「オメガ定数」の版間の差分
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オメガ定数(オメガていすう、omega constant) とは、
[math]\Omega \exp \Omega =1 \,[/math]
で定義される数学定数であり、およそ
[math] \Omega \approx 0.5671432904097838729999686622[/math]
である。
また、
[math]\Omega = W(1) \,[/math]
とも定義できる(ただし、W: ランベルトのW関数)。「オメガ定数」という名前は、ランベルトのW関数の別称、「オメガ関数」によるものである。
オメガ定数は、黄金比に似た性質を持っている。これは
[math] e^{-\Omega}=\Omega \,[/math]
が、
[math] \ln (1/\Omega) = \Omega \,[/math]
と同値であるということである。このことから、初期値 Ω0 から初めて、Ω が漸化式
[math] \Omega_{n+1}=e^{-\Omega_n}[/math]
を用いて反復計算できることがわかる。この数列は
[math]\lim_{n \to \infty} \Omega_n = \Omega [/math]
に収束する。
無理性
Ω が無理数であることは、e が超越数であるということから背理法で証明できる。
Ω を有理数と仮定すれば、次式を満たす整数 p, q が存在する。
[math] \frac{p}{q} = \Omega [/math]
これをオメガ定数の定義式に代入すれば、
[math] 1 = \frac p q e^\frac p q [/math]
[math] e^p = \left( \frac q p \right) ^ q [/math]
これは、e が p 次の代数的数であることを示している。ところが、e は超越数であるから、背理法により Ω は無理数でなければならない。
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外部リンク
- Eric W. Weisstein, Omega Constant at MathWorld
参考文献
- 真実のみを記す会 『Ω1000000桁表』 暗黒通信団、2014年。ISBN 978-4-87310-217-7。