ユマニスト

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ユマニスト humanistes

中世以来,ギリシア語,ラテン語,古典学芸の研究にたずさわる学者,文人を意味したが,特に 15~16世紀フランスの人文主義者をさす。これらのルネサンス期のユマニストは,神学のなかだけに限られていた古代研究を解放し,広く人間の問題を対象とし,原典探究と批評精神に基づく合理主義,実証主義の思潮・態度すなわちユマニスム (人間主義) によって,人間思考を前進させ,それによって自由検討の精神と良心独立の立場を確立した。

宗教思想問題について,特にフランスでは聖書の解釈と原典の再検討から,カトリック教会に批判を加え,教会の内部改革を要請する福音主義者と共通する面があったが,のちに宗教改革運動とは絶縁し,宗教思想の点でそれぞれ異なった立場をとり,対立し合うことになる。ビュデルフェーブル・デタープルラブレーモンテーニュ,初期のカルバン,フランス以外ではエラスムストマス・モアが代表的である。