ピグー効果

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ピグーこうか Pigou effect

価格水準の下落による保有貨幣の実質的価値の増加が消費や貯蓄に与える効果をいう。

J. M.ケインズ (およびケインズ学派) とA. C.ピグーとの間に戦わされた雇用理論に関する論争において,ピグーは貨幣賃金の切下げが価格水準を引下げるというケインズの主張を認めたうえ,「価格水準の下落によって所有貨幣の実質的価値は増加し,より一層の物価下落はないという期待のもとで貯蓄意欲は減少し,消費支出は増大する (ケインズの主張する利子率の低下という経路を通ることなく) 。

有効需要は増大し,失業者を吸収しうる」という理論を展開した。かくしてこのことより失業救済の方法として貨幣賃金の切下げが有効となる。この概念はD.パティンキンによってピグー効果と名づけられた。

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