カストール

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カストール古希: Κάστωρ, Kastōr)は、ギリシア神話に登場する英雄である。ディオスクーロイの一人でポリュデウケースの兄。日本語では長母音記号を省略しカストルともいう。

テュンダレオースレーダーの間に生まれた双子の兄。馬術の名手で、弟のポリュデウケースと協力して数々の手柄をたてた。イアーソーンアルゴナウタイの冒険にも参加した。戦争で死に、弟と共にゼウスの力でふたご座に成ったと云う。

厳密にはカストールとポリュデウケースは双子ではなく、カストールとクリュタイムネーストラーはテュンダレオースとレーダーとの、またポリュデウケースとヘレネーはゼウスとレーダーとの間の双子である(一種の重複妊娠で、人間では極めて珍しい)。つまり神の血を引かないカストールは弟と違って不死身ではなく、そのため戦争で矢が当たり死んでしまった。

カストールとポリュデウケースの双子はディオスクーロイとも呼ばれるが、これは「ゼウスの息子たち」という意味である。ラテン語ではGemini(ゲミニ、ジェミニ)と呼ばれ、双子を指す語として現在でもたびたび使われる。

また、カストルふたご座アルファ星の呼び名でもある。1.6等星の白いで、前述の双子の兄の頭にあたる星である。六重連星である。

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