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| SWIFTコード =  
 
| SWIFTコード =  
 
| 事業内容 = [[ディーゼルエンジン]]・[[発電機]]などの製造・販売
 
| 事業内容 = [[ディーゼルエンジン]]・[[発電機]]などの製造・販売
| 代表者 = Tom Linebarger ([[会長]]兼[[最高経営責任者|CEO]])
+
| 代表者 =
| 資本金 = 22億1000万[[アメリカ合衆国ドル|US$]](2017年12月)
 
| 売上高 = 連結 204億2800万US$(2017年12月期)
 
| 営業利益 = 連結 23億6500万US$(2017年12月期)
 
| 純利益 = 連結 9億9900万US$(2017年12月期)
 
| 総資産 = 連結 180億7500万US$(2017年12月期)
 
| 従業員数 = 約55,000人(2016年)
 
| 決算期 = [[12月31日|12月末日]]
 
 
| 主要株主 =  
 
| 主要株主 =  
| 主要子会社 = Cummins Power Systems LLC<BR/>Cummins Turbo Technologies Ltd.<BR/>Cummins Emission Solutions Inc.<BR/>Cummins Filtration Inc.
+
| 主要子会社 =
| 関係する人物 = Clessie Cummins(創業者兼技術者)<BR/>William Irwin(創業時の投資家)
 
 
| 外部リンク = [http://www.cummins.com/ www.cummins.com]
 
| 外部リンク = [http://www.cummins.com/ www.cummins.com]
 
| 特記事項 =  
 
| 特記事項 =  
 
}}
 
}}
'''カミンズ'''({{lang|en|Cummins Inc.}})は[[アメリカ合衆国]]の[[ディーゼルエンジン]]メーカー。[[1919年]]創業。
+
'''カミンズ'''({{lang|en|Cummins Inc.}})
 
 
本社は[[インディアナ州]][[コロンバス (インディアナ州)|コロンバス]]にある。ディーゼルおよび[[天然ガス]]エンジン、発電機、ディーゼルエンジン用各種コンポーネントの生産・販売・アフターサービスを行っている。
 
 
 
== 概要 ==
 
190以上の国と地域に600以上の販売会社・代理店、7200店以上のディーラー、約55000人の従業員を擁する(2016年)、国際的ディーゼルエンジンメーカー。[[ニューヨーク証券取引所]]に上場しており、[[2017年]]12月期の売上高は204億2800万US$、純利益は9億9900万US$<ref>{{Cite web|url=http://media.corporate-ir.net/media_files/IROL/11/112916/2017%20Cummins%20Inc.%2010-k.pdf|title=2017 Annual Report on 10-K Form|accessdate=2018-4-15|langage=英語|format=PDF}}</ref>。アメリカ国外での売上高が全体の約46%を占める(2017年)。
 
 
 
エンジン事業では[[排気量]]2.8 - 95Lのディーゼルおよび天然ガスエンジンのサプライヤーとして国際的に大きなシェアを持つ。[[北アメリカ]]での大型トラック用エンジンの[[市場占有率]]は約38%を占める(2017年)<ref>{{Cite web|url=http://www.ttnews.com/articles/cummins-top-overall-supplier-class-8-diesel-engines-2017|title=Cummins Top Overall Supplier of Class 8 Diesel Engines in 2017|publisher=Transport Topics|accessdate=2018-4-15|langage=英語}}</ref><ref>アメリカの大型商用車メーカーは、純正エンジン以外にカミンズなどの社外メーカーのエンジンを別途設定していることが多い。</ref>。
 
 
 
エンジン本体のほか、発電機や各種コンポーネント事業も展開している。発電機は“Onan”(Cummins Power Systems社)、[[ターボチャージャー]]は“Holset”(Cummins Turbo Technologies社)、[[エアクリーナー]]などのフィルター類は“Fleetguard”(Cummins Filtration社)のブランド名を持つ。
 
 
 
==拠点==
 
=== 海外拠点・現地法人 ===
 
* [[ヨーロッパ|欧州]] : {{GBR}} [[ノーサンプトンシャー州]]
 
* [[アジア]] : {{SIN}}、{{KOR}} [[ソウル特別市|ソウル]]、{{CHN}}[[北京]]
 
* [[南アメリカ|南米]] : {{BRA}} [[サンパウロ市|サンパウロ]]
 
* [[オセアニア|南太平洋地区]] : {{AUS}} [[ビクトリア州]]
 
 
 
=== 主要生産拠点 ===
 
* {{USA}}
 
** [[コロンバス (インディアナ州)]]
 
** シーモア (インディアナ州)
 
** [[ロッキーマウント (ノースカロライナ州)]]
 
** [[ジェームズタウン (ニューヨーク州)]]
 
* {{GBR}}
 
** [[ダーリントン]] ([[イングランド]])
 
** ダベントリー (イングランド)
 
* {{BRA}} サンパウロ
 
* {{MEX}} [[サン・ルイス・ポトシ]]
 
* {{IND}}
 
** [[プネー]]
 
** [[ジャムシェードプル]] ※[[タタ・モーターズ|タタ]]・カミンズ(Tata Cummins Pvt. Ltd.)
 
* {{CHN}}
 
** [[襄陽市]] ※[[東風汽車|東風]]カミンズエンジン(东风康明斯发动机有限公司)
 
** [[北京市]] ※北京[[福田汽車|福田]]カミンズエンジン(北京福田康明斯发动机有限公司)
 
** [[重慶市]] ※重慶カミンズエンジン(重庆康明斯发动机有限公司)
 
** [[西安市]] ※西安カミンズエンジン(西安康明斯发动机有限公司)
 
* {{JPN}} [[栃木県]][[小山市]] ※[[小松製作所|コマツ]]カミンズエンジン株式会社
 
* {{RUS}} [[ナーベレジヌイェ・チェルヌイ]] ([[タタールスタン共和国]]) ※カミンズ・[[KAMAZ|カマ]](ЗАО Камминз КАМА)
 
* {{TUR}} [[イズミル]] ({{仮リンク|BMC Sanayi ve Ticaret A.Ş.|tr|BMC Sanayi ve Ticaret A.Ş.}}による[[ライセンス生産]]
 
※は合弁会社による生産。
 
 
 
== 略歴 ==
 
 
 
1919年に創業者のクレシー・ライル・カミンズ ([[w:en:Clessie Cummins| Clessie Lyle Cummins]] 1888-1968) が、カミンズ・エンジン社を設立したことに始まる。
 
 
 
カミンズは[[1908年]]からしばらくの間、コロンバスの[[銀行|銀行家]]で[[投資家]]でもあったウィリアム・グラントン・アーウィン(William Glanton Irwin 1866-1943)の自家用車運転手を勤めていたことがあったが、次世代の[[内燃機関]]であったディーゼルエンジン開発に強い関心を抱いており、アーウィンに懇請したことでその後援を得て、エンジン開発事業に乗り出したのである。
 
 
 
当初は[[オランダ]]のHvid社の[[ライセンス]]供与を受けた6馬力の農業用エンジンを生産した。この小型エンジンは流通大手[[シアーズ・ローバック]]でも扱われた。
 
 
 
高速エンジンの大型化を図ったカミンズ社であったが、[[1924年]]には[[船|船舶]]用エンジン開発に失敗して[[倒産]]の危機に瀕する。それでも辛うじて事業の継続を得、この過程で、技術者のヌードセン (H.L. Knudsen) の協力をも得て効率に優れる直噴式高速ディーゼルエンジンの開発を進展させた。
 
 
 
[[1929年]]には、[[パッカード]]の中古[[リムジン]]に、自社製のディーゼルエンジンを搭載した試作車をウィリアム・アーウィンが運転し、[[ニューヨーク]]の[[モーターショー|自動車ショー]]に直接乗り付けて出展した。特製パッカードはディーゼルエンジンならではの経済性を発揮し、「1ドル39セント(当時)の燃料費でインディアナ州からニューヨーク市へ行けた」とアピールされた。これによって市場の評価を得たことで、カミンズ社は自動車用エンジンメーカーとしても販路を広げることになり、経営はようやく軌道に乗った。小型船舶や[[貨物自動車|トラック]]用のエンジン開発などの実績を積み、[[第二次世界大戦]]中はアメリカを筆頭とする[[連合国 (第二次世界大戦)|連合国]]軍に各種の軍用エンジンとして採用された。
 
 
 
[[1950年代]]はアメリカにおける[[州間高速道路]]網の拡充を受けて、大いに業績を伸ばした。出力・経済性のみならず、耐久性・信頼性にも優れていることが評価されて、多くの大型トラック・メーカーから標準エンジンとして採用され、当時で売上高は1億USドルにも達している。またこの時期に[[インディ500]]にも参戦、[[1952年]]には[[ターボチャージャー|ターボ]]・ディーゼルエンジンを搭載する「カミンズ・ディーゼル・スペシャル」(レース史上初のターボカー)で[[ポールポジション]]を獲得した。
 
 
 
さらに1950年代以降はアメリカ国外にも大々的に進出し、自社工場および合弁会社の生産拠点を世界各地に設置したことで、98か国2,500箇所にサービス拠点を擁するまでになった。
 
 
 
== エンジンラインアップ ==
 
=== 汎用タイプ ===
 
[[ファイル:Cummins_IAA_2016_%281%29_Travelarz.JPG|thumb|200px|2016年IAA国際商用車ショーのカミンズブース。“L9N”は天然ガスエンジンである。]]
 
[[ファイル:Cummins_Engine_%28LKW%29.jpg|thumb|200px|ISB6.7エンジン(Euro 5仕様)]]
 
カミンズの汎用ディーゼルエンジンは、自動車<ref>ピックアップトラックを除いた商用車全般や[[キャンピングカー|モーターホーム]]を指す。</ref>向けのオンロードエンジンとそれ以外の産業用途の{{仮リンク|ノンロードエンジン|en|Non-road engine}}に大別される。前者が“Interact System”シリーズでエンジン型式が“IS*”、後者が“Quantum System”シリーズで型式は“QS*”となる(N14系などの旧世代エンジンはこれに該当しない)。その次位の数字はおおよその排気量をリットルで示しており、15LクラスのXシリーズの型式名を指す場合オンロードが“ISX15”、ノンロードが“QSX15”となる。ただし、2017年以後の新たな排出ガス規制適合エンジンにはオンロード/ノンロードの区別がなくなり双方X15、B6.7などと表記する。なお、原設計が1970年代以前のエンジンは型式表記方法が異なり、排気量を立方インチで表し、[[ターボチャージャー|ターボ]]には“T”、[[インタークーラー|アフタークーラー]]には“A”を付ける(NTA-855、VTA-903、VTA-1710など)。
 
 
 
汎用エンジンはオンロード/ノンロード用途ともに、ブロック全体が赤く塗装されているのが特徴である(旧世代エンジンは除く)。旧カミンズ・マークルーザー・ディーゼル社<ref>{{仮リンク|マーキュリー・マリン|en|Mercury Marine}}社との合弁会社。2012年4月解散。</ref>製など、一部の船舶用エンジンはブロックが白く塗装されている。
 
 
 
ディーゼルエンジンをベースとした[[オットーサイクル]]式天然ガスエンジンもラインアップされており、型式末尾に“G”または“N”が付く。
 
 
 
以下、主要なノンロードエンジンを挙げる。すべて[[4ストローク機関|4ストローク]]の直噴式でターボ・アフタークーラー付きである。
 
{| class="wikitable" style="text-align: center;"
 
!colspan=11|ノンロードディーゼルエンジンラインアップ(2017年現在)<br>[https://cumminsengines.com/ cumminsengines.com/]、[https://cumminsengines.com/brochure-download.aspx?brochureid=310 Customer-Inspired Solutions. Cummins Tier 4 Final.]を基に作成
 
|-
 
!型式名
 
!シリンダ配列
 
!ボア×ストローク<br>[mm]
 
!総排気量<br>[cc]
 
!定格出力<ref name=max>同一型式中の最大値</ref><br>[kW(HP)]
 
!最大トルク<ref name=max/><br>[N・m(lb-ft)]
 
!燃料噴射方式
 
!過給器
 
!排気ガス低減方法
 
!適合排出ガス規制<br>米国/欧州
 
!備考
 
|-
 
|'''QSF2.8'''
 
|rowspan=3|[[直列4気筒]]
 
|94 x 100
 
|2,775
 
|55(74)
 
|300(221)
 
|rowspan=4|HPCR<ref>High Pressure Common Rail:コモンレール</ref>
 
|rowspan=2|WGT<ref>Wastegate Turbocharger:[[ウェイストゲートバルブ|ウェイストゲート]]型ターボ</ref>
 
|[[排気再循環|EGR]],DOC<ref>Diesel Oxidation Catalyst:ディーゼル酸化触媒</ref>
 
|rowspan=7|Tier 4 Final/Stage IV
 
|
 
|-
 
|'''QSF3.8'''
 
|102 x 115
 
|3,758
 
|97(130)
 
|488(360)
 
|rowspan=4|EGR,DOC,[[尿素SCRシステム|SCR]]
 
|
 
|-
 
|'''QSB4.5'''
 
|rowspan=2|107 x 124
 
|4,460
 
|129(173)
 
|705(520)
 
|rowspan=3|[[可変ノズルターボ|VGT]]
 
|
 
|-
 
|'''QSB6.7'''
 
|rowspan=6|[[直列6気筒]]
 
|6,690
 
|231(310)
 
|1,030(760)
 
|
 
|-
 
|'''QSL9'''
 
|114 x 145
 
|8,880
 
|298(400)
 
|1,627(1,200)
 
|rowspan=3|XPI<ref>Xtra-High Pressure Injection:コモンレール([[スカニア]]との共同開発品)</ref>
 
|
 
|-
 
|'''QSG12'''
 
|132 x 144
 
|11,823
 
|382(512)
 
|2,305(1,700)
 
|WGT
 
|[[ディーゼル微粒子捕集フィルター|DPF]],SCR
 
|
 
|-
 
|'''QSX15'''
 
|137 x 169
 
|14,947
 
|503(675)
 
|2,779(2,050)
 
|VGT
 
|EGR,DPF,SCR
 
|
 
|-
 
|'''QSK19'''
 
|159 x 159
 
|18,942
 
|597(800)
 
|
 
|rowspan=8|MCRS<ref>Modular Common Rail Fuel System:コモンレール</ref>
 
|rowspan=8|WGT
 
|rowspan=8|SCR
 
|rowspan=2|Tier 4 Final/Stage IIIB
 
|横型はQSK19-R
 
|-
 
|'''QSK23'''
 
|170 x 170
 
|23,151
 
|809(1,085)
 
|
 
|
 
|-
 
|'''QST30'''
 
|rowspan=2|[[V型12気筒]]
 
|140 x 165
 
|30,479
 
|1,119(1,500)
 
|
 
|rowspan=5|Tier 4 Final/Stage IV
 
|
 
|-
 
|'''QSK38'''
 
|rowspan=2|159 x 159
 
|37,884
 
|1,193(1,600)
 
|
 
|
 
|-
 
|'''QSK50'''
 
|rowspan=2|[[V型16気筒]]
 
|50,512
 
|1,864(2,500)
 
|
 
|
 
|-
 
|'''QSK60'''
 
|159 x 190
 
|60,361
 
|2,237(3,000)
 
|
 
|
 
|-
 
|'''QSK78'''
 
|[[V型18気筒]]
 
|170 x 190
 
|77,627
 
|2,610(3,500)
 
|
 
|
 
|-
 
|'''QSK95'''
 
|V型16気筒
 
|190 x 210
 
|95,265
 
|3,281(4,400)
 
|
 
|Tier 4 Interim/Stage IIIB
 
|
 
|-
 
|}
 
 
 
このほか、排出ガス規制適用除外分野や途上国向けに旧式エンジンも継続生産されている。
 
 
 
=== ピックアップトラック用 ===
 
[[ファイル:2014RAM3500.jpg|thumb|200px|ラム3500(2014年モデル)。フロントフェンダー横に“Cummins TURBO DIESEL”のエンブレムが付く。]]
 
2017年現在、[[ピックアップトラック]]用として[[ラム・トラックス]]([[フィアット・クライスラー・オートモービルズ|FCA]]の一ブランド)と[[北米日産]]にエンジンを供給している。[[ダッジ・ラム|ラム]]には[[ダッジ]]ブランド時代の1989年より、[[日産・タイタン|タイタン]]には2015年よりカミンズ製ディーゼルエンジンを搭載したモデルが設定されている。
 
 
 
ピックアップトラック用エンジンは、汎用タイプと異なりブロックが黒く塗装されている<ref>{{cite web|url=https://cumminsengines.com/pickup-truck|title=Cummins Engines for Pickups|accessdate=2017-11-4|langage=英語}}</ref>。仕様は以下の通り。
 
 
 
{| class="wikitable" style="text-align: center; font-size:85%;"
 
!colspan=13|ピックアップトラック用ディーゼルエンジンラインアップ(2017年現在)
 
|-
 
!型式名
 
!動弁機構
 
!シリンダ配列
 
!ボア×ストローク<br>[mm]
 
!総排気量<br>[cc]
 
![[圧縮比]]
 
!最高回転数<br>[rpm]
 
!最高出力<br>[kW(HP)/rpm]
 
!最大トルク<br>[N・m(lb-ft)/rpm]
 
!燃料噴射方式
 
!過給器
 
!排気ガス低減方法
 
!搭載車種
 
|-
 
|'''Cummins 6.7L Turbo Diesel'''
 
|[[OHV]] 24バルブ
 
|直列6気筒
 
|107 x 124
 
|6,690
 
|16.2
 
|3,200
 
|239(320)/2,800 -<br>287(385)/2,800
 
|881(650)/1,400 -<br>1,261(930)/1,700
 
|rowspan=2|HPCR
 
|VGT
 
|rowspan=2|EGR,DOC,DPF,SCR
 
|ラム<br>2500/3500/4500/5500
 
|-
 
|'''Cummins 5.0L V8 Turbo Diesel'''
 
|[[DOHC]] 32バルブ
 
|[[V型8気筒]]
 
|94 x 90
 
|4,996
 
|16.3
 
|4,200
 
|231(310)/3,200
 
|752(555)/1,600
 
|[[ツインターボ#シーケンシャルターボ|2ステージターボ]]
 
|タイタン XD
 
|-
 
|}
 
 
 
なお、ラム1500に設定されている“3.0L EcoDiesel V6”エンジンはFCA系の{{仮リンク|VMモトーリ|en|VM Motori}}製である。
 
 
 
== 日本での事業展開 ==
 
{{基礎情報 会社
 
| 社名 = カミンズジャパン株式会社
 
| 英文社名 = Cummins Japan Ltd.
 
| ロゴ = [[ファイル: Cummins logo.png|ロゴ]]
 
| 種類 = 株式会社
 
| 市場情報 = 非上場
 
| 略称 =
 
| 国籍 = {{JPN}}
 
| 本社郵便番号 = 105-0022
 
| 本社所在地 = [[東京都]][[港区 (東京都)|港区]][[海岸 (東京都港区)|海岸]]1-16-1
 
| 設立 = [[1961年]]10月
 
| 業種 = 卸売業
 
| 統一金融機関コード =
 
| SWIFTコード =
 
| 事業内容 = ディーゼルエンジン・発電機などの販売・アフターサービス
 
| 代表者 = フランクリン・マシュー・ジャミソン
 
| 資本金 = 9,000万円(2016年)
 
| 売上高 =
 
| 営業利益 =
 
| 純利益 =
 
| 総資産 =
 
| 従業員数 =
 
| 決算期 =
 
| 主要株主 = Cummins Inc. 100%
 
| 主要子会社 =
 
| 関係する人物 =
 
| 外部リンク = [https://www.cummins.jp/ www.cummins.jp]
 
| 特記事項 =
 
}}
 
 
 
日本法人のカミンズジャパンは、[[1961年]]10月に[[小松製作所]](コマツ)との合弁会社(出資比率50:50)小松カミンズ販売として設立された。同年11月にコマツはカミンズとディーゼルエンジン部門で技術提携し、のちにコマツ小山工場でカミンズNシリーズ(N743およびN855)のライセンス生産が開始される(エンジン総合工場開設は[[1968年]]12月)。
 
 
 
小松カミンズ販売は[[1985年]]1月にカミンズの完全子会社となりカミンズディーゼルと改称([[2002年]]にカミンズジャパンと再改称)、コマツのライセンス契約も終了したが<ref>{{cite web|url=http://www.cumminspowerblog.com/en/2012/02/06/cummins-power-generation-marks-50-year-milestone-in-japan/|title=Cummins Power Generation marks 50-Year milestone in Japan.|accessdate=2017-12-29|langage=英語}}</ref>、[[1993年]]11月には合弁会社コマツカミンズエンジン(出資比率50:50)をコマツ小山工場内に設立し[[1995年]]11月より同工場でカミンズB・Cシリーズ(排気量3.3-8.3L)の生産を開始した<ref>{{cite web|url=https://cumminsengines.com/-komatsucummins-partnership-produces?_ga=2.195492585.497608778.1508920762-225107773.1508920762|title=KOMATSU-CUMMINS PARTNERSHIP PRODUCES 500,000TH ENGINE AT OYAMA|accessdate=2017-10-25|langage=英語}}</ref>。また、[[1998年]]1月にはディーゼルエンジンの共同研究および開発を行う合弁会社アイ・ピー・エー('''I'''ndustrial '''P'''ower '''A'''lliance、出資比率50:50)を設立するなど、カミンズの日本進出当初よりコマツとは密接な関係にある。
 
 
 
=== 自動車 ===
 
日本の自動車メーカーが国内向け車両にカミンズ製ディーゼルエンジンを採用した例は全くなく、[[アメリカ車]]好きの好事家向けに上記ピックアップトラックが少数[[輸入車#並行輸入車|並行輸入]]される程度であるため、一般にカミンズの知名度は低い。日本ではアメリカ製トラックのように社外エンジンを自由に選べず、自動車メーカーが[[シャシ (自動車)|シャシ]]とエンジンを一貫して生産するか、自社の系列企業(外資系メーカーの場合親会社も含む)からエンジンを調達するのが一般的である。このような事情が、日本でカミンズのような独立系メーカーのエンジンが自動車業界で普及しない要因となっている。
 
 
 
緑ナンバーの[[事業用自動車]]での採用事例としては、[[中華人民共和国|中国]]・{{仮リンク|揚州亜星客車|zh|亚星客车}}製中型観光バスYBL6805Hの日本向け仕様車(日本国内では「オノエンスター」の名称で輸入販売)がカミンズ製ISB4.5エンジン(出力210HP、排出ガス規制はEuro 6適合)を搭載している<ref>[[バスラマ・インターナショナル]] No.159 P16-17。なお、型式がYBL76805Hと記載されているが誤りである。</ref>。
 
 
 
公道を走らない構内車両や輸出車では、[[宇部興産専用道路]]を走行する[[ケンワース]]のトラクタT609がカミンズISX15エンジンを搭載している。過去の事例では1950年代に[[チリ]]へ輸出した[[富士重工業]]製バスにはカミンズ製エンジンが搭載されていた。<!--バスラマスペシャル「富士重工業のバス事業」参照-->また、1980年に[[モリタ]]がコマツと共同開発した[[空港用化学消防車]]KFM-125にカミンズ製VTA-1710エンジンが搭載されていた。
 
 
 
コンポーネント部門ではHolsetブランドのVGターボが[[UDトラックス]]の[[UDトラックス・GH系エンジン#GH11|GH11]]エンジンに採用されている<ref>{{Cite news |title=見たこともないウェーブピストンと新燃料噴射システム UDトラックス 11ℓ直6ディーゼル |url=https://motor-fan.jp/tech/10001999 |newspaper=[[モーターファン|MotorFanTECH]] |accessdate=2018-02-17 }}</ref>。
 
 
 
=== 特殊自動車 ===
 
[[建設機械]]などの[[特殊自動車]]にはカミンズ製ディーゼルエンジンの採用が多く見られる。通称“[[特定特殊自動車排出ガスの規制等に関する法律|オフロード法]]”2014年排出ガス基準(米国Tier 4 Final に相当)適合のカミンズ製エンジン(QSB6.7およびQSL9)を採用したメーカーに[[日立建機]]、[[住友重機械建機クレーン]]、[[コベルコ建機]]、[[タダノ]]、[[KATO HICOM]]、[[諸岡]]、[[古河ロックドリル]]などが挙げられる<ref>{{Cite web|url=http://www.env.go.jp/air/car/tokutei_law/170322_nv3-all.pdf|title=型式届出特定特殊自動車一覧 (2014年基準適合車)|publisher= [[環境省]]|accessdate=2017-11-11|format=PDF}}</ref>。
 
 
 
過去にはコマツ製建設機械にカミンズNシリーズやVTA-1710エンジンを採用する事例も見られた。
 
 
 
=== 船舶 ===
 
[[国際海事機関]](IMO)の定める第2次排出ガス規制(IMO Tier II、2011年施行)に適合する排気量2.8 - 60Lのディーゼルエンジンを[[プレジャーボート]]や商船向けに供給している。船舶向け排出ガス規制は他分野ほど規制値が厳しくないため、QSB5.9やQSM11などやや古い型式のエンジンも継続して採用されている<ref>{{Cite news |title=舶用ディーゼル・エンジン : カミンズ |url=http://www.navitechs.com/engines/cummins.html |publisher=株式会社ナビテクス |accessdate=2018-05-20 }}</ref>。
 
 
 
=== 鉄道車両 ===
 
[[ファイル:Oigawa-DD202.jpg|thumb|250px|大井川鐵道DD20形ディーゼル機関車]]
 
[[ファイル:JRC Kiha85 Series01.jpg|thumb|250px|JR東海キハ85系気動車]]
 
{{see also|日本の気動車史|日本のディーゼル機関車史}}
 
1950年代から[[東急車輛製造]]などの国外輸出用車両([[台湾鉄路管理局DR2500・DR2600形気動車|台鉄DR2500系]]、[[台湾鉄路管理局DR2700型気動車|DR2700系]]など)には搭載実績があったが、最大ユーザーの[[日本国有鉄道]]が国産設計エンジンに偏重し、輸入エンジン採用を忌避したことから、日本国内向けとしての導入は非常に遅くなった。
 
 
 
採用は専用線や私鉄が先行し、[[1976年]]に三井鉱山田川工場No.4、私鉄では[[1982年]]に[[大井川鐵道]][[大井川鐵道井川線|井川線]]の[[大井川鉄道DD20形ディーゼル機関車|DD20形ディーゼル機関車]]に搭載されたのが最初となっている。大井川での導入当初は、[[コマツ]]がライセンス生産したNシリーズの垂直シリンダ型・NTA-855系が採用されていた。
 
 
 
[[国鉄分割民営化]]後の[[1989年]]、[[東海旅客鉄道]](JR東海)の[[特別急行列車|特急]]「[[ひだ (列車)|ひだ]]」「[[南紀 (列車)|南紀]]」で使われていた[[国鉄キハ80系気動車|キハ80系気動車]]を置き換えるべく開発された[[JR東海キハ85系気動車|キハ85系気動車]]に水平シリンダ型・NTA-855-R-1(JRグループの型式:[[DMF14系エンジン|DMF14HZ]]系)が搭載された。キハ80系等の旧式な[[DMH17系エンジン|DMH17H]]<ref>日本国有鉄道系気動車の1960年代以前の標準エンジン。[[1942年]]に渦流室式の原設計が完成、[[1953年]]に[[予燃焼室式]]に一歩後退した後、[[1960年]]に水平[[シリンダー]]方式への設計変更を受けたが、燃焼室が大きめで熱効率が悪く、極めて旧弊な設計であった。</ref>は[[自然吸気]]エンジンで、17.0Lの[[排気量]]に比し出力180馬力と非力だったが、DMF14HZでは基本設計こそ[[1960年代]]のものながら直接噴射式エンジンに[[インタークーラー]]と[[ターボチャージャー]]を装着して350馬力(または330馬力)とDMH17Hの1.5基~2基分に匹敵する出力を発揮し、段数を増やした新型[[トランスミッション|変速機]]との組み合わせで[[電車]]特急と遜色ない[[性能]]を確保した。この実績からJR東海では標準エンジンとして本格採用、日本のほとんどの[[鉄道事業者]]や[[鉄道ファン]]から認識されていなかったカミンズは一躍メジャーな存在となった。
 
 
 
以後、[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)[[JR東日本キハ100系気動車|キハ100系・110系気動車]]<ref>キハ110系ではチューニングが異なるNTA-855-R-4を搭載し、定格420馬力。</ref>、[[名古屋鉄道]][[名鉄キハ8500系気動車|キハ8500系気動車]](後に[[会津鉄道]]へ譲渡)<ref>キハ85系が走る[[高山本線]]に乗り入れ、併結も想定されたことから走行性能を合わせる目的があった。</ref>にも搭載、JR東海とJR東日本では一部在来車のエンジンもDMF14HZ (NTA-855-R-1) に載せ替えられている。
 
 
 
なお、日本向けNTA-855-R系エンジンは、[[スコットランド]]の[[ノース・ラナークシャー]]にある[[:en:Cummins UK|カミンズUK社]]ショッツ工場(1998年3月閉鎖)で生産されていた。このため、日本の鉄道業界への本格導入当初、カミンズを[[イギリス|英国]]企業と誤解する事例もあった。その後導入のN14系はブラジルやインドで生産されている([[:es:Cummins Inc.#Productos|カミンズ(スペイン語版)]]参照)。
 
  
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アメリカのディーゼル・エンジンメーカー。 1919年設立。初めてトラックのディーゼル・エンジンを造った名門で,長らく市場を独占していた。しかしキャタピラ・トラクタ,[[インターナショナル・ハーベスター]],[[ゼネラル・モーターズ]]といったライバルの登場により,97年の北米大型トラックディーゼルエンジン市場ではシェア 32%となった。トラックエンジン,各種ディーゼル・エンジンのほか,自動車用エアコンやその他自動車部品も手がけている。 92年オナン社を買収。海外に 455ヵ所の販売サービス店をおく。
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== 脚注 ==
 
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== 関連項目 ==
 
* [[圧縮開放ブレーキ]] - 創業者Clessieが考案、傍系のJacobs Vehicle Systemが商品化。
 
* [[スカニア]] - 共同でCummins-Scania XPI Manufacturing社を設立、コモンレールシステム「XPI」を製造。
 
  
 
== 外部リンク ==
 
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2018/10/2/ (火) 20:39時点における最新版

カミンズCummins Inc.

アメリカのディーゼル・エンジンメーカー。 1919年設立。初めてトラックのディーゼル・エンジンを造った名門で,長らく市場を独占していた。しかしキャタピラ・トラクタ,インターナショナル・ハーベスターゼネラル・モーターズといったライバルの登場により,97年の北米大型トラックディーゼルエンジン市場ではシェア 32%となった。トラックエンジン,各種ディーゼル・エンジンのほか,自動車用エアコンやその他自動車部品も手がけている。 92年オナン社を買収。海外に 455ヵ所の販売サービス店をおく。

脚注

外部リンク