「スルターン」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2017年8月}}
 
  
{{Otheruses|イスラムにおける君主の称号|その他の用法|スルタン (曖昧さ回避)}}
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'''スルターン'''({{lang-ar|'''سلطان'''}} {{lang|ar-Latn|sultān}})
[[File:Gentile Bellini 003.jpg|thumb|250px|[[オスマン帝国]]'''スルターン'''である[[メフメト2世]]]]
 
  
'''スルターン'''({{lang-ar|'''سلطان'''}} {{lang|ar-Latn|sultān}})は、[[イスラム世界]]における[[君主号]]([[君主]]の[[称号]])のひとつ。アラビア語で「権力(者)」、「権威(者)」を意味する。[[マレー語]]・[[トルコ語]]などの発音に準じて'''スルタン'''と書かれることも多く、「[[国王]]」、「[[皇帝]]」などとも訳される。古くは英語における発音の音訳によってサルタンとも書かれたが、近年では稀である。
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[[イスラム世界]]における[[君主号]]([[君主]]の[[称号]])のひとつ。アラビア語で「権力(者)」、「権威(者)」を意味する。
  
== 概要 ==
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スンニー派イスラム諸王朝の君主の称号。スルタン。サルタン。
スルターンの語は、[[クルアーン]]の中では「神に由来する権威」を意味する語として使われ、[[アッバース朝]]の[[カリフ]]において初めて君主の称号として採用された。[[11世紀]]にアッバース朝カリフの庇護者として勢力を伸ばした[[セルジューク朝]]の[[トゥグリル・ベグ]]はカリフからスルターンの称号を授与され、ちょうど[[西ヨーロッパ]]における[[ローマ教皇|教皇]]に対する[[皇帝]]のように用いられる。セルジューク朝の衰退後は[[ルーム・セルジューク朝]]や[[ホラズム・シャー朝]]などのセルジューク朝から自立した[[イスラム王朝]]で君主の称号として採用され、[[スンナ派]]イスラム世界において一般的な称号として定着する。これ以降、[[アイユーブ朝]]、[[マムルーク朝]]などの諸王朝は、アッバース朝カリフの承認のもとでスルターンの君主号を称し、自らの権威付けに利用したが、しばしば比較される[[神聖ローマ帝国]]の皇帝が[[ローマ教皇]]に戴冠されたように必ずカリフの任命を要したわけではない。
 
  
[[オスマン帝国|オスマン朝]]でスルターンの称号を最初に名乗ったのは2代[[オルハン]]で、[[シャー]]、[[ハーン|ハン]]の称号と組み合わせて「スルタン・スレイマン・シャー・ハン」などと自称した。のちにオスマン朝が大帝国に発展すると[[パーディシャー]]の称号が一般的に用いられるようになるが、君主名の前にスルタンの語を添えて用いたり、「スルタンたちのスルタン」と称したりするようにもなり、また君主の后妃や娘の称号としてもスルタンの語が用いられた。[[19世紀]]に「[[スルタン=カリフ制]]」の主張が生まれると、オスマン帝国の君主は世俗権力であるスルタン権と宗教権威であるカリフ権を兼ね備えていると考えられるようになる。
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{{テンプレート:20180815sk}}
 
 
現在は[[オマーン]]、[[ブルネイ]]、および[[マレーシア]]各州の君主がスルターンの称号を使用している。
 
 
 
また、[[インドネシア]]は建国以来共和制国家だが、特別な経緯から[[ジョグジャカルタ特別州]]にのみスルターンが存在しており、スルターン領を認められている。ジョグジャカルタ特別州はかつてはスルターンが世襲で終身知事に就く制度であったが、旧体制崩壊後は選挙で知事が選ばれる制度となり、名目上は世襲知事制度は廃止されているが、現スルターン([[ハメンクブウォノ10世]])は選挙で知事に選ばれている。
 
 
 
== 訳名 ==
 
古漢籍における表記は「'''速魯檀'''」、「'''鎖魯檀'''」、「'''素里檀'''」、「'''唆里檀'''」、「'''算端'''」、「'''層檀'''」。近代の中国語における音訳は「'''素檀'''」、「'''蘇丹'''」。
 
 
 
== スルタン制 ==
 
[[マックス・ウェーバー]]は、伝統的支配の一形態である[[家産制]]について説明する際に、家産制を支配者の支配を正当化する伝統的権威と支配者自らが支配する[[家産官僚]]や[[軍隊]]の力を利用した恣意的行動とのせめぎ合いの上にあるとしたが、その中で支配者が伝統的権威の拘束から脱して唯一人が恣意的行動のままに国家を統治する体制が確立している様をイスラム世界のスルタンに擬えて'''スルタン制'''(sultanismus)と命名した。後に[[ホアン・リンス]]はウェーバーの理論を発展させて[[スルタン主義体制|スルタニズム論]]を唱えた。
 
 
 
== スルターン国 ==
 
スルターンを号する君主を戴く国家を指して、'''スルターン国'''という呼称を用いることがある。王が君主の国家を「[[王国]]」、公が君主の国家を「[[公国]]」と呼ぶのと同じ理屈である。学術的な分野で支配体制を明示するとき以外、用いられることは稀であり、一般的にスルターン国は王国の範疇に含まれる。
 
* [[オマーン|オマーン国]]
 
* [[ブルネイ|ブルネイ・ダルサラーム国]]
 
* [[マレーシア]](国王は各州スルターンの輪番制)
 
 
 
==現在のスルターン ==
 
{{also|現在の君主の一覧}}
 
 
 
* 在位年順
 
{| class="wikitable sortable"
 
!'''名'''
 
!'''国'''
 
!年齢
 
!即位年
 
|-
 
|[[ハサナル・ボルキア]]
 
|{{BRN}}
 
|{{年数|1946|7|15}}歳
 
|[[1967年]][[10月4日]] 
 
|-
 
|[[カーブース・ビン・サイード|カーブース]]
 
|{{OMN}}
 
|{{年数|1940|11|18}}歳
 
|[[1970年]][[7月23日]]
 
|-
 
|{{仮リンク|ムハマド5世|en|Muhammad V of Kelantan}}
 
|{{MYS}}
 
|{{年数|1969|10|6}}歳
 
|[[2016年]][[12月13日]]
 
 
 
|}
 
 
 
== 関連項目 ==
 
{{Commonscat|Sultans}}
 
*[[カリフ]]
 
*[[アミール]]
 
*[[マリク]]
 
*[[ベグ]]
 
*[[シャー]]
 
*[[ハーン]]
 
*[[ラージャ]]
 
*[[パシャ]]
 
*[[スルタン主義体制]]
 
  
 
{{DEFAULTSORT:するたあん}}
 
{{DEFAULTSORT:するたあん}}

2018/9/29/ (土) 01:49時点における最新版

スルターンアラビア語: سلطانsultān

イスラム世界における君主号君主称号)のひとつ。アラビア語で「権力(者)」、「権威(者)」を意味する。

スンニー派イスラム諸王朝の君主の称号。スルタン。サルタン。



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