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ヨーロッパ南部,地中海中央部に位置する共和国。北はアルプスを挟んで,[[フランス]],[[スイス]],[[オーストリア]],[[スロベニア]]に接する。南は地中海に面する長靴形の半島を中心に,チレニア海を挟んで,サルジニア島とシチリア島の二大島を含む。アルプスにはモンブラン(4807m)やマッターホルン(4478m)など高峰がそびえ,山麓には氷河作用でできたマッジョーレ湖やコモ湖などの湖があって風光美をつくっている。大,小二つのサンベルナール峠やブレンナー峠は中央ヨーロッパに通じ,古来文化の伝播にも重要な役割を果たしてきた。アルプスとアペニン山脈の間にはイタリア最大のポー平原が広がり,穀倉地帯をなしている。半島部はアペニン山脈が走り,チレニア海周辺には火山が多数分布して,地震が多い。
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ヨーロッパ南部,[[地中海]]中央部に位置する共和国。北は[[アルプス]]を挟んで,[[フランス]],[[スイス]],[[オーストリア]],[[スロベニア]]に接する。南は地中海に面する長靴形の半島を中心に,[[チレニア海]]を挟んで,[[サルジニア島]]と[[シチリア島]]の二大島を含む。アルプスには[[モンブラン]](4807m)や[[マッターホルン]](4478m)など高峰がそびえ,山麓には氷河作用でできた[[マッジョーレ湖]]や[[コモ湖]]などの湖があって風光美をつくっている。大,小二つの[[サンベルナール峠]]や[[ブレンナー峠]]は中央ヨーロッパに通じ,古来文化の伝播にも重要な役割を果たしてきた。アルプスと[[アペニン山脈]]の間にはイタリア最大のポー平原が広がり,穀倉地帯をなしている。半島部はアペニン山脈が走り,チレニア海周辺には火山が多数分布して,地震が多い。気候は各地とも夏は高温で著しく乾燥し,降水量の大半が冬に集中する地中海性気候([[温帯冬雨気候]])である。北部は[[大陸性気候]]で冬の気温がかなり低くなるのに対し,南部は冬も温暖である。前8世紀頃フェニキア人やギリシア人が半島南部やシチリア島沿岸に植民して多くの海岸都市を建設し,その後はローマ帝国の中心として繁栄した。帝国崩壊後,5世紀末からゲルマン諸族,[[サラセン]],マジャールが次々に侵入し,中世を通じて小国分立の状態を続けた。この間,ローマは[[教皇]]の座として,カトリック教会の中心的位置を確立した。また 15~16世紀には[[ルネサンス]]の中心であった。1859年から 1860年にかけての対オーストリア独立戦争の結果,統一を果たし,立憲王国となった。第1次世界大戦後,ベニト・[[ムッソリーニ]]が台頭し,[[ファシズム]]国家となったが,第2次世界大戦を経て,1946年国民投票の結果共和制をしいて今日にいたっている。住民の大部分はラテン系のイタリア人で,イタリア語を話し,カトリックの信者。政治制度は二院制の議会による議院内閣制で,元首は大統領。政党は多党制が特色で,連立内閣のかたちをとる。経済は,かつての農業中心から工業に比重を移し,特に北部には工業が集中し,[[トリノ]],[[ミラノ]],[[ジェノバ]]などを中心に,機械,化学,自動車,繊維などが主要工業。これに対して,南部は農業地帯で,[[ナポリ]]のほかに目立った工業地域は形成されず,種々の開発基金の設置にもかかわらず,北部との大きな格差が問題となっている。水力発電と第2次世界大戦後発見されたポー川流域の天然ガス田が重要なエネルギー資源であるが,一般に資源には恵まれていない。[[ヨーロッパ連合]] EUの原加盟国。([[イタリア史]])
 
 
気候は各地とも夏は高温で著しく乾燥し,降水量の大半が冬に集中する地中海性気候(→温帯冬雨気候)である。北部は大陸性気候で冬の気温がかなり低くなるのに対し,南部は冬も温暖である。前8世紀頃フェニキア人やギリシア人が半島南部やシチリア島沿岸に植民して多くの海岸都市を建設し,その後はローマ帝国の中心として繁栄した。帝国崩壊後,5世紀末からゲルマン諸族,サラセン,マジャールが次々に侵入し,中世を通じて小国分立の状態を続けた。この間,ローマは教皇の座として,カトリック教会の中心的位置を確立した。また 15~16世紀にはルネサンスの中心であった。1859年から 1860年にかけての対オーストリア独立戦争の結果,統一を果たし,立憲王国となった。第1次世界大戦後,ベニト・ムッソリーニが台頭し,ファシズム国家となったが,第2次世界大戦を経て,1946年国民投票の結果共和制をしいて今日にいたっている。
 
 
 
住民の大部分はラテン系のイタリア人で,イタリア語を話し,カトリックの信者。政治制度は二院制の議会による議院内閣制で,元首は大統領。政党は多党制が特色で,連立内閣のかたちをとる。経済は,かつての農業中心から工業に比重を移し,特に北部には工業が集中し,トリノ,ミラノ,ジェノバなどを中心に,機械,化学,自動車,繊維などが主要工業。これに対して,南部は農業地帯で,ナポリのほかに目立った工業地域は形成されず,種々の開発基金の設置にもかかわらず,北部との大きな格差が問題となっている。水力発電と第2次世界大戦後発見されたポー川流域の天然ガス田が重要なエネルギー資源であるが,一般に資源には恵まれていない。ヨーロッパ連合 EUの原加盟国。([[イタリア史]])  
 
  
  

2018/7/29/ (日) 12:48時点における最新版

Italia

正式名称 イタリア共和国 Repubblica Italiana
面積 30万1336km2
人口 5986万6000(2013推計)
首都 ローマ

ヨーロッパ南部,地中海中央部に位置する共和国。北はアルプスを挟んで,フランススイスオーストリアスロベニアに接する。南は地中海に面する長靴形の半島を中心に,チレニア海を挟んで,サルジニア島シチリア島の二大島を含む。アルプスにはモンブラン(4807m)やマッターホルン(4478m)など高峰がそびえ,山麓には氷河作用でできたマッジョーレ湖コモ湖などの湖があって風光美をつくっている。大,小二つのサンベルナール峠ブレンナー峠は中央ヨーロッパに通じ,古来文化の伝播にも重要な役割を果たしてきた。アルプスとアペニン山脈の間にはイタリア最大のポー平原が広がり,穀倉地帯をなしている。半島部はアペニン山脈が走り,チレニア海周辺には火山が多数分布して,地震が多い。気候は各地とも夏は高温で著しく乾燥し,降水量の大半が冬に集中する地中海性気候(温帯冬雨気候)である。北部は大陸性気候で冬の気温がかなり低くなるのに対し,南部は冬も温暖である。前8世紀頃フェニキア人やギリシア人が半島南部やシチリア島沿岸に植民して多くの海岸都市を建設し,その後はローマ帝国の中心として繁栄した。帝国崩壊後,5世紀末からゲルマン諸族,サラセン,マジャールが次々に侵入し,中世を通じて小国分立の状態を続けた。この間,ローマは教皇の座として,カトリック教会の中心的位置を確立した。また 15~16世紀にはルネサンスの中心であった。1859年から 1860年にかけての対オーストリア独立戦争の結果,統一を果たし,立憲王国となった。第1次世界大戦後,ベニト・ムッソリーニが台頭し,ファシズム国家となったが,第2次世界大戦を経て,1946年国民投票の結果共和制をしいて今日にいたっている。住民の大部分はラテン系のイタリア人で,イタリア語を話し,カトリックの信者。政治制度は二院制の議会による議院内閣制で,元首は大統領。政党は多党制が特色で,連立内閣のかたちをとる。経済は,かつての農業中心から工業に比重を移し,特に北部には工業が集中し,トリノミラノジェノバなどを中心に,機械,化学,自動車,繊維などが主要工業。これに対して,南部は農業地帯で,ナポリのほかに目立った工業地域は形成されず,種々の開発基金の設置にもかかわらず,北部との大きな格差が問題となっている。水力発電と第2次世界大戦後発見されたポー川流域の天然ガス田が重要なエネルギー資源であるが,一般に資源には恵まれていない。ヨーロッパ連合 EUの原加盟国。(イタリア史