公定歩合
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中央銀行が金融機関に対して手形割引や貸し付けを行なう場合に適用する基準金利。金融市場の標準的金利として一般市場金利に大きな影響力をもっており,中央銀行は通貨価値の安定をはかるため公定歩合の変更を行なう。日本では日本銀行法によって,日本銀行が決定・公告を行なう。規制金利時代には市中金利の基準金利として金融政策の中心的役割を果たした。再割引の対象または貸付担保の内容に応じて,多くの種類に分かれていたが,1972年10月以降「商業手形割引歩合ならびに国債(公債),特に指定する債券または商業手形に準ずる手形を担保とする貸付利子歩合」と「その他のものを担保とする貸付利子歩合」の二つに分けられ,前者が一般に公定歩合の代表的指標とみられた。しかし,1994年の金利の完全自由化に伴い公定歩合は政策金利としての意味合いを失い,市場レートの上限を画する役割しか担わなくなった。日本銀行は 2006年8月,「公定歩合」という名称を「基準割引率および基準貸付利率」に変更した。