与謝郡
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人口22,752人、面積170.33km²、人口密度134人/km²。(2018年4月1日、推計人口)
下記の2町を含む。
郡域
1897年(明治12年)に行政区画として発足した当時の郡域は、上記2町のほか、概ね下記の区域にあたる。
歴史
地元では「よさぐん」ではなく「よざぐん」と発音されることが多い。2011年3月11日に開通した山陰近畿自動車道与謝天橋立ICは、地元の読み方を尊重して「よざあまのはしだて」と命名されている。また与謝野町内の地名「与謝」は行政上も「よざ」と読まれる。
古代
地名としてのよさは雄略天皇22年に「餘社郡」で初見される。入江の見られる郡域において、湾での「よせあみ」(寄網)漁法が「よさみ」、そして「よさ」へ転訛したものである[1]。
7世紀に丹波国の与射評として設置された[2]。701年に評が郡になり、713年に丹後国が設置されるとこれに属した。
郷
- 宮津郷
- 日置郷
- 拝師郷
- 物部郷
- 山田郷
- 謁叡郷
- 神戸郷
式内社
テンプレート:丹後国与謝郡の式内社一覧神名帳 | 比定社 | 集成 | |||||
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社名 | 読み | 格 | 付記 | 社名 | 所在地 | 備考 | |
凡例を表示 |
近世以降の沿革
知行 | 村数 | 村名 | |
---|---|---|---|
幕府領 | 幕府領 | 9村 | 大島村、大原村、新井村[3]、本坂村、野村、本庄上村、本庄浜村、峠村、畑谷村 |
藩領 | 丹後宮津藩 | 3町 82村 |
宮津[4]、雲原村、与謝村、滝村、金屋村、後野村、加悦町、温江村、加悦奥村、算所村、三河内村、四辻村、幾地村、岩屋村、田中村、有田村、須津村、石川村、明石村、香河村、鍛冶町[5]、猟師町[6]、小田村、喜多村、今福村、宮村、惣村、皆原村、山中村、新宮村、脇村、中村、小寺村、上司町、中津村、小田宿野村、島陰村、田井村、矢原村、獅子村、獅子崎村、波路村、上山田村、下山田村、弓木村、岩滝村、男山村、国分村、溝尻村、小松村、成相寺村、中野村、大垣村、江尻村、難波野村、日置浜村、日置上村、畑村、下世屋村、松尾村、東野村、上世屋村、駒倉村、木子村、須川村[7]、野中村[8]、奥波見村、里波見村、長江村、外垣村、岩ヶ鼻村、田原村、日出村、亀島村、平田村、日ケ谷村、菅野村、本庄宇治村、長延村、蒲入村、野室村、津母村、井室村、六万部村、泊村 |
幕府領・藩領 | 幕府領・宮津藩 | 1村 | 奥波見村 |
- 慶応4年
- 明治初年 - 奥波見村のうち宮津藩領が分立して中波見村となる。(3町93村)
- 明治4年
- 明治8年(1875年) - 惣村の一部(旧・枝郷文珠門前)より文珠村が起立。(3町94村)
- 明治9年(1876年)8月21日 - 第2次府県統合により京都府の管轄となる。
- 明治初年 - 日置浜村・日置上村が合併して日置村となる。(3町93村)
- 明治12年(1879年)4月10日 - 郡区町村編制法の京都府での施行により、行政区画としての与謝郡が発足。郡役所が宮津に設置。
- 明治18年(1885年) - 田中村・有田村が合併して滝馬村となる。(3町92村)
- 明治22年(1889年)4月1日 - 町村制の施行により、下記の町村が発足。(2町22村)
- 宮津町(宮津[9]が単独町制。現・宮津市)
- 城東村 ← 惣村、皆原村、滝馬村、波路村、山中村、宮村、獅子崎村、猟師町、鍛冶町[文珠街道沿いの町地を除く](現・宮津市)
- 栗田村 ← 新宮村、脇村、中村、小寺村、上司町、中津村、小田宿野村、島陰村、田井村、矢原村、獅子村(現・宮津市)
- 上宮津村 ← 小田村、喜多村、今福村(現・宮津市)
- 吉津村 ← 須津村、文珠村、鍛冶町[文珠街道沿いの町地](現・宮津市)
- 石川村(単独村制。現・与謝野町)
- 桑飼村 ← 温江村、明石村、香河村(現・与謝野町)
- 与謝村 ← 与謝村、滝村、金屋村(現・与謝野町)
- 加悦町 ← 加悦町、算所村、加悦奥村、後野村(現・与謝野町)
- 三河内村(単独村制。現・与謝野町)
- 市場村 ← 四辻村、幾地村、岩屋村(現・与謝野町)
- 山田村 ← 上山田村、下山田村(現・与謝野町)
- 岩滝村 ← 弓木村、岩滝村、男山村(現・与謝野町)
- 府中村 ← 国分村、小松村、中野村、大垣村、江尻村、難波野村、成相寺村、溝尻村(現・宮津市)
- 日置村(単独村制。現・宮津市)
- 世屋村 ← 畑村、下世屋村、松尾村、東野村、上世屋村、駒倉村、木子村(現・宮津市)
- 養老村 ← 里波見村、中波見村、奥波見村、長江村、岩ヶ鼻村、外垣村、大島村、田原村(現・宮津市)
- 伊根村 ← 亀島村、平田村、日出村(現・伊根町)
- 朝妻村 ← 大原村、新井村、井室村、六万部村、泊村、津母村、峠村、畑谷村(現・伊根町)
- 本庄村 ← 本庄上村、本庄宇治村、本庄浜村、野室村、長延村、蒲入村(現・伊根町)
- 筒川村 ← 菅野村、野村、本坂村(現・伊根町)
- 野間村 ← 須川村、野中村(現・京丹後市)
- 日ケ谷村(単独村制。現・宮津市)
- 雲原村(単独村制。現・福知山市)
- 明治27年(1894年)10月12日 - 市場村の一部(岩屋)が分立して岩屋村が発足。(2町23村)
- 明治32年(1899年)7月1日 - 郡制を施行。
- 明治35年(1902年)4月1日 - 雲原村の所属郡が天田郡に変更。(2町22村)
- 大正10年(1921年)4月1日 - 岩滝村が町制施行して岩滝町となる。(3町21村)
- 大正12年(1923年)4月1日 - 郡会が廃止。郡役所は存続。
- 大正13年(1924年)9月1日 - 城東村が宮津町に編入。(3町20村)
- 大正15年(1926年)7月1日 - 郡役所が廃止。以降は地域区分名称となる。
- 昭和23年(1948年)4月1日 - 野間村の所属郡が竹野郡に変更。(3町19村)
- 昭和26年(1951年)4月1日 - 上宮津村が宮津町に編入。(3町18村)
- 昭和29年(1954年)
- 昭和30年(1955年)3月1日 - 三河内村・岩屋村・市場村・山田村・石川村が合併して野田川町が発足。(4町)
- 平成18年(2006年)3月1日 - 加悦町・岩滝町・野田川町が合併して与謝野町が発足。(2町)
変遷表
自治体の変遷
明治22年以前 | 明治22年4月1日 | 明治22年 - 昭和19年 | 昭和20年 - 昭和29年 | 昭和30年 - 昭和63年 | 平成1年 - 現在 | 現在 | |||
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宮津町 | 宮津町 | 宮津町 | 昭和29年6月1日 宮津市 |
宮津市 | 宮津市 | 宮津市 | |||
城東村 | 大正13年9月1日 宮津町に編入 | ||||||||
上宮津村 | 上宮津村 | 昭和26年4月1日 宮津町に編入 | |||||||
栗田村 | 栗田村 | 栗田村 | |||||||
吉津村 | 吉津村 | 吉津村 | |||||||
府中村 | 府中村 | 府中村 | |||||||
日置村 | 日置村 | 日置村 | |||||||
世屋村 | 世屋村 | 世屋村 | |||||||
養老村 | 養老村 | 養老村 | |||||||
日ケ谷村 | 日ケ谷村 | 日ケ谷村 | |||||||
加悦町 | 加悦町 | 昭和29年12月1日 加悦町 |
加悦町 | 平成18年3月1日 与謝野町 |
与謝野町 | ||||
桑飼村 | 桑飼村 | ||||||||
与謝村 | 与謝村 | ||||||||
岩滝村 | 大正10年4月1日 町制 岩滝町 |
岩滝町 | 岩滝町 | ||||||
三河内村 | 三河内村 | 三河内村 | 昭和30年3月1日 野田川町 | ||||||
山田村 | 山田村 | 山田村 | |||||||
石川村 | 石川村 | 石川村 | |||||||
市場村 | 明治27年10月12日 市場村 |
市場村 | |||||||
明治27年10月12日 岩屋村 |
岩屋村 | ||||||||
伊根村 | 伊根村 | 昭和29年11月3日 伊根町 |
伊根町 | 伊根町 | 伊根町 | ||||
本庄村 | 本庄村 | ||||||||
筒川村 | 筒川村 | ||||||||
朝妻村 | 朝妻村 | ||||||||
雲原村 | 明治35年4月1日 天田郡に編入 |
天田郡 雲原村 |
昭和30年4月1日 福知山市に編入 |
福知山市 | 福知山市 | ||||
野間村 | 明治32年7月28日 野間村 |
昭和23年4月1日 竹野郡に編入 |
昭和30年3月1日 竹野郡 弥栄町 |
平成16年4月1日 京丹後市 |
京丹後市 | ||||
明治32年7月28日 竹野郡八木村に編入 |
大正14年12月1日 竹野郡 豊栄村 |
竹野郡 豊栄村 |
昭和30年2月1日 竹野郡 丹後町 |
脚注
- ↑ 吉田茂樹『日本古代地名事典』 新人物往来社、2001年、234頁 ISBN 4-404-02950-0
- ↑ 藤原京の藤原宮の北をめぐる外濠から出た木簡に、「与射評大贄伊和?」とある。奈良国立文化財研究所『藤原宮木簡』一、179、奈良国立文化財研究所史料XII、1978年、解説84頁。
- ↑ 以上3村は「旧高旧領取調帳」では後に宮津県の管轄となっているが、本項では「角川」によった。
- ↑ 無高のため「旧高旧領取調帳」には記載なし。本項では便宜的に1町に数える。
- ↑ 記載は鍛冶村。
- ↑ 記載は猟師村。
- ↑ 記載は須川分。
- ↑ 記載は野中分。
- ↑ この時点では宮津柳縄手、宮津京街道、宮津大久保、宮津木ノ部町、宮津京口、宮津京口町、宮津松原町、宮津島崎、宮津鶴賀町、宮津外側、宮津馬場先、宮津中ノ町、宮津吉原、宮津安智、宮津波路、宮津波路町、宮津本町、宮津魚屋町、宮津万町、宮津宮本町、宮津東新浜、宮津小川町、宮津金屋谷、宮津白柏町、宮津杉末町、宮津河原町、宮津住吉町、宮津漁師町、宮津蛭子町、宮津万年町、宮津万年町新地、宮津宮町、宮津池ノ谷、宮津川向町が存在。
参考文献
- 角川日本地名大辞典 26 京都府
- 旧高旧領取調帳データベース