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{{共産主義のサイドバー}} '''チトー主義'''（チトーしゅぎ、{{lang-sh|Titoizam}}、{{lang-en|Titoism}}、'''チトーイズム'''）は、ユーゴスラビア共産党<ref>1952年以降は「[[ユーゴスラビア共産主義者同盟]]」。</ref>（以下「党」）を支配政党とする[[社会主義国]][[ユーゴスラビア]]<ref>1963年までは「ユーゴスラビア連邦人民共和国」、それ以降は「[[ユーゴスラビア社会主義連邦共和国]]」。</ref>（以下「ユーゴ」）において、1948年の[[ヨシフ・スターリン|スターリン]]率いる[[ソビエト連邦]]との対立（[[コミンフォルム]]からの追放）以降、1992年に[[社会主義]]体制が解体するまでの時期に採用された諸政策（[[自主管理社会主義|労働者自主管理]]、[[市場社会主義|社会主義市場経済]]、[[非同盟運動|非同盟]]外交など）、およびそれを支える理論・[[イデオロギー]]の総称。1980年までの最高指導者<ref>1939年から1952年までユーゴスラビア共産党書記長、1952年から1980年までユーゴスラビア共産主義者同盟議長。1945年から1963年まで首相、1953年から1980年まで大統領。</ref>[[ヨシップ・ブロズ・チトー]]（以下「チトー」）の名にちなむ。 == 概要 == {{seealso|自主管理社会主義}} 「チトー主義」と呼ばれる思想・政策が、同様に[[マルクス主義]]から派生した「[[毛沢東思想]]」や「[[主体思想|チュチェ思想]]」などと大きく異なる点は、当事者自らがこの呼称を積極的に用いたのではないことである。チトー以下ユーゴ指導部にとって、自分たちがよって立ち、かつ国民を導く思想はあくまで「マルクス主義」ないし「[[マルクス・レーニン主義]]」であり、個別の諸政策に上記の名前を与えていたにすぎない。 「チトー主義」という呼称が用いられたのは、まず、1948年以降ユーゴを敵視したソ連他の社会主義国、各国共産党の間においてであり、当然ながらそれは、「マルクス・レーニン主義から逸脱した[[修正主義]]」という否定的なニュアンスであった。この、「もともと他称、批判的呼称であった」という点は、「トロツキー主義」が、当初はスターリンを頂点とするソ連および[[国際共産主義運動]]の「正統派」（[[コミンテルン]]）からの攻撃的呼称であったこと<ref>のちに[[第4インターナショナル]]に結集した[[共産主義]]者たちは、自ら「トロツキスト」と自己規定した。</ref>、また「[[スターリニズム|スターリン主義]]」が、[[スターリン批判]]後に既存の[[ソ連型社会主義]]を批判する文脈で用いられたことと類似している。 「チトー主義」を、独自の社会主義という積極的な意味で用いたのは、まずは[[西側諸国|西側]]の[[ジャーナリスト]]や[[国際政治学|国際政治]]の研究者であり、スターリン批判後は、多様な社会主義のモデルを模索するマルクス主義思想家・運動家の間でもこの用語が認知された。 == 沿革 == {{節stub}} == 参考文献 == {{節stub}} * V.ヴィンテルハルテル（田中　一生訳）『チトー伝　ユーゴスラヴィア社会主義の道』 [[徳間書店]]、1972年。 * （島田　浩訳）『ヨシプ・ブロズ・チトー 非同盟社会主義の歩み』[[恒文社]]、1974年。 * レオ・マテス（鹿島　正裕訳）『非同盟の論理 第三世界の戦後史』TBSブリタニカ、1977年。 * E.カルデリ([[:en:Edvard Kardelj|en]])（山崎　洋, 山崎那美子訳）『自主管理社会主義と非同盟 ユーゴスラヴィアの挑戦』[[大月書店]], 1978年。 * ズボンコ・シタウブリンゲル（ 岡崎　慶興訳）『チトー・独自の道 スターリン主義との闘い』[[サイマル出版会]]、1980年。 * ヴェリコ・ルス（石川　晃弘他訳）『産業民主主義と自主管理 ユーゴスラヴィアの経験』合同出版、1980年。 * M.ドルーロヴィチ（高屋　定国、山崎洋訳）『試練に立つ自主管理 ユーゴスラヴィアの経験』岩波書店、1980年。 * ウラディミール・デディエル([[:en:Vladimir Dedijer|en]])（平井吉夫訳）『クレムリンの敗北　いかにユーゴはソ連に抵抗したか』[[河出書房新社|河出書房]]、1981年。 * 岩田　昌征『凡人たちの社会主義 ユーゴスラヴィア・ポーランド・自主管理』[[筑摩書房]]、1985年。 * [[中央大学]]社会科学研究所編『自主管理の構造分析 ユーゴスラヴィアの事例研究』中央大学出版部、1988年。 * 定形　衛『非同盟外交とユーゴスラヴィアの終焉』風行社、1994年。 == 脚注 == <references /> == 関連項目 == * [[カルロス・ウゴ・デ・ボルボン＝パルマ]] - [[イタリア]]の名門貴族の出身で、[[オランダ]]王女の婿かつ、[[スペイン]]の伝統主義者、[[保守|保守主義]]者が主張する「正統なスペイン王」である[[カルリスタ王位請求者の一覧|カルリスタ王位請求者]]だったが、チトー主義の信奉者となった。 * [[市場社会主義]] * [[バルカン連邦構想]] * [[ミャンマー]] - かつての[[ビルマ式社会主義]]体制における旧ビルマ連邦憲法は、ユーゴスラビアの[[憲法]]からの影響を受けていた。 {{history-stub}} {{east-europe-stub}} {{poli-stub}} {{Communism-stub}} {{DEFAULTSORT:ちとしゆき}} [[Category:マルクス主義]] [[Category:東欧社会主義]] [[Category:ユーゴスラビアの政治]] [[Category:政治家による政治思想]] [[Category:ヨシップ・ブロズ・チトー]]

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