牧之原市

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牧之原市(まきのはらし)は、静岡県中部に位置する

地理

かつての遠江国の東側に位置しており、現在の行政区分では静岡県中部に属する。

行政区域は駿河湾の海岸線から、の産地として有名な牧之原台地まで及んでおり、市名も牧之原台地が由来となっている。ただしおもな集落は海岸沿いにあり、牧之原台地の人口は市内の総人口の1割程度である。

ほぼ全域が中部電力浜岡原子力発電所の半径20km以内(南端・旧地頭方村の一部は3km圏内)にあり、周辺地域振興対策交付金を受けている。原子力事故リスクや市内の主力企業であるスズキの動向を勘案し、2011年9月26日に市議会は「浜岡原発の永久停止を求める決議」を可決した[1]

市章

牧之原市の市章は、「マ」の文字と駿河湾・牧之原台地などの地勢、そして茶の葉をモチーフに「ふれあい ビタミン あいのまち」うみ・そら・みどりと共に生きると未来を目指し、協調発展する姿を表現している。下部の2つの要素は旧2町をも表現している。

隣接している自治体・行政区

歴史

人口

牧之原市(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より

行政

歴代市長

氏名 就任日 退任日
初-3代 西原茂樹 2005年10月30日 2017年10月29日
4代 杉本基久雄 2017年10月30日 現職

政治

衆議院

選挙区 議員名 党派名 当選回数 備考
静岡県第2区島田市藤枝市焼津市牧之原市

御前崎市(旧御前崎町域)、榛原郡

井林辰憲 自由民主党 3 選挙区


市庁舎

  • 榛原庁舎 〒421-0495 牧之原市静波447番地1
  • 相良庁舎 〒421-0592 牧之原市相良275番地

経済

ファイル:Tea Plantation.jpg
牧之原台地(牧之原市勝田付近)
ファイル:Sagara sun beach.jpg
相良サンビーチ

農業

の栽培が盛ん。深蒸し茶の発祥の地であり、荒茶の生産量は全国1位、茶園の面積も静岡市に次いで全国2位である。温暖な気候と長い日照時間が良質な茶の栽培に適しているため、市内には約2,610ヘクタールの茶園が広がっている。

漁業

市内に地頭方漁港・平田漁港・相良漁港など小さな漁港がいくつかあり、シラス漁などの沿岸漁業が行われている。

相良から御前崎にかけての沿岸は、あらめかじめわかめさがらめEnglish版はばのりなどの海藻の宝庫として知られ、とくに「さがらめ(相良布)」はその名が市内の地名に由来している。しかし、海洋汚染、御前崎港の拡張、乱獲などのため、資源は枯渇寸前の状態にある[2]

工業

市内にスズキの相良工場がある。元々はエンジンの生産工場であったが、2008年秋に年産24万台規模の小型四輪自動車組立工場が建設され、関連施設や部品メーカーの工場を相良工場周辺に集めるなどの計画を含め、2011年までに全体で約1,900億円を投資する計画である[3]。 静岡県企業局の試算によると、スズキ相良工場の拡張の経済波及効果として、工場の生産による雇用誘発効果が県内で21,795人、建設投資、設備投資、工場の生産による牧之原市の税収増が10年間で約160億円見込まれる[4]。税収増は平年ベースで年約20億円となり、牧之原市の平成18年度市税78億円の約2割に相当する。

観光

静波海岸相良サンビーチは東海地方や関東地方からの海水浴客が多く、サーフィンスポットでもある[5]

商業

市場町から発展した川崎(旧・榛原町の中心街)と、城下町から発展した相良は、かつてはともに商業の盛んな町であった。現在は郊外型の大型ショッピングセンターが商業の中心となっている。

姉妹都市・提携都市

海外

姉妹都市

日本国内

姉妹都市
提携都市

主な学校

高等学校

小・中学校

便宜上、一部の御前崎市立の小学校も併記した。 特に明記されていないものは、牧之原市立である。

小学校区 中学校区
相良小学校 相良中学校
菅山小学校
萩間小学校
川崎小学校 榛原中学校
細江小学校
勝間田小学校
坂部小学校
牧之原市菊川市学校組合立

牧之原小学校

牧之原市菊川市学校組合立

牧之原中学校

地頭方小学校 御前崎市牧之原市学校組合立

御前崎中学校

御前崎市立

御前崎小学校

御前崎市立

白羽小学校


障害者教育施設

  • やまばと学園
  • つくしの家・つくしホーム

交通

市内の東名高速道路相良牧之原IC、隣の御前崎市との境にある御前崎港、隣の島田市との境にある静岡空港の、陸・海・空それぞれの交通拠点を結ぶ地域高規格道路金谷御前崎連絡道路の整備が進んでおり、静岡県東遠地域の交通の結節点となりつつある。

空港

2009年6月4日に静岡空港(富士山静岡空港)が開港した。旅客ターミナルビルや管制塔は牧之原市側にある。

鉄道

東海道新幹線静岡駅掛川駅の駅間で牧之原市北部を約 4.4km にわたって通過している。ほとんどがトンネル区間で、静岡空港の真下もトンネルで通過している。在来線の最寄り駅は菊川駅金谷駅及び六合駅

1918年から1968年8月までは、静岡鉄道駿遠線(開業当時は藤相鉄道)が走っていた。

バス

市内にしずてつジャストライン相良営業所榛原車庫(榛原バスターミナル・静波海岸入口)があり、それらを中心としてバス網が形成されている。また2008年3月までの半年間、市でコミュニティバスの試験運行を行った[6][7]

  • 高速バス渋谷ライナー(相良営業所 - 藤枝駅南口 - 富士山静岡空港 - 東名御殿場 - 渋谷駅(渋谷マークシティ)
  • 特急静岡相良線(相良営業所 - 新静岡、このうち吉田IC - 静岡ICは東名高速道路経由)
  • 藤枝相良線(相良営業所 - 藤枝駅南口)
  • 島田静波線(静波海岸入口 - 島田駅・島田市民病院)

以上3路線は榛原総合病院を経由する時間帯が設定されている。

  • 相良御前崎線(自主運行)
  • 相良浜岡線(自主運行)
  • 勝間田線(自主運行)
  • 萩間線(自主運行)
  • 鬼女新田線(自主運行)
  • 菅山線(コミュニティバス)
  • 牧之原線(コミュニティバス)

このうち、相良浜岡線・相良御前崎線が2008年4月1日より御前崎市との共同での自主運行に切り替わった[8]

港湾

重要港湾
地方港湾

道路

公共施設

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

ファイル:Makinohara kusakeiba.JPG
さがら草競馬大会(2014年)
ファイル:Yudennosato.jpg
相良油田・油田の里

出身有名人

その他

市内の町(大字)

  • 大江(おおえ)
  • 大沢(おおさわ)
  • 大寄(おおより)
  • 男神(おかみ)
  • 落居(おちい)
  • 笠名(かさな)
  • 片浜(かたはま)
  • 勝田(かつた)
  • 勝間(かつま)
  • 勝俣(かつまた)
  • 鬼女新田(きじょしんでん)
  • 切山(きりやま)
  • 黒子(くろこ)
  • 西山寺(さいさんじ)
  • 坂口(さかぐち)
  • 坂部(さかべ)
  • 相良(さがら)
  • 汐見台(しおみだい)
  • 静谷(しずたに)
  • 静波(しずなみ)
  • 地頭方(じとうがた)
  • 嶋(しま)
  • 白井(しらい)
  • 新庄(しんしょう)
  • 菅ケ谷(すげがや)
  • 須々木(すすき)
  • 道場(どうじょう)
  • 中(なか)
  • 中西(なかにし)
  • 西萩間(にしはぎま)
  • 仁田(にた)
  • 布引原(ぬのひきはら)
  • 波津(はづ)
  • 東萩間(ひがしはぎま)
  • 蛭ケ谷(ひるがや)
  • 福岡(ふくおか)
  • 細江(ほそえ)
  • 堀野新田(ほりのしんでん)
  • 牧之原(まきのはら)
  • 松本(まつもと)
  • 女神(めかみ)
  • 和田(わだ)


関連項目

脚注

  1. 浜岡原発永久停止、周辺自治体理解示す 牧之原市が決議中日新聞、2011年9月27日
  2. サガラメ(相良布) (PDF) 」 、『Shizuoka Deep Seawater ARC NEWS 豊水』3巻、静岡県水産試験場
  3. スズキ、新小型車工場の総投資額1900億円に上積み(2007年10月15日付 日本経済新聞)
  4. スズキ㈱相良工場増設・拡張等の経済波及効果-雇用は年21,795人(県内)、税収は10年間で県税270億円、市税160億円(2007年12月27日付 静岡県企業局)
  5. 牧之原市観光協会のホームページからhttp://www.makinoharashi-kankoukyoukai.com/contents/taiken/marin/shizunami_beach.html)
  6. コミュニティバスの試験運行がスタート - 牧之原市Webページ
  7. 菅山地区コミュニティバス運行の検討結果について(平成19年度) - 牧之原市Webページ
  8. 御前崎市 自主運行バス(2011年3月17日時点のアーカイブ

外部リンク