|
|
1行目: |
1行目: |
− | [[File:Naval Ensign of the United Kingdom.svg|thumb|250px|[[軍艦旗]]]]
| |
− | '''王立海軍'''(おうりつかいぐん、'''Royal Navy''')は、[[イギリス]]の[[海軍]]。'''イギリス海軍'''、'''英国海軍'''などとも表記される。
| |
| | | |
− | == 名称 ==
| |
− | 英語で特に国名を冠さず単に''“Royal Navy”''(ロイヤル・ネイビー)とする場合、通常イギリスの海軍を指す。''Navy'' は本来[[艦隊]]を意味する言葉であり、[[イングランド国王]]が保有する艦隊であったが、やがて[[イングランド]]の海上戦力に係る組織全般を意味するようになった<ref>[[#小林|小林]] p 12</ref>。“Royal Navy”の呼称は1660年に与えられたものであるが、イギリスが[[グレートブリテン王国|連合王国]]となったのは1707年である。つまり、日本では1707年以前の“Royal Navy”或はそれ以前の“Navy”も“イギリス海軍”と表記しているが、これらは本来'''イングランド海軍'''と呼ぶべきものである<ref>[[#小林|小林]] p 10</ref>。
| |
− |
| |
− | '''ロイヤル・ネイビー'''の呼称は、現役の水上艦隊 (Surface Fleet)・潜水艦隊 (Submarine Service)・[[艦隊航空隊]] (Fleet Air Arm) の3隊の集合体を指す場合に使用される。また、それら現役の3隊に加え、[[イギリス海軍補助艦隊|補助艦隊]] (Royal Fleet Auxiliary)・予備艦隊 (Royal Naval Reserve) を包括する概念を指す場合には、'''ネーバル・サービス'''("Naval Service", 海軍)の呼称が用いられる。ただし、英語圏においても公式の文書等きわめて厳格にその概念を区分する必要がある場合を除き、ネーバル・サービスを指してロイヤル・ネイビーと言うことが多い。また、いずれの場合にも名称に国名が含まれていないが、省略されているわけではなく、含まないものが正式名称である。
| |
− |
| |
− | == 概要 ==
| |
− | [[Image:48 NATO fleet entering Stavanger Norway April 1975.jpg|thumb|300px|航海中に掲揚される英国海軍軍艦旗]]
| |
− | [[イギリス|王国]]の軍隊となったのは[[イギリス軍]]の中で最も古く、[[19世紀]]の初めから[[20世紀]]中まで、世界でも屈指の規模を誇る海軍であった<ref>{{cite web|url=http://www.britannica.com/EBchecked/topic/511494/The-Royal-Navy|title=The Royal Navy|work=Britannica Online|publisher=Encyclopedia Britannica|accessdate=2010-05-16}}</ref>。基本的に各国の軍では陸軍が序列の最上位になるのと異なり、イギリス海軍は「'''先任軍'''(Senior Service)」とされており、形式的であるとはいえ[[イギリス空軍]]と[[イギリス陸軍]]よりも上位の存在とされている。
| |
− |
| |
− | [[1815年]]から[[1930年代]]後期まで「[[イギリス帝国]]」の世界的な影響力をもつ組織として確立させる過程において最も重要な役割を果たした。[[第二次世界大戦]]では、海軍は約900隻の艦艇を保有した。[[冷戦]]の間、主に対[[潜水艦]]戦の艦隊に再編され、大部分は[[GIUKギャップ]]で警戒任務に投入された一方で、[[スエズ動乱]]や[[フォークランド紛争]]で見せた、対外遠征能力を保持し続けている。しかし、[[21世紀]]に入って以降は、[[ソ連崩壊|ソビエト連邦の崩壊]]により対潜水艦戦の役割が相対的に低下している。
| |
− |
| |
− | 2017年現在、イギリス三軍中唯一[[核兵器]]を保有しており、[[航空母艦]]、[[ヘリコプター揚陸艦|ヘリコプター母艦]]、[[ドック型揚陸艦]]、[[潜水艦#弾道ミサイル潜水艦|弾道ミサイル潜水艦]]、[[原子力潜水艦]]、[[ミサイル駆逐艦]]、[[フリゲート]]、対機雷艦艇、哨戒艦、補助艦艇などバランスのとれた艦隊を構成している。VTOL機を含めた固定翼艦載機が退役し、本格的な洋上航空戦力を欠いた状態が数年続いていたが、2017年12月には新空母が就役した。
| |
− |
| |
− |
| |
− | == 歴史 ==
| |
− | イギリスは[[島国]]のため海軍の歴史は比較的古い。海軍は[[帆船]]を主として擁し、[[ガレー船]]の類は用いなかったようである。対外戦争で度々海戦を行っておりその多くにおいて勝利を収めた。世界のあらゆる場所でイギリスの艦船が行き交い世界一の海軍として並ぶもののない存在であった。
| |
− |
| |
− | [[第一次世界大戦]]から[[第二次世界大戦]]にかけては、多数の[[戦艦]]を保有し、世界各地に拠点を保有していたが、20世紀後半には[[植民地]]の独立と経済不況に伴い、その規模を大きく減じた。
| |
− |
| |
− | 21世紀においては、軽空母を主力としており、戦略的な兵力投射能力を著しく減じていると指摘されている<ref>[http://jp.reuters.com/article/column-gb-navy-warship-idJPKCN10U0OL]</ref>。
| |
− |
| |
− | === サクソン海軍 ===
| |
− | 最初の海軍は、[[9世紀]]に[[イングランド]]の[[アルフレッド大王]]によって設立され、Plucks GutterのWantsum海峡で[[ヴァイキング]]を打ち負かしていたにも関わらず衰退し始めたが、[[アゼルスタン (イングランド王)|アゼルスタン王]]によって復旧された。そして、[[937年]]のBrunanburh海戦で勝利した時、イングランド海軍はおよそ400隻の船からなる戦力を手にした。
| |
− |
| |
− | [[ノルマン・コンクエスト|ノルマン侵入]]が迫っている時、[[ハロルド2世 (イングランド王)|ハロルド2世]]は[[ウィリアム1世 (イングランド王)|ウィリアム征服王]]を防ぐため、自国の艦隊が海峡を渡っていると信じたが、ハロルドの艦隊は嵐で損害を受けて港に入っていて、[[ノルマン人]]は[[ヘイスティングズの戦い]]でハロルドを破った。
| |
− |
| |
− | === チューダー王朝前 ===
| |
− | [[1155年]]に[[ノルマンディー公]]が五港同盟を結んで得た船で海軍を作った。[[百年戦争]]の開戦時、イングランド海軍は[[フランス海軍]]に戦力で劣っていたが、[[1340年]]の[[スロイスの海戦]]においてフランス艦隊を一掃した。しかし、[[1372年]]と[[1419年]]の[[ラ・ロシェル]]沖におけるフランスと[[カスティーリャ王国|カスティーリャ]]との海戦で、イングランド海軍はかなりの損害を負った。そして、イングランド本土の港がジーン・デ・ヴィエンヌ (Jean de Vienne) とフェルナンド・サンチェス・デ・トヴァル (Fernando Sanchez de Tovar) の指揮する艦隊の襲撃による被害を受けた。幸いなことにフランスは海軍力の戦略的重要性を理解していなかったため、[[制海権]]は間もなくイングランドの手中に戻った。
| |
− |
| |
− | [[ジョン (イングランド王)|欠地王]]は500帆からなる艦隊を持ち、[[14世紀]]中頃の[[エドワード3世 (イングランド王)|エドワード3世]]時代の海軍は約712隻の船を保有していた。
| |
− |
| |
− | === チューダー王朝 ===
| |
− | [[File:Spanish Armada.jpg|thumb|right|250px|イングランド艦隊に敗れる無敵艦隊。]]
| |
− | [[16世紀]]に[[ヘンリー8世 (イングランド王)|ヘンリー8世]]による最初の革命で、王立の海軍 (Navy Royal) として拡張が行われた。[[キャラック]]の[[グレート・ハリー]]と[[メアリー・ローズ]]が建造され、[[1545年]]にソレント海戦でフランス海軍と戦った。[[1547年]]にヘンリー8世が死去するまで、海軍は58隻まで増強された。
| |
− |
| |
− | ヨーロッパの[[超大国]]であり、16世紀において一流の海軍をもつ[[スペイン帝国]]は、イギリス海軍に対する優位とイングランドに侵攻するため、[[1588年]]に[[オランダ]]から無敵艦隊と上陸部隊を出撃させた。スペインの目論みはオランダの妨害と[[アルマダの海戦]]でドレーク・ノリス遠征艦隊に撃破されたため潰えた。また、[[エリザベス1世]]の統治中、大西洋を渡るスペインの船とスペインの港湾を襲撃し、莫大な富を王室へもたらした。
| |
− |
| |
− | <gallery widths="180px" heights="150px">
| |
− | File:Henry VIII (3) by Hans Holbein the Younger.jpg|ヘンリー8世
| |
− | File:Elizabeth1England.jpg|エリザベス1世
| |
− | </gallery>
| |
− | {{-}}
| |
− | === コモンウェルスネイビー ===
| |
− | イギリス海軍は誕生から存続し続けたわけではなかったが、イングランドでは[[17世紀]]中頃、[[チャールズ1世 (イングランド王)|チャールズ1世]]によって国家の資金で常備艦隊が維持されるようになった。
| |
− |
| |
− | しかし、このことにより国家の財政が圧迫されたことが[[清教徒革命]]の原因ともなり、[[イングランド内戦]]で[[チャールズ1世 (イングランド王)|チャールズ1世]]が敗北したため、イングランドは[[オリバー・クロムウェル]]が統治する[[イングランド共和国|共和国]]となり、海軍も「[[コモンウェルス]]・ネイビー(共和国海軍、Commonwealth Navy)」となった。海軍は[[イギリスの議会|議会]]の指揮・監督を受けるようになり、これは[[イングランド王政復古|王政復古]]後も定着している。
| |
− |
| |
− | ところが、内戦で分裂した海軍には人材が残っておらず、やむなく議会派の大佐クラスの陸軍軍人を「ジェネラル・アット・シー(General at Sea)」に任命し、艦隊の指揮をさせた(この制度は王政復古後も暫く続いた)。その一人[[ロバート・ブレイク]]によって海軍は再建されたが、この再建は無計画な借金によって賄われており、その負債は王政復古後も残ることになる。
| |
− |
| |
− | === ロイヤル・ネイビー ===
| |
− | [[File:The arrival of King Charles II of England in Rotterdam, may 24 1660 (Lieve Pietersz. Verschuier, 1665).jpg|thumb|right|250px|イングランド王位に就くために[[ロッテルダム]]を出港するチャールズ2世の艦隊。]]
| |
− | [[File:Lely Charles II of England.jpg|thumb|right|250px|チャールズ2世]]
| |
− | 1660年、[[王制復古]]の宣言がされると、ロバート・ブレイクの死後ジェネラル・アット・シーの筆頭格だった[[ジョージ・マンク (初代アルベマール公)|ジョージ・マンク]]将軍(後の初代アルベマール公)が王党派に転じ、後任のジェネラル・アット・シーである[[エドワード・モンタギュー (初代サンドウィッチ伯爵)|エドワード・モンタギュー]](後の初代[[サンドウィッチ伯爵]])に対し、艦隊を率いて国王を[[亡命]]先の[[ネーデルラント連邦共和国|オランダ]]へ迎えに行くよう指示した。モンタギューはこの頃地方に隠遁していたが、当時モンタギュー家の執事だった[[サミュエル・ピープス]]をロンドンに残し、彼を通じて議会の動向を把握しており、マンクの指示に従ってイングランド艦隊を掌握し、オランダから[[チャールズ2世 (イングランド王)|チャールズ2世]]を連れ帰った。
| |
− |
| |
− | このように、イングランド海軍は王政復古に際し、全艦隊を挙げて王党派に転じたことでチャールズ2世によってその忠誠を賞され全幅の信頼を得、ロイヤルの称号が与えられて「'''ロイヤル・ネイビー'''(国王の海軍)」となった。ピープスは王政復古後、{{仮リンク|ネイビー・ボード|en|Navy Board}}長官や{{仮リンク|イギリス海軍本部書記官|en|Secretary to the Admiralty}}といった公職を歴任し、[[議会]]によるコントロール下の海軍の制度を整備し、共和国時代の負債解消に務めた。そのため、彼は「イギリス海軍の父」とも呼ばれている。
| |
− |
| |
− | <gallery widths="180px" heights="150px">
| |
− | Image:Sfdrake42.jpg|[[フランシス・ドレーク]]
| |
− | Image:George_Monck_1st_Duke_of_Albemarle_Studio_of_Lely.jpg|ジョージ・マンク
| |
− | File:Edward Montagu.jpeg|初代サンドウィッチ伯爵[[エドワード・モンタギュー (初代サンドウィッチ伯爵)|エドワード・モンタギュー]]
| |
− | ファイル:Samuel Pepys.jpg|[[サミュエル・ピープス]]
| |
− | </gallery>
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | === 世界進出 ===
| |
− | 第2次と第3次[[英蘭戦争]]においてイギリス海軍は敗北した。その後、緩やかに世界で最強の海軍へと発展していったが、[[18世紀]]前半になるとイギリス海軍は他国の海軍に比べて財政的問題が深刻化し、活動と管理に悪影響を及ぼした。しかし、イギリス政府は[[債券]]を通して海軍に融資する方法を編みだし、資金を得たイギリス海軍は他国の海軍に対処する封鎖の戦略を開拓し始め、常に高い士気、優れた戦術と戦略の段階的発展、多量の資源に支えられた。
| |
− |
| |
− | [[1805年]]から[[1914年]]まで、「[[ブリタニア]]は大洋を制した」(Britannia rule the waves、派生して[[ルール・ブリタニア]]の詩・愛国歌として知られる)という言葉通り、世界中の海で圧倒的な支配力をもった。1805年以前もイギリス海軍の戦略的な失敗は、[[アメリカ独立戦争]]中に行われた[[1781年]]の[[チェサピーク湾の海戦]]だけで、この時は有能な[[フランソワ・ド・グラス|コント・ド・グラス(Comte de Grasse)]]の指揮するフランス艦隊に敗北した。
| |
− |
| |
− | イギリス海軍の水兵が“ライミー”と呼ばれることがあるが、これは[[ビタミンC]]不足による[[壊血病]]を防ぐ目的で、この時代に彼らに[[レモン]]や[[ライム]]を支給するようになったことに由来する<ref>青木栄一「英海軍艦隊勤務の変遷-帆走時代から汽走時代へ-」『[[世界の艦船]]』703号、海人社、2009年3月。</ref>。
| |
− |
| |
− | === ナポレオン戦争 ===
| |
− | [[Image:Turner, The Battle of Trafalgar (1806).jpg|thumb|right|250px|[[トラファルガー海戦]]]]
| |
− | [[File:Benjamin West - The Death of Nelson - Google Art Project.jpg|thumb|250px|[[ホレーショ・ネルソン (初代ネルソン子爵)|ネルソン提督]]の戦死]]
| |
− | [[ナポレオン戦争]]開戦時にはイギリス海軍の能率はピークに達し、全ての海軍に対して優位を占めるに至った。[[エジプト・シリア戦役]]では当初フランス軍に後れを取った対仏大同盟側が[[ナポレオン・ボナパルト|ナポレオン]]の意図をくじくことに成功したのは、[[ナイルの海戦]]での勝利をはじめ[[ホレーショ・ネルソン (初代ネルソン子爵)|ホレーショ・ネルソン]]提督率いるイギリス海軍の活躍あってのものであった。さらに[[1805年]][[10月21日]]の[[トラファルガーの海戦]]では、フランス軍によるグレートブリテン島本土侵攻の危機を打ち払う偉大な業績をあげた。数も少なく船も小型であったが、[[ホレーショ・ネルソン (初代ネルソン子爵)|ネルソン]]卿指揮下の熟達した艦隊は、彼自身の生命を引き換えに、フランス・スペイン連合艦隊を相手に決定的な勝利を手にした。
| |
− |
| |
− | トラファルガーの勝利は、ヨーロッパ諸国の制海権に勝るイギリスをより有利な立場にし、イギリス海軍は制海権を握ることで、必要な時に必要なだけの兵力を世界中に展開する戦略を確立していった。これは[[七年戦争]]を含めて[[19世紀]]の間に行われた[[イギリス帝国]]の建設で効果が証明された。
| |
− |
| |
− | [[ナポレオン・ボナパルト|ナポレオン]]はイギリスの制海権と経済力に対抗するため、イギリスと取引するヨーロッパの港を閉鎖した([[大陸封鎖令]])。また、多数の[[私掠船]]を認可し、フランス領の[[西インド諸島]]から西半球のイギリス商船に圧力をかけた。イギリスは私掠船のために貴重な戦力を割くこともできず、そもそも大型な船は快速で機動力のある私掠船を追跡して撃破するには効果的ではなかったため、小型軍艦を建造して対応することにした。イギリス海軍は伝統的なバーミューダ様式のスループ帆船を発注し、その他にも多数の小型軍艦を用意した。
| |
− |
| |
− | ナポレオン戦争中の[[1812年]]に、[[アメリカ合衆国]]がイギリスに宣戦布告して[[カナダ]]に侵攻し、[[米英戦争]]が勃発した。より巧みに設計されたアメリカの[[フリゲート]]は、イギリスの軍艦より重いにも関わらず、より快速であった。そのため、幾度かイギリスの軍艦が敗北を被ることがあり、[[海軍本部 (イギリス)|海軍本部]]はフリゲートとの交戦を禁止するほどであった。また、アメリカの私掠船による被害も深刻であった。しかし、イギリス海軍は徐々にアメリカの海上封鎖を強化していき、実質的に全ての取引を阻止した。[[アメリカ海軍]]のフリゲートも港に留まるか、拿捕の危険を冒すことを強要させた。
| |
− |
| |
− | [[第一次対仏大同盟]]の結成以来、[[1815年]]にナポレオン戦争が終結するまで、イギリス海軍は344隻の船の103,660名の船乗りを失った。この損害は、民間の船乗りの海軍への[[強制徴募]]や、犯罪者にペナルティとして海軍への入隊を命じることで補填された。
| |
− | <gallery widths="180px" heights="150px">
| |
− | File:HoratioNelson1.jpg|[[ホレーショ・ネルソン (初代ネルソン子爵)|ホレーショ・ネルソン提督]]
| |
− | File:Turner, The Battle of Trafalgar (1822).jpg|ヴィクトリー号、旗旒信号は「[[英国は各員がその義務を尽くすことを期待する]]」
| |
− | </gallery>
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | === 改革と近代化 ===
| |
− | [[Image:HMSBeagle.jpg|thumb|right|250px|チェロキー級ブリッグ、ビーグル (HMS Beagle)。]]
| |
− | [[File:HMS_Spiteful_under_way.jpg|thumb|right|250px|石炭船との速度比較に使用された世界で初めて重油を使用した戦闘艦 {{仮リンク|HMSスパイトフル (1899)|en|HMS Spiteful (1899)}}]]
| |
− | 19世紀の間、イギリス海軍は[[海賊]]行為を抑えるため、強制的な[[奴隷貿易|奴隷売買]]の禁止を行い、世界地図を作り続けた。現在もアドミラリティー・チャートが存続している。[[海図]]作成の過程で海域や海岸の調査の任務も行い、[[チャールズ・ダーウィン]]は測量帆船「[[ビーグル (帆船)|ビーグル]]」に乗って世界中を回り、航海中に行った観察の過程で[[進化論]]を導き出した。極地探検もナポレオン戦争後の比較的平和な時代のイギリス海軍が熱心に取り組んだ事業であり、[[北極圏]]を通る[[北西航路]]の遠征([[フランクリン遠征]]など)や、[[南極大陸]]への遠征([[ジェイムズ・クラーク・ロス]]の遠征や、[[ロバート・スコット]]が[[南極点]]を目指した[[テラノバ遠征]]など)が海軍により組織されたが、多くの困難に直面し犠牲を出した。
| |
− |
| |
− | イギリス海軍での生活は今日の水準と比較して厳しかったと言われている。規律が厳しく、戦時規約に服従させるためむち打ちが用いられた。法律では戦時に海軍の人員が不足した際は、[[徴兵制度|徴兵]]が認められていた。この徴兵の方法は、徴募官と兵士が対象者のところに突然現れ、令状を突きつけると有無を言わさず基地に連行してしまうという[[逮捕]]まがいの強制徴募であり、評判が悪かった。しかし、大半のヨーロッパ諸国とは異なり、イギリスは常備軍が小さかったため徴兵を実施する必要性はむしろ低く、徴兵は18世紀と19世紀の前期こそ多かったが、ナポレオン戦争の終結と共に廃止された。
| |
− |
| |
− | イギリス海軍は、世界海軍力第2位[[フランス海軍]]と同第3位[[ロシア海軍]]の艦隊戦力を合計した数と同等以上の戦力を整備するという二国標準主義が採用されてきた。これに基づき、19世紀末までにイギリス海軍は[[ロイヤル・サブリン級戦艦]]といった強力な[[蒸気機関]]を持つ新型[[戦艦]]を建造し、強大な海軍力を維持し続けた。しかし、膨張した戦力は順調な世代交代を困難にし、旧式化した戦艦、数十年ほど経過した帆船も数多く残していた。
| |
− |
| |
− | [[第一海軍卿]]の[[ジョン・アーバスノット・フィッシャー]]はそれらの旧式化した艦船の多くを退役させるか、廃棄させることで資金と人材を生み出し、新造艦の建造を可能にした。特にフィッシャーは全て大きい砲で統一するという海軍史に最も影響を与えた戦艦「[[ドレッドノート (戦艦)|ドレッドノート]]」の開発に尽力した。また、[[ビッカース]]社の[[ジョン・フィリップ・ホランド]]が設計した[[潜水艦]]も購入し、潜水艦の導入と艦船の燃料を石炭から重油に切り替えることも奨励した。燃料の切り替えは、実験と[[チャールズ・アルジャーノン・パーソンズ|パーソンズ]]が開発した新式の[[蒸気タービン]]によって速度と[[航続距離]]の向上に繋がった。
| |
− |
| |
− | エクセレント (HMS Excellent) の艦長パーシー・スコット (Percy Scott) は新しい砲撃訓練の計画と中央射撃管制所を導入した。これは命中精度の改善と効果的な戦闘ができるようになった。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | === 第一次世界大戦と軍縮条約 ===
| |
− | [[Image:HMS Dreadnought 1906 H63596.jpg|thumb|right|250px|戦艦ドレッドノート (HMS Dreadnought)]]
| |
− | [[Image:HMS Warspite, Indian Ocean 1942.jpg|thumb|right|250px|クイーン・エリザベス級戦艦、ウォースパイト (HMS Warspite)]]
| |
− | イギリス海軍は[[第一次世界大戦]]で、食料、武器、原材料をイギリス本国に供給し続けることと、[[ドイツ帝国|ドイツ]]の[[無制限潜水艦作戦]]を負かすのに不可欠な役割を演じた。
| |
− |
| |
− | [[ドレッドノート (戦艦)|ドレッドノート]]の竣工に伴い、[[弩級戦艦]]の時代が始まった。[[ドイツ海軍]]との建艦競争により、イギリスは[[フランス]]と[[ロシア帝国|ロシア]]に接近して植民地を巡る対立を解消した。[[第一次世界大戦]]でイギリス海軍のほとんどの戦力は、ドイツ海軍の[[大洋艦隊]]を相手に決定的勝利が得られる地点に引き込むべく、本国の[[本国艦隊|グランドフリート]]に配備された。ドイツ海軍との決戦こそなかったが、[[ヘルゴラント・バイト海戦]]、[[コロネル沖海戦]]、[[フォークランド沖海戦]]、[[ドッガー・バンク海戦]]、[[ユトランド沖海戦]]など多くの海戦でドイツ海軍と戦った。特に最後のユトランド沖海戦は最も有名な海戦で、イギリス海軍は損害を代償に、大洋艦隊が二度と出撃してこないという戦略目標を達成した。
| |
− |
| |
− | [[1922年]]に個々の艦船の排水量と艦砲の口径を制限する[[ワシントン海軍軍縮条約]]が5か国で締結された。第一次大戦終結直後であったことや[[世界恐慌]]の影響を受け、イギリスでは第一次大戦時の主力艦を廃棄し、口径が15インチ以下の艦船の建造計画を中止することが決定された。排水量4.8万トン、18インチ砲9門の[[N3型戦艦]]と同量の排水量と16インチ砲9門の装備を予定した[[G3型巡洋戦艦]]がキャンセルされた。また、大型[[軽巡洋艦]]の「[[グローリアス (空母)|グローリアス]]」、「[[カレイジャス (空母)|カレイジャス]]」、「[[フューリアス (空母)|フューリアス]]」が[[航空母艦]]へと改装された。[[1920年代]]に新しく艦隊に加わる艦船は[[ネルソン級戦艦]]2隻、[[カウンティ級重巡洋艦]]15隻、[[ヨーク級重巡洋艦]]2隻など最小限に抑えられた。
| |
− |
| |
− | [[1930年]]の[[ロンドン海軍軍縮会議]]では[[1937年]]まで主力艦の建造を延期し、[[巡洋艦]]、[[駆逐艦]]、[[潜水艦]]に対する制限が見直された。国際間緊張の増加に伴い、[[1935年]]に[[第二次ロンドン海軍軍縮会議]]が開催された。[[1938年]]までの制限を設けられたものの、実際はないがしろにされ、海軍拡張の急進を止めるには至らなかった。それにも関わらず、イギリス海軍は排水量35,000トンに14インチ砲を装備した[[キング・ジョージ5世級戦艦]]をはじめ、空母「[[アーク・ロイヤル (空母・初代)|アーク・ロイヤル]]」、[[イラストリアス級航空母艦]]、[[タウン級軽巡洋艦 (2代)|タウン級軽巡洋艦]]、[[クラウン・コロニー級軽巡洋艦]]、[[トライバル級駆逐艦 (2代)|トライバル級駆逐艦]]など再軍備は制限に基いて行われていた。新造艦に加え、旧式戦艦、[[巡洋戦艦]]、[[重巡洋艦]]に対空火器を増強する改装も行われた。結果、第一次世界大戦時の老朽艦、条約制限に固執した設計と無制限化後に設計された戦間期の建造艦などからなる混成の艦隊のまま、[[第二次世界大戦]]に参戦した。しかし、旧式艦は第一次世界大戦時と比べて小型で旧式であったが、強力な存在であった。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | ===第二次世界大戦===
| |
− | [[Image:HMS Prince of Wales and HMS Repulse underway with a destroyer on 10 December 1941 (80-G-413520).jpg|thumb|right|250px|[[マレー沖海戦]]で日本軍機の攻撃を受け回避行動を行う「プリンス・オブ・ウェールズ」と「レパルス」]]
| |
− | イギリス海軍は[[第二次世界大戦]]でも、[[オーストラリア]]などの[[イギリス連邦]]諸国や[[植民地]]、同盟国のアメリカなどから食料、武器、原材料をイギリスに供給し続けることと、[[大西洋の戦い (第二次世界大戦)|大西洋の戦い]]においてドイツの無制限潜水艦作戦を負かすのに不可欠な役割を演じたが、一方で、[[大日本帝国海軍|日本海軍]]の空母を中心とした[[機動部隊]]と航空機を主体にした攻撃により大きな打撃を受けて、その戦略が大きな転換点を迎えることになる。
| |
− |
| |
− | 第二次世界大戦の緒戦から、イギリス海軍は[[ダンケルクの戦い|ダンケルク]]や[[クレタ島の戦い|クレタ]]からの撤退時のように劣勢であれば庇護を提供した。[[巡洋戦艦]]「[[フッド (巡洋戦艦)|フッド]]」がドイツ海軍の戦艦「[[ビスマルク (戦艦)|ビスマルク]]」に撃沈された時や、[[マレー沖海戦]]で戦艦「[[プリンス・オブ・ウェールズ (戦艦)|プリンス・オブ・ウェールズ]]」と巡洋戦艦「[[レパルス (巡洋戦艦)|レパルス]]」が[[大日本帝国海軍|日本海軍]]の航空隊に撃沈された時は海軍の威信に対する打撃は大きかった。[[制海権]]を維持するためには[[トーチ作戦|北アフリカ上陸]]、[[ハスキー作戦|シシリー島上陸]]、[[ノルマンディー上陸作戦|ノルマンディー上陸]]のように陸海空共同作戦が不可欠で、空母が主力艦となったのは明らかであった。
| |
− |
| |
− | [[ヨーロッパ大陸]]へ[[連合国 (第二次世界大戦)|連合軍]]の上陸後、海軍は[[スヘルデの戦い]]のような海岸近くの戦闘で火力支援する程度まで役目は減った。
| |
− | {{-}}
| |
− | === 冷戦 ===
| |
− | [[File:Westland Whirlwind Helicopter.jpg|thumb|right|250px|ホワールウィンド対潜ヘリコプター]]
| |
− | 大戦終結後、[[イギリス帝国]]の衰退とイギリスの経済難は、イギリス海軍に規模と能力の縮小を強要した。そして、より強力となった[[アメリカ海軍]]は世界的平和を維持するためイギリス海軍の役割を引き継いだ。しかし、[[ソビエト連邦]]の脅威と世界的なイギリスの責任により、海軍に対する新しい役割が生まれた。[[1960年代]]に最初の[[核兵器]]を導入し、その後しばらくして[[核抑止|核抑止力]]の維持に責任を負うようになった。
| |
− |
| |
− | この新たに始まった[[冷戦]]へ対応するため、国防政策は切り替えられ、各海域の艦隊が再編された。[[1967年]]には[[スエズ]]以西を[[西方艦隊 (イギリス)|西方艦隊]]、[[スエズ]]以東を[[東洋艦隊 (イギリス)|極東艦隊]]に改変し、冷戦後期には北大西洋でソ連の潜水艦を撃沈するため、イギリス海軍は[[対潜空母]]と小型の[[駆逐艦]]と[[フリゲート]]で編成された。しかし、大戦後にイギリス海軍が行った最も大規模な作戦は、ソ連やその同盟国との交戦ではなく、同じ[[西側諸国]]の1国である[[アルゼンチン]]に対してであった。
| |
− | {{-}}
| |
− | [[Image:SeaHarrier.jpg|thumb|right|250px|[[艦隊航空隊]]の[[BAe シーハリアー|シーハリアー FA.2]] (BAE Sea Harrier)]]
| |
− | [[1982年]]に、南大西洋に位置する[[植民地]]である[[フォークランド諸島]]の領有をめぐり、アルゼンチンとの間に勃発した[[フォークランド紛争]]では勝利に貢献し、イギリス本国から約13,000kmも離れていても戦闘できることを証明したものの、[[アルゼンチン空軍]]機の巧みな攻撃により、駆逐艦2隻やフリゲート2隻をはじめ、民間徴用船など多数の艦艇を失った。[[原子力潜水艦]]「[[コンカラー (原子力潜水艦)|コンカラー]]」はアルゼンチン海軍の巡洋艦「[[ヘネラル・ベルグラノ (巡洋艦)|ヘネラル・ベルグラノ]]」を撃沈し、史上初めて実戦において戦果を挙げた原子力潜水艦となった。この紛争は空母と潜水艦の重要性の強調だけでなく、20世紀後半においてもイギリス海軍が民間船の調達に依存しているという問題を露呈することとなり、また、駆逐艦2隻、フリゲート2隻、揚陸艦1隻、運搬空母として使用されていたコンテナ船1隻の計6隻をも失い、他の艦艇も多くの損害を受けたことから、「マレー沖海戦で日本軍機の攻撃により戦艦2隻を失った悪夢の再現」とまで言われることとなった。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | === 現在 ===
| |
− | [[Image:HMSWestminster-by-HMSBelfast-Canthusus.jpg|thumb|right|250px|23型フリゲート、ウェストミンスター (HMS Westminster)]]
| |
− | イギリス海軍は冷戦の終結後、政策転換により[[紛争]]に対応するため航空母艦を世界各地に展開させることを要求された。また、駆逐艦やフリゲートは海賊行為に対処するため[[マラッカ海峡]]や[[ホーン岬]]に配備する必要があった。これを受けて、イギリス海軍は北大西洋に基地を置く対潜警戒を主任務としていた艦隊を、遠征向けの艦隊にするいくつかの再編成計画を[[1990年代]]から実施した。2000年代には[[フォークランド諸島]]を中心とした[[南大西洋]]の警備、[[北大西洋]]では[[カリブ海]]からアフリカ西部への巡航パトロール、[[地中海]]へは[[北大西洋条約機構|NATO]]の一員として艦艇を派遣、[[アラビア海]]と[[インド洋]]では[[イラク]]・[[アフガニスタン]]駐留部隊への支援とテロ警戒、[[極東]]にもフリゲートを派遣している。
| |
− |
| |
− | 緊縮財政に対応するため、2010年のStrategic Defence and Security Reviewでは大幅な軍縮がおこなわれることになった。海軍においては人員を5,000人削減し30,000人規模に、2014年に退役する予定であった「[[アーク・ロイヤル (空母・3代)|アーク・ロイヤル]]」は直ちに退役、全ての[[BAe ハリアー II|ハリアー II]]も直ちに退役、「[[イラストリアス (空母・2代)|イラストリアス]]」は[[ヘリ空母]]に転換した後2014年に退役、「[[オーシャン (ヘリコプター揚陸艦)|オーシャン]]」はこの時点では維持することになった。また、4隻の[[潜水艦#弾道ミサイル潜水艦|戦略弾道ミサイル潜水艦]]はイギリス唯一の核戦力として引き続き維持し続ける方針で、[[クイーン・エリザベス級航空母艦]]と7隻の[[アスチュート級原子力潜水艦]]は計画通り建造される。
| |
− |
| |
− | 2015年10月時点のイギリス海軍は11隻の[[原子力潜水艦]](4隻の戦略原潜と7隻の攻撃原潜)、19隻の水上戦闘艦(6隻の[[駆逐艦]]と13隻の[[フリゲート]])を含む艦艇および[[航空機]]と[[イギリス海兵隊|海兵隊]]から構成されている。緊縮財政の流れを受けて、以前より艦隊の規模がかなり縮小されたが、地球規模で展開出来る世界有数のブルーウォーター・ネイビーである立場には変わりはない。イギリスの法令は、すべてのイギリス籍船舶を海軍に徴用できる権限を政府に与えており、戦時の海上輸送システムは万全である。
| |
− |
| |
− | ただし、長年の予算削減によってイギリス海軍は自国を哨戒できる程度の規模にまで削減されているとの指摘もある。1988年には対[[国内総生産|GDP]]比4.1%だった海軍予算は、2010年には2.6%にまで削られている。また、2000年の時点で3万9000人だった海軍将兵は、2015年には2万9000人にまで落ち込んでいる<ref>{{cite news |title=コラム:最強を誇った英国海軍「凋落」の教訓 |newspaper=[[トムソン・ロイター|Reuters]] |date=2016-8-22 |url=http://jp.reuters.com/article/column-gb-navy-warship-idJPKCN10U0OL|accessdate=2016-9-1 }}</ref>。
| |
− |
| |
− | [[イギリス連邦]]加盟国である[[オーストラリア海軍]]、[[カナダ海軍]]、[[ニュージーランド海軍]]、[[インド海軍]]に対して、同型艦や旧式艦を売却・譲渡しており、かつて植民地であった国々と軍事的に結びつきが強い。
| |
− |
| |
− | == 習慣と伝統 ==
| |
− | [[File:Rum Ration Aboard HMS King George V, 1940 A1777.jpg|thumb|right|250px|[[キング・ジョージ5世 (戦艦)|キングジョージ5世号]]での[[ラム酒]]の支給(1940年)]]
| |
− | イギリス海軍には、海軍旗とシップス・バッジズの使用に関して、正式な習慣と伝統が存在する。航海中の時と港では、海軍艦艇はいくつかの海軍旗を掲揚させる。就役した艦艇と潜水艦は、日中の間、ホワイト・エンサインを艦尾に掲揚し、航海中の間はメインマストに掲揚する。[[イギリスの国旗|国旗]](国旗はユニオン・フラッグだが海軍ではユニオン・ジャック)は艦首に掲揚されるが、これは軍法会議が進行中であることを合図している場合か、ロード・ハイ・アドミラルを含み司令官が乗艦していることを示す場合のいずれかである<ref>{{cite web|url=http://www.fotw.net/flags/gb-use.html#sea |title=Use of the Union Jack at Sea |publisher=Flags of the World |accessdate=2010-05-16}}</ref>。
| |
− |
| |
− | フリート・レビューは、君主の前に艦隊を整列させる観艦式で、不規則な伝統である。公式に行われた最初のものは、1400年であった。その他に続いている伝統は、[[オーストラリア海軍]]と行う[[クリケット]]試合の[[ジ・アッシズ]]がある。
| |
− |
| |
− | 第二次大戦終結までは飲酒に関して寛容であり、特に水兵らに支給されていた[[ラム酒]](後には[[グロッグ]])に関する逸話が多い。また軍艦の進水式には国内で蒸留された[[ウィスキー]]が使われることもある([[クイーン・エリザベス (空母)|クイーン・エリザベス]]など)。その他の食文化については[[近世イギリス海軍の食生活]]を参照。
| |
− |
| |
− | [[海軍カレー]]や[[ウィスキー]]など一部の文化は、大きな影響を与えた[[大日本帝国海軍]]を経由し[[海上自衛隊]]にも受け継がれている。
| |
− |
| |
− | == 組織 ==
| |
− | [[File:3rd Minecountermeasures squadron in Persian Gulf.jpeg|thumb|right|250px|機雷掃海のためペルシャ湾へ展開する艦隊]]
| |
− | 海軍の司令長官は1964年以降[[海軍本部 (イギリス)#ロード・ハイ・アドミラル|ロード・ハイ・アドミラル]]であり、イギリス軍全体でも上位の地位にある。
| |
− |
| |
− | 実務上の指揮は[[第一海軍卿|ファースト・シー・ロード]](海軍大将)を含む国防会議のメンバーによってなされる。国防会議は海軍の管理を[[海軍本部 (イギリス)#アドミラルティ・ボード|アドミラルティ・ボード]]に委任しており、国防大臣が議長を務める。アドミラルティ・ボードは、艦艇を管理する[[海軍本部 (イギリス)#ネイビー・ボード|ネイビー・ボード]]を指揮下に置いており、こちらは海軍士官と[[国防省 (イギリス)|国防省]]の公務員から成る。これらは[[ロンドン]]の[[ホワイトホール (ロンドン)|ホワイトホール]]にある国防省舎 (MoD Main Building) に所在している。
| |
− |
| |
− | ;指揮系統
| |
− | 2016年現在
| |
− | * '''ロード・ハイ・アドミラル''':[[フィリップ (エディンバラ公)|エディンバラ公]](2011年〜)
| |
− | * '''アドミラルティ・ボード (海軍本部委員会)'''
| |
− | ** '''ファースト・シー・ロード ([[第一海軍卿]])''':{{仮リンク|フィリップ・ジョーンズ (イギリス海軍軍人)|label=サー・フィリップ・ジョーンズ|en|Philip Jones (Royal Navy officer)}}大将
| |
− | ** '''セカンド・シー・ロード ([[第二海軍卿]])''':[[ジョナサン・ウッドコック]]中将
| |
− | ** '''アシスタント・チーフ・オブ・ザ・ネーバル・スタッフ''':{{仮リンク|ニコラス・ハイン|en|Nicholas Hine}}少将
| |
− | ** '''コントローラー・オブ・ザ・ネービー ([[第三海軍卿]])''':{{仮リンク|ポール・ベネット|en|Paul Bennett (Royal Navy officer)}}少将
| |
− | ** '''ネーバル・メンバー・フォー・ロジスティックス ([[第四海軍卿]])''':{{仮リンク|サイモン・リスター|en|Simon Lister (Royal Navy officer)}}中将
| |
− |
| |
− | ; 人員
| |
− | : 海軍はイギリス海軍とイギリス海兵隊から成り、2009年12月の時点で教育訓練を経た正規兵は、34,660名であった。このうち、27,710名はイギリス海軍に属し、6,940名はイギリス海兵隊に所属していた<ref>http://www.dasa.mod.uk/applications/newWeb/www/apps/publications/pubViewFile.php?content=2710&date=2010-01-28&type=pdf&PublishTime=09:30:00 DASA Roayl Naval Situation Report</ref>。他にも教育課程を修了していない3,960名と380名の常勤予備役がある。
| |
− |
| |
− | === 艦隊構成 ===
| |
− | 国への必要性を反映し、1960年代から艦艇数は減少が図られた。しかし、その数は規模としての減少であり、艦艇の技術的発展による能力の向上まで加味しているものではない<ref name="UKNDABlackham">{{cite paper |author=Vice-Admiral Sir Jeremy Blackham |title=The Royal Navy at the Brink |version=1 | publisher=Royal United Services Institute |date=2007-03-13 |url=http://www.uknda.org/docs/uknda_royal_navy_at_the_brink.pdf |format=pdf |accessdate=2007-08-10}}</ref>。
| |
− |
| |
− | 1981年に国防相ジョン・ノットの主導で新たな海軍の削減が開始されたが、翌年にフォークランド戦争が勃発した<ref>{{cite web|url=http://www.telegraph.co.uk/arts/main.jhtml?xml=%2Farts%2F2002%2F03%2F12%2Fboknot12.xml |title=We were heading for war...and the Commons blamed me |work = The Daily Telegraph |date=2002-03-01 |accessdate=2007-08-10}}</ref>。当時の資源と構造から困難ではあったものの、遠征能力と沿岸活動能力の回復が必要であることが明らかになった。
| |
− |
| |
− | 冷戦の終結は、平和維持活動の一環として世界各地に展開できる航空母艦が必要であった。ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、シエラレオネ、ペルシア湾などがその代表的な事例であった。また、海賊への対策として駆逐艦とフリゲートの各地へ派遣が必要になった。海軍は1990年代から北大西洋における対潜水艦向け艦隊から遠征向け艦隊へと転換させる、いくつかの建艦計画を実施してきた。
| |
− |
| |
− | [[ファイル:HMS Tireless S-88.jpg|thumb|right|250px|トラファルガー級潜水艦、タイアレス (HMS Tireless)]]
| |
− | ; 潜水艦
| |
− | : イギリス海軍は、イギリス軍唯一の核戦力として4隻の[[ヴァンガード級原子力潜水艦|ヴァンガード級戦略原子力潜水艦]]を運用している。ヴァンガード級は次世代[[弾道ミサイル]]潜水艦により2028年頃から代替される予定である<ref>キャメロン首相は2010年10月19日、防衛戦略の見直しを発表し、財政赤字の削減のため、防衛予算を今後4年で実質8%削減するとし、2024年頃に予定していた弾道ミサイル搭載原子力潜水艦の更新時期を、2028年まで延期するとした。</ref>。
| |
− | : また攻撃型原子力潜水艦として、[[トラファルガー級原子力潜水艦|トラファルガー級]]3隻と[[アスチュート級原子力潜水艦|アスチュート級]]3隻を運用している。2020年代前半までにアスチュート級を4隻追加建造することによりトラファルガー級を代替する予定である。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | [[ファイル:Aerial view of HMS Queen Elizabeth (R08) off Scotland on 28 June 2017 (4516752).jpg|thumb|right|250px|クイーン・エリザベス級空母、クイーン・エリザベス (HMS Queen Elizabeth, R08)]]
| |
− | ; 母艦
| |
− | : 現在[[クイーン・エリザベス級航空母艦|クイーン・エリザベス級]]1隻が新世代の航空母艦として就役しておりもう1隻が建造中である。計画の遅延と国防予算の縮減により、1番艦の「[[クイーン・エリザベス (空母)|クイーン・エリザベス]]」は、売却や2番艦就役後予備役とすることも一時期検討されていた。現在は2番艦の「[[プリンス・オブ・ウェールズ (空母)|プリンス・オブ・ウェールズ]]」とあわせて[[F-35 (戦闘機)|F-35B ライトニング II]]が運用される予定である。
| |
− | : インヴィンシブル級を基に設計された[[ヘリ空母]]の「[[オーシャン (L12)|オーシャン]]」は航空母艦を補完していたが2018年に退役した。クイーン・エリザベス級が同艦の任務も後継する。
| |
− | : 海軍補助艦隊に導入された4隻の[[ベイ級ドック型補助揚陸艦]]と2006年と2007年に導入された2隻の[[アルビオン級揚陸艦|アルビオン級ドック型揚陸プラットホーム]]は海軍の水陸両用作戦能力を強化した。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | [[ファイル:US Navy 101011-N-5324W-187 The Royal Navy frigate HMS Monmouth (F-235) transits the northeastern Atlantic Ocean during Joint Warrior 10-2.jpg|thumb|right|250px|23型フリゲート、モンマス (HMS Monmouth, F-235)]]
| |
− | ; 護衛艦
| |
− | : 護衛艦隊は、[[フリゲート]]と[[駆逐艦]]から構成されており、海軍の伝統的な万能艦として更新が続けられている。2009年に[[42型駆逐艦]]からより大型の[[45型駆逐艦]]との交代を開始した。45型駆逐艦は当初の契約で12隻が発注されることになっていたが、最終的に6隻の建造となった。主な任務は対空戦であり、高性能な[[SAMPSON|SAMPSONレーダー]]、[[アスター (ミサイル)#アスター 15|アスター 15]]と[[アスター (ミサイル)#アスター 30|アスター 30ミサイル]]を用いた統合対空システム[[PAAMS]]を備えている。
| |
− | : 2004年、変動する世界に安全保障を提供(Delivering Security in a Changing World)するべく、国防支出の見直しが行われ、国防相[[ジェフ・フーン]]は[[23型フリゲート]]16隻のうち3隻を連続経費削減の戦略一環として退役させることを発表し、実行に移され、2011年8月時点で13隻が現役である。次世代フリゲートとしてフューチャー・サーフェス・コンバタント (Future Surface Combatant) が計画されているが、このコンセプトは未だ承認されていない。
| |
− | {{-}}
| |
− |
| |
− | ; その他の艦
| |
− | : 1990年代の初期、イギリス海軍は遠洋哨戒艦に[[アイランド型哨戒艦|アイランド級]]と[[キャッスル型哨戒艦|キャッスル級]]の2種類の艦級を整備した。しかし、1997年にそれらの交代が決定された。2001年により大型の[[リバー型哨戒艦|リバー級]]3隻が発注され、[[VT グループ|ヴォスパー・ソーニクロフト]]の管理下から2013年まで海軍に貸与という形で取得した。この関係は、技術的な支援と物資保管の支援を含む海軍の負担を縮小する後方支援業務 (Contractor Logistic Support) によって定義された。リバー級のクライドは改修を受け、2007年7月に就役し、フォークランド諸島の警戒艦として派遣された。
| |
− | : [[掃海艇|掃海艦艇]]には[[サンダウン級機雷掃討艇]]と[[ハント級掃海艇]]がある。対機雷艦艇のハント級は従来の掃海艇が行う掃海具を使った掃海と機雷を能動的に捜索、破壊する機雷掃討を統合した艦種であり、必要があれば遠洋哨戒の任務にも従事する。
| |
− | : 海軍はイギリス南極観測(British Antarctic Survey)へ提供する専用の艦を委任しており、南極哨戒艦として{{仮リンク|プロテクター (砕氷艦)|en|HMS Protector (A173)|label=プロテクター}}が建造された。4隻のヘクラ級は、海洋調査艦スコットと交代した。より大型のローバックはイギリス[[大陸棚]]や浅瀬を調査する。その他の調査艦には2002年と2003年に就役した2隻のエコー級多目的艦がある。
| |
− |
| |
− | == 階級 ==
| |
− | {{see also|イギリス軍の階級|軍隊における階級呼称一覧}}
| |
− | <gallery>
| |
− | Image:Generic-Navy-O12.svg|[[元帥 (イギリス)|海軍元帥]](Admiral of the Fleet)
| |
− | Image:Generic-Navy-O11.svg|海軍[[大将]](Admiral)
| |
− | Image:Generic-Navy-O10.svg|海軍[[中将]](Vice Admiral)
| |
− | Image:Generic-Navy-O9.svg|海軍[[少将]](Rear Admiral)
| |
− | Image:UK-Navy-OF6.svg|[[代将 (イギリス海軍)|海軍代将]](Commodore、佐官に分類されるが大佐とは独立した階級)
| |
− | Image:Generic-Navy-O7.svg|海軍[[大佐]](Captain)
| |
− | Image:Generic-Navy-O5.svg|海軍[[中佐]](Commander)
| |
− | Image:Generic-Navy-O4.svg|海軍[[少佐]](Lieutenant commander)
| |
− | Image:Generic-Navy-O3.svg|海軍[[大尉]](Lieutenant)
| |
− | Image:Generic-Navy-O1.svg|[[海軍中尉]]・[[海軍少尉]]に相当(Sub-Lieutenant)
| |
− | Image:UK-Navy-OFD.svg|海軍士官候補生(Midshipman)
| |
− | </gallery>
| |
− |
| |
− | == 主要基地・施設 ==
| |
− | 就役艦が配備される基地は現在イギリスに[[ポーツマス海軍基地|ポーツマス]]、[[クライド海軍基地|クライド]]、[[デヴォンポート海軍基地|デヴォンポート]]の3つがあり、この中でもデヴォンポートは西ヨーロッパで最大の規模を誇る海軍基地である<ref>{{cite web|url=http://www.royalnavy.mod.uk/server/show/nav.3109|title=HMNB Devonport|work=The Royal Navy|accessdate=2007-10-18}}</ref>。
| |
− |
| |
− | 各々の基地の司令は[[代将]]が務めるが、例えばクライド海軍基地の場合は[[大佐]]が司令を務め、作戦能力のある艦と小艦隊の潜水艦の供給に対して責任がある。[[イギリス海兵隊]]第3コマンドー旅団は代将によって指揮され、[[プリマス]]に拠点を置く。
| |
− |
| |
− | 歴史上、イギリス海軍は世界中に海軍造船所を建設してきた。艦艇にとって海軍造船所はオーバーホールや修理を行う港であった。デヴォンポート、[[ファスレーン]]、[[ロサイス]]、そしてポーツマスの4つの造船所が今日も利用されている。
| |
− |
| |
− | イギリス海軍および予備艦隊所属の陸上施設には''HMNB''(''Her Majesty's Naval Base'' '''陛下の基地'''の意)の頭文字がつけられる。
| |
− |
| |
− | 将来の海軍士官のために最初の訓練を行うアカデミーはダートマスに所在する[[海軍兵学校 (イギリス)|ブリタニア海軍兵学校]]である。かなりの海軍兵が国防省やディフェンス・エキップメント・アンド・サポートへか、陸軍や空軍との連絡員になる。少数が国外の政府機関や[[合同海上部隊]]といった多国籍艦隊、例えば[[アメリカ海軍]]へ派遣される。
| |
− |
| |
− | == 装備 ==
| |
− | === 艦艇 ===
| |
− | 2017年7月現在。個艦の名前については「[[イギリス海軍艦艇一覧]]」を参照。
| |
− |
| |
− | ; 原子力弾道ミサイル潜水艦
| |
− | * [[ヴァンガード級原子力潜水艦|ヴァンガード級]]×4
| |
− |
| |
− | ; 原子力攻撃型潜水艦
| |
− | * [[アスチュート級原子力潜水艦|アスチュート級]]×3(4隻建造中)
| |
− | * [[トラファルガー級原子力潜水艦|トラファルガー級]]×3
| |
− |
| |
− | ; [[航空母艦]]
| |
− | * [[クイーン・エリザベス級航空母艦|クイーン・エリザベス級]]×1(1隻建造中)
| |
− |
| |
− | ; [[ミサイル駆逐艦]]
| |
− | * [[45型駆逐艦|45型]]×6
| |
− |
| |
− | ; [[フリゲート]]
| |
− | * [[23型フリゲート|23型]]×13
| |
− |
| |
− | ; 哨戒艦
| |
− | * [[リバー級哨戒艦|リバー級]]×3
| |
− | * 改リバー級×1
| |
− |
| |
− | ; [[哨戒艇]]
| |
− | * {{仮リンク|シミター級|en|Scimitar-class patrol vessel}}×2
| |
− | * {{仮リンク|アーチャー級|en|Archer-class patrol vessel}}×16
| |
− |
| |
− | ; ドック型輸送揚陸艦
| |
− | * [[アルビオン級揚陸艦|アルビオン級]]×2
| |
− |
| |
− | ; 汎用揚陸艇
| |
− | * LCU Mk.10型×10
| |
− |
| |
− | ; [[エアクッション型揚陸艇]]
| |
− | * グリフォン2000TDX(M)型×4
| |
− | * グリフォン2400TD(M)型×0(4隻建造中)
| |
− |
| |
− | ; 車両兵員揚陸艇
| |
− | * LCVP Mk.5型×23
| |
− |
| |
− | ; 高速艇
| |
− | * 18メートル型×4
| |
− |
| |
− | ; 機雷掃討艇
| |
− | * [[サンダウン級機雷掃討艇|サンダウン級]]×7
| |
− |
| |
− | ; [[掃海艇]]
| |
− | * [[ハント級掃海艇|ハント級]]×8
| |
− |
| |
− | ; ランチ・[[艀]]
| |
− | * (H86 Gleaner) - 1983年
| |
− | * Nesbitt級×5
| |
− |
| |
− | ; [[深海救難艇|救難潜水艇]]
| |
− | * NATO SUBMARINE RESCUE SYSTEM×0(1隻建造中)
| |
− |
| |
− | ; [[海洋観測艦]]
| |
− | * スコット
| |
− |
| |
− | ; 測量艦
| |
− | * {{仮リンク|エコー級|en|Echo-class survey ship (2002)}}×2
| |
− |
| |
− | ; [[砕氷艦]]
| |
− | * プロテクター
| |
− |
| |
− | ;[[記念艦]]
| |
− | * [[ヴィクトリー (戦列艦)|ヴィクトリー]](18世紀末の[[戦列艦]]、[[トラファルガーの海戦]]における[[ホレーショ・ネルソン (初代ネルソン子爵)|ネルソン]]提督の旗艦)
| |
− |
| |
− | イギリス海軍および予備艦隊所属の戦闘艦艇には''HMS''(''His or Her Majesty's Ship'' '''陛下の船'''の意)の頭文字がつけられ、補助艦隊所属の補助艦艇にはRFA (''Royal Fleet Auxiliary'') の頭文字がつけられる。イギリス海軍の[[軍艦旗]]には、[[ホワイト・エンサイン]] (the white ensign) が定められており、補助艦隊は[[ブルー・エンサイン]]の一種を用いる。艦艇にはアメリカ海軍と異なり、分類シンボル (Hull classification symbol) ではなく、[[ペナント・ナンバー]]が付与される。
| |
− |
| |
− | 古くから利用されている陸上施設は慣習的に艦艇と見なされることもあり、正式な基地名は別にHMSの名を有することがある。デヴォンポート(HMNB Devonport)の一部区画は『ドレーク(HMS Drake)』とも呼ばれ、敷地内には帆が張れるマストが設置されている。
| |
− |
| |
− | {{see also|艦船接頭辞}}
| |
− |
| |
− | === 航空機 ===
| |
− | ; 固定翼機
| |
− | *[[ジェットストリーム 41]]×4
| |
− | *[[ダッソー ファルコン 20|ファルコン20]]×16
| |
− | *[[BAe ホーク|ホーク]]×14
| |
− |
| |
− | ; 回転翼機<ref>[https://flightglobal.com/asset/6297/waf/Worldairforces2016 World airforces 2016]flightglobal.com</ref>
| |
− | *アグスタ-ウェストランド [[アグスタウェストランド AW101|マーリンHM Mk.2]]×25
| |
− | *アグスタ-ウェストランド マーリンHV Mk.3/3A×18
| |
− | *ウェストランド [[ウェストランド シーキング|シー・キングHU Mk.5]]×9
| |
− | *ウェストランド シー・キングHC Mk.4×6
| |
− | *ウェストランド シー・キングASAC Mk.7×8
| |
− | *ウェストランド [[アグスタウェストランド リンクス|リンクスHMA8]]×16
| |
− | *アグスタ-ウェストランド [[アグスタウェストランド AW159|WildcatAH1/HMA1]]×22
| |
− | *[[ホワールウィンド (ヘリコプター)|ウェストランド ホワールウィンド]]HAR.1/HAR.2/HC.2/HAR.3/HAR.4/HAR.5/HAR.7/HAS.7/HCC.8/HAR.9/HC.10/HAR.10/HCC.12/HAR.21/HAS.22(退役中)
| |
− |
| |
− | == 脚注 ==
| |
− | {{Reflist}}
| |
− |
| |
− | == 参考文献 ==
| |
− | * Swanton, Michael (ed. and tr.), ''The Anglo-Saxon Chronicles''. 2000
| |
− | * Rodger, N. A. M., ''The Command of the Ocean - a naval history of Britain 1649-1815''. 2004
| |
− | * Rodger, N. A. M., ''The Safeguard of the Sea - a naval history of Britain - Volume one''. 660-1649 1997
| |
− | * D. Brown, ''The Royal Navy and the Falklands War'' (London, 1987).
| |
− | * {{Cite web|url=http://www.royalnavy.mod.uk/history/historical-periods/1945-2000/|title=1945 - 2000 : Historical periods : History|publisher=Royal Navy|accessdate=2010-04-29}}
| |
− | * {{Cite book|和書|author=小林幸雄|date=2007年1月|title=図説イングランド海軍の歴史 |publisher=原書房 |id=ISBN 978-4-562-04048-3|ref=小林}}
| |
− | *世界の艦船(海人社)各号
| |
− | *Jane's Fighting Ships 2011-2012
| |
− | * Devonport: Inside The Royal Navy - [[デヴォンポート海軍基地]]を取材するシリーズ。[[ディスカバリーチャンネル]]にて『潜入!ロイヤル・ネイビー』として放送
| |
− |
| |
− | == 関連項目 ==
| |
− | * [[イギリス海軍の艦隊および管区一覧]]
| |
− | * [[イギリス海軍のC4Iシステム]]
| |
− | * [[ネイビー|ネイビーブルー]] - 制服の色の名前
| |
− | * [[戦艦フライデー]] - イギリス海軍の都市伝説
| |
− |
| |
− | == 外部リンク ==
| |
− | {{commonscat|Royal Navy}}
| |
− | * [http://www.royalnavy.mod.uk/ Royal Navy] {{en icon}}
| |
− | * {{YouTube channel|RoyalNavyOfficial|イギリス海軍の公式チャンネル}}
| |
− |
| |
− | {{イギリス海軍2}}
| |
− | {{イギリス関連の項目}}
| |
− |
| |
− | {{DEFAULTSORT:いきりすかいくん}}
| |
− | [[Category:イギリス海軍|*]]
| |
− | [[Category:各国の海軍]]
| |
− | [[Category:イグノーベル賞受賞者]]
| |