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(イノシシに関することわざ・表現)
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{{生物分類表
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[[ファイル:イノシシ.jpg|サムネイル]]
|名称 = イノシシ
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'''イノシシ'''(猪・豬、英名: boar 学名:{{snamei|Sus scrofa}}
|画像=[[ファイル:Zwijntje lowpx.jpg|250px]]
 
|画像キャプション = イノシシ
 
|省略 = 哺乳綱
 
|目 = [[鯨偶蹄目]] {{sname|Cetartiodactyla}}
 
|亜目 = [[イノシシ亜目]] {{sname||Suina}}
 
|科 = [[イノシシ科]] {{sname||Suidae}}
 
|属 = [[イノシシ属]] {{snamei||Sus}}
 
|種 = '''イノシシ''' {{snamei|S. scrofa}}
 
|学名 = ''Sus scrofa'' {{AUY|Linnaeus|1758}}
 
|和名 = イノシシ
 
|英名 = [[:en:Boar|(wild) boar]]
 
| status = LC | status_system = IUCN3.1
 
|生息図 = [[ファイル:Sus scrofa range map.jpg|250px]]
 
|生息図キャプション =
 
<div align="left">
 
{{Legend|#008200|推測される本来の分布}}
 
{{Legend|#0A7D84|移入地域}}
 
</div>
 
}}
 
  
'''イノシシ'''(猪・豬、英名: boar 学名:{{snamei|Sus scrofa}})は、[[鯨偶蹄目]][[イノシシ科]]の1種。[[十二支]]の12番目「[[]]」であり、[[イヌ|犬]]と同じくらい鼻が非常に敏感だが、神経質な動物でもある。本種の[[家畜化]]が[[ブタ]]である。
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偶蹄目イノシシ科。体長 1.1~1.5m。[[ブタ]]の原種と考えられている。全身茶から黒色の硬い体毛でおおわれる。吻は円筒状に突出し,先端が扁平となり,2つの鼻孔がある。夜行性。草や根菜類を主食とするが,死肉,昆虫類なども食べる。泥浴を好み,泳ぎもうまい。妊娠期間は 115日間で,生れたばかりの子は淡色の縦縞があり,その様子がウリに似ているためうりんぼ,またはうりぼう (瓜坊) と呼ばれる。ヨーロッパ,アジア,北海道を除く日本に分布し,小さな群れをつくって草原にすんでいる。なお,イノシシ科 Suidaeにはほかに[[イボイノシシ]][[カワイノシシ]][[モリイノシシ]]などがいる。
  
== 名称 ==
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{{テンプレート:20180815sk}}  
[[学名]]は「{{snamei|Sus scrofa}}」であり、[[カール・フォン・リンネ|リンネ]]による命名である。[[ウシ]]や[[ウマ]]など他の家畜の学名では野生種より前に家畜種に命名されている例が多々あり、先取権の点から問題となった([[審議会の強権]]により解決された)が、イノシシとブタの間ではそのような問題は起きなかった。古い[[大和言葉]]では「ヰ(ウィ)」と呼んだ。イノシシは「ヰ(猪)のシシ(肉)」が語源であり、シシは大和言葉で「[[肉]]」を意味する(「ニク」は[[音読み]]の[[呉音]])。現代[[中国語]]では、「猪(豬)」の[[漢字]]は主にブタの意味で用いられており、イノシシは「野猪(豬)」と呼んで区別する。
 
 
 
== 生息域 ==
 
もともとは[[アジア]]や[[ヨーロッパ]]などを中心に生息していたが、人間によってイノシシまたはその家畜化された[[ブタ]]が再野生化したものが[[アメリカ大陸]]や[[オーストラリア]]などにも放され、爆発的に生息域を広げることになった。分布地域によって個体に大きな差がかなりあり、[[アメリカ合衆国|米国]][[アラバマ州]]では体長約2.8[[メートル|m]]、体重約470[[キログラム|kg]]もある巨大なイノシシが過去には仕留められている。[[中国東北部]]のイノシシも体重300kg以上に達するものがある。日本には北海道を除いてニホンイノシシとリュウキュウイノシシの2[[亜種]]ないし[[八重山諸島]]のグループをさらに分けた3亜種が分布するが、いずれもイノシシの亜種ではなく、別種として分類すべきとの議論もなされている。
 
 
 
== 生態 ==
 
[[ファイル:Wild Boar Habbitat 2.jpg|thumb|right|泥浴中のイノシシ]]
 
古くから狩猟の対象とされてきた動物の一つであるが、非常に神経質で警戒心の強い動物である。普段より見慣れないものなどを見かけると、それをできるだけ避けようとする習性がある。
 
 
 
非常に突進力が強く、ねぐらなどに不用意に接近した人間を襲うケースも多い。イノシシの成獣は70kgかそれ以上の体重がある上、時速45kmで走る事も可能であり、イノシシの全力の突撃を受けると、大人でも跳ね飛ばされて大けがを負う危険がある。オスの場合には[[牙]]も生えているため、たとえ立ち止まっている場合でもオスの場合は鼻先をしゃくり上げるようにして牙を用いた攻撃を行う。オスの牙は非常に鋭く、訓練された[[猟犬]]であっても[[縫合]]が必要な大きな裂傷や深い刺傷を負う場合があり、作業服程度の厚さの布も容易に切り裂いてしまうという<ref name=nishi>[http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/280331 - イノシシに襲われる? 熊本・人吉市の男性死亡] [[西日本新聞]]、2012年1月3日。{{リンク切れ|date=2017年10月}}</ref>。この牙による攻撃はちょうど成人の太ももの高さに当たるため、人間が攻撃された場合、大腿動脈を破られて失血死するケースが多く、非常に危険である<ref name=nishi></ref>。メスは牙が短い為、牙を直接用いた攻撃をする事は少ないが、代わりに大きな顎で噛み付く場合がある。メスであっても小動物の四肢の骨程度であれば噛み砕く程の力がある。
 
 
 
多くの匂いに誘引性を示し、[[ダニ]]等の外部[[寄生虫]]を落としたり体温調節をするために、よく{{仮リンク|泥浴|en|mud bath}}・水浴を行う。泥浴・水浴後には体を木に擦りつける行動もたびたび観察される。
 
 
 
特にイノシシが泥浴を行う場所は「[[沼田場]](ヌタバ)」と呼ばれ、イノシシが横になり転がりながら全身に泥を塗る様子から、苦しみあがくという意味の'''ぬたうちまわる'''(のたうちまわる)という言葉が生まれた。
 
 
 
=== 生息域と食性 ===
 
生息域は低山帯から平地にかけての雑草が繁茂する森林から草原であり、水場が近い場所を好む。食性は基本的に山林に生えている植物の[[根]]や[[地下茎]]([[芋]]など。冬場は[[葛|葛根]]も食べる)・[[果実]]([[ドングリ]]など)・[[タケノコ]]・[[キノコ]]などを食べる、草食に非常に偏った雑食性(植物質:動物質≒9:1)である。芋類は嗅覚で嗅ぎ付け、[[吻]]と[[牙]]で掘り起こして食べる。動物質は季節の変化に応じて[[昆虫類]]・[[ミミズ]]・[[サワガニ]]、[[ヘビ]]などを食べる。食味が良く簡単に手に入れられる農作物を求めて人家近辺にも出没することがある。[[穀物]]も採餌対象であり、田畑で実った[[稲]]<ref name=hosoi>[http://www.naro.affrc.go.jp/org/narc/chougai/ino-HP/materials/1-6.pdf イノシシは何を食べている?] 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構中央農業総合研究センター</ref>や[[トウモロコシ]]も食害にあう。[[鳥類]]・[[アカシカ]]・小型[[哺乳類]]なども採餌するが、死骸が落ちていた時に食餌する。基本的には[[昼行性]]で日中に採餌のため徘徊するが、人間活動による二次的な習性で[[夜行性]]も示す。
 
 
 
=== 寿命および生育 ===
 
[[ファイル:Frischlinge2008.JPG|thumb|right|ウリ坊]]
 
[[ファイル:Wildsau mit Frischling.jpg|thumb|right|イノシシの授乳]]
 
野生下での寿命は長くて10年であり、一年半で性成熟に達する。幼少期には[[シマウリ]](縞瓜)に似た縞模様の体毛が体に沿って縦に生えており、成体よりも薄く黄褐色をしている。イノシシの幼少期は天敵が多く、この縞模様は春の木漏れ日の下では[[保護色]]を成す。その姿かたちから'''ウリ坊'''(ウリン坊とも言う)・'''うりんこ'''・'''うりっこ'''とも呼ばれ、この縞模様は授乳期を過ぎた生後約4か月程度で消える。
 
 
 
繁殖期は12月頃から約2か月間続く。繁殖期の雄は食欲を減退させ、[[発情]]した雌を捜して活発に徘徊する。発情雌に出会うと、その雌に寄り添って他の雄を近づけまいとし、最終的にはより体の大きな強い雄が雌を獲得する。雌の発情は約3日で終わり、交尾を終えた雄は次の発情雌を捜して再び移動していく。強い雄は複数の雌を獲得できるため、イノシシの婚姻システムは一種の一夫多妻であるとも言える。雄は長い繁殖期間中ほとんど餌を摂らずに奔走するため、春が来る頃にはかなりやせ細る。
 
 
 
巣は窪地に落ち葉などを敷いて作り、出産前や冬期には枯枝などで屋根のある巣を作る。通常4月から5月頃に年1回、平均4.5頭ほどの子を出産する。秋にも出産することがあるが、春の繁殖に失敗した個体によるものが多い。妊娠期間は約4か月。雄は単独で行動するが雌はひと腹の子と共に暮らし、定住性が高い。子を持たない数頭の雌がグループを形成することもある。
 
 
 
=== 身体能力 ===
 
[[ファイル:PigSkelLyd2.png|thumb|right|イノシシの骨格]]
 
短い足とずん胴な体に見合わない優れた運動能力を持ち、最高では人間の短距離走世界記録保持者(100mを約9秒台後半〜10秒、時速36km強)をも凌ぐ約45[[キロメートル毎時|km/h]]の速さで走ることが可能である。近畿中国四国農業研究センターの実験によると、70[[キログラム|kg]]の成獣が121[[センチメートル|cm]]の高さのバーを助走もなしに跳び越えることができた。立体感のあるものは苦手で、斜めに立てられた柵は越えることができない<ref>[http://www.naro.affrc.go.jp/project/results/laboratory/warc/2004/wenarc04-02.html イノシシから農地を守る「金網忍び返し柵」 | 農研機構]</ref>。扁平になった鼻の力(実際には首~上肢の力)はかなり強く、雄で70kg以上、雌でも50-60kgもある石を動かすことができる。
 
 
 
基本的には水を嫌い泳ぐことはないが、追い立てられたりして止むを得ず泳ぐこともある。犬かきで[[時速]]4km程度を出せ、30kmを泳ぐことも不可能ではないという<ref>[http://www.sankei.com/region/news/140405/rgn1404050025-n1.html 初めてイノシシ捕獲 糸島半島から30キロ泳ぎ着く? 長崎・壱岐島]</ref>。瀬戸内海では島の間を渡る猪がたびたび目撃されている<ref>{{Cite news|url=http://mainichi.jp/articles/20161117/k00/00m/040/080000c |title=イノシシ 海を泳いで高松に?…市街地に相次ぎ出没 |date=2016-11-16 |accessdate=2016-11-17 |newspaper=毎日新聞 |publisher=[[毎日新聞社]] }}</ref>。
 
 
 
積極的に前進することや向こう見ずに進むことを「[[猪突猛進]]」といい、これはイノシシが真っすぐにしか進めないところからきていると言われているが、イノシシは他の動物と同様前進している際、目の前に危険が迫った時や危険物を発見した時は急停止するなどして方向転換することができ、真っすぐにしか進めないという認識は誤りである。
 
 
 
=== 天敵 ===
 
[[トラ]]・[[ライオン]]・[[ヒョウ]]・[[オオカミ]]・[[クマ]]・[[ワニ]]・[[大蛇]]などの大型肉食動物と本種の生息地が被る際には、主に幼獣を含む中小の個体が他の有蹄類と同様に捕食対象となるが、逆に大型の個体では撃退はおろか返り討ちにするケースも見られる。なお、それらが生息していない地域や、過去には生息していたが現在では絶滅している地域では成獣への捕食者は人間以外にはほぼ存在しない。それらの地域では野犬や[[カラス]]、[[キツネ]]や大型の猛禽類等が幼獣を捕食する程度である。
 
 
 
== 分類 ==
 
===亜種===
 
Mammal Species of the World, 3rd edition によれば、イノシシには16の亜種が確認されている<ref name="MSW3">Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder.  Mammal Species of the World, 3rd edition. [http://www.vertebrates.si.edu/msw/mswcfapp/msw/taxon_browser.cfm?msw_id=12453 ''Sus scrofa'']</ref>。ただしこの資料はブタを扱っていない。
 
 
 
* {{snamei|Sus scrofa algira}}
 
* {{snamei|Sus scrofa attila}}
 
* {{snamei|Sus scrofa cristatus}}
 
* {{snamei|Sus scrofa davidi}}
 
* {{snamei|Sus scrofa leucomystax}} - ニホンイノシシ
 
* {{snamei|Sus scrofa libycus}}
 
* {{snamei|Sus scrofa majori}}
 
* {{snamei|Sus scrofa meridionalis}}
 
* {{snamei|Sus scrofa moupinensis}}
 
* {{snamei|Sus scrofa nigripes}}
 
* {{snamei|Sus scrofa riukiuanus}} - リュウキュウイノシシ
 
* {{snamei|Sus scrofa scrofa}}
 
* {{snamei|Sus scrofa sibiricus}}
 
* {{snamei|Sus scrofa taivanus}}
 
* {{snamei|Sus scrofa ussuricus}}
 
* {{snamei|Sus scrofa vittatus}}
 
 
 
=== 日本のイノシシ ===
 
[[ファイル:WildBoarWarning.jpg|thumb|[[六甲山]]の[[看板]]]]
 
 
 
日本列島には、イノシシの亜種であるニホンイノシシとリュウキュウイノシシの2亜種が分布している。ニホンイノシシは[[本州]]・[[四国]]・[[淡路島]]・[[九州]]に生息し、リュウキュウイノシシは[[南西諸島]]の[[奄美大島]]、[[沖縄島]]、[[石垣島]]、[[西表島]]等に分布している<ref>山崎(2010)、p.149</ref>。[[北海道]]は現代のイノブタを除き野生のイノシシが自然分布していない<ref>山崎(2010)、p.152</ref>。
 
 
 
==== ニホンイノシシ ====
 
ニホンイノシシ(日本猪、{{snamei|S. scrofa leucomystax}} /{{lang-en|Japanese wild boar}})は、[[本州]]・[[四国]]・[[九州]]・[[淡路島]]・[[小豆島]]に分布する。足が短く[[雪]]が苦手なため、[[豪雪地帯]]には分布しないとされてきたが、[[日本海側]]では平年値の[[積雪]]が2mを超える[[福井県]]の山間部にも出没するようになった。[[長野市]]、[[須坂市]]など[[長野県]]北部の市街地でも目撃され、人的な被害も報告されている。また、[[太平洋側]]では[[宮城県]]南部が分布域の北限とされていたが、近年は北上傾向にあり、[[仙台市]]の西部にある[[奥羽山脈|奥羽山系]]・[[泉ヶ岳]]の裾野での生息や[[仙台七夕]]用の竹の被害などが報告されている<ref>[http://web.archive.org/20090417180253/www.kahoku.co.jp/news/2009/04/20090416t13024.htm 闇夜、食害の牙ギラリ 仙台・大倉地区でイノシシ北上]([[河北新報]] 2009年4月16日)</ref>。九州の離島では本土や他の島から泳いで渡ったとみられるイノシシによる農作物への被害が相次いでいる<ref>{{Cite news|url=http://www.nikkei.com/article/DGXNASJC0601J_V21C13A0ACY000/|title=イノシシ食害、九州離島で相次ぐ 海泳ぎ渡り大繁殖|publisher=[[日本経済新聞]]|date=2013-10-26|accessdate=2013-10-30}}</ref>。
 
 
 
本亜種は[[狩猟]]対象獣であり、その商品価値は食肉用として高く、他の対象鳥獣と比較しても人気がある。その結果高い狩猟圧がかかるようになり、局所的な個体群の衰退も見受けられるが、逆に分布を拡大させている地域も多い。
 
[[File:Boar-leg.jpg|thumb|ニホンイノシシの脚]]
 
 
 
体長は雄110–170cm、雌100–150cm、肩高60–90cm、尾長30–40cm、体重80–190kg([[岐阜市]]で約220kgもの雄個体が捕獲されたこともある)で、雌は雄よりも小さく[[性的二型]]が見られる。全身茶褐色から黒褐色の剛毛で覆われる。指の数は前後ともに4本で、2個の[[蹄]]を持つ。雌雄共に下顎の[[犬歯]]が発達して牙状になっており、雄は特に長い。雄の牙は生後1年半ほどで確認できるようになり、半月型に曲がった形で終生成長を続け、最大で15cmほどまでになる。上顎の犬歯も大きく、それが擦り合わさるよう下顎の犬歯が生えているため、常に研磨された状態の牙は非常に鋭い。ただ、この牙は後方に湾曲しているため、攻撃用というよりもむしろ護身用である。湾曲の度合いもブタと比べると緩い。
 
 
 
雑食性で[[クズ]]や[[ヤマノイモ]]などの根やシイ類の[[堅果]](ドングリ)、小動物([[昆虫類]]や[[ミミズ]]等)を捕食する。繁殖期は年1回(春頃)であるが、年2回出産することもある。
 
 
 
==== リュウキュウイノシシ ====
 
リュウキュウイノシシ(琉球猪、{{snamei|S. scrofa riukiuanus}} / {{lang-en|Ryukyu wild boar}})は、[[南西諸島]]の[[奄美大島]]・[[加計呂麻島]]・[[請島]]・[[与路島]]・[[徳之島]]・[[沖縄本島]]・[[石垣島]]・[[西表島]]に分布する[[固有種|固有亜種]]である。
 
 
 
[[沖縄方言]]ではヤマシシ<ref>[http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/srnh/jdetails.php?ID=SN61068 首里那覇方言音声データベース]</ref>、ヤマンシー<ref>[http://ryukyu-lang.lib.u-ryukyu.ac.jp/nkjn/jdetails.php?ID=NK70422 今帰仁方言データベース]</ref>と呼ばれる。[[奄美方言]]ではシシと呼ばれる<ref>北村力馬 編、『奄美大島語案内』p50、1927年、東方村、窓月堂</ref>。西表島ではカマイと呼ばれる。
 
 
 
生態的な特徴はニホンイノシシと同様であるが、生息域が[[亜熱帯]]のためか、春と秋、双方に繁殖期がある。各島でその体長・体重には差異があるが、いずれもニホンイノシシと比較するとかなり小さく、体長は90–110cm、体重20–70kg程度である。ニホンイノシシが[[島嶼化]](とうしょか)現象で小型化したとも考えられるが、頭骨の形状の違いなどから別種の原始的なイノシシとする見解もある。西表島及び石垣島の個体群はさらに小型で50kg程度にしかならず、また、沖縄本島及び奄美群島の個体群と遺伝的に異なっている上に頭骨の内、上顎骨にある涙骨と口蓋裂の形状、乳頭の数や位置に相違点があるとの報告があり、今後検討を経て別亜種とされる可能性が高い<ref name=yms20161230>{{Cite web|date=2016-12-30|url=http://www.y-mainichi.co.jp/news/30966/|title=八重山のイノシシ 独自の亜種 DNA、頭骨に違い|publisher=八重山毎日新聞社|language=日本語|accessdate=2017-02-19}}</ref>。
 
 
 
[[食性]]は雑食で、[[スダジイ]]等の木の実や小動物([[昆虫類]]や[[ミミズ]]等)を捕食し、夜間に農耕地に出没し、農作物を食害することもある。繁殖期は年に2回(10–12月、4–5月)で、年に1〜2回出産すると考えられている。
 
[[奄美群島]]のリュウキュウイノシシは頻繁に[[ウミガメ]]の卵を食べるようになったことが知られている<ref name=as2013>{{Cite web|date=2013年6月3日|url=http://amamishimbun.co.jp/index.php?QBlog-20130603-4
 
|title=イノシシによる食害か|publisher=奄美新聞社|language=日本語|accessdate=2016年5月10日}}</ref><ref name=wwf2009>{{Cite web|date=2009年1月9日|url=http://www.wwf.or.jp/activities/2009/01/629109.html|title=奄美諸島でのウミガメ産卵調査 実施報告|publisher=WWFジャパン|language=日本語|accessdate=2016年5月10日}}</ref>。
 
 
 
徳之島の個体群は、環境省レッドリストで地域個体群に、鹿児島県版レッドデータブックでも絶滅危惧I類で掲載されており、保護の重要性は高い。西表島には比較的多くの個体が生息するが、森林開発や狩猟により全体的な個体数は減少傾向にある。
 
 
 
* {{絶滅のおそれのある地域個体群}}:徳之島の個体群
 
* 鹿児島県版レッドデータブック  - 亜種:絶滅危惧II類、徳之島の個体群:絶滅危惧I類
 
* 沖縄県版レッドデータブック - 情報不足
 
 
 
=== ブタ ===
 
{{main|ブタ}}
 
 
 
もともと[[ブタ]]は、イノシシが家畜化されるうちに品種化していった動物であり、現代[[中国語]]で「猪」という単語/文字は一般的にブタを意味する。イノシシを表記したい場合、「野猪」と表記する(ブタを特に区別する場合は「家猪」と表記する)。日本列島では縄文時代にイノシシの飼養が行われていたが、ブタは[[弥生時代]]に大陸からすでに家畜化されたブタ(弥生ブタ)が持ち込まれたと考えられている。
 
 
 
== イノシシの利用史 ==
 
=== 世界のイノシシ利用史 ===
 
=== 日本におけるイノシシ利用史 ===
 
[[ファイル:金生遺跡復元住居と配石遺構.JPG|thumb|金生遺跡(配石遺構)]]
 
[[縄文時代]]には[[シカ]]とともに主要な狩猟対象獣であった。[[北海道]]や離島からも骨が出土しこれらの島には人為的に持ち込まれたと考えられている。
 
 
 
[[山梨県]][[北杜市]]大泉町の[[金生遺跡]]は[[八ヶ岳]]南麓に立地する[[縄文時代]]後期の遺跡で、[[配石]]遺構が出土したことが知られる。金生遺跡からは焼けたイノシシ幼獣の[[下顎骨]]がまとまって出土しており、[[馴化]]して[[飼養]]状態において、食用に間引いていたとも考えられている。
 
 
 
イノシシは多産であることから、縄文時代には豊穣の象徴として、縄文時代の精神世界においても重視されていたとされ、[[土器文様]]としてイノシシ装飾が見られる。金生遺跡の焼骨も何らかの[[祭祀]]に関わる遺物であると考えられている<ref>『金生遺跡Ⅱ(縄文時代編)』(山梨県埋蔵文化財センター(1989)、p.229</ref>。
 
 
 
== 食用 ==
 
[[ファイル:100 views edo 114.jpg|120px|thumb|歌川広重「[[名所江戸百景]]」より]]
 
{{nutritionalvalue | name=猪肉(生、狩猟)<ref>[http://ndb.nal.usda.gov/ndb/foods/show/5242 Basic Report:  17158, Game meat, boar, wild, raw] Agricultural Research Service , United States Department of Agriculture , National Nutrient Database for Standard Reference , Release 26 </ref> | water=72.54 g | kcal=122 | protein=21.51 g | fat=3.33 g | carbs=0.00 g | fiber=0.0 g | calcium_mg =12 | phosphorus_mg =120 | vitC_mg =0.0 | thiamin_mg=0.390 | riboflavin_mg=0.110 | niacin_mg=4.000 | vitA_ug =0 | opt1n=[[ビタミンA]]効力 | opt1v=0 IU | satfat =0.990 | monofat =1.300 | polyfat =0.480 | right=1 | source_usda=1 }}
 
{{Main|猪肉}}
 
日本で獣肉食が表向き[[食のタブー|禁忌]]とされた時代も、山間部などでは「'''山鯨'''(やまくじら)」(肉の食感が[[鯨肉]]に似ているため)と称して食されていた。「薬喰い」の別名からもわかるように、滋養強壮の食材とされていた。「[[ライオン|獅子]]に[[ボタン_(植物)|牡丹]]」という成句から、獅子を猪に置き換えて[[牡丹肉]](ぼたんにく)とも呼ばれる<ref name="kotobank_botan">{{Cite web |url= https://kotobank.jp/word/%E7%89%A1%E4%B8%B9%2F%E3%81%95%E3%81%8F%E3%82%89%E8%82%89-897545#E3.81.A8.E3.81.A3.E3.81.95.E3.81.AE.E6.97.A5.E6.9C.AC.E8.AA.9E.E4.BE.BF.E5.88.A9.E5.B8.B3|title= 牡丹/さくら肉|publisher= [[コトバンク]]|accessdate= 2015-12-31}}</ref>。文芸では[[上方落語]]「[[池田の猪買い]]」などに登場する。
 
 
 
[[南西諸島]]の[[奄美大島]]、[[沖縄本島]]、[[西表島]]などにおいては、歴史的にも肉[[食のタブー]]の影響がないまま、リュウキュウイノシシが貴重な[[蛋白質|タンパク]]源としてよく食べられている。[[西郷隆盛]]も奄美大島で好んで食べたとされる。
 
 
 
日本においては、多くがシシ汁、シシ鍋として食べられてきた。近年は[[焼き肉]]、バーベキュー、[[炒める|炒め物]]にすることも増えている。奄美大島では保存性を目的にリュウキュウイノシシ肉の塩漬けも作られ、「ましゅちけぃしし」と呼ばれた。また、味噌漬けにする例もある。
 
 
 
[[イスラーム]]や[[ユダヤ教]]などでは、豚肉と同様にイノシシの肉も忌避される。
 
 
 
=== 食肉加工 ===
 
* イノシシは、と畜場法に基づく検査(と畜検査)の対象にされておらず、食肉として供給する際の疾病確認や解体時における衛生対策などの法定基準は設けられていない。
 
* 捕獲されたイノシシの食肉加工は[[猟師]]が自ら行う場合がほとんどであり、野生のイノシシの肉が流通することはまれである。このため、イノシシ肉の品質や味は、イノシシの健康状態や肉質のほか、加工を行った猟師によって大きく変化する<ref>{{Cite web|url=http://www.naro.affrc.go.jp/karc/prefectural_results/tikusou/025619.html |title=捕獲イノシシ肉呈味成分向上のための処理および熟成法 |publisher=[[農業・食品産業技術総合研究機構|農研機構]] |accessdate=2014-5-10 }}</ref>。イノシシに限らないが、[[狩猟]]によって得られた肉は、当たり外れが大きいため、イノシシ肉を提供する店舗では、イノシシの牧場から仕入れることで、品質を一定にする試みが行われている<ref>{{Cite web|url=http://www.anabukionsen.com/food/sisi/inosisi.html |title=いのしし牧場のご案内 |publisher=穴吹温泉 |accessdate=2014-5-10 }}</ref>。
 
* [[鳥取県]]内では[[2003年]]([[平成]]15年)より市町村の補助金で県内数箇所にイノシシ専用の食肉加工処理施設が設置、現在も稼働中である。
 
* [[群馬県]]では、[[2007年]](平成19年)4月より[[中之条町]]でイノシシ専用の加工施設が設置された。現在「あがしし君」のブランドで販売されている。
 
* [[島根県]]では、イノシシなどの野生獣畜の食肉に起因する[[E型肝炎]]などの健康被害の発生もみられることから、[[2006年]](平成18年)9月、猪肉を安全に供給するシステムを構築するため、[[HACCP]]の概念など食品安全基本法の趣旨を取入れた「猪肉に係る衛生管理ガイドライン」を独自に作成した。
 
* [[佐賀県]][[武雄市]]では[[2009年]]([[平成]]21年)4月に「いのしし課」を新設。それまでの、個体数調整事業に偏りすぎていた対策に、捕獲したイノシシ肉の利活用まで取り組むことで、地域の資源として有効に活用、特産品・ブランド化を目指し食肉加工センター「やまんくじら」と連携して武雄産イノシシ肉のPRをはじめ新たな商品、加工品の共同開発を進めながら販路開拓に努めている。また、地元の商工会議所青年部、商工会青年部やまちおこし・まちづくり団体と協力・連携して、シシ鍋、シシ汁や[[シシリアンライス]]等の試食・振舞を実施しながら地元でのPR、普及に努めている。
 
 
 
=== 食用上の注意 ===
 
* [[E型肝炎]]の[[ウイルス]]を保持していることがあることから、調理する際には十分に加熱処理を行う必要がある。
 
 
 
=== 関連項目 ===
 
* [[日本の獣肉食の歴史]]
 
* [[ぼたん鍋]]
 
 
 
== イノシシ問題 ==
 
[[File:JAPANESE-Wild boar2016.jpg|thumb|車と衝突したニホンイノシシ]]
 
近年、人里に出没するニホンイノシシの数は増加傾向にあり、特に過疎地や高齢者集落において、農林業被害(食害、踏みつけ、掘り起こし)を及ぼすことが問題となっている。とくに山林でドングリの少なくなる8月には水田が格好の採餌対象となる<ref name=hosoi/>。広島県や兵庫県などを始め本州の各地で住宅地付近にまで出没し、民家の庭や路上のゴミを荒らす生活環境被害や、噛み付きなどの人的被害も頻出。イノシシに襲われた結果死亡事故に繋がる場合<ref name=nishi></ref>もあり、行政も対策に頭を悩ませている。近年では線路に進入して列車との衝突事故を起こしダイヤを乱した事例<ref>[http://kyushu.yomiuri.co.jp/local/fukuoka/20120103-OYS1T00317.htm JR筑肥線列車にイノシシ衝突、500人に影響] [[読売新聞]]、2012年1月3日</ref><ref>[http://sankei.jp.msn.com/region/news/111219/wky11121902220002-n1.htm イノシシと電車が衝突 紀勢線2時間半の遅れ 和歌山] MSN産経ニュース、2011年12月18日</ref>もみられる。被害対策としては爆竹音を鳴らしたり、石油臭を利用するなどの方法があるものの、イノシシは高度な学習能力を持つためいずれも継続的な効果は期待できない。完全に防ぐには[[電気柵]]や強固な鉄柵を張るしかないが、経費の問題もありあまり現実的ではない。広島県の[[呉市]]や[[竹原市]]などは防護柵の設置に補助金を支給している。
 
 
 
かつては[[農林水産省]]の補助事業も行われたが、2009年の[[事業仕分け (行政刷新会議)]](WG3)に諮られた際に、「重要な課題であるということは認識しつつも、国(が実施すべき事業)ではない。」<ref>http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov24gijigaiyo/3-47.pdf 鳥獣被害防止総合対策事業(行政刷新会議仕分け会議WG3平成21年11月24日)</ref>との意見が示され、2010年度からは都道府県に対する交付金となった。
 
 
 
[[兵庫県]]の[[六甲山]]では野生のイノシシとの接触機会が多く、1960年代より登山者によって[[餌付け]]が行われるようになり、大規模な餌付け場として「芦屋イノシシ村」が作られるなど、六甲山系全体でイノシシに対して餌付けが行われたが、人馴れしたイノシシによるトラブルが増加し、2002年に[[神戸市]]は全国で初めてイノシシへの給餌などを禁止した'''イノシシ条例'''を制定した<ref name="kodera">小寺祐二 「イノシシへの餌付けとその影響」『野生動物の餌付け問題:善意が引き起こす?生態系攪乱・鳥獣害・感染症・生活被害』 地人書館 2016年 ISBN 9784805209004 pp.71-86.</ref>。
 
 
 
ニホンイノシシの個体数の増加傾向の原因として、畜産用に飼われていたイノシシと[[ブタ]]との間の一代雑種である[[イノブタ]]が飼育中に逃亡し、野生のイノシシと交配し、ブタの多産性質を広めているという説がある。過去にイノシシが絶滅した[[千葉県]]では狩猟目的でイノブタ及びイノシシを放した証言があり、近年出没する個体はその子孫ではないかとする見解もある([http://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/special/mammal/chibamammal/invaders.html 千葉県イノシシ・キョン管理対策基本方針])。[[タケノコ]]の季節には胃内容物の大半がタケノコであり、放置[[竹林]]が問題であるとする説もある<ref name=hosoi/>。中山間地の過疎化による休耕地や[[耕作放棄地]]の広がりがイノシシに格好の餌場や住処を提供し、そのために人里近くまでイノシシが出没するようになったことが原因であり、イノシシの個体数そのものは、従前とあまり変わらないのではないかとの考えもある。耕作放棄地を整備したり再び畑として利用する事で、イノシシが近寄りにくい環境にする取り組みも行われている。
 
 
 
ヨーロッパでは1980年代よりイノシシによる農業被害の対策として、耕作地にイノシシを接近させないために森林内での給餌が行われている。しかし、給餌の恒常化は人の餌に慣れることによって森林の食物資源としての価値を下げてしまうことや、イノシシの個体数の管理リスクが生じるなど問題点も指摘されている<ref name="kodera"/>。
 
 
 
[[小銃|ライフル]]や[[散弾銃]]などを利用した銃猟捕獲は人家近くでの発砲は原則として出来ないため、捕獲範囲が限定されており、[[猟友会]]に所属する[[ハンター]]の高齢化による作業人員の減少により、必ずしも本格的な駆除には至っていない。一般市民が[[わな]]を用いて捕獲する場合は[[狩猟免許]]の取得や自治体への届出が必要であり、実際の駆除開始まで時間や手間がかかることも多い。イノシシのわな猟では主に箱罠やくくり罠が用いられるが、いずれの猟具を用いた場合でも罠に掛かったイノシシの「止め刺し」は、銃器を用いない場合には非常に大きな危険が伴う。例年わなに掛かったイノシシの止め刺しに際しては事故が多発<ref>[http://www.sizenken.biodic.go.jp/wildbird/flash/toukei/07toukei.html インターネット自然研究所 - 鳥獣関係統計の説明・資料]</ref>しており、特にくくり罠の場合には抵抗するイノシシによって[[ワイヤー]]が断裂したり<ref>[http://homepage3.nifty.com/hungryhunter/stat/jiko_h16.html 狩猟により発生した事故概要 平成16年度概要]</ref>、止め刺しに入った際に反撃を受けたり<ref>[http://homepage3.nifty.com/hungryhunter/stat/jiko_h14.html 狩猟により発生した事故概要 平成14年度概要]</ref>、狩猟者自身がワイヤーに巻き込まれるなどによって死亡事故<ref>[http://homepage3.nifty.com/hungryhunter/stat/jiko_h12.html 狩猟により発生した事故概要 平成12年度概要]</ref>に繋がるケースもあり、[[環境省]]や[[地方自治体]]は止めさしの技術向上や銃器による止めさしの要件緩和などが事故防止の喫緊の課題であるとしている<ref>[http://www.env.go.jp/nature/choju/capture/pdf/c1.pdf 環境省 自然環境局 - II 捕獲に関する自治体の現状]</ref>。
 
 
 
[[ドイツ]]ではイノシシとの接触による[[レプトスピラ症]]の感染例が報告されている<ref name="kodera"/>。また、日本のイノシシは高い確率で[[日本脳炎]]ウイルスに感染しているという報告があり、イノシシと人間の接触機会が増えると[[感染症]]伝搬の危険性も増加すると考えられる<ref name="kodera"/>。
 
 
 
[[三重県]][[伊勢市]]の[[伊我理神社]]の[[祭神]]「伊我利比女命」(いがりひめのみこと)は、その名の由来が「猪狩」であり、[[五穀]]を食い荒らすイノシシを狩る女神だとされている<ref>『お伊勢さん125社めぐり』別冊『伊勢人』、[[伊勢文化舎]]、平成20年12月23日、151pp. ISBN 978-4-900759-37-4 (38ページより)</ref>。
 
 
 
== 観光 ==
 
[[静岡県]][[伊豆市]]には、国内唯一のイノシシの[[テーマパーク]]「[[天城いのしし村]]」があったが、観光客減少のため、[[2008年]]([[平成]]20年)[[11月30日]]に閉鎖された。
 
 
 
== 脚注 ==
 
{{脚注ヘルプ}}
 
{{reflist|2}}
 
 
 
== 参考文献 ==
 
{{参照方法|date=2013年4月}}
 
* 山崎京美「イノシシ飼育」『縄文時代の考古学5 人と動物の関わりあい 食料資源と生業圏』同成社、2010年
 
 
 
=== 習性、特徴及びニホンイノシシに関して ===
 
* 阿部永ら著・財団法人自然環境研究センター編 『日本の哺乳類【改訂版】』東海大学出版会、2005年、ISBN 4-486-01690-4。
 
* {{cite book | 和書 | author = [[阿部永]]・石井信夫・伊藤徹魯・金子之史・前田喜四雄・三浦慎吾・米田政明 | editor = 阿部永 監修、財団法人[[自然環境研究センター]] 編集 | title = 日本の哺乳類 | edition = 改訂2版 | date = 2008年7月5日 第1刷発行 | publisher = [[学校法人東海大学出版会|東海大学出版会]] | isbn = 978-4-486-01802-5}}
 
 
 
=== リュウキュウイノシシに関して ===
 
* 沖縄県文化環境部自然保護課編 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、2006年。
 
* 鹿児島県環境生活部環境保護課編 『鹿児島県の絶滅のおそれのある野生動植物-鹿児島県レッドデータブック植物編-』 財団法人鹿児島県環境技術協会、2003年。
 
* 環境省自然環境局野生生物課編『改訂・日本の絶滅のおそれのある野生生物1 哺乳類』 財団法人自然環境研究センター、2002年、ISBN 4-915959-73-2。
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{commons&cat|Sus scrofa|Sus scrofa}}
 
{{wikispecies|Sus scrofa}}
 
{{Wiktionary|猪}}
 
* [[鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律]]
 
* [[イノブタ]]
 
* [[猪子石]]
 
* [[グリンブルスティ]]
 
*[[カリュドーンの猪]]
 
*[[トゥルッフ・トゥルウィス]]
 
* [[日本の哺乳類一覧]]
 
* 狛猪 [[神使]]の一
 
{{Authority control}}
 
 
{{DEFAULTSORT:いのしし}}
 
{{DEFAULTSORT:いのしし}}
 
[[Category:イノシシ科]]
 
[[Category:イノシシ科]]

2019/7/2/ (火) 10:07時点における最新版

イノシシ.jpg

イノシシ(猪・豬、英名: boar 学名:Sus scrofa

偶蹄目イノシシ科。体長 1.1~1.5m。ブタの原種と考えられている。全身茶から黒色の硬い体毛でおおわれる。吻は円筒状に突出し,先端が扁平となり,2つの鼻孔がある。夜行性。草や根菜類を主食とするが,死肉,昆虫類なども食べる。泥浴を好み,泳ぎもうまい。妊娠期間は 115日間で,生れたばかりの子は淡色の縦縞があり,その様子がウリに似ているためうりんぼ,またはうりぼう (瓜坊) と呼ばれる。ヨーロッパ,アジア,北海道を除く日本に分布し,小さな群れをつくって草原にすんでいる。なお,イノシシ科 Suidaeにはほかにイボイノシシカワイノシシモリイノシシなどがいる。



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