リファビッシュ

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リファビッシュ英語: refurbishment より)とは、初期不良品や中古機器など[1]を整備し、新品に準じる状態に仕上げること。または、そのような状態に仕上げられたもの。

表記ゆれが激しく、「リハビッシュ」「リファービッシュ」、過去形にした「リファビッシュド」「リハビッシュド」「リファービッシュド」とも表記される。「リファブリッシュ」「リファブリッシュド」は誤記。

また、概念の定義も極めて曖昧であり、単なる修理・再整備の域を超えて,ほぼ原型を残さない大規模改修(リフォーム)までをも含む概念として使用されることもある。

正規メーカーおよびその契約会社がリファビッシュしているとは限らず、不良品を買い取った中古販売業者が修理した場合にもリファビッシュと呼称される事がある。その場合、再生品の品質が保証されるとは限らない。

本稿では主に工業製品に関するものについて述べる。

語源

英語動詞で「磨き直す・刷新する」という意味の語である「refurbish」が語源と考えられる。

その為、リファビッシュを施した品には「Refurbished」といった表記が為される場合がある。

初期不良品に対するリファビッシュ

初期不良品を単に廃棄した場合、生産・流通・廃棄コストすべてを負担することになるため、利益が減少することになる。一方、リファビッシュをした場合、整備費用がかかるものの、それでもまだ商品価値は残存し、利益を出せる。そのため、リファビッシュしてもなお利益が確保できるような製品でなければ行われない。

多くの場合、販売元メーカーが回収した初期不良品の不良の原因となった部分を交換・修理する。コスト面・効率面からメーカー自らが行なわず、専門業者にアウトソーシングされる場合もある。

不良であるとされた部分は、具体的な故障部分を特定し更なる修理が行われて再びリファビッシュ用のストックにされたり、製品欠陥の調査等に活用されたりする。

整備が完了した製品は再び市場に流通する、または修理工場に用意される代替機となる。ただし、製品外装にリファビッシュ作業前後で傷が付いてしまうことがあるため、市場に流通する際には当該製品がリファビッシュ済みである旨を告知した上で販売がなされるケースがある。事実上「新古品」「修理上がり品」であるため、価格設定は新品よりも安価、中古品よりも高価に設定されることがある。

なお、扱いは各メーカーごとに異なる。「新品」として扱う、リファビッシュ品・アウトレット品等の「B級品」として扱う、「中古品」として扱う、など、様々である。

ただし、不完全な整備が蔓延した状態にも関わらず「新品」の販路に乗せると、初期不良率が上昇し、結果ユーザーのメーカーに対する信頼低下・不信感を招くリスクがある。また、ユーザーは「まだ誰も使っていない(試験を除く)製品=新品」という考えで購入しているため、「新品であると事実誤認させた」「新品の受け渡しを受けてない」等の理由でユーザーがメーカー・販売店を民事訴訟にて提訴できる、とする考えもある。

中古品に対するリファビッシュ

メーカーが既にサポートを打ち切ってしまったような古い機器に対応する、いわば中古品再生である。 機器の導入を検討する際に価格面が優位なだけでなく、機器の信頼性が比較的新品に近いという点から、新品と比較されることになる。こちらのリファビッシュ後の製品は「整備済み中古品」「リユース品」と呼ばれることが多い。

上述の整備の他に、より厳しくなった現行の環境基準に適合させる改修を含む場合もある。

近似の用語としては、「リマニュファクチャリング」がある。

自動車用語では「リビルド品」と呼ばれる。

脚注

  1. 返品、リース返却品、長期在庫品を含む場合もある。

参考文献

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