遠敷川
遠敷川(おにゅうがわ)は福井県の小浜市を流れ北川に注ぐ一級河川である。和銅5年712年までは「小丹生」と書かれていたという遠敷を流れる。
地理
若狭国の最高峰である百里ヶ岳に源を発し北流する。中流には鵜の瀬を始め多くの文化財があり、松永川と合流し北川へ注ぐ。
上根来水源の森
源流域は林野庁により「上根来水源の森」として水源の森百選[1]。に選定されている。
山岳 | 面積(ha) | 標高(m) | 人工林(%) | 天然林(%) | 主な樹種 | 林齢(年) | 制限林 | 種類 | 流量(m3/日) |
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百里ヶ岳 | 283 | 340~931 | 61 | 39 | スギ・ブナ・トチノキ・ナラ | 17~70 | 水源かん養保安林 | 遠敷川へ流水 | 475 |
遠敷川の最終集落である、上根来集落の上流に位置し上流では簡易水道上水道の水源として使用している。また堰で取水し小浜市の灌漑等を供給している。 中流では、森で蓄えられた水が名水百選に選ばれた「鵜の瀬の水」となっている。
- 所在地:福井県小浜市上根来39号字大谷
鵜の瀬
鵜の瀬(うのせ)は、中流にある淵である。1985年(昭和60年)名水百選に選定された[2]。
概要
2羽の白い鵜と黒い鵜が羽を休めた木の跡から、湧水が満ちあふれたのがはじまりという記録が残っている 遠敷川が左に向きを変える深緑の淵を指し[3]親水公園、および鵜の瀬の歴史やお水送りの神事などが展示されている「鵜の瀬公園資料館」[4]が整備されている。
天平の昔、若狭の神願寺(神宮寺)から奈良の東大寺にゆかれた印度僧実忠和尚が大仏開眼供養を指導で、753年(天平勝宝5年)に二月堂を創建し修二会を始められ、すべての神々が参列されたのに、若狭の遠敷明神(彦姫神)のみは見えず、ようやく二月十二日(旧暦)夜中一時過ぎに参列された。それは川漁に時を忘れて遅参されたので、そのお詫びもかねて、若狭より二月堂の本尊へお香水の閼伽水を送る約束をされ、そのとき二月堂の下の地中から白と黒の鵜がとび出て、その穴から泉が湧き出たのを若狭井と名付けその水を汲む行事が始まり、それが有名な「お水取り」である。その若狭井の水源がこの鵜の瀬の水中洞穴で、その穴から鵜が奈良までもぐっていったと伝える。この伝説信仰から地元では毎年三月二日夜この淵へ根来八幡の神人と神宮寺僧が神仏混淆の「お水送り」行事を行う習いがある。「鵜の瀬」由緒記 案内板より
お水送りの神事
毎年3月2日に奈良東大寺東大寺二月堂の修二会に先駆けて行われる、閼伽水を献じるお水送りの神事の場所として観光名所となっている。
交通
脚注
関連項目
外部リンク
- 河川整備基本方針・北川水系
- 鵜の瀬(ふくいドットコム)
- 鵜の瀬(小浜市)
- 鵜の瀬(小浜市観光協会)