歯ごたえに欠けるが、甘味が強くて酸味はほとんどない。<br />戦後、高級リンゴとして出回ったが、他品種が広がると共に一時姿を消す。<br />[[2002年]]頃より再び出荷されるようになった。料理用として焼きリンゴに向く。品種名の由来は[[インド]]ではなく[[インディアナ州|インディアナ]]から。
 
|<ref>[http://homepage3.nifty.com/malus~pumila/appls/indo/indo.htm 印度]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[旭 (リンゴ)|旭]]<br />(あさひ)<br />英名:[[w:McIntosh (apple)|McIntosh]]<br />([[マッキントッシュ (リンゴ)|マッキントッシュ]])
 
|1870年<br />[[カナダ]]<br />アラン・マッキントッシュ<br />農園
 
|偶発実生
 
|10月中旬
 
|北米ではポピュラーな品種。早生で強い芳香があるが、日持ちがしない。<br />日本では、ほとんど生産がされないが、積雪に強いことから北海道でわずかの農家で栽培されている。<br />[[アップル (企業)|アップル]]のパソコン「[[Macintosh]]」の名前の由来。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[ジョナゴールド]]<br /> ([[w:Jonagold|Jonagold]])
 
|1943年<br />アメリカ<br />[[ニューヨーク州]]立<br />農業試験場
 
|[[ゴールデンデリシャス]]<br />×<br />[[紅玉 (リンゴ)|紅玉]]
 
|9月中旬<br />- 10月上旬
 
|1970年に秋田県果樹試験場によって日本に導入された。<br />シャリシャリ感がある果肉で酸味と甘みのバランスが良く(比較的酸味が勝る)、生食の他、酸味があるため、菓子や料理に向く。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[祝 (リンゴ)|祝]]<br />(いわい)
 
|アメリカ
 
|
 
|7月中旬<br />- 8月上旬
 
|早生の小玉リンゴ。8月下旬に熟するが、8月上旬に未熟な状態で収穫される。<br />青リンゴ・供物用のりんごとして売られている。
 
|
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[フラワー オブ ケント]]<br />[[w:Flower of Kent|Flower of Kent]]
 
|
 
|
 
|
 
|俗称、'''ニュートンのリンゴ'''。落ちる実を見て、ニュートンが万有引力の法則についてヒントを得たという逸話([[#リンゴにまつわる話|後述]])で知られる。<br />落果しやすい性質を持ち、生食用ではなく、料理用として使われる。味は渋みと酸味が強いが追熟させると甘く、酸の利いたいい味になるという。
 
|<ref>[http://www2u.biglobe.ne.jp/~oue/story_newton.htm ニュートンのりんご]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|シナノスイート
 
|1978年<br />長野県果樹試験場<br />1996年<br />品種登録
 
|ふじ<br />×<br />つがる
 
|10月中旬
 
|果汁が多く、甘さも強く、香りも良い。「つがる」と「ふじ」の間を埋める品種として開発された。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=5139&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|シナノゴールド
 
|長野県果樹試験場<br />1999年<br />品種登録
 
|ゴールデンデリシャス<br />×<br />千秋
 
|10月中旬<br />- 11月中旬
 
|黄色く色付く。果汁が多く、甘さと酸味のバランスが良く、濃厚な味わいが楽しめる。<br />蜜が入らないことから貯蔵性に非常に優れる。日本国内よりヨーロッパでの評価が高く、2007年12月27日SKズードチロルへの栽培許諾の契約がなされた。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=7328&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|秋映<br />(あきばえ)
 
|1993年<br />品種登録<br />[[長野県]][[中野市]]小田切健男
 
|千秋<br />×<br />津軽
 
|9月下旬<br />- 10月上旬
 
|甘さと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいが楽しめる。色は濃厚な赤色。<br />リンゴの産地でも比較的温暖で低標高な地帯でも栽培に適す。つがるの特性を引き継いで、果肉がしっかりしていることと、食味が優れている。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=3411&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|ぐんま名月<br />(ぐんまめいげつ)
 
|style="white-space:nowrap"|1971年<br />群馬県<br />1991年<br />品種登録
 
|あかぎ<br />×<br />ふじ
 
|9月下旬<br />- 10月下旬
 
|果汁が多く蜜入、糖度は15度程度で食味も良好。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=2816&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.pref.gunma.jp/07/p14210052.html|title=中山間地園芸研究センター 業務内容の紹介|publisher=群馬県|accessdate=2014-01-24}}</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|陽光<br />(ようこう)
 
|群馬県<br />1981年<br />品種登録
 
|
 
|10月中旬<br />- 10月下旬
 
|大玉で甘さと酸味のバランスがよく、濃厚な味わいが楽しめる。<br />大玉な上に日持ちがよいため、贈答品としても使われる。歯ざわりが良く、食味が優れている。
 
|<ref>[http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/cmm/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=129&LANGUAGE=Japanese 農林水産省]</ref>
 
|-
 
!style="white-space:nowrap"|[[紅の夢]]<br />(くれないのゆめ)
 
|青森県<br />2010年<br />品種登録
 
|紅玉<br />×<br />赤肉系の無名品種
 
|
 
|果肉まで赤い品種。赤肉品種でありがちな渋味がなく、生食にも向く。弘前大が育成した。果実に光を当てずに育てると、皮は白くて果肉が赤い「逆転リンゴ」となる。着色料を使用せずに赤いリンゴ加工食品が作れるので、ジュースやジャムなどへの利用が試みられている<ref>リンゴ「紅の夢」 果肉まで赤く海外でも注目 加工品 売り方多彩に 日本農業新聞 2015年12月7日(月)13時20分配信 同日閲覧</ref>。2010年に品種登録された。品種改良の作業中に、「紅玉」に予定していた花粉とは別の花粉が付いたことにより偶然に得られた。花粉の出所になったリンゴの木は「エターズゴールド」だとされていた品種であったが、その後の調査でその木は「エターズゴールド」ではなく、品種不明のリンゴであることが明らかとなった。コルクスポットという斑点が出やすいという欠点もある。
 
|<ref>{{Cite journal|和書 |last=五十嵐 |first=恵 |last2=初山 |first2=慶道 |last3=松本 |first3=和浩 |last4=塩崎 |first4=雄之輔 |title=DNA鑑定による赤肉系リンゴ新品種 ’紅の夢’の親の推定 |journal=弘大農生報 |number=13 |pages=7-13 |year=2010 |naid=120005320633}}</ref><ref>松本和浩 神様がくれたリンゴ 紅の夢 弘大藤崎農場の挑戦-3- 東奥日報 2012年(平成24年)11月29日</ref>
 
|}<!--
 
育成者権は品種登録後、15年で消滅。品種登録の有効期限は、20年で消滅。-->
 
* 茜(あかね)- 皮は、赤色。大きさは、比較的小振りで酸味が強い。
 
* 北上(きたがみ・きたかみ)- 皮は、赤色。大きさは、比較的小振り。命名の由来は、同名の地名より。
 
* 金星(きんせい)- 皮は、黄色系クリーム色。大きさは、比較的大振り。命名の由来は、同名の惑星より。
 
* 昂林(こうりん)- 皮は、赤色。大きさは、比較的小振り。「ふじ」の自然交配から生まれた品種。
 
* スターキング - 皮は、黒味の強い赤色。大きさは、比較的小振りで酸味もあるが甘味が強い。蜜入りのものもある。
 
* 北斗(ほくと)- 皮は、斑模様の赤色。大きさは、比較的大振りで甘味と酸味のバランスが良く甘い。
 
* 黄王(きおう)- 「王林」と「はつあき」この交配種。その姿から「黄色い王様」→「黄王」と名付けられる。黄白色の果肉でやや硬め。甘みと酸味に富んだ味わいとサクサクとした歯ごたえ。
 
* シナノレッド -「つがる」に「ビスタベラ」を交配育成した品種。長円形の中玉で、甘みと酸味のバランスがよい。
 
* 紅ロマン - 岩手県の江刺リンゴというブランドの新しい品種。程よい酸味があり、真っ赤なのが特徴。
 
* 星の金貨 -「ふじ」と「あおり3号」の交配種。2005年に青森県で名称登録された<ref>[http://homepage3.nifty.com/malus~pumila/appls/hosi_no_kinka/hosi_no_kinka.htm 星の金貨]</ref>。黄色の薄い皮が特徴。「ふじ」より甘みがある。
 
* トキ -「王林」に「紅月」を交配育成したとされ、2004年に品種登録された、遺伝子型解析から、王林とふじの交配であれば矛盾なく説明できることが分かった品種。400g前後あり比較的大きく、甘みと酸味のバランスがよい。10月上旬から収穫できる。
 
* さんさ
 
* レッドゴールド
 
* 姫神(ひめかみ)
 
* ハックナイン
 
* [[ブレイバーン]] ([[w:Braeburn|Braeburn]]) - 甘みが強く歯ごたえも良く日持ちもする。甘味と酸味のバランスが良く甘い。皮は、赤色。大きさは、比較的小振り。[[グラニースミス]] (''[[w:Granny Smith|Granny Smith]]'') × [[レディハミルトン]] (''[[w:Lady Hamilton (apple)|Lady Hamilton]]'') の2種類のリンゴを交配したものと考えられている品種。
 
* [[ピンクレディ (リンゴ) |ピンクレディ]] ([[w:Pink Lady (apple)|Pink Lady]]) - [[レディウィリアムズ]]('[[w:Lady Williams (apple)|Lady Williams]]') × [[ゴールデンデリシャス]] ('[[w:Golden Delicious|Golden Delicious]]') の2種類のリンゴを交配した品種。
 
* [[ロイヤルガラ]] ([[w:Royal Gala|Royal Gala]]) - [[キッズオレンジレッド]] ('[[w:Kidd's Orange Red|Kidd's Orange Red]]') × [[ゴールデンデリシャス]] ('[[w:Golden Delicious|Golden Delicious]]') の2種類のリンゴを交配した品種。
 
* [[ジャズ (リンゴ) |ジャズ]] ([[w:Jazz (apple)|Jazz]]) - [[ブレイバーン]] ('[[w:Braeburn|Braeburn]]') × [[ガラ]] ('[[w:Gala (apple)|Gala]]') の2種類のリンゴを交配した品種。
 
* [[レッドデリシャス]] ([[w:Red Delicious|Red Delicious]]) - 赤林檎系の品種。日本では単に「デリシャス」と呼ばれることもある。
 
* [[ゴールデンデリシャス]] ([[w:Golden Delicious|Golden Delicious]]) - 黄林檎系の品種。'[[w:Reinette|Golden Reinette]]' × '[[w:Grimes Golden|Grimes Golden]]' が偶然掛け合わさってできた品種だと考えられている。
 
* [[グラニースミス]] ([[w:Granny Smith|Granny Smith]]) - 青林檎系の品種。''[[w:Malus domestica|Malus domestica]]'' × ''[[w:Malus sylvestris|M. sylvestris]]''が偶然掛け合わさってできた品種だと考えられている。[[アップルパイ]]を作るのに向いている。
 
* [[ジョナサン (リンゴ)|ジョナサン]]([[w:Jonathan (apple)|Jonathan]]、和名:[[紅玉 (リンゴ)|紅玉]])- 偶発実生種。強い酸味と滑らかな舌触りを特徴とする中型種。
 
* [[ジョナゴールド]] ([[w:Jonagold|Jonagold]]) - [[ゴールデンデリシャス]] ('[[w:Golden Delicious|Golden Delicious]]') × ジョナサン ('[[w:Jonathan (apple)|Jonathan]]') の2種類のリンゴを交配した品種。[[津軽 (リンゴ) |津軽]]の姉妹品種。
 
* [[カメオ (リンゴ) |カメオ]] ([[w:Cameo (apple)|Cameo]]) - [[レッドデリシャス]] ('[[w:Red Delicious|Red Delicious]]') × [[ゴールデンデリシャス]] ('[[w:Golden Delicious|Golden Delicious]]') の2種類のリンゴを交配した品種。[[世界一 (リンゴ) |世界一]] ([[w:Sekai Ichi|Sekai Ichi]]) の姉妹品種。
 
* [[ブレナムオレンジ]] [[w:Blenheim Orange|Blenheim Orange]]
 
* [[ジェイムスグリーブアップル]] [[w:James Grieve apple|James Grieve apple]]
 
* [[ノビーラセット]] [[w:Knobby Russet|Knobby Russet]]
 
<gallery>
 
Apple(Alpsotome).jpg|アルプス乙女
 
Apple(Gunma-meigestu)04.jpg|ぐんま名月
 
Apple Ourin 20081012.jpg|王林
 
Shinjuku Takano-3a.jpg|白いリンゴ<ref>朝日新聞『「白いリンゴ」新宿デビュー 青森の女子高生が開発』 2010年11月10日、2010年11月15日閲覧[http://www.asahi.com/special/playback/TKY201011100192.html]</ref>
 
</gallery>
 
 
 
== 利用 ==
 
 
 
=== 医薬への利用 ===
 
 
 
==== 医薬品への応用 ====
 
[[1835年]]、リンゴの木の樹皮から[[フロリジン]]が発見されている<ref name="20130624allabout">[http://allabout.co.jp/gm/gc/420420/ リンゴの木から見つかった糖尿病薬 SGLT2阻害薬] 糖尿病/糖尿病の経口薬・インスリン all about 健康・医療 2013年06月24日 2016年8月20日閲覧</ref>。同じく木の樹皮から抽出される[[キニーネ]]のように、フロリジンは当初解熱薬や抗炎症薬、抗マラリア薬として使用されていたが<ref name="20130624allabout" />、後に腎臓の近位[[尿細管]]からのブドウ糖再吸収を阻害する作用を持つことが分かった<ref name="20130624allabout" />。SGLT受容体の阻害作用による効果であるが、フロリジンはSGLT2選択性が低く医薬品とすることはできなかった。フロリジンの分子構造を改良してSGLT2選択性を高め、副作用を低減した薬剤が糖尿病治療薬の[[SGLT2阻害薬]]として2013年3月に[[FDA]]に認可された<ref name="20130624allabout" />。日本では2014年から初のSGLT2阻害薬として[[イプラグリフロジン]]の販売が始まり、2016年までに6種類の薬剤が流通している。なお、リンゴの果実には血糖を下げる効果は無い。
 
 
 
== 果実 ==
 
 
 
=== 生産 ===
 
 
 
==== 産地 ====
 
{| class="sortable wikitable" style="float:right;margin:0 0 0.5em 1em"
 
|+リンゴの生産国トップ10<br />(単位 t)
 
!順位!!国!!2010年!!2011年!!2012年
 
|-
 
|1||{{CHN}}||33,263,000||35,985,000||37,000,000
 
|-
 
|2||{{USA}}||4,214,599||4,275,108||4,110,046
 
|-
 
|3||{{TUR}}||2,600,000||2,680,075||2,889,000
 
|-
 
|4||{{POL}}||1,877,906||2,493,078||2,877,000
 
|-
 
|5||{{IND}}||1,777,200||2,891,000||2,203,000
 
|-
 
|6||{{ITA}}||2,204,972||2,411,201||1,991,312
 
|-
 
|7||{{IRN}}||1,662,430||1,842,972||1,700,000
 
|-
 
|8||{{CHL}}||1,624,242||1,588,347||1,625,000
 
|-
 
|9||{{RUS}}||992,000||1,200,000||1,403,000
 
|-
 
|10||{{FRA}}||1,778,433||1,857,349||1,382,901
 
|- style="background:#ccc"
 
| —||''[[世界]]''||60,271,191||65,800,145||63,454,495
 
|-
 
| colspan="5" |出典:''[[FAO|UN Food & Agriculture Organization]]''<ref>{{Cite web|url=http://faostat.fao.org/site/339/default.aspx|title=Production of Apple by countries|accessdate=2013-12-19|year=2011|publisher=[[FAO|UN Food & Agriculture Organization]]}}</ref>
 
|}
 
FAO(国連食糧農業機関)の統計によると、2013年の世界のりんご生産量は8,080万トンであった<ref name="kudamono200" />。2013年の生産量では[[中国]]がトップで[[アメリカ合衆国]]、[[トルコ]]、[[ポーランド]]、[[インド]]と続く<ref name="kudamono200" />。
 
 
 
===== 中国 =====
 
中国ではリンゴの生産が急増しており、世界の5割弱の生産量を占めるに至っている<ref name="kudamono200" />。
 
 
 
中国北部の[[黄土高原]]と[[渤海湾]]地域は日照時間や昼夜の温度差などの環境条件から、世界最大のリンゴ適地生産区となっている<ref name="kudamono200" />。中国では生産規模、主要品種、気候条件などにより6つのリンゴ生産区に分けられている<ref name="kudamono200-84" />。特に主要なリンゴ生産区は渤海湾リンゴ生産区と中部リンゴ生産区である<ref name="kudamono200-84" />。
 
 
 
* 渤海湾リンゴ生産区
 
 
 
: 遼寧省南部、遼寧省西部、山東省東部を中心に、河北省、北京市、天津市などを含めた地域<ref name="kudamono200-84" />。
 
 
 
* 中部リンゴ生産区
 
 
 
: 北緯35度以南の江蘇省から陜西省にかけての地域<ref name="kudamono200-84" />。
 
 
 
中国では特に生食用果樹園と加工用果樹園の区分はなく、生食用として市場で売れなかった分を加工工場に送るのが一般的である<ref name="kudamono200-84" />。
 
 
 
{{clear}}
 
===== 日本 =====
 
{| class="sortable wikitable" style="float:right;margin:0 0 0.5em 1em"
 
|+日本におけるリンゴの収穫量、出荷量(2015年)<ref>{{Cite web|url=http://www.e-stat.go.jp/SG1/estat/Xlsdl.do?sinfid=000031464501|title=平成27年産果樹生産出荷統計|accessdate=2016-12-14|date=2016年10月18日公表|format=PDF|publisher=[[農林水産省]]}}</ref>
 
!都道府県!!収穫量(単位 t)!!出荷量(単位 t)
 
|-
 
!全国
 
| style="text-align:right" |811,500
 
| style="text-align:right" |727,700
 
|-
 
!青森県
 
| style="text-align:right" |470,000
 
| style="text-align:right" |427,300
 
|-
 
!長野県
 
| style="text-align:right" |157,200
 
| style="text-align:right" |139,000
 
|-
 
!山形県
 
| style="text-align:right" |50,600
 
| style="text-align:right" |44,400
 
|-
 
!岩手県
 
| style="text-align:right" |48,600
 
| style="text-align:right" |41,800
 
|-
 
!福島県
 
| style="text-align:right" |26,300
 
| style="text-align:right" |23,100
 
|-
 
!秋田県
 
| style="text-align:right" |22,900
 
| style="text-align:right" |20,300
 
|-
 
!群馬県
 
| style="text-align:right" |9,280
 
| style="text-align:right" |8,270
 
|-
 
!北海道
 
| style="text-align:right" |7,660
 
| style="text-align:right" |7,080
 
|-
 
!宮城県
 
| style="text-align:right" |3,740
 
| style="text-align:right" |3,190
 
|-
 
!岐阜県
 
| style="text-align:right" |1,990
 
| style="text-align:right" |1,790
 
|-
 
!富山県
 
| style="text-align:right" |1,510
 
| style="text-align:right" |1,320
 
|-
 
!広島県
 
| style="text-align:right" |1,420
 
| style="text-align:right" |1,360
 
|-
 
!山梨県
 
| style="text-align:right" |913
 
| style="text-align:right" |782
 
|-
 
!石川県
 
| style="text-align:right" |754
 
| style="text-align:right" |658
 
|}
 
日本では、1962年(昭和37年)から1971年(昭和46年)の10年間に100万トンを超えたが、価格は低迷し、この時期から減少傾向となっている<ref name="kudamono200" />。
 
 
 
日本国内での主な産地は次の通り。青森・長野の上位2県が、全国生産量のおよそ75%を占め、[[ウンシュウミカン|ミカン]]とは対照的に冷涼な気候で育つ果樹の代表格である。
 
 
 
* [[北海道]] - 収穫量国内8位。余市町は道内トップ。
 
** [[余市郡]]([[余市町]]・[[仁木町]])、[[壮瞥町]]、[[増毛郡]][[増毛町]]、[[亀田郡]][[七飯町]]、[[旭川市]]など
 
* [[青森県]] - 生産量が最も多く、全国の60%近くを生産。そのうち[[弘前市]]で全国の約20%を生産しており、弘前市を含む県西部の[[津軽平野]]が一大産地となっており、「つがる」という品種もある。県南東部の[[南部地方 (青森県)|南部地方]]にも大産地があり、「南部りんご」と呼ばれている。
 
** 弘前市(旧弘前市、旧岩木町、旧相馬村)・[[青森市]]([[浪岡町|旧浪岡町]])・[[平川市]](旧平賀町、旧尾上町)・[[黒石市]]・[[板柳町]]・[[南部町 (青森県)|南部町]](旧名川町・旧南部町)・[[五所川原市]]・[[鶴田町]]・[[南津軽郡]][[大鰐町]]・[[藤崎町]]・[[三戸町]]・[[鰺ヶ沢町]]・[[五戸町]]・[[つがる市]](旧[[森田村]]・旧[[柏村 (青森県)|柏村]])・[[田舎館村]]など
 
* [[岩手県]] - 収穫量国内3-4位。盛岡市は本州りんご栽培の発祥地。江刺りんごは地域団体商標登録。
 
** [[盛岡市]]・[[奥州市]](旧[[江刺市]])・[[花巻市]](花巻市、旧石鳥谷町)・[[紫波町]]・[[二戸市]]・[[一関市]](旧[[藤沢町]]、旧[[大東町 (岩手県)|大東町]]、旧[[東和町 (岩手県)|東和町]])・[[矢巾町]]、[[滝沢市]]など。
 
* [[宮城県]] - 亘理郡の2町が主産地。
 
** [[亘理町]]・[[山元町]]など
 
* [[秋田県]] - 収穫量国内5-6位。横手、鹿角、湯沢が主産地となっている。
 
** [[横手市]](旧[[増田町 (秋田県)|増田町]]、旧[[平鹿町]]・旧横手市・旧[[大森町 (秋田県)|大森町]]・旧[[雄物川町]])・[[鹿角市]]、[[湯沢市]](旧湯沢市、旧[[稲川町]]・旧[[雄勝町 (秋田県)|雄勝町]])、[[由利本荘市]](旧[[西目町]])、[[大館市]]など
 
* [[山形県]] - 収穫量国内3-4位。東根、天童、朝日町が主産地。
 
** [[東根市]]・[[天童市]]・[[朝日町 (山形県)|朝日町]]・[[山形市]]・[[大江町]]、中山町、南陽市、山辺町、米沢市、高畠町、村山市、白鷹町など
 
* [[福島県]] - 収穫量国内5-6位。福島市のフルーツラインが主産地。
 
** [[福島市]]・[[須賀川市]]・[[会津若松市]]・[[伊達市 (福島県)|伊達市]](旧伊達町・旧保原町・旧梁川町)・[[鏡石町]]・[[会津坂下町]]、石川町など
 
* [[茨城県]] - 大子町で収穫されるりんごは「奥久慈りんご」と呼ばれる。
 
** [[大子町]]
 
* [[栃木県]] - 矢板以外にも宇都宮、喜連川(さくら市)、鹿沼などに産地がある。
 
** [[矢板市]]など
 
* [[群馬県]] - 収穫量全国7位。北海道・東北地方を除くと長野県に次いで収穫量が多い。
 
** [[沼田市]]・[[みなかみ町]](旧[[月夜野町]])・[[昭和村 (群馬県)|昭和村]]・渋川市・川場村など
 
* [[富山県]] - 魚津市の「加積りんご」は地域団体商標登録。
 
** [[魚津市]]
 
* [[山梨県]]
 
** 北杜市(旧明野町、旧白州町、旧須玉町)、山梨市(旧牧丘町)、韮崎市
 
* [[長野県]] - 収穫量国内2位。全国の約20%を生産。「信州りんご」の名で親しまれる。
 
** [[長野市]](長野市、旧豊野町)・[[松本市]](旧梓川村、旧松本市)・[[須坂市]]・[[中野市]]・[[安曇野市]](旧三郷村)・[[下高井郡]][[山ノ内町]]・[[上田市]]・[[千曲市]]・[[飯綱町]](旧三水村・旧牟礼村)・[[松川町]]・[[小布施町]]・[[飯田市]]など
 
* [[岐阜県]] - 飛騨地方で栽培される「飛騨りんご」のほかに、東美濃の古川町などにも小規模な産地がある。
 
** [[高山市]](旧[[久々野町]]、旧高山市)など
 
* [[広島県]] - 例年統計をとっている産地では南限。高野と東城町小奴可(おぬか)に産地がある。
 
** [[庄原市]](旧[[東城町]]・旧[[高野町 (広島県)|高野町]])
 
* [[山口県]] - 阿東町徳佐は経済生産地として南限。
 
** 山口市(旧[[阿東町]])
 
 
 
上記の県以外にも、新潟県佐渡市(旧真野町)、石川県金沢市、鳥取県大山町(旧名和町)などに小規模な産地がある。
 
 
 
なお、りんごを自治体の花・木に指定していることも多い。
 
 
 
* 北海道
 
** [[余市町]]、[[釧路町]]、[[七飯町]]
 
* 青森県
 
** [[青森県]]、[[弘前市]]、[[黒石市]]、[[平川市]]
 
* 長野県
 
** [[長野市]]、[[飯田市]]、[[飯綱町]]
 
 
 
=== 貯蔵・保存 ===
 
==== 生産地 ====
 
低温倉庫または低温加湿倉庫で保存する。長期保存の場合、[[低温]]低[[酸素]]高[[二酸化炭素]]雰囲気で行われる<ref>[http://www.ca-ringo.jp/hattatu.html 青森県りんごCA貯蔵研究会 - リンゴ貯蔵の発達史]</ref>。
 
 
 
==== 消費者 ====
 
水分の蒸発を抑えるため、できるだけ密閉し冷蔵庫の野菜室などで。
 
 
 
=== 栄養価 ===
 
[[食物繊維]]や[[ビタミン|ビタミンC]]、[[ミネラル]]、[[カリウム]]が豊富。「1日1個のリンゴは医者を遠ざける」(''An apple a day keeps the doctor away.'') という諺があるように、リンゴは栄養価が高い果実として食されてきた。リンゴに含まれるリンゴ[[ポリフェノール]]には[[脂肪]]の蓄積を抑制する効果があるともいわれる<ref>赤染陽子ほか (2007)、[http://ci.nii.ac.jp/naid/110007367354/ リンゴポリフェノール含有飲料の高脂肪食負荷における中性脂肪抑制作用の検討] 日本食品化学学会誌 14 (2), 82-86, 2007-08-31</ref>。生産者の間では広く知られているが、「5月〜6月に摘果した直径3cm程度の未熟果の一部は、秋まで土の上で腐らず残っている。この成分はポリフェノールの一種が関係していることが研究の結果明らかになった。
 
 
 
=== 利用 ===
 
==== 食品としての利用 ====
 
{{栄養価
 
|name = りんご 皮むき 生<ref name=mext7>[[文部科学省]]「[http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm 日本食品標準成分表2015年版(七訂)]」</ref>
 
|kJ = 240
 
|water = 84.1 g
 
|protein = 0.1 g
 
|fat = 0.2 g
 
|satfat = 0.01 g
 
|polyfat = 0.03 g
 
|carbs = 15.5 g
 
|starch = 12.4 g
 
|opt1n = [[食物繊維|水溶性食物繊維]]
 
|opt1v = 0.4 g
 
|opt2n = [[食物繊維|不溶性食物繊維]]
 
|opt2v = 1.0 g
 
|fiber = 1.4 g
 
|potassium_mg = 120
 
|calcium_mg = 3
 
|magnesium_mg = 3
 
|phosphorus_mg = 12
 
|iron_mg = 0.1
 
|copper_mg = 0.05
 
|Manganese_mg = 0.02
 
|betacarotene_ug = 12
 
|vitA_ug = 1
 
|vitE_mg = 0.1
 
|thiamin_mg = 0.02
 
|niacin_mg = 0.1
 
|vitB6_mg = 0.04
 
|folate_ug =2
 
|pantothenic_mg = 0.03
 
|opt3n = [[ビオチン]] (B{{sub|7}})
 
|opt3v = 0.5 µg
 
|vitC_mg = 4
 
|opt4n = [[有機酸]]
 
|opt4v = 0.5 g
 
|note = ビタミンEはα─トコフェロールのみを示した<ref>[[厚生労働省]] 「{{PDFlink|[http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000114399.pdf 日本人の食事摂取基準(2015年版)]}}」</ref>。廃棄部位:果皮および果しん部
 
|right = 1
 
}}
 
 
 
===== 食用 =====
 
表面には薄い皮があり、皮に付着する農薬等の問題や、食べやすさの点から、皮をむいて食べられることが多いが、便秘の改善のため、皮ごと食されることもある。皮むきにはナイフや包丁などが用いられるが、回転式の[[ピーラー|アップルピーラー]]が用いられることもある。また、リンゴを放射状に切り分けるアップルカッターが用いられることもある。味は酸味と甘みが強い。日本におけるリンゴの収穫は品種によるが9月中旬から11月中旬である。各品種とも収穫期間は約1ヵ月程度と短いが、リンゴは高湿度低酸素状態で冷蔵保存することにより長期の貯蔵(およそ9ヶ月間)が可能である。このため、リンゴの出荷は9月 - 翌年7月ごろまで約10ヶ月間行われほぼ一年中食べることができる。
 
 
 
リンゴの果実は空気に触れると変色する(褐変)。これはリンゴに含まれる[[ポリフェノール]]が空気中の酸素と結合するために起こる現象である。これを防ぐために古くから知られているのが[[塩水]]に晒す方法である。これは[[塩素イオン]]が、ポリフェノールを酸化する際に働く[[酵素]]を阻害する作用を持つことを利用したものである。最も効果的に変色を防ぐにはレモン汁に晒すとよい。レモン汁に含まれる[[ビタミンC]]が酸素と結びつき、ポリフェノールと結合した酸素をも奪うため、変色したリンゴも元の状態へと戻すことができる。
 
 
 
生のまま食用にするほか、[[ジュース]]([[リンゴジュース]])や[[アップルパイ]]、[[ジャム]]、[[焼きリンゴ]]、リンゴ酒([[シードル]]、[[カルヴァドス]]など)などにする。リンゴのスライスやプレザーブは製菓・製パン材料ともなる。また、まるごと[[飴]]で覆った[[リンゴ飴]]が、[[縁日]]の[[出店]]などで売られている。[[ドライフルーツ]]にも加工される。また、サイダー(リンゴ酒、[[シードル]])には、サイダー用の[[栽培品種]]があり、サイダーアップル ({{Lang-en-short|[[:en:Cider apple|Cider apple]]}}) と呼ばれている(例:'Kingston Black', 'Stoke Red', and 'Dymock Red')。このほか、りんごを用いた果実酢として[[りんご酢]]がある。
 
 
 
リンゴの「蜜」は、[[ソルビトール]]である。[[バラ科]]の植物は、[[光合成]]産物の[[デンプン]]を[[師部|篩管]]を通じて転流するときに、デンプンの加水分解で生じたグルコースをソルビトールに変換する。スターキングデリシャスなど、リンゴの品種の一部では、果実内に転流してきたソルビトールを、グルコースやフルクトースといった糖に変換する代謝系が果実の成熟に伴って停止しても、果実内へのソルビトールの転流は継続する。そのため、果実内の[[維管束]]周辺にソルビトールが蓄積していわゆるリンゴの「蜜」と呼ばれる半透明部分を形成し、果実の成熟の指標となる。成熟の過程で蜜が生成されるもので、蜜(=ソルビトール)そのものが特に甘いわけではない。また、蜜が多くても、その実が甘いとは限らない。「ゴールデンデリシャス」「つがる」は蜜ができにくく、「ふじ」「スターキング」は蜜ができやすい。近年{{いつ|date=2013年1月}}<!-- See [[WP:DATED]] -->市場では蜜入りが好まれるが、長期保管したものは蜜が褐色に変化しやすいので注意を要する。
 
 
 
[[シラカンバ|シラカバ花粉症]]を持つ人のうち一定割合の人がリンゴや[[モモ]]など[[バラ科]]の果物を食べた際に[[舌]]や[[咽喉]](のど)に[[アレルギー|アレルギー症状]]を起こすことが知られている<ref name="hokkaido-np-2014-7-12">{{Cite news |url=http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550707.html |title=体調不良は給食のリンゴ原因 美幌の小中学生、アレルギー反応 |newspaper=[[北海道新聞]] |publisher=北海道新聞社 |date=2014-07-12| archiveurl=https://web.archive.org/web/20140714025601/http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/550707.html |archivedate=2014-07-14 |deadlinkdate=2017-09}}</ref>。
 
 
 
加工製品では、保存中に生じるカビが生産する毒素の[[パツリン]]に汚染されている可能性がある事から、2003年にりんご果汁について50 μg/kgの基準値を設定された<ref>[http://dx.doi.org/10.2520/myco.54.119 第55回学術講演会要約 - 食品中のマイコトキシンに関する規格基準について] マイコトキシン Vol.54 (2004) No.2 P119-123</ref>。
 
 
 
==== 医薬への利用 ====
 
===== 生薬への利用 =====
 
『本草綱目』第30巻<ref name="honzokomoku" />においては、小児の[[閃癖]](せんへき)によいとされていた。
 
 
 
==== 実験への利用 ====
 
リンゴはそれ自身が熟成するにつれて[[エチレン]]ガスを多く発生する。そのためエチレンガスを必要とする実験によく使われる。
 
 
 
===== 花の開花実験 =====
 
 
 
:まだ[[つぼみ]]の状態の花を2本それぞれ別のビニール袋に密閉し、片方にリンゴを入れる。すると、リンゴを入れた方が先に開花する。
 
 
 
===== キウイフルーツの熟成 =====
 
 
 
:キウイフルーツはそれ自身のみで追熟しないため、リンゴと同じ場所に保管することで熟成の促進が行われる([[食品総合研究所]]での研究参照)。その他の追熟しにくい果物(バナナやオレンジなど)も同様である。
 
 
 
===== ツバキの落葉実験 =====
 
 
 
:葉のついた[[ツバキ]]の茎2本をリンゴと一緒にしたものとそうでないものそれぞれ別の袋に密閉する。すると、リンゴと一緒にした方が先に落葉する。
 
:このようにリンゴから発生するエチレンガスは植物の熟成を促進するので、促進させたくない場合はそれぞれ別々に密閉して保存する必要がある。ただし、下記のような効果もある。
 
 
 
===== ジャガイモの発芽抑制 =====
 
 
 
: 熟成したリンゴと[[ジャガイモ]]を密閉状態に置くと、リンゴから発生する[[エチレン]]ガスによりジャガイモの発芽が抑制される。
 
 
 
===== もやしの生育 =====
 
 
 
:熟成したリンゴと[[もやし]]を密閉した状態で育てる。リンゴと一緒に育てると太いもやしが出来、リンゴと一緒に育てない場合は細くて長いもやしとなる。
 
 
 
== 神話への登場 ==
 
;聖書
 
:[[旧約聖書]]に登場する[[アダムとイヴ]]が、蛇にそそのかされて食べた「善悪を知る果実」([[禁断の果実]])はリンゴだとされる。慌てて飲み込もうとしたアダムが善悪を知る果実をのどにつかえさせ、これが[[のどぼとけ]]の始まりであるとの故事から、男性ののどぼとけは「アダムのリンゴ」ともいわれる。なお、食べたのがリンゴというのは後の時代に創作された俗説で、旧約聖書の舞台となった[[メソポタミア地方]]には当時リンゴは分布せず、またその時代のリンゴは食用に適していなかった。
 
 
 
;ギリシャ神話
 
:[[ギリシア神話]]には、「最も美しい女神に与えられる」といわれた[[黄金の林檎|黄金のリンゴ]]を巡ってヘラ、アテナ、アフロディテの3女神が争い、遂に[[トロイア戦争]]に至るエピソードがある([[パリスの審判]])。また、[[ヘーラクレース|ヘラクレス]]の12の冒険の中にも[[ヘスペリデス]]の園から[[黄金の林檎|黄金のリンゴ]]を取ってくる話がある。
 
 
 
== リンゴに関する歴史的事件 ==
 
;ウィリアム・テル
 
:[[ウィリアム・テル]]は[[ヘルマン・ゲスラー]]の帽子に頭を下げなかったために逮捕され、息子の頭の上の林檎を[[矢]]で射るか、それとも死ぬかを選択することになり、一発で見事に林檎を射抜いた、という逸話がある。後にテルがスイス独立運動において英雄とされたことから、この「矢の刺さったリンゴ」というのはスイス人の好きなモチーフの一つであり、イラストなどになって様々な場面で登場する。児童福祉慈善切手に2回、普通切手にもテルの息子と共に登場していた他、1957年に発行され、1980年まで流通した第5次紙幣の最高額面1000フラン紙幣の裏面の地模様として矢の突き刺さったリンゴが描かれていた。また、電話や地下鉄の代用コインにも描かれたものがあった。
 
 
 
;万有力学の法則とりんご
 
:「近代理論科学の先駆者である[[アイザック・ニュートン]]は、木から落ちるリンゴを見て[[万有引力の法則]]に気づいた」という逸話がある。この良く知られた逸話は史実ではないとされる(詳しくは[[アイザック・ニュートン]]の項参照)。なお、この「ニュートンのリンゴ」は「フラワー オブ ケント」([[w:Flower of Kent|Flower of Kent]]) という品種で、生食用ではなく料理用である。最初に「ニュートンのリンゴの木」と言われたものは既に枯れてしまったが、接木をして増やした2世代以降の木は世界各地で[[21世紀]]の現在も栽培されている。
 
: [[1964年]]、[[イギリス国立物理学研究所]]の所長ゴードン・サザーランドから日本学士院長・[[柴田雄次]]にニュートンのリンゴの苗木が寄贈されたが、防疫検査により、この苗木はすでに高接病[[ウイルス]]に汚染されていることが発覚。一時は焼却処分が検討されたが、学術上貴重なものであること等から例外的に[[東京大学大学院理学系研究科附属植物園|東京大学理学部附属小石川植物園]]に隔離され、ウイルス除去の研究対象となった。[[1980年]]、ようやくこの木からウイルスに汚染されていない接ぎ穂の切り出しに成功。これ以降、ニュートンのリンゴは日本国内各地に移植されている。
 
 
 
; ミス・ビードル号とりんご
 
: 世界初の日米間太平洋無着陸横断飛行を達成した[[ミス・ビードル号]]が、[[日本]]の[[淋代海岸]](青森県[[三沢市]])を飛び立つ際に地元住民から[[機内食]]用として手渡されたものの中に、20個のりんごがあった。また同機の離着陸地は共に、りんごの産地でもあり、その縁で三沢市と[[アメリカ合衆国|米国]][[ワシントン州]]の[[ワナッチー (ワシントン州)|ウェナッチ]]は[[姉妹都市]]となった。
 
 
 
== リンゴを使った知財 ==
 
;アップル・レコード
 
:[[イギリス|英国]]のロックバンド [[ビートルズ]]は1968年にレコード会社である[[アップル・レコード]]を設立した。この会社のマークは、日本ではあまりポピュラーではない「グラニースミス・アップル」という品種がモデルである(形は丸ではなく若干横長の楕円形)。アップル・レコード名義のレコードジャケットには一部を除いて、目立つ位置にリンゴマークが描かれており、一目でアップル・レコードと判る。このリンゴマークは[[ポール・マッカートニー]]が所有する[[ベルギー]]の画家、[[ルネ・マグリット]]の青いリンゴの絵がヒントになっている。ちなみにアップル・レコードの影響を受けて、食べ物を題材にしたマークの[[レコードレーベル]]が日本にもいくつか設立されている。
 
 
 
;アップル(コンピュータメーカー)
 
:[[コンピュータ]]メーカーである[[アップル (企業)|アップル]]社 (''Apple Inc.'') は、リンゴを会社のロゴマークとしている(1997年頃までは6色、1999年以降はほとんど単色で用いられる)。「バイト」と呼ばれる右上の囓られた様な跡は、元々「Apple」の社名ロゴが重なっていた部分である。また同社の主力製品である[[パーソナルコンピュータ|パソコン]]「マッキントッシュ([[Macintosh]]、マック)」もリンゴの品種名「McIntosh」(日本名:旭)から採られている([[マッキントッシュ・ラボ|オーディオメーカー]]の[[商標]]と区別する都合で綴りが変えられている)。
 
* [[三菱・ミラージュ]]の初代モデルは、車体スタイルが青りんごのイメージでデザインされたといわれる。
 
 
 
== リンゴにまつわる話 ==
 
{{雑多な内容の箇条書き|date=2014年8月|section=1}}
 
* [[青森県]]が「ふじ」に並ぶ新たな品種として24年間におよぶ歳月をかけて開発した「あおり21」は、[[2006年]][[3月]]に登録申請をし、[[2008年]][[3月]]に[[官報]]に載ったが、[[農林水産省]]へ登録手数料6,000円を2回に渡り国から期限内に納めるように電話を受けたのにもかかわらず、県の担当者が納めず、同2008年[[10月17日]]に登録は抹消され幻の品種となった。これにより登録品種の名称は登録年月日に遡って育成者権の消滅日ともなった<ref>[[読売新聞]]2008年10月25日38面13S版</ref><ref>{{Cite web |url=http://www.hinsyu.maff.go.jp/vips/CMM/apCMM112.aspx?TOUROKU_NO=16788&LANGUAGE=Japanese |title=登録品種データベース「あおり21」 |publisher=[[農林水産省]] |accessdate=2014-01-24}}</ref><ref>{{Cite web |date=2008-11-04 |url=http://mediajam.info/topic/681725 |title=品種登録抹消の5種9業者と協定 |publisher=メディアジャム |accessdate=2009-03-04}}</ref>。
 
* リンゴの産地である青森県の[[青森県立弘前実業高等学校藤崎校舎|弘前実業高校藤崎校舎]]は、「りんご科」という学科を設置している。
 
* [[キティちゃん]]の設定は、身長りんご5個分、体重りんご3個分。好物はママが作った[[アップルパイ]]である。
 
;ことわざ
 
* [[リンゴが赤くなると医者が青くなる]] - ウェールズ由来の英語のことわざでは「一日一個のリンゴ、医者知らず」である。リンゴをよく食べると健康に良いという生活の知恵から諺が生まれた。まれにリンゴがトマトやミカンに変わる。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{Reflist|2}}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commons|Apple}}
 
* [[リンゴ油]]
 
* [[シードル]](アップル・ワイン)
 
* [[カルヴァドス]](りんごの蒸留酒)
 
* [[ビッグ・アップル (カクテル)|ビッグ・アップル]]([[ウォッカ]]と[[リンゴジュース]]で作る[[カクテル]])
 
* [[マロン酸]](マロンはクリではなく、ギリシア語でリンゴを意味する)
 
* [[ジョニー・アップルシード]] - 本名は、ジョン・チャップマン。アメリカ合衆国の[[西部開拓時代]]に各地を訪問、[[聖書]]の教えを説きながらリンゴの種を植えて回った、実在の人物。
 
* [[パツリン]] リンゴに生じるカビが生産する毒素。
 
* [[伝染性紅斑|リンゴ病]] - 伝染性紅斑の通称
 
* {{仮リンク|ウッド・アップル|en|Limonia acidissima}}
 
* [[リンゴの唄]] - [[サトウハチロー]]作詞・[[万城目正]]作曲の日本の戦後のヒット曲第1号となった楽曲。
 
 
 
== 外部リンク ==
 
* [http://www.aomori-itc.or.jp/index.php?id=1141 りんご研究所] - 地方独立行政法人青森県産業技術センター
 
* [http://www.aapple.jp/ 青森県りんご協会] - 公益財団法人 青森県りんご協会
 
* [http://www.ringodaigaku.com/ りんご大学] - 青森りんごTS導入協議会が運営する、りんごについて学べるウェブサイト
 
* [http://www.fruit.affrc.go.jp/GDB/apdb/index.htm リンゴ害虫生態画像データベース] - [[農業・食品産業技術総合研究機構]] 果樹研究所
 
* [http://www.vegemart.net/apple/index.html りんご情報局] - JA全農
 
 
 
{{リンゴ}}
 
  
 
{{デフォルトソート:りんこ}}
 
{{デフォルトソート:りんこ}}

2018/12/29/ (土) 19:39時点における最新版

リンゴ.jpg

リンゴ(林檎、学名Malus pumila

バラ科の落葉高木。アジア中西部やインドの原産といわれ,日本には鎌倉時代に中国を経て渡来した。これはワリンゴまたはジリンゴと呼ばれるもので,今日,果樹として栽培されている系統は,主として幕末以後明治期に渡来したセイヨウリンゴの改良種である。セイヨウリンゴも種としては同一種できわめて古い時代に原産地からヨーロッパへ移入され,改良を重ねられた品種群である。樹高 6m,葉は卵形,鋭尖頭で帯白緑色をし,若葉には軟毛がある。春に,白色で径 3cmほどの美しい5弁花をつける。食用にする部分は花托の肥厚したもので,真の果実は芯の部分に相当する。リンゴは古くから広く栽培されてきたもので,2000年も前にすでに 22種の変種が数えられたといい,ヨーロッパやアメリカで改良が重ねられた結果今日では 1000をもって数えるほどの品種がある。