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{{otheruses|ギリシア神話の登場人物|漫画『聖闘士星矢』の登場人物|黄金聖闘士#射手座のアイオロス}} {{出典の明記|date=2017-11-02}} [[File:Aeolus1.jpg|thumb|250px|アネモイの主[[#アネモイ（風神）の主|<small> (#3) </small>]]のアイオロス]] '''アイオロス'''（{{lang-grc-short|'''Αἴολος''', ''Aiolos''}}, {{lang-la|Aeolus}}）は、[[ギリシア神話]]における3人の人物の名前である。 これらの3人の人物はしばしば混同されがちであり、古代神話の記録にすら、どのアイオロスがどの人物であるかについての混乱が見られる。[[シケリアのディオドロス]]によりこの3人のアイオロスの定義が（ディオドロスの定義にも明らかな混乱が見られるが）試みられており、以下ではディオドロスによる見解を記述する。 これらの3人の正確な関係は多くの場合において曖昧であるが、3人には家系上の関係があると考えられている。[[#ポセイドーンの子|ポセイドーンの子]]と[[#アネモイ（風神）の主|アネモイの主]]は、特に混同されがちである。 == テッサリア王 == [[ヘレーン]]とオルセーイスの長男で、[[アイオリス人]]の始祖。彼はヘレーンにより[[テッサリア]]を与えられ、領民をアイオリス人と呼んだ。 テッサリア王アイオロスは、[[ケイローン]]の娘[[テアー]]（またはオーキュロエーとも）を誘拐した。テアーは[[アルテミス]]の狩の仲間だったという。テアーは[[身重]]となったが、父親のケイローンがこれを知ったらひどい罰を受けるだろうと悩んだ。[[ポセイドーン]]はアイオロスの友人だったので、テアーをしばらくの間[[馬]]の姿に変え、子馬を生ませた。子馬は[[メラニッペー]]と名付けられた。ポセイドーンはテアーを空に上げて[[こうま座]]とし、メラニッペーを人間に戻すと[[アルネー]]と改名してデスモンテスという男に養育させた。 やがてアルネー（[[:en:Arne (mythology)|Arne]]）が成人すると、ポセイドーンはこれをわが物とし、2人の子供を産ませた。 1人は祖父テッサリア王に生き写しだったので同名でアイオロスと名付けられ[[#ポセイドーンの子|<small> (#2) </small>]]、[[テュレニア]]の島々に住んで[[アネモイ|風]]の長となった。もう1人は[[ボイオートス]]（[[:en:Boeotus|Boeotus]]）と名付けられ、彼は[[ボイオーティア]]人の祖となった （ただし前述の通り、混同されがちである）。 === 子女 === [[デーイマコス]]の娘[[エナレテー]]と結婚し、男7人・女5人の計12人の子をもうける。 ; 男子 :* [[サルモーネウス]] - 神の名を騙り、ゼウスの怒りを買う。 :* [[シーシュポス]]（シジフォス） - [[コリントス]]の王。 :* [[クレーテウス]] - [[イオールコス]]の王。 :* [[アタマース]] - ボイオーティア王。[[ディオニューソス]]を養育し[[ヘーラー]]の怒りを買う。 :* [[デーイオーン]] - [[ポーキス]]王。 :* [[マグネース]] - [[マグネシア県|マグネテス人]]の祖。 :* [[ペリエーレース]] - [[メッセーネー]]の王。 ; 女子 :* [[カナケー]] - ポセイドーンと結婚し、5人の男子を産む。 :* [[アルキュオネー]] - [[ケーユクス]]の妻。 :* [[ペイシディケー]] - ミュルミドーンの妻で、[[アンティポス]]と[[アクトール]]の母。 :* [[カリュケー]] - [[アエトリオス]]の妻で、[[エンデュミオーン]]の母。 :* [[ペリメーデー]] - 河の神[[アケローオス]]と結婚。 === 系図 === {{アイオロスの系図}} == ポセイドーンの子 == [[ポセイドーン]]の子 （前述の[[アイオロス#テッサリア王|テッサリア王]]の孫）であり、[[ティレニア海]]の居留地の支配者。 == アネモイ（風神）の主 == [[ファイル:François Boucher - Kimbell 'Juno Asking Aeolus to Release the Winds'.jpg|230px|thumb|風を解き放つようアイオロスに命ずるユーノー ([[フランソワ・ブーシェ]]/画, 1769)]] [[ホメーロス]]の長編[[叙事詩]]『[[オデュッセイア]]』においてギリシア神話における[[アネモイ]]（風の神）たちの主として言及される、[[ヒッポテス]]の息子。[[ゼウス]]の好意を得て風を支配する力を有し、浮き島である[[アイオリアー島]]（アイオリエー島）に住む。男女6人ずつ計12人の子があり、子供たちはそれぞれが夫婦である。 漂着した[[オデュッセウス]]を歓待し、航海のためのゼピュロス（西風）を革袋に詰めて与えた。その他の逆風は別の革袋に封じ込めたので、順調に航海を進めることができたが、オデュッセウスの部下が逆風の袋を開けたため、再びアイオリアー島に漂着する。アイオロスは彼が神々の怒りを受けているとし、今度は冷酷に追い返した。 [[ウェルギリウス]]による『[[アエネーイス]]』第1巻でも登場し、[[ユーノー]]からの命令を受けたアイオロスが洞窟の中に閉じ込めた風を解き放ち、テュレーヌム海を渡っている[[アイネイアース|アエネーアース]]の船隊を海に沈めている。また、ユーノーからその報酬として美しい[[ニュンペー|ニンフ]]である[[デーイオペーア]]を与えられ、妻とした。 == 関連項目 == {{commons cat|Aeolus}} {{ウィキプロジェクトリンク|ギリシア神話}} * [[エオリアン・ハープ]] - 弦楽器の一種。風神のアイオロスがその名の由来となっている。 * [[ファウスト]] - ゲーテの長編戯曲。一部と二部双方の冒頭に名前が出てくる。 {{デフォルトソート:あいおろす}} [[Category:ギリシア神話の神]] [[Category:ギリシア神話の人物]] [[Category:オデュッセイアの登場人物]] [[Category:風神]]

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