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miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja]
2024-05-18T00:20:03Z
利用者の投稿記録
MediaWiki 1.31.0
池波正太郎
2018-05-26T12:40:16Z
<p>240F:8:BA89:1:D861:A9A:80E3:E669: /* 剣客商売・仕掛人 */</p>
<hr />
<div>{{Infobox 作家<br />
| name = 池波 正太郎<br />（いけなみ しょうたろう）<br />
| image = Ikenami Shotaro.jpg<br />
| caption = <small>婦人生活社『婦人生活』3月号(1961)より</small><br />
| birth_date = [[1923年]][[1月25日]]<br />
| birth_place = {{JPN}} [[東京府]][[東京市]][[浅草区]]<br />
| death_date = {{死亡年月日と没年齢|1923|1|25|1990|5|3}}<br />
| death_place = {{JPN}} [[東京都]][[千代田区]][[神田和泉町]]<br />
| occupation = [[小説家]]<br />
| nationality = {{JPN}}<br />
| alma_mater = 下谷西町小学校卒業<br />
| period = <br />
| genre = [[時代小説]]・[[歴史小説]]<br />
| subject = <br />
| movement = <br />
| notable_works = 『錯乱』<br />『[[鬼平犯科帳]]』<br />『[[剣客商売]]』<br />『[[仕掛人・藤枝梅安]]』<br />
| awards = [[直木三十五賞]]（1957年）<br />[[吉川英治文学賞]]（1977年）<br />[[紫綬褒章]]（1986年）<br />[[菊池寛賞]]（1988年）<br />
| debut_works = <br />
| website = [http://ikenami.info/ 池波正太郎公式サイト]<br /><br />
[https://www.facebook.com/ikenami.shotaro 池波正太郎公式facebook]<br />
}}<br />
'''池波 正太郎'''（いけなみ しょうたろう、[[1923年]]（大正12年）[[1月25日]] - [[1990年]]（平成2年）[[5月3日]]）は、[[戦後]]を代表する[[時代小説]]・[[歴史小説]][[小説家|作家]]。『[[鬼平犯科帳]]』『[[剣客商売]]』『[[仕掛人・藤枝梅安]]』『[[真田太平記]]』など、[[戦国時代 (日本)|戦国]]・[[江戸時代]]を舞台にした[[時代小説]]を次々に発表する傍ら、[[美食家]]・[[映画評論家]]としても著名であった。<br />
<br />
== 略歴 ==<br />
===生い立ち===<br />
[[1923年]]（[[大正]]12年）[[1月25日]]、[[東京市]][[浅草区]]聖天町（現在の[[東京都]][[台東区]]浅草7丁目）に生れる。父・富治郎は[[日本橋 (東京都中央区)|日本橋]]の錦糸[[問屋]]に勤める通い[[番頭]]、母・鈴は[[浅草]]の錺職・今井教三の長女で、正太郎は長男であった。この年、[[関東大震災]]が起こり、両親とともに[[埼玉県]]浦和に引越し、6歳（[[1929年]]）まで同地で過ごす。やがて、両親は東京に転居。正太郎は[[台東区立根岸小学校|根岸小学校]]に入学する。商売の思わしくなかった富治郎は近親の出資によって[[下谷]]上根岸で撞球場を開業するも、両親不和のためこの年に離婚した。<br />
<br />
正太郎は母に引き取られて浅草[[永住町]]の祖父の家に移り、学校は下谷の西町小学校に転入した。祖父・今井教三は[[御家人]]の家に[[養子縁組|養子]]入りした職人気質・江戸っ子気質の人物で、忙しい母親に代わって正太郎をかわいがった。この時期、母は働きながら今井家の家計を支え、一時正太郎を預けたまま再婚をしたが、不縁となり、実家に戻った。この二度目の結婚によって、正太郎には異父弟が一人できた。小学校時代の正太郎は図画を好んで将来は[[鏑木清方]]の弟子となることを夢見る一方、[[チャンバラ]]ものの[[映画]]と少年向け[[小説]]を大いに好み、小遣い銭で買い食いを楽しんでいた。<br />
<br />
[[1935年]]（[[昭和]]10年）、西町小学校を卒業した。担任の教師は進学を勧めたが、家庭の事情により奉公に出た。親戚の伝手によって最初[[株式]]現物取引店・田崎商店に出るが、半年あまりでペンキ屋に奉公を変わり、さらにそこも退いて株式仲買店・松島商店に入った。以後、[[1942年]]（昭和17年）に国民勤労訓練所に入所するまで、同店で過ごした。[[チップ (サービス)|チップ]]や小遣い銭を元手に内緒の相場に手を出し月給を上回る収入を得ていた。兜町時代の正太郎はこれを「軍資金」として読書、映画、観劇にはげみ、登山や旅行を楽しみ、剣術道場にも足を運ぶ一方、諸方を食べ歩き、[[吉原 (東京都)|吉原]]で遊蕩にふけるなどした。特にこの時期、読書・映画への興味が深まったことはもとより、[[歌舞伎]]・[[新国劇]]・[[新劇]]などの舞台を盛んに見物し、歌舞伎への理解を深めるために[[長唄]]を習うまでした。<br />
<br />
===終戦まで===<br />
[[1941年]]（昭和16年）、[[太平洋戦争]]が開戦したが、その翌年には松島商店を退職し、国民勤労訓練所に入所。同年のうちに[[芝浦]]・[[KYB|萱場製作所]]に配属され、ここで[[旋盤]]機械工としての技術を学んだ。所長の意向ではじめ経理を担当する予定であったものが、池波本人のたっての望みで現場担当となり、上司の丁寧な指導もあって数箇月のうちにこの技術に習熟した。この頃には「[[婦人画報]]」の朗読文学欄に[[スケッチ]]を投稿するなどした。そのうち「休日」で選外佳作（1943年5月号）、「兄の帰還」で入選（同7月号）、「駆足」で佳作入選（同11月号）、「雪」で選外佳作（同12月号）。「兄の帰還」で賞金50円を稼ぎ、これが正太郎にとってはじめての原稿収入となった。<br />
<br />
[[1943年]]（昭和18年）の冬には[[岐阜県|岐阜]][[太田]]の工場に転勤となり、当地で旋盤工の教育係を兼ねた。翌年[[元日]]には[[名古屋市|名古屋]]の製鋼所に徴用されていた父と久しぶりに再会。休日には[[中部地方]]の山をめぐり、[[東京都|東京]]に足を伸ばして歌舞伎を見物したが、前年、成年に達した正太郎のもとにもついに[[召集令状]]がもたらされ、工場を退職。4月、横須賀[[海兵団]]に入団。間もなく武山海兵団内[[自動車]]講習所に入所。しかし、教官の暴力的な教えかたや物資横流しに反感を持ち、ことあるごとに反抗的な態度を取り、繰返し制裁を受け、同所を修了しないまま退所。[[磯子区|磯子]]の[[横浜海軍航空隊|八〇一空]]に転属となり、通信任務（電話[[交換手]]）を担当。翌[[1945年]]（昭和20年）[[3月10日]]には[[東京大空襲]]のため永住町の家が焼けた。その後、[[水兵長]]に進級し、[[米子市|米子]]の[[美保飛行場|美保航空基地]]に転属。同地で電話交換室の室長となった。戦況が悪化し、全国的に[[空襲]]の危機にさらされるなか、米子では比較的平穏な日々がつづき、この時期、正太郎は余暇に[[俳句]]や[[短歌]]を作ることに熱中した。[[8月15日]]、敗戦。[[二等兵曹]]に進級。残務処理を終えて[[8月24日]]に東京に戻る。<br />
<br />
===劇作家として===<br />
帰京直後の1945年10月に[[帝国劇場]]で[[尾上菊五郎 (6代目)|六代目尾上菊五郎]]の『[[銀座復興]]』を見物した。[[1946年]]（昭和21年）、[[東京都]]職員となり[[下谷区]]役所に勤務したが、仕事は学生[[アルバイト]]とともに各所に[[DDT]]を撒布してまわることだった。すでに空襲によって家を失っていたうえに、借家の家主が[[疎開]]先から帰ってきたため、役所内に寝泊りして作業に没頭する一方、この年に創設された[[読売新聞]]演劇文化賞に向けて、[[戯曲]]「雪晴れ」を執筆。同作品は入選第四位となり、[[新協劇団]]で上演された。その後も区役所勤務をつづけながら、翌年「南風の吹く窓」で同賞佳作入選を果たした。<br />
<br />
[[1948年]]（昭和23年）には習作を手に初めて[[長谷川伸]]を訪問。翌年より本格的に劇作を師事し、門下の批評会「二十六日会」にも参加した。この前後の習作に『牡丹軒』『手』『蛾』など。『手』は新国劇での上演が検討された。[[1950年]]（昭和25年）、片岡豊子と結婚し、借家して所帯を持ったが、間もなく申しこんでいた住宅抽選に当選し、新国劇で上演された『鈍牛』の上演料などで新居を建てた。以後、座付作者といわれるほどに新国劇と関係を深めた正太郎は、[[辰巳柳太郎]]・[[島田正吾]]らに『檻の中』（[[1952年]]）、『[[渡辺崋山|渡辺華山]]』（[[1953年]]）などを提供する一方で、長谷川の強い勧めによって[[小説]]でも、[[新鷹会]]の雑誌「大衆文芸」に『厨房にて』（[[1954年]]）などの作品を発表した。<br />
<br />
===小説家へ===<br />
[[1955年]]（昭和30年）1月、劇作における代表作のひとつ『[[名寄岩]]』が上演され、自ら[[演出]]をも行った。これによりようやく文筆によって立つ自信を得て都職員を退職（昇進を断り、外回りの職に徹しており、この当時は[[目黒 (東京都)|目黒]]税務事務所で税金の[[集金]]を行っていた）。翌年には『[[牧野富太郎]]』、[[井上靖]]原作の『[[風林火山 (小説)|風林火山]]』『黒雲谷』『賊将』など、新国劇で作品を次々と上演する一方、「大衆文芸」誌に定期的に小説を寄せつづけた。初期には現代ものの作品が多かったが、[[1956年]]11月・12月号に分載した『恩田木工（真田騒動）』によって、[[歴史小説]]・[[時代小説]]を執筆活動の中心に据えるようになった。『恩田木工』は翌年、56年下期の[[直木賞]]候補となるものの落選。以降劇作と平行して着実に小説の執筆をつづけ、[[1959年]]（昭和34年）9月には処女作品集『信濃大名記』を光書房から上梓する。この間『眼』（57年上期）、『信濃大名記』（同下期）、『応仁の乱』（58年下期）、『秘図』（59年上期）で計5回直木賞候補となるも、選考委員であった[[海音寺潮五郎]]の酷評もあり受賞には至らなかった。私生活では[[1958年]]（昭和33年）暮れ、出征直前に名古屋で会って以来音信不通になっていた父と久々の再会を果たした。正太郎は母とともに同居することを勧めたが、聞き入れられることはなかった。<br />
<br />
[[1960年]]（昭和35年）、「[[オール讀物]]」6月号に発表した『錯乱』によって直木賞（上期）を受賞した。長谷川はわがことのように喜び、正太郎も年少の頃からの愛読者であった[[大佛次郎]]から賞を手渡された。受賞後数年のうちに『清水一角』『加賀騒動』などの脚本を書くほか、『北海の男』（「オール讀物」60年10月号）、『鬼坊主の女』（「週刊大衆」同年[[11月7日]]号）、『卜伝最後の旅』（「別冊小説新潮」61年1月号）、『色』（「オール讀物」同年8月号）、『火消しの殿』（「別冊小説新潮」62年1月号）、『人斬り半次郎』（「アサヒ芸能」同年[[10月28日]]号～64年[[1月26日]]号）、『あばた又十郎』（「推理ストリー」63年1月号）、『さむらいの巣』（「文芸朝日」同年6月号）、『幕末新撰組』（「地上」同年1月号～64年3月号）、『幕末遊撃隊』（「週刊読売」同年[[8月4日]]号～[[12月29日]]号）など初期の代表作となる小説を次々と発表し、このうち『色』は『維新の篝火』（[[1961年]]）の題名で映画化された。一方で劇作家としては[[1963年]]（昭和38年）に新国劇のために[[子母沢寛]]原作『おとこ鷹』の脚色を行ったのち、しばらく演劇界・新国劇との関係を断ち、小説に専念するようになった。新国劇のありかたへの疑問や正太郎の一徹さからくる周囲との軋轢が原因であった。同年[[6月11日]]、長谷川伸が没したが、同時にこれを契機として二十六日会・新鷹会などを脱会。以後はいかなる団体にも属さず執筆をつづけた。<br />
<br />
===鬼平犯科帳===<br />
四十代に入った正太郎は、『江戸怪盗記』（「[[週刊新潮]]」64年[[1月6日]]号）、『おせん』（「小説現代」同年7月号）、『堀部安兵衛』（「[[中国新聞]]」同年[[5月14日]]～66年[[5月24日]]）、『出刃打お玉』（「小説現代」65年3月号）、『同門の宴』（「オール讀物」同年9月号）、『あほうがらす』（「小説新潮」67年7月号）など従来からの[[歴史小説]]に加えて[[江戸]]の市井に題材を採った[[時代小説]]作品を多く手がけるようになったが、なかでも[[1967年]]（昭和42年）12月の「オール讀物」に発表した『浅草御厩河岸』は読者から高い評価を受け、次号以降断続的にシリーズとして連載が開始された。のちに代表作の一つとなった『[[鬼平犯科帳]]』の第一作である。[[寛政重修諸家譜]]のなかで出会った[[長谷川宣以|長谷川平蔵]]という人物につよい興味を持っていたが、旧知の[[松本白鸚 (初代)|八代目松本幸四郎]]をモデルに、世の善悪に通じ、強烈な[[リーダーシップ]]と情愛を兼備えた平蔵を描出するとともに、[[火付盗賊改方]]と盗賊たちの相克を通して「よいことをしながらわるいことをする」人間の矛盾を描き、[[悪漢小説]]として読者の広範な支持を受けた。同時期の歴史小説に『さむらい劇場』（「週刊サンケイ」66年[[8月22日]]号～67年[[7月17日]]号）、『上泉伊勢守（剣の天地）』（「週刊朝日」67年[[4月28日]]号～[[6月16日]]号）、『蝶の戦記』（「[[信濃毎日新聞]]」ほか同年[[4月30日]]～68年[[3月31日]]）、『近藤勇自書』（「新評」同年10月号～69年3月号）などが挙げられている。昼に起き夜中に執筆する生活習慣は相変わらずであったが、元来速筆家で仕事の合間に取材旅行を含めて旺盛に旅行し、映画・演劇鑑賞も盛んに行っていた。<br />
<br />
『鬼平』連載開始の翌[[1968年]]（昭和43年）には担当編集者の求めにより自伝的随筆『青春忘れもの』（「小説新潮」68年1月号～12月号）を執筆。旧友「井上留吉」という架空の人物を登場させたが、観劇・読書・旅行・食べ歩きを楽しんだ青春時代の思い出を戦前の兜町を舞台として描いたこの作品は読者から強い支持を受けた。翌[[1969年]]（昭和44年）には[[テレビ朝日|NETテレビ]]で『鬼平犯科帳』が連続ドラマ化され、さらに[[1971年]]（昭和46年）には同シリーズ中『狐火』を舞台化。各・主演は八代目幸四郎で、特にテレビ版は時代ものの作品として高い評価を受け、以後の評価を不動のものとした。『鬼平』の連載は「オール讀物」誌上にあって依然好調であり、1968年に[[単行本]]第一巻が刊行されて後、『兇剣』（69年）、『血闘』（70年）、『狐火』（71年）、『流星』（72年）と年一冊のペースで新作が世に送り出された。江戸の市井を舞台とした作品でも、[[幡随院長兵衛]]を描いた『侠客』（「サンケイスポーツ」68年[[10月28日]]～69年[[9月5日]]）、[[忠臣蔵]]に取材した『編笠十兵衛』（「週刊新潮」69年[[5月31日]]号～70年[[5月16日]]号）、[[大石良雄|大石内蔵助]]を主人公とした『おれの足音』（「東京新聞」ほか70年[[3月20日]]～71年[[6月17日]]）などの作品が発表された。<br />
<br />
===剣客商売・仕掛人===<br />
[[1972年]]（昭和47年）には「小説新潮」1月号に「[[剣客商売]]」を発表した。[[京都]]の[[古書店]]で偶然見かけた[[歌舞伎役者]]・[[中村又五郎 (2代目)|二代目中村又五郎]]をモデルに、孫のような少女と夫婦になって隠棲する老剣客・秋山小兵衛を描き出し、朴訥誠実で世に疎い小兵衛の長男・大治郎、[[田沼意次]]の娘である女剣客・佐々木三冬といった人物を周囲に配して、江戸市井に起こる事件を解決していく同シリーズも人気を博した。同年「小説現代」3月号に『[[仕掛人・藤枝梅安]]』シリーズ第1作となる『おんなごろし』を発表。同誌6月号には第二作『殺しの四人』が掲載され、この作品は年末に小説現代読者賞を受賞。仕掛人という言葉は流行語となり、[[朝日放送]]で『[[必殺仕掛人]]』として連続ドラマ化された。翌[[1973年]]には『鬼平犯科帳』を「オール讀物」1月号～12月号に、『剣客商売』を「小説新潮」1月号～12月号に、『仕掛人』を『小説現代』2、7、9、10月号に同時並行で連載した。その一方で『[[雲霧仁左衛門#池波正太郎の小説作品|雲霧仁左衛門]]』（「週刊新潮」72年[[8月26日]]号～74年[[4月4日]]号）、『剣の天地』（「東京タイムズ」ほか73年[[5月15日]]～74年[[3月30日]]）といった小説作品や、随筆『食事の情景』（「週刊朝日」72年[[1月7日]]号～73年[[7月27日]]号）なども執筆された。また、73年には「池波正太郎自選傑作集」全五巻を立風書房から刊行。仕掛人ものの『春雪仕掛針』がふたたび小説現代読者賞を受賞し、四月から『剣客商売』がテレビドラマ化。<br />
<br />
[[1974年]]（昭和49年）、「[[週刊朝日]]」誌上の『[[真田太平記]]』（[[1月4日]]号～80年[[12月15日]]号）が加わり、同年にはこのほか『男振』（「太陽」7月号～77年9月号）の執筆もはじまり、2月には『必殺仕掛人』が映画化、11月には『秋風三国峠』が新国劇で上演された。[[1975年]]（昭和50年）、小説の発表は「鬼平」「剣客」「梅安」「真田」の四種のみとなったが、『梅安最合傘』で三たび小説現代読者賞受賞。劇作においても、新国劇のほかに、[[歌舞伎]]にも脚本を提供するようになり、原作・脚本両方を含め、『出刃打お玉』（2月[[歌舞伎座]]）、『剣客商売』（6月[[帝国劇場]]）、『必殺仕掛人』（9月[[明治座]]）『手越の平八』（11月明治座）の五つの舞台に係わり、翌[[1976年]]にはさらに『黒雲峠』（4月）、『江戸女草紙・出刃打お玉』（5月）、『侠客幡随院長兵衛』（10月）を上演。このうち『黒雲峠』と『江戸女草紙』では[[演出]]も担当した。<br />
<br />
===三大シリーズとともに===<br />
一連の舞台のなかで1975年の『出刃打お玉』『剣客商売』などで中村又五郎とともに仕事をし、親交を深めたが、[[1976年]]（昭和51年）より『又五郎の春秋』（「[[中央公論]]」7月号～77年6月号）を連載した。同年にはこのほか『散歩のとき何か食べたくなって』（「太陽」1月号～77年6月号）、『おとこの秘図』（「週刊新潮」1月号～77年[[5月12日]]号）および三大シリーズの諸篇を発表。[[1977年]]（昭和52年）にはさらに新連載『忍びの旗』（「読売新聞」夕刊[[11月26日]]～78年[[8月22日]]）が始まった。同年、「鬼平犯科帳」「剣客商売」「仕掛人・藤枝梅安」を中心とした作家活動によって、第11回[[吉川英治文学賞]]受賞。『市松小僧の女』（2月）、『真田太平記』（11月）が舞台化され、[[日本放送協会|NHK]]「この人と語ろう」に出演し、映画『[[トップ・ハット]]』の曲『ピコリーノ』の演奏をリクエストした。またこの年の初夏、初めて[[フランス]]を中心とする[[ヨーロッパ]]に旅行した。<br />
<br />
[[1978年]]（昭和53年）、「鬼平」「剣客」のほか、『旅路』（「サンケイ新聞」[[5月13日]]～79年[[5月7日]]）の連載を開始する一方、『あいびきの女』（2月歌舞伎座）、『狐火』（11月明治座）で脚本と演出を担当。また前年の『市松小僧の女』が高い評価を受け、第3回[[大谷竹次郎]]賞を受賞。7月には『雲霧仁左衛門』が映画化された。この年、「池波正太郎短篇小説全集」全10巻・別1巻が立風書房より刊行された。翌[[1979年]]（昭和54年）には三大シリーズの執筆に専念し、以前からの連載のほかは、『日曜日の万年筆』（「[[毎日新聞]]」[[2月4日]]～80年[[1月27日]]）、『よい匂いのする一夜』（「太陽」7月号～81年5月号）のエッセイ二作が発表されたのみであった。この年の秋にはふたたびヨーロッパに旅行した。[[1980年]]（昭和55年）、この年も「鬼平」「剣客」のほか『味の歳時記』（「[[芸術新潮]]」1月号～12月号）を連載した。なお同年には『真田太平記』が完結。82年までにすべてが単行本化した。初夏には三たびヨーロッパを旅行。[[1981年]]（昭和56年）、『黒白』（「週刊新潮」[[4月23日]]号～82年[[11月4日]]号）を発表。さらにエッセイ『むかしの味』（「小説新潮」1月号～82年12月号）の連載のほか、書き下ろしとして『男の作法』（ごま書房）、『田園の微風』（講談社）を上梓した。このころよりヨーロッパ旅行を基としたエッセイも多数発表され、[[1982年]]（昭和57年）にはフランスを舞台とした小説『ドンレミイの雨』（「小説新潮」9月号）を発表した。また同年には『新潮45＋』に「新潮45＋封切館」の連載（5月号～83年4月号）を持った。初夏には四たびヨーロッパ旅行に赴いた。[[1983年]]（昭和58年）、『鬼平』『剣客』『梅安』に加え、『雲ながれゆく』（「週刊文春」[[1月6日]]号～8月18・25日合併号）、『食卓のつぶやき』（「週刊朝日」10月14日号～84年[[7月20日]]号）を発表した。<br />
<br />
===晩年===<br />
[[1984年]]（昭和59年）には「鬼平」「剣客」のほか『乳房』（「週刊文春」[[1月5日]]号～[[7月26日]]号）を新連載。秋には五度目のヨーロッパ旅行を行う。翌[[1985年]]（昭和60年）には『まんぞくまんぞく』（「週刊新潮」[[5月30日]]号～[[11月28日]]号）と「秘伝の声」（「サンケイ新聞」[[8月19日]]～86年[[4月30日]]）を発表。また『池波正太郎のパレット遊び』と題して小画集を[[角川書店]]から刊行した。同年、[[紫綬褒章]]受章。「鬼平」「剣客」「梅安」を平行して連載。さらに『秘密』（「週刊文春」[[2月6日]]号～[[9月11日]]号）を執筆し、3月の新国劇公演で自作の『黒雲峠』と長谷川伸の原作をもとに脚色した『夜もすがら検校』の演出として参加。新国劇は翌年解散し、池波ゆかりの同劇団が彼の脚本で公演を行うのはこれが最後となった。[[1987年]]（昭和62年）、三大シリーズを「剣客」一本にしぼり、「波」に『原っぱ』を連載した（1月号～88年2月号）。同年1月、[[西武百貨店]][[池袋]]本店にて「池波正太郎展」開催。[[1988年]]、この年はまとまった仕事（以前からの連載を除いて）として『江戸切絵図散歩』（「小説新潮」1月号～12月号）のみにとどめ、5月にフランス、9月に[[ドイツ]]・[[フランス]]・[[イタリア]]へ旅行したが、これが最後の海外旅行となった。この年12月、「大衆文学の真髄である新しいヒーローを創出し、現代の男の生き方を時代小説の中に活写、読者の圧倒的支持を得た」として第36回[[菊池寛賞]]受賞。<br />
<br />
[[1989年]]（昭和64年）1月7日に[[昭和天皇]]が崩御し、[[平成]]と改元。正太郎も前年末から体調は芳しくなかったが、回復を待って『剣客商売 浮沈』（「週刊新潮」2月号～7月号）、『仕掛人・藤枝梅安 梅安冬時雨』（「小説現代」12月号～）、『鬼平犯科帳 誘拐』（「オール讀物」12月号～）の連載を開始した。5月には[[銀座]][[和光 (商業施設)|和光]]で個展「池波正太郎絵筆の楽しみ展」が開催された。明けて[[1990年]]（平成2年）、[[中村吉右衛門 (2代目)|二代目中村吉右衛門]]主演の[[テレビドラマ]]『鬼平犯科帳』が好評を博し、2月には吉右衛門主演の『狐火』が[[歌舞伎座]]で上演されるが、正太郎の体調は依然芳しくなかった。3月、[[白血病|急性白血病]]で[[三井記念病院]]に緊急入院、5月3日に同病院にて逝去した。67歳であった。連載中の『仕掛人・藤枝梅安 梅安冬時雨』と『鬼平犯科帳 誘拐』は同年4月号分で未完中絶となった。[[5月6日]]、千日谷会堂にて[[葬儀]]及び[[告別式]]。[[山口瞳]]が[[弔辞]]を読んだ。[[法名 (浄土真宗)|法名]]は「華文院釈正業」。[[浅草]]西光寺（[[真宗大谷派]]）に葬られた。没後、[[勲三等]][[瑞宝章]]受章。<br />
<br />
[[1998年]]（平成10年）11月、[[長野県]][[上田市]]に「池波正太郎真田太平記館」が開館した。<br />
<br />
== 受賞歴 ==<br />
* 1955年（昭和30年） 『太鼓』で第2回[[新鷹会賞]]奨励賞<br />
* 1957年（昭和32年） 「錯乱」で第43回[[直木賞]]<br />
* 1972年（昭和47年） 『殺しの四人』で第5回[[小説現代ゴールデン読者賞]]<br />
* 1973年（昭和48年） 『仕掛針』で第7回小説現代ゴールデン読者賞<br />
* 1977年（昭和52年）<br />
**「市松小僧の女」で第6回[[大谷竹次郎賞]]<br />
**『池波正太郎作品集』で第11回[[吉川英治文学賞]]<br />
* 1986年（昭和61年） [[紫綬褒章]]<br />
* 1988年（昭和63年） 第36回[[菊池寛賞]]<br />
<br />
== 池波正太郎を取り上げた番組 ==<br />
* グルメに関してのエッセーは[[NHKラジオ第1放送]]「[[ラジオ深夜便]]」の[[ラジオ深夜便のコーナー一覧#アンカーコーナー|アンカーコーナー]]「味なサウンド」（朗読・司会:立子山博恒アナウンサー）として[[1997年]]ごろに放送された他、[[ニッポン放送]]と[[ABCラジオ]]で[[2006年]][[10月7日]]より[[2007年]][[3月]]と、[[2007年]][[10月]]から放送（2007年10月からはLFのみ）の「[[味な歳時記 池波正太郎その世界]]」（朗読・パーソナリティー:[[栗村智]]アナウンサー）で取り上げられた。<br />
* 『[[うまいが一番]]』（フジテレビ）という池波作品の料理シーンを取りあげる[[ミニ番組]]も制作されている。<br />
* 池波の生涯を取りあげた番組としては、『[[知ってるつもり?!]]』（日本テレビ）や『[[ワーズワースの庭で]]』（フジテレビ）などがある。<br />
<!--<br />
==作品における差別表現問題==<br />
『鬼平犯科帳』には「唖」（おし）や「跛」（びっこ）などの表現が登場し、[[部落解放同盟]]肝煎りの「[[出版・人権差別問題懇談会]]」から問題にされたことがあるが、全24巻の[[文春文庫]]版『鬼平犯科帳』では表現の削除が一切おこなわれていない<ref name="江上">[[山中央|江上茂]]『差別用語を見直す』p.131-137</ref>。ただしNET（テレビ朝日）系のテレビドラマ版『鬼平犯科帳』の再放送では、部落解放同盟や障害者団体「大阪精神障害者家族連合会」（大家連）による糾弾を恐れて徹底的な検証が行われ、劇中の「人非人」「びっこ」「非人」「キチガイ」「メクラ」などの音声が全て削除された<ref name="江上" />。{{see also|部落解放同盟|精神障害者家族会}}<br />
--><br />
== 池波正太郎記念文庫 ==<br />
* 池波正太郎の死後、[[2001年]]（平成13年）[[9月26日]]に台東区生涯学習センター1階台東区立中央図書館内に池波正太郎記念文庫が開設された。<br />
<br />
== 主要作品リスト ==<br />
=== 小説・歴史もの ===<br />
*『信濃大名記』光書房 1959<br />
*『竜尾の剣』東方社 1960<br />
*『錯乱』文藝春秋新社 1960 のち春陽文庫<br />
*『[[応仁の乱]]』東方社 1960<br />
*『真田騒動 [[恩田木工]]』東方社 1960 のち新潮文庫<br />
*『眼(め)』東方社 1961<br />
*『夜の戦士』東方社 1963<br />
*『[[桐野利秋|人斬り半次郎]]』東方社 1963 「人斬り半次郎 幕末編」角川文庫、新潮文庫<br />
**『人斬り半次郎 賊将編』学習研究社 1970 のち角川文庫、新潮文庫<br />
*『幕末遊撃隊』講談社 1964 「剣士[[伊庭八郎]]」、原題で集英社文庫<br />
*『賊将』東方社 1964 のち新潮文庫、角川文庫<br />
*『幕末新選組』文藝春秋新社(ポケット文春)1964 のち文庫<br />
*『真説・仇討ち物語』アサヒ芸能出版(平和新書) 1964 「仇討ち物語」春陽文庫<br />
*『忍者丹波大介』新潮社 1965 のち文庫、角川文庫<br />
**『火の国の城』文藝春秋 1971 のち文庫（丹波大介もの）<br />
*『娼婦の眼』青樹社 1965 のち講談社文庫<br />
*『青空の街』青樹社 1965 のち集英社文庫<br />
*『[[信長]]と[[秀吉]]・関ケ原の決戦』(物語日本史 6) 学習研究社 1967 「信長と秀吉と家康」PHP文庫<br />
*『[[西郷隆盛]]』(近代人物叢書) 人物往来社 1967のち角川文庫<br />
*『[[堀部武庸|堀部安兵衛]]』徳間書店 1967 のち角川文庫、新潮文庫<br />
*『スパイ武士道』青樹社 1967 のち集英社文庫<br />
*『さむらい劇場』サンケイ新聞出版局 1967 のち新潮文庫<br />
*『忍者群像』東都書房 1967 のち角川文庫、文春文庫<br />
*『[[塚原卜伝|卜伝]]最後の旅』人物往来社(歴史小説選書)1967 のち角川文庫、「上意討ち」新潮文庫<br />
*『にっぽん怪盗伝』サンケイ新聞社出版局 1968 のち角川文庫<br />
*『仇討ち』毎日新聞社 1968 のち角川文庫<br />
*『炎の武士』東方社 1968 のち角川文庫<br />
*『武士の紋章 男のなかの男の物語』芸文社 1968 のち新潮文庫<br />
*『[[鬼平犯科帳]]』シリーズ 文藝春秋 のち文庫<br />
**鬼平犯科帳 1968<br />
**血闘 1970<br />
**狐火 1971<br />
**流星 1972<br />
**追跡 1973<br />
**密告 1974<br />
**五月闇 新・鬼平犯科帳 1976<br />
**一本眉 1976<br />
**雲竜剣 1977<br />
**影法師 1977<br />
**鬼火 1978<br />
**草雲雀 1978<br />
**霧の朝 1979<br />
**助太刀 1980<br />
**春の淡雪 1982<br />
**迷路 1984<br />
**炎の色 1987<br />
**誘拐 1990<br />
*『剣客群像』桃源社 1969 のち文春文庫<br />
*『[[近藤勇]]白書』講談社 1969 のち角川文庫<br />
*『蝶の戦記』文藝春秋 1969 のち文庫<br />
*『江戸の暗黒街』学習研究社 1969 のち角川文庫、新潮文庫<br />
*『戦国幻想曲』毎日新聞社 1970 のち角川文庫、新潮文庫<br />
*『夜の戦士』文藝春秋(ポケット文春) 1970 のち角川文庫<br />
*『ひとのふんどし』東京文芸社(Tokyo books) 1970 「緑のオリンピア」講談社文庫<br />
*『槍の大蔵』桃源社(ポピュラー・ブックス)1970<br />
*『[[編笠十兵衛]]』新潮社 1970 のち文庫<br />
*『闇は知っている』桃源社 1971 のち新潮文庫<br />
*『おれの足音 [[大石良雄|大石内蔵助]]』文藝春秋 1971 のち文庫<br />
*『英雄にっぽん 小説[[山中幸盛|山中鹿之介]]』文藝春秋 1971 のち角川文庫、集英社文庫<br />
*『まぼろしの城』講談社 1972 のち文庫<br />
*『その男』文藝春秋 1972 のち文庫<br />
*『あいびき -江戸の女たち-』講談社 1972<br />
**『おせん』新潮文庫 1985 - 改題したもの<br />
*『忍びの風』文藝春秋 1972 のち文庫<br />
*『この父その子』東京文芸社 1972<br />
*『獅子』中央公論社 1973 のち文庫（[[真田信之]]）<br />
*『黒幕』東京文芸社 1973 のち新潮文庫<br />
*『[[剣客商売]]』シリーズ、新潮社 のち文庫<br />
**剣客商売 1973<br />
**陽炎の男 1973<br />
**辻斬り 1973<br />
**天魔 1974<br />
**白い鬼 1975<br />
**新妻 1976<br />
**隠れ簑 1976<br />
**狂乱 1977<br />
**待ち伏せ 1978<br />
**春の嵐 1978<br />
**勝負 1979<br />
**剣客商売十番斬り 1980<br />
**黒白 剣客商売番外編 1983<br />
**波紋 1983<br />
**暗殺者 1985<br />
**剣客商売二十番斬り 1987<br />
**ないしよないしよ 剣客商売番外編 1988<br />
**浮沈 1989<br />
**剣客商売庖丁ごよみ 1991<br />
**剣客商売全集 新潮社 1992<br />
*『[[仕掛人・藤枝梅安]]』シリーズ 講談社、のち文庫<br />
**殺しの四人 1973<br />
**梅安蟻地獄 1974<br />
**梅安最合傘 1977<br />
**梅安針供養 1979<br />
**梅安乱れ雲 1983<br />
**梅安料理ごよみ 1984<br />
**梅安影法師 1987<br />
**梅安冬時雨 1990<br />
*『[[真田太平記]]』全16巻 朝日新聞社 1974-1983 のち新潮文庫<br />
*『[[雲霧仁左衛門#池波正太郎の小説作品|雲霧仁左衛門]]』新潮社 1974 のち文庫<br />
*『[[闇の狩人]]』新潮社 1974 のち文庫、角川文庫<br />
*『戦国と幕末 乱世の男たち』東京文芸社 1975 のち角川文庫<br />
*『男振』平凡社 1975 のち新潮文庫<br />
*『剣の天地』新潮社 1975 のち文庫（[[上泉信綱]]）<br />
*『忍びの女』講談社 1975 のち文庫<br />
*『おとこの秘図』全6巻 新潮社 1977-1978 のち文庫<br />
*『忍びの旗』新潮社 1979 のち文庫<br />
*『侠客』新潮文庫 1979 角川文庫<br />
*『旅路』文藝春秋 1979 のち文庫<br />
*『夜明けの星』毎日新聞社 1980 のち文春文庫<br />
*『男の系譜』立風書房 1982 のち新潮文庫<br />
*『雲ながれゆく』文藝春秋 1983 のち文庫<br />
*『乳房』文藝春秋 1984 のち文庫<br />
*『あほうがらす』新潮文庫 1985<br />
*『まんぞくまんぞく』新潮社 1986 のち文庫<br />
*『秘伝の声』新潮社 1986 のち文庫<br />
*『秘密』文藝春秋 1987 のち文庫<br />
*『原っぱ』新潮社 1988 のち文庫<br />
*『あばれ狼』新潮文庫 1989<br />
*『谷中・首ふり坂』新潮文庫 1990<br />
*『熊田十兵衛の仇討ち』双葉社 1996 のち文庫<br />
<br />
=== 随筆など ===<br />
*『青春忘れもの』毎日新聞社 1969 のち中公文庫、新潮文庫（自伝）<br />
*『新選組異聞 歴史エッセイ集』新人物往来社 1972<br />
*『食卓の情景』朝日新聞社 1973 のち新潮文庫<br />
*『江戸古地図散歩 回想の下町』正続 平凡社カラー新書 1975<br />
*『映画を食べる』立風書房 1975 のち河出文庫<br />
*『男のリズム』角川書店 1976 のち文庫<br />
*『池波正太郎の映画の本』文化出版局 1976<br />
*『又五郎の春秋』中央公論社 1977 のち文庫([[中村又五郎 (2代目)|2代目中村又五郎]]の聞き書き）<br />
*『回想の[[ジャン・ギャバン]] フランス映画の旅』平凡社カラー新書 1977<br />
*『新年の二つの別れ』朝日新聞社 1977 のち文庫<br />
*『私のスクリーン&ステージ』雄鶏社 1977<br />
*『散歩のとき何か食べたくなって』平凡社 1977 のち新潮文庫、「東京のうまいもの」<br />
*『フランス映画旅行』文藝春秋 1978 のち新潮文庫<br />
*『私の歳月』講談社 1979 のち文庫<br />
*『映画を見ると得をする』ごま書房(ゴマブックス) 1980 のち新潮文庫、「池波正太郎の映画教室」<br />
*『旅と自画像』立風書房 1980<br />
*『最後の[[ジョン・ウェイン]] 池波正太郎の「映画日記」(1978.2-1979.9)』講談社 1980<br />
*『日曜日の万年筆』新潮社 1980 のち文庫<br />
*『よい匂いのする一夜 あの宿この宿』平凡社 1981 のち講談社文庫<br />
*『男の作法』ごま書房(ゴマブックス) 1981 のち新潮文庫<br />
*『旅は青空』新潮社 1981 のち文庫<br />
*『田園の微風』講談社 1981 のち文庫<br />
*『味と映画の歳時記』新潮社 1982 のち文庫<br />
*『一年の風景』朝日新聞社 1982 のち文庫<br />
*『ドンレミイの雨』朝日新聞社 1983 のち新潮文庫 <br />
*『ラストシーンの夢追い 池波正太郎の「映画日記」 1979・10-1981・9』講談社 1983 「池波正太郎の映画日記」文庫<br />
*『池波正太郎のフィルム人生』新潮文庫 1983<br />
*『むかしの味』新潮社 1984 のち文庫<br />
*『食卓のつぶやき』朝日新聞社 1984 のち文庫<br />
*『夜明けのブランデー』文藝春秋 1985 のち文庫<br />
*『池波正太郎の銀座日記 part 1』朝日新聞社 1985 のち新潮文庫<br />
*『スクリーンの四季 池波正太郎の「映画日記」 1982・10-1984・12』講談社 1985<br />
*『池波正太郎のパレット遊び』角川書店 1985<br />
*『東京の情景』朝日新聞社 1985 のち文庫<br />
*『[[ルノワール]]の家』朝日新聞社 1985 のち文庫<br />
*『新私の歳月』講談社 1986 のち文庫<br />
*『きままな絵筆 Essai en images』講談社 1987 のち文庫<br />
*『小説の散歩みち』朝日文庫 1987<br />
*『池波正太郎自選随筆集』朝日新聞社 1988 のち文庫<br />
*『池波正太郎の銀座日記 part 2』朝日新聞社 1988<br />
*『ル・パスタン』文藝春秋 1989 のち文庫<br />
*『江戸切絵図散歩』新潮社 1989 のち文庫<br />
*『池波正太郎の春夏秋冬』文藝春秋 1989 のち文庫<br />
*『鬼平犯科帳の世界』（編）文春文庫 1990<br />
*『おもしろくて、ありがたい』PHP研究所 1998 のち文庫<br />
*『池波正太郎の世界』平凡社(コロナ・ブックス) 1998<br />
*『鬼平・梅安食物帳』角川春樹事務所(ランティエ叢書) 1998<br />
*『映画行脚』[[淀川長治]]共著 河出書房新社 2004<br />
*『最後の映画日記』河出書房新社 2004<br />
*『歴史を探る・人生を探る』河出書房新社 2006<br />
*『チキンライスと旅の空』朝日文庫、2008<br />
*『芝居と映画と人生と』朝日文庫、2008<br />
*『食べ物日記 鬼平誕生のころ』文藝春秋 2009<br />
<br />
=== その他 ===<br />
* 朗読CD 鬼平犯科帳 朗読：[[古今亭志ん朝]] (日本音声保存、2005年)<br />
<br />
== 全集 ==<br />
;立風書房<br />
*池波正太郎自選傑作集 全5巻 1973<br />
*池波正太郎短編小説全集 全10巻別巻1 1978<br />
*池波正太郎短篇コレクション 全16巻 1991-1992<br />
;朝日新聞社<br />
*池波正太郎作品集 全10巻 1976<br />
;講談社<br />
*池波正太郎傑作壮年期短編集 1-2 1990-1991<br />
*完本池波正太郎大成 全30巻 1998-2000<br />
*池波正太郎未刊行エッセイ集 全5巻 2003<br />
**おおげさがきらい 講談社文庫 2007<br />
**わたくしの旅 講談社文庫 2007<br />
**わが家の夕めし 講談社文庫 2007<br />
**新しいもの古いもの 講談社文庫 2007<br />
**作家の四季 講談社文庫 2007<br />
;リブリオ出版<br />
*池波正太郎短編ベストコレクション 全6巻 2008<br />
<br />
==脚注==<br />
{{Reflist}}<br />
<br />
== 外部リンク ==<br />
* [http://ikenami.info/ 池波正太郎公式サイト]<br />
* [https://www.facebook.com/ikenami.shotaro 池波正太郎公式facebookページ]<br />
* [https://www.taitocity.net/tai-lib/ikenami/index.html 台東区立図書館]（中央図書館に'''池波正太郎記念文庫'''が開設されている。）<br />
* [http://www.city.ueda.nagano.jp/tanoshimu/ikenami/ 池波正太郎真田太平記館]（[[長野県]][[上田市]]）<br />
* [http://www.matidukuri-inami.co.jp/ikenami/ikeanami1.html 池波正太郎ふれあい館]（[[富山県]][[南砺市]]）<br />
* [http://library.city.nanto.toyama.jp/www/library/detail.jsp?id=3 南砺市立井波図書館]（池波正太郎コーナーがある）<br />
<br />
{{直木賞|第43回}}<br />
{{吉川英治文学賞|第11回}}<br />
{{Normdaten}}<br />
<br />
{{デフォルトソート:いけなみ しようたろう}}<br />
[[Category:日本の小説家]]<br />
[[Category:歴史小説家]]<br />
[[Category:日本の映画評論家]]<br />
[[Category:紫綬褒章受章者]]<br />
[[Category:直木賞受賞者]]<br />
[[Category:菊池寛賞受賞者]]<br />
[[Category:池波正太郎|*]]<br />
[[Category:地方公務員出身の人物]]<br />
[[Category:東京都区部出身の人物]]<br />
[[Category:1923年生]]<br />
[[Category:1990年没]]</div>
240F:8:BA89:1:D861:A9A:80E3:E669
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