カルパティア山脈

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カルパティア山脈(またはカルパチア山脈)は、中央ヨーロッパ東ヨーロッパ山脈である。

ファイル:Carpathians-satellite.jpg
カルパティア山脈の衛星写真

概要

主にスロバキアポーランドウクライナルーマニアと、周辺のチェコハンガリーセルビアにまたがっており、全長約1500km。 スロバキアのブラチスラヴァ付近から北東に延び、東、南東へ向きを変えてルーマニア中部のトランシルヴァニアに達し、さらに西、北へと向きを変える。

最高峰はスロバキアの最高峰でもあるゲルラホフスカ山(2663m)。 アルプス・ヒマラヤ造山帯に属する新山系だが、アルプス山脈ほど険しくはない。

岩塩天然ガス石油鉄鉱石貴金属などを産出する。

名称

カルパティアの名の由来については諸説あり、よくわかっていない。古代スラヴ語で「山脈」を意味する語(Chorwat、Chrbat など)に由来するという説は、スラブ人がこの地域に移動する以前の文献にこの語が見える(2世紀のプトレマイオスの『ゲオグラフィア』)ために成立しない。 各国語による呼称は、チェコ語・スロバキア語・ポーランド語で Karpatyウクライナ語: Карпати[1]ルーマニア語: Munţii Carpaţi英語: Carpathian Mountains または Carpathians など。

日本語では、ときにカルパート山脈ともいう。

ファイル:Male Karpaty.jpg
カルパティア山脈
(スロヴァキア)
ファイル:Dolina5.jpg
カルパティア山脈
(ポーランド)
ファイル:Tatry zRysow.jpg
カルパティア山脈
(ポーランド)
ファイル:CarpatianMtUkraine.JPG
カルパティア山脈
(ルーマニア)
ファイル:Yasinia view.jpg
カルパティア山脈
(ウクライナ)

各部

ファイル:Carpatii apuseni.png
西カルパティア山脈
ファイル:Carpatii orientali.png
東カルパティア山脈

以下の部分には、固有の名称がある。

  • タトラ山脈
    ビソケタトリ (Vysoké Tatry) とも。
    北西部。チェコ、スロバキア、ポーランドの国境地帯を東西に走る。最高峰はスロヴァキアのゲルラホフスカ山 (Gerlachovský štít, 2663 m)。
  • ベスキディ山脈English版 (Beskydy)
    北東部。スロバキア、ポーランド、ウクライナの国境地帯を北西‐南東に走る。最高峰はポーランド・スロヴァキア国境のバビヤ・グラ (Babia Góra, 1724 m)。
  • トランシルヴァニア山脈
    トランシルヴァニア・アルプス、南カルパティア山脈とも。
    南部。ルーマニア中部を東西に走る。最高峰はモルドヴェアヌ山 (Vârful Moldoveanu, 2544 m)。トランシルヴァニア高原の南縁をなす。
  • トランシルヴァニア高原
    トランシルヴァニア盆地とも。
    ルーマニア中部でカルパティア山脈南部が凵字型に屈曲した部分に囲まれた、三角形の高原。

なお、西カルパティア山脈、東カルパティア山脈という用語もあるが、山脈が長く屈曲しているため、

  • ルーマニア部分に着目し、トランシルヴァニア山脈より西が西カルパティア山脈、東が東カルパティア山脈(図)
  • 東西、北西‐南東に延びている部分に着目し、タトラ山脈とベスキディ山脈が西カルパティア山脈、ルーマニア部分が東カルパティア山脈

と、指す範囲は一定しない。

参考項目

脚注

  1. とくにウクライナ域内のものに関しては Українські Карпати 「ウクライナのカルパティア山脈」と呼ぶ。