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神奈川新聞(かながわしんぶん、英語: Kanagawa Shimbun)は、神奈川県の地方新聞。神奈川新聞社が編集・発行する新聞である。発行部数は約18万部(2016年10月日本ABC協会 新聞発行社レポート)[1]。
Contents
概要
1890年(明治23年)2月1日創刊。朝刊のみ発行。定価は1部120円、1カ月3,189円(2010年4月1日現在)。全国ニュースや経済ニュース、国際ニュースは共同通信社の配信を受けたものを掲載。また、地方新聞として、地域ニュースの掲載にも重点を置いている。とりわけ、スポーツ欄は「かながわスポーツ」と題し、プロ野球・横浜DeNAベイスターズやサッカーJリーグ、高校野球地区予選などを中心にスポーツ新聞並みの紙面構成を行っている。
土曜日掲載のゆとり欄「木もれ日」では直木賞作家角田光代、芥川賞作家藤沢周をはじめとした各ジャンルの有名作家がリレー連載を務める。
神奈川県内でのシェアは、読売新聞、朝日新聞、日本経済新聞に次いで第4位。三浦半島地域の横須賀市や三浦市、県西部の平塚市や秦野市、郡部では県平均を上回っているが、県庁所在地の横浜市で7%程度、東京に隣接する川崎市や相模原市では、2%~4%程度とかなり読者が少ない[1]。
神奈川県内の朝日新聞、読売新聞、毎日新聞の新聞販売店が取り扱っており、契約時に配達する販売店を選択できる[2]。埼玉新聞や千葉日報と違い販売店の扱う割り当てを公表をしているので、スーパーマーケットなどの折込チラシが折り込まれる。東京都内では、町田市内の一部地域で宅配購読が可能なほか、JR・小田急町田駅の駅売店、株式会社全販(東京都千代田区)の1F受付カウンターでも即売している[3]。
社是、企業理念
社是
言論の自由を守り 真実・公正な報道を貫き
地域社会とともに 明るい未来の創造を目指す[4]
企業理念
- 新聞を核にした情報の拠点として発展を目指します
- 進取・創造の気概をもって豊かな21世紀づくりに寄与します
- 県民・読者のパートナーとして温もりあるコミュニティーを創ります[4]
沿革
- 1890年(明治23年)2月1日 - 横浜貿易新聞創刊
- 1906年(明治39年)12月 - 横浜貿易新報と改題
- 1940年(昭和15年)12月 - 横浜新報と合併し神奈川県新聞と改題
- 1942年(昭和17年)2月 - 神奈川日日新聞と合併し神奈川新聞と改題
- 1986年(昭和61年)7月 - カラー印刷開始
- 1998年(平成10年)1月14日 - 創刊20000号を達成
- 2000年(平成12年) - 1面題字を縦組みから横組みに変更
- 2001年(平成13年) - テレビ神奈川(tvk)に資本参加
- 2004年(平成16年)3月 - 本社を横浜メディア・ビジネスセンターに移転
- 2006年(平成18年)1月1日 - 1面題字を中川憲造(グラフィックデザイナー)の作に変更[5]
- 2008年(平成20年)4月 - 拡大文字(かな文字)、12段化に移行
論調
リベラル寄りの論調を主としている。
時代の正体
2014年7月15日より連載開始。平和安全法制に反対するSEALDsの活動[6][7]や、在日韓国・朝鮮人へのヘイトスピーチに関する問題[8]、市民運動家の活動を取り上げている[9]。
「時代の正体」はまとめられ現代思潮新社から出版されている(#「時代の正体」シリーズ参照)。
「偏っていますが、何か?」
一連の「時代の正体」の記事に対する批判に論説委員の石橋学は、「偏っていますが、何か?」と署名記事で反論し[10]、追加記事として識者へのインタビューも出された[11][12]。
これらの記事に対し、元朝日新聞記者でノンフィクション作家の辰濃哲郎は、「(新聞の)両論併記は思考の停止を促すことになりかねない」[13]と賛意を示す一方、国際協力活動家の永井陽右は、「『偏っていますが、何か』という姿勢は、安直に受け入れると、思考の放棄に繋がり、違う意見や立場への無理解や拒絶へと繋がる可能性がある」[14]と指摘している。
憲法記念日の特別紙面
2016年5月3日に特別紙面「時代の正体・憲法特集」を発行[15]し、首都大学東京教授木村草太[16]、東京大学名誉教授樋口陽一[17]、SEALDsの奥田愛基[18]インタビューと、最終面にはプラカードにもなるメッセージを掲載した。
番組表
全ての番組表と番組解説記事の一部は東京ニュース通信社から配信を受けている。 1980年代前半頃まで、放送局名のカットは午後5時台と6時台の中間に掲載されていたが、現在は冒頭(最上段)にある。
最終面
- NHK総合テレビ 1
- NHK Eテレ 2
- TVK 3(全国紙・地方紙を通して唯一のフルサイズ掲載。また唯一局のロゴが載っている)
- 日本テレビ 4
- テレビ朝日 5
- TBSテレビ 6
- テレビ東京 7
- フジテレビ 8
- NHK BS1 BS1
- BSプレミアム BS3
中面
BSデジタル
- BS日テレ BS4
- BS朝日 BS5
- BS-TBS BS6
- BSジャパン BS7
- BSフジ BS8
- WOWOWプライム BS9(191)
- WOWOWライブ BS9(192)
- WOWOWシネマ BS9(193)
- スター・チャンネル1 BS10
- BSイレブン BS11
- トゥエルビ BS12
地上波テレビ
- TOKYO MX 9
AMラジオ
FMラジオ
四コマ漫画
組織
本社
神奈川県横浜市中区太田町2丁目23 横浜メディア・ビジネスセンター内
支社・総局・支局
- 支社 - 東京、大阪、横須賀
- 総局 - 川崎、湘南・西湘、相模原・県央
- 支局 - 足柄、厚木、小田原、鎌倉、川崎多摩、相模原、逗葉、茅ヶ崎、秦野、平塚、藤沢、三浦、大和
関連会社
- 株式会社かなしんオフセット
- 株式会社神奈川新聞総合サービス
- 株式会社エリアドライブ
- 一般社団法人神奈川政経懇話会
- 公益財団法人神奈川新聞厚生文化事業団
ニュース配信
- カナロコ
- 2005年2月1日、「神奈川新聞WEB」をブログを取り入れたコミュニティサイト「カナロコ」にリニューアルした[19]。
- テレビ神奈川(tvk)
- 1972年の開局以来配信している。TVKスポットニュースとTVKニュース&天気予報では「協力 神奈川新聞」と表示している。
- FMヨコハマ
- 「FMヨコハマエリアニュース」が神奈川新聞配信ニュースである。通常の「FMヨコハマニュース」は共同通信社配信である。
過去
イベント
- 神奈川新聞花火大会 - 1986年より毎年8月に横浜港で花火大会を開催していたが、2016年をもって休止[20]。
- かながわ音楽コンクール
- 神奈川文化賞・スポーツ賞 - 県と共催
ギャラリー
神奈川新聞花火大会 (2008年8月1日) | ||||||||||
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不祥事
横須賀支社長盗撮事案
神奈川新聞の横須賀支社長が2018年1月中頃に京浜急行電鉄の駅と電車内で16歳の女子高生2人のスカート内を小型カメラで盗撮した疑いで、同月18日に神奈川県警から任意で事情聴取を受けた。神奈川新聞社の調査に対して支社長が事実関係を認めたため、同社は22日に支社長を懲戒解雇した[21][22][23]。
その後、元支社長は2016年11月から2018年1月までの横浜市南区の女性の家への不法侵入や横須賀市の飲食店のトイレにカメラを設置した容疑で、2月13日に神奈川県警によって逮捕された。元支社長は「盗撮は4、5年前から始めた。数百件やった。正確な日時は覚えていないが、やったことはおおむね間違いない」と容疑を認めた。神奈川新聞社は「支社長在任時の行為で逮捕されたのは誠に遺憾」とコメントしている[24][25]。
脚注
- ↑ 1.0 1.1 “神奈川新聞 媒体データ”. 神奈川新聞社. . 2017閲覧.
- ↑ “神奈川新聞 よくある質問”. 神奈川新聞社. . 2017閲覧.
- ↑ “株式会社全販 店頭即売の新聞”. 株式会社全販. . 2017閲覧.
- ↑ 4.0 4.1 “会社概要・アクセス”. 神奈川新聞. . 2018閲覧.
- ↑ “神奈川新聞、中川憲造氏を起用し55年ぶりの紙面改革”. ヨコハマ経済新聞 (2006年1月5日). . 2017閲覧.
- ↑ “民主主義取り戻そう 体制一新しきょう集会”. 神奈川新聞 (2015年5月3日). . 2018閲覧.
- ↑ “時代の正体〈308〉シールズの1年(上) 私たちの言葉を信じる”. 神奈川新聞 (2016年5月7日). . 2017閲覧.
- ↑ 石橋学 (2017年5月3日). “【憲法特集】時代の正体〈464〉社会を変える責務はマジョリティーに”. 神奈川新聞. . 2017閲覧.
- ↑ 石橋学 (2017年1月9日). “〈時代の正体〉「表現の自由」示す無届けパフォーマンス 海老名駅前自由通路”. 神奈川新聞. . 2017閲覧.
- ↑ 石橋学 (2015年10月16日). “【カナロコ・オピニオン】(5)「偏っていますが、何か?」 「時代の正体」批判に応えて 論説委員・石橋 学”. 神奈川新聞. . 2018閲覧.
- ↑ “時代の正体〈215〉「偏ってますが、何か」反響・上”. 神奈川新聞 (2015年11月4日). . 2018閲覧.
- ↑ “時代の正体〈216〉「偏ってますが、何か」反響・下”. 神奈川新聞 (2015年11月5日). . 2018閲覧.
- ↑ 辰濃哲郎 (2015年12月21日). “神奈川新聞の「ええ、偏っていますが、何か」 安保法制を報じるシリーズ「時代の正体」が突きつける新聞の「公正」「不偏不党」”. 朝日新聞 WEB RONZA. . 2018閲覧.
- ↑ 永井陽右 (2016年1月14日). “「偏っていますが、何か」に対する違和感”. ハフィントンポスト. . 2018閲覧.
- ↑ “時代の正体・憲法特集 3日に特別紙面、プラカードのDLも”. 神奈川新聞 (2016年5月3日). . 2018閲覧.
- ↑ “萎縮する必要はない 配慮すれば言論歪む 【憲法特集】木村草太氏(首都大学東京教授)”. 神奈川新聞 (2016年5月3日). . 2018閲覧.
- ↑ “「なめんなよ」精神を 主権われわれにあり 【憲法特集】樋口陽一氏(東大名誉教授)”. 神奈川新聞 (2016年5月3日). . 2018閲覧.
- ↑ “社会が先に変わろう 改憲、争点になるか注目”. 神奈川新聞 (2016年5月3日). . 2018閲覧.
- ↑ “ブログ導入で参加型メディアへ。神奈川新聞「カナロコ」の挑戦”. ヨコハマ経済新聞 (2005年5月19日). . 2018閲覧.
- ↑ “【社告】神奈川新聞花火大会休止のお知らせ”. 神奈川新聞社 (2016年8月24日). . 2016閲覧.
- ↑ “神奈川新聞が横須賀支社長を解雇 盗撮容疑で聴取受ける”. 朝日新聞. (2018年1月23日). オリジナルの2018年1月23日時点によるアーカイブ。 . 2018閲覧.
- ↑ “横須賀支社長を盗撮で懲戒解雇 神奈川新聞”. 日本経済新聞. (2018年1月24日) . 2018閲覧.
- ↑ “横須賀支社長を懲戒解雇 電車内盗撮で神奈川新聞”. 産経新聞. (2018年1月23日) . 2018閲覧.
- ↑ “神奈川新聞前支社長を逮捕 スカート内盗撮容疑”. 産経新聞. (2018年2月13日) . 2018閲覧.
- ↑ “電車内で盗撮した疑い、神奈川新聞の元支社長逮捕”. 朝日新聞. (2018年2月13日). オリジナルの2018年2月13日時点によるアーカイブ。 . 2018閲覧.
出版
{{safesubst:#invoke:Anchor|main}}「時代の正体」シリーズ
- 神奈川新聞「時代の正体」取材班 『時代の正体――権力はかくも暴走する』 現代思潮新社、2015-09-15。ISBN 9784329004956。
- 神奈川新聞「時代の正体」取材班 『時代の正体 vol.2 語ることをあきらめない』 現代思潮新社、2016-04-18。ISBN 9784329004987。
- 神奈川新聞「時代の正体」取材班 『ヘイトデモをとめた街』 現代思潮新社、2016-09-20。ISBN 9784329004994。
参考文献
- “館報「開港のひろば」 『横浜貿易新聞』と慶応義塾出身のジャーナリストたち”. 横浜開港資料館 (2009年10月28日). . 2018閲覧.
関連項目
- 江川紹子 - 1982年から1987年まで社会部記者として勤務。
- 神奈川県立保土ケ谷公園硬式野球場 - 2010年4月1日から2015年3月31日まで命名権を取得し、「保土ヶ谷・神奈川新聞スタジアム」の愛称が付けられた(2015年4月1日以降は「サーティフォー保土ヶ谷球場」)。
外部リンク