「ビスケー湾」の版間の差分

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[[File:Celtic Sea and Bay of Biscay bathymetric map-en.svg|thumb|left|ビスケー湾とその周辺の海底地形]]
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'''ビスケー湾'''({{lang-en|Bay of Biscay}})
  
'''ビスケー湾'''({{lang-en|Bay of Biscay}}, {{IPAc-en|ˈ|b|ɪ|s|k|eɪ|,_|-|k|i}})は、北[[大西洋]]の一部で[[イベリア半島]]の北岸から[[フランス]]西岸に面する[[]]である。
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[[フランス]]西岸と[[スペイン]]北岸に囲まれた湾。スペインではビスカヤ湾 Golfo de Vizcaya,フランスではガスコーニュ湾 Golfe de Gascogne。ブルターニュ半島([[ブルターニュ]])突端の[[ウェッサン島]]から[[イベリア半島]]北西端のオルテガル岬まで,東-西,南-北とも約 500km。北岸(ブルターニュ半島南部)と南岸(スペイン側)は岩石海岸で入り込みが激しい。東岸は砂質海岸で比較的平滑であり,[[ロアール川]][[ガロンヌ川]]の河口三角江([[エスチュアリー]])に[[ナント]][[ボルドー]]の港町が発達。北西風による突然の激しい嵐と,最大 12mぐらいの潮差があることで有名。
 
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== 名称 ==
 
「ビスケー湾」とは[[英語]]表記(Bay of Biscay, {{IPAc-en|ˈ|b|ɪ|s|k|eɪ|,_|-|k|i}})に由来している。[[フランス語]]ではGolfe de Gascogne(ガスコーニュ湾)、[[スペイン語]]ではGolfo de Vizcaya(ビスカヤ湾)と、それぞれこの湾が面する[[ガスコーニュ]]地方、[[ビスカヤ県|ビスカヤ地方]]に因んだ名で呼ばれており、いずれも[[バスク地方]]に関連する地名である。スペインではビスケー湾南部をカンタブリア海と呼び、これは[[カンタブリア州|カンタブリア地方]]に由来している。
 
 
 
[[ブレトン語]]ではPleg-mor Gwaskogn、[[ガスコーニュ語]]ではGolf de Gasconha。カンタブリクム海(Mare Cantabricum)、アキタニクス湾(Sinus Aquitanicus)という古称がある{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。英語ではガスコニー湾(Gulf of Gascony)と呼ぶこともある{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。フランスではこの湾と大西洋の海域が区別される{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。
 
 
 
ガリシア州の{{仮リンク|エスタカ・デ・バレス|en|Estaca de Bares}}を西端、[[ピレネー=アトランティック県]]の[[アドゥール川]]河口を東端として、ビスケー湾の南端部はスペインでカンタブリア海(Mar Cantábrico)と呼ばれるが、この用語は英語では一般的に使用されない。紀元前1世紀にローマ人によってシヌス・カンタブロルム(Sinus Cantabrorum、カンタブリア人の海)と名付けられ、マレ・ガリャエクム(Mare Gallaecum、ガリシア人の湾)友呼ばれた。中世におけるいくつかの地図では、ビスケー湾はエル・マール・デル・ロス・バスコス(El Mar del los Vascos、バスク人の海)として記載されている<ref>{{cite web|title=El mar de los vascos, II: del Golfo de Vizcaya al Mediterráneo|url=http://www.euskomedia.org/PDFAnlt/jgl/07001110.pdf|format=PDF|publisher=Euskomedia.org|accessdate=2015-07-17}}</ref>。
 
 
 
== 地理 ==
 
[[File:Celtic Sea and Bay of Biscay bathymetric map-en.svg|thumb|right|ビスケー湾とその周辺の海底地形]]
 
 
 
=== 地勢・範囲 ===
 
かなり沖合まで[[大陸棚]]が広がっており、湾内は好漁場とされる{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。平均水深は1,744メートル、最大水深は4,735メートルである<ref>{{cite web |title=Bay of Biscay |url=http://www.eoearth.org/view/article/150448/ |publisher=Eoearth.org |accessdate=2015-07-17}}</ref>。大西洋の厳しい天候の影響下にあり、特に冬季にはビスケー湾は大嵐となることがある。潮差が大きいことで知られ、最大12メートルに達する{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。フランス沿岸部は[[砂丘]]が発達しており良港に恵まれない{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。
 
 
 
[[国際水路機関]]はビスケー湾の範囲を「([[ガリシア州]]の)[[コマルカ・ド・オルテガル|オルテガル]]岬{{Coord|43|46|N|7|52|W|display=inline}}と([[ブルターニュ半島]]突端部南端の)[[パンマール]]岬{{Coord|47|48|N|4|22|W|display=inline}}を結ぶ線の間」と定義している<ref>{{cite web|url=http://www.iho-ohi.net/iho_pubs/standard/S-23/S23_1953.pdf|title=Limits of Oceans and Seas, 3rd edition + corrections|year=1971|publisher=International Hydrographic Organization|accessdate=6 February 2010|page=42 [corrections to page 13]|archiveurl=https://web.archive.org/web/20111008191433/http://www.iho-ohi.net/iho_pubs/standard/S-23/S23_1953.pdf|archivedate=2011年10月8日|deadurldate=2017年9月}}</ref>。オルテガル岬とブルターニュ半島沖合の[[ウェサン島]]までとされることもある{{sfn|谷岡武雄|1995|p=817}}。
 
 
 
=== 気候 ===
 
海洋性の気候で夏季でもどんよりと曇って涼しいのが一般的である。晩春から初夏にかけて巨大な霧の三角形がビスケー湾の南西半分を覆い、また霧は[[イベリア半島]]の数キロメートル内陸にまで侵入する。
 
 
 
冬季に入ると天候が厳しくなる。西から頻繁に低気圧がやってきて、北側の[[イギリス諸島]]に向かうか、イベリア半島の[[エブロ川]]流域に侵入する。最終的にはエブロ川流域を抜けて地中海に達し、低気圧は強力な雷雨に生まれ変わる。この低気圧は海上に悪天候をもたらし、沿岸部には休みなく続く雨をもたらす。この雨はオルバーリョ、シリミリ、モリーナ、オルバージュ、オルピン、カラボボスなどと呼ばれる。気圧が急低下する時にはしばしば強力な暴風が形成される。
 
 
 
大陸棚の末端部から反時計回りに[[メキシコ湾流]]が湾内に入り、1年中穏やかな水温を保つ。
 
 
 
=== 主な島 ===
 
 
 
; フランス
 
* [[オレロン島]](175 km<sup>2</sup>)
 
* [[レ島]](85 km<sup>2</sup>)
 
* [[ベル=イル=アン=メール]](84 km<sup>2</sup>)
 
* [[ノワールムティエ島]](49 km<sup>2</sup>)
 
* [[ユー島]](23 km<sup>2</sup>)
 
* [[ウェサン島]](15 km<sup>2</sup>)
 
* [[グロワ島]](14 km<sup>2</sup>)
 
 
 
; スペイン
 
* [[サンタ・クララ島 (サン・セバスティアン)|サンタ・クララ島]](0.056 km<sup>2</sup>)
 
 
 
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File:Île d'Oleron.png|オレロン島
 
File:Ile-de-Re vue du ciel.JPG|レ島
 
File:Panorama from Monte Igueldo (5106955283).jpg|サンタ・クララ島
 
Image:Gaztelugatxe_Connected.jpg|[[ガステルガチェ]]
 
</gallery>
 
 
 
=== 主な河川 ===
 
[[File:Bordeaux port de la lune 01.jpg|thumb|right|ガロンヌ川とボルドー市街地]]
 
[[File:Bidasoa ibaiaren ahoa.jpg|thumb|right|ビダソア川河口部のチングディ湾]]
 
[[File:Ile de Nantes.JPG|thumb|right|ナントを流れるロワール川]]
 
 
 
フランスには流域面積100,000km<sup>2</sup>を超える[[ロワール川]]や流域面積50,000km<sup>2</sup>を超える[[ガロンヌ川]]などの大河川があるが、スペインのビスケー湾岸は平野に乏しいことから大きな河川が存在しない。[[ビダソア川]]はフランス=スペイン国境([[チングディ湾]])でビスケー湾に注いでいる。
 
 
 
; フランス
 
* [[ロワール川]](ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏)
 
* [[シャラント川]](ポワトゥー=シャラント地域圏)
 
* [[ガロンヌ川]](アキテーヌ地域圏)
 
* [[ドルドーニュ川]](アキテーヌ地域圏)
 
* [[アドゥール川]](アキテーヌ地域圏)
 
* [[ニヴェル川]](アキテーヌ地域圏)
 
 
 
; フランス=スペイン国境
 
* [[ビダソア川]]
 
 
 
; スペイン
 
* [[オイアルツン川]](バスク州)
 
* [[ウルメア川]](バスク州)
 
* [[オリア川]](バスク州)
 
* [[ウロラ川]](バスク州)
 
* [[デバ川]](バスク州)
 
* [[アルティバイ川]](バスク州)
 
* {{仮リンク|オカ川 (スペイン)|en|Oka River (Spain)}}(ウルダイバイ河口、バスク州)
 
* [[ネルビオン川]](ビルバオ河口、バスク州)
 
* {{仮リンク|アグエラ川|en|Agüera (river)}}(カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|アソン川|en|Asón}}(カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|ミエラ川|en|Miera (river)}} (カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|パス川|en|Pas River}}(カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|サイア川|en|Saja (river)}} (カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|ナンサ川|en|Nansa}}(カンタブリア州)
 
* {{仮リンク|デバ川 (小さい方)|label=デバ川|en|Deva (river)}} (カンタブリア州=アストゥリアス州境)
 
* {{仮リンク|セーリャ川|en|Sella River}}(アストゥリアス州)
 
* {{仮リンク|ナロン川|en|Nalón River}}(アストゥリアス州)
 
* {{仮リンク|ナビア川|en|Navia river}}(アストゥリアス州)
 
* {{仮リンク|エスバ川|en|Esva River}}(アストゥリアス州)
 
* {{仮リンク|エオ川|en|Eo River}}(アストゥリアス州=ガリシア州境)
 
* {{仮リンク|ランドロ川|en|Landro (Galicia)}}(ガリシア州)
 
* {{仮リンク|ソル・マニョン川|en|Sor Mañón}}(ガリシア州)
 
 
 
=== 主な沿岸都市 ===
 
[[File:Mar Cantabrico.png|thumb|right|沿岸の主要都市]]
 
[[File:Bilbao satelite.png|thumb|right|ビルバオ都市圏]]
 
 
 
; フランス
 
* [[ブレスト_(フランス)|ブレスト]]
 
* [[サン=ナゼール (ロワール=アトランティック県)|サン=ナゼール]]
 
* [[ナント]]([[ロワール川]]を遡った位置)
 
* [[ラ・ロシェル]]
 
* [[ロシュフォール (シャラント=マリティーム県)|ロシュフォール]]
 
* [[ボルドー]]([[ジロンド川]]を遡った位置)
 
* [[バイヨンヌ]]
 
* [[ビアリッツ]]
 
* [[サン=ジャン=ド=リュズ]]
 
 
 
; スペイン
 
* [[イルン]]
 
* [[サン・セバスティアン]]
 
* [[ビルバオ]]([[ネルビオン川]]を遡った位置)
 
* [[ラレド (スペイン)|ラレド]]
 
* [[サンタンデール (スペイン)|サンタンデール]]
 
* [[リャネス]]
 
* [[ヒホン]]
 
* [[アビレス]]
 
 
 
<gallery>
 
Image:Acantilados Vizcaya.JPG|スペインのビスケー湾岸
 
Image:Bay of Biscay from Terra (2004-05-17).jpg|ビスケー湾に発生した[[水の華]]
 
Image:Biarritz Phare et Grande Plage.jpg|[[ビアリッツ]]の海岸
 
</gallery>
 
 
 
== 自然 ==
 
[[File:Eubalaena glacialis with calf.jpg|thumb|right|かつて多く生息していたタイセイヨウセミクジラ]]
 
 
 
ビスケー湾は地球上でもっとも多くのイルカ・クジラ類の種が生息する場所であり<ref name=afp20082307>{{cite web |url=http://www.afpbb.com/articles/-/2271027?pid=2038031 |title=地球上で最も多い種のイルカが生息するビスケー湾で、イルカが激減 |publisher=AFP BB |date=2007-08-23 |accessdate=2015-11-22}}</ref>、[[クジラ]]や[[イルカ]]など多くの海洋哺乳類の種を見ることができる。[[アカボウクジラ]]などの[[アカボウクジラ科]]が比較的頻繁に観察されている数少ない場所のひとつであり、ビスケー湾はアカボウクジラ科にとって世界最高の研究地域である。1995年頃からビスケー湾イルカ調査プログラムの研究者は<ref name=afp20082307/>、ポーツマスとビルバオの間を航行するP&Oフェリーのブリッジから定期的にイルカ・クジラ類の活動を観察・監視しているが、湾内で行われているトロール漁などがイルカ・クジラ類に被害を与えているとされる<ref name=afp20082307/>。
 
 
 
[[タイセイヨウセミクジラ]]はもっとも絶滅の危機に瀕しているクジラの種である。かつては食事のために、またおそらく分娩のためにもビスケー湾にやってきたが、バスク人や他の民族の捕鯨活動によって1850年代以前にほとんど一掃された。今日、大西洋東部ではこの種はほぼ絶滅したと考えられており、現代ではわずかな目撃例を除いて、ビスケー湾でのこのクジラの記録は存在しない。わずかな事例としては、1977年に{{coord|43|00|N|10|30|W}}で母子と思しきペアが確認され<ref>{{cite journal|author=Reeves, R.R. and Mitchell, E.|year=1986|title=American pelagic whaling for right whales in the North Atlantic|journal=Report of the International Whaling Commission|issue=Special Issue 10|pages=221–254|url=http://iwc.int/cache/downloads/brhgc3aemagcsoos0kocgcggc/RIWC-SI10-pp221-254.pdf|format=PDF|accessdate=2013-10-09}}{{リンク切れ|date=2017年9月 |bot=InternetArchiveBot }}</ref>、1980年6月初頭に商業船から別のペアが確認されている。1977年9月にはガリシア州の{{coord|43|00|N|10|30|W}}で捕鯨会社によって報告された個体がおり、さらにイベリア半島から観察された別の個体も報告されている。
 
 
 
== 歴史 ==
 
[[File:Nmm nmmg bhc0686 large(2).jpg|thumb|right|1943年のビスケー湾の戦い]]
 
 
 
=== 漁業 ===
 
ビスケー湾は[[バスク人]]の[[捕鯨]]揺籃の地である。9世紀、[[ヴァイキング]]がビスケー湾沿岸地域のボルドーやバイヨンヌといった主要都市を支配した頃から、この地域で小舟と銛による集団捕鯨が始まった。以降、バスク人は主に[[タイセイヨウセミクジラ]]を漁獲、ヨーロッパ各地に鯨油・鯨肉・鯨髭を輸出し、中世において商業捕鯨がこの地域の基幹産業となった。14世紀頃にビスケー湾沿岸での捕獲量が減少したのをうけて、バスク人漁師たちは大西洋北西部の[[ニューファンドランド島]]近海まで進出し、1560年代にバスク人の捕鯨は最盛期を迎えた。17世紀にオランダやイギリスなどが捕鯨を開始すると寡占状態が崩れ、バスク漁業はビスケー湾を基地とする[[タラ]]の漁獲や塩干しの加工へと移行した。タイセイヨウセミクジラは19世紀までに個体数が激減したため、1937年以降には捕鯨が禁止されている。
 
 
 
=== 軍事 ===
 
中世から近世には何世紀にも渡って、ビスケー湾は各国海軍の交戦地となった。1592年、スペイン海軍は{{仮リンク|ビスケー湾の戦い (1592年)|label=ビスケー湾の戦い|en|Battle of the Bay of Biscay (1592)}}でイギリス海軍に勝利した。{{仮リンク|1795年6月のビスケー作戦|en|Order of Battle in the Biscay campaign of June 1795}}は[[フランス革命戦争]]2年目にブルターニュ海岸南部でイギリス[[海峡艦隊]]とフランス大西洋艦隊が交えた2度の戦いの総称である。
 
 
 
1918年6月22日には、アメリカ海軍装甲巡洋艦の[[カリフォルニア (装甲巡洋艦)|カリフォルニア]]が沈没した<ref>{{cite web|title=USS Californian (1918-1918)|url=http://www.history.navy.mil/photos/sh-usn/usnsh-c/califrnn.htm|publisher=History.navy.mil|accessdate=2015-07-17|archiveurl=https://web.archive.org/web/20041224191412/http://www.history.navy.mil/photos/sh-usn/usnsh-c/califrnn.htm|archivedate=2004年12月24日|deadurldate=2017年9月}}</ref>。[[機雷]]に接触したとする説もあるが、沈没の理由は定かではない。
 
 
 
[[第二次世界大戦]]においてフランスがナチス・ドイツに降伏すると、ビスケー湾沿岸は[[ドイツ海軍]]により基地化され、[[Uボート・ブンカー]]などが建設された。イギリスは海上航路を守るため、各軍港への爆撃や[[サン=ナゼール強襲|コマンド攻撃]]、出撃・帰港するUボートへの対潜作戦を実施した。[[サン=ナゼール (ロワール=アトランティック県)|サン=ナゼール]]やロリアン、ラ・ロシェル、ボルドーといった港湾都市のドイツ軍守備隊は、フランスの大半が連合国軍により解放された後も本国の降伏かその直前まで抵抗を続けた。[[ストーンウォール作戦]]さなかの1943年12月28日、イギリス軍とナチス・ドイツ軍の間で{{仮リンク|ビスケー湾の戦い|en|Battle of the Bay of Biscay}}が起こり、イギリス軍の軽巡洋艦の[[グラスゴー (軽巡洋艦・2代)|グラスゴー]]とエンタープライズがナチス・ドイツ軍の駆逐艦隊と戦った。
 
 
 
== 文化 ==
 
今日のビスケー湾は[[クジラ]]や海鳥の生息地として、[[ホエールウォッチング]]や[[バードウォッチング]]がさかんに行なわれている。強い風が吹くことから、ビスケー湾沿岸には[[ムンダカ]]や[[ビアリッツ]]など[[サーフィン]]スポットが多くある。フランスの外洋[[ヨット]]レースの1つ、フィガロ・シングルハンドレース(フィガロソロ)のコースともなっている。スペインではビスケー湾岸の各地で[[トライネラ]]のレースが行われる。クジラを観察するのにもっとも良い海域は大陸棚を超えた水深の深い海域であり、特にビスケー湾南部のサンタンデール海底谷とトレラベーガ海底谷の上方である。
 
 
 
1906年からはビスケー湾沿岸で[[カキ (貝)|カキ]]養殖が行われている。深海魚の一種であるヒゲナガホテイはビスケー湾の海域に生息している<ref>[http://www.fishbase.us/summary/Grammatostomias-flagellibarba.html]{{wayback|url=http://www.fishbase.us/summary/Grammatostomias-flagellibarba.html |date=20150825214445 }}</ref>。
 
 
 
== 交通 ==
 
{{Location map+|Europe|width=250|float=right|relief=yes|caption=カーフェリーの就航都市|places=
 
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}}
 
 
 
スペインの[[ヒホン]]や[[ビルバオ]]や[[サンタンデール (スペイン)|サンタンデール]]、フランスの[[ナント]]、イギリスの[[ポーツマス (イングランド)|ポーツマス]]や[[プリマス]]や[[プール (イングランド)|プール]]などの間の航路でカーフェリーが運航されている。
 
 
 
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! 発着地 !! !! 発着地 !! 出典
 
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| rowspan=2| {{Flagicon|ESP}} [[アストゥリアス州]][[ヒホン]] || rowspan=2| - || {{Flagicon|FRA}} [[ペイ・ド・ラ・ロワール地域圏]][[ナント]] || <ref name=puertodegijon>[https://www.puertogijon.es/index.asp?MP=3&MS=437&MN=2 Líneas Regulares de Ferry] ヒホン港公式サイト</ref>
 
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== 脚注 ==
 
{{Reflist}}
 
  
 
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[[Category:ビスケー湾|*]]
 
[[Category:ビスケー湾|*]]

2018/9/5/ (水) 23:39時点における最新版

ビスケー湾
河川 ロワール川ジロンド川アドゥール川ビダソア川ネルビオン川
海洋 大西洋
フランスの旗 フランス
スペインの旗 スペイン
最長 593.7km
最大幅 511.1km
水面積 225,000km2
平均水深 1,744m
最深部 4,375m
水量 389,000 km3
自治体 ブレストラ・ロシェルバイヨンヌサン・セバスティアンサンタンデールヒホン
ビスケー湾とその周辺の海底地形

ビスケー湾英語: Bay of Biscay

フランス西岸とスペイン北岸に囲まれた湾。スペインではビスカヤ湾 Golfo de Vizcaya,フランスではガスコーニュ湾 Golfe de Gascogne。ブルターニュ半島(ブルターニュ)突端のウェッサン島からイベリア半島北西端のオルテガル岬まで,東-西,南-北とも約 500km。北岸(ブルターニュ半島南部)と南岸(スペイン側)は岩石海岸で入り込みが激しい。東岸は砂質海岸で比較的平滑であり,ロアール川ガロンヌ川の河口三角江(エスチュアリー)にナントボルドーの港町が発達。北西風による突然の激しい嵐と,最大 12mぐらいの潮差があることで有名。




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