「インピーダンス」の版間の差分
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− | 正弦波電源が加えられた電気回路 (交流回路) の端子における電圧,電流の関係を与える複素数。インピーダンスの逆数を[[アドミタンス]]という。正弦波定常状態にある回路端子の電圧,電流の複素数表示をそれぞれ,<i>V</i>,<i>I</i>,インピーダンスを <i>Z</i>,アドミタンスを <i>Y</i>とすると,<i>Z</i>=1/<i>Y</i>=<i>V</i>/<i>I</i>で定義される。すなわち,インピーダンスは交流回路に拡張された抵抗であり,交流回路ではインピーダンスを用いることで[[オームの法則]]が成立する。一方,特に複素数の絶対値 (大きさ) のことだけをインピーダンスと呼ぶこともあり,このときの単位はオーム,記号はΩである。回路のインピーダンス, | + | 正弦波電源が加えられた電気回路 (交流回路) の端子における電圧,電流の関係を与える複素数。インピーダンスの逆数を[[アドミタンス]]という。正弦波定常状態にある回路端子の電圧,電流の複素数表示をそれぞれ,<i>V</i>,<i>I</i>,インピーダンスを <i>Z</i>,アドミタンスを <i>Y</i>とすると,<i>Z</i>=1/<i>Y</i>=<i>V</i>/<i>I</i>で定義される。すなわち,インピーダンスは交流回路に拡張された抵抗であり,交流回路ではインピーダンスを用いることで[[オームの法則]]が成立する。一方,特に複素数の絶対値 (大きさ) のことだけをインピーダンスと呼ぶこともあり,このときの単位はオーム,記号はΩである。回路のインピーダンス, |
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+ | において実数部は[[電気抵抗]],虚数部は[[リアクタンス]]という。たとえば,正弦波の角周波数がωである場合,抵抗 <i>R</i>,静電容量 <i>C</i>のコンデンサ,[[自己インダクタンス]] | ||
<i>L</i>のコイルを直列に接続した回路のインピーダンスは,<i>R</i>+<i>j</i>(ω<i>L</i>-1/ω<i>C</i>)である。回路のインピーダンスやアドミタンスを総称してインミタンスと呼ぶ。インピーダンスの概念は機械振動システムに対しても拡張され,これを力学的インピーダンスまたは機械インピーダンスという。このとき電気回路の電圧,電流に対応する変数は力や速度である。 | <i>L</i>のコイルを直列に接続した回路のインピーダンスは,<i>R</i>+<i>j</i>(ω<i>L</i>-1/ω<i>C</i>)である。回路のインピーダンスやアドミタンスを総称してインミタンスと呼ぶ。インピーダンスの概念は機械振動システムに対しても拡張され,これを力学的インピーダンスまたは機械インピーダンスという。このとき電気回路の電圧,電流に対応する変数は力や速度である。 | ||
2018/10/28/ (日) 21:27時点における版
インピーダンス(英: impedance)
正弦波電源が加えられた電気回路 (交流回路) の端子における電圧,電流の関係を与える複素数。インピーダンスの逆数をアドミタンスという。正弦波定常状態にある回路端子の電圧,電流の複素数表示をそれぞれ,V,I,インピーダンスを Z,アドミタンスを Yとすると,Z=1/Y=V/Iで定義される。すなわち,インピーダンスは交流回路に拡張された抵抗であり,交流回路ではインピーダンスを用いることでオームの法則が成立する。一方,特に複素数の絶対値 (大きさ) のことだけをインピーダンスと呼ぶこともあり,このときの単位はオーム,記号はΩである。回路のインピーダンス,
において実数部は電気抵抗,虚数部はリアクタンスという。たとえば,正弦波の角周波数がωである場合,抵抗 R,静電容量 Cのコンデンサ,自己インダクタンス
Lのコイルを直列に接続した回路のインピーダンスは,R+j(ωL-1/ωC)である。回路のインピーダンスやアドミタンスを総称してインミタンスと呼ぶ。インピーダンスの概念は機械振動システムに対しても拡張され,これを力学的インピーダンスまたは機械インピーダンスという。このとき電気回路の電圧,電流に対応する変数は力や速度である。
関連項目