三国駅 (大阪府)
三国駅(みくにえき)は、大阪府大阪市淀川区新高三丁目にある、阪急電鉄宝塚本線の駅。駅番号はHK-41。
歴史
開業時は現駅舎の東側に相対式ホーム2面2線[1]を有する地上駅として存在しており、旧駅舎から駅北側の神崎川橋梁にかけて、30km/h制限となる急カーブ区間であった[2]。しかも制限解除位置がホームに入った先にあり、駅北端にある改札に最大限近づけるため、ホームうしろ寄り(北寄り)に停車する梅田方面(南)行きの普通や準急[3]は、駅を発車する際に30km/hまで加速したら一旦加速をやめ、制限区間を抜け出してから再加速と無駄な運転操作が必要だった。この運転操作は駅停車時の停止位置を梅田寄り(南寄り)に移動させたことで解消されたが、1990年代に曲線改良を兼ねた高架化工事を実施、駅舎を現在の場所へ完全移転させることにより速度制限自体を解消した。高架化後は最高速度(当初は90km/h、のちに100km/hに向上)で通過できるようになり、後にダイヤ改正が実施されている。
- 1910年(明治43年)3月10日 - 箕面有馬電気軌道(後の阪急電鉄)宝塚本線の営業開始と同時に開業[4][5]。
- 1998年(平成10年)7月20日 - 下り線のみ高架線へ切り替え。新駅舎供用開始[5]。
- 2000年(平成12年)3月20日 - 上り線高架線へ切り替え[5]。
- 2003年(平成15年)4月1日 - 駅に直結する駅ビル「Viewl(ヴュール)阪急三国」が開業。
- 2009年(平成21年) - 駅東口にロータリーが完成。駅前の再開発が終了。
- 2013年(平成25年)12月21日 - 駅番号導入。
駅構造
島式ホーム1面2線を有する高架駅。分岐器や絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。ホームは3階にある。改札・コンコースは2階にあり、駅ビル「Viewl(ヴュール)阪急三国」と改札外で直結している。
のりば
号線 | 路線 | 方向 | 行先 |
---|---|---|---|
1 | ■宝塚本線 | 下り | 宝塚・川西能勢口・石橋・箕面方面 |
2 | ■宝塚本線 | 上り | 大阪(梅田)・神戸・京都・北千里方面 |
利用状況
2016年(平成28年)のある特定日の1日乗降人員は27,912人である。阪急電鉄全体では、第34位である。
近年の1日利用状況推移は下記の通り。
年度 | 特定日 | 1日平均 乗車人員[6] |
出典 | |
---|---|---|---|---|
乗降人員 | 乗車人員 | |||
1990年 | 32,283 | 16,182 | 19,251 | [7] |
1991年 | - | 20,825 | ||
1992年 | 30,751 | 15,787 | 18,918 | [8] |
1993年 | - | 19,374 | ||
1994年 | - | 18,540 | ||
1995年 | 29,742 | 14,660 | 17,761 | [9] |
1996年 | 30,355 | 14,892 | 18,197 | [10] |
1997年 | 30,867 | 15,130 | 17,032 | [11] |
1998年 | 28,735 | 14,165 | 15,960 | [12] |
1999年 | - | 15,599 | ||
2000年 | 28,350 | 14,320 | 15,337 | [13] |
2001年 | 28,028 | 13,972 | 15,297 | [14] |
2002年 | 27,572 | 13,925 | 15,018 | [15] |
2003年 | 28,051 | 13,942 | 14,836 | [16] |
2004年 | 27,989 | 13,939 | 14,548 | [17] |
2005年 | 27,865 | 13,902 | 15,346 | [18] |
2006年 | 28,808 | 14,377 | 14,890 | [19] |
2007年 | 28,220 | 14,062 | 15,304 | [20] |
2008年 | 26,734 | 13,306 | 14,687 | [21] |
2009年 | 26,367 | 13,112 | 14,182 | [22] |
2010年 | 25,835 | 12,904 | 14,154 | [23] |
2011年 | 25,903 | 12,904 | 14,150 | [24] |
2012年 | 25,198 | 12,522 | 14,156 | [25] |
2013年 | 25,835 | 13,031 | 14,018 | [26] |
2014年 | 26,342 | 13,139 | 14,398 | [27] |
2015年 | 26,940 | 13,398 | 15,137 | [28] |
2016年 | 27,912 | 13,945 | 14,924 | [29] |
駅周辺
駅の北側を神崎川が流れている。なお、川の手前は大阪市淀川区であるが、川を越えると豊中市になる。東側には「サンティフルみくに」と呼ばれる商店街がある。周辺地域は2009年まで区画整理・再開発が実施され、駅東口はロータリーが完成し、西口には高層マンションが林立し駅周辺は大きく変貌を遂げた。
- Viewl(ヴュール)阪急三国
- フレスコ三国店(1階)
- Coo'sConservo(クーズコンセルボ)阪急三国店
メディカルセンタ
セガミ薬局阪急三国店
メディカルセンター(3階・4階) - 科・眼科・皮膚科・耳鼻咽喉科・眼科・整形外科・産婦人科の各診療所が入居。
- 大阪地方裁判所 執行部・事務局出納第二課
- 大阪文化服装学院
- 淀川区医師会看護専門学校
- 大阪市立三国中学校
- 大阪市立三国小学校
- 大阪市立宮原小学校
- 大阪市立新高小学校
- 大阪三国町郵便局、大阪三国本町郵便局、淀川西三国二郵便局、淀川新高郵便局
- 東淀川病院
- 北大阪病院
- マックスバリュ 淀川三国店
- ライフ 新大阪店、西宮原店、三国橋店
- エディオン 三国店
- ホームセンターコーナン 東三国店
- アルゴセブン
- エディオン 豊中店
- ベビーザらス 豊中店
バス路線
駅前のロータリーに大阪シティバスの三国駅前停留所、駅西側の国道176号に阪急バスの新三国橋停留所がある。
三国駅前(大阪シティバス)
新三国橋(阪急バス)
- 11系統(阪北線):日出町・上津島経由 阪急園田 行 / 日出町経由 上津島 行 / 梅田 行
- 13系統(阪北線):日出町・豊中経由 箕面 行 / 日出町経由 豊中 行 / 梅田 行
- 63系統(阪北線):日出町・豊中・柴原駅経由 箕面 行 / 梅田 行
- 160系統(阪北線):日出町・豊中・蛍池経由 大阪国際空港 行 / 新大阪 行
その他
- シンガーソングライターのaikoのシングル「三国駅」は2005年2月16日に発売された。シングル発売前日の2月15日から同月28日まで駅構内は約100枚のパネルやポスターで埋め尽くされたが、そのうちほとんどが盗まれるという“事件”も発生した。
- 旧駅舎の「ツチヤ工務店」の広告は『探偵!ナイトスクープ』(ABCテレビ)で取り上げられたことがあり、番組DVDソフトにも収録されている。なお、この広告は高架化に伴い撤去され現存しないが、ポケット時刻表に同じ広告が出ている。
- 全盲の落語家・笑福亭伯鶴が2008年12月1日23時ごろ、仕事の打ち合わせからの帰宅途中にホームと電車の間に足を踏み外し10メートル程引きずられ、両足骨折や脳挫傷などで入院。一時は意識不明の重体となっていたが、1か月後に意識を回復し2009年4月末に病院を退院。同年8月8日には8か月ぶりに舞台に復帰した。この事故を契機として、ホーム上の白線を撤去し、接近放送でも「白線の内側に…」から「黄色い線の内側に…」(後に「黄色い点字ブロックの内側に…」)に差し替えられた。
隣の駅
脚注
- ↑ 阪急三国駅旧駅舎
- ↑ 山下ルミ子 『阪急宝塚線・能勢電鉄 街と駅の1世紀』 彩流社〈懐かしい沿線写真で訪ねる〉、2013年、16-17。ISBN 978-4-7791-1724-4。
- ↑ 1997年までの準急および1997年から2000年までの通勤準急は三国駅に停車していた
- ↑ 曽根悟(監修) 『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 大手私鉄』11号 阪急電鉄 1、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2010-10、14-15。ISBN 978-4-02-340141-9。
- ↑ 5.0 5.1 5.2 『阪急コレクション』 阪急電鉄株式会社コミュニケーション事業部〈阪急ワールド全集 1〉、2000年、128-135。ISBN 4-89485-038-9。
- ↑ 大阪市統計書
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成3年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成5年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成8年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成9年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成10年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成11年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成13年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成14年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成15年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成16年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成17年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成18年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成19年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成20年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成21年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成22年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成23年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成24年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成25年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成26年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成27年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成28年) (PDF)
- ↑ 大阪府統計年鑑(平成29年) (PDF)