「エピ射」の版間の差分
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数学の圏論において、エピ射あるいは全射 (epimorphism, epic morphism) とは、右簡約可能な射のことである。つまり、射 f: X → Y がエピであるとは、任意の射 g1, g2: Y → Z に対して、
- [math]g_1 \circ f = g_2 \circ f [/math] ならば [math]g_1 = g_2[/math]
が成り立つということである[1]。
これは集合間の写像の意味での全射の抽象化であり、射が写像であり集合論的全射であれば圏論的全射であるが、逆は必ずしも成り立たない。例えば可換環の圏における整数環から有理数体への包含写像 Z → Q が反例となる[2]。しかしながら、集合の圏[3]や群の圏[4]、環上の加群の圏[5]などでは、圏論の意味での全射は集合論の意味での全射と一致する。
脚注
- ↑ Borceux 1994, Definition 1.8.1.
- ↑ Borceux 1994, Example 1.8.5.f.
- ↑ Borceux 1994, Example 1.8.5.a.
- ↑ Borceux 1994, Example 1.8.5.d.
- ↑ Borceux 1994, Example 1.8.5.e.
関連項目
参考文献
- マックレーン, S. 『圏論の基礎』 三好 博之、高木 理 訳、丸善出版、2012年。ISBN 978-4-621-06324-8。
- (1994) Handbook of Categorical Algebra. 1. Basic Category Theory.. Cambridge University Press. ISBN 0-521-44178-1.
外部リンク
- epimorphism in nLab