ウェーク島

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ウェーク島
座標 東経166度38分0秒北緯19.3度 東経166.63333度19.3; 166.63333
面積 6.5 km²
所在海域 太平洋
所属国・地域 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
地図
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ウェーク島(ウェークとう、Wake Island)は、北太平洋南鳥島(マーカス島)の東南東約1400kmに位置する、アメリカ合衆国領の環礁。日本語では「ウェーキ島」とも表記される[1]

島名は1796年に来航したイギリス人船長ウィリアム・ウェークの名に由来する。

概要

水没した死火山の縁に発達したサンゴ礁で出来た環礁で、3つの(ウェーク本島 Wake Islet 5.8km2、ウィリクス島 Wilkes Islet 1.0km2、ピール島 Peale Islet 0.8km2)から成り、3.7km2ほどの砂州がある。これらに囲まれた6.0km2ほどの礁湖がある。島の標高は6mほど。日付変更線に東で接するタイムゾーン(UTC+12)を取る。

19世紀中盤以降のほとんどをアメリカが統治しているが、第二次世界大戦中は日本軍占領し、名前も大鳥島(おおとりしま)に変わった。

戦後はアメリカ軍が接収して軍事的戦略上の重要な拠点地となっていたが、1975年ベトナム戦争の終結と1989年冷戦の終結以来、戦略上の重要性は薄れている。現在は軍事施設はほぼ撤収されており、住人は空港及び港湾などの施設の保守点検のための軍人と民間人の約200人となっている。

データ

歴史

太平洋戦争

ウェーク島は中部太平洋における重要な拠点のひとつであったため、日本軍は1941年昭和16年)12月8日の開戦と同時に攻撃を開始した。その後、日本はこの島を占領し、直轄地として「大鳥島」と命名した上で統治を行った。

その後も日本による占領・統治が続いたものの、1945年9月4日に、2日前の日本の連合国への降伏文書への調印を受けてウェーク島の日本軍も連合国軍に降伏し、連合国の1国であるアメリカによる統治に戻った。

戦後

1945年の日本の敗戦によりアメリカに返還され、その後、1960年代中頃にかけて太平洋横断定期路線の民間航空機の燃料補給のための空港として日本航空パンアメリカン航空ノースウェスト航空などが使用し、日本航空では数時間滞在する乗客のために観光案内も配布された。しかし、その後航空機の航続性能が上がったため、定期便の燃料補給地として使用されることはなくなった。

その後もしばらくの間、アメリカ空軍アメリカ海軍航空基地として使用されていたが、1990年代初頭の冷戦終結を受けて現在は撤退している。なお1975年には、同年4月のベトナム戦争の終結に伴い発生したベトナム難民の収容施設も設けられていた。

現在

ファイル:Flag of Wake Island.svg
ウェーク島の領旗

グアム日本ハワイを結ぶ航空路上にあるため、民間の貨物機や太平洋を横断して引き渡される小型機などの中継地(テクニカルランディング)、軍用機・旅客機の緊急着陸飛行場として使われている(2本の滑走路の長さは2,438mと3,047m、現在は施設の建設が行われ滑走路は1本のみ)。

定期旅客便の就航もなく、港湾施設もないが、避難のための大型船の泊地が設定されている。基本的には空港施設だけの島であり、戦争時の遺構は存在するものの観光施設の類は全くない。

1999年、日本国内のアメリカ軍施設である相模総合補給廠に、アメリカ軍が使用したポリ塩化ビフェニル(PCB)が保管されていたことが発覚して問題化した。横浜ノースドックから日本国外に運び出されたが、アメリカ本土の港湾で次々と受け入れを拒否されたことから再び日本に戻され、結局、ウェーク島に一時保管されることになった。

領有権についての対立

なお、隣国であるマーシャル諸島共和国が領有を主張している。しかし、あまり積極的に国際社会に訴えていない上、すでにアメリカが100年以上も実効支配し続けていることから、この主張に賛同する国は少ない。

なお、ウェーク島はロンゲラップ環礁から真北に890kmも離れている。

通信

日本からの国際電話はダイヤル通話はできず、KDDIのオペレータ通話(0051)しかない。

自然・環境

ウェーク環礁国立野生生物保護区が設置されている。

ウェーク島が登場する創作物

脚注

  1. 比較的古い表記だが、現在でも第二次世界大戦の戦史などで「ウェーキ」の表記が散見される。

関連項目

  • ウェーククイナ - ウェーク島に生息していた唯一の鳥類であった。太平洋戦争の戦禍で絶滅。

外部リンク