ロシア語
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ロシア語(ロシアご、русский язык [ˈruskʲɪj jɪˈzɨk])
ロシアの公用語であり,また旧ソ連の公用語として用いられ,今日も約2億人の話し手をもつ言語。近い関係にあるウクライナ語 (小ロシア語) やベラルーシ語 (白ロシア語) と区別するために大ロシア語と呼ぶことがある。スラブ語派に属し,ウクライナ語,ベラルーシ語とともに東スラブ語群をなす。 12世紀頃までは古期東スラブ語と呼ぶことのできる言語状態にあったが,13世紀にウクライナ語が分化し,16世紀頃にベラルーシ語が分れた。 11世紀の書簡類から当時の言語を知ることができるが,文章語として長い間用いられてきたのは教会スラブ語で,ロシア語の文章語が確立したのは 18世紀以後のことである。北,中,南の3方言に大別され,中部方言に属するモスクワ方言が標準語となっている。摩擦音・破擦音の多いこと,口蓋化音の系列と非口蓋化音との対立があることが音韻上の特色としてあげられ,名詞・形容詞が6つの格と2つの数に従って曲用すること,動詞に完了体と不完了体というアスペクトの対立があることなどが文法上の特色としてあげられる。ロシア文字を用いる。