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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=86.31.243.133&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-01T09:02:47Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 サーキット 2019-03-07T09:24:05Z <p>86.31.243.133: </p> <hr /> <div>{{Redirect|サーキット}}<br /> [[ファイル:LMS at Nuerburgring 2.jpg|thumb|260px|[[ドイツ]]の[[ニュルブルクリンク]]]]<br /> &#039;&#039;&#039;サーキット&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Circuit&#039;&#039;) とは、[[ロードレース (自転車競技)|自転車競技]]や[[モータースポーツ]]を行うための競技施設であり、周回走路と付随施設の総称である。<br /> <br /> == 呼称 ==<br /> &#039;&#039;Circuit&#039;&#039;の語源は[[ラテン語]]の&#039;&#039;Circuitus&#039;&#039;(&#039;&#039;circum&#039;&#039; (丸く) + &#039;&#039;īre&#039;&#039; (行く) + -tus過去分詞語尾=「丸く回った」)&lt;ref&gt;[http://kotobank.jp/ejword/circuit プログレッシブ英和中辞典(第4版)](コトバンク)&lt;/ref&gt;。英語の発音では「サーキット」だが、[[フランス語]]では「シルキュイ」となる(語尾の子音字&quot;t&quot;は発音されない)。また、イタリア語では「チルクイト」(&#039;&#039;Circuito&#039;&#039;)、スペイン語では「シルクイート」(&#039;&#039;Circuito&#039;&#039;)。<br /> <br /> ほかに言語圏により次のような呼び方もある(ただしこれらの中には、「サーキット」には含まれない、周回しない(スタートとゴールが離れているような)競技場も指すこともあるものもある)。<br /> * [[アメリカ英語|米語]] - &#039;&#039;&#039;スピードウェイ&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Speedway&#039;&#039;)、&#039;&#039;&#039;レースウェイ&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Raceway&#039;&#039;)、&#039;&#039;&#039;トラック&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Track&#039;&#039;)<br /> * イタリア語・スペイン語・[[ポルトガル語]] - &#039;&#039;&#039;アウトードロモ&lt;ref&gt;autoの&quot;o&quot;にアクセントが付けられ「アウ&#039;&#039;&#039;トー&#039;&#039;&#039;ドロモ」と発音するが[http://ja.forvo.com/word/autodromo/#it]、日本の出版・放送メディアでは「アウトド&#039;&#039;&#039;ロー&#039;&#039;&#039;モ」と表記・発音するケースが多い。&lt;/ref&gt;&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Autodromo&#039;&#039;)<br /> * [[ドイツ語]] - &#039;&#039;&#039;リンク&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;Ring&#039;&#039;)<br /> * [[中国語]] - &#039;&#039;&#039;賽車場&#039;&#039;&#039;<br /> <br /> 一部メディアや個人の表現などに「サーキット場」と表記されることがあるが、これは「周回“路”“場”」として類義語が重なったものとなる。<br /> <br /> 一般的には[[舗装|舗装路]]の施設に対してのみこの言葉を使うが&lt;ref&gt;単に「サーキット」と通称された[[浅間高原自動車テストコース]]は未舗装であった&lt;/ref&gt;、未舗装路([[ダート]])で行う競技([[ダートトラック]]、[[ダートトライアル]]、[[フラットトラック]]、[[モトクロス]]等)の施設に対しても「オフロードサーキット」の名称が使われることがある([[オフロードサーキット白老]]など)。<br /> <br /> == 主な設備 ==<br /> === 走行路 ===<br /> [[ファイル:Fuji Speedway start-finish.jpg|thumb|180px|[[富士スピードウェイ]]のスタート/フィニッシュライン]]<br /> ; コントロールライン<br /> : 周回の基準となる線。このラインを通過してから次に通過するまでのタイムをラップタイムと呼ぶ。周回の終わりのことを&#039;&#039;&#039;フィニッシュライン&#039;&#039;&#039;と呼ぶが、ほぼ同義。後述するスターティンググリッドは、4輪と2輪で位置が違う場合もある。<br /> ; [[グリッド (モータースポーツ)|グリッド]]<br /> : 静止した状態からスタートするレースのために、スタート位置を定義する枠(マーク)。それぞれの列は「ロウ」(row) と呼ばれ、特に先頭部分の枠は「[[フロントロー|フロントロー(フロントロウ)]]」と呼ばれる。[[スタンディングスタート]]で開始されるレースでは[[フォーメーションラップ]]を行うことが慣例とされているが、フォーメーションラップ開始前には&#039;&#039;&#039;[[グリッド (モータースポーツ)#種類|ダミーグリッド]]&#039;&#039;&#039;、終了後を&#039;&#039;&#039;[[グリッド (モータースポーツ)#種類|スターティンググリッド]]&#039;&#039;&#039;と呼ぶ。[[ローリングスタート]]で開始されるレースでは、単にスターティンググリッドと呼ぶ。<br /> ; [[ストレート]]<br /> : ほとんどの場合、コントロールラインがある位置は長い直線路になっている。この直線路を&#039;&#039;&#039;メインストレート&#039;&#039;&#039;あるいは&#039;&#039;&#039;ホームストレート&#039;&#039;&#039;という。また、&lt;!-- コントロールラインから一番遠い位置に存在する直線路のことを ←とは限りません。--&gt;メインストレート以外で最も長いストレートを指して、&#039;&#039;&#039;バックストレート&#039;&#039;&#039;と呼ぶこともあり、コースレイアウトによってはメインストレートよりも長い場合もある。それぞれ「メインストレッチ」、「バックストレッチ」といった呼び方もある(ストレッチ=「伸びた(直線)」)。ただし、中には[[鈴鹿サーキット]]の西ストレートや[[サルト・サーキット]]のユノディエールのように途中にわずかな曲線を持つものや、[[ホッケンハイムリンク]]のパラボリカのように全体的に緩やかにカーブしているものもある。この場合でも、直線路と同じように[[スロットル]]を全開に出来るためストレートと呼ばれる。<br /> [[ファイル:A scene in 39th Pokka International Spacial 9.JPG|thumb|180px|[[鈴鹿サーキット]]のコーナー(逆バンク)]]<br /> ; コーナー<br /> : 「角」という意味で、いわゆるカーブのことである。&#039;&#039;&#039;ターン&#039;&#039;&#039; (turn) あるいは&#039;&#039;&#039;ベンド&#039;&#039;&#039; (bend) とも呼ばれる。サーキットによりコーナー毎に名前がついていたり、あるいは単に番号で呼ばれたりする。大きさは30R、200Rなどと[[曲率]] (R) でされ、Rが小さいほどタイトな低速コーナーとなる。いくつかの異なるRで構成されるコーナーを「複合コーナー」という。また、形状を「[[ヘアピン]]」「[[スプーン]]」「S字」などと表現することもある。<br /> :; [[シケイン]]: スピードの抑制(減速)を促すことが目的の、間隔の狭い複数の[[曲率半径]]を持つ小さな複合コーナー。その多くはストレートあるいはコーナー途中に[[クランク (道路)|クランク]]状で設置される。常設と選択式とがあり、選択式は本来のコースから分岐して再度合流するよう設置されていて、主催者がレースに応じてどちらを通るか(シケインを利用するかしないか)を決定する。<br /> :; [[バンク]]: スピードを落とさずに曲がることが出来るようにするため、コーナーの外側を[[すり鉢]]状に迫り上げた傾斜のこと、及びそのようなコーナーのこと。オーバルトラックでは全コーナーがこれで形成されている。ときにはバンク角が45度を超えるバンクも存在する。斜面を舗装する技術が確立される以前は木製板張りのもの(ボードトラック)もあった。また、オーバルコースそのものをバンクと呼ぶこともある([[競輪]]などでこの傾向がある)。通常のコーナーでも緩くバンクが付けられていることも多い(水はけ等の理由もある)。なお、「逆バンク」は鈴鹿のそれが有名だが、これはほぼ水平であることから逆にバンクが付いているように感じられる、という意味でそう呼ばれるようになったもので、必ずしも一般的な名称ではない。<br /> : [[ファイル:Chicane Kerbs Singapore GP.jpg|thumb|180px|[[シンガポール市街地コース]]のこぶ付き縁石]]<br /> :; [[縁石]]: コースとランオフエリアの境界を示す踏み板で、おもに車両が切れ込むコーナーの内側と、車両が立ち上がっていくコーナーの外側に設置される。サーキット用のものは視認性を高めるよう2色に塗り分けられている。表面に凸凹が刻まれていたり、[[ソーセージ]]型に膨らんでいる場合もあって、縁石を踏んでしまうことでスピンや車体の破損を招くことがある。<br /> :<br /> ; インフィールドセクション<br /> : 本来のコースの内側に延伸された地帯のこと。多くの場合は、本来単純な形状であったサーキットの内側に、複雑な形状のコースを延伸して作られる。そのため外周にあたるコースに比べてスロットル全開区間が短く、ドライバーの技量が問われるとされている。オーバルコースの[[インディアナポリス・モーター・スピードウェイ|インディアナポリス]]や、[[飛行場]]が前身の[[シルバーストン・サーキット|シルバーストン]]のように、単純な形状のものに増設されて設置されることが多いが、[[インテルラゴス・サーキット|インテルラゴス]]のように、逆にインフィールドセクションが大幅に短く改修されたこともある。<br /> <br /> === 安全設備 ===<br /> 競技中に車両がコースアウトした場合に、コースと観客席を仕切る金網や[[コンクリート]]壁にそのまま激突すると、観客を巻き込むなどする危険な事故につながる。そこで安全設備を設けて[[速度|スピード]]を落とし、激突を防いだり激突の際の衝撃を和らげたりする。<br /> ; ランオフエリア<br /> :走行路の外側にある退避スペース。コーナーをはみ出した車両が安全に減速したり、故障した車両を停車する際などに利用する。ストレートの先に大きく減速するコーナーがある場合(例 : [[富士スピードウェイ]]など)は、減速し切れなかった場合のために、ストレートの延長線上に退避路(エスケープゾーン)を設けている。<br /> :; グリーン: [[芝生]]を植えたランオフエリア。車両へのダメージは少ないが、減速度も低いため、コーナーに設置する際は大きな面積が必要となる。<br /> :; サンドトラップ、グラベルベッド: サンドトラップは波打たせた砂場、グラベルベッドは[[砂利]]または土を敷き詰めた場所。単に&#039;&#039;&#039;グラベル&#039;&#039;&#039;とも呼ばれることもある。ナンバー付き車両での速度域で、グラベルに突入した場合は素晴らしい減速力を持つが、その一方で車両横転の危険性もある。<br /> :<br /> ; バリア<br /> : [[ファイル:SaferBarrierTalladega.jpg|thumb|180px|[[タラデガ・スーパースピードウェイ]]のSAFERバリア]]<br /> : ガードレールやコンクリートウォールの前に置き、ランオフエリアを突っ切った車両が衝突する際の衝撃を吸収するもの。<br /> :; スポンジバリア: ウレタンスポンジをそのまま、もしくはカバーに入れて壁の前(コース側)に並べたもの。衝撃吸収性は高いが、突っ込んだ際に反動で車両が跳ね返りコースに侵入したりバリアが飛び散る、火災で燃える等の危険性がある。<br /> :; タイヤバリア: 専用のタイヤを積んで壁の前(コース側)に並べたもの。使い古したタイヤの再利用と思われがちだが、使い古したタイヤは硬くなっているためクッション性がなく極めて危険であり、全て新品を使用する。現在はゴムベルトを巻いた物が主流だが、これは[[鈴鹿サーキット]]がタイヤがむき出しだとタイヤの間に車両が食い込んでしまうとして独自に研究、開発したものである&lt;ref&gt;「F1速報PLUS Vol.22」P.82、2012年、三栄書房&lt;/ref&gt;。場所によっては、タイヤだけではショックを吸収しきれないとして、スポンジバリアを併用したものを使用している。<br /> :; ストローバリア: 藁の束。1970年代以前は多くのサーキットで使用されたが、燃えやすくマシンから出火した場合は大変危険であるため、タイヤバリアやスポンジバリアに置き換えられ、近年では地方の小さなイベント等以外で目にする事はまず無い。<br /> :; SAFERバリア: [[インディ・レーシング・リーグ]] (IRL) が主体となって開発した衝撃吸収素材のバリア。SAFERとは&#039;&#039;&#039;S&#039;&#039;&#039;teel &#039;&#039;&#039;A&#039;&#039;&#039;nd &#039;&#039;&#039;F&#039;&#039;&#039;orm &#039;&#039;&#039;E&#039;&#039;&#039;nergy &#039;&#039;&#039;R&#039;&#039;&#039;eductionの略。ランオフエリアが存在せず、高速クラッシュが発生しやすいオーバルトラックで採用され、新設されたロードコースでも導入するケースが増えている。<br /> :<br /> ; キャッチフェンス<br /> : 木の杭を立てて網を張り、車両を受け止めるもの。かつてのサーキットの多くではグラベル等が設置されていてもコースとガードレールが非常に近く、コースアウトの際にグラベルで止まりきれず壁に激突してしまう可能性が非常に高かった。そのため1970年代前半からグラベルにキャッチフェンスが設置され、設置場所によっては3重にも4重にも張られた。しかし2輪の場合は投げ出された生身のライダーが杭に直撃し怪我をする可能性が非常に高く、また4輪の場合も網が邪魔となってドライバーの脱出や救出が遅れる可能性が指摘されるようになり、1980年代中頃からガードレール等を後退させグラベルを拡幅する改修工事が世界各地で積極的に行われたため、キャッチフェンスは次第に撤去され、現代に於いて使われることは無くなった。<br /> <br /> [[フォーミュラカー]]がサンドトラップやグラベルベッド、芝生上で横転した場合、ロールバーが地面にめり込みドライバーの頭部が地面に衝突する危険があることが指摘されるようになった。またフォーミュラカーは車高が低いために、砂地に突入すると車輪が空転してしまい、脱出できずにリタイアとなる可能性が高い。軽微な接触や運転ミスでリタイアとなることとなり、観客からは不満が多く寄せられるようになった。そのため近年のフォーミュラカーレース、とくに[[フォーミュラ1]]レースの行われるサーキットではランオフエリアをアスファルト舗装や[[人工芝]]に改修するケースが増えている。ただし、2輪レースではマシンから投げ出されたライダーが地面に落下する際、舗装面ではダメージが大きくなってしまう。2輪・4輪とも開催する[[鈴鹿サーキット]]では、舗装とグラベルを組み合わせたハーフ&amp;ハーフという方式を採用している。<br /> <br /> また、グラベル突入後は、コース上に砂や小石をばら撒かないよう注意してピットに戻る必要がある。パドックで砂利を落とす、あるいはセッション終了まで待機し、グリーン上で前進後退を行なってある程度小石を落とすなど、サーキットによって運用が異なる。<br /> <br /> === 運営設備 ===<br /> [[ファイル:2012 Super GT Sugo pitlane open.jpg|thumb|180px|[[スポーツランドSUGO]]のピットレーン]]<br /> ; [[ピット (サーキット)|ピット]]<br /> : 競技車両の整備、修理などを行うスペース。競技中に修理や整備を行うこともあるため、メインコースとはピットロードで繋がっている。通常はメインストレート脇に存在するが、[[スウェーデン]]の[[アンデルストープ・サーキット|アンデルストープ]]のように、地形の制約などで、まれにそれ以外の位置に存在することもある。ピットレーンでは通過する車両とピットクルーが接近しているため、セッション中に立ち入りことのできる人員が制限されている。また、車両側にも速度制限が設けられている。<br /> ; コントロールタワー<br /> : 競技主催者や計時記録員及びコース監視監督員、並びに競技審査委員の部屋&lt;!-- 、各[[メディア (媒体)|メディア]]のプレスルームなど --&gt;がある塔。コース全体が見渡せるようになっている。コントロールライン脇にある。<br /> ; [[パルクフェルメ]]<br /> : 車両保管場。レース前後の車検などはここで行われる。この直上に表彰台があることが多い。<br /> ; [[パドック]]<br /> : 語源は[[競馬]]における下見場。多くの場合ピット裏にあり、「トランスポーター」([[キャリアカー|車積載車]])と呼ばれる各チームの[[牽引自動車|トレーラー]]や、チームのミーティング用やドライバーの休息用、スポンサーや招待客の接待・交渉場所として[[キャンピングカー|モーターホーム]]などが並んでいる。一般の観客は「パドックパス」を購入することで、パドックやピットの一部に入ることもできる。<br /> ; ホスピタリティーエリア<br /> : ピット上やパドック内に設けられる、招待客用スペース。一般客はもとより、プレスの立ち入りも制限される場合があり、[[スポンサー]]やVIPらの社交場ともなっている。<br /> [[ファイル:Castle Combe Circuit MMB G3.jpg|thumb|180px|ポスト]]<br /> ; ポスト<br /> : コース脇の有人監視施設。レース中はコースマーシャルが常駐しており、コントロールタワーと相互に情報交換し、走行車両に対し、[[レース旗|フラッグ(レース旗)]]で、追い越しの指示、事故や路面の状況、緊急車両の有無、タワーからの指令などを伝える。各種フラッグのほか、消火器、オイル処理用の[[石灰]]、散乱物除去用のほうきを装備する。隣り合ったポスト同士は目視できる位置にあり、濃霧などでポスト間の視認が不可能な場合、レースは中断、または中止となる。<br /> ; メディカル<br /> : サーキットとしてある一定以上の格式を認定されるためには、走行前のメディカルチェックや、事故により負傷者が出た場合の対応として、ある程度の[[応急処置]]ができる医務室、[[救急車]]の常備、救急搬送用の[[ヘリポート]]の設置が義務づけられている。<br /> <br /> == 分類 ==<br /> サーキットの設置方法や形状により分類が出来る。しかし、設置方法による分類及び[[国際自動車連盟]] (FIA) によるカテゴライズ以外はこれといって明確な判断基準があるわけではなく、ファンや記者、競技者、主催者などの関係者が便宜的に呼び分けるものであり、開催・統括サイドでこれといって明文化された条件によって分類しているわけでもない。<br /> <br /> 競技用ではないが、類似の施設が[[オートバイ|二輪車]]、[[自動車産業|自動車]]メーカー、および関連企業・団体などにも試験路(テストコース)として存在する。バンク付きのオーバルコースを「高速周回路」、[[線形 (路線)|直線や曲線、起伏]]を複合したものを「[[ハンドリング]]路」などと呼ぶ。これらは原則非公開で、観客席などを持たない代わりに、各種試験のための特殊舗装や不整路面、散水設備などを備えるものが多い。<br /> <br /> === 施設レベルによる分類 ===<br /> 国際的なモータースポーツ統括団体である国際自動車連盟 (FIA) では、自動車レースに使用するサーキットをサーキットの規模や付帯設備などの状況により以下のように分類している&lt;ref&gt;詳しくはFIA International Sporting Code Appendix O({{PDFlink|[http://argent.fia.com/web/fia-public.nsf/9BA5B952AF67D4ABC12575EE003C2609/$FILE/Annexe%20O_2009_09.07.09.pdf 英語版]}}、{{PDFlink|[http://www.jaf.or.jp/msports/rules/image/fiaMS_reg-o_ja.pdf 日本語版(JAFによる翻訳)]}})を参照。&lt;/ref&gt;。グレード1Tを除き、上位グレードのサーキットは下位グレードの全てのレースを開催することが可能。<br /> <br /> なおこれらのグレードの取得のためにはFIAによる査察を受ける必要がある。国内格式のレースを開催するには、日本の場合[[日本自動車連盟]] (JAF) による公認を取るのみでよいため&lt;ref&gt;[http://www.jaf.or.jp/msports/rules/image/J_Race_C2008.pdf JAF国内レーシングコースの公認に関する規定]&lt;/ref&gt;、日本国内でFIAのグレードを取得しているサーキットはごく少数(2009年現在は7箇所)に限られる。<br /> ; グレード1<br /> : [[フォーミュラ1|F1]]を開催できるグレード。<br /> ; グレード1T<br /> : F1のテスト走行を実施できるグレード。本グレードのみ他のグレードに対する上位互換性を持たないため、下位グレードのレースは開催できない。<br /> ; グレード2<br /> : [[排気量]]2500cc以上の[[エンジン]]を搭載した[[フォーミュラカー]]のレース(F1を除く。主に[[GP2]]・[[フォーミュラ3000|F3000]]等)、同じく排気量2500cc以上のエンジンを搭載したスポーツカー(主に[[プロトタイプレーシングカー]])レース、[[FIA GT選手権]]などを開催できるグレード。<br /> ; グレード3<br /> : 排気量2500cc以下のエンジンを搭載したフォーミュラカーのレース(グレード1・2に該当するカテゴリは除く)、同じくスポーツカーレース(グレード2に該当するカテゴリは除く)を開催できるグレード。<br /> ; グレード4<br /> : 排気量2000cc以下のエンジンを搭載したフォーミュラカー(主に[[フォーミュラ3|F3]])及びスポーツカーのレース、並びに[[グループA]]・[[グループN]]のレースを開催できるグレード。<br /> ; グレード5<br /> : [[代替エネルギー]]自動車のレースを開催するサーキットのためのグレード。<br /> ; グレード6<br /> : [[オフロード]]レース用サーキットのグレード。<br /> <br /> === 設置方法による分類 ===<br /> ==== パーマネントサーキット ====<br /> 競技専用施設として設計・造成・建設・管理されている常設コース。競技車両以外の走行が認められない事から&#039;&#039;&#039;クローズドサーキット&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる。広大な用地を確保するため、基本的には郊外に立地する。コースデザインの自由度が高く、低速から高速までバラエティに富んだコーナーを配置することが可能である。<br /> <br /> 路面には[[摩擦係数]]の高い専用舗装が施され、レースに適した路面状態を保っている。また、コースに沿ってランオフエリアやバリア等の安全施設を常備し、常時救急体制を備えることで、安全性が高められている。<br /> <br /> ==== 仮設サーキット(市街地コース、公道コース) ====<br /> {{main|公道コース}}<br /> レースイベントの開催期間中のみ、主催者が一般の[[公道]]を借り切って設営する非常設コース。あらかじめ仮設の観客席やフェンス等を準備しておき、イベント期間中は一般車輌の通行を禁止してレースコースとする。[[モンテカルロ市街地コース]]や[[ギア・サーキット]]など市街地に作られた臨時サーキットを&#039;&#039;&#039;ストリートサーキット&#039;&#039;&#039;と呼ぶ。<br /> <br /> 一般道という特性上、常設コースに比べてランオフエリアが狭くなるため、平均速度を低く抑えるようなコース設定となる。路面の[[摩擦係数|ミュー]]は低く、建造物で見晴らしは悪く、コースはガードレールに囲まれているので、一瞬のミスでリタイアする可能性が高くなっており過酷である。<br /> <br /> ==== 複合型、その他 ====<br /> [[ル・マン24時間レース]]が行われる[[サルト・サーキット]]は、常設コースと公道区間を組み合わせたコースである。F1で有名な[[ベルギー]]の[[スパ・フランコルシャン]]もかつては同様であったが、旧公道部分の脇に[[バイパス道路|バイパス]]が設けられ、現在は完全なクローズド・サーキットである。<br /> <br /> [[オーストラリア]]・[[メルボルン]]の[[アルバート・パーク・サーキット]]や[[カナダ]]・[[モントリオール]]の[[ジル・ヴィルヌーヴ・サーキット]]は、ふだん一般に開放された公園内の道路である。また、[[インディカー・シリーズ]]のエドモントン・インディでは、[[エドモントン市中央空港]]の[[滑走路]]を利用した特設コースでレースが行われている。F1[[アメリカグランプリ#ラスベガスグランプリ|ラスベガスGP]]は、[[シーザースパレス]]ホテルの大型駐車場に特設コースが設けられた。<br /> <br /> [[ドイツ]]の[[ユーロスピードウェイ・ラウジッツ]]は、オーバルコースとロードコースの他、サーキットに併設されたテストトラックを組み合わせる事によって、数種類のコースレイアウトを設定する事が可能な設計となっている。その為、それぞれのコースに連絡路が設けられている。<br /> <br /> === 形状による分類 ===<br /> ==== ロードコース ====<br /> 大小のコーナーと長短の直線を組み合わせて、減速・コーナリング・加速を繰り返すテクニカル指向の強いサーキット。フォーミュラカー、[[ツーリングカー]]、[[グランツーリスモ|GT]]カー、一般車両など様々な車両によりレースが開催される。<br /> <br /> 使用時の周回方向は、計時施設やコース形状・安全対策等の理由から、基本的に片方向に定められており、カーブの外側の防護設備等は片方向走行を前提として設備されている。ただし、一部のレース&lt;ref&gt;一例として[[鈴鹿サーキット]]は、自転車には危険な下りコーナーになる箇所があるため、自転車の大会では逆回りになる&lt;/ref&gt;あるいはレース以外のイベント時・テスト等はこの限りではない。方向が定められている場合は、北半球では多くの場合は右回り(時計回り)であるが、南半球および北米では左回りも多見される。<br /> <br /> ==== オーバルトラック ====<br /> {{main|オーバルトラック}}<br /> 直線をバンク(傾斜)の付いたターンでつないだサーキット(トラック)で、[[オーバル]]([[楕円形]])、またはそれに類似した形状をもつ。[[アメリカ合衆国|アメリカ]]に多数存在し、[[NASCAR]]や[[インディカー]]などアメリカ型モータースポーツの花形である。走行方向は左回り。いかに高速を維持したまま走り続けられるかを競うコースであり、1周のラップタイムよりも平均速度が基準とされる。<br /> <br /> ==== 複合型 ====<br /> 日本の[[ツインリンクもてぎ]]など、ロードコースとオーバルの両方を兼ね備えるサーキット。もてぎではこれらを別々に使用するが、かつての[[モンツァ・サーキット]]は周回ごとに交互に走行していた(現在はオーバル部分は閉鎖)。また、[[インディアナポリス・モーター・スピードウェイ]]や[[デイトナ・インターナショナル・スピードウェイ]]はオーバルの内側にテクニカルなインフィールドセクションがあり、[[インディアナポリスグランプリ]] ([[MotoGP]]) や[[デイトナ24時間レース]]ではオーバルと組み合わせて使用する。<br /> <br /> ==== ドラッグレーストラック ====<br /> [[ドラッグレース]] ([[:en:Drag racing|Drag racing]])、国内では通称[[ゼロヨン]]を実施するための直線コース。狭義のサーキット(周回走路)には含まれないが、レースを開催する場所という意味ではサーキットの一種である。<br /> <br /> 1/4[[マイル]]もしくは400m、あるいは1000mのものなど様々なものがあるが、平坦な直線にスタートラインとゴールライン、レース用の設備、そして観客用スタンドから構成される。その他の付帯設備は規模や施設差が大きいが、基本的にサーキットであることには変わらない。<br /> <br /> === 路面による分類 ===<br /> ==== オンロード ====<br /> 路面がアスファルト、コンクリート等のいわゆる道路然としたもので舗装されたサーキット。通常、単純にサーキットといえば、ほぼ例外なくこちらを指す。<br /> <br /> ==== オフロード ====<br /> 路面が土(ダート)、砂(グラベル)等で形成されたサーキット。トラック・コースなどと呼ぶ場合が多く、サーキットとは呼ばないことが多い。多くの場合、円または楕円形然とした単純な形状であるか、8の字状である。アメリカや[[スペイン]]には多数点在し、バギーや改造市販車でアマチュアレースが行われることが多い。<br /> <br /> その他、トライアルやラリー競技に使用する周回コースは、サーキットと同様の目的があるにもかかわらず通常はサーキットと呼ばれない。おおむね、カーブや緩やかな上り下り以外の、段差・山や水濠・各種トラップなどの障害設備があるかないかで、サーキットと呼ぶかどうか分かれる。<br /> <br /> === 大きさや設備による分類 ===<br /> ==== フルサーキット ====<br /> 一般に国際競技を開催できる規格を満たしたサーキットを指し、十分なポストやセイフティゾーン(グラベル、バリア等)を備え、パドックやピットなども充実している。コース全長は一般的に5キロメートル以上であるが、一部をショートカットして使用する事もある。競技を開催する関係で大きな観客席を備えている。設備の関係で利用料金が高額になりがちである。<br /> <br /> ==== ハーフサーキット ====<br /> あまり使われない用語であるが、一般に国内競技を開催できる規格を満たしたサーキットであり、かつ、コース長が2キロメートル程度のものを指す言葉である。ハーフサーキットの条件を満たすコースとして[[筑波サーキット]]が有名である。<br /> <br /> ==== ミニサーキット ====<br /> 一般に、レースを開催するための規格を満たさないコース。従って公式なレースを開催することはできないが、非公式レース(いわゆる草レース)や[[走行会]]を開催したり、趣味でコースを走ったり、車両テストに使用したりといった用途に使われる。近年では[[ドリフト走行]]イベント([[全日本プロドリフト選手権|D1GP]]、[[ドリフトマッスル]]等)の公式競技会の会場に使われることも増えている。<br /> <br /> 一般に、コースは500メートルから1キロメートル程度と短いものが多い。設備が少ないことやコースが短いことなどから使用料金が安く、気軽に使用できることが最大の特徴であるが、十分な数のスタッフがそろっていない場合もあり、利用者自身が配慮を必要とすることもある。<br /> <br /> === 使用目的による分類 ===<br /> ==== カートコース ====<br /> [[レーシングカート]]専用のコース。コース幅が小さく、安全設備も簡単であり、四輪車両(フォーミュラカーを含む)や大半の二輪車両の走行には向かない。50cc程度の二輪車でも走ることができるコースもある。設備が簡単であることから使用料金が安く、またカート等をレンタルできることが多いために気軽に楽しむことができる。<br /> <br /> === その他 ===<br /> その他、明確な分類でなかったり、特定の形状のものに対して「〜型」と呼ばれるなど、ある意味曖昧なサーキットの分類について以下の通り説明する。<br /> ; ヨーロピアンサーキット<br /> : ヨーロッパの郊外の[[ワインディングロード]]をなぞる形で、高低差や曲がりくねったコーナーが多く、ドライビングの難易度が高いサーキット。[[ニュルブルクリンク]]北コースが有名。<br /> ; ストップ・アンド・ゴー<br /> : ストレートと回転半径の小さいコーナーとが繰り返されるサーキットのことを、運転中に[[スロットル]]全開とフル[[ブレーキ]]を繰り返すことからそう呼ばれる。<br /> ; ミッキーマウスサーキット<br /> : 英語の[[スラング]]「ミッキーマウス」には「つまらない」や「退屈な」という意味が込められており、ドライバーにとって単調で面白みのないサーキットを[[揶揄]]してこう呼ばれる。細かいコーナーが続き、長いストレートがないサーキットがこう呼ばれることが多いため、そのようなサーキットを指す言葉と誤解されがちだが、実際には[[オーバーテイク]]が困難で、これと言った見せ場のないサーキットに用いられる。<br /> ; ティルケサーキット<br /> : 近年のサーキットデザインを数多く引き受けている[[ヘルマン・ティルケ]]が設計したサーキットの通称。最新の安全基準を満たし、オーバーテイクの機会を増やす工夫もなされているが、[[シルバーストン・サーキット]]や[[スパ・フランコルシャン]]、[[鈴鹿サーキット]]のようなオールドコースに比べると人気が低い。<br /> <br /> その他、平均速度や[[アクセルペダル|アクセル]]全開率、ブレーキ頻度等の傾向からハイスピードサーキット、テクニカルサーキットなどの分類も用いられるが、形状による分類以上に明確な基準はない。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> 19世紀末にモータースポーツが始まった頃、ヨーロッパでは都市と都市の間の公道を走行する「都市間レース」が盛んだった。しかし、沿道の観客を巻き込む死傷事故が多発したことから、郊外の土地に周回路を設定した「サーキットレース」が始まり、[[1907年]]には[[イギリス]][[サリー州]]に競技専用施設[[ブルックランズ・サーキット]]がオープン。観客にとっても周回路では走行する車両を何回も見ることができるというメリットがあり、以後は専用サーキットでのレースが増えていった。[[ミッレ・ミリア]]や[[タルガ・フローリオ]]といった伝統ある公道レースも安全面から廃止に至ったが、[[モナコグランプリ]]のような市街地レースは観光行事として定着することになる。かつては1周10km以上ものロングコースやほぼ直線のみの超高速コースが存在したが、こちらも安全面から距離を短縮したり、コーナー数を増やすなどして姿を変えていった。<br /> <br /> 一方、アメリカでは草競馬場でのレースを発祥とする楕円形の[[オーバルトラック]]が各地に建設され、[[インディカー]]や[[NASCAR]]の開催地として今日に至るまで主流を占めている([[インディアナポリス・モーター・スピードウェイ]]は[[1909年]]にオープン)。[[第二次世界大戦]]後、欧州からの復員兵によって[[スポーツカーレース]]が紹介されると、ヨーロッパタイプのロードコースも建設されるようになった。<br /> <br /> 近年は自動車市場のグローバル化により、日本以外のアジア各国でもレースを開催する機会が増え、新たにサーキットを建設する国が増えている。<br /> <br /> === 日本 ===<br /> 日本ではかつて初期のモータースポーツに於いてはアメリカ式のオーバルトラックが主流であったが、後にヨーロピアンタイプが主体となり、後に[[ツインリンクもてぎ]]が開業するまでオーバルは重視されなくなっていた。<br /> <br /> [[多摩川スピードウェイ]]や[[浅間高原自動車テストコース]]といった未舗装路を経て、戦後のモータリゼーション勃興期に[[鈴鹿サーキット]](1962年)と[[富士スピードウェイ]](1966年)という東西の主要サーキットが開業した。その後、[[不動産会社|不動産事業]]や[[地域おこし|地方振興策]]の一環として各地に建設が進み、1980年代後半の[[バブル景気]]下でのモータースポーツブームにピークを迎えるが、[[バブル崩壊]]と景気悪化により以後は停滞期に入っている。<br /> <br /> また、[[地方自治体]]による公道レースの誘致も何度か計画されたが、[[道路交通法]]との兼ね合いなどが難しく実現していない。<br /> * 1982年、[[別府市]]が[[別府港|国際観光港]]周辺で[[フォーミュラ2|F2]]レース開催を計画。大会名称は「別府国際モータースポーツカーニバル」。ビクトリーサークルクラブ (VICIC) の協力により、[[日本自動車連盟]] (JAF) へ1983年の国内レースカレンダー登録申請を行なったが実現せず&lt;ref name=CG0601&gt;『カーグラフィック 2006年1月号』、二玄社、2005年、265-266頁(コースレイアウト案の地図掲載)。&lt;/ref&gt;。<br /> * 1985年、[[横浜市]][[青年会議所]]がF1を誘致し、[[山下公園]]周辺で横浜グランプリを開催する計画を発表したが(のちに造成中の[[みなとみらい地区]]へ変更)、鈴鹿サーキットとの誘致競争に敗れて幻になった&lt;ref name=CG0601/&gt;&lt;ref&gt;城島明彦「もうひとつの、J-GP。グランプリ開催への果てしなき夢と現実。」『F1グランプリ特集 11月号増刊』、ソニーマガジンズ、1993年、62-63頁。&lt;/ref&gt;。<br /> * [[小樽市]]の「小樽グランプリ構想」が[[内閣府]]の地域再生計画で認定され、2007年の[[チャンプカー]]誘致活動が行われていたが&lt;ref&gt;&quot;[http://www.us-racing.net/modules/weblog0/details.php?blog_id=193 チャンプ・カーの北海道小樽市視察レポート]&quot;. US-RACING.(2005年3月12日)2013年11月24日閲覧。&lt;/ref&gt;、チャンプカーシリーズの消滅により頓挫した。<br /> <br /> == サーキットの課題 ==<br /> === 騒音 ===<br /> サーキットの周辺に住居がある場合は、サーキットの競技車両が発生するマフラー排気音、ブレーキ音、タイヤの摩擦音などが[[騒音]]発生源となり、著しく住環境を破壊する。日本ではサーキットの騒音を規制する法規制はない。サーキットが周辺地域住民と騒音でトラブルになるケースが多く、サーキットの建設には十分に地域環境を考慮した場所を選択する必要がある。<br /> <br /> === 交通 ===<br /> 常設サーキットの場合、前述の騒音問題や土地の購入費などが絡んで、たいてい人口密度の低い地域に建設されることが多い。鉄道・バスなどの公共交通機関や宿泊施設が不足している場所では、レース期間中に観客がマイカーで来場して大渋滞を引き起こすこともある。対策として、サーキットから離れた場所からシャトルバスでピストン輸送する「[[パークアンドライド]]」を採用するもあるが、F1の[[2007年日本グランプリ (4輪)|2007年日本GP]]では悪天候により輸送計画が破綻して社会問題となった。<br /> <br /> 市街地コースの場合、輸送や宿泊の問題は発生しないが、レース期間中は一般道を長時間閉鎖するため、公的機関の協力や住民の理解が必要となる。<br /> <br /> === 経営 ===<br /> サーキットの主たる財源は観客の入場料収入であり、レース開催期間以外は人件費や保守管理費が負担となる。そのため、近年はイベントを開催したり、ホテルやレジャー施設を併設するなどして、レース以外での収益を確保しようとしている。<br /> <br /> しかし、独自会計が立ち行かず、自治体に援助を要請するケースもある。世界的に知られるドイツの[[ニュルブルクリンク]]も施設改修が負担となり、2012年に破産宣告を受け[[ラインラント・プファルツ州]]の管理下に置かれた。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Commonscat|Racing circuits}}<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[サーキット一覧]]<br /> ** [[日本のサーキット一覧]]<br /> * [[自動車競技]]<br /> * [[オートバイ競技]]<br /> <br /> [[Category:サーキット|*]]<br /> [[Category:モータースポーツ用語|さあきつと]]<br /> <br /> [[fr:Circuit automobile]]</div> 86.31.243.133 クロッケー 2018-08-21T14:48:44Z <p>86.31.243.133: </p> <hr /> <div>[[File:CroquetConverse4037.JPG|thumb|Backyard croquet being played in rough grass with inexpensive equipment, United States, 2009]]<br /> [[Image:Croquet at South Pole, April 2005.jpeg|thumb|right|200px|2005年4月に開催された[[南極点]]でのクロッケー大会]] <br /> [[Image:Alice par John Tenniel 30.png|thumb|upright|[[フラミンゴ]]でクロッケーをする[[不思議の国のアリス|アリス]]]]<br /> &#039;&#039;&#039;クロッケー&#039;&#039;&#039;({{lang-en-short|&#039;&#039;Croquet&#039;&#039;}}、{{IPA-en|krouˈkei}} クロゥ&#039;&#039;&#039;ケ&#039;&#039;&#039;イ、kroʊki クロウキ)とは、[[芝生]]の[[コート (スポーツ)|コート]]で行われるイギリス発祥の[[球技]]。日本における[[ゲートボール]]の原型である。<br /> <br /> マレット(木槌、マリット)により、木製またはプラスチック製の球を打ち、6個のフープ(門)を通していき、最後に中央に立っているペグ(杭)に当てる早さを競う。<br /> <br /> [[夏季オリンピック|オリンピック]]では[[1900年パリオリンピックのクロッケー競技|1900年パリ大会]]で実施された。また、アメリカにおける変種であるロック([[w:Roque|en]])が[[1904年セントルイスオリンピックのロック競技|1904年セントルイス大会]]で実施されている。[[1983年]]に[[日本クロッケー協会]]、[[1986年]]に[[世界クロッケー連盟]]が設立され、[[1989年]]からは[[世界選手権]]が開催されるようになった。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons|Croquet}}<br /> * [[ゲートボール]]<br /> * [[ペルメル (球技)]] - 原型となった球技<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.wcfcroquet.org/ 世界クロッケー連盟]<br /> * [http://www.croquet.jp/ 日本クロッケー協会]<br /> <br /> {{球技}}<br /> {{スポーツ一覧}}<br /> {{Sports-stub}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:くろつけえ}}<br /> [[Category:球技]]<br /> [[Category:スポーツ競技]]<br /> [[Category:オリンピック競技|廃]]</div> 86.31.243.133 マレットゴルフ 2018-08-20T08:12:59Z <p>86.31.243.133: </p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;マレットゴルフ&#039;&#039;&#039;(英語:Mallet Golf)は、スティック(マリット)とボールを使って、少ない打数でゴールホールにカップインさせることを競うスポーツである。[[日本]]で生まれた競技であり、[[木槌]](マレットの語源)を使った[[ゴルフ]]という意味から名づけられた。英語発音からマリット(mælit)と発音されることもある。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[1977年]]([[昭和]]52年)、[[福井県]]で誕生したスポーツ。体力を然程必要とせずプレイでき、またゴルフに比べ非常に安価にプレイ(1プレイ数百円程度)できることも手伝い、老若男女の生涯スポーツとして普及を目指している。当初は、[[ゲートボール]]のスティックやボールでプレイされていたが、現在は専用のスティックとボールが使用されることが多い。現在、もっとも盛んにプレイされているのは[[長野県]]で、老若男女問わず大勢のプレイヤーがいる。長野県内では、河川敷や里山など、適した土地が次々とマレットゴルフ場に整備されている。<br /> <br /> == ルール ==<br /> * 基本は、[[ゴルフ]]のルールに準ずる。<br /> * 何人でプレイしてもいいが、通常ゴルフ同様4人一組でプレイする。一人でプレイしてもよい。<br /> * 1つのホールは、通常数十メートル。イン・アウトの18ホール回って1プレイとすることが多い。PARは、通常3〜5打。<br /> * 全ホールの合計打数で競う[[マッチプレー|ストロークプレー]]と、各ホール毎の勝敗で全ホール勝利数で競う[[マッチプレー]]の2種類ある。<br /> * ゲートが途中にある場合は、通過させなければいけない。<br /> * 通常、[[日本マレットゴルフ協会]]の協会ルールに従うことが多いが、ローカルルールを重視するスポーツでもある。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> [[画像:Fukui MalletGolf birthplace monument.jpg|thumb|200px|right|マレットゴルフ発祥の地記念碑(福井運動公園)]]<br /> *[[1976年]]([[昭和]]51年) 高校教諭から[[福井運動公園]]指導課長になった高山昇らが「誰でも楽しめ、健康づくりに役立つスポーツ」として考案。<br /> *[[1977年]](昭和52年) 同課のスポーツ教室でマレットゴルフを実施。<br /> *現在、各都道府県に約30の県別協会が存在する&lt;ref&gt;[http://www.jm-ga.jp/image/sosiki/todoufuken-kameidantai.pdf 一般財団法人日本マレットゴルフ協会加盟団体一覧] - pdf&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 用具 ==<br /> * スティック(マリット):T字型のスティック。<br /> * ボール:直径75mm。<br /> * ホール(ゴール):深さ200mm以内、直径185mm以上。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> &lt;references/&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[ゴルフ]]<br /> * [[ゲートボール]]<br /> * [[ウッドボール]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.iwamidesign.net/mallet/index.html マレットゴルフマガジン]<br /> * [http://www.jm-ga.jp/index.shtml 日本マレットゴルフ協会](音声あり、音量注意)<br /> <br /> {{球技}}<br /> {{DEFAULTSORT:まれつとこるふ}}<br /> [[Category:ゴルフ]]<br /> [[Category:球技]]</div> 86.31.243.133 ゲートボール 2018-08-20T07:49:10Z <p>86.31.243.133: /* 用具 */</p> <hr /> <div>{{スポーツ<br /> | 画像 =[[ファイル:Gate Ball.jpg|280px]]<br /> | 見出し = ゲートとボール<br /> | 競技統括団体 = 世界ゲートボール連合<br /> | 通称 = <br /> | 起源 = [[1947年]]&lt;br /&gt;{{JPN}}<br /> | 競技登録者 =<br /> | クラブ = <br /> | 身体接触 = 無<br /> | 選手 = 5人<br /> | 男女 = 有<br /> | カテゴリ = 屋外競技<br /> | ボール = 専用ボール<br /> | オリンピック = <br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;ゲートボール&#039;&#039;&#039;は、5人1組の2チーム対抗で行われる、[[日本]]発祥の[[スポーツ]]。漢字では&#039;&#039;&#039;門球&#039;&#039;&#039;と表記される。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[1947年]]、鈴木栄治(のちに改名して和伸となる)が[[北海道]][[芽室町]]において、[[クロッケー]]をヒントに考案した。元々は[[太平洋戦争]]後の物資不足で遊び道具のない子供のため、また子供の不良化防止のために作られた遊びだったが、[[高度経済成長]]期に[[高齢者]]向けスポーツとして爆発的に流行、現在では日本だけでなくアジア各国にも普及している。<br /> <br /> 近年では、「&#039;&#039;&#039;ゲートボール&#039;&#039;&#039;」という名称が「&#039;&#039;&#039;老人のスポーツ&#039;&#039;&#039;」の代名詞的な存在になるまで社会に浸透してしまい、それが若者への普及を妨げているという指摘から、高齢者のスポーツというイメージを払拭するため、2人制と3人制の競技に限り「&#039;&#039;&#039;リレーション&#039;&#039;&#039;」と改名されている。<br /> <br /> [[1984年]]に[[日本ゲートボール連合]]が発足し、[[1985年]]に東京で第1回全日本ゲートボール選手権大会が開催された。毎年開催され、優勝チームには文部科学大臣杯が授与される。<br /> <br /> [[1986年]]に[[札幌市円山競技場]]で第1回世界ゲートボール選手権大会が開催された。当初は毎年開催されていたが現在は4年に一度の開催されている。<br /> <br /> == 用具 ==<br /> [[File:ゲートボーラー (1295006265).jpg|thumb|right|220px|スティックでボールを打つ7番の打者。ここでは番号札をゼッケンとして用いている。]]<br /> ; スティック<br /> : 木製またはプラスチック、金属製の用具。[[かなづち]]の柄を長くしたような形をしている。スティックヘッドと呼ばれる部分でボールを打つ。クロッケーマリット([[w:Croquet mallet|Croquet mallet]])やゲートボールハンマーとも呼ばれる。スティックは棒や杖を意味する言葉なので、マリットかハンマーが一般的である。<br /> ; ボール<br /> : プラスチックや合成樹脂製でできている。1番ボールから10番ボールまで各1個ずつ、合計10個ある。奇数番号のボールは赤地に白い数字、偶数番号のボールは白地に赤の数字が書いてある。<br /> ; ゲート<br /> : カタカナの「コ」の形をした金具。3本使用する。これを規定の位置にさしこんで、この下を定められた方向にくぐらせることを通過と呼び、通過すると得点(1点)を得られる。<br /> ; ゴールポール<br /> : 杭のような形をした金具。これをコートの中央に刺してここにボールを当てる。当てると「あがり」になり、得点(2点)を得られる。<br /> ; ゼッケン<br /> : 1番から10番まで各1枚ずつ、合計10枚使用する。<br /> ; カウンター<br /> : 「カウンター」と呼ばれる道具を使う。15分経過の時(15分前)、20分経過の時(10分前)、25分経過の時(5分前)、30分経過の時(競技時間終了)の合計4回音が鳴るようになっていて、全てのボールの得点を記録できる。<br /> ; 腕章<br /> : 監督は監督[[腕章]]を、主将は主将腕章を使用する。<br /> <br /> なおスティックは選手1人1人が用意するが、その他は主催者が用意するのが普通(ただしゼッケンや腕章類はチームで用意)。また、ここに挙げたのはゲートボールをする上で最低限必要なもので、この他にユニフォーム、帽子、シューズなども用意することがある。<br /> <br /> == ルール ==<br /> === チーム編成 ===<br /> * 1チームは5人。<br /> *公式ルールでは、この他に控え選手として3人まで登録することができる。<br /> *さらに専任監督をつけることができる。専任監督として登録された人は選手を兼任することはできない。<br /> *控え選手を含む選手の中から主将を1人選出する。<br /> <br /> === 試合前の準備 ===<br /> *まず、チーム内での打順を決めておく。<br /> *次にチームの代表者(主将か監督)同士がじゃんけん、コイントス、くじなどの方法によって先攻か後攻かを決める。このとき先攻になったチームを「紅(あか)」、後攻になったチームを「白(しろ)」と呼ぶことが多いので、以降これに合わせる。<br /> *上記2つの組み合わせによって各選手の持ち玉が以下の表の通りに決定する。<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |rowspan=&quot;2&quot; colspan=&quot;2&quot;|<br /> !colspan=&quot;5&quot; style=&quot;text-align:center&quot;|チーム内の打順<br /> |-<br /> !1!!2!!3!!4!!5<br /> |-<br /> !rowspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align:center&quot;|チーム<br /> !style=&quot;text-align:center&quot;|&lt;span style=&quot;color:red&quot;&gt;●&lt;/span&gt;紅(先攻)<br /> |style=&quot;text-align:center; color:red&quot;|1||style=&quot;text-align:center; color:red&quot;|3||style=&quot;text-align:center; color:red&quot;|5||style=&quot;text-align:center; color:red&quot;|7||style=&quot;text-align:center; color:red&quot;|9<br /> |-<br /> !style=&quot;text-align:center&quot;|○白(後攻)<br /> |style=&quot;text-align:center; background-color:white&quot;|2||style=&quot;text-align:center; background-color:white&quot;|4||style=&quot;text-align:center; background-color:white&quot;|6||style=&quot;text-align:center; background-color:white&quot;|8||style=&quot;text-align:center; background-color:white&quot;|10<br /> |}<br /> *持ち玉が決まったら、持ち玉と同じ番号のゼッケンを着用する。また監督は監督腕章を、主将は主将腕章を着用する。なお「1番ボールを持ち玉とする選手」を「1番」、「2番ボールを持ち玉とする選手」を「2番」、以下同様に「3番」、「4番」、…、「10番」と呼ぶことが多いので、以降それに合わせる。<br /> <br /> === 試合 ===<br /> ==== 試合の目的 ====<br /> 試合が始まると「1番」→「2番」→…→「10番」→「1番」→…の順番に自分の持ち玉を打つ。&lt;br /&gt;試合の目的は、打った持ち玉に3つのゲートを「通過」させ、ゴールポールに当てて「あがり」になることである。ただし、単純にゲートをくぐらせたりゴールポールに当てるだけでは「通過」や「あがり」にはならない。以下には「通過」や「あがり」になる条件を書く。<br /> *第1ゲート<br /> **第1ゲートはスタートラインにボールを置き、ここから狙う。<br /> **ボールが第1ゲートをくぐり、なおかつボールがコートの中に静止した時、「通過」となる。ボールがゲートにかかっておらず完全にくぐっている状態が通過と見なされる。<br /> **第1ゲートをくぐれなかったり、第1ゲートをくぐってもコートの外に飛び出してしまったボールは「通過」とはみなされず、コートから取り除かれ、再び打順が回ってくるのを待ってスタートラインから打ち直しとなる。<br /> **第1ゲートを通過したボールはそれ以降「あがり」になるまでコートから取り除かれることはなく、ボールが静止している位置から打つことができる。<br /> *第2ゲート<br /> **第2ゲート通過は第1ゲートを通過していることが前提条件となる。<br /> **第2ゲートは今ボールが静止している位置から狙う。<br /> **第2ゲートの足同士を結んだ直線でコートを切った時、第1ゲートのある方からない方に向かってくぐらせると「通過」となる。このとき、通過したボールが必ずしもコートの中に静止している必要はない。<br /> *第3ゲート<br /> **第3ゲート通過は第1ゲートと第2ゲートを通過していることが前提条件となる。<br /> **第3ゲートは今ボールが静止している位置から狙う。<br /> **第3ゲートの足同士を結んだ直線でコートを切った時、第1ゲートのない方からある方に向かってくぐらせると「通過」となる。このとき、通過したボールが必ずしもコートの中に静止している必要はない。<br /> *ゴールポール<br /> **「あがり」は既に3つのゲート全てを通過していることが前提条件となる。<br /> **ゴールポールは今ボールが静止している位置から狙う。<br /> **ゴールポールには方向の制約は無く、ゴールポールにボールをぶつければ「あがり」となる。<br /> **1度「あがり」になったボールはその試合には2度と参加できない。また「あがり」になった選手の打順は、次から飛ばされる(たとえば「4番」があがったら、…→「2番」→「3番」→「5番」→「6番」→…となる)。<br /> <br /> なお、ゲートを通過できなかったからといってペナルティがあるというわけではないので、物理的に無理だったり作戦上ゲート通過よりも大事なことがあるという場合はゲートを狙う必要はない。<br /> <br /> ==== タッチ ====<br /> [[File:Playing Gate Ball.jpg|thumb|right|300px|スパーク打撃の様子]]<br /> 自分のボールを敵味方問わず他のボールにぶつけると「タッチ」となる(ただし1度タッチしたことのある相手には、1度打権を失って再び打順が回ってくるまでタッチできない)。自分のボールがアウトボールになればもちろん「タッチ」は認められないが、「タッチ」したボールがアウトボールになっても「タッチ」は認められない。「タッチ」をすると、「スパーク」という特殊な打ち方でタッチしたボールを動かすことができる。&lt;br /&gt;「スパーク」とは、以下の手順で行う。<br /> *まず、すべてのボールが静止するのを待って自分のボールが静止したところにタッチした相手のボールを持ってくる。<br /> *自分のボールを足でしっかりと踏む。<br /> *自分のボールに隣接するようにタッチした相手のボールを置き、自分のボールを踏んでいるのと同じ足で相手ボールも軽く踏む。<br /> *自分のボールをスティックでたたいて、その衝撃で相手のボールを飛ばす。<br /> *1度に複数タッチした場合はタッチしたボール全てに対しこれを行う。この時、スパークを行う順番は自由であるが、複数のタッチボールを同時に持ち上げてはならず、1個ずつスパークを行う必要がある。<br /> なお、スパークによって起きたことはすべて試合に反映される。つまり、たとえばスパークによって当てられて移動した相手のボールが第2ゲートを通過した場合は、そのボールの持ち主は第1ゲートしか通過させていなくても第2ゲート通過が記録される。<br /> <br /> ==== アウトボール ====<br /> 勢い余ってボールをコートの外に出してしまったり、スパークなどによってコートの外に出されたボールは「アウトボール」という扱いになる。アウトボールになったボールは次に打順が回ってくるのを待って、コートの10cm外からコートの中に打ち込む。ただしコートにボールを打ち込む際、他のボールにタッチしてしまった場合は再びアウトボールとなる。また、ゲート通過や「あがり」は無効となる(ゲート通過しても得点にならない。同様に、「あがり」にもならない。アウトボールになるわけではない)。<br /> <br /> ==== 打権 ====<br /> ボールを打つ権利は次のように発生する。<br /> *打順が回ってくると無条件で1打分の打権が発生する。<br /> *ゲートを通過させると、1打分の打権が発生する。<br /> *タッチをしスパーク打撃が完了すると、完了数1つにつき1打分の打権が発生する(スパークは1打とは数えない)。<br /> *自分のボールをアウトボールにしたり、タッチした相手をタッチした勢いでアウトボールにしたり、反則をした場合は打権をすべて失う(スパークでアウトボールにするのはよい)。<br /> *あがりになった時点で打権はすべて失う。<br /> 打権は加算方式なので、たとえば1打でゲート通過とタッチを同時に行う(通過タッチ)と2打分の打権が発生する。ただし、第1ゲートに関しては通過タッチは認められない。さらにそのうち1打を使って同時に2つのボールにタッチしスパーク打撃が成立すると、残っている1打分の打権と新たに発生した2打分の打権で合計3打分の打権を与えられることになる。また、現在のルールでは「打権放棄」は認められない。必ず打撃を完了する必要がある。<br /> <br /> ==== 反則 ====<br /> 次に掲げる行為は故意・過失を問わず反則となる。反則に対するペナルティは反則を犯した選手の持ち玉をアウトボールにする、または反則前の状態に戻すというものである。また、反則によって動いたボールはアウトボールになるボールを除き審判の手によってもとの位置に戻される。アウトボールは最も近いコート外の位置(直近外)へ移動させられる。<br /> *審判に打権発生を宣言されてから10秒以内にボールを打たなかった場合(第1ゲートを通過していない場合は打権を失うのみ)<br /> *スパークした時、相手のボールが10cm以上動かなかった場合<br /> *スパークした時、自分のボールが動いてしまった場合(スパークの衝撃でボールが踏んでいる足から外れた時など)<br /> *一度タッチしたことのある相手に再びタッチした場合(一度打権を失って、再び打順が回ってきた時にタッチするのはよい)<br /> *アウトボールをコートに打ち込む際、他のボールにタッチした場合<br /> *他人のボールを、スパークなどの正規の方法以外で動かしてしまった場合(プレイのために移動していて、思わずボールを蹴るというケースが多い)、または自分のボールをスティックで打つ以外の方法で動かしてしまった場合(アウトボールでも触れてはいけない)<br /> *自分の打順でないのにコートに入ってしまった場合(プレイ中、打権を持っているプレイヤーと審判以外はコートの中に入る事はできない)<br /> <br /> ==== 試合終了 ====<br /> ゲートボールの試合終了は次のようになっている。<br /> *5人全員が「あがり」となったチームが現れた場合、その時点で試合は終了となる(これを「パーフェクトゲーム」という)。ただし、パーフェクトゲームを達成したのが紅の場合は次の処置をとって試合終了となる。<br /> **最後にあがった選手の直後を打つ白の選手(1番が最後にあがった場合は2番、3番が最後にあがった場合は4番、以下同様に5番なら6番、7番なら8番、9番なら10番)が既にあがっている、もしくはアウトボールになっている場合はそのまま試合終了。<br /> **それ以外の場合は最後にあがった選手の直後を打つ白の選手に1打分の打権を与え、その選手の打権が無くなった時点で試合終了となる。<br /> *30分経過のシグナルが鳴った時点でパーフェクトゲームを達成したチームが現れなかった場合は、その時点でプレイ中の選手の打権が無くなった時点で試合終了となる。ただし、その選手が紅の選手だった場合は次の処置をとって試合終了となる。<br /> **30分経過時点でプレイ中だった選手の直後を打つ白の選手(1番の場合は2番、3番の場合は4番、以下同様に5番なら6番、7番なら8番、9番なら10番)が既にあがっている、もしくはアウトボールになっている場合はそのまま試合終了。<br /> **それ以外の場合は30分経過時点でプレイ中だった選手の直後を打つ白の選手に1打分の打権を与え、その選手の打権が無くなった時点で試合終了となる。<br /> <br /> === 勝敗の決定 ===<br /> *パーフェクトゲームを達成したチームが現れた場合は、パーフェクトゲームを達成したチームを勝ちとする。ただし、両者ともパーフェクトゲームを達成した場合は引き分けとする。<br /> *パーフェクトゲームを達成したチームが現れなかった場合は、各選手のボールの進行具合を得点に換算し、合計得点の多いチームを勝ちとする。得点の換算方法は次の通り。<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align:center&quot;<br /> !ボールの進行具合!!得点<br /> |-<br /> |あがりまで到達||5点<br /> |-<br /> |第3ゲートまで通過||3点<br /> |-<br /> |第2ゲートまで通過||2点<br /> |-<br /> |第1ゲートまで通過||1点<br /> |-<br /> |第1ゲート通過ならず||0点<br /> |}<br /> *同点の場合はあがりまで到達したボールの多いチームを勝ちとする。それも同数の場合は第3ゲートまで通過したボールの多い方を勝ちとする。それも同数の場合は、第2ゲートまで通過したボールの多い方を勝ちとする。それも同数の場合は引き分けとする。<br /> <br /> === 同点決勝 ===<br /> 引き分けの場合は、引き分けとして終わる場合とサッカーのPK戦の要領で決着を着ける場合がある。同点決勝のやり方は次の通り。<br /> *まず1番の選手がスタートラインにボールを置き、第1ゲートを狙って打つ。<br /> *続いて2番の選手がスタートラインにボールを置き、第1ゲートを狙って打つ。<br /> *これを10番まで繰り返す。ただし途中で勝敗が決した場合はその打順で終了する(例:紅4-2白で8番が通過できなかった場合)。<br /> *ただし、第1ゲートを通過してもそのままアウトボールとなった場合は通過は認められない。<br /> *10番が終了して同点の場合は、1番と2番に戻りサドンデス方式で行う。<br /> *以降3番と4番、5番と6番、7番と8番、9番と10番、さらに元に返って1番と2番…と決着が着くまで繰り返す。<br /> <br /> == 戦術 ==<br /> === 打順 ===<br /> 打順は一般的に次のように決める(以下はチーム内の打順)。<br /> *1番打者は第1ゲートの通過率が最も高い選手を選ぶ。<br /> *2番打者は第1ゲートの通過率が2番目に高い選手を選ぶ。<br /> *3番打者は5人の中では最も実力の低い選手を選ぶ。<br /> *4番打者はタッチが2番目に上手な選手を選ぶ。<br /> *5番打者はタッチが最も上手な選手を選ぶ。<br /> 上記は技術重視型のチームに多く見られる。近年はダブルタッチや通過タッチなどを多用して攻める作戦重視型のチームが多く、下記のように決めることが多いようである。<br /> *1番打者は第1ゲートの通過率が高く、タッチの技術が高い選手。<br /> *2番打者は第1ゲートの通過率が高く、タッチ・スパークのミスが少ない選手。<br /> *3番打者は5人の中では最も実力高い選手(2番打者の作ったチャンスを生かすため)。<br /> *4番打者はチャンスに強い選手。<br /> *5番打者はロングタッチが上手な選手または実力の低い選手(打順が少ないため)。<br /> <br /> === 試合運び ===<br /> ゲートボールでは「いかに得点するか」よりも「いかに相手を邪魔するか」に重点がおかれる。なぜなら、「あがり」になった選手は2度と試合に参加できないため、例えば先に2人があがったとすると、それ以降は相手5人に対し自分たちは3人で戦うことを余儀なくされるからである。これは数の上で不利なだけでなくあがった選手の順番が飛ばされるので、相手に2人連続でのプレイを許すという意味でも非常に不利となる。そこで、定石とされているのは次のような試合運びである。<br /> *まず、第1ゲートを通過した後は第2ゲートの周辺に集まる。<br /> *全員が第2ゲートを通過した、もしくは近いうちに確実に第2ゲートを通過しそうになったら第3ゲートへと向かう。それまでは第2ゲート付近で相手の邪魔をする。<br /> *第3ゲートを通過したら、25分経過のシグナルが鳴るまで第3ゲートの周辺で相手を邪魔しながら待つ。<br /> *残りが5分になったらあがりを狙う。<br /> ただしこれは理想的な展開であり、実際は第1ゲートを通過できない仲間をいつまで待つかとか、相手に先に第2ゲートや第3ゲートを占領された場合はどうするかというところでチームの戦術が問われる。<br /> <br /> == 世界選手権大会 ==<br /> 第11回大会には日本をはじめとするオーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、香港、インドネシア、韓国、マカオ、パラグアイ、ペルー、フィリピン、台湾、アメリカ、インド、ロシア、スイス、タイ、ウルグアイ、ヨーロッパの20国・地域から計90チームが出場した。(表記はIOCコード順。ヨーロッパは1つの地域として出場した)<br /> <br /> {| class=wikitable border=&quot;1&quot;<br /> |-<br /> !回||年||開催地||優勝チーム<br /> |-<br /> |1||[[1986年]]||{{flagicon|JPN}} [[札幌市|札幌]]|||{{flagicon|JPN}} 群馬・高崎下佐野第一<br /> |-<br /> |2||[[1987年]]||{{flagicon|JPN}} [[横浜市|横浜]]|||{{flagicon|JPN}} 栃木・大田原さつき<br /> |-<br /> |3||[[1988年]]||{{flagicon|BRA}} [[サンパウロ]]||{{flagicon|BRA}} ドラセーナ<br /> |-<br /> |4||[[1989年]]||{{flagicon|JPN}} [[名古屋市|名古屋]]||{{flagicon|JPN}} 茨城・竜ヶ崎ドラゴンズ<br /> |-<br /> |5||[[1990年]]||{{flagicon|KOR}} [[ソウル特別市|ソウル]]||{{flagicon|TWN}} 宜蘭中興<br /> |-<br /> |6||[[1994年]]||{{flagicon|JPN}} [[鹿児島市|鹿児島]]||{{flagicon|JPN}} 岩手・グリーンピア友の会<br /> |-<br /> |7||[[1998年]]||{{flagicon|USA}} [[ホノルル]]||{{flagicon|JPN}} 岩手・グリーンピア友の会<br /> |-<br /> |8||[[2002年]]||{{flagicon|JPN}} [[富山市|富山]]||{{flagicon|JPN}} 岩手・グリーンピア友の会<br /> |-<br /> |9||[[2006年]]||{{flagicon|KOR}} [[西帰浦市|西帰浦]]||{{flagicon|JPN}} 大阪・大阪みどり<br /> |-<br /> |10||[[2010年]]||{{flagicon|CHN}} [[上海市|上海]]||{{flagicon|CHN}} 福建省队<br /> |-<br /> |11||[[2014年]]||{{flagicon|JPN}} 新潟||{{flagicon|CHN}} 山西臨汾代表隊<br /> |-<br /> |12||[[2018年]]||{{flagicon|BRA}} サンパウロ||<br /> |}<br /> <br /> == ゲートボールを題材にした作品 ==<br /> ;映画<br /> *『[[勝利者たち]]』 [[円谷プロダクション]]([[東宝]] [[1992年]])<br /> :「日本初のゲートボール映画」という触れ込み。[[ハナ肇]]の最後の出演作品。<br /> ;小説<br /> *『[[ひらけ!勝鬨橋]]』 [[島田荘司]]([[角川書店|角川文庫]])<br /> ;漫画<br /> *『[[ちょっとヨロシク!]]』(コミックス第7巻末~第8巻末まで) [[吉田聡]]([[小学館]])<br /> *『[[GBボンバー]]』 [[いのまたむつみ]](コミック MOTION BOOKS 2)<br /> *『[[ゲートボール殺人事件]]』 [[川原泉]]([[花とゆめ]]コミックス)<br /> *『[[ゲートガール]]』 [[ひのき一志]]([[日本文芸社]])<br /> ;TVゲーム<br /> *『[[あっぱれゲートボール]]』 [[PCエンジン]]([[ハドソン]]、[[1988年]])<br /> :[[2007年]]7月より[[Wii]][[バーチャルコンソール]]にて配信されている。<br /> *『[[THEゲートボール]]』 [[PlayStation (ゲーム機)|プレイステーション]]([[ディースリー・パブリッシャー]]、[[1999年]])<br /> :[[SIMPLE1500]]シリーズの一作。<br /> ;ボードゲーム<br /> *『[[GATEBALL?]]』[[グラパックジャパン]]<br /> **ボールを移動させるルール以外は基本的にゲートボールのルールに準じており、付録としてゲートボールの公式ルールブックが付属している<br /> ;音楽<br /> *『ゲートボール音頭』(歌:[[山田太郎 (歌手)|山田太郎]]、[[美樹克彦]]、[[中山大三郎]]、[[大木凡人]]、作詞・作曲:中山大三郎)<br /> ;TV番組<br /> *『[[おはよう!ゲートボール]]』 ([[テレビ朝日]]、放送終了)<br /> *『[[実戦!ゲートボール]]』 ([[日本テレビ放送網|日本テレビ]]、放送終了)<br /> *『[[スーパーゲートボール]]』 ([[日本レジャーチャンネル|JLC]])<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> *[[球技一覧]]<br /> *[[三遊亭圓楽 (6代目)]] - (審判員の資格を持っている)<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commonscat|Gateball}}<br /> *[http://www.gateball.or.jp/jguweb/wgu/index.html 世界ゲートボール連合]<br /> *[http://www.gateball.or.jp/ 公益財団法人日本ゲートボール連合]<br /> <br /> {{チームスポーツ}}<br /> {{DEFAULTSORT:けえとほおる}}<br /> [[Category:球技]]<br /> [[Category:日本のスポーツ]]</div> 86.31.243.133 タイヤ 2018-07-23T13:23:08Z <p>86.31.243.133: /* 欧米 */</p> <hr /> <div>{{otheruses|主に四輪自動車用のタイヤ|二輪車|オートバイ用タイヤ|自転車|自転車用タイヤ|鉄輪の鉄道車両|輪軸 (鉄道車両)}}<br /> &lt;!--[[ファイル:Goodyear Wrangler SR-A P23570R16.jpg|thumb|220px|タイヤ]]<br /> [[ファイル:Tire tools.jpg|thumb|220px|タイヤとその交換に使う工具の一例]]--&gt;<br /> [[ファイル:Car tires.jpg|thumb|乗用車用タイヤ]]<br /> &#039;&#039;&#039;タイヤ&#039;&#039;&#039;({{lang-en-us-short|Tire}}, {{lang-en-short|Tyre}})は、[[車輪]](ホイール)の[[リム (機械)|リム]]を丸く囲む帯状の構造で、[[道路|路面]]・[[地面]]あるいは[[軌道 (鉄道)|軌道]]の上を転がる踏面([[トレッド (タイヤ)|トレッド]])を形成するものの総称である。ここでは&#039;&#039;&#039;ゴムタイヤ&#039;&#039;&#039;について述べる。漢字標記式: 輪胎(輪=車輪、胎=単にTireの&quot;Ti&quot;部の音からの使用で車輪の胎盤という意味はない)<br /> <br /> == 概要 ==<br /> &lt;!--[[ファイル:FZ1-2006.jpg|thumb|200px|ゴムタイヤの使用例。オートバイ]]--&gt;<br /> [[ファイル:ST SN5000 20061102 001.jpg|thumb|ゴムタイヤを使用している[[札幌市営地下鉄]]]]<br /> 車輪の外周にはめ込む[[ゴム]]製の部品で、衝撃の緩和や走行安定性向上などを目的としている。[[自動車]]、[[自転車]]、[[オートバイ]]、[[モノレール]]や[[新交通システム]]、[[地下鉄]]などの[[ゴムタイヤ式地下鉄|一部]]の[[鉄道車両]]、[[航空機]]([[飛行機]])、[[建設機械]]など地上を移動する多方面の[[輸送機器]]に使用される。<br /> <br /> 通常、自動車や自転車などの輸送機器用では、[[空気]]や[[窒素]]ガスなどの[[気体]]を充てんするために、中空構造をしているが、[[フォークリフト]]など一部の用途では、一輪あたりの負担力を上げるため、中実構造のソリッドタイヤ(俗称・ノーパンクタイヤ)も使われ、[[パンク]]の心配が無い[[メンテナンス]]フリーを謳った、中空部分に[[ゲル]]などを入れたものもあり、自転車用や[[車椅子]]用に使われている。<br /> <br /> 気体が抜けてもしばらくは走れる、[[ランフラットタイヤ]]も普及し始めた。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> [[1867年]]に車輪の外周にゴムを取り付けるようになり、それまでの金属、木の車輪から脱皮する。ゴムとはなったがまだ空気入りはなく、ソリッド(総ゴム)タイプであった。<br /> <br /> 空気入りタイヤ(pneumatic tire/ニューマチックタイヤ)は[[1845年]]に[[イギリス]]の[[発明家]][[ロバート・ウィリアム・トムソン]]が発明し特許を取得したが、実用化には至らず、[[1888年]]に[[スコットランド]]の[[獣医師]][[ジョン・ボイド・ダンロップ]]が自転車用を実用化するまで待たなければならなかった。<br /> <br /> 自動車用の空気入りタイヤは、[[フランス]]人の[[アンドレ・ミシュラン]]、[[エドゥアール・ミシュラン]]のミシュラン兄弟が、[[1895年]]に開催された[[パリ]]から[[ボルドー]]までを往復する、全行程1,200kmの[[モータースポーツ|レース]]に使用したのが最初である。このレースでミシュラン兄弟は100回近いパンクにもめげず、規定時間を超過しながらも完走した。<br /> <br /> 耐久性に問題があったとは言え、乗り心地、[[摩擦力|グリップ力]]、走行安定性に格段に優れていることを証明したため、これ以降空気入りが急速に普及する。<br /> <br /> == 成分 ==<br /> * [[天然ゴム]]<br /> * [[合成ゴム]]<br /> * [[硫黄]]<br /> * [[亜鉛]]<br /> * [[カーボンブラック]]([[粉|粉末状]]の[[炭素]])<br /> * [[湿式シリカ]](別名ホワイトカーボン)<br /> * [[アクアパウダー]]&lt;ref&gt;[http://ad.impress.co.jp/special/bridgestone1208/ 低燃費タイヤグレードの頂点「ECOPIA EP001S」の正体に迫る!“Tプロジェクト”が、ラベリング競争に終止符を打つ!、Impress Watch、閲覧2017年8月8日]&lt;/ref&gt;<br /> * [[鋼|スチール]] ラジアル構造のカーカスを締め付けるベルト(たが)の部分。<br /> * [[オイル]]<br /> * [[ナイロンコード]]<br /> など<br /> <br /> == 構造と使用される材質 ==<br /> {{main|ラジアルタイヤ}}<br /> 大きく分けて2種類の構造がある。内部のカーカス(後述)が回転方向に対して垂直になっているものが「&#039;&#039;&#039;ラジアルタイヤ&#039;&#039;&#039;(以下ラジアル)」で、斜め方向になっているものを「&#039;&#039;&#039;バイアスタイヤ&#039;&#039;&#039;(以下バイアス)」と呼ばれる。<br /> <br /> 一般的に、バイアスは居住性(俗にいう&#039;&#039;&#039;乗り心地&#039;&#039;&#039;)に優れるといわれ、ラジアルは操縦性・走行安定性・トレッド変形が少なめで耐摩耗性に優れ、発熱も少ないなどの利点がある一方、バイアスに比べ[[強度]](特にサイドウォールの強度)が劣りがちであり、それを強化するためにカーカスの外周にベルト(ブレーカーコードとも呼ばれ、カーカスに対する[[箍]]の役割を果たす)を巻き付ける工程を追加しなければならず、その分割高となりやすい。<br /> <br /> かつてはバイアスが主流であったが、[[1947年]]にミシュランがラジアルを最初に実用化し、[[1978年]]には[[フォーミュラ1|F1]]でも使われ&lt;ref&gt;[http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200702/06.html JAMAGAZINE [[2007年]]2月号]-[[日本自動車工業会]]&lt;/ref&gt;ることで、耐久性と操作性に優れることが浸透し、量産効果で価格も下がり乗り物用の主流となり、自動車やオートバイでは2008年現在ほとんどがラジアルであり、バイアスは[[スペアタイヤ]]や小型バイク、[[農業機械]]、建設機械などの一部に使われる程度である。なお、バイアスの性質をよりラジアル側に近づけるために、カーカス配置で外周にブレーカーコードを配してトレッドの強化を行った&#039;&#039;&#039;バイアスベルテッドタイヤ&#039;&#039;&#039;(ベルテッドバイアス)も存在する。<br /> <br /> スチールラジアルに入れられている鋼線(鋼)とゴムは接着性が良くないため、[[銅]][[めっき|メッキ]]が施される。この技術的課題の克服が、ラジアルの実用化に時間を要した一因である。[[加硫]]によってゴムに数 %含まれる硫黄と銅が強力な[[イオン結合]]を形成する。[[1970年代]]以降のスチールコードは銅メッキで、現在はより強度に優れるブラス([[真鍮]])メッキになった。近年は鋼線とゴムとの接着を[[ナフテン酸]][[コバルト]]を介在させる[[界面活性剤]]で解決する方法が見付かったが、[[環境問題|環境に悪影響を与える]]可能性があり、普及には時間がかかる見込みである。<br /> また、[[ばね下質量]]が減るため[[路面追従性]]が向上させる目的にスチールコードの代替に[[アラミド繊維]]を使用する例もある。<br /> <br /> 航空機用は、[[ナイロン]]6(PA6、[[:en:Nylon 6|英語版]])・[[ポリエステル]]・[[ガラス]]・鋼のどれかを補強繊維とした繊維強化ゴム (FRR) で母材のゴムは合成ゴムの[[スチレン・ブタジエンゴム]] (SBR) を使用している。また構造についてはバイアスによる[[生産技術]]がある程度確立されていたことや、[[離着陸]]と[[タキシング]]を繰り返す過酷な状況での[[安全性]]が求められたこともあり、自動車やオートバイでラジアルが広まった後もバイアスが使われ続けていたが、[[2000年]]以降は航空機用途でも十分な耐久性と安全性を持ったラジアルが生産・採用されるようになっている&lt;ref&gt;[http://www.designnewsjapan.com/news/200604/17aero_yokohama-gomu.html]、[http://www.bridgestone.co.jp/info/news/2008032101.html]&lt;/ref&gt;。航空機で初めてラジアルを採用したのは、[[軍用機]]は[[F-15E (航空機)|F-15E]][[戦闘爆撃機]]で、[[民間機]]では[[エアバスA320]](ブリヂストン製)である。<br /> <br /> かつては内部に空気を閉じ込めるチューブを入れる&#039;&#039;&#039;[[チューブタイヤ]]&#039;&#039;&#039;が主流であったが、現在はホイールとタイヤのみで[[気密性|気密]]を保持する&#039;&#039;&#039;[[チューブレスタイヤ]]&#039;&#039;&#039;が主流となっている。ただし現代でもチューブタイヤは、自転車、[[オフロード]]・[[ダートトラックレース|トラッカー]]系、[[レトロ|旧車風]]のバイク、[[トラクター]]などの一部の農業機械や建設機械で使われ続けている。これはホイール[[リム]]を[[スポーク]]が貫通していることや、空気圧を低くセッティングするなどの理由により、ホイールとタイヤのみでは気密を保てないためである。<br /> <br /> [[ファイル:Tire scheme.svg|thumb|220px|タイヤ断面図]]<br /> リム組みされた一般的なチューブレスラジアルは、以下のような部位と構造を持っている。<br /> <br /> ; 1 - ブレーカーコード<br /> : 接地面の強度を増し、異物の貫通を防止する。スチールワイヤーを編んでベルト状に構成されている。<br /> ; 2 - カーカスコード<br /> : タイヤ構造を保持し、タイヤの骨格の役割を持つ。<br /> ; 3 - ビード<br /> : タイヤ内周の4-ホイールリムに接する部分。タイヤをホイールに固定し駆動力を伝えるとともに、空気が漏れないようにシールする。また内部にはビードワイヤーと呼ばれるスチール製のワイヤーを内包している。<br /> ; 4 - ホイールリム<br /> : タイヤとこのホイールリムとの間に空気を保持する。<br /> ; 5 - トレッド<br /> : 主に路面に接する部分。表面にはグルーブと呼ばれる溝が彫られているのが一般的である。彫られた溝の模様は製品ごとに異なり、トレッドパターンと呼ばれる。グルーブには、トレッドと路面の間に入った水を排出してスリップを防止したり、操舵性や乗り心地を向上させるといった役割がある。<br /> : [[オートバイ]]用のトレッド面は丸く、車体を傾けると内側と外側で接地面の直径が変わり、車体を傾けた方向へ旋回させようとする力が生じる。逆に車体が傾くと旋回しようとする力の反作用で車体を直立させ直進しようとする力が働く。オートバイはこの力により自立し直進する。<br /> : また、トレッドの両端部(タイヤの肩の部分)をショルダー部と呼ぶ。舗装路上での激しい旋回運動などの際には最も酷使される部分で、トレッド部の中央部分に十分な溝が残っていてもショルダー部の溝がなくなると操舵性能が著しく低下する。<br /> ; 6 - サイドウォール<br /> : タイヤの側面。メーカー名やサイズなどが表示されて(刻まれて)いる。<br /> : 路面には接しないが、走行中は路面の凸凹に対応するために、激しく屈伸している。最も薄い部分であり、ここを傷付けると修理が利かず交換が必要となる。また、最も動く場所でもあり、乗り心地にも影響し、クラック(細かい亀裂)も入りやすいデリケートな場所でもある。<br /> <br /> == 表示 ==<br /> {{main|{{仮リンク|タイヤ記号|en|Tire code}}}}<br /> <br /> === 寸法表示 ===<br /> [[タイヤ記号]]には、メトリック表示とインチ表示の2種類がある。かつてのアメリカではレター表示と呼ばれるものも存在した。<br /> [[ファイル:Tires mark.gif|thumb|220px|メトリック表示]]<br /> ; メトリック表示<br /> : 今日の自動車用に広く見られる表記である。「205/55 R16 91W」とあった場合、205=幅 (mm)、55=偏平率 (%)、R=構造(ラジアル)、16=リム径(インチ)、91=支えられる荷重を示した指数(ロードインデックス)、W=保証される最高速度 (270 km/h) を表している。数値の単位は、リム径はインチ表示されるが、幅はmmで表示される。偏平率([[扁平率]]と書くと意味が異なる)とは、サイドウォールの高さを幅との割合で表したものである。なお、偏平率が低い(幅に対して高さが低い)ものほど操縦安定性、ブレーキ性能、高速走行時のグリップ性能、コーナリング時などの限界速度が向上し、高速走行でも安全に走行可能になるが、反面、乗り心地が硬くなり、路面の凹凸などを拾いやすく走行音も大きくなる傾向があるので、乗用車用の場合、快適性や経済性重視であれば偏平率の高い (65 - 82%) ものを、スポーツ走行性能重視であれば偏平率の低い (30 - 60%) ものを選択する。このメトリック表記基準はバイアスにも準用され、オートバイ用などの場合「180/60-17」といった具合で表される。<br /> ; インチ表示<br /> : バイアスに多く見られる表記であるが、ラジアルにも用いられることがある。「3.50 S 18 4PR」とあった場合、3.50=幅(インチ)、S=保証される最高速度、18=内径、4PR=強度(プライレーティング)を表している。こちらの表示はすべてインチである。偏平率は、通常は100、3.60や5.10では80になっている。<br /> : 自動車用には「5.00-10 8PR」などと表され、幅と内径の間の表記が構造を表すことになる。この場合は、-(ハイフン、またはD)=バイアスを示す。ラジアルの場合にはRとなり「5.00R10 8PR」と表される。バイアスベルテッドの場合にはBが付記され、「5.00B10 8PR」と表される&lt;ref&gt;{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokubetten/saibet_004_00.pdf 国土交通省 - 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2010.03.22】別添4(トラック、バス及びトレーラ用空気入タイヤの技術基準)]}}&lt;/ref&gt;。<br /> ; レター表示<br /> : [[1960年代]]から[[1970年代]]中期までの[[アメリカ車]]に見られた表記法で、外径と偏平率、リム径を順番に記述する形式であるが、&#039;&#039;&#039;外径を[[アルファベット]]で分類する&#039;&#039;&#039;ことが最大の特徴である。<br /> : 「A78-15」とあった場合、A=外径、78=偏平率 (%)、-=構造(バイアス)、15=リム径(インチ)を表し、原則としてアルファベットがAからZへ進むに従って、外径が増加していく。アメリカでもごく一時期しか用いられなかった表記法で、該当する自動車用リム径は14インチと15インチのみ。偏平率も78偏平(レター表示にしか存在しない偏平率でもある)、70偏平、60偏平の3種類しか存在しない。構造もほとんどがバイアスであるが、1970年代中期頃にはレター表示のラジアルも存在した。<br /> : 現在では完全に廃れた表記法であり、ビンテージの[[マッスルカー]]やハーレーダビッドソンの一部オートバイ向けに製造が行われるのみとなっている。アメリカ車の市場が小さい国では純正指定のレター表示のものは極めて入手しづらいため、クロスリファレンス&lt;ref&gt;[http://www.turbinecar.com/tires.htm Tire Size Helper]&lt;/ref&gt;などを用いて外径が近いメトリック表示やインチ表示のものへの変更を行う必要がある。<br /> ; 強度の表示<br /> [[ファイル:Tire code - en.svg|thumb|220px|英語圏における表記例。日本で販売されるものも概ねこの表記法に準ずる。]]<br /> : 寸法表示の次に書かれる数字は、最高負荷を表すロードインデックス (LI)。バイアス登場以来サイドウォールのプライ数を表示することで強度としてきた。カーカスコードの層数の表記(&#039;&#039;&#039;プライレーティング&#039;&#039;&#039;)は、とくに断り書きがない場合にはほとんどの場合4PR(4プライ、4層)であるが、[[貨物自動車|トラック]]向けなどカーカスの層数が特別に多いものの場合には8PR、16PRなどの表記がサイズ表記の周囲になされている。<br /> : 現在は[[日本自動車タイヤ協会|JATMA]](スタンダード)規格と、XL(EXTRA LORD、エクストラロード)規格&lt;ref&gt;空気圧と負荷能力を通常規格より高く設定した規格で、レインフォースド規格(RF)とも呼ばれる。&lt;/ref&gt;の2種類の表示のものが増えている。LIから実際の耐荷重を知るには、それぞれの規格に合わせた換算表が必要になる。<br /> ; 最高速度の表示<br /> :速度記号(スピードレンジ)と呼ばれ、Lが120km/h以下。それ以降の表示は、N=140km・Q=160km・R=170km・S=180km・T=190km・H=210km・V=240km・W=270km・Y=300km以下・(Y)&lt;ref&gt;「Y」制定後に出来たスピードレンジなので、「新Y」と呼ばれることがある。&lt;/ref&gt;=300km超となる。この表示はバイアス・ラジアル両者共通であるが、インチ表示ではHが最高となっている。インチ表示における最高速度表示はオートバイ用やスポーツカー向けの偏平バイアスに特によく見られる。<br /> :また、速度記号制定前の規格で、速度カテゴリーと呼ばれるラジアルタイヤ用の最高速度表示があり、SR=180km/h以下・HR=210km/h以下・VR=240km/h以下・ZR=240km/h超となる。<br /> ; 適合車種の表示<br /> : 欧米ではトラック向けには&#039;&#039;&#039;LT&#039;&#039;&#039;([[ライトトラック]])や&#039;&#039;&#039;C&#039;&#039;&#039;(カーゴ)、乗用車向けには&#039;&#039;&#039;P&#039;&#039;&#039;(パッセンジャー)、オートバイ用には&#039;&#039;&#039;M/C&#039;&#039;&#039;(モーターサイクル)の表記がされており、誤用が起こらないような配慮がされている。日本においてはとくに4ナンバーの貨物向け車両には保安基準&lt;ref&gt;{{PDFlink|[http://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokubetten/saibet_004_00.pdf 道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2010.03.22】別添4(トラック、バス及びトレーラ用空気入タイヤの技術基準)]}}&lt;/ref&gt;で&#039;&#039;&#039;LT&#039;&#039;&#039;表記をされたものが車検通過に必須とされる。<br /> <br /> === その他の表示 ===<br /> [[ファイル:1965 Marlin aqua white md-ww.jpg|thumb|180px|ホワイトリボンタイヤ]]<br /> [[ファイル:UTQG ratings on Japanese Tire.jpg|thumb|180px|UTQG表示]]<br /> サイドウォールには一般的な寸法表示の他、下記の様々な表示が行われる&lt;ref&gt;[http://www.firestone-usa.com/warranty/Tire-Information-Graphic.gif 乗用車用のサイドウォールの一例]&lt;/ref&gt;。<br /> ; メーカー名及びブランド名<br /> : メーカーによってはグレードによりメーカー名表記自体を変更する&#039;&#039;&#039;セカンドブランド&#039;&#039;&#039;を保有している場合がある。また、そのイメージ戦略によりこれらの名称を白く塗った&#039;&#039;&#039;ホワイトレター&#039;&#039;&#039;や、サイドウォールに円周状の白い塗装を施す&#039;&#039;&#039;ホワイトリボン&#039;&#039;&#039;(&#039;&#039;&#039;[[ホワイトウォールタイヤ]]&#039;&#039;&#039;)などの意匠が施されることもある。<br /> ; 製造国表記<br /> : 近年は日本・欧米のメーカーが製造コストの低減のためにメーカーの母国以外に、東南アジア地域で製造を行っている事例もまま見られる。こうした地域では日本・欧米メーカーからの技術移転などにより、その国独自のメーカーが新たに勃興する場合も多く、近年では日本や欧米に進出して販売を行っている事例も見受けられる。<br /> ; 製造時期表記<br /> : 製造年月が数桁の数字により必ず刻印されている。2000年以降に製造されたものの場合には&#039;&#039;&#039;「1303」「3409」などの4桁の表記&#039;&#039;&#039;が行われている場合が多い。製造時期はほとんどの場合、製造年及び1月第1週を起点とした製造週の数字を順に並べて表記(もしくは製造週/製造年の逆転表記)されるため、前述の事例では前者は「2003年の第13週(3月上旬頃)」、後者は「2009年の第34週(6月下旬 - 7月上旬頃)」と読み取ることが出来る。これにより新品及び中古で購入したものが製造から何年経過しているのかを概ね知ることが可能となる。また、1999年までに製造されたものは「249」などの3桁表記であり、上2桁が製造週で、下1桁が製造年であった。<br /> ; 構造表記<br /> : カーカスコードの構造と材質、及びチューブの有無を示す表記がされている。例えばラジアルの場合には&#039;&#039;&#039;RADIAL&#039;&#039;&#039;、バイアスの場合には&#039;&#039;&#039;BIAS PLY&#039;&#039;&#039;、バイアスベルテッドの場合には&#039;&#039;&#039;BIAS-BELTED&#039;&#039;&#039;、スタッドレスの場合には&#039;&#039;&#039;STUDLESS&#039;&#039;&#039;、カーカスコードがスチールワイヤー&lt;ref&gt;稀に[[ナイロン]]製のものも存在する&lt;/ref&gt;の場合には&#039;&#039;&#039;STEEL BELTED&#039;&#039;&#039;といった表記がされている。チューブレスの場合には&#039;&#039;&#039;TUBELESS&#039;&#039;&#039;、チューブの場合には&#039;&#039;&#039;TUBE TYPE&#039;&#039;&#039;とされている場合が多い&lt;ref&gt;稀にチューブレスであってもチューブを利用することでチューブ専用ホイールにも使用出来る旨但し書きがされている場合もある。[http://www.shingo.ne.jp/02kojinnteki/08_1234567890/08/index07.htm]&lt;/ref&gt;。<br /> ; {{仮リンク|UTQG表示|en|Uniform Tire Quality Grading|label=UTQG(Uniform Tire Quality Grading、統一タイヤ品質等級)表示}}<br /> : {{仮リンク|アメリカ合衆国高速道路安全局|en|National Highway Traffic Safety Administration|label=アメリカ合衆国高速道路安全局(National Highway Traffic Safety Administration、NHTSA)}}が制定した“Uniform Tire Quality Grading Standards”(UTQGS、「統一タイヤ品質等級基準」の意)に基づく表示。乗用車用かつ夏用のタイヤにおいてはアメリカ合衆国内の公道での使用はこの表示をもつタイヤであることが義務付けられている。Treadwear(踏面摩耗、耐摩耗率を指し100を基準に多ければ多いほど摩耗しにくくなる)、Traction(粘着、湿潤路面における粘着力(制動力)を指しC・B・A・AAの順に高くななる)、Temperature(温度、高速走行時の耐熱力を指しC・B・Aの順に高くなる)の三つの要素がある。前述の通りアメリカ合衆国内で義務付けられた表記であるため、日本国内においては国内メーカー製である場合国内専売タイヤには表記がないことが多い。<br /> <br /> == 空気圧調整 ==<br /> [[ファイル:Air pressure gauge.jpg|thumb|220px|空気圧はこのようなエアゲージで簡単に計ることが出来る&lt;br /&gt;エアゲージは安いものは数百円程度からある]]<br /> 空気を入れるタイプの場合、適正量の空気が入っていなければ役割を果たさない。空気が入って初めて車重を支えることが可能になる。空気は最重要の部品とも言える。<br /> <br /> タイヤおよびその使用車種によって適正な空気圧が指定されており、ドライバー側のドアを開けたときに露出するボディ部分にステッカーなどで表示されていることが多い。適正数値は乗用車の場合200 kPa前後&lt;ref&gt;省燃費タイヤでは指定空気圧が240 - 280 kPa程度のものがあり、[[スペアタイヤ|テンパータイヤ]]では420 kPaとなっている。&lt;/ref&gt;、[[バス (交通機関)|バス]]・トラックなどの大型車で600 - 900 kPa程度&lt;ref&gt;例として「295/80R22.5 153/150J」サイズの場合、900 kPaを最高圧力として指定している。広田民郎「バスのすべて」 グランプリ出版 p161参照&lt;/ref&gt;が指定されていることが多い。チューブレスで3か月程度、チューブタイプで1か月程度ごとに適正な空気圧を保つことが重要である。時間の経過とともに空気が漏れ出したり、暑い時に適正な空気圧で空気を入れたとしても空気の密度が低いので気温の低下により体積の減少=圧力低下を招いたり、様々な原因で空気圧は低下する方向に作用する&lt;ref&gt;[http://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/performance/index.html タイヤ空気圧管理] - ブリヂストン(2016年版/2016年12月24日閲覧)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> * 空気圧過少<br /> ** 適正な空気圧の半分程度の圧力になると、潰れが大きくなっていることが目で見て分かるようになる。この状態で運転を続けると[[スタンディングウェーブ現象]]が発生し、破裂([[バースト]])することがあり、大変危険である。<br /> *** 2000年には[[フォード・エクスプローラー#リコール問題|ファイアストン製を装着するフォード・エクスプローラー]]で、乗り心地を重視するあまり、過度に低い空気圧指定をしていたため、高速道路などを走行している際の熱の発生により破裂(バースト)を起こす事件も発生している。これを受けてアメリカでは、空気圧を常に監視する[[TPMS]]の装着が義務付けられており、その他の国でもTPMSは一部高級車やスポーツカーで採用されている。<br /> ** 指定の空気圧より低い場合、接地面積が増加する。フローテーション(flotation)の増加&lt;ref&gt;砂・泥・雪などでの沈み込みが抑えられる。&lt;/ref&gt;や低速域でのグリップ向上をと言う効果を期待できる場合もあるが、撓み易くなるので接地面の変形が大きくなり、速度の上昇と共に駆動力・旋回力・制動力(走る・曲がる・停まるのすべての性能)が低下する。<br /> ** 接地面積が増え、変形も大きくなるため、[[転がり抵抗]]の増大を招き、燃費が悪くなる。また、トレッドの両肩部から摩耗していく。<br /> ** ホイールとは内圧により密着性を増しているため、リムの位置がずれたり&lt;ref&gt;ホイールバランスが狂い、チューブタイプではチューブがずれてバルブ付近に無理な力が加わる。&lt;/ref&gt;、場合によってはホイールから外れることがある。<br /> ** [[自励振動]]([[シミー現象]])の発生を招きやすい。<br /> * 空気圧過大<br /> ** 設計上、2 - 3倍の空気圧で空気を入れても破裂することはないように作られている。<br /> ** 指定の空気圧より高めの圧力の空気が入っている場合、バウンドし易くなり段差や路面の凸凹のショックを直に受け取り、乗り心地が低下するとともに、接地面積の減少により路面への制動力・駆動力の伝達は低くなる。言い換えればグリップの悪化を招く(※グリップは悪くなるが燃費は抑えられる)。トレッドは中心部から磨耗していく。<br /> <br /> == 窒素ガス (N&lt;sub&gt;2&lt;/sub&gt;) について ==<br /> 2010年代以降、乗用車向けに、一部[[カー用品店]]や[[ガソリンスタンド]]で窒素ガスを勧める場合が増えた。空気圧のメンテナンスを軽減することが最大のメリットと言われ、その他に派生的効果として、燃費悪化の防止などの効果も考えられるが、直接的なものではない。また、ロードノイズが低減するという話もあるが、科学的根拠は無い。<br /> また、もともと&#039;&#039;&#039;空気中の79%が窒素&#039;&#039;&#039;であるため(下記のようなシビアコンディションでなければ)、コストに見合わないとする声もある。<br /> <br /> ではなぜ窒素が使われるようになったのかというと、&#039;&#039;&#039;温度変化による内圧変化を抑制&#039;&#039;&#039;する目的があるからである。<br /> 高速走行など激しい温度変化を受ける用途(レーシングカー、高速長距離トラック、飛行機など)において、これは重要なポイントとなる。<br /> <br /> 一般に普及するきっかけになったのは、高速長距離運転を行う[[大型車|大型]]トラックに多く採用されたことである。これは高速長距離運転による内圧上昇を抑制することを企図したもので、航空機、レーシングカーでの理由と符合する。逆に短距離と荒地での運用の多い[[ダンプカー|ダンプトラック]]などでは普及していない。<br /> <br /> 航空機(飛行機)用には通常、液体空気から分留した窒素ガスを充填する。これは以下の理由による<br /> # [[酸素]]を含まないために、&#039;&#039;&#039;[[火災]]や爆発の危険が少ない&#039;&#039;&#039;(着陸時、ブレーキや路面との摩擦により高温になるため。外部に酸素があるため安全率の差はわずかであるが、航空機ではあらゆる面においてコストより安全を優先するため選択される)<br /> # &#039;&#039;&#039;水分を含まない&#039;&#039;&#039;ために、[[マグネシウム]]などの腐食や変質を起こしにくく、温度変化による内圧の変化が少ない。<br /> <br /> [[レーシングカー]]の場合、冷間時と温間時の温度差が激しく、使用前と使用中、使用後の内部気圧の変化をデータ化し、走行時(とくにペースアップが求められる時)に適度な接地を得られるように管理する必要がある(表面温度変化管理もグリップ力への影響も大きく重要であるが、ここでは無視する)。温度に合わせて内部圧力が変化し、それに伴なう接地面積の変化により、グリップ力が変化するとされるのであるが、そのために&#039;&#039;&#039;膨張変化率の安定&#039;&#039;&#039;した気体が求められた。問題は気体に含まれる水分であり、通常の空気は気象条件による湿度変化が顕著であり、充填気体の膨張変化率が安定しないため、内圧管理が出来ない。それを避けるために単一気体として窒素を充填するのである。<br /> <br /> ただしF1に於いては窒素では無くドライエアー(強制的に乾燥された空気)が充填されることが多い。これは&#039;&#039;&#039;水分が除去されれば気体の膨張率はほぼ変わらない&#039;&#039;&#039;ためであり、窒素充填によるものと有意な違いは生じ得ない。温度に合わせて内圧が変化し、それに伴なって接地面積、つまりグリップが変化するにせよ、その変化が他の気体(乾燥空気)と大差が無いためである。<br /> <br /> 要するに&#039;&#039;&#039;クルマの場合悪影響を及ぼすとされるのは主に充填空気中の水分&#039;&#039;&#039;であり、また&#039;&#039;&#039;高速走行を前提としていないと効果は薄い&#039;&#039;&#039;と言うことで、一般的な乗用車でのメリットは少ないともいえる。<br /> <br /> また窒素を入れていたとしても諸要素(例えばタイヤやバルブの劣化)による空気圧低下は十分にあり得るので、&#039;&#039;&#039;空気圧点検が欠かせないのは言うまでもない。&#039;&#039;&#039;<br /> <br /> == 消耗後 ==<br /> === 廃棄物として ===<br /> {{commons|Category:Abandoned tires|廃棄タイヤ}}<br /> [[ファイル:放置タイヤP1060687.jpg|thumb|240px|郊外の放置タイヤ]]<br /> [[ファイル:Abandoned tires Park Hino by Hino, Tokyo.jpg|240px|サムネイル|公園での使用例]]<br /> モータリゼーションの発展とともに消費量は膨大なものとなり、使用済みの廃棄物処理は問題となっている。放置されたものに溜まった水から発生する悪臭や、水に[[カ|蚊]]が産卵することによる虫害、野積みされたものの自然発火などの事故も発生している。また他の樹脂製品同様腐敗しにくく、廃棄されると長期にわたって残り続ける。山林などに車ごと不法投棄され、20年程度経過しているものでさえ、車体や内装はぼろぼろに朽ちても、ほとんど侵蝕されず原形をとどめ続ける。<br /> <br /> === リユース ===<br /> {{commons|Category:Tire reusing|タイヤリユーシング}}<br /> &lt;!--[[ファイル:James Kaye 2006 BTCC Brands Hatch.jpg|thumb|240px|タイヤバリア(画像のマシンの奥にある黒い物体)]]--&gt;<br /> 径の大きなものは重くて丈夫なため、公園の[[遊具]]やスポーツトレーニング用として利用される。径の小さなものは花壇の外周を装飾するような利用法があり、小学校や幼稚園で見かける。下駄や雪駄の底に平らに伸ばして貼り付けることで、アスファルトとの接触で極度に摩耗しやすい伝統的な履物の耐久性を持たせようとする工夫も見受けられる。<br /> <br /> また、中が空洞になっている大きなゴム製品ということを利用して緩衝物として利用することも多々ある。具体例としては適当な大きさのものを集めて、[[漁船]]や[[タグボート]]など小型船舶の防舷物とする使い方や、[[サーキット]]の「タイヤバリア」(コースアウトした車を突入させて安全に減速させる部分(エスケープゾーン)の壁際に設置する、タイヤを重ねて作ったクッション)などがある。<br /> <br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:Rickard Rydell 2009 WTCC Race of Japan (Free Practice).jpg|[[岡山国際サーキット]]に設置されているタイヤバリア<br /> ファイル:FLMM - Viet Cong sandals.jpg|タイヤから作られた[[サンダル]]<br /> ファイル:Debbie Lyn tugboat.jpg|舷側にタイヤを吊り下げたタグボート<br /> ファイル:Taiyakouen.jpg.jpg|廃タイヤでできた怪獣のモニュメント([[西六郷公園]])<br /> ファイル:Panda CMZ 4.jpg|遊具。利用者が人間とは限らない<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> === リサイクル ===<br /> {{commons|Category:Tire recycling|タイヤリサイクリング}}<br /> 最も[[リサイクル]]用途が高いのは燃料としての[[サーマルリサイクル]]である。日本国内では、半数程度が[[セメント]]や製鉄工場の[[高炉]]に投入され、含まれているスチールコード類も鉄原料として[[セメント]]の成分や鉄材に残らずリサイクルされている。燃料用途以外には、緩衝材や防音材として利用される他、[[マテリアルリサイクル]]の原材料として再生品の需要が高い国への輸出も行われている。<br /> <br /> === リトレッド・リキャップ・リモールド・リグルーブ(再生タイヤ、更生タイヤ) ===<br /> 航空機用などは、使用済みのトレッド、サイドウォールを張り替えることで何度か再利用されている。&lt;!--成田市にあるジャムコが大手--&gt;また、[[貨物自動車|大型トラック]]やバスでは、再生タイヤが後輪に使われていることが多い。とくに輸送コスト、とりわけタイヤ関連の維持費を圧縮したいと考えるのはこのような車種を大量に抱えている事業者であり、その要望に応える形としてメーカーが協調的に関与し、新品から再生タイヤへの交換や計画的な補修と廃棄についてのプランが提示されている。メーカーにとっては新品が売れないという弊害があるものの、それを上回る形で再生タイヤの使用を促して利益を保っている。また、このサイクルを維持する起点として、再生加工されることを前提にした製品が存在している。再生タイヤの利用は廃棄物を減らす意味で効果的なので、ユーザーとしてはコスト削減とともに、環境破壊を抑制する企業活動を行えるので好都合である。なお新品と同じ形状にすることが困難なため、ステアリング性能に影響を及ぼす可能性があり、前輪への装着は勧められていない。<br /> <br /> 一般乗用車用での再利用率は非常に低い。コストの問題と、一般乗用車用の構造が再生に不向きなのが主たる原因である。一般乗用車用はバスや大型トラック用に比べて薄手であり加工する余地がほとんどなく、仮に加工したとしても安全性の確保が難しい。メーカーは乗用車用の再生を認めていない([[ドリフト走行]]を行う場合に後輪を滑らせるため、あえて再生タイヤを履くことがあるが非常に危険である)。また、トレッドを張り替える際のパターンについて、新品と同様のパターンを付けることは[[意匠権]]の関係から、権利者であるメーカーの許諾が必要であり、安直に再生は出来ない。<br /> <br /> 再生方法としては主に下記の3種類が挙げられる。<br /> ; リトレッド(リキャップ)<br /> : 新たなトレッドが刻まれたゴムを貼り付け、熱加工で接着する。多品種少量生産に適する。<br /> ; リモールド<br /> : 新たなゴムを貼り付ける点はリトレッドと同じだが、金型でトレッド面を刻む。大量生産向き。<br /> ; リグルーブ<br /> : 新品の時点でトレッドを厚く造り、溝が浅くなったら彫り直すことで新品状態の排水性やグリップ力を維持する。<br /> <br /> 加工を伴わない乗用車用の再利用は、[[スタッドレスタイヤ]]の通年利用(&#039;&#039;&#039;履き潰し&#039;&#039;&#039;)である。溝の深さが新品時に比べて半分になったスタッドレスは雪上を安全に走行する能力を失い、雪上走行用として用いることができなくなる。そのかわり、法律で定められた摩耗限度まで、通常品として利用することができる。メーカーは、スタッドレスの商品情報を掲載したカタログでこの方法を示している。スタッドレスは通常品に比べて表面が柔軟なため、通常の乾燥路面における乗り心地や操作性が良いと感じる者がいる。しかし、実際には柔らかい[[コンパウンド]]=ハイグリップとは言い難く、むしろ柔らかいがゆえに走行時におけるトレッド面の変形が大きく、[[サマータイヤ]]に比べて転がり抵抗が増え燃費が数パーセント悪化する。<br /> <br /> === 摩耗粉(タイヤカス) ===<br /> 材質がゴムのため、路面を走行することで次第に摩耗してゆく。この摩耗の際に発生する微細なゴム粉末は[[粉塵|粉じん]]となって大気中に漂うほか、路上の小石やブレーキダストなどの他の粒子と結合して比較的大きな粉末として環境中に残留することが、[[JATMA]]も参加しているタイヤ業界世界CEO会議の中で調査結果として纏められている&lt;ref&gt;{{PDFlink|[http://www.jatma.or.jp/news_psd/news1132.pdf JATMAニュース No.1132]}}&lt;/ref&gt;。この調査結果によると、摩耗粉による急性の毒性被害は発生しないとされているものの、粒径10[[マイクロメートル|μm]]以下の摩耗粉の健康に対する影響は引き続き調査が必要と結論付けられている。<br /> <br /> 一般的な市販車両用の摩耗粉は極めて微細な粒子として発生するが、[[モータースポーツ]]で用いられる[[スリックタイヤ]]などから発生するタイヤカスは、日本では&#039;&#039;&#039;[[ウンコ]]&#039;&#039;&#039;、アメリカでは&#039;&#039;&#039;タイヤマーブル&#039;&#039;&#039;とあだ名されるほど大きな粒径で発生する。レコードライン上の舗装にこびりついたタイヤカスは&#039;&#039;&#039;ラバーが乗った&#039;&#039;&#039;と形容され、グリップ向上の要素として歓迎される反面、こびりつかない大径のタイヤカスは、時として走行車両を妨害する程の厄介な障害物となりうる&lt;ref&gt;[http://as-web.jp/news/info.php?c_id=2&amp;no=28349 MOTUL GT-Rのストップ、“犯人”はなんとタイヤカス - AUTOSPORT web]&lt;/ref&gt;。[[インディカー]]や[[NASCAR]]などのオーバルレースでは、タイヤマーブルがクラッシュの直接要因となるため、トラック上に多数散乱しているとオフィシャルに判断されると、直ちにレースが黄旗中断され、専用の路面清掃車がマーブルの除去を行う。今日のような[[ワンメイク]]タイヤの使用が主流でなかった時代には、[[ファステストラップ]]を叩きだした車両が新型装着していた場合、そのタイヤカスをライバルチーム関係者が拾い集め、成分の分析を試みたという。<br /> <br /> == 入手性の問題 ==<br /> 市場に流通するものの種類や寸法は、その時代によって様々に変遷していく。日本においては1970年代以前はインチ表記のバイアスが主流で、ホイールによってはチューブタイプもしばしばみられた。1980年代以降はほとんどがメトリック表記のラジアルへと移行し、チューブはほぼ姿を消した。軽自動車においてはブレーキ規制が強化された1980年代末を境に、10インチサイズから12インチサイズのラジアルに移行していった。<br /> <br /> * インチ表記においてもメトリック表記においても&#039;&#039;&#039;規格書上は存在するが、実際に純正採用された例がごく僅か&lt;ref&gt;[[ポルシェ]]や[[フェラーリ]]、あるいは[[アメリカ車]]などの[[輸入車]]の[[旧車]]によく見られる、インチが小さめで高偏平率ながらも非常に横幅が広いサイズなど。国産量販車種の例では175/60R16が該当し、[[トヨタ・ラクティス]]/[[スバル・トレジア]]と[[トヨタ・iQ]]の実質2車種にしか(少なくとも純正では)設定がない。&lt;/ref&gt;、あるいはほぼ皆無なサイズ&lt;ref&gt;極端な[[インチアップ]]の際に使用される18-22インチクラスの35/30偏平タイヤなど&lt;/ref&gt;も数多く存在する。<br /> <br /> こうした変遷の中で近年では新車採用されなくなったり、ごく一部の車種にのみ採用されていたサイズ市場流通から姿を消す、あるいは選択できる種類が極端に狭くなる&lt;ref&gt;例えば「155/55R14」はHA22SアルトワークスやMC22SワゴンR RR、H81W eKスポーツなどと台数としては決して少なくない車種に採用されたサイズでありブリジストンが夏2/冬2/計4種、横浜が夏3/冬2/計5種、ダンロップが夏3/冬2/計5種を用意している。その一方でトーヨーは夏2/冬1/計3種、クムホは夏1種のみと減少気味のブランドもあり、ファルケンやハンコック(2017年版カタログでは夏1種のみ存在)のように、ラインアップが完全消滅したブランドも存在する。(特記無き限り2018年3月2日現在、各社日本向け公式サイトより)&lt;/ref&gt;などの問題がしばしば発生する。<br /> <br /> === 実例 ===<br /> [[File:JGSDF Type73 Light Truck rear.jpg|thumb|希少品と化したジープ用]]<br /> * かつて不整地走行車両(特に[[ジープ]])のマッドテレーンの定番であった&#039;&#039;&#039;ゲタ山タイヤ&#039;&#039;&#039;で、2000年代末ごろには各メーカー廃盤となった。現在の[[陸上自衛隊]]に多数残存する[[73式小型トラック]](三菱ジープ)においては、廃車抹消された車体の程度の良いものを予備部品として残しておき、使いまわしている例が見られる。<br /> * かつて軽自動車用主流サイズの10インチサイズのバイアスは、2010年代初頭現在で入手可能なものはラグパターンのサマータイヤに限定されており、スタッドレスタイヤはほぼ皆無である。<br /> <br /> === 対策 ===<br /> * タイヤ型が輸出された外国から購入する。<br /> ** 日本で生産が完了した自動車を海外にラインごと輸出している場合、現地では旧規格のタイヤも需要がある。<br /> * プライ数が大きいトラック用にする。<br /> ** 重量、価格、乗り心地の面でデメリットがあるが、強度が上がるために車検には全く問題がない。<br /> * 規格書を参考に外径をなるべく変更しないようにして、ホイールのインチアップを行う。<br /> ** 前輪に大口径の[[フリーホイールハブ]]が装着されている場合や、後輪に[[ダブルタイヤ]]で装着されている場合、あるいは特殊な[[ナット座ピッチ直径|PCD]]を採用しているなど、何らかの理由で交換用ホイールの入手が不可能な場合には、その車両の運用に支障をきたす場合もある。<br /> <br /> == メーカー ==<br /> {{commons|Category:Tire manufacturers|タイヤマニュファクチャラーズ}}<br /> 自動車用はグッドイヤー(米)、ブリヂストン(日)、ミシュラン(仏)の3社のグループへの寡占化が進行している。ここでは主に日本国内で購入可能なメーカーを中心に記述する。<br /> <br /> === 欧米 ===<br /> * [[グッドイヤー]] - アメリカ。住友ゴムと提携している。<br /> ** [[:de:Fulda Reifen|フルダ]] - ドイツを発祥とし、欧州やアメリカで展開されるブランド。グッドイヤー傘下。<br /> ** [[ダンロップ]]・タイヤ - 元々はオーストラリアのダンロップのみを傘下としていたが、住友ゴムとの提携で現在は欧米市場全般を担当。<br /> * [[ミシュラン]] - フランス。日本では1975年に日本ミシュランタイヤを設立。その後、旧岡本理研ゴム「[[オカモト]]」と提携し1989年に[[ミシュラン#日本ミシュランで扱っている主な製品について|ミシュランオカモトタイヤ]]を設立。のちに合弁解消し[[日本ミシュランタイヤ]]として再出発、日本国内では[[オカモト]]ブランドの「ライケン」も順次消滅。<br /> ** [[グッドリッチ|BFグッドリッチ]]<br /> ** [[:en:United States Rubber Company|ユニロイヤル]]<br /> ** ライケン - かつての岡本理研ゴムのブランド。現在日本国内での販売は無い。<br /> * [[ピレリ]] - [[イタリア]](親会社は[[中国化工集団公司]])<br /> ** [[:en:Metzeler|メッツラー]] - オートバイ用メーカー。1986年ピレリに買収。<br /> ** アームストロング - アメリカ。オフロード用などがラインナップされていたが、ピレリに買収。<br /> * [[コンチネンタルAG]] - ドイツ。日本では東洋ゴム・横浜ゴムの両社と業務提携。<br /> ** [[:en:General Tire|ゼネラルタイヤ]] - かつて存在したアメリカのメーカー。のちにコンチネンタルタイヤ(現コンチネンタルAG)に買収されコンチネンタル・ゼネラルタイヤに。現在はコンチネンタルAG内部で一部ブランドが残るのみ。<br /> ** [[:en:Barum (company)|バルム]] - [[チェコ]]。コンチネンタルAG傘下で、近年横浜ゴムの販売網で輸入販売されている。<br /> ** [[:en:Semperit|センペリット]] - [[オーストリア]]。コンチネンタルAG傘下。特定の商社によって乗用車用の一部モデルが販売されている。<br /> * [[:it:Marangoni (azienda)|マランゴーニ]] - [[イタリア]]。主にリトレッドのメーカーで日本には特定の商社によって乗用車用の一部モデルが販売されている。<br /> * [[クーパー・タイヤ・アンド・ラバー]] - アメリカ<br /> ** [[エイヴォン・ラバー|エイヴォン・タイヤ]] - イギリス。1997年、クーパーに製造部門を売却。<br /> * [[:en:Nokian Tyres|ノキアンタイヤ]] - [[フィンランド]]。海外では特に厳しい寒冷地に対応した[[スノータイヤ]]で評価が高いが、日本では主に自転車用で知名度が高い。<br /> * [[:en:Mickey Thompson|ミッキー・トンプソン]] - アメリカのレーシングドライバーが創業した。ドラッグレース用やクロスカントリーモデルを主扱っている。<br /> * ニューテック (Newtech) - 一般用に外見を似せた独自の[[エアレスタイヤ]]を開発する[[ベンチャー]]企業。日本の潤滑剤メーカーの[[ニューテック (潤滑剤)|ニューテック (Nutec)]] とは無関係。<br /> * [[シュワルベ]]<br /> * [[ヴィットーリア]] ([[w:Vittoria S.p.A.|Vittoria S.p.A.]])<br /> <br /> === アジア ===<br /> ==== 日本 ====<br /> [[File:The huge monument of Tire at JR Kyushu Kurume station.JPG|thumb|福岡県久留米市の[[九州旅客鉄道]](JR九州)[[久留米駅]]まちなか口(東口)にある、ブリヂストン製タイヤのモニュメント。建設・鉱山車両用で直径は約4m、重さは約5t。]]<br /> * [[ブリヂストン]] - [[福岡県]][[久留米市]]の石橋家([[アサヒシューズ]]の石橋家の分家に当たる)によって設立した世界最大手。[[スチールコード]]の国内最大手でもあり、ドイツの同業大手・[[ベカルト・スチールコード|ベカルト社]]との合弁により設立したかつての関連会社([[ブリヂストンメタルファ|ブリヂストン・ベカルト・スチールコード]])が発祥。[[戦前]]より活動する3社(&#039;&#039;戦前3社&#039;&#039;)の一つ&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;&gt;{{PDFlink|[http://sts.kahaku.go.jp/diversity/document/system/pdf/066.pdf タイヤ技術の系統化]}} - [[国立科学博物館|国立科学博物館産業技術資料情報センター]]&lt;/ref&gt;。<br /> ** [[ファイアストン]] - 主にアメリカやヨーロッパで展開されるブランド。同社が社名・商標名の由来となった日本のブリヂストンに1988年に買収され、ブリヂストン・ファイアストン・タイヤへ社名変更している。<br /> ** [[デイトン]] - 主にアメリカで使用されているブランドで、ファイアストンより低価格ブランドとして使用されている。<br /> ** [[:en:Bridgestone#Bandag|バンダグ]] - トラック向け再生品の製造販売を行うブランド<br /> * [[住友ゴム工業]] - 旧日本ダンロップゴムで、本流である英ダンロップの日本法人として設立。のちに[[住友電気工業|住友電工]]をはじめ[[住友グループ]]の資本・技術介入により現社名へ変更。その後ダンロップ本体の経営悪化に伴い世界の大半のダンロップグループを傘下に持つこととなる。米国グッドイヤー社とアライアンス締結。海外では独自にスミトモブランドを展開。<br /> ** ダンロップ - [[明治時代]]の[[1909年]]にダンロップ極東護謨工場として発足、事実上[[日本]]のタイヤ産業の原点ともなったブランドであり、ブリヂストン・横浜護謨と共に戦前3社の一つとして称された&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;。戦後は米社・英社の買収により日米英の3か国を中心に住友ゴムグループで展開していたが、グッドイヤーとの資本提携により現在はアジア地域を担当。国内部門(旧日本ダンロップ時代含む)については[[ダンロップファルケンタイヤ]]も参照。<br /> ** [[ファルケン]](旧[[オーツタイヤ]])- 戦中の[[1944年]]、大日本紡績株式会社(現・[[ユニチカ]])の多角事業の一環で、大日本航空機タイヤとして設立&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;、戦後は東洋・日東・岡本理研と共に戦前3社に続く&#039;&#039;国産7社体勢&#039;&#039;&lt;ref&gt;[[世界大百科事典]]によるタイヤ・メーカーの分類&lt;/ref&gt;の一角を構成した。のちに住友ゴムが買収、合併して住友ゴムの一部門となり、住友ゴムのセカンドブランドとして定着。<br /> ** [[グッドイヤー|日本グッドイヤー(旧・ダンロップグッドイヤータイヤ)]]- 住友ゴムが米大手のグッドイヤー社と提携、合弁で設立した外資系メーカー。<br /> * [[横浜ゴム]] - [[古河財閥|古河系]]、ブリヂストンと並ぶ戦前3社の一つ&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;。ヨコハマタイヤが主力ブランド。レースカー・スポーツカー向けに展開している[[ADVAN]]のブランド名を持つ。これが成功したため他社 ([[POTENZA|ポテンザ]](ブリヂストン)、トランピオ(東洋)) なども追随しレース、スポーツ用別ブランドを展開することになる。<br /> * [[東洋ゴム工業]](トーヨータイヤ)- 元[[東洋紡]]系、[[日中戦争]]([[支那事変]])期の[[1938年]]の発足であるが、[[太平洋戦争]]([[大東亜戦争]])期に幾度かの合併を経て現在の組織に至っているためか、いわゆる戦前3社には含まれていない&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;。戦後の国産7社体制の内、戦中戦後に発足した新興4社で唯一独立ブランドとして存続しているが、現在は[[トヨタ自動車|トヨタ]]色濃厚で協力会社組織・[[協豊会]]に参加。<br /> ** [[日東化工]] (旧・日東タイヤ)- 戦後の[[1949年]]設立&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;。[[三菱ケミカルホールディングス|三菱ケミカル]]系(元[[三菱化学]]系→現[[三菱樹脂]]系)。NITTOブランドでトーヨータイヤが製造を担当(かつて&#039;&#039;&#039;菱東タイヤ&#039;&#039;&#039;という合弁会社を設立した関係)。<br /> ** [[愛知タイヤ工業]] - 主に産業車両用を製造。やはり日東化工と合弁で「愛東」という再生事業を専門とする会社を設立している。<br /> * [[井上ゴム工業|井上ゴム工業 (IRC)]] - 主に自動二輪車、自転車向けを製造。兄弟会社にゴムホース・ゴムパイプメーカーの[[イノアックコーポレーション|イノアック]]がある。<br /> * [[パナレーサー]] - 旧社名はパナソニック ポリテクノロジーで、[[パナソニックグループ]]離脱により社名変更。自転車用国内最大手。<br /> * [[共和]] - [[輪ゴム]]の製造で著名であるが、&#039;&#039;&#039;ミリオンタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで自転車用も手掛ける。<br /> * [[ダイワボウホールディングス|ダイワボウプログレス]] - &#039;&#039;&#039;ソーヨータイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで競技用自転車([[トラックレーサー]]・[[ロードバイク|ロードレーサー]])向けを製造。<br /> <br /> ===== 撤退・消滅したメーカー =====<br /> *会社自体が消滅したもの<br /> ** 日本護謨 - ダンロップ極東護謨参入以前の[[1900年]]設立、日本でも最初期のメーカーといわれる&lt;ref&gt;[http://www.lib.kobe-u.ac.jp/das/ContentViewServlet?METAID=00213785&amp;TYPE=HTML_FILE&amp;POS=1&amp;LANG=JA 新聞記事文庫 護謨工業 (01-076) - [[報知新聞]] 1917.7.23(大正6) - 日本護謨株式会社の活躍]&lt;/ref&gt;。&#039;&#039;&#039;ウラルタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドを展開&lt;ref name=&quot;horo&quot;&gt;[http://www.rose.ne.jp/~perceus/horo/tire.html [[琺瑯看板]] - ゴム・タイヤ - お散歩 Photo Album]&lt;/ref&gt;したが、戦中に消滅。<br /> ** 日本イングラム護謨 - [[1908年]]、イギリス系資本にて設立された日本初の外資系メーカー。[[1911年]]、ダンロップ極東と合併し消滅。技術者の一部は後述の内外ゴムへ移籍する&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。<br /> ** ピープルラバー - [[1920年]]設立、&#039;&#039;&#039;ピープルタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで自転車用を手掛けたが、[[1970年]]に[[倒産]]&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。<br /> *会社自体は存続しているもの<br /> ** 角一ゴム(現・[[クラレ|クラレプラスチックス]]) - [[1906年]]設立。&#039;&#039;&#039;カクイチタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで二輪車向けを製造&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。<br /> ** [[内外ゴム]] - [[1913年]]設立、旧イングラムの技術者が合流しゴムタイヤを製造。&#039;&#039;&#039;ナイガイ・プリンス&#039;&#039;&#039;ブランドは[[旧日本軍]]の軍用車両用にも供給され、現在でも当時のものが旧[[父島要塞]]軍事遺構などに現存する。<br /> ** 日輪ゴム工業(現・[[太陽鉱工|ニチリン]])- [[1914年]]設立&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;、&#039;&#039;&#039;ニチリンタイヤ&#039;&#039;&#039;、&#039;&#039;&#039;サクラタイヤ&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;現在、台湾に同名ブランドが存在するが、関連は不明。&lt;/ref&gt;ブランドで[[自転車用タイヤ]]を手掛けた。<br /> ** 東京護謨(現・[[昭和ホールディングス|昭和ゴム]]) - [[1917年]]設立、&#039;&#039;&#039;マルテータイヤ&#039;&#039;&#039; (○T) ブランドを展開&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;、後の日東タイヤの母体の一つ。<br /> ** ユニオンゴム工業 - [[1927年]]設立、&#039;&#039;&#039;ユニオンタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドを手掛ける&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。現在はリムバンドなどの自動車・二輪車部品で著名。<br /> ** 大成ポリマー(現・[[入交グループ本社|東洋平成ポリマー]]) - [[1929年]]設立、&#039;&#039;&#039;大成タイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで二輪車向けを製造。[[1979年]]事業撤退&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。<br /> ** [[バンドー化学]] - [[昭和30年代]]に自転車向けを製造&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。<br /> ** [https://national-rubber.jimdo.com ナショナル護謨] - 昭和30年代まで&#039;&#039;&#039;ノーブルタイヤ&#039;&#039;&#039;ブランドで自転車向けを製造&lt;ref name=&quot;horo&quot;/&gt;。現在は[[ウエットスーツ]]素材で著名である。「ナショナル」で「自転車タイヤ」なので[[パナソニックグループ]]及び[[パナレーサー]](こちらの旧称は「ナショナルタイヤ」)と混同しやすいが、これらとは無関係。<br /> ** [[オカモト]](旧・岡本理研ゴム) - 戦後の[[1964年]]に自動車用事業に参入&lt;ref name=&quot;japantirehistory&quot;/&gt;。かつて&#039;&#039;&#039;[[理研]]&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;&#039;RIKEN&#039;&#039;&#039;) ブランドで乗用車用を手掛けたが、ミシュランと合弁しその後合弁解消時に、タイヤ事業は日本ミシュランに譲渡。群馬県太田市の工場は日本ミシュランが運営するが、2010年に研究開発部門を残し量産は停止し日本での生産はなくなる。<br /> ** [[三ツ星ベルト]] - 自転車用を生産していたが、[[2005年]]に事業撤退。<br /> *現状不明<br /> ** [[日本自動車飛行機タイヤ製造]] - 軍用車両・軍用機用向けを生産、旧日本軍へも供給された。<br /> <br /> ==== 韓国 ====<br /> * [[ハンコックタイヤ]] - 韓国でのシェア1位。各国のメーカー(日本ではダイハツ、三菱)への新車装着の実績がある。<br /> ** キングスター - ハンコックのセカンドブランド。<br /> ** ZETRO(ゼトロ) - [[イエローハット]]向けの[[プライベートブランド|PB]]商品。<br /> * [[クムホタイヤ]] - 韓国でのシェア2位。<br /> * [[ネクセンタイヤ]] - 韓国でのシェア3位。[[韓国野球委員会|韓国プロ野球]]、[[ネクセン・ヒーローズ]]のメインスポンサーとしても知られる。<br /> ** ロードストーン - ネクセンのセカンドブランド。<br /> <br /> ==== 台湾 ====<br /> * [[ナンカンタイヤ]] - 1959年設立。「ナンカン」(Nankang )ブランドで販売されている。<br /> ** [[:en:SONAR TIRE|ソナー]] - ナンカンのセカンドブランド。<br /> * [[MAXXIS|マキシスタイヤ]] - [[:en:Cheng Shin Rubber|正新(チェンシン)ゴム工業]]のブランド。総合タイヤメーカーであるが、日本では80年代中番より2輪用で新車装着が始まり、現在ではタイで生産されているK13系日産マーチに新車装着されている。<br /> * [[:en:Federal Corporation|フェデラル]] - 一般市販用からの輸入だったが現在では低価格のハイグリップ系のスポーツ用の販売が増え、スポーツタイヤブランドとして認知されつつある。<br /> * ケンダ - 台湾ブランドの自転車に多く使われている。<br /> <br /> ==== 中国 ====<br /> * グッドライド (GOODRIDE) - 世界ランク13位、中国最大のメーカーである。<br /> * トライアングル - 中国第2位、世界ランク14位。トライアングルの由来は三角タイヤから来ている。<br /> * ワンリ (Wanli Tires) - 並行輸入品が安価に販売されている。<br /> * ティムソン (TIMSUN) - 日本では、[[日本モーターパーツ]]がティムソンジャパンという屋号で日本総代理店として販売している。英語読みでは、ティムサンと発音し、中華圏では、タンセンという名前で知られている。<br /> <br /> ==== その他アジア諸国 ====<br /> * アキレスタイヤ - インドネシア。ATR Sportなどの複数ブランドを保有する形で販売を行うため、社名そのものは余り知られていない。日本の[[アキレス (化学工業)|アキレス社]]との関連は無い。<br /> * ディーストーン (Deestone) - タイ王国。日本では主にゴルフカート用や全地形対応車用のバイアスが並行輸入されている。<br /> * [[MRFタイヤ]] - インド。インド国内ではタイヤ業界最大手。<br /> * BKT - インド。日本では[[阿部商会]]が正規輸入代理店として建機、トラクター用を販売している。<br /> * [[ダンロップ|ダンロップ・ラバー]] (Dunlop) - オーストラリアのゴム製品メーカー。かつては住友ゴムも米英ダンロップも[[ダンロップ・インディア|インドのダンロップ]]なども同社の実質傘下にあった。現在はダンロップ・ラバーをイギリスの[[コングロマリット]]・BTR社が、タイヤ部門を継承したダンロップ・タイヤを米グッドイヤーと住友ゴムが、それぞれ株主として継承している。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> === 種類 ===<br /> * [[レーシングタイヤ]]<br /> ** [[グルーブドタイヤ]]<br /> ** [[Sタイヤ]](セミスリックタイヤ)<br /> ** [[レインタイヤ]]<br /> * [[オールシーズンタイヤ]]([[全天候タイヤ]])<br /> * スノータイヤ<br /> ** [[スパイクタイヤ]]<br /> * [[ノビータイヤ]](オフロードタイヤ)<br /> ** [[マッドテレーンタイヤ]]<br /> ** [[オールテレーンタイヤ]]([[全地形タイヤ]])<br /> ** [[ハイウェイテレーンタイヤ]](ハイスピードテレーンタイヤ)<br /> * ラジアルタイヤ<br /> * バイアスタイヤ<br /> ** [[ベルテッドバイアスタイヤ]]/[[セミラジアルタイヤ]]<br /> * エアレスタイヤ - (英語版 : [[:en:Airless_tire]])<br /> ** トゥイール -(英語版 : [[:en:Tweel]])<br /> * [[ツンドラタイヤ]] - (英語版 : [[:en:Tundra_tire]])<br /> * [[オートバイ用タイヤ]]<br /> <br /> === 関連する物品 ===<br /> * [[タイヤチェーン]]<br /> * 車輪 - [[アルミホイール]]/[[スチールホイール]]/[[マグネシウムホイール]]<br /> * [[空気入れ]]<br /> * [[タイヤムース]] - (英語版 : [[:en:Tire mousse]])<br /> * [[キャスター (移動用部品)]]<br /> <br /> === 関連する事柄・現象 ===<br /> * インチアップ/[[インチダウン]]<br /> * [[案内軌条式鉄道]]<br /> * [[ハイドロプレーニング現象]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{commonscat|Tires}}<br /> {{commonscat|Automobile tires|自動車用タイヤ}}<br /> * [http://www.jatma.or.jp/ 社団法人日本自動車タイヤ協会]<br /> * [http://www.tftc.gr.jp/ タイヤ公正取引協議会]<br /> <br /> {{自動車}}<br /> {{自動車部品}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:たいや}}<br /> [[Category:タイヤ|*]]<br /> [[Category:イギリスの発明]]</div> 86.31.243.133 オートバイ用タイヤ 2018-07-20T10:10:25Z <p>86.31.243.133: </p> <hr /> <div>{{otheruses|主にオートバイ用タイヤ|四輪自動車|タイヤ|自転車|自転車用タイヤ}}<br /> <br /> [[File:Pirelli Diablo Rosso.jpg|thumb|200px|市街地走行向けオートバイ用リアタイヤ]]<br /> [[File:Spikes-Rennmotorrad.jpg|thumb|upright|[[:en:Ice speedway]]競技向けオートバイ用フロント[[スパイクタイヤ]]]]<br /> &#039;&#039;&#039;オートバイ用タイヤ&#039;&#039;&#039;(オートバイようタイヤ、{{lang-en-short|Motorcycle tire}})とは[[オートバイ]]に用いられるタイヤを指し、そのオートバイの&#039;&#039;&#039;ハンドリング特性&#039;&#039;&#039;([[:en:Bicycle_and_motorcycle_dynamics]])に大きな影響を与える&lt;ref name=&quot;Cossalter&quot;&gt;{{cite book | title = Motorcycle Dynamics | edition = Second Edition | last = Cossalter | first = Vittore | year = 2006 | publisher = Lulu.com | isbn = 978-1-4303-0861-4 | pages = 37–72}}&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;Foale&quot;&gt;{{cite book | title = Motorcycle Handling and Chassis Design | edition = Second Edition | last = Foale | first = Tony | year = 2006 | publisher = Tony Foale Designs | isbn = 978-84-933286-3-4 | pages = 2–40}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> オートバイは旋回する際に車体を傾ける必要があることから、自動車用タイヤの[[トレッド (タイヤ)|トレッド]]面が偏平なのに対して、オートバイ用タイヤは円に近い断面形状となっている。その結果、オートバイ用タイヤの接地面([[:en:contact patch]])は非常に小さく、[[名刺]]1枚分程度とも言われている。非常に小さい接地面積でグリップ性能を発揮させる必要があることから、個々の種類で目的に応じ性格の異なるゴム配合が行われている。<br /> <br /> 車体を傾斜させる程度や頻度によってトレッド面の摩耗は必ずしも均一ではなく、またその偏りも一様ではない。サイドウォールに近いショルダー部分にほとんど使用されていない領域が帯状に残る場合も多く、これを欧米圏では運転者の技量を示すものとして&#039;&#039;&#039;チキンストリップス&#039;&#039;&#039;(&#039;&#039;臆病者の帯&#039;&#039;の意。[[:en:wikt:chicken strips]])と呼ぶ[[スラング]]も存在する。接地する頻度が高い部分は摩耗により表層には常に新しいトレッドコンパウンドが表出するが、接地する頻度が低い部分は表面が経年硬化している場合があり、このようなタイヤで硬化した部分が接地するほど車体を傾けて旋回するとグリップ力の変化が大きく、転倒する危険性が高い。<br /> <br /> [[エンデューロ]]などでは、タイヤに空気の代わりに[[タイヤムース]]([[:en:Tire mousse]])と呼ばれる発泡樹脂を充填して、パンクを予防する場合もある。<br /> <br /> == 種類 ==<br /> オートバイ用タイヤは用途や車体特性に合わせて様々な種類の製品が販売されている。4輪車用とは異なり、前輪用と後輪用が異なるサイズやトレッドパターンとなっている場合が多い。<br /> <br /> ; パフォーマンスタイヤ(Performance tire)<br /> : スポーツタイヤ(Sport tire)とも。高いグリップ性能を持っている一方、寿命が短い場合が多い。トレッドパターンは中央部から斜め後方に向かうV字状のパターンが、ショルダー付近にごく少量浅めに刻まれている場合が多い。レース用に開発されたものもあり、グリップ性能が高ければ高いほど寿命は短くなる傾向がある。中でも&#039;&#039;&#039;[[スリックタイヤ]]&#039;&#039;&#039;(Slick tire)および&#039;&#039;&#039;トラックタイヤ&#039;&#039;&#039;(Track tire)は、舗装された[[サーキット]]でのレース専用のタイヤであり、種類によっては直進時よりもコーナリングの際に接地面積が大きくなるようなトレッド面や三角形の断面形状を持っているものもある。レース専用のタイヤは、公道での使用は法規により禁じられていて、グリップ性能を発揮する温度も高く、一般道路での走行条件ではコンパウンドが暖まらずにタイヤの性能を発揮できない場合が多い。レースシーンにおいては、走行前に[[タイヤウォーマー]]で温めて使用される。<br /> ; スポーツストリートタイヤ(Sport Street tire)<br /> : 公道走行のうち直線よりもコーナリング走行の比率が多い、よりアグレッシブなライダーのためのタイヤである。このタイヤはあまり長い耐久性を持っていない分、高速コーナリングでのトラクションに優れている。タイヤ表面温度が比較的低くとも良好なグリップ性能を発揮する。その一方で余りにも内部に熱を持ちすぎた場合にはトラクションを失う可能性もある。トレッドパターンは中央部から斜め後方に向かうV字状のパターンが、スポーツツーリングタイヤよりも少なめに刻まれていることが多い。<br /> ; スポーツツーリングタイヤ(Sport Touring tire)<br /> : 長い直線の走行、特に長距離のツーリングに適している。スポーツタイヤの中でもどちらかと言えばツーリングタイヤ寄りのもので、直進安定性と耐摩耗性を重視したものである。トレッドパターンはタイヤ中央部から斜め後方に向かってV字状のパターンが比較的多数、深めに刻まれている場合が多い。<br /> ; ツーリングタイヤ(Touring tire)<br /> : 比較的固めのゴムを使用して耐摩耗性を重視した設計となっている。また、広範囲の温度や路面条件に対してグリップ力の差が大きくならないように設計されている。トレッドパターンは雨天時の排水性を考慮したグルーブ(縦溝)がタイヤ中央部に刻まれている場合が多く、ショルダー付近のパターンも路面状況が悪い場合を考慮してサイプ(横溝)を織り交ぜた複雑なものが使用されていることも多い。<br /> ; クルーザー用タイヤ<br /> : アメリカン用タイヤとも。オートバイの中では大きく重いクルーザーの車重を支えるため、頑丈なバイアス構造が採用される場合が多い。特に[[リヤサスペンション (オートバイ)|リヤサスペンション]]が装備されていないリジットフレーム車の場合には、タイヤでの衝撃吸収量を確保するためにサイドウォールの高いタイヤが用いられる場合もある。その一方で、高出力化や高速化が著しい近代的なクルーザー向けに、乗り心地と頑丈さに優れるバイアス構造をベースに、高速性能に優れるラジアル構造のブレーカーコードの概念を採り入れた[[バイアスベルテッドタイヤ]]も用いられている。<br /> ; オフロードタイヤ<br /> : トレッド面がブロックパターンとなっていて、軟質[[ダート]]や[[泥]]、[[砂]]、[[グラベル]]でのグリップが比較的高い一方、舗装路面での性能は比較的低い。モトクロスなどオフロード向けの競技での利用を重視したタイヤは、舗装路でのグリップ性能が低く、寿命が極端に短いだけでなく、公道走行のための認証基準を満たしていない場合が多い。トレッドパターンはオフロードでの性能とオンロードでの性能のどちらを重視するかの度合いによって数種類が用意されている。<br /> :{{main|ノビータイヤ}}<br /> ; スクーター用タイヤ<br /> : ビッグスクーターと呼ばれる排気量の大きなスクーター向けのものは、前述のスポーツツーリングやツーリングタイヤといったものに近い性格の製品が多い。<br /> : 小型スクーター向けのものは高速走行における性能を要求されず、長寿命や低価格を重視した設計となっているものが多い。<br /> ; ビジネスバイク用タイヤ<br /> : 長寿命と経済性、低燃費を最も重視した設計が行われることが多く、縦溝を中心としたタイヤパターンのものと、雨天時に舗装されていない道路を走る状況も考慮された亀甲パターンの製品がある。さらに冬季でも業務が可能なように[[スノータイヤ]]も製品として用意されている。<br /> <br /> == タイヤ表記 ==<br /> {{main|タイヤ#表示|[[:en:tire code]]}}<br /> オートバイ用タイヤには四輪車用タイヤと同様にタイヤの幅、偏平率、外径のほか、荷重指標(ロードインデックス)と限界速度を示す速度記号(スピードレンジ)が[[タイヤ記号]]([[:en:tire code]])として表記されている。&lt;ref name=tyresafe&gt;{{cite web | url= http://www.tyresafe.org/data/files/TS149%20Motorcycle%2012p%20Leaflet.pdf | format= PDF | title= Motorcycle Tyres and Your Safety | publisher= TyreSafe | accessdate= 4 May 2010}}&lt;/ref&gt;<br /> <br /> オートバイ用タイヤのサイズ表記にも、自動車用タイヤと同じく&#039;&#039;&#039;インチ表記&#039;&#039;&#039;と&#039;&#039;&#039;メトリック表記&#039;&#039;&#039;が存在し、近年ではメトリック表記のタイヤが増加している。メトリック表記においては、自動車用タイヤの場合にはタイヤ幅表記の下一桁には必ず&#039;&#039;&#039;5&#039;&#039;&#039;が付き、オートバイ用タイヤの場合には下一桁に&#039;&#039;&#039;0&#039;&#039;&#039;が付記されていることで区別が行えるとされる<br /> &lt;ref&gt;[http://www.taiyaya.info/options/read/6.htm バイクのタイヤサイズ 【たいややもどき】]&lt;/ref&gt;。[[ラジアルタイヤ]]やバイアスタイヤの表記法や偏平率、カーカスコード層数(プライレーティング)などの表記は自動車とほぼ同じである。<br /> <br /> もっとも一般的な表記は下記の順番で示される。:<br /> * &#039;&#039;&#039;3桁の数字&#039;&#039;&#039;: ミリメートル単位でのタイヤの&quot;公称断面幅&quot;を示す。タイヤ両側のショルダーの最も広い部分で測定する。<br /> * &#039;&#039;&#039;/&#039;&#039;&#039;: [[スラッシュ (記号)|スラッシュ]]記号。公称断面幅と偏平率の数字を区切る。<br /> * &#039;&#039;&#039;2または3桁の数字&#039;&#039;&#039;: タイヤの&quot;偏平率&quot;を示す。サイドウォールの高さと公称断面幅の比率が[[パーセンテージ]]で示される。<br /> * タイヤのカーカスコードの構造を示す為、次のような略字が用いられる。<br /> ** &#039;&#039;&#039;B&#039;&#039;&#039;: バイアスベルテッドタイヤ&lt;ref&gt;バイアス構造のトレッドの弱さを補う為にラジアル構造と同じブレーカーコードで強化を図ったもの。バイアスの乗り心地の良さにラジアルの剛性感が併せられたような乗り味となる。&lt;/ref&gt;<br /> ** &#039;&#039;&#039;D&#039;&#039;&#039;: ダイアゴナルタイヤ&lt;ref&gt;今日では[[スペアタイヤ|テンパータイヤ]]でのみ使われる事の多い表記であるが、原則としてはバイアスタイヤと同じものである。&lt;/ref&gt;<br /> ** &#039;&#039;&#039;R&#039;&#039;&#039;: ラジアルタイヤ<br /> *** もしも省略されていた場合や、&#039;&#039;&#039;-&#039;&#039;&#039;([[ハイフン]]記号)が用いられていた場合、バイアスタイヤであることを示す。<br /> * &#039;&#039;&#039;2桁の数示&#039;&#039;&#039;: ホイール側のタイヤの内径を示し、同時に装着可能なホイール径も示す。<br /> * &#039;&#039;&#039;2または3桁の数字&#039;&#039;&#039;: ロードインデックス(LI、耐荷重数値)、下記のテーブルを参照。<br /> * &#039;&#039;&#039;2か3桁の数字/2つの文字&#039;&#039;&#039;: スピードレーティング(限界速度表記)、下記のテーブルを参照。<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot; border=&quot;1&quot; style=&quot;float:left; margin-left:2em&quot;<br /> |+ ロードインデックス<br /> ! LI !! kg<br /> ! LI !! kg<br /> ! LI !! kg<br /> ! LI !! kg<br /> ! LI !! kg<br /> |-<br /> | 19<br /> | 77,5<br /> | class=&quot;even&quot; | 36<br /> | class=&quot;even&quot; | 125,0<br /> | 53<br /> | 206<br /> | class=&quot;even&quot; | 70<br /> | class=&quot;even&quot; | 335,0<br /> | 87<br /> | 545,0<br /> |-<br /> | 20<br /> | 80,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 37<br /> | class=&quot;even&quot; | 128,0<br /> | 54<br /> | 212,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 71<br /> | class=&quot;even&quot; | 345,0<br /> | 88<br /> | 560,0<br /> |-<br /> | 21<br /> | 82,5<br /> | class=&quot;even&quot; | 38<br /> | class=&quot;even&quot; | 132,0<br /> | 55<br /> | 218,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 72<br /> | class=&quot;even&quot; | 355,0<br /> | 89<br /> | 580,0<br /> |-<br /> | 22<br /> | 85,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 39<br /> | class=&quot;even&quot; | 136,0<br /> | 56<br /> | 224,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 73<br /> | class=&quot;even&quot; | 365,0<br /> | 90<br /> | 600,0<br /> |-<br /> | 23<br /> | 87,5<br /> | class=&quot;even&quot; | 40<br /> | class=&quot;even&quot; | 140,0<br /> | 57<br /> | 230,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 74<br /> | class=&quot;even&quot; | 375,0<br /> | 91<br /> | 615,0<br /> |-<br /> | 24<br /> | 90,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 41<br /> | class=&quot;even&quot; | 145,0<br /> | 58<br /> | 236,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 75<br /> | class=&quot;even&quot; | 387,0<br /> | 92<br /> | 630,0<br /> |-<br /> | 25<br /> | 92,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 42<br /> | class=&quot;even&quot; | 150,0<br /> | 59<br /> | 243,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 76<br /> | class=&quot;even&quot; | 400,0<br /> | 93<br /> | 650,0<br /> |-<br /> | 26<br /> | 95,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 43<br /> | class=&quot;even&quot; | 155,0<br /> | 60<br /> | 250,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 77<br /> | class=&quot;even&quot; | 412,0<br /> | 94<br /> | 670,0<br /> |-<br /> | 27<br /> | 97,5<br /> | class=&quot;even&quot; | 44<br /> | class=&quot;even&quot; | 160,0<br /> | 61<br /> | 257,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 78<br /> | class=&quot;even&quot; | 425,0<br /> | 95<br /> | 690,0<br /> |-<br /> | 28<br /> | 100,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 45<br /> | class=&quot;even&quot; | 165,0<br /> | 62<br /> | 265,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 79<br /> | class=&quot;even&quot; | 437,0<br /> | 96<br /> | 710,0<br /> |-<br /> | 29<br /> | 103,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 46<br /> | class=&quot;even&quot; | 170,0<br /> | 63<br /> | 272,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 80<br /> | class=&quot;even&quot; | 450,0<br /> | 97<br /> | 730,0<br /> |-<br /> | 30<br /> | 106,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 47<br /> | class=&quot;even&quot; | 175,0<br /> | 64<br /> | 280,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 81<br /> | class=&quot;even&quot; | 462,0<br /> | 98<br /> | 750,0<br /> |-<br /> | 31<br /> | 109,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 48<br /> | class=&quot;even&quot; | 180,0<br /> | 65<br /> | 290,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 82<br /> | class=&quot;even&quot; | 475,0<br /> | 99<br /> | 775,0<br /> |-<br /> | 32<br /> | 112,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 49<br /> | class=&quot;even&quot; | 185,0<br /> | 66<br /> | 300,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 83<br /> | class=&quot;even&quot; | 487,0<br /> | 100<br /> | 800,0<br /> |-<br /> | 33<br /> | 115,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 50<br /> | class=&quot;even&quot; | 190,0<br /> | 67<br /> | 307,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 84<br /> | class=&quot;even&quot; | 500,0<br /> | -<br /> | -<br /> |-<br /> | 34<br /> | 118,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 51<br /> | class=&quot;even&quot; | 195,0<br /> | 68<br /> | 315,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 85<br /> | class=&quot;even&quot; | 510<br /> | -<br /> | -<br /> |-<br /> | 35<br /> | 121,0<br /> | class=&quot;even&quot; | 52<br /> | class=&quot;even&quot; | 200,0<br /> | 69<br /> | 325<br /> | class=&quot;even&quot; | 86<br /> | class=&quot;even&quot; | 530,0<br /> | -<br /> | -<br /> |}<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot; border=&quot;1&quot; style=&quot;float:left; margin-left:2em&quot;<br /> |+ スピードレーティング&#039;&#039;&#039;&lt;ref name=tyresafe/&gt;<br /> ! レーティング<br /> ! 速度 (km/h)<br /> ! 速度 (mph)<br /> |-<br /> |[[モペッド|Moped]] || 50 || 30<br /> |-<br /> |J||100||62<br /> |-<br /> |K || 110 || 69<br /> |-<br /> |L || 120 || 75<br /> |-<br /> |M || 130 || 81<br /> |-<br /> |P (or-) || 150 || 95<br /> |-<br /> |Q || 160 || 100<br /> |-<br /> |R || 170 || 105<br /> |-<br /> |S || 180 || 113<br /> |-<br /> |T || 190 || 118<br /> |-<br /> |U || 200 || 125<br /> |-<br /> |H || 210 || 130<br /> |-<br /> |V || 240 || 150<br /> |-<br /> |W || 270 || 168<br /> |-<br /> |ZR || 240以上 || 150以上<br /> |}<br /> {{-}}<br /> <br /> この表記法の例をメトリック表記とインチ表記の両方で示すと次のようになる。<br /> *メトリック表記の例:&#039;&#039;&#039;140/70R18 67V&#039;&#039;&#039;<br /> *:公称断面140mm、偏平率70%、ラジアルタイヤ、18インチホイール、ロードインデックス67(耐荷重307kg)、限界速度240km/h<br /> *インチ表記の例:&#039;&#039;&#039;3.25-18 4PR 52P&#039;&#039;&#039;<br /> *:公称断面3.25インチ(約82.5mm)、4プライ(カーカスコード4層)、バイアスタイヤ、18インチホイール、ロードインデックス52(耐荷重200kg)、限界速度150km/h<br /> <br /> == 太さと外径 ==<br /> 一般に太いタイヤほど接地面が増えるためグリップを失いにくい反面、路面抵抗も増加して[[燃費]]が悪化するなど、一般的な自動車と同じように一長一短があるほかに、オートバイ用タイヤ特有の特性として、ジャイロ効果が強くなるので直進安定性が増してバンクからの復元性(引き起こしやすさ)は高くなる反面、バンクさせにくくなる(倒しにくくなる)。<br /> <br /> 外径は大きいほど路面の凹凸に対する走破性が高い。ジャイロ効果が大きくなるので直進安定性が高くバンクさせにくくなるが、バンクさせた際に旋回力として働くヨーモーメントは強くなる。一方、大径タイヤは車体寸法が大きくなりがちで、タイヤの大きさが車体に占める割合が大きくなるので、手荷物スペースの大きさと取り回し安さを重視する日本国内向けのスクーターでは小径タイヤが採用される。また、郵便や新聞の配達用に特化したビジネスバイクでも小径タイヤを採用して前後の荷台の高さを抑え、たくさんの荷物を積んでも重心が高くなりにくいように設計されている。<br /> <br /> オートバイは前後輪のタイヤサイズのバランス次第で特性が大きく異なり、車種ごとにタイヤの太さや外径が設計されていて、前後でタイヤサイズに差があることは珍しくない。例えば、オフロードバイクは前輪の外径が後輪より大きく、スーパースポーツなどでは前輪の方が外径が小さい。一般に前輪よりも後輪の方が太い傾向にあるが、クルーザーは前輪と後輪の太さの差が極端に大きい場合が見られ、ビジネスバイクや小型スクーターは前後のサイズが同一である場合が多い。<br /> <br /> == 断面形状 ==<br /> オートバイ用タイヤは断面形状により、車体を傾斜させた際の性質にが変化するように設計された製品もある。一般的なタイヤで広く用いられる&#039;&#039;&#039;シングルクラウン&#039;&#039;&#039;形状はトレッド断面の曲率が一定で円形に近く、車体を傾斜させても接地面積はほとんど変化しない。一方、カーブ走行時の性能を重視した製品には、トレッド断面の形状が複数の曲率で構成された&#039;&#039;&#039;ダブルクラウン&#039;&#039;&#039;形状が採用されることが多い。ダブルクラウン形状はフロント用として設計された製品に採用される場合が多く、トレッドの中央部分に比べると車体を傾斜させた際に接地する部分の曲率が大きく作られていて、カーブ走行時の接地面積が増えてグリップが高くなるように設計されている。リア用は直進時のトラクション性能も重視されるため、ダブルクラウン形状とせずにシングルクラウン形状とした製品が多い。したがって、同じ銘柄でもフロント用とリア用が異なる断面形状を持っている場合もある。<br /> <br /> == 回転方向の指定 ==<br /> [[File:Michelin_M62_Rotation_mark.JPG|thumb|right|前後共通かつ回転方向指定が異なるタイヤの例([[ミシュラン]]・M62 Gazelle)]]<br /> フロントとリアで同じものを共用できる銘柄であっても、タイヤの回転(ローテーション)方向をフロントに装着する場合とリアに装着する場合で逆の方向に指定する製品がある&lt;ref&gt;[[ダンロップ]]・TT100シリーズや、[[ミシュラン]]・M45など。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.bikebros.co.jp/vb/mainte/mkiso/mkiso-02/ バイク基本整備実践 タイヤの賞味期限 - [[バイクブロス]]]&lt;/ref&gt;。これは、前輪では主に制動時に進行方向と逆向きに強い接線力が加わり、後輪では加速時の駆動力により進行方向に強い接線力が加わる傾向があり、タイヤ(特にカーカス構造)に求められる強度特性が前後で逆向きになるため&lt;ref&gt;[http://www.geocities.jp/jitensha_tanken/tire.html#moyo 自転車タイヤ タイヤ模様] - [[マウンテンバイク]]向けの解説であるが、原理としてはオートバイも同一である。&lt;/ref&gt;である。<br /> {{clear}}<br /> <br /> == トレッドパターン ==<br /> オートバイ用タイヤのトレッドパターンはオンロードのパフォーマンスを重視したタイヤ程、よりスリックに近い溝の少ないものになっていくが、公道走行向けタイヤの場合一般的にはウエット路面での排水性を重視してタイヤ中央付近に円周方向の溝(グルーブ)が刻まれ、グルーブの左右に要求性能に応じて斜め方向若しくは横方向の溝が刻まれる。斜め方向の溝は排水性を重視する場合進行方向に対して中央から外側に向けて刻まれる。逆に、排水性能は多少犠牲になるものの偏摩耗を防ぎ耐摩耗性を高めたい場合には進行方向に対して外側から中央に向かって斜めの溝が刻まれる&lt;ref&gt;近年の[[BMW|BMWモトラッド]]の車両において、このようなパターンが使用される場合が多い。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 実際には排水性能と耐摩耗性の複数の要素を同時に満足する為に、グルーブ左右の溝の方向性は一律ではなく非常に複雑な形状に設計される事が多い。<br /> <br /> == タイヤローテーション ==<br /> オートバイのタイヤは前後で外径・幅共に違うサイズが選定される事が多く、四輪車のようなタイヤローテーションは殆どの場合行えないが、少数ではあるが前後のタイヤサイズが全く同じオートバイも存在&lt;ref&gt;[[ホンダ・スーパーカブ]]などの[[ビジネスバイク]]に多い&lt;/ref&gt;しており、このような構造の場合は前後のタイヤのローテーションが行える。また、小径タイヤで路肩に近い部分を走行することが多い小型スクーターでは、路面の水勾配のため右側&lt;ref&gt;左側通行の場合であり、右側通行の場合には左側が偏摩耗する&lt;/ref&gt;が偏摩耗することが多く、回転方向を逆向きに付け替えて寿命を延長することがある。ローテーションを行う際には、装着されているオートバイ用タイヤに回転方向指定が元々存在しない場合には単純に前後を入れ替えるだけでよいが、前と後ろで正反対の回転方向指定がされている場合にはタイヤの回転方向を反転させた上で入れ替えをしなければならない。<br /> <br /> == タイヤサイズのカスタマイズ ==<br /> オートバイの[[ホイール]]は4輪車のものとは異なり、車体への取付に互換性を持ちながらサイズの異なるホイールを選べる機会が少ないため、容易にサイズを変更することはできない。それでも、場合によってはフロントフォークやフォークブリッジ、スイングアームのような車体側の部品から交換してタイヤサイズを変更する例はある。スポークホイールを履く車種の場合にはリムのみの交換でタイヤサイズが変更できるため、比較的容易である。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[自転車用タイヤ]]<br /> * [[キャンバー]] - (英語版:[[:en:Camber thrust]])<br /> * [[:en:Pneumatic trail]]<br /> * [[:en:Outline of motorcycles and motorcycling]]<br /> * [[トレッド (タイヤ)]]<br /> * [[インチアップ]]<br /> * [[ノビータイヤ]]<br /> * [[ラジアルタイヤ]]/[[バイアスタイヤ]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.virginharley.com/harley-enjoy/expert/tire/ ヴァージンハーレー.com タイヤ講座]<br /> ** [http://www.virginharley.com/harley-enjoy/expert/tire/1.htm タイヤの基礎]<br /> ** [http://www.virginharley.com/harley-enjoy/expert/tire/2.htm タイヤの種類]<br /> ** [http://www.virginharley.com/harley-enjoy/expert/tire/3.htm タイヤの特徴]<br /> * [http://www.virginbmw.com/enjoy/mecha/index.html ヴァージンBMW.com メカニズム講座]<br /> ** [http://www.virginbmw.com/enjoy/mecha/001.htm タイヤの基礎]<br /> ** [http://www.virginbmw.com/enjoy/mecha/002.htm タイヤの種類]<br /> ** [http://www.virginbmw.com/enjoy/mecha/003.htm タイヤの特徴]<br /> <br /> {{オートバイ部品と関連技術}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:おおとはいようたいや}}<br /> [[Category:タイヤ]]<br /> [[Category:オートバイ部品と関連技術]]</div> 86.31.243.133 ブレーキパッド 2018-07-17T11:15:56Z <p>86.31.243.133: /* 関連項目 */</p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;ブレーキパッド&#039;&#039;&#039;(brake pad)とは、[[ディスクブレーキ]]を構成する部品の一つである。[[ブレーキローター]]をキャリパーにセットされたブレーキパッドで押さえることにより、[[摩擦]]による制動が可能となる。なお、[[ドラムブレーキ]]の摩擦部材は[[制輪子|ブレーキシュー]]と呼ばれる。<br /> <br /> == 素材 ==<br /> パッドは10 - 20種類程度の複数の材料を成型した[[複合材料]]である。<br /> 成型方法により、[[レジン]]モールド材(樹脂による成型)、[[焼結]]材([[紛体]][[冶金]])の2種類に大別される。<br /> <br /> レジンモールド材は、主に骨格材料([[チタン酸カリウムウィスカー]]〈[[石棉|アスベスト]]代替素材〉、金属繊維)、[[潤滑]]材料([[コークス]]、[[グラファイト]]、[[金属硫化物]])、研削材(金属酸化物、[[鉱物]]、金属)、[[ダンピング]]材([[ゴム]]類)、[[水素イオン指数|PH]]調整剤([[消石灰]]等のアルカリ性物質)、充填材(安価な粉体)等を樹脂([[フェノール樹脂]])で焼き固めたものである。樹脂を用いているため、高温状態にて樹脂が[[分解]]し、[[フェード]]現象が起こりやすい特性がある。よって[[普通自動車|普通]][[乗用車]]、[[オートバイ|2輪車]]等の軽[[負荷]]の用途に用いられている。<br /> <br /> 焼結材は、金属(銅系合金、アルミ系合金)、研削材、潤滑材を高温にて[[焼結]]させた合金の様なものである。温度依存性の低さ、効きの安定性、耐摩耗性から特殊用途([[新幹線]]、[[レーシングカー]])に用いられている。<br /> <br /> 日本では、かつて耐熱性を重視するために[[石綿|アスベスト]]を利用していた時期があったが、[[発癌性]]の問題から[[1990年代]]以降は利用が止められている。現在はアスベストスの代換原料として[[チタン酸カリウムウィスカー]]が使用されているが、形状、大きさがアスベストに良く似ており、アスベスト同様発がん性が認められている。対応として[[生分解性]]を持たせた物、形状を変えた物が材料メーカーより発売されているが、未だ使用割合は少ない。{{要出典|date=2010年11月}}<br /> <br /> 一般的に金属割合を高めると制動力が強くなるが、ブレーキローターへの攻撃性も増し、消耗度合いが高まることから、経済性、ローターの耐久性、制動時の鳴きなどの問題に対するバランス感覚が、製造メーカー各社の工夫を発揮する余地となっている。{{要出典|date=2010年11月}}消耗品のため、定期的に点検し摩耗度合いを確認する必要がある。[[Image:Brakepad.jpg|thumb|200px|新旧のブレーキパッド。擦り減っているのが分かる。]]<br /> <br /> == 注意点 ==<br /> ブレーキパッドにはウェアインジケーター(可聴ピン)がベースプレートに付いているものがあり、パッドが磨り減って使用限界に近づくと、このウェアインジケーターがブレーキローターを引っ掻くようになっている。これにより、ブレーキの度に金属音が発せられ、運転者に注意を促す仕組みである。なお、この金属音はそのまま1,000 km以上走行すると出なくなるが、自然に直ったと勘違いしてはならない。<br /> (可聴式パッドウェアインジケーター)<br /> 高級車の一部では、パッドに電線を埋め込み、使用限界に近づくと電線が磨耗し切断に至るようにしてあり、この断線を検出してパッド磨耗警報を表示するものもある。(電気式パッドウェアインジケーター)<br /> <br /> 一部のパッドには、ウェアインジケーターが備えられていないものも存在するため、定期的に目視確認を行うか、別途ウェアインジケーターを取り付ける必要がある。<br /> <br /> 使用限界を超えた場合、パッド部が脱落もしくは押さえ板の金属地肌がブレーキローターに接触し、破損を招く。この場合、大きな修理費を強いられることとなるため、早めの交換が得策である。<br /> <br /> また、ブレーキパッドは油脂分を吸収する性質を持つが、[[潤滑油]]などが大量に染みこんだ場合には制動力が低下するため、使用不能となる。<br /> <br /> フェード現象などで過熱したパッドはその表面材質が変質するので、表面を研磨するか交換する必要がある。<br /> <br /> == カートリッジ ブレーキ パッド ==<br /> ある種類のブレーキパッドは[[ブレーキ (自転車)#リムブレーキ|リムブレーキ]]に使われている。<br /> <br /> <br /> ==関連項目==<br /> * [[ブレーキ]]<br /> * [[ディスクブレーキ]]<br /> * [[ブレーキキャリパー]]<br /> * [[ブレーキローター]]<br /> * [[制輪子|制輪子(ブレーキシュー)]]<br /> <br /> {{自動車部品}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:ふれきはつと}}<br /> [[Category:自動車工学]]<br /> [[Category:自動車部品]]<br /> [[Category:ブレーキ]]<br /> [[Category:自動車ブレーキ技術]]<br /> [[Category:自転車部品]]</div> 86.31.243.133 オートバイ 2018-07-15T02:05:39Z <p>86.31.243.133: </p> <hr /> <div>{{Otheruses2|||オートバイ (halの曲)|オートバイ (雑誌)}}<br /> {{Multiple image<br /> |width=250<br /> |direction=vertical<br /> |image1=Honda Super Cub C100 - Tokyo Motor Show 2013.jpg<br /> |caption1=世界で最も売れているオートバイである[[ホンダ・カブ|ホンダスーパーカブ]](初代モデル・1958年式)<br /> |image2=2007ModelwitLE.jpg<br /> |caption2=世界最速の公道走行可能な市販オートバイとして[[ギネス世界記録]]に登録された[[スズキ・GSX1300Rハヤブサ]]<br /> |image3=Motorcyles, Indore.jpg<br /> |caption3=インドの人々が単車に乗る様子<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;オートバイ&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;&#039;Auto-Bi&#039;&#039;&#039;)とは、[[原動機]]を搭載した二輪車である&lt;ref name=&quot;kv5&quot;&gt;広辞苑 第五版&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;「ガソリン機関による動力で走る二輪車」(出典:大辞泉)。大辞泉では「ガソリン機関による」とされたが、2012年現在ではガソリン機関だけでなく、[[電動機|モーター]]や[[ガスタービン機関|ガスタービン]]を[[動力]]とするものも市販されている。&lt;/ref&gt;。&#039;&#039;&#039;単車&#039;&#039;&#039;(たんしゃ)や&#039;&#039;&#039;自動二輪車&#039;&#039;&#039;(じどうにりんしゃ)とも呼ばれる。オートを省略して&#039;&#039;&#039;バイク&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる(ただ、[[自転車]]を意味する英語の &#039;&#039;bike&#039;&#039; との混同の恐れがある)&lt;ref name=&quot;kv5&quot; /&gt;。<br /> 欧米ではオートバイは、&#039;&#039;&#039;モータサイクル&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;&#039;motorcycle&#039;&#039;&#039;) または&#039;&#039;&#039;モータバイク&#039;&#039;&#039; (&#039;&#039;&#039;motorbike&#039;&#039;&#039;)と呼ばれている。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 2つの[[車輪]]を前後に配置して、ガソリン[[機関 (機械)|エンジン]]や電気モーターといった原動機によって走行する乗り物を指す。自転車に原動機を備えたもので、原動機の動力のみで走行することができるものも含めてこのように呼ぶこともある。<br /> <br /> 基本的には二輪のものを指しているが便宜上、[[サイドカー]]を備えて三輪になっているものや、エンジン付き二輪車をベースにして開発・改造されてできた[[トライク|三輪車]](及び、時に四輪や一輪)も広義の「オートバイ」に含める場合がある。<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;オートバイク&#039;&#039;&#039;という呼び方は[[アメリカ英語]]「{{lang|en|autobike}}」に由来する語である&lt;ref&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。- 二輪車メーカーの興亡の記録。]]、P. 7&lt;/ref&gt;。[[1902年]]([[明治]]35年)に[[アメリカ合衆国|アメリカ]]からエンジン付き自転車「トーマス」が輸入された当時は英語と同様に「モーターサイクル」と呼ばれていたが、[[1923年]]([[大正]]12年)に月刊誌『[[オートバイ (雑誌)|オートバイ]]』が発売されて以来、「オートバイ」という呼び方が日本人に広く認知されるようになった&lt;ref&gt;[[#100TT|百年のマン島 - TTレースと日本人]]、P.179-180&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[日本語]]では、他に「二輪車&lt;ref name=&quot;kv5&quot; /&gt;」「単車&lt;ref name=&quot;kv5&quot; /&gt;」「バイク」とも呼ばれる。「単車」は[[サイドカー]]を付けたものを「側車付き」と呼ぶのに対して、サイドカーを付けていないオートバイ単体を指す言葉として用いられていたが、サイドカーが希少なものとなった現在も「単車」という言葉が生き残っている。なお、中国語でも二輪車の意味で単車という言葉が存在する。<br /> <br /> [[英語]]で単に{{読み|subst=2015-04|3=補助表示|{{lang|en|bike}}|バイク}}と言うと二輪車全般を指すものの、どちらかというと[[自転車]]({{lang|en|bicycle}})&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;「{{lang|en|bi}}」は「2」を意味する接頭辞で「{{lang|en|cycle}}」は「輪」輪を示す。いずれもラテン語に由来する。&lt;/ref&gt;の略語として使われる場合が多く、自動二輪車については「原動機」を意味する「{{lang|en|motor}}」を加えて「{{lang|en|motorbike}}」、あるいは「{{lang|en|motorcycle}}」と呼ばれることが多い。<br /> 1988年に出版された百科事典では「日本では…(中略)…、またスクーターはオートバイの範疇に含めないのがふつうである」と書かれたが&lt;ref name=&quot;hp&quot;&gt;[[#大百科|世界大百科事典 第4巻]]&lt;/ref&gt;、2012年現在では、様々な文献やメーカーのホームページにおいて、スクーターもオートバイの範疇に含まれるように変化した&lt;ref&gt;『図解入門よくわかる最新バイクの基本と仕組み』秀和システム、2010)第二章&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 2012年現在、日本のオートバイは[[道路運送車両法]]で規定された排気量、[[道路交通法]]で規定された車両区分、免許区分、ギアチェンジの有無による区分などを用いるのが一般的である&lt;!--。四輪と二輪を両方製造するメーカーの場合、それら二つで大別することや、コンセプトとしてスポーツ性を持たせたスクーターなどを開発した場合、他のスクーターと別記載し差別化することもあり、様々である--&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;また、ヤマハ発動機のウェブサイトでは、2012年3月29日時点で、Motorcyclesのページ内に大きく「スポーツバイク」「スクーター」「競技用」の3つを立てている[http://megalodon.jp/2012-0329-2124-28/www.yamaha-motor.jp/mc/]が、「スポーツバイク」の中に、TMAX(=スクーター タイプ)も含めている[http://megalodon.jp/2012-0329-2147-39/www.yamaha-motor.jp/mc/lineup/sportsbike/]&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;http://megalodon.jp/2012-0329-2122-59/www.honda.co.jp/motor/ ホンダのホームページ、http://megalodon.jp/2012-0329-2122-08/www.honda.co.jp/motor-lineup/category/ 同ページカテゴリー区分&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;スズキのホームページでは、2012年3月29日時点で、「二輪車」というタイトルのページをつくり、そこで排気量別で大きく分け、各排気量の中に、スクーターも含めて表示した。[http://megalodon.jp/2012-0329-2141-30/www1.suzuki.co.jp/motor/full_line/index.html]&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;「週刊バイクTV」は、オートバイに関する番組であるが、各社の大型スクーターの紹介を頻繁に行っている。&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;あるいは「オートバイ」という用語は最初から避け、「{{lang|en|motorcycles}}」「二輪車」という用語を用いてスクーターも含めて様々なタイプのそれを説明・紹介している。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> {{see also|日本におけるオートバイ}}<br /> <br /> == 普及 ==<br /> {{multiple image<br /> | align = right<br /> | direction = vertical<br /> | width = 300<br /> | header = オートバイの普及状況 2002年<br /> | header_align = center<br /> | header_background =<br /> | footer =<br /> | footer_align =<br /> | footer_background =<br /> | background color =<br /> | image1 = Bar of cars motorcycles population.png<br /> | alt1 =<br /> | caption1 = 濃い青がオートバイで、水色が四輪の自動車。単位は百万台。オートバイの台数の多い順でトップから20か国。[[インド]]、[[中華人民共和国|中国]]、[[日本]]、[[インドネシア]]、[[タイ王国|タイ]]、[[イタリア]]…といった順になっている。人口は赤色の線(2002年)。<br /> | image2 = Map Motorcycles vs cars by population millions 2002.png<br /> | alt2 =<br /> | caption2 = 各国のオートバイと四輪自動車の保有台数の割合。濃い青がオートバイ。水色が四輪の自動車。円の大きさは人口を表す。(2002年)<br /> }}<br /> <br /> [[20世紀]]に[[自動車]](四輪)と共にオートバイは個人の移動手段として大きく普及した。自動車は2010年には10億台が世界で保有されており、6.9人あたり1台の割合となっている。<br /> オートバイの保有台数(2011年または2012年)は全世界で約2億から4億&lt;ref name=ICCT&gt;International Council on Clean Transportation [http://www.theicct.org/sites/default/files/publications/EU_vehiclemarket_pocketbook_2013_Web.pdf European Vehicle Market Statistics - Pocketbook 2013] &lt;/ref&gt;台と推定されており、[[中華人民共和国|中国]]に約1億台(1台あたり13人、以下同)、[[インドネシア]]に約7598万台(3人/台)、[[インド]]5192万台(20人/台)&lt;ref&gt;日本自動車工業会 [http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200908/03.html 「インド自動車市場とその将来」] {{リンク切れ|date=2017年10月}}他の国のデータと年次が異なり2004年の数値である。&lt;/ref&gt;、[[タイ王国|タイ]]1924万台(4人/台)、[[台湾]]([[中華民国]])1514万台(1.5人/台&lt;ref&gt;出典元に記載が無いため、記載されている台数と[[台湾]]の頁の人口より算出。&lt;/ref&gt;)、[[日本]]1199万台(11人/台)、[[マレーシア]]1059万台(3人/台)、[[イタリア]]858万台(7人/台)となっている&lt;ref&gt;日本自動車工業会 [http://www.jama.or.jp/world/world/world_2t4.html 「世界各国/地域の二輪車保有台数」] &lt;/ref&gt;。台湾、インドネシア、マレーシア、タイは普及率が非常に高く道路はオートバイで溢れている。とりわけ[[世界人口]]の約35%を占めるインド・中国は[[人口]]超大国であり、それなりの台数となっているが同時に国土も広大であるため、[[東南アジア]]ほどのオートバイ天国ではない。<br /> <br /> オートバイは中国やインドでの保有率の向上が見込まれ、世界の保有台数は2010年の約4億台から2030年には9億台へ達すると推定されている&lt;ref name=ICCT/&gt;。<br /> <br /> 統計的にはインドと中国におけるオートバイの台数が突出して多い。インドや中国ではオートバイはほとんどが実用目的で使われている&lt;ref&gt;注 - 発展途上国では、四輪自動車は庶民の年収と比較して高額なため、オートバイが購入される。[[開発途上国|発展途上国]]の都市部では、オートバイは交通渋滞をすり抜けやすいという利点もあり、特に重要な交通手段である。&lt;/ref&gt;。[[先進国]]の台数は相対的に小さいが、高価格帯の車種も売れており、モータースポーツも盛んで、趣味や道楽として楽しむ人も多い。<br /> <br /> インドや東南アジア諸国も所得水準が向上しているため、富裕層や[[中産階級]]が単なる移動手段としてではなく趣味性の高いオートバイを購入するようになっている。日系メーカー各社もデザイン性を高めた製品を投入するようになっている&lt;ref&gt;[https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00465934 【真相断面】“FUNバイク”アジア攻勢/富裕層・中産階級ターゲット]『日刊工業新聞』2018年3月16日&lt;/ref&gt;。<br /> &lt;!--<br /> ;写真で判る、国によって使われ方が異なるオートバイ<br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:IndiaMotorcycle.jpg|[[インド]]で[[タンデム|オートバイの二人乗り]]をするカップル。インドの2010年の年間販売台数は1000万台を超えたと推計された{{safesubst:#if:||&lt;ref}}&gt;{{cite web|url=http://www.automobileindia.com/two-wheelers/statistics/sales.html |title=Two Wheelers: Sales |publisher=Automobileindia.com |accessdate=28 January 2010}}。&lt;/ref&gt;<br /> ファイル:TPHCM-Motorcycle.JPG|[[ベトナム]]の人々がオートバイに乗っているところ。<br /> ファイル:Motorcycles, 2009.jpg|[[フランス]]の[[マニクール・サーキット|あるサーキット]]の駐車場に並んだオートバイ群。<br /> ファイル:Bielsko-Biała, plac Chrobrego, zlot motocyklowy.png|ポーランド、ビェルスコ=ビャワのオートバイのある風景 オートバイで<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> --&gt;<br /> {{-}}<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> {{Double image stack|right|ZweiRadMuseumNSU Reitwagen.JPG|Daimler Reitwagen color drawing 1885 DE patent 36423.jpg|250|(上)[[1885年]]にダイムラー社が造ったオートバイ・{{lang|en|Reitwagen}}の[[レプリカ]]&lt;br /&gt;(下){{lang|en|Reitwagen}}の設計図&lt;br /&gt;&lt;small&gt;([[1885年]][[8月29日]]作成、メルセデス・ベンツ博物館)&lt;/small&gt;}}<br /> <br /> === 世界のオートバイ史 ===<br /> [[1863年]]に[[フランス]]の[[発明家]]のルイ-ギヨーム・ペローが[[蒸気機関]]を動力とする二輪車を考案して特許を取得し、[[1873年]]の[[オーストリア]]の[[ウィーン]]で開催された[[ウィーン万国博覧会|ウィーン万博]]に出品したものがオートバイの原型といわれている。しかし、蒸気機関の時代から実用化されていた[[鉄道]]、[[自動車]]、[[船舶]]に対してオートバイや[[飛行機]]は常に動力を確保しなければ体勢を維持できないという共通の課題があり、活発な開発や運用がなされるのは[[ゴットリープ・ダイムラー]]によって[[内燃機関]]の発明がなされてからのことだった&lt;ref name =&quot;hoja-3&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第3章 ガソリン・エンジンの誕生]]P. 23-30&lt;/ref&gt;。[[1883年]]に最初のガソリン機関の製作に成功、[[1885年]]に特許取得、[[1886年]]に実地運転に成功、補助輪付きの考え方によっては四輪車とも呼べる車体に搭載されたエンジンは、縦型シリンダー、F型配置のバルブ、自動負圧式吸入バルブ、熱管型点火装置といった技術が用いられており、それまでは高性能なガス・エンジンなどでも毎分200回転程度であった回転数を一挙に4倍の毎分800回転程度まで引き上げた&lt;ref name =&quot;hoja-3&quot; /&gt;。この排気量260cc、[[4ストローク機関|4ストローク]]エンジンは、出力0.5ps、最高速度6 - 12km/h程度のものであった&lt;ref name =&quot;hoja-2&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第2章 後進・日本のオートバイ産業]]P. 19-22&lt;/ref&gt;。また、当時は二輪車(自転車)の技術開発がオートバイの開発に先駆けて活発で、車体構成の基礎技術である[[スポーク#ワイヤースポーク|スポークホイール]]、[[タイヤ|チューブタイヤ]]、[[ベアリング]]、[[チェーン]]、[[スプロケット]]や[[ハンドルバー (自転車)|ハンドル]]といった技術が完成の域に達しており、そのまま転用ができ、人がまたがって搭乗するため基準値を算出しやすく、車体設計の方針が定めやすい&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;人体を基準にするため黎明期から現代に至るまでおよそ全長200cm、幅70cm、高さ80cm程度の車格が用いられている&lt;/ref&gt;といった点がオートバイの開発進度を速める上で非常に有利にはたらいた&lt;ref name =&quot;hoja-3&quot; /&gt;。<br /> <br /> 20世紀初頭のアメリカでは、マーケル、ポープ、カーチス、ミッチェル、ワグナー、オリエント、ローヤルなどといったオートバイメーカーが存在し、これに少し遅れハーレー、[[インディアン (オートバイ)|インディアン]]、リーディング・スタンダード、ヘンダーソン、エキセルシャー、エースなどといったメーカーが創立された&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第4章 黎明期の日本のオートバイ界]]P. 31-66&lt;/ref&gt;。現存するメーカーによる製品の例としては、[[1903年]]、ウイリアム・ハーレーとアーサー・ダビッドソンによって創業された[[ハーレーダビッドソン]]社が発売した、自転車にエンジンを搭載した[[モペッド]]がなどが挙げられる。<br /> <br /> 活発に開発が行われていたオートバイに対して、同時期に発生した飛行機の技術開発は、同1903年、[[ライト兄弟]]によって動力飛行に成功してからも産業にまで拡大されるには更なる時間を要した&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第1章 オートバイ技術の内容]]P. 7-18&lt;/ref&gt;。飛行機の黎明期にあっては、航空エンジンに必要とされる小型、軽量なエンジンという条件は鉄道や船舶など、小型化より高出力を優先する内燃機関とはコンセプトが異なり、同様に大型化が難しく、先んじて開発が進んでいたオートバイの技術から転用されるものが少なくなかった&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot; /&gt;。なかには、フランスの[[アンザーニ|アンザーニ社]]などオートバイの製造を行っていた企業の中に航空機エンジン開発に着手するものもあらわれた。アンザーニ社が開発したW型三3気筒エンジンは出力25ps、パワーウェイトレシオ2.5ps/kgを発生し、これをつんだ[[ブレリオ XI|ブレオリ単葉飛行機]]は[[1909年]]に[[ドーバー海峡]]横断に成功した&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot; /&gt;。<br /> [[1907年]]には競技会として[[マン島TTレース|マン島におけるオートバイレース]]が開催されており、そこでは[[2ストローク機関#デイ式2ストロークエンジン|デイ式2ストローク機関エンジン]]の小型化に適した特性を利用したスコット式[[2ストローク機関|2ストローク]]ガソリンエンジンを搭載したオートバイが4ストロークエンジンと並んで注目を集めた&lt;ref name =&quot;hoja-3&quot; /&gt;。<br /> <br /> 飛行機に先んじて開発が行われていたオートバイであったが、直後[[1914年]]に発生する[[第一次世界大戦]](1914年7月28日-1918年11月11日)において飛行機の有用性が認識され、国家規模でこの開発が行われるようになったために、その立場を逆にする&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot; /&gt;。オートバイから転用された諸々の技術&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;代表的な技術として[[サイドバルブ]]機構がOHV機構に、自動負圧式バルブが機械駆動式に、鋳鉄シリンダーおよびピストンがシリンダーで鋼製削りだし、ピストンが鋳鉄、あるいは鍛造アルミ、オイルリングの装着などが挙げられる&lt;/ref&gt;は、それを下地として飛行機の分野で技術革新が行われ、以降[[レシプロエンジン]]開発の花形は動力を[[ジェットエンジン]]に移行するまで飛行機であり、逆輸入されるようなかたちでオートバイに再転用されることとなった&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot; /&gt;。<br /> <br /> それまでのオートバイは、アメリカのブリッグス・ストラットン社が開発したスミスモーター&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;60*60mm、180ccの空冷4ストローク単気筒エンジンは回転速度2000rpmまで回り、出力公証1.5psを発揮した&lt;/ref&gt;という自転車に装着する動力装置のような機構が簡便さから一定の評価を得ていたが、車軸に対して推進装置がずれていることや部品精度が低いために、速度が上がるとハンドルが揺れだすといった状況であった。始動を容易にするために圧力を開放するデコンプレッサーが装着されているなど、快適性に対する試行錯誤はみられるものの、始動方式は[[押しがけ]]で[[クラッチ]]や[[変速機]]、[[ブレーキ|フロントブレーキ]]も装着されていなかったため&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;フロントブレーキや手を使ってのクラッチ操作には後に{{仮リンク|ボーデンケーブル|en|Bowden cable}}が用いられ、これは現代においても同様の機構を用いた車種が存在する。&lt;/ref&gt;、運用や転倒せずに走行するには乗り手に高い技術が要求された。また、[[キャブレター]]は布にガソリンを染み込ませ、そこを空気が通ることによって混合気を作るといった非常に原始的なものであった&lt;ref name =&quot;hoja-1&quot; /&gt;。加えて、メーカーによる独自規格が乱立し、操縦方法の違いが顕著であった。代表的な例ではアメリカのハーレーとインディアンの間では同じ動作をするための装置が左右逆に装着されているなど、他社製品を操作するためにはまた新たな技能習得が必要であった&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。<br /> <br /> その後の[[第二次世界大戦]](1939年-1945年)では、戦闘に従事する各国軍隊において、[[サイドカー]]を付けて[[将校]]の移動手段や、[[偵察]]部隊などの機動部隊の装備としてオートバイは利用された。<br /> <br /> === 日本のオートバイの歴史 ===<br /> [[ファイル:RikuoVL-BluePaint.jpg|250px|サムネイル|右|[[三共 (製薬会社)|三共]]によって生産されていた陸王]]<br /> [[ファイル:Fuji Rabbit Junior Parque Arauco 2009.jpg|250px|サムネイル|右|[[富士重工|富士産業]]が戦後まもなく生産したラビットスクーター]]<br /> [[ファイル:1953 Honda Cub.jpg|250px|サムネイル|右|[[ホンダ・カブ#カブ(1952年)|カブF型]]]]<br /> [[ファイル:Honda RC142.jpg|250px|thumb|日本のオートバイが世界に通用することを証明した[[ホンダ・ロードレーサー#RC142|ホンダ・ロードレーサー RC142]]]]<br /> 日本における最古のオートバイの記録としては、[[明治維新]]による[[近代化]]が推し進められる中で、[[1898年]](明治31年)に紫義彦が組み立て、製作した車輌の写真が残されているが&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;1896年(明治29年)に十文字信介([[十文字大元]]の実兄)が石油発動自転車を輸入して丸ノ内で試乗とある[{{NDLDC|1920400/209}} 1896年1月26日『国民新聞』『新聞集成明治編年史. 第九卷』](国立国会図書館近代デジタルライブラリー)&lt;/ref&gt;、[[明治]]期にはオートバイは道楽といった認識で、[[富国強兵]]の国是の下に国産化のすすめられたほかの[[産業]]に比較すると特別な注力がなされることはなかった&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。そのため、わずかながら人の目に触れるようになりだしたオートバイはほぼ全てが輸入車であり、開発や製造は個人で小規模に行われるにすぎなかった。<br /> <br /> [[1909年]](明治42年)に島津楢蔵が初の国産車であるNS号を製造し、その後[[1910年]](明治43年)に山田輪盛館([[ドイツ]]のNSU製品の輸入販売)や山口勝蔵店([[イギリス]]の[[トライアンフ (オートバイ)|トライアンフ]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]のインディアンの輸入販売)といったオートバイ専門輸入商が創立し、[[1917年]](大正6年)に大倉商事がハーレーの輸入を開始した&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;1935年(昭和10年)までに日本にはAJS、アリエル、ダグラス、BSA、JAP、[[ノートン]]、ラッジ、サンビーム、トライアンフ、ヴェロセット(以上イギリス)、[[モトグッチ]]([[イタリア]])、クリーブランド(アメリカ)、BMW([[ドイツ]])といった各国のオートバイが輸入されていた。&lt;/ref&gt;。その後島津楢蔵はいったん航空業界に転身し、9気筒回転型空冷80馬力エンジンを帝国飛行協会でのコンテストに出品して1等を受賞するなどの実績を残した&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。[[三井物産]]で取締役を勤めた[[山本条太郎]]により、その当時の航空事業はもはや個人に運営できる規模で太刀打ちできる産業ではない、といった助言を受けて自動車学校を設立するも、[[大阪府]]に総台数200台の時代にあって4年間で300名のエンジニアを輩出するなど迷走し、自動車学校は[[1922年]](大正11年)に閉鎖の憂き目にあう&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。こうした紆余曲折を経た後にオートバイ開発に復帰し、航空業界で培った技術を応用したエーロ・ファースト号を3年後に完成させる。搭載された633cc、4ストロークサイドバルブ単気筒エンジンは6.5ps、最高速度40km/hを実現した&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。このまま事業化を画策していたが、世界情勢の悪化やニューヨーク株式市場の暴落に端を発する世界恐慌の不況による影響から計画は難航し、[[1930年]](昭和5年)には廃業を余儀なくされる&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。結局、日本で初めてオートバイの量産、商品化が実現されるのは[[1933年]](昭和8年)のアサヒ号A型であった&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。この車両は[[1914年]](大正3年)に[[モリタ宮田工業|宮田製作所]]が製作し、一部が「黒バイ」として警察に納入されていた車両を発展させたもので、2ストローク175cc、単気筒エンジンを搭載し最大出力は5psだった。翌年1934年(昭和9年)に増加試作13台、翌々年1935年(昭和10年)4月から量産体勢に入り、販売価格は標準品340円、特級品370円で、生産量は1937年(昭和12年)から1939年(昭和14年)の期間に月産150台を製造していた&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。<br /> <br /> 以後、大戦下の日本で[[陸王 (オートバイ)|陸王]]のみが生産されるようになるまでには、陸王の他にアサヒ号、JAC号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1928年]](昭和3年)、日本自動車の[[蒔田鉄司]]により設計された250cc、空冷2ストロークエンジンを搭載した車両。&lt;/ref&gt;、SSD号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1930年]](昭和5年)に宍戸兄弟の手により製作された350cc、および500ccエンジンを搭載した車両&lt;/ref&gt;、あいこく号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1934年]](昭和9年)東京モーター用品製造組合会員による共同製作車両。エンジン設計はJAC号と同じく蒔田鉄司。&lt;/ref&gt;、キャブトン&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1927年]](昭和2年)[[愛知県]]犬山のみづほ自動車製作所により製作された車両。キャブトンとは、Come And Buy To Osaka Nakagawaの頭文字を並べたもので、もともとは大阪の中川幸四郎商店が設計したものであった。&lt;/ref&gt;、リツリン号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1936年]](昭和11年)にプロレーサーとしても活躍した栗林が経営する栗林部品店が製作した車両。同社は[[1928年]](昭和3年)創業、[[1933年]](昭和8年)にヴィリアース社製2ストロークエンジンを搭載した車両を製作し、1936年(昭和11年)には500cc、4ストロークエンジンを搭載した車両を製作した。&lt;/ref&gt;、くろがね号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1937年]](昭和12年)、日本内燃機会社が製作した1296cc、4ストロークV型2気筒の大型エンジン搭載し、最高出力は12psに達した。エンジン設計は蒔田鉄司、車名は同氏の名前にちなむ。&lt;/ref&gt;、メグロ号&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1936年]](昭和11年)、[[目黒製作所]]が製作、販売した車両。目黒製作所は[[1923年]](大正12年)に[[村田延治]]、鈴木高広の二名によって創業され、当初は変速機やエンジンの製造を行っていた。この車両では500cc、4ストロークOHV単気筒エンジンを日本で初めて搭載していた。&lt;/ref&gt;などが存在していた&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。<br /> <br /> 戦況の長期化、悪化によってオートバイ産業は軍需品の製造に転換せねばならなくなり、陸王内燃機でのみがオートバイを製造していた。同社は三共の系列企業で、[[1931年]](昭和6年)にハーレー・ダビッドソンの輸入販売業として設立された&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。その後、国産化の流れの中で同社の専務を務めた永井信二郎は生産体制を確立するためにアメリカ、ミルウォーキーのハーレー・ダビッドソン工場へ設備調達のため渡米する。本国アメリカからエンジニアを招聘し、100名程度の従業員や機械設備を整えて、[[1935年]](昭和10年)に自社生産のハーレー・ダビッドソンが品川工場で初めて完成した&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。陸王の名称の由来は永井信二郎の母校である[[慶應義塾大学]]の[[若き血]]のフレーズ「陸の王者」にちなんでつけられたという&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。しかし次第に十分な資材確保も難しくなり、[[1937年]](昭和12年)頃から製造を行っていた[[大日本帝国陸軍|帝国陸軍]]用の[[九七式側車付自動二輪車]]は[[1943年]](昭和18年)には月産90台程度製造されていたが、戦争末期には月産50台に減少した&lt;ref name =&quot;hoja-4&quot; /&gt;。<br /> <br /> [[第二次世界大戦]]終戦後、日本の[[軍用機]]や[[軍用車]]を製造していた企業が[[アメリカ軍]]を中心として連合国軍の占領政策を実行した[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]](SCAP)によって航空機や自動車の製造を禁止され、所属していた技術者達はその技術を活かす場を求めていた&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第5章 敗戦とそのあとに来たもの]]P. 67-82&lt;/ref&gt;。[[一式戦闘機|一式戦「隼」]]や[[四式戦闘機|四式戦「疾風」]]といった陸軍機で知られる[[中島飛行機]]を源流に持ち、戦後に解体、平和産業へ転換させられた[[SUBARU|富士産業(後のSUBARU)]]もその1つであったが、[[1945年]](昭和20年)当時、日本に駐留していた連合軍が持ち込んだアメリカのパウエル式やイギリスのコルギ式といった[[スクーター]]の簡素な車体が、材料が十分に確保できない状況で作れる製品として富士産業の技術者関心を集め、規制の緩かったオートバイ業界へ技術者が流入し始めたためである&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。しかしながら[[日本の降伏|敗戦]]後間もない日本国内では開発は始まったものの材料不足でさらに材料調達自体がほぼ不可能に近いという状況は非常に深刻で、一時は海軍機である[[銀河 (航空機)|銀河]]の尾輪をタイヤに転用したり、ピストン周辺は[[ダットサン]]の部品を流用するなど、新規に部品すら製造できない状況の中で試作品は作られた&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。[[1946年]](昭和21年)の夏に試作機が完成し、同年11月から[[ラビットスクーター|ラビットスクーターS1]]として発売された。定価は11,000円程度であった。これは交通の不便な終戦直後にあって歓迎され、月産300台から500台程度生産されることとなった&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。<br /> <br /> それから半年後、旧三菱重工系の[[中日本重工]](実質後の[[三菱自動車工業|三菱自工]]&lt;ref&gt;中日本重工は戦後の[[財閥解体]]により3社に分割された[[三菱重工業]]の自動車部門。後に中日本重工は新三菱重工となり、後に3社は合併し、再び三菱重工業となる。新三菱重工は実質上[[三菱自動車工業]]の前身ともいえる面を持っており、後の[[三菱・ミニカ|ミニカ]]や[[三菱・ミニキャブ|ミニキャブ]]の礎となった[[三菱・360]]の成功を契機に二輪・オート三輪を捨て四輪メーカーへと梶を切ることとなる。&lt;/ref&gt;)はアメリカのサルスベリー式をモデルに[[三菱・シルバーピジョン|シルバーピジョン]]を開発し、これら2台が終戦直後の日本製スクーターの双璧となった&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。ラビットが好調な売れ行きをみせ、戦前のオートバイメーカーも製造再開を目指す中、[[1948年]](昭和23年)に発足した[[日本自動車工業会#日本小型自動車工業会|日本小型自動車工業会]]により[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ]]や官庁との交渉を経てさまざまな規制撤廃に成功し、オートバイ産業が有望であるとの認識が広まり、新規参入するメーカーも多く現れた&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。新明和興業、昌和など名前を残す企業も存在したが、社名を掲げながら実状としては自転車屋の軒先で月に数台製造する程度の個人店も多かった。<br /> <br /> 一方、スクーターが高額で購入することができなかった層を中心に自転車用補助動力、バイクモーターの需要が高まり、みづほ自動車製作所がビスモーター&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;2ストローク42×45mm、62ccのエンジンで1.2馬力を発揮した。&lt;/ref&gt;を発売し、[[本田技研工業]]は日本陸軍払い下げの軍事無線機用小型エンジン&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;戦中2ストローク無線電源用発電機の多くは[[トーハツ]]が製造、納品していた。&lt;/ref&gt;をベースに開発を重ね、後に[[ホンダ・カブ#カブ(1952年)|ホンダ・カブF型]](通称「バタバタ」)を[[1952年]](昭和27年)に発売する&lt;ref name =&quot;hoja-7&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第7章 オートバイ大流行の先駆・バイクモーター]]P. 99-116&lt;/ref&gt;。こういったバイクモーターの流行に商機を見出し、[[スズキ (企業)|スズキ]]もオートバイ製造を開始した。<br /> <br /> 群雄割拠の時代にあって名前を売るにはレース活動が典型で、[[1950年]](昭和25年)頃に復活しだしたレースはこういったメーカーの競争の場として利用されるようになっていった&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。当時は[[船橋オートレース場|オートレース場]]は存在していたが[[サーキット]]は存在せず、レースは最初は競馬場や運動場、のちに公道で行われるようになっていった&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。まず口火を切ったのは[[1953年]](昭和28年)[[3月21日]]に行われた[[名古屋TTレース]]、浜松静岡間レース、富士宮市浅間神社から富士宮登山道を2合目まで走破する[[富士登山レース]]、そして国内レースの最高峰として[[全日本オートバイ耐久ロードレース|浅間火山レース]]などが行われるようになった&lt;ref name =&quot;hoja-8&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第8章 本格的オートバイ時代到来]]P. 117-138&lt;/ref&gt;。戦中に戦闘機用プロペラなどを製造していた[[ヤマハ発動機|ヤマハ]]は設備の平和的な利用方法としてオートバイ製作に着手、後発メーカーである知名度の低さをこうしたレースで高めようと、[[ヤマハ・YA-1|YA-1]]を浅間火山レースへ参加させ、125ccクラスで上位を独占するといった功績を残した。こうしてレース活動が熱を帯びるにつれ、高速走行に適さず、指示標識も足りない不十分なコースや警察との連携不足が問題になり、専用のコース新設を求める声に応える形で[[浅間高原自動車テストコース]]開設へと業界は動き出した&lt;ref name =&quot;hoja-8&quot; /&gt;。当時の国産車を見るとホンダ・カブF型で50cc1ps/3,500rpm、シルバーピジョンは150cc3馬力、対するドイツ製オートバイ、[[クライドラー]]K50は50ccで2.5ps/5,000rpmを発揮&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;また、国産車にはないスリーブレスアルミメッキシリンダーといった技術も用いられていた。&lt;/ref&gt;、国産オートバイに対し海外製オートバイの性能は圧倒的で、こうしたレース活動は名前を売る目的のほか、海外のオートバイに追いつく技術開発をすすめる場としても活躍した&lt;ref name =&quot;hoja-5&quot; /&gt;。<br /> <br /> こうしてオートバイは単なる移動手段ではないという認識が広まりだすと、当時の[[神武景気|好景気]]と相まって消費者による峻別がはじまった。[[三種の神器 (電化製品)|三種の神器]]と呼ばれる電化製品が家庭に広がりを見せる中、最低限の移動手段として提案されたバイクモーターの需要はなくなり、これらの製品を主として製造していたメーカーがまず打撃を受けた&lt;ref name =&quot;hoja-7&quot; /&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;。ビスモーターを他社に先駆け発売したみづほは需要の変化に戦前からの実績があった350cc単気筒や600cc二気筒エンジンを搭載した車両を市場に送り出すが、当時の流行からは大きすぎた。こうした市場との乖離による業績不振や、晩年のなりふり構わぬ小型車の発売などはブランドイメージの低下に拍車をかけ、最盛期であった1954年(昭和29年)のわずか2年後に倒産。&lt;/ref&gt;。あるいは戦前と戦後でオートバイの流行が大きく変わったことも影響は大きく、戦前においてはアメリカンが人気であったが、戦後になりイギリスやドイツなどの車両が人気となり、戦後勃興したメーカーに比べ、戦前から存在したメーカーほどこの流行を捕らえた車両開発に取り掛かるのが遅れた&lt;ref name =&quot;hoja-9&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第9章 戦後派の大進出と制覇]]P. 139-168&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;。戦中、唯一オートバイを製造していた陸王も1960年(昭和35年)に倒産したが、最後に販売した陸王AC型は空冷4ストロークOHV345cc単気筒、最大出力18ps/4,750rpm シャフトドライブで最高速度120km/h 車両重量180kgのドイツ車のような車両であった。&lt;/ref&gt;。また、当時の流行であったトライアンフや[[DKW]]などのヨーロッパ製車両の外観は模すものの、ただ鈍重なだけで走行性能の伴わない車両を製造していたメーカーは、レースにおける実績に裏づけされた車両と比べられて選ばれることはなかった。加えて、戦後の統制下であっても自分達の技術や設備を行使できる分野として、規制が緩かったためにオートバイ産業を選んだメーカーには、統制が解かれたことや好景気を受けて、本業に復帰、あるいは他の産業に商機を求めて転業する企業も少なくなかった&lt;ref name =&quot;hoja-10&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第10章 優勝劣敗強まる]]P. 169-192&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;。戦前の[[川西航空機]]が終戦を機に[[新明和興業]]と改名。航空機で培った技術を元にバイクモーターを手始めにオートバイ事業に参入したが、新進オートバイメーカーの躍進に業績が悪化。[[1963年]](昭和38年)に18年のオートバイ事業に幕を下ろす。&lt;/ref&gt;。目黒製作所が[[1960年]](昭和35年)に業績悪化から川崎重工との提携を行うものの改善せず、[[1964年]](昭和39年)にそのまま吸収されるかたちで戦前から続いていた企業は全て消滅することとなった&lt;ref name =&quot;hoja-9&quot; /&gt;。<br /> <br /> こうした過当競争は、販売車両の性能向上や量産体勢の拡大へとつながっていく。[[1958年]](昭和33年)に発売された[[ホンダ・カブ#スーパーカブ|スーパーカブ]]は対抗車種が2.5ps程度の時代に空冷4ストロークOHV49ccエンジンから4.5psを発揮し、なおかつ55,000円の低価格で、当時の事業規模を大きく変えるほどの月産5万台を標榜し、業界の構造を大きく変えた&lt;ref name =&quot;hoja-10&quot; /&gt;。他の有力メーカーは同価格帯で対抗車種を販売し、対抗しうる性能や販売体制を実現できない企業は撤退を余儀なくされた&lt;ref name =&quot;hoja-10&quot; /&gt;。[[1959年]](昭和34年)、この勢いそのままに、ホンダは独自の精密加工技術を生かした[[直列型エンジン|並列多気筒エンジン]]を採用して[[マン島TTレース|マン島TT]]に参戦し、[[1961年]](昭和36年)に優勝を達成する&lt;ref name =&quot;hoja-11&quot;&gt;[[#日本のオートバイの歴史|日本のオートバイの歴史。 - 第11章 日本オートバイの世界制覇]]P. 193-202&lt;/ref&gt;。外国製オートバイの後塵を拝し続けてきた日本のオートバイが世界一になった瞬間であった。ホンダの偉業に負けじと国内各社も相次いで[[ロードレース世界選手権]]へ参加を始め、日本車の国際舞台での勝利が常態化する&lt;ref name =&quot;hoja-11&quot; /&gt;。翌[[1962年]](昭和37年)に国内初の全面舗装のサーキットとして完成した[[鈴鹿サーキット]]でロードレース世界選手権が開催され、この年のマニュファクチャラーズ・ランキングでは5部門中4部門を日本勢が制する。こうした権威あるレースでの実績は日本製オートバイの輸出を推し進め、日本はオートバイ大国の仲間入りを果たした。<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;font-size:80%;margin-left:1em; text-align: right;&quot;<br /> |+ &#039;&#039;&#039;日本におけるオートバイの生産台数および輸出台数の推移&#039;&#039;&#039;&lt;ref name =&quot;hoja-11&quot; /&gt;<br /> |-<br /> ! 年度 !! 生産台数 !! 輸出台数 !! 輸出比率 !! 輸出金額<br /> |-<br /> !1963 (昭和38)<br /> | 1,926,970 || 400,385 || 20.8 || 69,308<br /> |-<br /> !1964 (昭和39)<br /> | 2,110,335 || 592,739 || 28.1 || 101,630<br /> |-<br /> !1965 (昭和40)<br /> | 2,212,784 || 868,754 || 39.3 || 163,033<br /> |-<br /> !1966 (昭和41)<br /> | 2,447,391 || 976,360 || 39.9 || 180,358<br /> |-<br /> !1967 (昭和42)<br /> | 2,241,847 || 944,168 || 42.1 || 143,406<br /> |-<br /> !1968 (昭和43)<br /> | 2,251,335 || 1,136,636 || 50.5 || 184,312<br /> |-<br /> !1969 (昭和44)<br /> | 2,576,873 || 1,298,866 || 50.4 || 230,902<br /> |-<br /> !1970 (昭和45)<br /> | 2,947,672 || 1,737,602 || 58.9 || 370,327<br /> |-<br /> !1971 (昭和46)<br /> | 3,400,502 || 2,278,513 || 67.0 || 569,028<br /> |-<br /> !1972 (昭和47)<br /> | 3,565,246 || 2,437,185 || 68.4 || 774,608<br /> |-<br /> !1973 (昭和48)<br /> | 3,763,127 || 2,492,147 || 66.2 || 958,394<br /> |-<br /> !1974 (昭和49)<br /> | 4,509,420 || 3,240,466 || 71.9 || 1,473,434<br /> |-<br /> !1975 (昭和50)<br /> | 3,802,547 || 2,690,801 || 70.8 || 1,241,415<br /> |-<br /> !1976 (昭和51)<br /> | 4,235,112 || 2,922,254 || 69.0 || 1,294,894<br /> |-<br /> !1977 (昭和52)<br /> | 5,577,359 || 3,916,197 || 70.2 || 1,966,411<br /> |-<br /> !1978 (昭和53)<br /> | 5,999,929 || 3,749,415 || 62.5 || 2,166,193<br /> |-<br /> |}<br /> <br /> {| class=&quot;&quot; style=&quot;font-size:80%;margin:20px&quot;<br /> |+ &#039;&#039;&#039;日本におけるオートバイの輸出金額の推移&#039;&#039;&#039;&lt;ref name =&quot;hoja-11&quot; /&gt;<br /> |-<br /> | <br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:13.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:15px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:24.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:27px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:21.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:27.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:34.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:55.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:85.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:116px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:144px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:221px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:186px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:193.5px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:255px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> | valign=&quot;bottom&quot; | &lt;div style=&quot;width:16px; height:325px; background-color:#0080c0&quot;&gt;&lt;/div&gt;<br /> |- style=&quot;text-align:center&quot;<br /> <br /> | 輸出金額(千ドル) || 69,308 || 101,630 || 163,033 || 180,358 || 143,406 || 184,312 || 230,902 || 370,327 || 569,028 || 774,608 || 958,394 || 1,473,434 || 1,241,415 || 1,294,894 || 1,699,411 || 2,166,193<br /> |- style=&quot;text-align:center&quot;<br /> | 年度 || 1963&lt;br&gt;(昭和38) || 1964&lt;br&gt;(S39) || 1965&lt;br&gt;(S40) || 1966&lt;br&gt;(S41) || 1967&lt;br&gt;(S42) || 1968&lt;br&gt;(S43) || 1969&lt;br&gt;(S44) || 1970&lt;br&gt;(S45) || 1971&lt;br&gt;(S46) || 1972&lt;br&gt;(S47) || 1973&lt;br&gt;(S48) || 1974&lt;br&gt;(S49) || 1975&lt;br&gt;(S50) || 1976&lt;br&gt;(S51) || 1977&lt;br&gt;(S52) || 1978&lt;br&gt;(S53)<br /> |}<br /> <br /> しかし、[[モータリゼーション]]の到来とともに[[自動車]]が実用的な乗り物として普及すると、オートバイは一部の業務用を除いて趣味の乗り物として扱われるようになり、販売台数は頭打ちになった。[[1980年代]]前半になると、ヤマハが業界1位の座をホンダから奪おうとして、日本のみならず[[アメリカ合衆国|アメリカ]]をも舞台にして[[HY戦争]]が起きた。この競争のなかで、ラインナップが増えるとともに価格競争が進み、さらに[[1980年代]]後半からは好景気([[バブル景気]])も重なり、[[1990年代]]前半にかけて日本にバイクブームが訪れた。しかし、このバイクブームから[[暴走族]]が全国各地で増え、危険走行や騒音、[[交通事故]]が社会問題となった。それによって[[三ない運動]]に代表されるような「バイク=危険な乗り物・暴走族」という社会の認識が強くなり、[[バブル景気]]の崩壊と共にバイクブームも急速に終息に向かった。<br /> <br /> [[1990年代]]は東南アジアを中心とする発展途上国の市場が拡大する一方、[[2000年代]]には日本国内向け車種の生産も始まっている。<br /> <br /> 近年の国内需要は、原動機付自転車から四輪車への消費者のシフトや、都市部での路上駐車の取り締まり強化や排ガス規制強化にともない、ピーク時に対して1/10という市場の大幅な縮小がおこった。趣味の乗り物としての需要は減少したものの、配達業務での用途は依然として根強い。また、緊急時の機動性が見直されて、救急や消防での利用が新たに着目されている。<br /> <br /> === オートバイ製造に携わった日本企業 ===<br /> 日本のオートバイメーカーや工場は、戦後復興期に移動手段としての高い需要から、多くのメーカーが興っては消えていった。以下の表に記されたメーカーは、生産ラインの整備された大規模な工場を有するものから、町工場規模で少数生産していたにすぎない企業までさまざまである。<br /> {{Main2|日本の製造業者については[[オートバイ製造者の一覧#日本の製造者・ブランド]]および[[オートバイ製造者の一覧#過去に存在した日本の製造者・ブランド|#過去に存在した日本の製造者・ブランド]]を}}<br /> <br /> == 基本構造 ==<br /> オートバイの構造は、その歴史のなかで様々な形態が現れ、変遷してきた。ここでは現在市販されている二輪のオートバイとして一般的なものを示す。したがって、いくつかの車種には例外があり、特に三輪のものについては構造が大きく異なる例もある。<br /> <br /> オートバイの構成要素を機能で大きく分けると、フレーム、[[機関 (機械)|エンジン]]、[[クラッチ]]、[[トランスミッション]](ギアボックス)、タイヤ[[ホイール]]、[[ブレーキ]]、[[サスペンション#オートバイのサスペンション|サスペンション]]などに大別される&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;。<br /> {{seealso|フレーム (オートバイ)}}<br /> <br /> 前後輪の役割としては前輪[[舵|操舵]]・後輪駆動が一般的であるが、前輪が操舵と駆動の両方を担うものもある&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;画像は、[[ウィキメディア・コモンズ]]の「Category:Motorcycles with FWD (front wheel drive 前輪駆動のモーターサイクル」を参照。&lt;/ref&gt;。エンジンの位置は前輪と後輪の間に搭載されるものが一般的である。前輪駆動のものはフロントホイール内(インホイールエンジン)やフロントフォークに搭載される。エンジンが発生した[[出力]]はまず1段減速された後に、クラッチを経て変速機に伝えられる&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;。<br /> <br /> 運転操作は、右グリップが[[スロットル]]、右レバーが前[[ブレーキ]]、右ペダルが後ブレーキ、左レバーがクラッチ、左ペダルがギアチェンジという構成が現在では一般的である。ただし、イギリス車では伝統的に右足でギアチェンジ、左足で後輪ブレーキ操作を行う車種が多く、一時期は[[燃料タンク]]の左脇に手で操作するシフトレバーがある車種も多かった。<br /> <br /> [[スクーター]]に関しては、構造や操作などに特徴がある。<br /> {{Main|スクーター}}<br /> &lt;!--基本構造ではないし多種あり、ここで長々と記述する必要性はない。--&gt; <br /> &lt;!--現在の[[スクーター]]のほとんどが、変速と動力の伝達に、可変径の[[滑車|プーリー]]と[[Vベルト]]を組み合わせた[[無段変速機]]を採用している。この変速機構とVベルトのケース自体が[[リヤサスペンション (オートバイ)#スイングアーム式|スイングアーム]]を兼ねており、エンジンもその支点付近に一体化された「ユニットスイング」式が一般的となっている。<br /> <br /> 変速機には上記の他、[[マニュアルトランスミッション]]や[[トルクコンバーター]]を用いたものもある。<br /> <br /> 操作系については、日本製一般的な現在のスクーターではペダルがなく、右グリップが[[スロットル]]、右レバーが前輪ブレーキ、左レバーが後輪ブレーキである。<br /> <br /> [[ピアジオ]]やランブレッタに代表されるマニュアルトランスミッション車は、右グリップがスロットル、右レバーが前輪ブレーキ、右ペダルが後輪ブレーキ、左レバーがクラッチ操作と、ここまでは一般的なオートバイと同じであるが、変速操作のみは左グリップの回転で行う。<br /> [[ラビットスクーター|ラビット]]など、旧来の[[オートマチックトランスミッション|オートマチック]]車は左レバーがなく、後輪ブレーキ用右ペダルを持つ。<br /> --&gt;<br /> === エンジン ===<br /> オートバイのエンジンは通常、車体[[フレーム (オートバイ)|フレーム]]に固定されている(駆動輪と一体になっているスクーターなどはエンジンがスイングアームの一部ともなり可動する場合がある)。[[ローラーチェーン|チェーン]]、または[[歯付ベルト]]ドライブ(駆動)のものは[[クランクシャフト]]が車体進行方向に対して[[横置きエンジン|横向きになる配置]]に搭載される。このうち[[直列エンジン]]は、二輪車特有の表現である「並列エンジン」(へいれつエンジン)とも呼ばれる。一方、[[プロペラシャフト|シャフト]]ドライブの車種の多くは[[縦置きエンジン]]を採用している。<br /> {{seealso|オートバイ用エンジン}}<br /> <br /> === 駆動系 ===<br /> [[ファイル:1997SuzukiGS500E-001.jpg|thumb|200px|基本構造が分かりやすい例]]<br /> [[ファイル:1997SuzukiGS500E-engine.jpg|thumb|200px|エンジンおよびトランスミッションケース、及びその周囲の[[フレーム (オートバイ)|フレーム]]を示す。エンジンと一体となったトランスミッションケースがフレームに直接固定されている。写真のフレームは[[アルミニウム合金|アルミ]]押出材のダブルクレードル形式]]<br /> [[マニュアルトランスミッション]]車は運転者が[[速度]]や[[負荷]]に応じた[[歯車比|ギアの組み合わせ]]を選ぶ機構で、マニュアル車やミッション車(しかしトランスミッションがないオートバイは通常ない)とも呼ばれる。[[クラッチ]]の操作も必要となるが、[[トルクコンバーター]]を用いたものや、湿式多板クラッチなどを用いた[[オートマチックトランスミッション]]車がある。<br /> <br /> クラッチは、[[エンジンオイル]]に浸されていて複数の摩擦面を持つ湿式多板クラッチの他、[[BMW]]の[[水平対向エンジン]]車や[[モト・グッツィ]]など、[[縦置きエンジン]]の車種で乾式単板クラッチ、競技車両やイタリアの[[ドゥカティ]]の一部では乾式多板クラッチ、また自動遠心クラッチなど多種が存在している。<br /> <br /> オートバイのトランスミッションは、エンジンの[[クランクケース]]と一体になったケースに収められている場合が多く、[[4ストローク機関|4ストロークエンジン]]の車種ではエンジンオイルがトランスミッション(と湿式多板クラッチ)の[[潤滑]]を兼ねている。トランスミッションは4段から6段程度の変速段数を持つ車種が多い&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;。<br /> <br /> トランスミッションから車軸へ動力([[トルク]])を伝達する手段には、[[ローラーチェーン]]&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;、[[プロペラシャフト]](シャフトドライブ)、[[歯付ベルト]](オートマチックトランスミッションを採用するオートバイ)などが使用される。<br /> <br /> === 足回り ===<br /> [[ホイール]]は、チューブレスタイヤを使用する車種ではアルミ[[ダイカスト]]製の「キャストホイール」を採用しているモデルが多い。一方、[[リム (機械)|リム]]と[[ハブ (機械)|ハブ]]をワイヤー[[スポーク]]でつないだホイールを採用する車種も少なくない&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;。<br /> <br /> ブレーキには[[自転車]]同様の[[バンドブレーキ]]や[[リム (機械)|リム]]ブレーキも当初見られたが、自動車と同じ仕組の[[ドラムブレーキ]]がそれらに取って代わった。ドラムに対する[[ブレーキシュー]]の向きで自己[[サーボ]]効果を発揮する方向が異なるため、フロントをツーリーディング、リアをリーディング&amp;トレーリングとする組み合わせが多い。[[1970年代]]末にはスポーツ車から[[ディスクブレーキ]]が普及し初め、スポーツ車以外にも採用が広がっている。<br /> <br /> [[サスペンション (オートバイ)|サスペンション]]は、走行中に路面からの衝撃を吸収させ、車輪をつねに路面に接触させ、操縦性・安定性に寄与している&lt;ref name=&quot;hp&quot; /&gt;。前輪は[[フロントサスペンション (オートバイ)#テレスコピックフォーク|テレスコピックフォーク]]がほとんどの場合採用される。後輪は[[リヤサスペンション (オートバイ)#スイングアーム式|スイングアーム]](もしくはユニットスイングアーム)が多い。<br /> {{seealso|サスペンション (オートバイ)}}<br /> {{seealso|フロントサスペンション (オートバイ)}}<br /> {{seealso|リヤサスペンション (オートバイ)}}<br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:Yamaha YZR-M1 In-line 4-cylinder engine 2009 Tokyo Motor Show.jpg|4気筒並列エンジン周辺<br /> ファイル:Honda VFR 1200F Dual Clutch Engine.jpg|[[デュアルクラッチトランスミッション]]のカットモデル<br /> ファイル:W800 drum brake.jpg|ワイヤースポークのホイール、ドラムブレーキ、スイングアームを採用した後輪周辺<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 種類 ==<br /> 多種多様なタイプが存在するが、用途別としては、舗装路の走行に適したオンロードモデル、未舗装路の走行に適したオフロードモデル、市街地での使用を想定されたタウンユースモデル、その他の特殊なモデルなどに分類される。<br /> {{main|オートバイの種類}}<br /> <br /> == 法規 ==<br /> オートバイに関わる[[運転免許]]や交通規制などの法規則については下記の関連項目を参照されたい。<br /> *[[高速道路でのオートバイの通行条件]]<br /> *[[オートバイの二人乗り]]<br /> *[[大型自動二輪車]]、[[普通自動二輪車]]、[[小型自動二輪車]]、[[特定二輪車]]<br /> *[[原動機付自転車]]<br /> <br /> なお、オートバイは[[使用済自動車の再資源化等に関する法律]](自動車リサイクル法)の対象外であるが、2004年10月から日本メーカ4社と国外製品の主要インポータ12社が自主的なリサイクルシステムを開始している&lt;ref&gt;[https://www.jmpsa.or.jp/distribution/recycle/ 二輪車リサイクル(一般社団法人 日本二輪車普及安全協会)]&lt;/ref&gt;。(ハーレーダビッドソンジャパンのみ、この枠組みとは別に独自のリサイクルシステムを構築している&lt;ref&gt;[http://melma.com/backnumber_137272_2304890/ ハーレーダビッドソン!鉄馬マガジン 2005/9/30 No.21]&lt;/ref&gt;)<br /> <br /> == オートバイの事故 ==<br /> [[ファイル:Hofmann crash laguna.JPG|200px|サムネイル|右|オートバイで転倒すると、なすすべもなく体は地面にさらされる]]<br /> オートバイ特有の車体構造により、事故の形態や発生する傷害は独特の性質を具える。<br /> <br /> オートバイは自動車一般に比べると、乗員が車体構造で覆われておらず、接地面積が狭く制動に利用できる力が小さい。特に二輪車は静止状態では自立が困難である&lt;ref&gt;乗員が足で支える、スタンドを使用する、乗員がバランスを取る、補助輪を使うなどの方法が必要である。&lt;/ref&gt;。その他にも特有の性質により自動車一般とは異なる危険性を持っている。運転免許教習をはじめとする安全運転講習では、オートバイ特有の特性を理解して危険を自覚すれば、事故の確率を下げることができると指導されている。<br /> <br /> 乗員が車体構造によって覆われていないことは、衝突の際に乗員が直接対象物に衝突する危険性があるほか、車上から放り出された乗員が二重、三重の衝突に巻き込まれやすい。<br /> <br /> 二輪車は停車時に乗員が足で支える必要があり、停車中にバランスを崩して転倒し、事故に至る事例もある。走行中の二輪車は[[ジャイロ効果]]によって自立しているが、速度が低いときはジャイロ効果が小さく不安定なため、ふらつきによる事故が発生する事例がある。比較的軽度のスリップでバランスを崩して転倒しやすく、高い速度で走行していて転倒する場合が多いことから、事故に至った場合は最も危険な転倒である。そのため、教習や講習では滑りやすい路面状況について特に指導している。スリップしやすい路面状況は次のようなものがある。<br /> * 路肩などの砂や砂利<br /> * 板状の路上落下物<br /> * 工事現場の路面に敷かれる鉄板や鉄製のマンホール、側溝蓋、橋梁の継ぎ目(特に濡れていると極端に滑りやすい)<br /> * 未舗装道路<br /> * オイル類の飛散<br /> * 路面標示<br /> <br /> オートバイは他の交通に比べて車体が小さいことからオートバイの存在自体が見落とされやすい上、遠近感に[[錯覚]]を生じて実際よりも遠くにあると認識されたり、実際の速度より遅く感じられることが多い。[[渋滞]]の列の左側を直進するオートバイや交差点で直進中のオートバイと右折車両の衝突事故(いわゆる右直事故)の多くは相手車両の運転者がオートバイを見落したことによるものである。他にもオートバイの方が自動車よりも通行量が少ない、自動車と形状が違うなどの理由で相手車両の運転者が自動車にばかり気を取られやすくなるという理由で見落とされやすいのに加えて、特に夜間は、前照灯の照度が低い車種も多いことから、さらに見落とされやすくなる傾向にある。<br /> <br /> 一方で、自動車一般よりも天候の悪化が安全な運行に大きく影響を及ぼすことも特徴である。自動車一般は車両に[[ワイパー]]や曇り止め装置を装備しているのが通常であるが、ヘルメットシールドやゴーグルでこれらを備えた製品は稀である。加えて夜間の雨天時は、シールドなどに付いた雨粒に対向車のライトが乱反射するため、視界が極めて悪くなる。あるいは、身体が濡れたり冷えたりすることで運転者の注意力や運動能力が低下して事故の危険性を増加する。<br /> <br /> このほか、進路変更や追い越しの際のオートバイの機敏な動きを周囲の運転者が予測できないという点が事故原因の一つとして挙げられる事例や、渋滞のすり抜け中に停車車両がドアを開いて衝突する事例もある。<br /> <br /> === 事故による外傷の特徴 ===<br /> <br /> 衝突事故では乗員が投げ出されて対象物に直接衝突することが多く、[[頭部外傷]]による死亡が最も高い。ヘルメット着用が義務化されていなかった時代は、[[頭部外傷]]による死亡が6割を占め&lt;ref name=&quot;Sarkar S&quot;&gt;Sarkar S, Peek C, Kraus JF. &quot;Fatal injuries in motorcycle riders according to helmet use.&quot; &#039;&#039;J Trauma.&#039;&#039; 1995 Feb;38 (2) :242-5. PMID 7869444&lt;/ref&gt;、現在の日本を含めて義務化された国・地域でも、依然として頭部の損傷は死亡原因の4割である&lt;ref&gt;[http://www.npa.go.jp/toukei/koutuu41/20070228.pdf 平成18年中の交通事故の発生状況について ]&lt;/ref&gt;。特に初心運転者ほど頭部(顔面を含む)の損傷によって死亡する率が高い&lt;ref name=&quot;name&quot;&gt;Stella J, Cooke C, Sprivulis P. &quot;Most head injury related motorcycle crash deaths are related to poor riding practices.&quot; Emerg Med (Fremantle). 2002 Mar;14 (1) :58-61. PMID 11993836&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 次いで多いのが体幹の損傷による死亡であり、ことに[[胸部外傷]]による死亡が多い。Krausら&lt;ref name=&quot;Kraus JF&quot; &gt;Kraus JF, Peek-Asa C, Cryer HG. &quot;Incidence, severity, and patterns of intrathoracic and intra-abdominal injuries in motorcycle crashes.&quot; &#039;&#039;J Trauma.&#039;&#039; 2002 Mar;52 (3) :548-53. PMID 11901334&lt;/ref&gt;の研究によると、一本の肋骨が2箇所以上骨折すると[[フレイルチェスト]]と呼ばれる症状を起こして呼吸困難になったり、肋骨や胸骨の骨折により心停止時に有効な[[心臓マッサージ]]をすることができない場合があるほか、折れた肋骨が胸郭内臓器や腹腔内臓器を傷つけられる危険性がある。例えば、肺を傷つけると緊張性[[気胸]]や開放性気胸を起こす。あるいは、[[心臓]]や[[大動脈]]を傷つければ失血性ショックによる死亡率が非常に高くなる。また、[[肝臓]]や[[脾臓]]を傷つけた場合も緊急の開腹手術が必要な重傷となる。このことから、同研究では、胸部プロテクターの普及を図ることを推奨している。<br /> <br /> 一方、四肢の外傷だけで死に至ることは少ない&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;重篤なものとしては大腿部の動脈を損傷した場合などがある&lt;/ref&gt;が、膝や肘などは軽微な転倒でも骨折などの骨格傷害を負う場合が多い。<br /> <br /> === 日本の事故統計 ===<br /> 日本でのオートバイ利用者の増加とオートバイの性能の向上に伴い、[[1989年]]には2575人の死者が出るに及んだ。「第2次[[交通戦争]]」と言われた。社会的にもオートバイ事故への対策が注目されるようになり、様々な対策が打たれたおかげで、オートバイ事故による死亡者数は1989年以降減少し続け、[[2006年]]には1119人となった。(これは第2次[[交通戦争]]といわれた[[1989年]](2575人)の半数以下、第1次交通戦争と言われた[[1964年]](3762人)の3分の1以下である&lt;ref&gt;[http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200705/09.html 交通安全の模範例となる二輪車 - 二輪車の利用環境改善と安全走行のために | JAMAGAZINE 2007年5月号]より&lt;/ref&gt;。)<br /> <br /> === 社会的対策 ===<br /> オートバイによる事故では頭部への負傷する確率が高いことから、多くの国と地域では法規によって乗車中のヘルメット着用が義務づけられている。<br /> {{main|ヘルメット (オートバイ)}}<br /> <br /> 被視認性を改善するために、多くの国ではエンジン始動中はオートバイのヘッドライトが点灯する構造であることを法規やメーカーの自主規制によって定めている。日本においても、[[1980年代]]から前照灯の[[昼間点灯]]が推奨されるようになった。これに応えて、ヘッドライトスイッチ廃止のメーカー自主規制が1993年より始まり、1998年に[[道路運送車両法]]により法規化された。<br /> <br /> オートバイメーカーは、各社より安全なオートバイの実現を目指して開発を行っている。たとえば、[[本田技研工業]]はオートバイに[[エアバッグ]]を装備&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[2006年]]から、北米生産のアメリカンツアラー「ゴールドウィング」を皮切りに装備された。&lt;/ref&gt;し、[[ドイツ]]の[[BMW]]はオートバイに[[シートベルト]]を装備して&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[C1]]に装備して発売し、ヨーロッパの一部の国ではヘルメット着用義務の例外として扱われる車種となった。&lt;/ref&gt;、衝突時に乗員が空中にはね飛ばされることを抑止、あるいは低減できる車種を販売した。<br /> <br /> オートバイ用品の改良も行われていて、例えば、ヘルメットは事故の際に頚椎にできるだけ力をかけずに脱がせられる手段を設け&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;ヘルメットリムーバーまたエアジャッキの要領でヘルメットを頭から抜くツールも開発されており、ヘルメットリムーバーにおいてはロードレースなどの競技会で義務化されつつある。&lt;/ref&gt;、ジャケットは革ツナギのほかにも新素材によるパッド付きのものや、[[エアバッグ]]を内蔵したものが販売されている。肘、肩、膝のプロテクターは普及率が低く、胸部のプロテクターを着用しているユーザーはほとんどいなかったが、[[白バイ]]隊に配備されている物が民生発売されて認知度が上がりつつある&lt;ref name=&quot;autoby&quot;&gt;[http://www.motormagazinesha.co.jp/autoby/ 月刊オートバイ] 2008年1月号「ライダーの「胸部」保護を考える」pp.203-210{{リンク切れ|date=2017年9月}}&lt;/ref&gt;。ヨーロッパでは[[CEマーク]]を取得しないと販売できず、モーターサイクル装具の基準として肩、前腕、肘、尻、脛用プロテクターのEN1621-1:1997、脊椎プロテクター用のEN1621-2:2003がある。それぞれで衝撃吸収力が規定されていて、EN1621-1:1997の場合が衝撃を30%吸収して7割軽減し、EN1621-2:2003の場合が衝撃を64%吸収して約3分の1に軽減するLevel1、衝撃を80%吸収して約5分の1に軽減するLevel2とされている。日本ではプロテクターの販売に規格はないが、[[全国二輪車用品連合会]]が独自の安全基準を作成することを発表した。<br /> <br /> このほかにも、行政、オートバイのメーカーや業界団体、オートバイ雑誌などによってユーザーに対する啓発活動が行われている。オートバイ愛好家の団体にも、自主的なイベントなどを通じて啓発活動を行っているところがある。こういった活動には、単に「事故を起こさない」「事故にあわない」といった予防策だけではなく、救護技術の習得などの対応策も含んだ講習を行う例もある&lt;ref&gt;{{PDFlink|[http://www.motorcycleguidelines.org.uk/furniture/documents/server/FEMA%20EU%20AGENDA.PDF European Agenda for Motorcycle Safety]}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 日本脊髄基金の統計 (1990 - 1992) によると、日本の脊髄損傷事故の原因のうち、約14%がオートバイによる事故である(四輪事故は約20%)。死亡率は高くないものの、救命救急士や医師は頚椎の保護を重要視する。これは初め無症状であっても頚部を動かすことによって[[脊髄損傷]]を誘発し、重度の傷害を負ってしまうことがあるからである。<br /> <br /> &lt;gallery caption=&quot;主なオートバイ専用の装備&quot;&gt;<br /> ファイル:Arai Helmet RX-7RR4.jpg|ヘルメット<br /> ファイル:Dainese racing glove palms.jpg|グローブ<br /> ファイル:Alpinestars S-MX Motorcycle boots.jpg|ブーツ<br /> ファイル:Motorcycle kidney belt.jpg|プロテクター<br /> ファイル:Liesel 22-09-2012 ISDE Saxony Womens Team Canada 3.jpg|オフロード用の装備を身につけた女性ライダー<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> === 注釈 ===<br /> {{Reflist|group=&quot;注釈&quot;|2}}<br /> === 出典 ===<br /> {{Reflist|2}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> * {{Cite book|和書<br /> |author = 下中直人<br /> |year = 1988<br /> |title = 世界大百科事典 第4巻<br /> |publisher = [[平凡社]]<br /> |isbn = 4582022006<br /> |ref = 大百科 }}<br /> <br /> * {{Cite |和書<br /> |author = 富塚清<br /> |title = 日本のオートバイの歴史。- 二輪車メーカーの興亡の記録。<br /> |date = 2001<br /> |edition = 新訂版初<br /> |publisher = [[三樹書房]]<br /> |isbn = 9784895222686<br /> |ref = 日本のオートバイの歴史 }}<br /> <br /> * {{Cite journal|和書<br /> |date = 2002-02<br /> |title = 愛車の「絶対安心」保管術<br /> |journal = Big Machine<br /> |volume = 80<br /> |pages = P. 42-79<br /> |publisher = [[内外出版社]]<br /> |id = 雑誌07695-2<br /> |ref = BM80 }}<br /> <br /> * {{Cite book|和書<br /> |author = [[大久保力]]<br /> |year = 2008<br /> |title = 百年のマン島 - TTレースと日本人<br /> |publisher = [[三栄書房]]<br /> |isbn = 9784779604072<br /> |ref = 100TT }}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[日本におけるオートバイ]]<br /> * [[自動車]]<br /> * [[スクーター]]<br /> * [[オート三輪]]<br /> * [[トライク]]<br /> * [[特定二輪車]]<br /> * [[全地形対応車]]<br /> * [[モペッド]]<br /> * [[サイドカー]]<br /> * [[オートバイ用品]]<br /> * [[自転車]]<br /> * [[ノンシンクロトランスミッション]]<br /> * [[サスペンション]]<br /> * [[単気筒エンジン]]<br /> * [[ポケットバイク]]<br /> * [[書類チューン]]<br /> * [[モーターサイクル・ダイアリーズ]]<br /> * [[三ない運動]]<br /> * [[トレールバイク]]<br /> * [[オートバイ製造者の一覧]] - [[スクーター製造者の一覧]]<br /> * [[オートバイ用オイル]]<br /> * [[オートバイ競技]]<br /> * [[高速道路でのオートバイの通行条件]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commons|Category:Motorcycles}}<br /> {{Wiktionary|オートバイ}}<br /> * [http://www.nmca.gr.jp/ 日本二輪車協会 (NMCA)]<br /> ** [http://www.nmca.gr.jp/society/tra_east.html 東日本地域 通行規制路線一覧]<br /> ** [http://www.nmca.gr.jp/society/tra_west.html 西日本地域 通行規制路線一覧]<br /> * [http://www.fim.ch/ 国際モーターサイクリズム連盟 (FIM)]<br /> * [http://www.mfj.or.jp/ 日本モーターサイクルスポーツ協会 (MFJ)]<br /> * [http://www.jmca.gr.jp/ 全国二輪車用品連合会 (JMCA)]<br /> * [http://www.nifukyo.or.jp/ 全国二輪車安全普及協会(二普協)]<br /> * [http://www.ajac.gr.jp/ 全国オートバイ協同組合連合会]<br /> * [http://www.jarc.or.jp/motorcycle/ 自動車リサイクル促進センター 二輪車リサイクルについて]<br /> <br /> {{Normdaten}}<br /> {{オートバイの形態}}<br /> {{オートバイ部品と関連技術}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:おとはい}}<br /> [[Category:オートバイ|*]]<br /> [[Category:自動車の形態]]<br /> [[Category:道路交通]]<br /> [[Category:和製英語]]</div> 86.31.243.133 ゼビオホールディングス 2018-07-08T04:09:28Z <p>86.31.243.133: /* 輸入独占販売ブランド  */</p> <hr /> <div>{{基礎情報 会社<br /> | 社名 = ゼビオホールディングス株式会社<br /> | 英文社名 = XEBIO HOLDINGS CO., LTD.<br /> | ロゴ = [[File:XEBIO HOLDINGS CO., LTD. Logo.jpg|250px]]<br /> | 画像 = [[File:Xebio Holdings-HQ.jpeg|250px]]<br /> | 画像説明 = ゼビオホールディングス本社<br /> | 種類 = [[株式会社]]<br /> | 市場情報 = {{上場情報 | 東証1部 | 8281|1995年9月}}<br /> | 略称 = <br /> | 国籍 = {{JPN}}<br /> | 本社郵便番号 = 963-8024<br /> | 本社所在地 = [[福島県]][[郡山市]]朝日三丁目7-35&lt;br /&gt;東京オフィス&lt;br /&gt;[[東京都]][[千代田区]][[神田錦町]]3-20 錦町トラッドスクエア&lt;br /&gt;<br /> | 設立 = [[1973年]][[7月5日]]<br /> | 業種 = 6100<br /> | 統一金融機関コード = <br /> | SWIFTコード = <br /> | 法人番号 = 1380001005620<br /> | 事業内容 = グループ会社株式保有によるグループ経営企画・管理、グループ共用資産管理等<br /> | 代表者 = 諸橋友良(代表取締役社長)<br /> | 資本金 = 159億35百万円&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 発行済株式総数 = 4,791万1,000株&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 売上高 = 単体:111億43百万円&lt;br /&gt;連結:2,233億53百万円&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 営業利益 = 単体:57億50百万円&lt;br /&gt;連結:74億28百万円&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 純利益 = 単体:18億40百万円&lt;br /&gt;連結:29億91百万円&lt;br /&gt;(2017年3月期)<br /> | 純資産 = 単体:1,045億52百万円&lt;br /&gt;連結:1,167億79百万円&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 総資産 = 単体:1,063億53百万円&lt;br /&gt;連結:1,887億44百万円&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 従業員数 = 単体:11名&lt;br /&gt;連結:2,231名&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 決算期 = 3月末<br /> | 主要株主 = サンビック 17.22%&lt;br /&gt;[[諸橋近代美術館]] 9.39%&lt;br /&gt;ティー・ティー・シー 8.60%&lt;br /&gt;[[日本トラスティ・サービス信託銀行]](信託口)7.25%&lt;br /&gt;(2017年3月31日現在)<br /> | 主要子会社 = ゼビオ株式会社&lt;br /&gt;株式会社ヴィクトリア&lt;br /&gt;[[ゴルフパートナー|株式会社ゴルフパートナー]]&lt;br /&gt;クロススポーツマーケティング株式会社&lt;br /&gt;クロステックスポーツ株式会社&lt;br /&gt;ゼビオコーポレート株式会社&lt;br /&gt;<br /> | 関係する人物 = <br /> | 外部リンク = http://www.xebio.co.jp/<br /> | 特記事項 = <br /> }}<br /> {{基礎情報 会社<br /> |社名=ゼビオ株式会社<br /> |英文社名=XEBIO CO., LTD. <br /> |ロゴ=<br /> |画像=<br /> |画像説明=<br /> |種類= [[株式会社]]<br /> |機関設計=<br /> |市場情報=<br /> |略称=<br /> |国籍={{JPN}}<br /> |本社郵便番号=963-8024<br /> |本社所在地=[[福島県]][[郡山市]]朝日三丁目7-35<br /> |本店郵便番号=<br /> |本店所在地=<br /> |設立=[[2015年]]([[平成]]27年)[[4月10日]]&lt;br /&gt;(ゼビオ分割準備会社株式会社)<br /> |業種=<br /> |統一金融機関コード=<br /> |SWIFTコード=<br /> |法人番号=1380001025412<br /> |事業内容=スポーツ用品・用具、紳士・婦人・子供服の販売<br /> |代表者= 加藤智治(代表取締役社長)<br /> |資本金=1億円<br /> |発行済株式総数=<br /> |売上高=<br /> |営業利益=<br /> |経常利益=<br /> |純利益=<br /> |純資産=<br /> |総資産=<br /> |従業員数=<br /> |支店舗数=<br /> |決算期=3月31日<br /> |会計監査人=<br /> |所有者=<br /> |主要株主=ゼビオホールディングス株式会社 100%<br /> |主要部門=<br /> |主要子会社=ゼビオナビゲーターズネットワーク株式会社<br /> |関係する人物=<br /> |外部リンク=<br /> |特記事項=<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;ゼビオホールディングス株式会社&#039;&#039;&#039;({{Lang-en-short|&#039;&#039;XEBIO Holdings Co., Ltd.&#039;&#039;}})は、[[福島県]][[郡山市]]に本社を置くゼビオグループの純粋[[持株会社]]である。<br /> == 概要 ==<br /> 企業スローガンは「こころ動かすスポーツ。」。<br /> 創業者である[[諸橋廷蔵]]が[[いわき市]]に創業した紳士服店を淵源とする。業務改編を図りながら、郊外立地型のスポーツ用品店として成長。2000年代に入り同業他社を積極的に[[買収]]している。<br /> <br /> [[2015年]][[10月1日]]にゼビオ株式会社から[[持株会社]]体制へ移行し、商号を「ゼビオホールディングス株式会社」に変更した&lt;ref&gt;{{cite press |title=純粋持株会社体制への移行|author= |agency=|publisher=ゼビオホールディングス株式会社 |date=2015-10-01|url=http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&amp;sid=1288765|accessdate=2015-12-16}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{cite news |title=ゼビオ、10月めど持ち株会社体制に移行|author= |agency=|publisher=日本経済新聞 |date=2015-01-30|url=http://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ30HKK_Q5A130C1TJ1000/|accessdate=2015-12-16}}&lt;/ref&gt;。スポーツ用品等小売事業は新会社のゼビオ株式会社が吸収分割により承継している。<br /> <br /> == 沿革 ==<br /> *[[1962年]] - [[いわき市]]出身の[[諸橋廷蔵]]がいわき市で[[紳士服]]店を創業。<br /> *[[1973年]]7月 - 株式会社サンキョウ(いわき市。旧法人)の営業を譲り受けて、&#039;&#039;&#039;株式会社サンスーツ&#039;&#039;&#039;設立。<br /> *[[1979年]]8月 - 本社を郡山市に移転し、社名を株式会社サンスーツから&#039;&#039;&#039;株式会社サンキョウ&#039;&#039;&#039;に変更。<br /> *[[1980年]]3月 - 株式会社岩手サンキョウ、第一繊維株式会社(郡山市)、第一繊維株式会社(新潟市)の3社を吸収合併。<br /> *[[1986年]]8月 - 株式会社サンキョウ(郡山市)が、株式会社サンキョウ(いわき市。旧法人)を吸収合併。<br /> *[[1987年]]11月 - 社名を&#039;&#039;&#039;ゼビオ株式会社&#039;&#039;&#039;に変更。それまで個別展開していた店舗を、紳士服店(サンキョウ)は「ゼビオメンズ」、スポーツ店(トップスポーツ)は「ゼビオスポーツ」、カジュアル衣料店(エブリディ・メンズキャパ)を「ゼビー」のブランドに統一する。<br /> *[[1988年]]4月 - [[ジャスダック|JASDAQ]]にて株式を店頭公開。<br /> *[[1990年]]5月 - 東京証券取引所第2部上場。<br /> *[[1992年]]12月 - 現在の主力業態である郊外型大型複合店「スーパースポーツゼビオ」1号店を仙台市にオープン。<br /> *[[1995年]]9月 - 東京証券取引所第1部上場。<br /> *[[2002年]]3月 - 「ゼビー」ブランドを「ゼビオスポーツ」ブランドに統合。<br /> *[[2005年]]<br /> ** 4月 - スポーツ用品店「ヴィクトリア」などを展開する株式会社ヴィクトリアの全株式を取得し、完全子会社化。<br /> ** 9月 - 紳士服部門およびメディア事業を、株式会社アオキインターナショナル(現:[[AOKIホールディングス]])とその子会社・株式会社[[ヴァリック]]へ、それぞれ[[営業譲渡]]。<br /> *[[2008年]]9月 - ゴルフ用品店「[[ゴルフパートナー]]」を展開する株式会社ゴルフパートナーの子会社化を目指してTOBを実施。10月に成立し、株式95.47%を取得・連結子会社化。<br /> *[[2009年]]4月 - 株式会社ゴルフパートナーを[[株式交換]]により完全子会社化。<br /> *[[2010年]]10月 - [[日本プロサッカーリーグ|Jリーグ]]・[[東京ヴェルディ1969|東京ヴェルディ]]と複数年の包括メインスポンサー契約の締結を発表。11月からはユニホームの胸スポンサーとなった。<br /> *[[2012年]]<br /> ** 4月 - [[日本バスケットボール協会]]とのエグゼクティブパートナー契約を締結。<br /> ** 6月 - 海外1号店「スーパースポーツゼビオ上海浦東店」を[[中華人民共和国|中国]][[上海市]]にオープン。<br /> *[[2013年]]<br /> ** 3月 - 海外2号店「スーパースポーツゼビオ乙支路店」を[[大韓民国|韓国]][[ソウル特別市|ソウル市]]にオープン。<br /> ** 12月 - ゼビオが新たに設立した株式会社ネクサスが[[タケダスポーツ]]の全事業を取得。後に、ネクサスの株式はすべて株式会社ヴィクトリアに譲渡。<br /> *[[2015年]]<br /> **4月 - [[日本フットサル連盟]]・[[日本フットサルリーグ]]と包括的協賛「エグゼクティブパートナー契約」を締結&lt;ref&gt;[http://www.fleague.jp/news/?p=7432 ゼビオグループと エグゼクティブパートナー契約を締結]&lt;/ref&gt;。これによりFリーグのタイトル協賛に就任し、&#039;&#039;&#039;「SuperSports XEBIO Fリーグ」&#039;&#039;&#039;の名称を採用する。<br /> **10月 - ゼビオ株式会社が、商号を&#039;&#039;&#039;ゼビオホールディングス株式会社&#039;&#039;&#039;に変更し、持株会社へ移行。スポーツ用品等小売事業は新会社の&#039;&#039;&#039;ゼビオ株式会社&#039;&#039;&#039;へ吸収分割により承継。<br /> *[[2017年]]<br /> **5月1日 - ゼビオホールディングスが、[[ヴィクトリア]]から株式をすべて取得した上で[[ネクサス]]を吸収合併。ただし、ネクサスの店舗運営事業は、ヴィクトリアが[[吸収分割]]により承継し、ヴィクトリアの[[社内カンパニー]]として設置された、ネクサスカンパニーの事業とした。<br /> *[[2018年]]<br /> **4月 - 民事再生手続中の雑貨店チェーンを運営する株式会社[[パステル (雑貨店)|パステル]]の民事再生スポンサーとなる&lt;ref name=&quot;xebio20180420&quot;&gt;[http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&amp;sid=1573866 株式会社パステルおよび株式会社鶴和の事業再生支援に関するスポンサー契約書締結のお知らせ]ゼビオホールディングス 2018年4月20日&lt;/ref&gt;。<br /> **9月 - パステルの100%減資を実施し、第三者割当増資を行った上で、パステルを100%子会社とする予定&lt;ref name=&quot;xebio20180420&quot; /&gt;。<br /> *[[2020年]]<br /> **春 - 子会社のクロススポーツマーケティングによるアイスリンクをメインにした「八戸多目的アリーナ」(仮称)が[[八戸駅]]西口に開業予定&lt;ref&gt;{{cite news |title=ゼビオグループ、青森・八戸市に多目的アリーナ|author= |agency=|publisher=日本経済新聞|date=2017-12-19|url=https://www.nikkei.com/article/DGXMZO24773300Y7A211C1L01000/|accessdate=2018-1-3}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{cite news |title=<ゼビオ>八戸駅西地区に多目的アリーナ 20年春開業へ|author= |agency=|publisher=河北新報 |date=2017-12-19|url=http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201712/20171219_22004.html|accessdate=2018-1-3}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 店舗 ==<br /> === スーパースポーツゼビオ ===<br /> 大型総合スポーツ専門店。1,000坪クラスの店舗を中心に北海道から沖縄まで全国に約130店舗を展開。<br /> [[File:Apita,matto2.jpg|thumb|200px|スーパースポーツゼビオ フェアモール松任店]]<br /> [[File:PiaDo-TheSuperSportsXebio Hachinohe.jpg|thumb|200px|スーパースポーツゼビオ [[ピアドゥ]]八戸店]]<br /> [[File:Nagoya zero gate edited.jpg|thumb|200px|スーパースポーツゼビオ 名古屋ゼロゲート店]]<br /> <br /> === ゼビオスポーツエクスプレス ===<br /> [[駅ナカ]]や駅周辺を中心に展開する中小型スポーツ用品専門店。約300坪程度の小型店舗で郊外型店舗にはない利便性を活かした商品を、中心に扱う。<br /> <br /> ===ヴィクトリア ===<br /> 元々は、現在の親会社ゼビオスポーツと同様に全国へ店舗展開をしていた同業の競合企業であったが、2005年に買収され完全子会社化された。<br /> 子会社後は、東京神田神保町を始めとした高層ビルディング等の都市型スポーツ専門店に特化し、全国展開は、ヴィクトリアゴルフのみに縮小された。<br /> [[ファイル:Victoria Ogawamachi Head Store.jpg|thumb|200px|ヴィクトリア本店([[千代田区]])]]<br /> <br /> === ヴィクトリアゴルフ ===<br /> 子会社である株式会社ヴィクトリアが展開するゴルフ用品専門店。<br /> <br /> === ネクサス ===<br /> 地域密着型中小型スポーツ専門店。2014年4月、東北地区の「ゼビオスポーツ」業態の6店舗を、株式会社ヴィクトリアの子会社である株式会社ネクサスへ事業譲渡し「NEXAS by Takeda Sports」として新たに展開。2017年5月以降は、吸収分割により、ヴィクトリアの[[社内カンパニー]]である、ネクサスカンパニーの運営に変更。同時に、株式会社ネクサスは、ゼビオホールディングスが吸収合併(先立って、ヴィクトリアが保有する株式をゼビオホールディングスがすべて取得)し、消滅。<br /> <br /> === [[タケダスポーツ]] ===<br /> ヴィクトリア子会社(設立当時の親会社であった旧ゼビオから株式を譲受)であった株式会社ネクサスが、旧タケダスポーツの事業を取得し、東北4県を中心に展開していたスポーツ用品専門店。ネクサスの店舗と同様、2017年5月以降は、吸収分割により、ヴィクトリアの社内カンパニーである、ネクサスカンパニーの運営に変更。<br /> <br /> === エルブレス ===<br /> 子会社である株式会社ヴィクトリアが展開するアウトドア用品専門店。<br /> <br /> === [[ゴルフパートナー]] ===<br /> 子会社である株式会社ゴルフパートナーが展開するゴルフ総合ショップ。中古ゴルフクラブの販売で業界最大手。<br /> <br /> === [[ネクスト (ファッションブランド)|next]] ===<br /> 世界38ヵ国724店舗を展開するイギリス最大級のSPAブランドであるnext社と提携し、全国に13店舗を展開。<br /> <br /> == ブランド ==<br /> === プライベートブランド ===<br /> *XERES - スポーツ用品全般に渡って展開。[[アルペン (企業)|アルペン]]でいう[[IGNIO]]に相当する。<br /> *CSB- スノーボード(廉価版)。<br /> *Swivel - スノーボード、女性用のギア、ウェアブランド。プロモーションにモデルの[[ローラ (モデル)|石田ニコル]]を起用している。<br /> *HEAT-X(ヒートクロス) - ゼビオ独自に開発した吸湿発熱素材。<br /> *[[w:Next plc|Next]] (ネクスト)- イギリスのファッションブランド<br /> <br /> === 輸入独占販売ブランド ===<br /> *[[w:Sims Snowboards|SIMS スノーボード]] - [[スノーボード]]老舗ブランド。日本ではゼビオが独占販売権を持つ。<br /> <br /> == グループ会社 ==<br /> 太字は中核子会社。<br /> === スポーツリテール部門 ===<br /> * &#039;&#039;&#039;ゼビオ株式会社&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[http://www.supersports.co.jp/ ゼビオ株式会社 ホームページ]&lt;/ref&gt;<br /> ** ゼビオナビゲーターズネットワーク株式会社<br /> * &#039;&#039;&#039;株式会社ヴィクトリア&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[http://www.victoria.co.jp/ 株式会社ヴィクトリア ホームページ]&lt;/ref&gt;<br /> **株式会社ネクサス - [[タケダスポーツ]]及びその後開始したネクサスの店舗を運営。2017年5月にゼビオホールディングスに吸収合併され解散。事業は、吸収分割により、ヴィクトリアが承継し、消滅(同社ネクサスカンパニーの事業とした)。<br /> * &#039;&#039;&#039;[[ゴルフパートナー|株式会社ゴルフパートナー]]&#039;&#039;&#039;<br /> <br /> === マーケティング部門 ===<br /> * &#039;&#039;&#039;クロススポーツマーケティング株式会社&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[http://www.xsmktg.com/ クロススポーツマーケティング株式会社 ホームページ]&lt;/ref&gt;<br /> **クロスプラネット株式会社<br /> **ゼビオカード株式会社<br /> **東北アイスホッケークラブ株式会社([[東北フリーブレイズ]]の運営会社)<br /> <br /> === R&amp;D部門 ===<br /> * &#039;&#039;&#039;クロステックスポーツ株式会社&#039;&#039;&#039;<br /> <br /> === コーポレート部門 ===<br /> * &#039;&#039;&#039;ゼビオコーポレート株式会社&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[https://www.xebio-xbs.jp/ ゼビオコーポレート株式会社 ホームページ]&lt;/ref&gt;<br /> **ゼビオインシュアランスサービス株式会社<br /> <br /> ===海外子会社===<br /> * 賽標(成都)体育用品有限公司<br /> * 賽標(中国)体育用品有限公司<br /> * 株式会社ゼビオコリア<br /> *Leonian Singapore PTE.LTD.<br /> <br /> === その他 ===<br /> * 国土観光株式会社(清稜山倶楽部等の運営)<br /> <br /> == 売却した事業 ==<br /> *IT事業子会社であったプラスタス(現・SBIシステムズ)は[[2006年]]5月に売却。<br /> *創業以来手がけてきた紳士服量販店業態「ゼビオメンズ」とメディア事業([[インターネットカフェ]]など)を、[[2005年]]9月1日をもってアオキインターナショナル(現:[[AOKIホールディングス]])に売却した。<br /> <br /> == ゼビオアリーナ仙台 ==<br /> [[File:Xebio arena sendai 20121005.jpg|thumb|200px|ゼビオアリーナ仙台]]<br /> {{main|ゼビオアリーナ仙台}}<br /> [[ゼビオアリーナ仙台]]は、[[仙台市]][[太白区]]の再開発地区「[[あすと長町]]」に整備された同社が運営する大型複合スポーツ施設である。[[2012年]](平成24年)10月5日に開業し、プロバスケットボール・[[仙台89ERS]]のホームゲームを始めとした各種イベントで使用される&lt;ref&gt;[http://www.kahoku.co.jp/news/2010/10/20101013t11036.htm あすと長町に“ゼビオアリーナ”建設 89ERS本拠地に] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20101014132416/http://www.kahoku.co.jp/news/2010/10/20101013t11036.htm |date=2010年10月14日 }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == イメージキャラクター ==<br /> *[[北大路欣也]] - 旧社名時代にイメージキャラクターを務めた。<br /> *[[山岸舞彩]] - テレビキャスター・タレント。イメージキャラクターを務めた。<br /> *[[王貞治]] - ヴィクトリアのイメージキャラクターを務めた。<br /> <br /> == 提供番組 ==<br /> *[[スーパーフライデー オールジャパンベスト20]] - かつて、ヴィクトリアがスポンサーだったラジオ番組。<br /> *[[SPORTS X]] - [[BS朝日]]で放送される同社一社提供番組。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> *[[諸橋近代美術館]] - 諸橋廷蔵の美術品コレクションをもとに開設。美術館を運営する[[財団法人]]はゼビオ株を9.89%保有する。<br /> *[[東北地方太平洋沖地震]] - 地震の被災者向けに防寒具などを提供&lt;ref&gt;[https://web.archive.org/web/20110314211556/http://www.asahi.com/business/update/0313/TKY201103130150.html スポーツ店「ゼビオ」、宮城の3店で防寒具など提供へ] 朝日新聞 2011年3月13日&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> *[http://www1.xebio.co.jp/ ゼビオホールディングス株式会社]<br /> <br /> {{Company-stub}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:せひおほるていんくす}}<br /> [[Category:日本のスポーツ用品店]]<br /> [[Category:郡山市の企業]]<br /> [[Category:東証一部上場企業]]<br /> [[Category:1988年上場の企業]]<br /> [[Category:日本の服飾関連企業]]<br /> [[Category:1973年設立の企業]]</div> 86.31.243.133
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