シェオル

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シェオル(שאול, Sheol)は、ヘブライ語音訳であり、新改訳聖書では「黄泉」の原語である。新改訳聖書の欄外注に記されている。新約聖書ギリシア語は、「ハデス Ἅιδης」「ゲヘナ γεεννα」がこれに相当する原語である。新共同訳聖書では「陰府(よみ)」と訳されている。新共同訳聖書では旧約聖書と新約聖書の訳語を統一して、「陰府」が旧約聖書で65回、新約聖書で10回使われている。[1]


  1. 旧約聖書時代は多くの場合、よみは死人のいる所であり、墓を意味した。(創世記37章35節、42章38節、サムエル記第一2章6節、列王記第一2章6節、ヨブ記14章13節)
  2. 天と対照的な所低い暗いところ。(民数記16章30節、33節、ヨブ記11章8節、詩篇139篇8節)
  3. 悪人の住むところ。(詩篇9篇17節、箴言23章14節)
  4. 新約聖書においては、『新改訳聖書』の定義によれば、「ハデス」は「死者が終末のさばきを待つ中間状態で置かれるところ」で、「ゲヘナ」は「神の究極のさばきにより、罪人が入れられる苦しみの場所」を指す。[2]
  5. 新共同訳聖書』の定義によれば、「死者が集められる場所で、地下にあると思われていた。」とされている。[3]
  6. 新世界訳聖書』では、シェオル、ハデスゲヘナとすべての箇所で音訳されている。エホバの証人は、シェオルをハデスとを同列に置き、人類共通の墓もしくはその領域と定義される。シェオルとハデスおよびゲヘナにいる死者には意識はなく(伝道 9:5)、死者の希望は体の復活であると見なす。ゲヘナの場合、シェオルやハデスとは異なり復活の希望はない(啓示 20:14)[4]

脚注

  1. 『新共同訳聖書』巻末42ページ
  2. 『新改訳聖書、第三版』巻末
  3. 『新共同訳聖書』巻末42ページ
  4. 『聖書は実際に何を教えていますか』 ものみの塔聖書冊子協会、2005年、212頁。

参考文献