ホワイトカラー
ホワイトカラー(White-collar、白い襟のこと。色を意味するcolorではない)とは、一般には頭脳労働をする人、もしくは背広・ネクタイ姿で仕事をする人(総合職)のことを言う。対義語には肉体労働者を指すブルーカラーが挙げられ、関連語にはサラリーマンが挙げられる[1]。
Contents
概要
一般に、頭を使う仕事をする人は、背広を着て仕事をし(白を基調とした)ワイシャツを着用する事が多かったことからこのように呼ぶことが多い。一方、現場で自分の肉体を使って作業する人(現業職)はブルーカラーと呼ばれることが多い。厳密にどの職種がホワイトカラーに相当するかは国、地域、人、話し手、状況、使われ方により異なる。
国、地域、人、話し手、状況、使われ方による差異の例
一般的にブルーカラーとされる溶接工も、工業高校卒業後、見習い時代を終えれば、溶接工の指導、育成に当たるようになり、単純な現場作業でなくなる。独立して社長になればスーツになる。アメリカのホワイトカラーの定義には管理者も入るためこの場合この社長はホワイトカラーとみなすが、イギリスの定義では大学卒業した技術者はホワイトカラーで、高卒の技術者はブルーカラーなのでこの社長はブルーカラーになる。
矛盾
技術系職種の中でも研究開発職は頭を使う仕事であり、学位(博士や修士)をもっている人が多い。そして、これらの職種の人は作業着の上に白衣で実験を行っていることもあれば、ブルーカラーと同じく作業着のままで実験を行っていることもある。後者だけを見れば外見上はブルーカラーである。しかし、頭を使う仕事であるからホワイトカラーともみなせる。
また、公安職(警察官や消防吏員や海上保安官など)は上級職になると、現場から離れて作業服・制服ではなく背広を着用することが多くなるが、これはブルーカラーなのかホワイトカラーなのか定義できない。またそもそも警察官や消防吏員や海上保安官などは、体を動かすと同時に非常に頭を使う仕事(在職中は昇進試験や、職務上で必要な勉強も多い)であり、現場で作業するために制服を着ている下級職のときからブルーカラーなのかホワイトカラーなのか定義しにくい。
医師はホワイトカラーと呼ばれることが多いが、実際は他の医療関係の職業と同様、作業着(白衣)を着て自分の肉体を使って作業をしている。ブルーカラーの定義に十分あてはまる部分がある。
また、営業マンは背広を着ているが、人によっては「あれはホワイトカラーではない」という人もいる。もっとも同時にブルーカラーでもない。
脚注
- ↑ 「ビジネス書」と日本人 、川上恒雄 ,、PHP研究所、2012年3月22日