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ゴジラ | |
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ゴジラシリーズのキャラクター | |
{{#invoke:InfoboxImage|InfoboxImage|image=300px|size=|sizedefault=frameless|upright=1|alt=}} 1954年版『ゴジラ』のゴジラ | |
初登場 | 『ゴジラ』(1954年) |
作者 |
田中友幸 本多猪四郎 円谷英二 |
演 |
中島春雄 手塚勝巳 大仲清治 関田裕 高木真二 図師勲 河合徹 薩摩剣八郎 喜多川務 吉田瑞穂 野村萬斎 アンディ・サーキス |
詳細情報 | |
別名 |
水爆大怪獣 怪獣王 |
性別 | オス |
家族 | ミニラ |
ゴジラ (Godzilla) は、東宝映画『ゴジラ』シリーズに登場する、架空の怪獣である。
本記事ではゴジラザウルス (Godzillasaurus) とG細胞(ゴジラさいぼう、または ジーさいぼう)についても記述する。
概要
その外形は地面から垂直姿勢で立つ姿に復元された大型獣脚類恐竜に似ており、怪獣の代名詞的存在である。日本のみならず、世界各国で高い人気を有する。
最初の異名は水爆大怪獣(すいばくだいかいじゅう)で、のちに怪獣王(かいじゅうおう)と呼ばれるのが一般的となった。日本国外ではKing of Monsters。ラドンやモスラと並び、「東宝三大怪獣」と称される。
『広辞苑』にその名が載っている唯一の日本の怪獣である。
2016年、第29回東京国際映画祭・ARIGATŌ賞を受賞[1]。
登場作品
製作経緯
プロデューサーの田中友幸はアメリカ映画『原子怪獣現わる』をヒントに、恐竜型怪獣が暴れる映画を当初から構想していた。怪獣の描き方について、『キングコング』に魅了されていた特技監督の円谷英二は同じストップモーション・アニメーションによる撮影に意欲を見せたが、予算の都合で着ぐるみによる撮影に決定した。名前の「ゴジラ」とは、力強い「ゴリラ」と体の大きな「クジラ」を混合した造語である。
デザイン
第1作の脚本にもとづき、「水棲爬虫類から陸上哺乳類に進化途中の巨大生物」と設定された。当初、頭部デザインは挿絵漫画家の阿部和助に依頼されたが、彼の画は「キノコ雲のイメージが強すぎて参考程度にしかならなかった」と言われている[2]。次に美術チーフの渡辺明によって、アメリカのライフ誌の図解からイグアノドン、ティラノサウルス、ステゴサウルスなどの恐竜画を参考にイメージがまとめられ、デザイン画が起こされた。
表皮の質感には「魚のうろこ状」「いぼのような半球状の突起物」などの試行錯誤のすえ、ワニをモチーフにしたうえで火傷によるケロイドをイメージさせる、「畝のあるごつごつ状」が採用された。「背びれ」は粘土原型の時点で、水爆によって骨化したイメージになっている。また、劇中に「服部時計店(銀座和光ビル)にある時計塔の鐘の音に怒り、破壊する」という描写があるため、本来の爬虫類にはない耳介がつけられた。
出自などの変遷
1954年公開の第1作『ゴジラ』では、作中に登場する古生物学者の山根恭平博士が「ジュラ紀から白亜紀にかけて生息していた海棲爬虫類から陸上獣類に進化しようとする中間型の生物[注 1]の末裔が、ビキニ環礁の原子爆弾研究で安住の土地を追われ、出現したのではないのか」と説明する。しかし、以後の作品の多くでは「ビキニ環礁の原子爆弾研究で散布した放射能を浴びて変貌した」と説明される。また、「平成ゴジラシリーズ」ではゴジラの元となった恐竜ゴジラザウルスが登場する(詳細は後述)。
「ゴジラ」の名は、物語上では大戸島(架空)の伝説の海神「呉爾羅」[注 2]に由来する。身長50メートル。この設定は、1975年公開の第15作『メカゴジラの逆襲』まで用いられつづけた。
1984年公開の第16作『ゴジラ』は第1作の直接的な続編として製作されたが、第1作当時と違って都会に高層ビルが多く建ったことを考慮し、ゴジラの身長は80メートルへ変更された。1991年公開の第18作『ゴジラvsキングギドラ』では、「南方の孤島・ラゴス島に生息し続けていた恐竜ゴジラザウルスが、ビキニ環礁の原子爆弾研究で散布した放射能を浴びて変貌した」と設定され、同作後半にてこの事実が明らかになったあと、原子爆弾研究当時ラゴス島に生息していたゴジラザウルスは未来人によってベーリング海へ移送され、ここまで語られたゴジラの存在自体が抹消される。その後、ベーリング海で眠っていたが、必然的な歴史によって変貌し、原子力エネルギーを浴びて最強・最大のゴジラに成長する。以降は平成vsシリーズ最終作である1995年公開の第22作『ゴジラvsデストロイア』まで、そのゴジラが出現する。
1999年公開の第23作『ゴジラ2000 ミレニアム』から2004年公開の第28作『ゴジラ FINAL WARS』までの新世紀シリーズでは第1作を踏襲しつつも、3式機龍が登場する第26作『ゴジラ×メカゴジラ』と第27作『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』が二部作となっていること以外、各作品が独立した設定となっている。ただし、1954年の第1作でゴジラが日本に上陸した設定は踏襲され、作中で日本国民にゴジラの存在が認知されていた事は共通している。『ゴジラ2000 ミレニアム』、第25作『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』、機龍二部作では第1作の初代ゴジラのあとに現れた別個体だが、第24作『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では第1作の初代ゴジラが倒されずに生き延びたという設定である。また、『ゴジラ FINAL WARS』では第1作の出来事に多少触れてはいるが、時系列は近未来と設定されており、具体的な関連性は明確になっていない。身長はVSシリーズから縮小され、『ゴジラ2000 ミレニアム』、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』、機龍二部作では55メートル、『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』では60メートルとなっているが、『ゴジラ FINAL WARS』ではふたたび100メートルとなっている。
2016年公開の第29作『シン・ゴジラ』では身長118.5メートルのゴジラが、2017年公開の第30作から2018年公開の第32作までのアニメーション映画3部作『GODZILLA 怪獣惑星』『GODZILLA 決戦機動増殖都市』『GODZILLA星を喰らう者』には推定身長300メートルのゴジラがそれぞれ登場する。なお、シン・ゴジラに登場するゴジラは、第1作の初代ゴジラの特徴、容姿、熱線を武器とするなどの要素は踏襲しながらも、それまでのシリーズとは違い、過去作との関連性は無く第1作とは完全に独立しており、正体不明の巨大生物として登場する。アニメ映画版に登場するゴジラも過去作との繋がりは無い、植物に由来する2030年に初めて現れた怪獣とされている。ただ、昭和版と同じ設定として、第29作 - 第32作に共通しゴジラの名前が「大戸島の龍神・呉爾羅」から付けられている。
昭和シリーズのゴジラ
(各作品ならびに初代・二代目共通)
- 身長:50メートル
- 体重:2万トン
- 武器:放射能火炎[注 3]
スーツアクターは中島春雄(『対ガイガン』まで)、手塚勝巳(『三大怪獣 地球最大の決戦』まで)など。
『ゴジラ』(1954年)
関連メディアなどでは初代ゴジラ[4][5][6](または略して初ゴジ[7])と呼ばれることが多い。
山根恭平博士が作中で、ゴジラは「200万年前」のジュラ紀から白亜紀にかけてまれに生息していた海棲爬虫類と陸上獣類の中間生態を持つ生物であると語る。自分の環境を破壊されたことにより現れ、人間に恨みを持っているかのように東京湾から品川へと上陸し、東京の各所を次々と破壊するが、最期は東京湾に潜伏中にオキシジェン・デストロイヤーで溶解され、消滅する。
造形(初代)
造形は利光貞三、八木勘寿、八木康栄、開米栄三による[注 4]。
着ぐるみは2体製作されている。最初に作られた通称1号スーツがあまりにも固く重すぎて演技ができなかったため、軽量化した2号スーツを急遽製作(それでも100キロ近い重さがあった)、全身カットはこの2号スーツを使って撮られることとなった[9]。
1号スーツは腰部分で上下に分割され、下半分は銀座や品川駅をのし歩く足のアップシーンに、上半分は水上でのシーンなどに使われた。この撮影に使われたゴジラは、宝田・河内の両主演俳優を招いた公開後の少年雑誌主催のイベント企画で、劇中同様に隅田川から東京湾へ沈められた。
鉄塔に噛みつくなど細かい表情の撮影には、腰から上の手踊り式のギニョール模型が使われた。造形は利光貞三。検討用の2尺粘土模型を石膏で型取りし、ゴムで抜いたものが使われた。ギニョール操作には当初、街のギニョール師が呼ばれたが、人形芝居の動きと怪獣の動きは違うためイメージが合わず帰ってもらい、中代文雄がこれを行った。操作の際は頭が邪魔にならないよう寝そべって、仰向けになって行っている。ラストシーンの「ゴジラの骨」も、利光貞三によって針金の芯に綿にゴムを浸み込ませる技法で作られている。
白黒画面で判然としないゴジラの体色であるが、開米栄三は「体表は白いゴムに油性塗料を吹付けた灰色で、口の中は色合いの違いを出すため、真っ赤に塗られていた」と述べている。一方、有川貞昌は「体色は赤黒い色で、灰色ではなかった」としていて、造形助手であった鈴木儀雄は「グレーというか茶色系で、くすんだ色でした」と証言しており、スタッフ間で証言が食い違っている。
当時、ラテックスはまだなく、「取り寄せたブロック状の生ゴムをバケツの水に一晩漬け、翌朝軟らかくなったところでワセリンなどを混ぜ込んで練り、粘土原型から起こした石膏の雌型に塗りつけて、これを赤外線ランプを内側に並べて作った専用の「焼き窯」の中で250度ほどで加熱乾燥させる」という工程でゴムの表皮が作られた。素材のゴムは非常に高価で1クローム5千円(当時)した[10]。八木康栄と八木勘寿の兄弟は、もともとは遊園地の展示物や菊人形の制作などを請け負っていた職人としての経験を生かし、張り子の技法で番線の鉄骨に金網、古紙を張り、上記の表皮を貼り付けてこれを作り、この表皮に、固めに練ったゴムを盛りつけ襞(ひだ)を作った。しかし当初はゴムの練りが足りず、試着して動くと表皮がすぐに裂ける状態だった。ゴムの練りを工夫するなどして試行錯誤の末、ようやく造られた「1号」ゴジラは非常に硬く、150キロを超える重さがあることから角材すらまたげなかった。撮影中にもすぐ倒れ、しかも自力で起き上がることは不可能だった。
開米によると、当時まだ発泡ウレタン(スポンジ)はなく、表皮の内側には、綿を布袋に詰めたものを一面に縫い付けたため、さらに重量が増えた。背中の出入り口にはファスナーではなくホックを使用、撮影時にはこれを針金またはテグスで縛って閉じた。足下には、長靴を使うという発想がなかったので、下駄を入れた[注 5]。「目玉」は、木工部で木製の卵型の球を作ってもらい、この目玉と口はオートバイのブレーキワイヤーとゴムをつなぎ、尻尾の途中から外へ出して、開米が外部操作して動かしたという。「牙」は木製だとネズミのようになるため、ゴムで作られた。「背びれ」は金網の芯に紙を張り、ゴムを塗って作った。ゴジラの左腕は「1号」「2号」ともに粘土原型の形状に合わせて、ひじの部分で胴と一体化した形になっている。
- プロトタイプゴジラ
- 初代ゴジラ以前に制作された雛形(着ぐるみ製作前に製作する参考模型)のゴジラ。頭部が非常に大きく直立二足歩行を行い、ワニ風の丸顔と体表を覆う蛇のような鱗(うろこ)が特徴。単純な隆起状の背びれや3本指の手など、外見は現在のゴジラ像と大きく異なる。原水爆によって焼けただれた皮膚を再現し、「生物」としてのゴジラを制作スタッフである田中友幸や本多猪四郎、そして円谷英二が追求した結果、哺乳類ゴリラのイメージを合成し、爬虫類・両生類といった面よりも哺乳類に近い外見を持つ「初代ゴジラ」が誕生した[11]。
- 公開前のイメージスチールの素材に使われたのみで劇中に登場しないため大手玩具メーカーからのフィギュアなどの発売は一切なく、玩具としては一時期発売された東宝契約商品「ゴジラビーフジャーキー」におまけとして4cm程度のフィギュアと着ぐるみ資料写真からのカードが付属していたのみである[注 6]。
スーツアクター(初代)
ゴジラのメインのスーツアクターは、当初本多猪四郎に口説かれた元プロ野球選手の手塚勝巳が起用されたが、上記のような重さでたいへん体力のいるものだったため、急遽円谷によってより若い中島春雄が呼ばれ、メインを交代した。さらに開米栄三が常時サポートにつき、シーンによっては開米もゴジラに入っている(長身の開米が入ったゴジラは、脚のたるみなどが少ない)。視界は極端に狭く、内部演技者は足元しか見えなかった。このため、補佐を務めた手塚は、懐中電灯で足元を照らすことで、演技者の中島を誘導した。特撮プールでの撮影では一度、誤って水底の電力ケーブルが漏電し、中島が失神する騒ぎとなったという。円谷は連日、中島と手塚両人に、ゴジラの咆哮や動きを直接身振りを交えて念入りに指導。普段から「がにまた歩き」を徹底するよう指示し、これを「ゴジラのアクションのためのシゴキだ」と語っていたという。中島は動物園でライオンの持つ威圧感に、クマの直立する動きを参考にしたといわれる。
その後の作品での扱い
『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』のゴジラは、本作のゴジラが倒されずに生き延びているという設定である(後述)。
『ゴジラ×メカゴジラ』では最期の描写が改変され、ゴジラの死亡した場所が東京湾ではなく外房半島沖で、完全に溶解されず骨だけは残っていることになっている。その残された骨を利用し、3式機龍が建造される。
『ゴジラ×メカゴジラ』では初代ゴジラの上半身着ぐるみが新造され、新撮された死亡シーンに使用されている。スーツアクターは喜多川務。一部のシーンには、東京マルイが発売した「RC怪獣シリーズ」が使用されている[12]。
『ゴジラの逆襲』以降
前作で山根博士が出現を懸念していた2体目のゴジラ。岩戸島にてアンギラスと戦っているところを発見される。形状の違いやストーリー上の矛盾が存在するものの、『ゴジラの逆襲』から『メカゴジラの逆襲』までに登場するゴジラは同一個体とされており、二代目ゴジラと呼ばれることが多い[13][4][14][15]。また、作品によっては眼を潰されても短時間で回復するなど、自己治癒能力も非常に高く描写されている。
『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』『怪獣総進撃』『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』の3作では息子とされるミニラが登場する。
各作品での活躍(二代目)
- 『ゴジラの逆襲』
- 岩戸島と大阪でアンギラスと激闘を展開。アンギラスを倒したあと、神子島において、ジェット戦闘機群のミサイルによる氷河の人為的崩落(雪崩)という攻撃により、生き埋めとなり氷づけにされる。
- この作品のみ、放射熱線を吐く際に背びれが発光しない。また、この際の鳴き声のみ他のゴジラと異なり、1966年のテレビ番組『ウルトラQ』(円谷特技プロ、TBS)に登場する宇宙人ケムール人をはじめ、たびたび「ウルトラシリーズ」の怪獣に流用されている。
- 『キングコング対ゴジラ』
- 北極海で氷山から復活して日本に上陸。中禅寺湖でキングコングと激突し、放射熱線で退ける。東京へ進撃するが高圧電流線に阻まれ、帯電体質になったキングコングと熱海で戦ったすえ、組み合ったまま海へ落下する。キングコングは海上に姿を現すが、ゴジラは浮上することはない。
- 劇中で腕を左右に振って音を鳴らす仕草を見せるが、これは当時人気のあったプロレスラー、豊登の十八番の芸を採り入れたものである[16]。
- 『モスラ対ゴジラ』
- 倉田浜の干拓地の土中から出現。インファント島から流れてきたモスラの卵を襲撃し、卵を守る寿命が残りわずかな成虫モスラと戦って倒すが、生まれた幼虫モスラ2匹(1匹は戦いで死亡)の吐く糸で身動きを封じられ、海へ転落し沈められる(対怪獣戦での初敗北)。
- 本作では3000万ボルトの超高圧電流を流され、多少のダメージを受けるものの決定打には至らない。
- ゴジラの出現箇所は、「土の中から」という珍しいものである。台本の時点では「干拓地から発見されたゴジラの皮膚」は「前作でのコングとの戦いで折れた牙」であり、ゴジラは瀬戸内海の埋立地から出現して姫路城を破壊する予定だった。
- 『三大怪獣 地球最大の決戦』
- 復活したラドンと戦うが、モスラの介入で引き分けとなり、キングギドラの出現に際してはモスラから共闘を持ちかけられるも、最初はラドンとともに拒否する。しかし、モスラの危機を見かねて心を動かし、ラドンやモスラと協力してキングギドラを宇宙へ撃退する。
- 放射熱線は白熱光のみ(出現時に客船を爆破した際は除く)であり、キングギドラとの戦いでは使用しない。
- 海で数頭のゴンドウクジラが泳いでいる背後にゴジラが出現するという、ゴジラの食性を類推させる登場シーンが描写されている。
- 『怪獣大戦争』
- X星人にラドンとともに宇宙へ連れて行かれ、X星でキングギドラと戦わされる。その後、X星人に操られて地球へ返されキングギドラやラドンとともに地球で暴れるが、そのコントロールが解けたあと、ラドンとともに体当たりを仕掛けキングギドラを敗走させ宇宙へ撃退する。最後はラドンとともに海へ沈み、消息不明になる。X星人には怪物01と呼ばれる。
- 勝利したゴジラが、当時大流行していた漫画『おそ松くん』のイヤミが得意としていた「シェー」のポーズを披露する[17][18]。円谷英二のもとで監督助手を務めていた中野昭慶の回想によると、このアイディアは当時の撮影所長の発案であったという。しかし、円谷を含めた現場のスタッフには明確に「シェー」がどんなポーズなのかを知る者がおらず、実際の映像では「何度も跳び上がりながら右手を上にしたり左手を上にしたりを繰り返す」ものとなった[19]。映画の宣伝材料には、ゴジラに加えて宝田明、ニック・アダムス、水野久美、沢井桂子らがそろって「シェー」をしている写真も使われた。
- 『ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘』
- レッチ島で眠っていたが、吉村たちの一計により、落雷を受けて覚醒する。エビラとの初戦では、熱線を硬い体に跳ね返され、水中に引きずり込まれるも激闘のすえにエビラを撃退。その後、急襲してきた大コンドルを倒して最後にエビラと再戦し、はさみをもぎ取り勝利する。さらにモスラにも戦いを挑むもチョップで追い払われる。「赤イ竹」がエビラによって全滅させられ、さらわれた人々がモスラによって救出されたあとはレッチ島に孤立し、「赤イ竹」施設の核爆弾による島の自爆に巻き込まれるかと思われたが、人々の声によってそのことを悟って海中へ脱出し、いずこかへ去る。
- レッチ島で、大コンドルとの戦いに勝ったあとに鼻を人差し指でこするが、これは加山雄三の「君といつまでも」に出てくる歌詞のせりふ、「シアワセだなぁ」の際に取る行動の真似である[16]。
- もともとは『ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ』として企画された脚本を流用した作品であるため、キングコングのような擬人的なキャラクターとなっている[20]。
- 『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』
- ミニラが出した助けを呼ぶ電波を受信し、ゾルゲル島に向かい、ミニラに咆哮や熱線の吐き方などを教育する。カマキラスやクモンガと戦い、クモンガには右目を潰されるが、親子2体での放射熱線で勝利し、同時に右目は回復する。ラストでは、降雪によりミニラとともに冬眠する。
- 『怪獣総進撃』
- 怪獣ランドと呼ばれる孤島に住む。平和に暮らしていたが、キラアク星人に操られてニューヨークや東京を襲撃する。人間によりコントロールから解放されると、富士のすそ野でマンダ、バラン、バラゴンを除く全怪獣と協力し、キングギドラを倒す。さらにキラアク星人の基地を破壊したあと、怪獣全員で怪獣ランドへ帰還する。
- 『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』
- 一郎少年の夢のなかの存在として登場。ガバラにいじめられるミニラにスパルタ教育を施す。ミニラの頭脳に敗れたガバラの不意打ちを受けるも、背負い投げで返り討ちにする。
- 前述したように夢のなかということもあり、スパルタ教育の際には擬人的な描写となっている。
- 『ゴジラ対ヘドラ』
- 戦うたびに強大になっていくヘドラの攻撃に苦戦。その過程で左目を潰され、右腕も骨が露出するほど溶かされるが、最終的にはヘドラの弱点を見つけた人間たちと協力して倒す。『怪獣大戦争』以降は人間たちの味方に等しく、敵意を向けることはほぼなくなっているが、この作品ではヘドラを倒したあとに公害の原因となった人間たちを睨んで威圧する。
- この作品のみ、放射熱戦を用いて後ろ向きに空を飛ぶシーンがある。また、ヘドリューム光線を防ごうとする際にウルトラマンのスペシウム光線の構えをするカットがある[16]。ゴジラがピアノ線で吊られ、仮面ライダーのごとくヘドラに「ゴジラキック」をする劇場スチールも撮られた[21]。
- 『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』
- アンギラスを相棒として、キングギドラやガイガンと戦う。接近戦で強力な武器を用いるガイガンとゴジラ塔の放つ光線に苦戦するが、小高源吾たちの活躍でゴジラ塔は破壊され、コントロールを失い誤って互いを攻撃したキングギドラとガイガンが喧嘩を始めた隙を突き、アンギラスとの連携で逆転勝利を果たして宇宙へ撃退する。
- この作品のみ、アンギラスと吹き出しで会話するシーンがある。
- 『ゴジラ対メガロ』
- ジェットジャガーに呼ばれて援護しメガロやガイガンと戦い、2体の撃退に成功する。
- 当時に流行していた時代劇『木枯し紋次郎』の主人公、紋次郎のように電柱を長楊枝のようにくわえたり、「おひけえなすって」のポーズをとるなどのスチールがパンフレットや宣材に使用されているが、これらは本編ではカットされている[22][23]。公開時のポスターには、『南海の大決闘』時のゴジラの写真が使われている。
- ピアノ線による吊りで、とび蹴りやボディーアタックなど、キャッチコピーにあるとおりの「ウルトラC」技が多く描かれた。
- 『ゴジラ対メカゴジラ』
- 工業地帯で暴れる偽ゴジラ(自分に化けたメカゴジラ)の前に工場の建物から突如出現し、放射熱線を浴びせて正体を暴くが、激闘のすえに痛み分けとなる。ある島で傷を癒しながら落雷を浴びて電磁石のように磁力をまとった状態で沖縄に上陸し、キングシーサーとともにメカゴジラと再戦した際には磁力と怪力でメカゴジラを押さえつけ、強引に首をもぎ取って倒す。
- 『メカゴジラの逆襲』
- メカゴジラIIとチタノザウルスの2体を同時に相手する。チタノザウルスの打撃とメカゴジラIIのフィンガーミサイルにより一度は生き埋めにされるが復活し、人間たちの助けによりチタノザウルスがヘリコプターの超音波で苦しんでいる隙にメカゴジラIIと一騎討ちを展開する。メカゴジラIIのオールウェポン攻撃に限界を迎えそうになるが、メカゴジラIIをコントロールしていた女性サイボーグ、真船桂が自殺したあと、機体の制御不能や放射熱線の防御不能になっていたメカゴジラIIを投げ飛ばし、放射熱線で撃破する。ムガール隊長らの乗るブラックホール第三惑星人の宇宙船も撃墜し、最後に残ったチタノザウルスも放射熱線で追撃して海中に沈め、海へ帰ってゆく。
- 前作よりもパワーアップしており、メカゴジラIIのオールウェポン攻撃にも耐え、放射熱線はメカゴジラIIを一撃で木端微塵にする。
造形(二代目)
二代目以降のゴジラは同一個体という設定であっても着ぐるみが何度も作り直されており、作品ごとに外見が異なる。そのため、模型化される場合などには登場した作品名や共演した怪獣にちなんだ通称で呼び、区別している。
ゴジラ、ミニラとも頭部造形は利光貞三、胴体は八木勘寿、八木康栄による。
- 逆ゴジ[24]:ゴジラの逆襲
- 「怪獣同士の格闘」という描写に際し、中島は自身を採寸して体形に合わせるオーダーメイドを要求したため、胴体を作り、手足を付け足す手法が採られた。ウレタンはまだなく、内側のクッションは綿の縫い込みで処理されている。また、足の裏は厚手のキャンバス地が貼られていたが、大阪城を襲撃するシーンでは、堀から上がる際に足の裏が滑り、堀の中に倒れる。これと中島からの「とんぼを切れるように」との要望から、かかとにゴム靴のヒール部分を入れるようになり、これらの造形手法は以後の定番となった。
- 1作目ではまだ研究段階だった液状ゴムのラテックスが撮影所向かいの「技術研究所(技研)」で完成し、怪獣の表皮に採り入れられた初の作品となった。アンギラスとの格闘があるため、両眼を正面に向けて作られている。このゴジラから、尻尾の付け根に自動車用バッテリーが仕込まれ、目や口がリモコンで電動可動するようになった。
- 表情のほとんどは、利光制作の手踊り式の上半身ギニョールが使われている。利光が新聞紙で張り子を作り、これを芯にギニョールを作る現場写真が現存している。このギニョールは、乱杭歯が口の外を向いているのが特徴。
- また、ラストシーンには俯瞰撮影用にぜんまい仕掛けで歩く、1尺サイズのミニチュア人形も使われた[25]。円谷が買ってきた、ペンギンの歩行玩具の仕掛けを流用している。
- ジャイガンティスゴジラ
- 『ゴジラの逆襲』海外版のための追加撮影用に新造された着ぐるみであったが、企画が中止となった(海外版自体は製作されたが、追加撮影はなく再編集のみ)ことから、幻の存在となった。現存する資料は2枚の写真のみだが、下半身が太いうえに頭部に耳がなく足の指が3本である点が、下記のキンゴジと共通している。
- キンゴジ[26][27][7]:キングコング対ゴジラ
- 円谷英二の指示により、逆三角形のシルエットを持つキングコングに対応して三角形の重量感のある体型に造形された[28]。何度も顔の手直しが行われ、耳元まで口の裂けた横に広い面相になっている。背びれが簡略化され、前作まであった耳介も省略されて足の指も4本から3本になり、これは『メカゴジラの逆襲』までのゴジラの基本形となった[28]。手のひらもかつてなく大きく、小指には演技者の指が入っていない。体色は墨汁でつけられたが、撮影時のコンディションで茶系と青系に見える。
- このゴジラから、ボディーの肉付けや尻尾の造形にウレタンが使われ、格段に弾力性が増して軽量になった。身体のヒダは、ウレタンを手で細くちぎったものを1つ1つ貼り付けて造形している。この方式は、『ゴジラ対メガロ』で新造される着ぐるみまで使われた。
- 顔は丸みを廃した爬虫類的な鋭利さのある造形となったうえ、背びれが大きくなり、発光エフェクトが強調されている。
- ラジコンによるモーター仕掛けの顎の開閉機構が採用された最初のゴジラであり[28]、目が黄色いのも特徴である。
- 次作『モスラ対ゴジラ』でのプール撮影と、終盤で水中へ落ちるシーンにはこのキンゴジスーツが使われている[29]。
- モスゴジ[26][30][31][32]:モスラ対ゴジラ
- 前作に比べて細身かつ、より動きやすい「直立した人型」に近い体型となっている[29]。「眉毛」のような突起物、ふっくらした頬や口周りなど、やや哺乳類的な肉付きのよい顔立ちを持つ。このスーツが、以降のスタンダード的な造形となる。
- 円谷の「毎回ゴジラの顔が違うのはおかしいだろう」との意見で、このゴジラで頭部の石膏型が起こされた。その後、『怪獣総進撃』までゴジラが新調される際には、この型から抜いた頭が用いられた[29]。
- 初登場から名古屋襲撃シーンまで、歩くたびに頬や唇が震える。これは、軟質素材のラテックスで作られた頭部外皮と、顎の開閉機構などを組み込んだ内部フレームとの接合が緩かったことによる、偶然の産物だった。雷撃作戦シーンにおける頭部を燃やす撮影のあとには補修が行われ、表皮がフレームに固定されたため、頬が揺れることはなくなった。
- この改修を受け、1980年代の各種刊行物において、「本作ではゴジラの縫いぐるみは2体作られた」とする説が流布された[26][33] が、これについて村瀬継蔵は「怪獣の縫いぐるみは各作品に一体しか作る余裕はなく、マスコミで書かれているようなモスゴジやバラゴンの二体説は間違いなのです」と否定している[34]。
- 牙や爪は村瀬によるポリエステル樹脂製となり[29]、円谷の念願が叶うこととなった。村瀬によると、中島春雄も待機中に爪を鳴らすなど、硬い爪に大喜びだったそうである。ただ、繊維強化処理をしていないので撮影中にすぐ欠損し、そのたびに補修が必要だったという。
- この作品のゴジラは純粋な悪役(脚本には「悪鬼」と書かれている)として登場し、前作と異なる悪役的な顔立ちとなっている。ゴジラの目玉は、凸レンズ状の透明ポリエステル樹脂の奥に黒目を埋めるという手法がとられ、「どの角度から見てもゴジラがこちらを睨んでいる」という鋭い目つきとなっている。
- 決戦ゴジ[注 7]:三大怪獣 地球最大の決戦
- 着ぐるみはモスゴジと同一だが、頭部が改修され、若干柔らかい顔つきになっている[35]。眼球はリモコン操作で左右に動くよう改造されており[35]、その際につけ直した頭が少し上向きになっている。
- 本作におけるゴジラの熱線は、海上のシーンで光学合成された箇所を除き、すべて2尺サイズのギニョールを使っての霧状スプレーで表現されている[35]。
- 撮影後、このゴジラは都内や名古屋の百貨店、大阪球場などでのキャンペーン巡業に使われた。「初めて生のゴジラを見られる」と集まった観衆で大盛況の様子が、映像や写真資料に残されている[注 8]。この際の演技者は中島春雄で、補佐として造形スタッフの開米栄三が付いた。この巡業の際に、表皮のひだ(ウレタン製)を記念にむしって持ち帰るファンが多く、これは以後の再出演した作品に見られる「ひだの流れの狂い」の原因となった。
- 本作で使用したゴジラのぬいぐるみは、1965年(昭和40年)に円谷特技プロに貸し出され、TBSの特撮テレビドラマ『ウルトラQ』(1966年〈昭和41年〉)に登場する怪獣ゴメスに改造された。改造は井上泰幸や開米栄三らが行った。
- さらに返却後には元に戻され、1966年5月に上野赤札堂デパートで開催された「怪獣展」で、頭だけ『怪獣大戦争』(1965年)のゴジラのものとすげ替えられ、展示された。その後、同年8月には再び円谷特技プロに貸し出され、TBSの特撮テレビドラマ『ウルトラマン』(同年)で開米によって怪獣ジラースに改造された。
- 大戦争ゴジ[7]:怪獣大戦争
- 着ぐるみは新規造形[36][18]。『モスラ対ゴジラ』の製作時に起こされた石膏型から、ラテックスで抜いた頭がベースに使われている。腹周りのひだが下方へ一直線に流れている点が、前作までのゴジラとの大きな違いである。瞳に黄色い縁取りがされており、中心にも黄色い点が書き込まれているうえ、リモコンで目が左右に動く際のアクセントになっており、これは同年制作のバラゴンと共通の表現である。
- 本作撮影後、大戦争ゴジの頭部とモスゴジの胴体を組み合わせたものが上野赤札堂で展示され、それに襟巻きを付けてジラースに流用された。これらの改造は、井上泰幸や開米栄三らによって行われた。
- 2尺サイズのギニョールのほか、本作に合わせて3尺サイズの足の大型ミニチュアが作られ、家屋破壊シーンなどの細かいカットに使われている。
- 南海ゴジ[注 9]:ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘
- 着ぐるみは、ジラースに改造されていたものから頭部を元の大戦争ゴジの胴体につなぎ直したもの。やや頭部が上を向き、たるみが目立つ。このゴジラは『ゴジラ対ヘドラ』まで使用された。
- プール撮影用には、『モスラ対ゴジラ』で作られ、『三大怪獣 地球最大の決戦』で顔を改造したゴジラが使われている。ジラースからふたたび頭を元に戻して本作で使用され、これが最後の出演となった。
- この水中撮影用のゴジラには、腹の部分をくりぬいて10キログラムサイズの酸素ボンベが仕込まれ、中島春雄はマウスピースをくわえて水中演技を行っている。特撮プールに移動台車を沈めておき、これにつかまって水中で待機した。しかし、猛烈な水圧がかかったためにマウスピースが外れかけ、毎回とも命懸けだったという。また、この撮影で中身のウレタンが水を吸い、撮影期間中は乾いていたことがほとんどなかったという。当時は寒い時期であり、朝の9時から夜8時ごろまで、1週間以上かけて行われた。
- 息子ゴジ[7]:怪獣島の決戦 ゴジラの息子
- 他の作品に比べ柔和な顔つきをしており、首が長くなで肩である[注 10]。ミニラとの対比を強調するため、着ぐるみは若干大ぶりに作られ、頭もモスゴジの型から抜いたものにかさ上げする形で頭の造型がなされたが、上背をつけるための修正が激しく、面影は無い。背びれの形も、このゴジラ独特のものとなっている。
- さらに、これまで一貫してゴジラ役を務めた中島春雄は小柄ゆえに今回は補佐に回り、大柄な大仲清治がメインを演じている。ただ、不慣れな大仲の動きの悪さについては、中島も苦労が多かったようである。中島によると、歩く際に内股気味になっている点が、大仲の演じたゴジラの特徴だったそうである。その後、撮影中に大仲は負傷して降板し、関田裕に交代した[37]。
- 後年の『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では、プール撮影用として使われた。このゴジラの写真や映像は、アメリカのロックバンド「ブルー・オイスター・カルト」のアルバム『ゴジラ』のレコードジャケットや、大リーグでの松井秀喜の出場時の電光掲示板に使われており、アメリカではかなりメジャーなゴジラ像のようである。
- プール撮影用には、『怪獣大戦争』のゴジラが、本作のゴジラ風にまぶたを上向きに改造されて使われた。
- 総進撃ゴジ[7]:怪獣総進撃、ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃、ゴジラ対ヘドラ、地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン
- 着ぐるみは『怪獣総進撃』のための新規造形[38][39]。モスゴジの頭の石膏型から作られた、最後のゴジラである[39]。まぶたの部分にオガ粉を混ぜたラテックスでいががつけられ、喉元のたるみが省略され、足爪もまっすぐに揃えられて筋肉質かつ細身なゴジラとなった。この着ぐるみは、『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』まで使われた。
- 国連ビルを襲撃するシーンなどのプール撮影には、『怪獣大戦争』で作られ、『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』でまぶたを上向きに突出改造したゴジラが使われた。
- 『ゴジラ対ヘドラ』では、『怪獣大戦争』と『怪獣総進撃』で作られた着ぐるみを流用している。大戦争ゴジラは、プール撮影や港に上陸するシーンなどで使われたが、有機ガラスなどを使ったヘドロまみれになるシーンで修復できないほどの大ダメージを受けたため、以後の映画には登場していない。
- 「空を飛ぶゴジラ」は『怪獣大戦争』時の2尺ミニチュア。口からの放射能噴射はフロンガスを使った。
- 『ゴジラ対ガイガン』では、まぶたが開閉する仕掛けが加えられた。片手は、前作でのヘドラによる骨化表現が残ったままになっている。腹周りと右太もものひだの狂いが著しく、さらには劣化した表皮の補修のためにおが粉を混ぜたラテックスによる化粧直しが施され、全身のひだがいがに埋まっている。
- 海のシーンのゴジラの着ぐるみには、『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』のゴジラが流用された。
- 撮影中、特撮ステージに見学にきた子供たちにゴジラがサンタクロースの格好をしてプレゼントを配った。
- メガロゴジ[40]:ゴジラ対メガロ、ゴジラ対メカゴジラ、メカゴジラの逆襲
- スーツアクターの交代により新造された[22]。それまでのゴジラに比べて幼い顔つきで、大きな目と湾曲した口が特徴。この時期のゴジラは「成長したミニラ」で、ゴジラになって日が浅いという説もある[41]。『対メカゴジラ』以降は背びれの配列が不規則である。
- モスゴジの頭の石膏型が壊れたため、頭を含めて新造された。頭部造形は安丸信行が担当し、彼の初のゴジラとなった。スーツアクターは高木真二(『対メガロ』)、図師勲(『対メカゴジラ』)、河合徹(『メカゴジラの逆襲』)。大きな顔と足、丸い目など、全体的にかわいらしい感じに造形されている。目玉は動かないが、口とまぶたがラジコンで開閉する。手にものを持つ描写が多いため、特技監督を務めた中野昭慶の依頼で従来より掌を薄く作られている[42]。造形面から厳しい評価を下すファンが多いが[43][44]、製作陣はのちに「作り方は以前と変えていない」とコメントしている[43]。
- この着ぐるみは、特撮テレビドラマ『流星人間ゾーン』(東宝、日本テレビ)にもゲスト出演している。
- 『対メカゴジラ』では、『流星人間ゾーン』で半年間撮影に使用されたあとであるため、全体的に補修が行われたが、顔をつけ直した際に首が少し傾き、腰の部分の背びれも順番が狂ってつけ直されている。川北紘一は偽ゴジラともども、造形面での質的な低さを嘆いている。
- メカゴジラのミサイル攻撃を浴びるシーンでは、首にパイプを仕込んで鮮血を噴水のように飛び散らせている。
- ゴジラが沖縄に上陸するシーンでは、首から上だけのギニョールモデルが使われた。また、ゴジラが海中から出現するシーンでは、アトラクション展示用のぬいぐるみが使われている。
- 偽ゴジラには本物として使用されたものと、アトラクション用の着ぐるみが併用された[45]。
- 『メカゴジラの逆襲』では、頭が改修されており、目つきが鋭くなっている。
- ラストの海へ帰るゴジラのシーンには、前作で偽ゴジラとして使用されたアトラクション用の着ぐるみが使用されている。
vsシリーズのゴジラ
『ゴジラ』(1984年)から『ゴジラvsキングギドラ』(1991年)まで
- 身長:80メートル
- 体重:5万トン
- 耳と犬歯が復活し、足の指の本数も3本から4本へと戻った。ただし、内側の指の付き方が逆ゴジまでとは異なる。
- 武器:放射熱線、体内放射など
大黒島の噴火をきっかけに出現した新たなゴジラ。ラゴス島に棲む恐竜ゴジラザウルスが水爆実験に遭遇した結果、誕生した。核物質をエネルギー源にしているため、原子力潜水艦や原発を襲う。脳には渡り鳥と同様の磁性体があり、帰巣本能に従って行動しているようである。昭和シリーズとは異なり、「正義の味方」として描かれることはなくなった。
各作品での活躍(三代目)
- 『ゴジラ (1984年の映画)』
- 大黒島の火山噴火で覚醒。東京へ上陸し、新宿副都心を中心に暴れ回る。いったんはカドミウムにより活動を抑制されるが、上空での核ミサイルの爆破により復活する。ある一定の音波に反応することを利用され、三原山へ誘導されると、最後は人工的に爆発・噴火した火口へ落下する。
- 放射能の影響で変異を起こしたフナムシ、ショッキラスが寄生している。
- 『ゴジラvsビオランテ』
- 三原山の火口で眠っていたはずだったが、テロリストが火口を爆破したことで覚醒する。浦賀水道を通って芦ノ湖に出現しビオランテを撃破すると、いったん駿河湾へ消える。その後、遠州灘を通って紀伊水道に出現。大阪を蹂躙するが、このときに口内に抗核バクテリア(ANEB)を打ち込まれる。丹波山を越えて若狭湾に到達し、原発群を襲おうとするが、復活したビオランテと戦闘に突入する。ビオランテを熱線で撃破したあとは抗核バクテリア(ANEB)が活性化して一時沈黙するが、ふたたび覚醒したあとは若狭湾へ去る。
- 本作で初めて体内放射を使う。
- 『ゴジラvsキングギドラ』
- 抗核バクテリアの効果で日本海の海底で眠りについていたが、23世紀の未来人がゴジラザウルスをゴジラ化する前にベーリング海に転送したため、その存在は歴史から抹殺される。
造形(三代目)
外見上は次のように区別される。
- 84ゴジラ[46]、84ゴジ[7]:ゴジラ
- 造形は安丸信行と小林知己。
- 「怖いゴジラ」への原点回帰を果たすべく、犬歯が強調され、耳介や4本指の足、3列の背びれなど、初代ゴジラを意識したデザインとなっている[47]。細い腕と太い脚など重心が下方にある、どっしりとした体型となっている。スーツは2体製作された[48]。
- 昭和ゴジラは胴体をウレタンで造形したが、この84ゴジラでは、頭部・胴体・表皮のひだまで含めた3尺スケールの全身の粘土原型が安丸信行によって作られた。この粘土原型からFRP製の胴体の雌型を起こし、これをラテックスで抜いた、一枚皮による一体成型方式で胴体が造られた[47]。その後、『ゴジラvsデストロイア』まで、胴体の型抜きはこのFRP製の型を使っている[47]。背びれも発光ギミック入りのFRP製となった[47]。デザイナーが安丸で同じくゴジラをモデルに製作された、『帰ってきたウルトラマン』に登場するアーストロンの角が抜けた外見となっている。
- 2010年4月にリニューアルオープンした国立歴史民俗博物館第6展示室「現代」コーナーには、本作に用いられたゴジラの着ぐるみをモチーフにしたレプリカが展示してある。
- 大型の足のモデルも使用され、本編では実物大の足も製作された[49]。
- ビオゴジ[50][51][52]:ゴジラvsビオランテ
- 着ぐるみは新規造形[53]。前作と同一個体ではあるものの、本作から特技監督を務めた川北紘一の意向により[54]、大幅にスタイルが変更され、より生物的なイメージが強調された。鎌首をもたげたようなS字カーブを描く首の上には、哺乳類的な造形の比較的小さな頭部が位置し、瞳は白目がほとんど隠れ、猛禽類を思わせる黒目がちのものになった。『vsビオランテ』の原案者である小林晋一郎(本職は歯科医)の意見も取り入れて[54]、サメの歯を参考に2列の歯並びとなる。また、見た目の重心位置を考慮して背びれの配列が変更され(最大サイズのものが従来よりも上に来る)、色も銀色から歯や爪と同じようなものになっている。スーツアクターの薩摩は、「前作より軽くなり演じやすくなった」と述べている[55]。
- 海と三原山のシーンは前作の2号スーツの頭部を付け替えたものを使用した[56]。
- 水中を泳ぐ小型モデルや、上半身だけのスーツを機械フレームに装着してコンピュータ制御で表情を付けるメカニカルモデルも作られた。これは『vsデストロイア』まで改修を施しつつ使用されている。本作の造型デザインはさまざまなマイナーチェンジを受けつつ、『vsデストロイア』まで継承される。
演技
- 1984年版『ゴジラ』でゴジラ役に抜擢された薩摩は演技に悔いが残り、『vsビオランテ』でふたたび起用された際には自分だけの薩摩流ゴジラを作り出すことを目標に掲げた[57]。初代の中島春雄同様に動物園で動物の動きを研究し、ゴリラの背を反らせる姿勢やゾウの後ろ足の動きなどを取り入れている[57]。また、脇を締めた隙を見せない構えは薩摩が師事していた示現流の型が元になっており、これによって腕の動きが小さくなることから、指先を動かして芝居をつけることを意識している[57]。
『ゴジラvsキングギドラ』以降
- 身長:100メートル
- 全長:220メートル
- 体重:6万トン
- 武器:放射熱線、体内放射
ベーリング海に転送されたゴジラザウルスが、核廃棄物や原子力潜水艦の核エネルギーを吸収した結果誕生した、新たなゴジラ。身長・全長・体重ともに、過去のゴジラをしのぐものとなっており、『シン・ゴジラ』に更新されるまで最大であった。腰のあたりには「第二の脳」ともいうべき、運動を司る神経節がある。
尾の節の数は24節、背びれは5列、手および足の指は4本。『vsキングギドラ』劇中では三代目と同一の存在かどうかは明確になっておらず[58]、資料によって扱いが異なる。シリーズを通して見る場合には四代目ゴジラ(または新三代目ゴジラ[59]もしくはパワーアップした三代目ゴジラ[4]とも)と呼ばれる。
『vsメカゴジラ』ではゴジラザウルスの一種であるベビーゴジラが登場し、『vsスペースゴジラ』でのリトルゴジラを経て『vsデストロイア』でゴジラと同型のゴジラジュニアに成長する。
各作品での活躍(四代目)
- 『ゴジラvsキングギドラ』
- ゴジラザウルスが変異して生まれた新たなゴジラで、民間企業の原潜を沈めたのち、北海道に上陸し、未来人の操るキングギドラと戦う。最初こそ苦戦するが、キングギドラが未来人のコントロールから脱した隙に反撃し、首をちぎって撃破する。最強の敵を倒したゴジラは各地で暴れまわり、とうとう日本を滅ぼす。しかし日本人を哀れに思った未来人のひとりが、23世紀のテクノロジーでキングギドラをメカキングギドラに改造し、20世紀の現在に送り返す。ゴジラは新宿副都心でメカキングギドラと激突し、死闘のすえに捕獲され、海底に沈められる。これにより、ゴジラが日本を滅ぼす未来はいったん保留される。
- 『ゴジラvsモスラ』
- 隕石落下の衝撃のなか人類の監視から逃れ、インファント島から運ばれてくるモスラの卵を襲う。直後に出現したバトラとの戦闘中に海底火山の爆発に飲み込まれる。その後マントルを通り、富士山の火口から現れ、横浜で成虫モスラ、バトラと対決。この対決でも体内放射を使用する。鱗粉で攻撃不能状態にされ、2匹によって海へと連れて行かれる。海中に封印されるはずだったが、最後に突如復活してバトラの喉笛に噛み付き、死亡させる。しかしバトラの拘束を振り切ることはできず、果てたバトラとともに海へ落とされ、モスラに封印される。
- 本作以降、鳴き声が前作とは異なり甲高いものとなる。
- 熱線放射の効果音が他作品と異なり、「キーン」というジェットエンジンに似た音が追加されている。その効果音はのちに『vsデストロイア』のデストロイアが吐くオキシジェン・デストロイヤー・レイに使われた。
- 『ゴジラvsメカゴジラ』
- 前作でモスラに封印されたはずだったが、海域に投棄されていた使用済み核燃料を吸収しパワーアップしたことで封印を突破し復活する。ベビーゴジラの卵に引かれ、アドノア島に上陸。ラドンと戦いこれを倒すが、その間に卵は人類に持っていかれる。その後、孵化したベビーゴジラを追って日本へ上陸する。四日市から鈴鹿山脈付近で、メカゴジラと初対決し、戦闘不能に追い込む。その後、幕張でのスーパーメカゴジラとの戦闘で第二の脳を破壊され、瀕死状態にまで追い込まれるが、メカゴジラに敗れ風化したファイヤーラドンの放射能エネルギーを吸収して復活。体内放射をしながら放つ赤い熱線でメカゴジラを倒し、ベビーゴジラを連れ帰る。
- 『ゴジラvsスペースゴジラ』
- バース島でリトルゴジラとともに暮らしていたが、スペースゴジラの襲撃を受け、リトルゴジラを結晶体に閉じ込められる。結晶体を展開してバトルフィールドとなった福岡に乗り込み、MOGERAとともにスペースゴジラと戦う。苦戦するが、MOGERAの援護をうけながら撃退。最後はスペースゴジラとゴジラ自身のエネルギーを結びつけた赤い熱線(融合反応熱線)[60]を放ち、MOGERAもろともスペースゴジラを燃やし尽くす。その後リトルゴジラが待つバース島に帰る。なお、バース島の戦いではスペースゴジラに攻撃されるリトルゴジラを見て憤慨したり、リトルゴジラを身を呈してかばうなど、他の「vs」作品では見られない描写がある。
- 『ゴジラvsデストロイア』
- バース島地下の天然ウランが熱水噴射で急激な核分裂反応を起こしたことにより島が消滅。その影響で帰巣本能に異常をきたしたうえ、体内炉心の核エネルギーが暴走、核爆発寸前の状態となる。その後、その暴走状態のまま香港を襲撃するが、本来青色だった熱線は赤色となり、その体は超高熱で赤く発光、体内の水分が蒸発し蒸気が噴き出すという異様な姿であった。スーパーXIIIの活躍で体内の核分裂が制御され、核爆発は回避されるが、今度は心臓部温度の異常上昇によりメルトダウンの危機が迫る。羽田空港に上陸し、成長したリトルゴジラ=ゴジラジュニアと再会。しかし、直後にデストロイアによってジュニアを殺害され、怒り狂って暴走状態のままでデストロイアに襲い掛かる。不安定ながらもその圧倒的なパワーでデストロイアを追い詰めていくが、とうとうメルトダウンを起こす。このラストバトルではすべての技が異常に強化されており、熱線はオレンジがかった色で螺旋状にエネルギーを巻き、体内放射は周囲一体を焼き尽くす。最期は自衛隊による冷凍攻撃を受けながら、東京を中心に異常な量の放射能を撒き散らしつつ融解していく。しかしその後、その放出されたエネルギーを吸収したジュニアが、完全な成体ゴジラになって復活する[61][62]。
- ゴジラジュニアが力尽きた際に涙ぐむような表情をするシーンがある。
- このゴジラは前作よりも若干高い鳴き声で鳴く。
- 本作での形態は玩具などではバーニングゴジラとも称される[63]。
造形(四代目)
- 「vsシリーズ」のゴジラは同型からスーツが制作されているとはいえ、眼球色や首の長さ、ウレタンのつめ具合などで作品ごとに見た目の違いがあり、背びれの配列もいくつかバージョンが存在する。昭和ゴジラ同様、模型化の際や書籍などでスーツの比較をする際には後述の略称が多く用いられた。
- ギドゴジ[64][65][注 11]:ゴジラvsキングギドラ
- 着ぐるみは、北海道戦、新宿戦の2体があり、それぞれ『vsビオランテ』の海用、陸用が流用されている。
- 先に撮影された新宿決戦シーンでは、ビオゴジ陸用スーツの頭部を新造したものが使われた。その後に撮影された北海道のシーンでは、ビオゴジ海用スーツの上半身を大改修(頭部の新造と胸の張り替え)したものが使用された。この北海道戦スーツは胸のボリュームが特徴となっている。新宿戦のスーツは上下二つに分断され、上半身が出現シーンやギドラとの絡みなど、下半身が映らないシーンで使用されている。
- 北海道戦スーツは『vsモスラ』の撮影直前に何者かによって盗まれるトラブルがあったが無事に取り戻され、海底でのバトラとの格闘シーン、富士山からの出現シーンに使われた。
- まだスーツにはゴジラの首が上を向くギミックは搭載されていないため前作で製作されたアップ用のメカニックゴジラも多用されている[66]。新宿での新堂靖明との再会シーンではゴジラの心情が、哀愁の漂う表情に演出された。一方全身が写るカットではキングギドラと対峙していてもゴジラの頭部が常に下のほうの角度で固定されている。
- スーツの3分の1サイズの可動式ミニチュアが新たに造られ、メカキングギドラとの飛行シーンに使用された[66]。
- その後このスーツは『vsモスラ』の富士山・海中のシーンに使用された。
- バトゴジ[64][67]:ゴジラvsモスラ
- スーツは新造形。造形者は小林知己。飛行生物であるモスラやバトラを相手にするアクションの必要上、圧縮空気によって頭部を上下に駆動させるためのギミックを初めてスーツに内蔵した[68]。このため、首が太くなっているほか、このギミックにより頭部がスーツだけで上下動可能に。本作以降のゴジラの眼は虹彩が明るく、瞳が分かりやすいように作られている。今作から背びれの配列が変わっている。
- 背びれは『ゴジラvsビオランテ』以後の手法として透明のポリエステル樹脂のものとの差し替えで撮影され、ストロボ電球による閃光を表現している。
- 『vsビオランテ』で作られた、ワイヤー仕掛けで各所が動く上半身のみのアップ用ゴジラも、首の上下動を加えて再使用されている。また、映画宣伝用に展示専用の全身ロボットゴジラも作られた。頭、手が動くもので、各地を巡業して宣伝に一役買った。
- ラドゴジ[69]:ゴジラvsメカゴジラ
- スーツは新造されたもので、バトゴジに比べ首が細くなった。切れ上がった股が特徴で、スタッフからはハイレグゴジラとも呼ばれた。
- その後このスーツは『怪獣プラネットゴジラ』、『vsスペースゴジラ』のサブスーツ、『vsデストロイア』の海用に使用された。
- アドノア島・四日市のシーンではバトゴジが使われている[70]。
- 本作でベビーゴジラを演じた破李拳竜は、ラストの海へ帰るシーンではゴジラを演じている。
- モゲゴジ[71]:ゴジラvsスペースゴジラ
- 頭部には前作までの上下動に加え左右の動きも可能となるメカが仕込まれており、それに伴い平成シリーズの中でもっとも大きいスーツとなった。また、水によるダメージを考慮し、新造スーツの陸用と旧作スーツの改良型である海用の2体の着ぐるみが用意される事が通例だった撮影現場において、本作ではバトゴジからの流用スーツがわずかに使われたのみで、海絡みのシーンでも基本的に新造のモゲゴジスーツが使われるなど[72]、このスーツ一体で大半の動作を演出可能となっている。これらの観点から、平成ゴジラシリーズのひとつの完成形とも言われるスーツである[73]。
- デスゴジ[51][7]:ゴジラvsデストロイア
- 本作のスーツはモゲゴジの改良[74]で、発光部分に860個の電球が使用されていて[75]、重量は100キロを越える[76]。スーツに埋め込まれた装置を作動させるための電源ケーブルを引きずっており(破片などの小物や映像処理で見えないように対処)、ただでさえ重いスーツの動きがさらに緩慢となったため、映画では撮影した映像を早送り再生していたという。蒸気は炭酸ガスを使用。撮影テスト中にこのガスがスーツ内に充満し、ゴジラを演じた薩摩剣八郎が倒れ、不整脈を引き起こす事故もあった。そのほか感電の危険性もあったという。
- 背びれの配列が再び変更され、上部に大きい背びれが位置するというビオゴジを思わせるものになった。物語最後の成体ゴジラとなったジュニア復活のシーンにも、このスーツを黒く塗り、使われている。
- クライマックスでのメルトダウンを起こすゴジラは、蝋で造られたゴジラの両脇に鉄板を置き、これをバーナーで熱して溶解する様子を撮影し、さらに部分的にCGを組み合わせて加工している[75][77]。
ゴジラザウルス
ゴジラの元となった種類とされる恐竜。『ゴジラvsキングギドラ』で初めて登場した。
二足歩行で肉食恐竜のような姿をしているが、雑食性で性格もおとなしい。しかし、自分の縄張りを荒らされた場合はその限りではない。生息範囲は広く、南はマーシャル諸島から北はベーリング海まで分布していた。鳥類のように托卵を行う習性がある。幼体の時期は身の危険を感じると眼球が赤く光り、仲間や家族を呼ぶ。ティラノサウルスに比べて頭部が小さい。並外れた生命力を持っており、軽火器程度では傷ひとつ付かない。
マーシャル諸島のラゴス島に生息していた個体は太平洋戦争中に日米両軍に目撃される。この個体は、新堂靖明が率いる日本軍守備隊が窮地に陥ったときに出現し、守備隊に加勢するかのように米軍に襲いかかり、潰走させる。その後、洋上からの艦砲射撃で深手を負い、森に引き返す。無事に復員した新堂たちは、この恐竜に対して強い感謝と崇拝の念を抱く。しかし、彼らの再会は悲劇的な結末を迎える。
その個体は、のちにビキニ環礁の核実験で被爆し、ゴジラに変貌したとされる。しかしゴジラ抹殺を企む未来人は、ゴジラザウルスを核実験に遭遇する前にベーリング海に転送し、ゴジラの存在をなかったことにしようとする。だが、ゴジラザウルスは転送先でも核廃棄物に触れてゴジラ化し、民間企業の原潜から奪った核エネルギーで最大・最強のゴジラへと成長する。
『vsキングギドラ』の作品内では一度もゴジラザウルスとは呼ばれず、「恐竜」と呼ばれる。劇中でこの名前が出るのは『vsメカゴジラ』からである。『ゴジラvsメカゴジラ』では、ベーリング海に位置するアドノア島の翼竜の巣から発見された卵から孵化した個体が、「ベビーゴジラ」と名づけられる。このベビーゴジラは、『ゴジラvsスペースゴジラ』では「リトルゴジラ」、『ゴジラvsデストロイア』では「ゴジラジュニア」と、成長とともに呼称が変わる。
当初の設定では、水爆実験の影響によりゴジラとなる恐竜はティラノサウルスであったが、デザイナーの西川伸司は「ティラノサウルスでいいのか?」と思いゴジラザウルスを描いたところ、これが採用された[79]。『ゴジラ』において、山根博士により「ゴジラは水棲爬虫類から陸上獣類へと進化する過程の生物」と推定されていることから、ゴジラザウルスはキノグナトゥスのような単弓類とする説もある[80]。命名者がゴジラ好きで、それにちなんで命名された実在の恐竜に、ゴジラサウルス(学名ゴジラサウルス・クエイイ)というものがある。こちらは映画のゴジラザウルスとは姿もサイズも異なる。
造形はビルドアップ[81][82]。着ぐるみのほかに本編用の実物大の皮膚の一部と尾の先端の造形物が作られた。
ミレニアムシリーズのゴジラ
スーツアクターは『大怪獣総攻撃』以外喜多川務が担当した。
『ゴジラ2000 ミレニアム』
- 全高:55メートル
- 全長:122.5メートル、直立時:105メートル
- 尻尾の長さ:78メートル
- 顔幅:7.8メートル、横幅:10メートル
- 口幅:6.5メートル、横幅:7.8メートル
- 肩幅:20メートル
- 腹幅:14メートル
- 腰幅:22メートル
- 脚の長さ:19メートル
- 足の長さ:12メートル
- 腕の長さ:14メートル
- 手の長さ:3.8メートル、横幅:3メートル
- 体重:2万5千トン
- 歩行速度:時速40キロ
- 武器:放射熱線、体内放射
1954年に出現した初代ゴジラのあとに日本にたびたび上陸している緑色のゴジラ。口からオレンジ色の熱線を吐く。このときに背びれが熱線と同色に発光し、絡みついたケーブルを焼き切るほどの熱量を放つ。細胞内に強力な再生能力を持つオルガナイザーG1という物質を含んでいて、五時間もあれば細胞の傷や破損はすべて完治する。劇中では始めに根室に出現し、暴れまわって都市部を壊滅させると太平洋へ消える。次に、太平洋を南下して茨城県東海村に上陸し、東海発電所を襲おうとするが、UFOの光線に倒れ海へ消える。その後、東京に上陸し、自らのオルガナイザーG1を吸収して暴走した宇宙人=オルガと戦闘に突入。何度放射熱線を撃ち込んでもそのたびに再生し噛み付いてエネルギーを奪うかたちで徐々にゴジラ化を進めるオルガに苦戦するが、貪欲なまでのゴジラ化への渇望を逆手に取り、わざとオルガに飲み込まれて体内放射で爆殺する作戦で完勝。最後は権力と武力を濫用してゴジラ抹殺に執念を燃やす片桐光男を亡き者にし、悠々と新宿を火の海にしていく場面で映画は終了する。なぜゴジラが日本を襲うのかという問いについて、本作品の主人公である篠田雄二は、「人間の作りだすエネルギーを憎んでいるのか」と推測する。また劇中で陸自の第1師団長、高田が「これまでの経験からG(=ゴジラ)は攻撃されると必ずその相手に向かってくる」と発言し、実際にゴジラが劇中後半で東京に襲来するのは東海村で攻撃を仕掛けてきたUFO(および自衛隊を指揮した片桐)へのリベンジを果たすためである。
造形(2000)
基本デザインは西川伸司によるもの。通称ミレニアムゴジラ[83]、ミレゴジ[84][7]。
体の色は黒に近い濃緑色で、本作以前の直立姿勢から若干前傾姿勢になり、口も大きめに造形されているなど、より爬虫類に近い印象をもつ。背びれは炎をイメージした巨大かつ鋭利なものとなり、配色も従来とは異なり紫がかっている。また、足の指の付き方は初代ゴジラのものと同様になり、歯並びもビオゴジの二列から一列に戻され、以降継承される。本作の特殊技術を担当した鈴木健二によると、「まだ成長しきっていないやんちゃな個体」としてこのゴジラをイメージしたという[85]。
ミレニアムシリーズでは、『vsデストロイア』まで東宝内部で行われていたゴジラの着ぐるみ製作が外部発注されており、『大怪獣総攻撃』以外の作品では若狭新一が代表を務める有限会社モンスターズが造形を担当した。着ぐるみは海用とアップ用と爆破用が製作された。
海中を泳ぐシーンではゴジラを初めてフルCGで描いている[86]。
『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』
- 全高:55メートル
- 全長:122.5メートル、直立時:105メートル
- 尻尾の長さ:78メートル
- 顔幅:7.8メートル、横幅:10メートル
- 口幅:6.5メートル、横幅:7.8メートル
- 肩幅:20メートル
- 腹幅:14メートル
- 腰幅:22メートル
- 脚の長さ:19メートル
- 足の長さ:12メートル
- 腕の長さ:14メートル
- 手の長さ:3.8メートル、横幅:3メートル
- 体重:2万5千トン
- 歩行速度:時速40キロ
- 武器:放射熱線
1954年の映画「ゴジラ」に登場した初代ゴジラが劇中の最後にオキシジェン・デストロイヤーで抹殺されたと思われたが、実は生きていたとされる個体である。その後、1966年と1996年にも日本を襲撃しており、日本人の不倶戴天の敵である。前作と酷似した特徴である緑の皮膚、オレンジ色の熱線を持つが、関連はない独立した個体。
2001年、小笠原海溝で活動を再開。奇岩島に上陸したところを、ブラックホール砲「ディメンション・タイド」に狙われるが、メガニューラの大群に襲撃され、いったん八丈島沖に退避したのち、東京へ上陸。お台場でメガギラスと対決する。最初は素早い動きに苦戦するものの、尾に噛み付いてこれを噛み千切り、最後は逃げ出そうとしたメガギラスを熱線で倒す。その後、ディメンション・タイドに砲撃され、完全に消滅したかに思われるが、エンディングのあとでゴジラの生存を示唆する演出がなされる。
造形(×メガギラス)
スーツは前作の型を流用して製作したもの[88]と前作の着ぐるみを改修したものが使われた。形状そのものは変わらないが体色が明緑色になり[88]、歯にすびが入っているなどの点が異なる。新規スーツは素材の変更により50キログラム以下に軽量化された[88]。
実物大の背中の一部の造形物が製作された。
海上を泳ぐシーンで使われたゴジラのモデルはスタッフから「カチコチ君」と呼ばれていた[87]。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』
1954年に出現した個体以来50年ぶりに出現したゴジラ。民俗学者の伊佐山嘉利は、ゴジラは太平洋戦争で犠牲になった人々の怨念の集合体だと主張する。日本を襲う理由は、戦争犠牲者の叫びと無念を、現代人が忘れ去ってしまったからだという。本作のゴジラはずる賢く残忍な性格で、一度受けた攻撃を覚え、二度目はすべてかわすため、劇中バラゴンとモスラは二度目の奇襲に失敗する。人間を憎悪しているような描写が目立ち、人間めがけて熱線を吐いたり、病院を通過すると見せかけて尻尾で破壊したりする。
グアム島沖で米原子力潜水艦を沈め、小笠原諸島の孫の手島を壊滅させると、静岡県焼津市に上陸、付近一帯の人間を殺戮する。その後、箱根山大涌谷でバラゴンと遭遇、一蹴して東京へ向かう。東京湾沿岸では、防衛軍の戦闘車両と護衛艦、モスラ、キングギドラを相手に数的不利な戦いを強いられるが、圧倒的な戦闘能力ですべてをねじ伏せる。しかしキングギドラを撃破したときに護国三聖獣の霊的エネルギーを浴びせられ、金縛りにあって海底に沈む。さらに潜水艇に口の中に飛び込まれ、体内の重要器官を攻撃される。傷ついたゴジラはなおも人間に熱線を吐きかけようとするが、傷口から熱線のエネルギーが暴発し、ゴジラは爆発四散する。しかしラストシーンでは海底で鼓動を続けるゴジラの心臓が映し出され、将来の復活が示唆される。
主人公・立花由里の父、立花泰三の回想によると、彼が幼少の頃ゴジラは東京を襲撃しており、そのときにはある科学者が作り出したとされる「未知の毒化合物」によって消滅している。
造形(GMK)
プロポーションは前作とは打って変わって太めかつ頭部が大きく、キンゴジやビオゴジに近い(顔のラインには初ゴジやモスゴジのイメージも残る)。感情移入を拒絶する「悪の権化」を強調するため、眼は白目のみで黒目が存在しない。着ぐるみはバラゴンとの体格差を表現するため、シリーズ最大となる頭頂高220センチのものが作られた[91]。監督の金子修介らのアイディアをもとに造形されており、具体的なデザイン画は存在しない。造形は金子の指名で品田冬樹が担当。
民宿と魚市場を踏み潰すシーンは昭和シリーズで使われていた巨大な足だけの造形物を改修して使用している[92]。
機龍二部作
- 身長:55メートル
- 体重:2万5千トン
- 武器:放射熱線
1954年に出現したゴジラと同種の生物で、特生自衛隊の組織後に初めて出現したゴジラ。1999年に房総半島に上陸し千葉県館山市を中心に破壊して太平洋に姿を消し、その後2003年に再び出現し3式機龍と戦う。
最初は八景島に出現し機龍と初遭遇。攻撃を受けるが、その際に発した咆哮が初代ゴジラのDNAに干渉し、機龍は一時オペレーション不能となり暴走する。だが機龍が暴走するまえに攻撃を加えることなく海へと去る。その後、東京に上陸すると品川周辺で機龍とふたたび交戦。肉弾戦を繰り広げるが、尾を持たれて振り回されるなどして押され気味となり、最後は機龍が捨て身で放ったアブソリュート・ゼロで氷漬けにされ、胸に傷を負って戦意喪失し太平洋へと去っていき、結果的には痛み分けに終わる(『ゴジラ×メカゴジラ』)。
2004年、中央太平洋に潜伏していたが、機龍に使用されている初代ゴジラの骨を求めて東京・品川埠頭に再上陸する。胸部に1年前のアブソリュート・ゼロで受けた傷が残っていることから同個体と判明する。この傷が弱点となり、機龍から集中攻撃を受ける。港区から東京タワー近辺で成虫モスラと戦い、鱗粉(りんぷん)に苦しむも足を引きちぎり、熱線でこれを倒す。その後、ふたたび起動した機龍と国会議事堂周辺で肉弾戦を繰り広げるが、スパイラルクロウで体を貫かれてひるんだところを、幼虫モスラの糸で絡め取られて動けなくなり、戦意喪失し倒れる。最終的には自我を持った機龍に抱えられ、ともに日本海溝に沈んでいく(『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』)。
機龍がゴジラとともに海へ消えたことで、ゴジラのDNAを使った兵器は今後開発不可能となったはずだったが、そのDNAデータは特生自衛隊特殊生物研究本部の貯蔵室になおも保存されていることがラストシーンで明かされる。
公式設定ではないものの、監督の手塚昌明や製作の富山省吾はこの個体を「初代ゴジラ(=機龍)の息子」と解釈していたという[93]。
造形(機龍二部作)
外見上は次のように区別される。
- 機龍ゴジ[12][94][95]:ゴジラ×メカゴジラ
- 別名:釈ゴジ(主演の釈由美子から)[96]
- デザイン画は起こされず、若狭新一がミレニアムゴジラの写真をAdobe Photoshopで加工した画像が基になっている[94]。体の色は濃いグレーで、頭部や背びれはミレゴジより小さく[12]、背びれも色も銀色に造形されている。
- その後、スーツは福岡市美術館で開催された『ゴジラ展 大怪獣、創造の軌跡』(2016年)のCMに使用された[95]。
- SOSゴジ[97]:ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS
- 別名:[注 15]
- スーツは機龍ゴジの型を使用しており[98]、胸は傷跡を表現するため、みみず腫れのように盛り上がっている。撮影では新規造形のアップ用スーツのほか、機龍ゴジを改造したアクション用スーツ、顔の表情の動きを表現するアップ用上半身メカニカル(スーツアクターは入らない)などが使用された[97]。
『ゴジラ FINAL WARS』
- 身長:100メートル
- 体重:5万5千トン
- 武器:放射熱線、ハイパースパイラル熱線(対隕石時)、体内放射(対カイザーギドラ拘束から解放時)、バーニングGスパーク熱線(対カイザーギドラ最終攻撃時。赤い熱線)
地球環境が破壊されたことで出現した怪獣で、その中でも幾度となく世界を滅亡の危機に陥れた最強の怪獣=怪獣の王と呼ばれる。本編から20年前に南極で轟天号と戦い、あと一歩まで追い詰めるも、偶然起きた地震によって地割れに落ち、轟天号のミサイル攻撃で氷の中に閉じ込められて、封印される。
その場所は「エリアG」とされ、厳重に監視されていたが、X星人の操る怪獣たちによって世界が壊滅状態となり、ダグラス・ゴードン大佐を始めとする新・轟天号のクルーらの手によって、それらの怪獣たちに、そしてX星人を倒すために復活させられる。ゴードンは「地球最強の兵器」と呼ぶ。
怪獣との戦いに際しては、ハイキックを思わせる尻尾攻撃から熱線のコンビネーションやマウントパンチを繰り出すなど、アグレッシブかつスピーディーで、格闘色が強い。劇中ではほぼ向かうところ敵なしの強さを見せ、モンスターX=カイザーギドラと改造ガイガン以外には苦戦すらしない。最終決戦でカイザーギドラを倒したあと、ミニラとともに海へ帰る。
本作ではミニラのほか、ローランド・エメリッヒ監督版『GODZILLA』に登場するゴジラに似た怪獣(本作ではジラという名称)も登場する。
造形(FINAL WARS)
デザインは全体的にシャープで逆ゴジに近い精悍(せいかん)なイメージとなっている。背びれはアクションに備えてやや小型化された。眼球は意志があるように見えるのを避けるため白目があえて排除されており[100]、充血しているかのように赤い。
着ぐるみの造型にあたっては軽量化とスーツアクターの動きがストレートに反映される構造が追求された[100]。84ゴジ以降の着ぐるみは肩部分の可動域が非常に小さかったが、本作においては監督の北村龍平からの希望(劇中のアクションへの対応)から、肩から動かすことができ大きく腕を上げられる構造となっている[101][102]。
『シン・ゴジラ』のゴジラ
元々は太古の時代より生き残っていた深海棲の海洋生物が60年前に投棄された放射性廃棄物を大量摂取したことにより放射能に耐性が付いただけでなく、それの影響により突然変異と異常成長を繰り返し誕生したと推測される生物。
アメリカのエネルギー省 (DOE) では以前からこの生物の存在を把握しており、同国の生物調査機関に属していた牧悟郎元教授が中心となって生態の研究が進められ、彼の故郷である大戸島の伝承にある神の化身「呉爾羅(ごじら)」の名から「GODZILLA」という英語名が与えられていた。日本政府は「巨大不明生物」と呼称し、牧の情報を入手して以降は、日本語訳した「ゴジラ」の通称も用いるようになる。
その身体には人間の約8倍という膨大な量の遺伝子情報が内包され、それには爬虫類のみならず魚類や鳥類などといった他の種類に属する生物の性質も多数含まれており、世代交代を経ない単一の個体であらゆる環境に対する適応進化を行う。必要に応じて自己退化能力も有し、自由に進化・退化が可能であること[注 16]、細胞分裂による無性生殖も可能であると分析され[注 17]、このまま放置すれば「自己増殖による無制限の繁殖」「有翼化しての飛行能力の獲得による世界規模のテリトリー拡大」「小型化への変異」といった危険性についても言及される。
体内には、生体原子炉ともいえる「熱核エネルギー変換生体器官」を持つ。それによって生み出されるエネルギーは莫大であり、超高温の体温を保つ表皮の一部からは高熱によって生じた赤い光が漏出する。活動の際には、未知の放射性元素を撒き散らす。それに加え、細胞には元素変換を行える機能を有しており、それを利用して体内に取り込んだ水と空気の反応だけで自身の生存に必要なエネルギーをすべて引き出すことが可能で、他の栄養素を摂取する必要が一切ないと推測され、その口腔は牙が不揃いで下顎には舌もなく、生物の捕食には適さない。自然界にはもはや天敵となるものは存在せず、従来の生物的常識を超越した性質は「完全生物」や「霞を食べて生きる仙人」にも例えられ、 生物には不可避の「死」という概念すらも克服している可能性も指摘される。熱エネルギーの冷却には血液流による液体冷却と背びれからの放熱を用いているが、後者は補助的なものであり、もし血液の循環に問題が発生した場合は熱の冷却が追いつかず、原子炉スクラムのような状態となってエネルギー生成器官の機能が停止し、そのまま全身が凍結する。矢口蘭堂が率いる日本政府の巨大不明生物災害対策本部(巨災対)はこの特性を利用し、大量の血液凝固剤を直接口から注入することでゴジラを封じ込める「矢口プラン」を提唱し、自衛隊によってこれを実行に移すべく立案された「ヤシオリ作戦」を以てゴジラに臨んだ結果、凍結に成功している。
形態
プロポーションとしては5つの形態が設定されている。
- 第1形態
- 東京湾アクアラインでの事故を起こしたあと、初めて人類の前に姿を現した際の状態。
- 長い尻尾を持ったオタマジャクシのような状態。劇中では背中と尻尾のみが描かれるだけで全身像は明らかになっていない。従来作品におけるゴジラの特徴である背びれはこの形態では形成されておらず、体色も黒ではなく、褐色となっている。背中の中心に沿って突起物が生えており尻尾の先はひれのような形をしている。この形態の時点で体温はかなり高温であり、海中に潜行している最中は常時大量の水蒸気が立ちのぼり、その影響で自らの周りの水を赤く変色させている。東京湾にて浮上すると、羽田空港近辺の多摩川河口から大田区の呑川にかけて下記の第2形態に進化しつつ蛇行しながらの遡上を開始し、陸棲生物へと進化を始める。
- 第2形態
-
- 身長:28メートル
- 全長:122メートル
- 多摩川河口から遡上、大田区呑川呑川橋を経て、大田区蒲田に上陸した際の状態。
- 体色は褐色。当初は自重により潰れて死亡するものと思われたが、上陸する過程で陸地の環境に適した姿に進化しながら川を遡上したため、その見解は大きく外れることとなる。
- 水棲生物だった第1形態から陸棲生物へ進化する途中経過のような状態となっており、ラブカやウツボに酷似した顔立ちに、大きな眼球や第1形態から引き継いだ長い尻尾や後に腕となる突起状の器官を持ち、全体的にヤモリやトカゲに似た容姿をしている。口腔には細い牙が乱雑な並びで生えている。
- 首は細く長めで、両脇にある鰓(えら)から体液を撒き散らしながら進行する。[104]背中には背鰭が形成されており、徐々にゴジラとしての容姿が形成されつつある。ヘビのような蛇行に近い移動を行いつつ脚を使い、歩行もし始めてはいるが、未発達であるために直立するまでには至っておらず、蛇行による移動を補助する役割に留まっている。しかし、進化が始まる直前には直立しようと上体を起こす行動も取り、進化への片鱗を見せる。海底トンネルに衝突したりコンクリートで護岸された川を遡上した結果、胸骨が張り出して衝角のように機能する。また、この形態の時点で口腔には舌が存在していない。
- 第3形態
-
- 身長:57メートル
- 全長:168.25メートル
- いわゆる「ゴジラ」としての容姿が見え始めた状態。
- 品川区の北品川あたりで上体を起こし始め、第2形態よりも体色が赤黒くなり、骨格が変化して脚が発達し、2足歩行ができるようになるなど、更なる進化を遂げる。しかし、まだ前傾姿勢に近い立ち方であると同時に、全体重を支え切れる程まだ脚は充分に発達していないため、重心は安定せず足取りは覚束ない。それまでは単なる突起状の器官だったものが発達し、小さいながらも手や腕が形成され、背鰭も大きく変化する。
- 容姿はティラノサウルスなどの肉食恐竜のような姿をしており、体格も以前の倍近い大きさになったのに加え、首の両脇に着いていた鰓は陸棲生物への移行に伴い退化して小さくなって閉じ込んだ形になったため、体液を撒き散らすことはなくなった。頭部の重量を支えるため、首も太くなると同時に呼吸も鰓呼吸から肺呼吸へと移行する。第2形態から顔付きは若干変わり、口腔の牙も太く大きくなり、鰓があった部分や背鰭などから熱エネルギーによって赤く発光し始め、第4形態に近い姿となるが、短期間での急速な進化を遂げて過多な熱を発生させたことに加え、身体の冷却機能がまだ上手く働かず、余熱の冷却処理が追い付かなくなったため地上で活動が短期間しかできず、身体の冷却とさらなる進化のため、一旦は2足歩行から蛇行へと退化を行ってから京浜運河から東京湾へと引き返し姿を消した。
- 第4形態
-
- 身長:118.5メートル
- 全長:333メートル
- 体重:9万2千トン
- 武器:放射線流
- 第3形態の状態で海中にて身体を冷却しつつ、さらなる進化を遂げ、神奈川県鎌倉市の相模湾より出現、稲村ヶ崎の海岸に再上陸した状態。そのまま神奈川県を縦断し、ふたたび東京都内に侵入する。[105]
- 第1形態から第3形態にかけては2時間と短期間での進化を遂げていたのに対し、第3形態から第4形態にかけては約4日と長期間をかけて進化を行っている。体格が大きくなった分、増大した自重を支えられるように足は大きく太く発達し、巨大な下半身は重さに耐え切れず皮膚が垂れ下がった形となり、まだ前傾姿勢だった第3形態から、足が直立に適した骨格に変化したことで完全な直立姿勢ができるようになっている。また、尻尾も体高を上回るほど太く長大かつ強靭なものに成長し、その先端の形も何らかの生物の背骨や歯などが埋め込まれたような不気味な形へと変化している。さらにこの長大な尻尾が巨大な体格を支える役割を果たすようになったため、歩行にも覚束なさがなくなっている。体格と身長は以前の倍近い大きさになって体色も黒さが増し、全体的に「ゴジラ」としての容姿へと変化した。身長や体格が進化前の倍近くにまで成長したのに対し、眼球は成長せずに縮小し、顔の輪郭の肥大化に伴って相対的に小さくなっている。瞼が存在しない代わりに銀色の瞬膜のような器官で眼球を保護できるようになっており、誘導爆弾の接触時や放射線流(後述)の発射時に使用する。顔付きも第3形態より大きく変わり、顔が肥大化したことに伴い、首も太く発達してやや短くなり、かつて鰓があった部分はさらに縮小した形となる。口腔の牙も更に増えたことでより乱雑な生え方に変わり、第3形態で生じた腕は以前より発達しているものの、大柄な体格と比較してあまり成長しておらず、常に固定されたように手のひらが上向きになっている。身体の赤い発光も背鰭だけでなく、膠原線維束が縦横に錯綜したような黒い外皮と、心臓部の生体原子炉のエネルギーで、各部が真っ赤に発光する内皮を持つようになる(休眠状態になると、この赤い発光は消える)。皮膚は高い柔軟性と耐久力を持ち、自衛隊の機関砲、ロケット弾、対戦車ミサイル、120mm滑腔砲、誘導爆弾などの直撃を耐えたが、背鰭の辺りに米軍のB-2が投下した大型貫通爆弾「地中貫通型爆弾MOP II」の直撃では負傷している。
- 負傷した際に対抗措置として「放射線流」と呼ばれる、体内のエネルギー転用による口腔からの熱線放射能力を発現させる。発射の際は、背びれの部分を中心に赤く光る箇所が紫色に変化し、口を大きく裂けるように開いて下顎をヘビのように真っ二つに展開させ、初期段階では黒煙を吐き出し、眼球が瞬膜に覆われると同時に火炎放射に変化する。この状態でも、東京の街を広範囲に渡って火の海に変える程の威力を有し、これが集束して紫色の細いレーザービーム状に変化し、ガスバーナーの要領で標的を焼き切る。この熱線の射程距離は非常に長く、例え自身からの距離が遠く離れている標的でも、易々と届かせることが可能で、以降は背鰭の付け根の赤く光っている辺りからもレーザー状の熱線を複数放射することも可能。熱線は非常に強力である分、一度発射するとコントロールが効かずエネルギーが底を突くまで発射し続けるため、その後は約360時間の休眠状態に移行して完全に停止する。この際、エネルギー量が少なくなると、レーザービームの状態を維持できなくなり、火炎放射状態に戻る。先の米軍のB-2の攻撃以降は空からの攻撃に備え、たとえ休眠時であっても接近してくる飛行物体を身体からの熱線で自動迎撃できるようになる。米国の統合調査団は、フェーズドアレイレーダーに似た生体レーダー器官を持つと推測された。後に背鰭からの無数の発射によって生じるエネルギーの過多な消耗を最小限に抑えるために、尻尾の先端部からも熱線を放つ能力を得て、自身の背後や高空などの口腔からの発射だけでは対処しにくい位置にいる敵への攻撃の命中精度の向上を実現させた。
- ヤシオリ作戦の際は差し向けられた米軍の無人爆撃機を迎撃し続けた結果、エネルギー量が低下して火炎放射状態に戻り、最終的には一時的に熱線の連続使用が不可能となるが、不完全ではあるものの短時間で再び熱線の発射が出来るようになっており、エネルギー回復の速度は初回の使用時よりも向上している模様。
- 川崎市の武蔵小杉駅周辺から多摩川の丸子橋付近にかけての自衛隊による総攻撃も受け付けず東京都に至り、米軍の爆撃に対応して発射した放射線流により港区、中央区、千代田区を火の海へと変え高濃度の放射性物質で汚染したのち、東京駅にて休眠状態となる。多国籍軍による熱核攻撃を行う決議が出されるが、最終的にヤシオリ作戦によって直立姿勢のまま凍結させられ、本体と同形状の背鰭を生やした無数の人型の分裂体を尻尾の先端から生成しかけた状態でその活動を停止する。その後、ゴジラが撒き散らした放射性元素の半減期は約20日と非常に短く、2、3年ほどでほぼ無害化することが判明する。
- 第5形態[注 18]
- 第4形態の尻尾の先端より分裂、群体化した形態。
- 劇中のラストに登場。背中にはこれまでの形態より引き継がれた同形の背鰭と尻尾が生えているが、体格が第4形態と比べ大幅に小型化しているのに加え、人に近い姿をしている。頭部は眼球に相当する部分が存在せず、鋭い牙を有している。巨災対はゴジラが進化の過程で小型化したり盛んな細胞分裂によって新たな個体が形成され、群体化すると予測し、実際に複数の個体が発生を始めるが、第4形態の時点で完全に分離するまでに凍結させられたため、そのまま活動することなく静止したままとなる。
造形・表現(シン・ゴジラ)
総監督の庵野秀明からは「完全生物」という指示を受け、地球上の生態系の頂点として造形された[106]。コンセプトデザインの前田真宏のコンセプトスケッチをもとに初代ゴジラをリスペクトした造形を主軸に、「(生態系の頂点のため)警戒する必要がない」として瞼や耳介[106]がない、「何かを捕食して生きるわけでもない」ために歯の噛み合わせは乱杭歯、などの差異が見られる。また、庵野との打ち合わせの際に「人が入れないようなシルエット」という指示も出されている[106]。小さい目は「生き物の中で一番恐い」人間の眼を参考にしたほか、皮膚の質感はゴーヤ、頭部はキノコ雲をイメージして造形されている[106]。さらに、「自己分裂を繰り返す」「すべての生物の要素が入った完全生物」といったコンセプトから、尻尾の先端には形成が不完全な人の歯や肋骨といったパーツが埋め込まれた。
歴代作品で初めて着ぐるみをいっさい使わず、CGで造形したモデルをモーションキャプチャで動作させている。ただし、デザインの検討用に模型が作られており、2016年に開催された「ニコニコ超会議」では、形状検討用として作られた「1号雛形」が公開された[106][107]。1号雛形はイベント用に仮着色しかなされていないが、これと同じ形状のものに着彩を施した雛形がもう1体存在しており、それらを元にして映像製作が進められた[106]。尻尾は操演でも動かせないというほどの長さで、腕も着ぐるみにするには大人が腕を通せないほど細く、足もかかとが浮いており、爪の先端も体重を支える角度をなしていないという、着ぐるみを使わずCGによる造形と操演を前提としたデザインである。こういった理由から、スタッフやキャストと立ち並ぶイベントには本作のゴジラは登壇できず、「vsシリーズ」や「ミレニアムシリーズ」用のスーツアクターが入れる着ぐるみが代用されている。また、本作のゴジラを登場させる際も頭部のみなどで、全体像としては登場しない。
モーションアクターが野村であることは劇場公開まで伏せられており、公開と同時に「329人目のキャスト」として報じられた。野村は演じるにあたって「人間くささ」を排除し、神や幽霊など「無機質」な動きを心がけ[103]、モーションキャプチャを収録する際にはゴジラの面を着けて顎を動かす面の使い方を意識したという[103]。従来のゴジラと異なり手のひらが上を向いているのは、「(中国や日本など)東洋の龍は玉を上向きに掴んでいる」という野村からの指摘を参考にしたためである[108]。
『GODZILLA』(アニメーション3部作)のゴジラ
作中世界の1999年から地球上に現れ始めた怪獣のなかでも別格の存在に位置付けられる、植物を起源とした超進化生命体[109]。
命名は戦略生物学教授のキョウヘイ・ヤマネ博士らによるもので、小笠原諸島の大戸島に伝わる龍神「呉爾羅」に由来する[110]。
骨格は存在せず、金属成分を多く含有した超進化植物の繊維で構成される[111]。植物は遺伝子の水平伝播によってさまざまな生物の特性遺伝子を取り込んでいるとされ、クマムシのようにあらゆる悪条件に耐えられる[112]。その防御性能は、体細胞を強力な電磁石として機能させ、背びれの「生体内増幅器官」から桁外れの高周波電磁パルスを放射することで、表皮直下にありとあらゆる物理干渉を遮断する「電磁メタマテリアル」の「非対称性透過シールド」を展開する能力によるものである。また、表皮は多層泡状構造を形成することで熱核攻撃やマグマ溜りにも耐える超高熱耐性を有しており、組織の一部がプラズマ焼却されても猛烈な細胞再生能力[注 19]によって回復してしまう[112]。
シールド、泡状表皮、再生力の組み合わせにより無敵に近い存在ではあるが、 狭い範囲に大量の攻撃エネルギーを集中させると、1/10000 - 1/3500秒ほど、シールド無効時間となる周期的な「ノイズ」が発生するという弱点がある[注 20]。このノイズを干渉波攻撃で拡大することによりメタマテリアルのシールドに隙間を生じさせることが可能となっており、その間に同調攻撃で増幅機関を破壊し、組織が修復されるまでの数十秒で電磁パルスプローブスピア(略称:EMPプローブ)を体内深部に打ち込み、体内電流のオーバーロードおよび自爆誘発を行えば、理論上は打倒できる[112]。
攻撃手段として、口から放つ高加速荷電粒子ビーム「熱線」があり、頑強なほかの怪獣の甲羅をも貫くどころか山さえも吹き飛ばす[110]。胴体は荷電粒子砲の加速機器に相当する機能を持つ[113]。さらに威力を高めると螺旋を描く真紅の柱のような攻撃に変化し、月と同等の質量を持つ小惑星を地球から狙撃して粉砕するうえ、その余波で異星人の技術による強化シールドさえ破る強烈な電磁波が発生し、300キロメートル以上離れた地点の電子機器すら破壊する[114]。なお、増幅機関である背びれが破壊されただけなら熱線発射能力は損なわれない。
体表はあらゆる電波を吸収する性質を持ち、熱線発射時を除けば赤外線も放射線もほとんど感知できない。その完璧な隠密性から発見は困難となっており、ほとんどの精密誘導兵器も機能しないため、攻撃の際にはある程度の距離まで接近しなければならないが、接近すれば熱線に伴う電磁波障害で軍用電子機器でも故障してしまう[110]。電磁推進器官の存在が示唆されるほどに優れた遊泳速度は2040年代の最新鋭潜水艦を上回るとされ、優れたステルス性も加わり異星人の技術を持ってしても海中での追跡は困難であった[115]。
高度な知性を持つことが推察できる行動を取ることが確認されており、2042年のゴラスや2046年のメカゴジラなど、自身の脅威になると判断した存在を積極的に排除しようとする[114]。人類を探し出して攻撃を行うことから「決して人類を見逃さない」と評されるうえ、自分以外の怪獣に対しても強い敵愾心を見せるという習性を持つ[115]。前述の通り普段は放射線はほとんど観測できないが、通過した経路には高濃度の放射線が(場所によっては人間の致死量を上回るほどに)残留するうえ、破壊跡にはその放射能汚染に引き寄せられるかのように数多くの怪獣が出現する[116]。
登場個体
- ゴジラ・アース[117]
- 作品世界内に初めて現れたゴジラ。
- 20年未満の活動期間のうちに人類から地球の霊長の座を奪い、直接的な被害だけでも6億人を超える死傷者を生み、人類の生存圏から北アメリカ大陸とユーラシア大陸を喪失させ、地球外への移民計画を実行させるほどに人類を追い詰めた[118]。その脅威から、真の霊長、怪獣たちの王(King of Monsters)、ヤツ、破壊神、究極生物、G、恐怖の象徴、神の獣などとも呼ばれた[119]。
- 元は太平洋に生息しており、2030年5月29日、大戸島に打ち上げられたカメーバIVの死骸からその存在が発覚し、ヤマネ博士らが調査に派遣された。この時は発見に至らなかったがそのまま海中を東へ移動し、同年、アメリカ西エリアにて初めて姿が確認され[注 21]、初出現時にはロサンゼルスとサンフランシスコを壊滅させて海に消え、その間だけで推定870万人を死傷させる。翌2031年にワシントン沖で米国海軍を奇襲してシアトルを蹂躙し、12月24日にはコロラドスプリングズにて米軍との総力戦に圧勝し、インディアナポリスでは40メガトン相当の熱核攻撃に耐え、メキシコ湾から海へ戻っていった[注 22]。1年後の2034年には西ヨーロッパへ上陸し、パリ防衛戦と称されるEUの総攻撃も時間稼ぎにしかならず[110]、そのまま進行を続けてドイツを焼き尽くす[116]。アルプスを越えてイタリアへ向かうかと思われていたが、2037年のザルツブルグ陽動作戦後には自らの意思で突如パリへ引き返し[注 23][114]、海に消えるまでに推定600万人が死傷する[注 24][118]。
- 5年間の休眠を経て2042年に復活した際には北極の氷を融解させながら、地球に接近していた妖星ゴラスを熱線で狙撃して完全に粉砕し、海を南下して大西洋で欧州復興計画「オペレーション・ルネッサンス」中の輸送船団ごと連合艦隊の主力を壊滅させると北米に上陸する。地球連合首都兼武装都市となったニューヨークを一夜で滅ぼし[114]、生存圏を求めて地球に飛来した異星種族ビルサルドとエクシフの母船の核融合炉を暴走させたことによるクリーブランドを消滅させる「オペレーション・プロメテウス」にも耐え、さらに「プロジェクト・メカゴジラ」のための時間稼ぎとして行われた「オペレーション・ロングマーチ」にてユーラシア大陸の奥地へ誘導されるまでに北アフリカと中央アジアで甚大な被害をもたらしている[115]。これら計8回の出現を経た2044年には、世界各地にて推定3億人以上の犠牲者を生む[118]。2045年、人類がエクシフおよびビルサルドと共同で発足させた地球連合による「オペレーション・グレートウォール」の際、一度は2000発の熱核兵器でヒマラヤ山脈付近に形成された大断層帯に閉じ込められるが、熱量を溜め込んで山脈内部に膨大なマグマ溜りを形成するとその中を泳いで移動を開始し、1年後の2046年1月に熱線で大断層帯を破壊して復活する[118]。史上初の「怪獣由来の火山活動」により、後にG火口と呼ばれる地点で大噴火を引き起こし、周辺に展開していた地球連合の部隊を火砕流で壊滅させ[120]、そのままインド防衛線を突破してベンガル湾に消える。同年3月の遠州灘での地球連合海軍総戦力による富士山麓防衛戦では、艦隊も航空機も無視してメカゴジラの開発工場を狙撃し、妨害する艦隊の大半を壊滅させると浜松に上陸して富士へ向かい、対G最終決戦となった「富士裾野決戦」で地上部隊も殲滅する[121]。翌日には東京湾を北上して芝浦埠頭から東京に上陸し、わずか3時間足らずで首都圏を蹂躙して日本列島を壊滅させ、消息不明となる[122]。この時だけでユーラシア大陸にて2億人、日本にて1億人近い犠牲を生み出し[118]、7億人まで減少した人類を地球から脱出せざるを得ない状況まで追い込んだ。
- 2年後、2048年にはアラトラム号の出向目前である3月にリオデジャネイロを襲撃し、11日にその郊外のJSS3宇宙港を壊滅させ、13日に防衛軍の最終防衛線を突破したことで本部施設を核自爆させることになる。それから3か月間、未だ市民の残るサンパウロやサルヴァドールなどを攻撃して2億人以上を死傷させ[注 25]、さらに南米を横断してエクアドルやペルーを焼き尽くし、7月31日には地球連合新本部ブエナベントゥラへ進行するも、モスラによって撃退される。8月15日に再出現し、地球連合最後の作戦「オペレーション・クレードル」の陽動部隊と対峙する[123]。
- アラトラム号が帰還した2万年後の地球では、G細胞由来の生物で構成された新しい生態系の頂点に君臨している[111]。2万年の間に成長し続けて巨大化したことに伴い、超大音量の咆哮による共振現象で対象を粉砕する「超振動波攻撃」[117]や、背びれから集中させた超高出力のプラズマをマッハ3 - 4の超音速で尾を振り回しながらスパークさせることで発生する長さ600メートルの「プラズマカッター」[124]、体内で分子振動を行うことによって周囲に1000℃を超える高熱を発生させる力など、新たな能力も獲得している。
- メカゴジラシティの存在を薄々感じ取り、熱光学迷彩で隠された街を探すために休眠を挟みながら関東・中部地方を回遊していた。劇中ではゴジラ・フィリウスの死亡直後に元丹沢大関門付近から突如出現し、ハルオ・サカキたち先遣隊に攻撃を仕掛け、超振動波攻撃とプラズマカッターによって部隊を壊滅状態に追い込む(『怪獣惑星』)。メカゴジラシティが機能し始めたのを察知し、富士山麓方向へ移動を開始する。ヴァルチャーによりメカゴジラシティ内部へ誘導され、対ゴジラ戦術に則った電磁砲の一斉射とEMPハープーンの撃ち込みにより体内電磁波が暴走状態となったが、自爆することなく超高熱を発して身を守りながら街を融解させる。人類とビルサルドが内輪揉めをしている間に背びれの再生を終え、メカゴジラシティへ熱線を放ち完全に破壊する(『決戦機動増殖都市』)。
- ゴジラ・フィリウス
- 地球帰還後、アラトラム号が初めて確認するゴジラで、ゴジラ・アースから細胞分裂して生じた個体。2030年時点でのアースとほとんど同じ体格・能力を持つ。
- 無人偵察機の観測結果から旧山梨県・神奈川県を中心とした関東地方が回遊圏内だと推定され[125]、元丹沢 - 元渋谷エリアにて、ハルオ・サカキら先遣隊と交戦する[111]。初遭遇時は撤退行動中の地球降下部隊A中隊を元伊勢原市 - 元秦野市付近で攻撃する[125]。「対ゴジラ戦術」を実行するためにホバーバイク部隊に陽動され、揚陸艇からの爆撃で形成された即席の誘導路を通過して丹沢大関門の奥へ進行させられる。敷設トラップによる崖崩れで生き埋めにされたことで動きを封じられ、非対称性透過シールドのノイズが生じた一瞬に受けた砲撃により増幅装置を損傷したうえ、ハルオの決死の行動でできた隙に砲兵隊からの集中砲撃で再生する時間もなく背びれを大きく砕かれてシールドを失い、多数のEMPプローブを体内に打ち込まれたことで体内電磁波が暴走状態に陥り、最期は体内から大爆発を起こして死亡した。
造形・表現 (アニメーション3部作 GODZILLA )
監督の瀬下寛之は「進化の最終存在」として、地球上の生命体で一番大きく一番寿命が長い「樹木」をコンセプトとして挙げ[126]、特異な環境の中心にいる巨大な「世界樹」のような存在としている[124]。
超進化した植物が他類の強者の特徴を合成した「想像上の生き物」をモチーフとし、伝説や神話の生物が具現化したかのような、御神木や巨大な古木のような威厳があるようなデザイン。全体像は「ゴジラらしい」象徴性を維持しつつ、独自のシルエット、かつ金剛力士像のような想像上の筋肉を足すことで威風堂々とした雰囲気にしている。頭部は「ゴジラ」としての印象から離れすぎない程度で神獣としての「獅子」をイメージして猿、犬、竜などをモチーフに模索、「肉食感」を強めないように小さめに、口・顎も大きくはなく、眼に哲学者のような高い知性を感じさせる。表皮は枯れ木のようなシルエットだが、色は金属のような鈍く光る紺碧、表面には苔が生えている。脊椎に沿って3列に並ぶ背びれは、肉厚なヒイラギの葉のような形状、背中中央部が一番大きく、表面は葉脈のようで、高出力の電磁波を発生させる際、この脈に沿って光が移動しヒレ全体を発光させる。腕は屈めば自分の足先に届くくらいに長く、手は人間並みに器用な動きができる印象、爪は植物の棘が進化した感じ。脚は太く力強く、いざとなったら前傾姿勢でダッシュできるような可能性を残したシルエット。長大な尾は3本目の足として体を支えるが下側の接地面積が少ない形状をしており、繊維質なので触手のように伸縮し、鋭利な先端で攻撃もできる[124]。
『GODZILLA』(1998年)のゴジラ
- 身長:60メートル(小説版)/幼体時:3メートル
- 全長:90メートル(小説版)
- 体重:500トン(小説版)
- 武器:かぎ爪、パワーブレス(息吹)
ポリネシアに生息するイグアナとうかがえる生物がフランスの核実験に遭遇し、突然変異して生まれた新種の生物。外見は明確に背びれこそ存在するものの、他の作品のゴジラと大きく異なっており、ティラノサウルスなどの獣脚類に似ている。魚食性。時速480キロメートルで走り、原子力潜水艦の3倍の速度で泳ぐ。知能も相当高く、人間が仕掛けた罠を見破ったり、戦闘ヘリを待ち伏せて撃破したり、原潜を翻弄して同士討ちさせたりする。
戦闘の際には巨体を振るうことによる破壊以外はかぎ爪を用いる程度で、放射熱線を吐く能力は持っていないが、出火している場所に息吹(パワーブレスまたはホットブレスと呼称される)を吐きかけることで火力を増大させ、対象に命中させるといった攻撃も用いる。
無性生殖によって一度に200個のベビーゴジラの卵を産卵するため、倒し損ねれば数年で人類を滅ぼす恐れがあると分析される。しかし肉体は非常に打たれ弱く、砲弾で出血するうえ、魚雷で深手を負い(小説版)、ブルックリン橋のワイヤーに絡め取られて動けなくなったところで、ミサイル攻撃を受け絶命する。孵化したベビーゴジラもミサイルによって全滅するが、エンディングでは残っていた卵1個からベビーゴジラが誕生する(ベビーゴジラのその後については「ゴジラ ザ・シリーズ#ゴジラ」を参照)。
モンスターバースシリーズのゴジラ
『GODZILLA ゴジラ』(2014年)
- 身長:108.2メートル
- 体重:9万トン
- 武器:放射熱線、尻尾
- モーションアクター:アンディ・サーキス
天然の放射能が地上に満ちあふれ、巨大生物が跋扈していた2億7000万年前(ペルム紀)に、地球の生態系の頂点に君臨していた生物の末裔(まつえい)。その先祖は長らく地下深くに逃れていたが、たび重なる核実験によって地上の放射線量が上昇したため、地上に再進出を果たした。同族は既にいないのか骨格の残骸が残されているのみである。第二次大戦後以降に太平洋全域で出没しており、そこで米ソが行った核実験も実際はゴジラを駆逐する為のものだったが、全く効果を上げることができおらず、トップシークレットとして一般には秘匿されていた。
体内に原子炉のような器官を持ち、莫大な熱エネルギーを生成することが可能。敵との戦いで危機に陥ると、体内の放射能エネルギーを生体電気で発火させて青色の放射熱線として相手に吐きかける。放射熱線の威力は絶大だが、体力を激しく消耗するので多用はできない。作中では敵怪獣ムートーの体格の大きいメスに2回使用し、倒したあとは使用の影響でその場に倒れ込む。なお、放射熱線を使用する際には、コイル鳴きのような音と共に背びれが尻尾から順に青く発光しはじめる。
基本的には日本版ゴジラの特徴や容姿を踏襲しているが、体格はそれより筋肉質で大柄であり、鳴き声も異なる。表皮は分厚く頑丈で、戦車砲やミサイルはもちろん核攻撃にも耐える。首にはえらがあり、水中で呼吸できる。ムートーに強い敵意を向けるが、人間には興味を示さず攻撃されても平然とする。しかし、その巨体は移動するだけで高波の発生や建物の倒壊などの天災的な被害をもたらす。行動原理についても不明な点が多く、人智を超えた神に近い生物であるかのように描かれている。
映画シリーズ以外のゴジラ
映画シリーズの他に、テレビ特撮番組『流星人間ゾーン』、『ゴジラアイランド』、1994年にサンリオピューロランドで上映された3D映画『怪獣プラネットゴジラ』にも登場する。
『流星人間ゾーン』
2代目ゴジラと同一個体。作品中で「正義の怪獣」と呼ばれるゾーンファミリーの助っ人。着ぐるみはメガロゴジの流用。
『怪獣プラネットゴジラ』
ラドン、モスラとともに緑の惑星「怪獣プラネット」に生息していた。地球の東京駅に出現し、Gフォースの攻撃を退け、ラドンと戦ったあとに、銀座でモスラと戦う。アース号から散布された、ゴジラが食べていた惑星の緑の木の実を浴びて大人しくなり、青い光球に包まれて宇宙へ帰る。
『ゴジラアイランド』
ゴジラアイランドの怪獣として登場する。島の怪獣たちのリーダーのような役目を持っている。普段は「ゴジラのどうくつ」に棲息しており、島に敵の怪獣が現れると一目散に出撃し、島の平和を守っている。基本的には温厚な性格だが、ジュニアが敵に襲われた際には、単身敵の懐に入り込むといった勝気な面もある。
他の怪獣に比べて圧倒的な戦闘力を持っており、X星人もゴジラだけは恐れる。武器は口から吐く6万度の放射熱線。ガイガンとの戦いでは「曲がる熱線」を使用する。
「スペースゴジラの悪霊編」ではかつて撃退したスペースゴジラに取り憑かれ、島の怪獣たちのオーラを吸い取り、赤い熱線を吐き大暴れする。また、「さよならトレマ編」ではデストロイアとメガロにだまされ、マタンゴ島の洞窟に閉じ込められる。
造形物はバンダイのソフビ人形。
その他の作品
- 1966年に朝日ソノラマから発売されたソノシート『大怪獣戦 30怪獣大あばれ!!』収録の「宇宙怪獣対地球怪獣」には、宇宙怪獣と戦う地球怪獣陸軍の1体として登場する[130]。
- ゲーム『巨影都市』には、「巨影」の1体として登場する。
ゴジラの技
ゴジラ最大の必殺技は、背びれを光らせたあとに口から放出する放射熱線であるが、これは作品によって威力や表現が異なる(基本的な温度設定は昭和シリーズでは10万度とされているが、vsシリーズではハイパーウラニウム熱線の温度設定から50万度とされている)。
シリーズ初期の2作品はモノクロゆえに白熱光で描写されていたが、第3作『キングコング対ゴジラ』以降はカラー化に伴い、青白いビーム状の熱線として描かれるようになる。シリーズ第1作『ゴジラ』のポスターで「放射能」と表記されたあと、「放射能火炎」とさまざまな資料に表記されたことで、昭和シリーズ当時の世代には「放射能火炎」の呼称が定着した[131][132][133][134]。vsシリーズ以降の世代には前述のビーム状描写からも、「放射熱線」の呼称が定着している。
放射熱線は、初期設定においては「放射能を多量に含んだ息を吹きかけることによって対象物を発火させる」というものだったが、次第に「(発火ではなく)対象物を爆発させる」ように変化していく。第二期後半では熱線が渦を巻くように描写され(『ゴジラvsキングギドラ』以降)、さらに通常より強力な赤色熱線(『ゴジラvsメカゴジラ』では「ハイパーウラニウム放射熱線」、『ゴジラvsスペースゴジラ』ではスペースゴジラの宇宙エネルギーを逆吸収して放つ「バーンスパイラル熱線」)も使う。『ゴジラvsデストロイア』では核エネルギーの暴走で、前述のものとは別の赤い熱線しか使えなくなる。ただし、デストロイアにエネルギーを奪われて引きずり回されているときや集合体による集団攻撃を受けているときは、青い熱線になる。この赤い熱線も、最期が近づくにつれて色がオレンジがかったものになり、太く力強いものとなる。
放射熱線の正体について公式に説明はないが、『空想科学読本』では「高温、高圧の核燃料を吹き付けて対象表面で核反応を起こして爆発させている可能性が高い」と推測している。
『ゴジラvsビオランテ』以降のvsシリーズでは、格闘戦での切り札として熱線のエネルギーを全身から放出する「体内放射」を用いる。
第三期以降の熱線の威力は非常に強く、放射までの背びれ発光時間が長くなった。熱線放射を用いる機会は減ったが、格闘戦による派手な戦闘が見られるようになった(『ゴジラ2000 ミレニアム』、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』の2作品では通常でも赤色熱線を吐く描写が見られるが、それ以降の作品は青い熱線に戻っている[12])。『ゴジラ FINAL WARS』では、ハイパースパイラル熱線(対隕石時)、バーニングGスパーク熱線(対カイザーギドラ最終攻撃時)も用いる。
『シン・ゴジラ』では、火炎放射を集束させて紫色のレーザービーム状に変化させた熱線を用い、上記の対象物を発火させたり爆発させたりするのとは違い、ガスバーナーの要領で焼き切るようなかたちになっている。また、体内のエネルギーによる使用制限があるため、エネルギーが足りなくなると火炎放射に戻る。このほか、口からだけにとどまらず、背びれの付け根の赤く光る部分からも複数の熱線を発射し、のちに尻尾の先端からも即座に発射できるようになる。
『GODZILLA』(アニメーション3部作)では、高加速荷電粒子ビームを鼻先から発射する。人類からは「熱線」と呼称される。発射の際は、前兆として空間電位濃度が上昇し、背鰭周辺に電流が走った後、頭部周辺に輪のような稲妻が生じ、それが収束して熱線として発射される。人類はこの一連のステップを熱線発射の兆候として把握しており、回避行動を取る合図としている。また、2万年かけて巨大化を果たしたゴジラ・アース限定で、咆哮による共振現象で対象を粉砕する「超振動波攻撃」[117]、超音速で尾を振り回してスパークを発生させる「プラズマカッター」[124]などの技も存在する。
熱線の表現や効果音は、作品によって異なる。「ガス状」「レーザー様の熱線」「スプレー缶を噴射しているようなもの」「ガスバーナーのようなもの」などがあるほか、発射時にジェットエンジンの排気音に似た音(擬音で表現するところの「キーン」)を伴うものも存在する。
『ゴジラ対ヘドラ』では、「口から熱線を吐いた反動で、後ろ向きに尻尾を丸めながら空を飛ぶ」技を用いる。また、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では動きの素早いメガギラスを捕らえるため、『ゴジラ FINAL WARS』ではラドンやキングシーサーの攻撃をかわすためにアンギラスを踏み台に用い、それぞれハイジャンプを行う。
自身そのものを使った攻撃方法としては、多くの作品で「噛み付き」「引っかき」「尾での攻撃」「体当たり」などの動物的な行動が採用されている。しかし、作品によってはパンチやキック、投げ技などの技巧的な攻撃方法も用いられ、馬乗りになって敵の頭部に叩き込む連続パンチ、キングギドラやガバラとの対決で見せる一本背負投、ジャイアントスイング(『ゴジラ対ヘドラ』)、カンガルーキック(『ゴジラ対メガロ』)、ドロップキック(『ゴジラ対ヘドラ』に出る予定だったが、本編では未使用)、さらには岩石を投げつけることもある。
格闘戦のオリジナル技としては、「ゴジラプレス」と呼称される「敵の尾をつかんで空中に振り上げてから地面に叩き付ける」というものがあり、みずからの2倍以上の体重を持つメカゴジラをも投げ飛ばす。また、『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では、大きく鋭利な背びれ(同作ゴジラのデザイン的な特徴でもある)を刃物のように使い、メガギラスの腕を斬る。
放射熱線のバリエーション
- 白熱光
- 初代ゴジラと『ゴジラの逆襲』のゴジラが用いる、白い霧状の熱線。後年の熱線のように対象を爆破するほどの威力はないが、戦車や戦闘機、鉄塔を溶解させるほどの威力があり、『ゴジラの逆襲』では噛み殺した初代アンギラスの亡骸を炎上させる。
- 放射熱線
- 『キングコング対ゴジラ』から全シリーズで共通して用いる、青い光線。白熱光と違い、『ゴジラ2000 ミレニアム』と『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』では通常時の熱線も赤色である。『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』では射程距離が延長されており、着弾するときのこ雲が立ち昇るほどの威力を持つ。昭和ゴジラでは建物の一部を焼く程度の威力だったが、『ゴジラ』(1984年版)以降は敵怪獣の身体を破砕し、市街地を焼き払うほどの破壊力を備えている。
- 『GODZILLA ゴジラ』では青い光線状であるが、揺らめく火炎状のエフェクトも織り交ぜられている。
- 放射熱弾
- 1984年の『ゴジラ』で一度だけ使用。熱線を光弾状にして放つが、威力は放射熱線に劣る。
- 体内放射
- 『ゴジラvsビオランテ』から使用。熱線を喉元で発射を抑え、そのエネルギーを衝撃波のようにして全身の皮膚から放出する。格闘戦での切り札として、『vsビオランテ』や『vsキングギドラ』では敵の拘束を、『vsモスラ』では鱗粉フィールドを振り払い、『vsメカゴジラ』ではショックアンカーを通してエネルギーを逆流させることでメカゴジラの機能を停止させたりと、おもに起死回生的な攻撃方法に用いる。『vsデストロイア』では、距離が離れたビル群やデストロイアを焼く。同作の漫画版ではMOGERA II・IIIを香港にて総攻撃を与える寸前、この技で破壊する。『ゴジラ2000 ミレニアム』ではオルガの大きく開いた口の中に自ら飛び込み、そのまま体内から繰り出して撃破する。
- スパイラル熱線
- 『ゴジラvsキングギドラ』でキングギドラの首を切断する際に使用。通常の放射熱線を防いだキングギドラの翼を貫いて撃ち落とす。その名の通り、熱線の電子加速に回転が加わることにより貫通力を強化したものである。背びれの放電現象と、熱線の形状が鋭いのが特徴。
- ハイパーウラニウム熱線(超火炎熱線、赤い熱線[135])
- 『ゴジラvsメカゴジラ』でゴジラとファイヤーラドンが融合して用いる熱線。100万度超という、放射熱線の2倍近い熱量によって周りの大気をことごとく発火させてメガ・バスターを撃ち返し、スーパーメカゴジラを焼き尽くす。赤い熱線はいわばゴジラの限界を超えた危険信号であり、口から白煙が出ているのはあまりの高熱によって口が溶けているためである。体内にも相当な負担がかかるため、長時間の発射はできない。
- バーンスパイラル熱線[注 26]
- スペースゴジラの肩の結晶体が破壊されたことにより、行き場を失った宇宙エネルギーを逆吸収して放った、宇宙エネルギーをプラスしたスパイラル熱線。熱量は90万度だが、破壊力はハイパーウラニウム熱線を上回ることがうかがえ、3回の発射でスペースゴジラとモゲラを同時に爆破するほどの威力を有する。
- バーニング熱線[注 27]
- 『ゴジラvsデストロイア』で体内炉心が暴走したゴジラがつねに用いる、赤い熱線。スーパーXIIIやデストロイアにダメージを与え、香港の町を焼き尽くす。
- インフィニット熱線(バーニングスパイラル熱線、ハイパー熱線[136])
- メルトダウンし始めたゴジラが放つ貫通力の高まったスパイラル熱線で、赤い稲妻状のエネルギーをまとっている。ゴジラ自身が溶解するまでは無限に威力が上昇する。劇中ではデストロイアに致命傷を負わせ、追い詰める。
- 引力放射熱線
- 『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』でゴジラがキングギドラの引力光線を吸収し、自身の熱線と合わせて放つ強化熱線。青い熱線に、キングギドラの引力光線が混ざったような姿をしている。通常の熱線を防いだキングギドラのバリアを打ち破る。
- ハイパースパイラル熱線
- 『ゴジラ FINAL WARS』で用いる、螺旋状の熱線。地球に迫るモンスターXの潜む巨大隕石を爆破する凄まじい破壊力を持つが、数秒のチャージ時間が必要なことやエネルギー消費が激しいことから、連続発射はできない。また、反動を防ぐために足と尻尾を地面に突き立てて、発射体勢を取る必要がある。
- バーニングGスパーク熱線
- 『FINAL WARS』でカイザーギドラにエネルギーを吸収されて瀕死状態となっていたゴジラが、尾崎を通して新・轟天号から放たれた「カイザーエネルギー」を背びれから得て放つ、究極の赤色熱線。ハイパースパイラル熱線を赤色化したような形状をしている。背びれを青色から赤色にかけて発光させながら、体を一回転させて放つ。これを受けたカイザーギドラは地上から宇宙空間へ吹き飛ばされ、爆散する。
- 放射線流
- 『シン・ゴジラ』で米軍の地中貫通爆弾MOP2に背中を貫かれたゴジラが、反撃に使用。当初は猛烈な勢いで黒煙を吐き出したあと、火炎放射として放つ。これだけでも東京の街の周囲一帯をまたたく間に火の海に変えるほどの威力があり、さらにそれが収束して紫色の光線状となる。その後は火炎放射状態を経ずとも光線として発射し、命中した物体をガスバーナーの要領で溶断させる。発射時には下顎をヘビのように左右に展開するほか、背びれの発光箇所や尻尾の先端からも発射可能となる。
- 熱線
- 『GODZILLA (アニメ映画)』で用いる攻撃。高加速荷電粒子ビームに分類されるものの軍部呼称である。体高50メートルのゴジラ・フィリウスと2030年代のゴジラ・アースの場合、通常でも180ギガワットの出力、大気圏内で30キロメートルの射程があり、怪獣の甲殻や山を貫通して地形を変える。さらに威力を高め、ヒマラヤ山脈、地球外の小惑星ゴラスさえも破壊している。また、発射と同時に強力な電磁波が発生するため、異星人飛来以前の電子機器では対策を施しても機能停止に陥ってしまう。通常は青色だが、ゴラスを破壊した際の観測史上最大とされる攻撃は「真紅の柱」「紅蓮の龍」とされるほどの規模となり、300キロメートル以上先でさえ異星技術を以ってしても防げない電磁波障害が発生する。規模が大きくなるほど発生する熱量も増大し、ヒマラヤ山脈を融解させた際にはマグマだまりを形成、ゴラスを破壊した際には北極海を沸騰させるほどに発熱している。ただゴラス破壊時ほどの威力を生むためには相応の準備を要しており、バトラのエネルギーを得た上でさらに5年間かけて力を貯める必要があった。
- 体高300メートルに成長した2万年後のアースは、通常の熱線でも出力が3テラワットまで上昇しており、大気圏外に待機するアラトラム号を撃墜できるようになっていると推定される。
G細胞
ゴジラ細胞の略である。自己再生能力遺伝子(『ゴジラ2000 ミレニアム』では「オルガナイザーG1」と呼称)を持ち、この細胞により誕生した怪獣は多数存在する。この遺伝子は、非常に速い速度で細胞を再生させる力を持っており、どんな傷からでもごく短時間で回復するが、それゆえにその遺伝子を制御できるのは現在でもゴジラだけである。もしゴジラ以外の生命体がこれを摂取すると、たちまちG細胞に体を乗っ取られ、変異を始めて怪獣化する。
初出の『ゴジラvsビオランテ』ではゴジラの不死の性質と放射性物質を食べる性質が遺伝子資源として有望視されており、中東のサラジア共和国ではG細胞の遺伝子を移植した砂漠でも栽培可能な植物を製造しようともくろんでいたが、日本では原子力事故の際にその処理に使用するANEB(抗核エネルギーバクテリア)を製造しようと研究している。また、ANEBは核を無力化する兵器としてアメリカ合衆国は恐れている。その3か国が独占を狙って暗躍するが、以後同様の事件は表立っては起きていない。
平成vsシリーズ以降、たびたび劇中にこれらの設定が登場する。G細胞にまつわる作品は以下のとおり。
- 『ゴジラvsビオランテ』
- G細胞の名が初めて出る作品。作中ではG細胞を巡る国家間の争いが描かれ、G細胞とバラ、ヒトの遺伝子が融合して誕生した怪獣ビオランテがゴジラと戦う。また、G細胞内の「核を食べる」遺伝子から抗核エネルギーバクテリア(ANEB)が作られる。公開時期が冷戦終結前であったことから、実用化に伴う軍事バランスの崩壊も懸念される。
- 『ゴジラvsスペースゴジラ』
- なんらかの原因により[注 28]宇宙に飛散したG細胞がブラックホールに吸い込まれ、恒星の爆発エネルギーと結晶生物を取り込み、ホワイトホールから放出されて誕生したスペースゴジラが、ゴジラを倒そうと地球に襲来する。
- 『ゴジラ2000 ミレニアム』
- 謎の宇宙生物ミレニアンがG細胞のオルガナイザーG1を吸収し、気体のような状態から急速に肉体を発達させて巨大生物になる。最終的にはオルガナイザーG1を制御しきれず変異を起こし、オルガと化してゴジラと戦う。
- 『ゴジラ×メカゴジラ』
- 日本政府はゴジラ対策として、東京湾に沈んだ初代ゴジラの骨格をメインフレームに、G細胞から取り出したDNAデータを組み込んだ対ゴジラ兵器として3式機龍(メカゴジラ)を作り、ゴジラと戦わせる。続編である『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』のラストシーンでは、オキシジェン・デストロイヤーを模した容器にG細胞が封印される様子が示される。
- 『ゴジラ FINAL WARS』
- 地球征服を企むX星人は、地球防衛軍のミュータント兵士たちが持つ特殊塩基体・M塩基によって、地球怪獣やミュータント兵士たちを制御下に置く。そのため、地球防衛軍はX星人と怪獣たちの前になす術もなかったが、ゴジラが持つG細胞にはM塩基を無効化する働きがあり、ゴジラは他の怪獣のようにX星人の支配を受けることなく、怪獣軍団を次々と叩き伏せていく。
- スーパーファミコン用ソフト『超ゴジラ』
- G細胞によって生み出された「魔獣バガン」が登場する。
- 漫画『怪獣王ゴジラ』
- ネオ・ガイガンを使って採取したG細胞からクローンゴジラを作り、背中にバトラの翼、腕の代わりにキングギドラの2本の首を移植して「キングゴジラ」とする。作中では、移植された組織までG細胞で再生する。
- アニメーション3部作『GODZILLA』
- ゴジラを筆頭に、亜種生物セルヴァムなど、2048年から2万年後の地球に存在する動植物を構成している。生物からは微小金属を含んだ「ゴジラ胞子」が大気中に放出され、つねに電磁気嵐を引き起こしている[111]。広大な「G細胞の森」[125]を構成する樹木は、メタリックで自衛しており、場所によっては刃物のように鋭利。
- 21世紀(小説版の時代)ではバイオセーフティレベルGが制定され、南極半島エルスワールランドの「国連対ゴジラ生物防護施設」でしか研究が許されず、閲覧するだけでも国連安全保障理事会の承認が必要と厳重な管理下に置かれていた。傷を負うこと自体が滅多になく、進行ルートは高濃度の放射能汚染に見舞われているためサンプル入手は困難であることに加え、ゴジラが細胞から繁殖・増殖することを危惧して研究はほとんど行われず、貴重なサンプルも保管するに留まっていた[114]。
『ゴジラ』舞台裏
ゴジラの鳴き声
よく知られるゴジラの鳴き声は、松やにをつけた革手袋で(通常の弓を使ったという説もある)コントラバスの弦をこすった音色をテープに録音し、これを手動で速度を調整しながらゆっくり逆回転再生した音である[137]。この鳴き声だけは、1998年の『GODZILLA』も同じである。これは1954年の『ゴジラ』の製作時に、音楽を担当した作曲家の伊福部昭が足音とともに作成したもので、サウンドトラックCDに収録されている。また、のちの東宝映画、円谷作成の怪獣の声もこの手法を使用していた。
映画の殿堂入り
2004年11月29日、ハリウッドで殿堂入りを果たす。ゴジラのプレートは、それまでハリウッド大通りに埋め込まれていたが、除幕式が行われ、取り外された。殿堂入りしたキャラクターにはミッキーマウス、ドナルドダックがおり3例目。怪獣としてはもちろん、日本のキャラクターとしても初めてである[138]。
テーマ曲
ここでは伊福部昭の曲について説明する。
映画第1作のタイトルクレジットの音楽より「ゴジラのテーマ」として知られるこの曲は、『管絃楽の為の音詩「寒帯林」』、『ヴァイオリンと管弦楽のための協奏風狂詩曲』のモチーフがベースとなっている。また、伊福部が当時より敬愛していたモーリス・ラヴェル作曲の『ピアノ協奏曲ト長調 第3楽章』にはこの曲に非常に似たモチーフが現れることも知られている。このモチーフ、すなわち第1作のスコアナンバーM1「ゴジラ追撃せよ」は、その曲のタイトルからも分かるようにもともと「ゴジラに対抗する人類のテーマ」として書かれた曲である。本来、生物としてのゴジラのテーマ曲として書かれたのは、コントラファゴットなどの低い音の響きが特徴的なMA「ゴジラの猛威」という、ゴジラ品川上陸の際の音楽である。
なお、伊福部が音楽を担当した映画にはM1と同じモチーフが幾度か使われており、ゴジラの1作目の数年前に製作された映画では『社長と女店員』(1948年)、『蜘蛛の街』(1950年)に、ゴジラの1作目以降では『忠臣蔵 花の巻・雪の巻』(1962年)にも流用されている。
「ゴジラの猛威」のモチーフは、その後の作品でもゴジラの恐怖を象徴する曲として、編曲を重ねながら使われ続けた。『メカゴジラの逆襲』では第1作M1、いわゆる「『ゴジラ』のテーマ」がゴジラの出現のモチーフとして初めて使用されることとなった。その後も伊福部が担当した『vsキングギドラ』からは第1作のM1がゴジラのテーマ曲として現れ、「ゴジラの猛威」は使われなかったが、『vsメカゴジラ』では「ゴジラの猛威」が再び現れることとなった。なお、伊福部の音楽監督としての最終作『vsデストロイア』では「ゴジラの猛威」という曲名は与えられなかったものの、冒頭のシーンでより第1作のものに近い編曲で使用された。
英語表記
ゴジラの英語表記である「Godzilla」の綴りは、第一作目が1956年に『Godzilla, King of the Monsters!』の題で全米公開された際に設定された。このような綴りのためにそのまま「ゴジラ」ではなく「ガッドジラ」、または「ガズィーラ」といった発音になっている。
1998年の『GODZILLA』と2014年の『GODZILLA ゴジラ』でもタイトルにこの表記が使われている。しかし2014年版に出演した渡辺謙は、作中一貫して「Gojira(ゴジラ)」と発音している。撮影時にもスタッフから英語圏での発音を依頼されたが、日本人としてのこだわりからかたくなに拒否し、結果として海外のファンからも称賛を受けた[139]。『シン・ゴジラ』でも長谷川博己演じる主人公が「言いにくいな」と発言するシーンがある。
ゲスト登場
- 『ポンキッキーズ』
- 平成ゴジラシリーズ当時、『森田一義アワー 笑っていいとも!』などのバラエティ番組にアトラクション用の着ぐるみ(演 - 破李拳竜)がたびたび出演していたが、この番組にもセミレギュラーで出演しており、ごく短期間だがタイトルバックに同じ恐竜型の怪獣キャラクターのガチャピンなどのキャラクターとともに出演していた。
- 『ALWAYS 続・三丁目の夕日』
- 冒頭、登場人物の書く小説の中という劇中劇の場面で、1959年ごろ(作中の現在)の東京を蹂躙するゴジラ(フルCGで、スーツ〈着ぐるみ〉は使用されていない)が描かれる。本体自体は十数秒しか映らないが、尾を振り回して建造物を叩き壊したり、放射熱線で東京タワーを粉砕するなどの暴れぶりを見せる。ゴジラのデザインは、GMKゴジをもとにした独自のものとなっている[140]。
- 『白戸家』
- ソフトバンクのテレビCMシリーズ。「いい買物の日 襲来」篇をはじめとする数篇に、『シン・ゴジラ』のゴジラが映画の本編映像やBGMのほか、このCMのためだけに制作された新規映像で登場する。
- 『第67回NHK紅白歌合戦』[141]
- 2016年12月31日に放送されたNHK紅白歌合戦。「声量・メロディー・感動を兼ね備えた良質な歌」で撃退できるゴジラが登場し、『シン・ゴジラ』の主役・矢口蘭堂(長谷川博己)も首相官邸からの会見を模したVTRで登場した。このゴジラに対抗すべく、ピコ太郎の『PPAP』やX JAPANの『紅』のアレンジなどが演奏された。
関連項目
- メカゴジラ
- ゴジラの形状を模したロボット怪獣。いくつかの種類がある。
- ウルトラQ
- ゴジラの着ぐるみを改造して角や甲羅などを着けた怪獣ゴメスが登場。モスゴジが素体となっている。
- ウルトラマン
- ゴジラの着ぐるみを改造して作られた怪獣ジラースが登場(演技者はゴジラ同様、中島春雄)。頭部は大戦争ゴジ、胴体はモスゴジに襟巻きを着けて腹部など体色の一部に黄色を加えてある。
- 帰ってきたウルトラマン
- ゴジラをモデルに制作された怪獣アーストロンが登場(デザイナーも後にゴジラを手掛ける)。第10話にも名前が登場する。
- ウルトラゾーン
- 第15話「東京ジュラ紀」にて、「ジラースに似ているが襟巻きのない怪獣」が出現したことが語られる。
- MM9
- 過去に「関東大怪獣災害」を引き起こした怪獣として、ゴジラと牛頭天王をモデルとした怪獣「ゴズ」が登場。のちに本編にも登場する。
- 空想科学大戦!
- ゴジラのパロディである怪獣「ジラゴ」が登場。原作者である柳田理科雄が『空想科学読本』でゴジラについて考察したとおりの最後を遂げる。
- オバケのQ太郎
- 町内のガキ大将のニックネームが「ゴジラ」。仕切っているリトルリーグの名前が「ゴジラーズ」。
- 松井秀喜
- 元プロ野球選手。「ゴジラ」の愛称で呼ばれる。その縁から、シリーズ第26作『ゴジラ×メカゴジラ』に本人役でゲスト出演した。また、『ゴジラ2000 ミレニアム』の身長55メートルという設定も松井の背番号に合わせたものである[142]。
- チャールズ・バークレー
- NBAでプレーしていた元バスケットボール選手。現役時代にはパワフルなプレーぶりから「NBAのゴジラ」とも呼ばれた。ナイキのCMでゴジラと闘ったこともある。
- メタルギアソリッド3
- 無線でセーブする際に聞くことのできる映画の話のひとつとして登場。詳細は「メタルギアソリッド3#コラボレーション」を参照。
- ハレンチ学園
- ゴジラと名前の付く「ヒゲゴジラ」が登場する。
- 日産・GT-R
- 日産のスポーツカー。欧米では「ゴジラ」の愛称で呼ばれている。
脚注
注釈
- ↑ 映画中で恐竜とは別に紹介される。
- ↑ 映像ソフトの字幕では大戸島の伝承も「ゴジラ」の表記となっている。「呉爾羅」の当て字は第1作公開当時に東宝宣伝部によって作られた祝詞のなかにある[3]。
- ↑ 初期2作では白熱光と呼称。
- ↑ 大橋史典が参加していたとする説も存在するが、開米や比留間伸志らはこれを否定している[8]。
- ↑ 次作『ゴジラの逆襲』(1955年)からは中島春雄の意見で長靴が使われた。
- ↑ 資料写真は斜め左前と正面から撮影されたものの2種類がファンブックなどに掲載されているが、カードに採用されたものは前者。また、おまけとしてのプロトタイプゴジラの扱いはシークレットとなっている。
- ↑ 『オール東宝怪獣大図鑑』では、呼称をモスゴジと区別していない[7]。
- ↑ 特に、当時の造型スタッフの一員だった村瀬継蔵による8ミリカメラの記録映像は、彼のインタビュー音声とともにDVDの特典として収録されている。
- ↑ 『オール東宝怪獣大図鑑』では、呼称を大戦争ゴジと区別していない[7]。
- ↑ なで肩はデザイン的な都合ではなく、着ぐるみに入る役者が途中で変更になり、サイズが合わなかったためである。
- ↑ 『オール東宝怪獣大図鑑』では、呼称をビオゴジと区別していない箇所もある[7]。
- ↑ 当初は破李拳竜がゴジラザウルス役で福田がキングギドラ役の予定だったが、福田の身長が高すぎてギドラのスーツの背丈が合わず、逆になった[78]。
- ↑ 『オール東宝怪獣大図鑑』では、呼称をミレゴジと区別していない[7]。
- ↑ 前2作で赤かったゴジラの熱線も、本作でふたたび青に戻されている。
- ↑ 『オール東宝怪獣大図鑑』では、呼称を釈ゴジと区別していない[7]。
- ↑ 上陸して蛇行状態から2足歩行に進化したが、海に戻る際は、再び蛇行状態に退化している。
- ↑ 未公開シーンでは、米軍の爆撃で負傷した際に流れ落ちた血液から、本体と同様の眼球が複数形成されかかっている。
- ↑ 『ジ・アート・オブ シン・ゴジラ』。
- ↑ 一切のエネルギー利得がない状況下でも常温下なら1か月で5%質量増加する。細胞だけなら液体窒素による冷凍保存下で増殖を止めるが、ゴジラ本体には極低温の冷凍メーサーも通用しない。
- ↑ 猛烈な細胞再生は、このシールド出力低下を補完するための補助機構であるとされる。
- ↑ これと同時にアンギラスIV、バランII、バラゴンIIが出現するが、すべてゴジラによって殲滅される。
- ↑ これにより、アメリカ合衆国は事実上壊滅状態となる。破壊されたアメリカ西海岸では、2039年にマティアス・ジャクスンが統合させるまで独立勢力が乱立することになる。
- ↑ 本来はモスクワ方面へ誘導する予定だった。
- ↑ 北極海へ移動する前に、2037年8月ごろ南米沖で怪獣Mことバトラと交戦して背びれを2枚以上失う深手を負ったと推察されている
- ↑ 「総攻撃派」賛同者による「核自決」なども加わったことで、人類は2億人以下まで減少してしまった。
- ↑ 『ゴジラ大辞典』では『vsメカゴジラ』での赤い熱線と同一のものと記載している[135]。
- ↑ 『ゴジラvsデストロイア超全集』では名称は変わらず「放射熱線」と表記[136]。
- ↑ 劇中では昇天したビオランテのものか、地球へ直撃するであろう隕石を止めに宇宙へ飛び立ったモスラの体に付着していたもののどちらかと推測される。
出典
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- ↑ 112.0 112.1 112.2 第1章パンフレット 2017, 「ゴジラ完全殲滅の可能性と新戦術について」
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- ↑ 116.0 116.1 怪獣黙示録 2017, 第4章『反撃』
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- ↑ プロジェクト・メカゴジラ 2018, 第8章『決戦』
- ↑ プロジェクト・メカゴジラ 2018, 第9章『東京』
- ↑ プロジェクト・メカゴジラ 2018, 断章(2048年)(3)
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- ↑ “渡辺謙「ゴジラに国境も国籍もない」 『GODZILLA』ハリウッドで初お披露目”. シネマカフェ (2014年5月10日). . 2017閲覧.
- ↑ 【インタビュー】昭和33年の東京に突如出現したアイツの真相を山崎貴監督に直撃!! - ASCII.jp。2007年12月31日、2017年8月31日閲覧。
- ↑ “ゴジラ、紅白歌合戦に襲来! 長谷川博己ら出演の本格速報VTR演出でNHKがガチっぷりを見せつける - ねとらぼ”. . 2017年10月18日閲覧.
- ↑ 野村宏平 2004, p. 250.
参考文献
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- 小林晋一郎 『形態学的怪獣論』 朝日ソノラマ、1993。ISBN 4-257-03364-9。
- 西川伸司 『日本特撮映画師列伝 (1) ゴジラ狂時代』 講談社〈KCデラックス〉、1999年。ISBN 4-06-334265-4。
- 野村宏平 『ゴジラ大辞典』 笠倉出版社、2004-12-05。ISBN 4773002921。
- 間宮尚彦 『ゴジラVSデストロイア超全集』 小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、1996-01-01。ISBN 409101450X。
- 間宮尚彦 『ゴジラ1954-1999超全集』 小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2000-01-01。ISBN 4091014704。
- 島崎淳 『ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS』 朝日ソノラマ〈ファンタスティックコレクション〉、2003。ISBN 4-257-03688-5。
- 間宮尚彦 『ゴジラ ファイナルウォーズ超全集』 小学館〈てれびくんデラックス愛蔵版〉、2005-01-20。ISBN 4-09-101498-4。
- 『ゴジラ ファイナル ウォーズ』 東宝〈東宝SF特撮映画シリーズ SPECIAL EDITION〉、2005-01-25。ISBN 4-924609-89-7。
- 元山掌 『東宝特撮映画大全集』 ヴィレッジブックス、2012-09-28。ISBN 9784864910132。
- 監修:川北紘一 『平成ゴジラパーフェクション』 アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2012年。ISBN 978-4-04-886119-9。
- 『オール東宝怪獣大図鑑』 洋泉社〈洋泉社MOOK 別冊映画秘宝〉、2014-04-27。ISBN 978-4-8003-0362-2。
- 『ゴジラ 東宝特撮映画全史』 講談社〈キャラクター大全〉、2014-07-15。ISBN 9784062190046。
- 『GODZILLA GRAPHIC COLLECTION ゴジラ造型写真集』 ホビージャパン、2017-07-29。ISBN 9784798614748。
- <cite class="book" style="font-style:normal" id="CITEREF怪獣黙示録2017
- 『GODZILLA 怪獣惑星』パンフレット 2017年11月17日発行 / 発行所:東宝(株)映像事業部">監修:虚淵玄、著者:大樹連司 『GODZILLA 怪獣黙示録』 KADOKAWA、2017-10-25。ISBN 9784041061817。
- 監修:虚淵玄、著者:大樹連司 『GODZILLA プロジェクト・メカゴジラ』 角川書店、2018-4-25。ISBN 978-4-04-106345-3。
外部リンク
- 平成ゴジラスーツの歴史 - 平成vsシリーズのゴジラのスーツの造形についての詳細。