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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&user=113.37.189.58&feedformat=atom miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-10T11:01:12Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 ベルギー・フラン 2018-08-15T16:20:20Z <p>113.37.189.58: </p> <hr /> <div>{{Infobox Currency<br /> | currency_name_in_local = Belgische frank &lt;small&gt;{{nl icon}}&lt;/small&gt;&lt;br /&gt;franc belge &lt;small&gt;{{fr icon}}&lt;/small&gt;&lt;br /&gt;Belgischer Franken &lt;small&gt;{{de icon}}&lt;/small&gt;<br /> | image_1 = <br /> | image_title_1 = <br /> | image_2 = <br /> | image_title_2 =<br /> | iso_code = BEF<br /> | using_countries = {{BEL}}&lt;br /&gt;{{LUX}}<br /> | ERM_since = 1979年3月13日<br /> | ERM_fixed_rate_since = 1998年12月31日<br /> | euro_replace_non_cash = 1999年1月1日<br /> | euro_replace_cash = 2002年1月1日<br /> | ERM_fixed_rate = 40.3399フラン<br /> | subunit_ratio_1 = 1/100<br /> | subunit_name_1 = centiem {{nl icon}}(Dutch)&lt;br /&gt; centime {{fr icon}}&lt;br /&gt; Centime {{de icon}}<br /> | symbol = fr.<br /> | symbol_subunit_1 = c. &lt;br /&gt; c.<br /> | plural = frank {{nl icon}}&lt;br /&gt; francs {{fr icon}}<br /> | plural_subunit_1 = centiemen {{nl icon}}&lt;br /&gt; centimes {{fr icon}}<br /> | frequently_used_coins = 1, 5, 20, 50 fr.<br /> | rarely_used_coins = 50 c.<br /> | frequently_used_banknotes = 100, 200, 500, 1000, 2000 fr.<br /> | rarely_used_banknotes = 10,000 fr.<br /> | issuing_authority = [[ベルギー国立銀行]]<br /> | issuing_authority_website = {{URL|www.nbb.be}}<br /> | obsolete_notice = Y<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;ベルギー・フラン&#039;&#039;&#039;({{llang|言語記事名=オランダ語|nl|Belgische frank}}, {{llang|言語記事名=フランス語|fr|franc belge}}, {{llang|言語記事名=ドイツ語|de|Belgischer Franken}})とは、2002年に[[ユーロ]]が流通するまで[[ベルギー]]において使用されていた通貨。補助通貨単位はサンチーム({{llang|言語記事名=オランダ語|nl|centiem}}, {{llang|言語記事名=フランス語|fr|centimes}}, {{llang|言語記事名=ドイツ語|de|Centime}})で、1フラン = 100サンチームとされていた。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> 西ヨーロッパで革命が相次ぎ、また[[フランス第一帝政|ナポレオン時代のフランス]]が対外拡大を進めたことで、[[フランス・フラン]]がこの地域で広く流通するようになった。[[南ネーデルランド|オーストリア領ネーデルラント]](のちのベルギー)では[[クローネンターラー]]にかわってフランが使用されるようになった。その後フランは[[ネーデルラント連合王国]]が樹立したさいに[[ギルダー|オランダ・ギルダー]]に切り替えられた。<br /> <br /> ネーデルラント王国から独立したことにより新たに誕生したベルギー王国は1832年に、[[フランス・フラン]]と等価とする独自のフランを導入し、この新たなフランの導入は1848年に[[ルクセンブルク]]が、1850年に[[スイス]]がベルギーに続いた。また1862年には統一された[[イタリア]]でも似たような基本制度をもつ[[イタリア・リラ|リラ]]が制定された。<br /> <br /> 1865年、[[フランス]]、[[ベルギー]]、[[スイス]]、[[イタリア]]によって[[ラテン通貨同盟]]が結成され、1868年には[[ギリシャ]]もこれに加わった。各国はそれぞれの通貨単位(フラン、リラ、[[ドラクマ]])を有しており、いずれも1単位を4.5グラムの銀、または290.322ミリグラムの純金と等価とし、いずれの通貨との間で1:1での交換が可能とされた。1870年代に[[金本位制]]が定着するようになっても、このラテン通貨同盟の体制は1914年まで維持された。<br /> <br /> 1926年にフランスと同じくベルギーでは貨幣価値が下落し、通貨への信頼が急激に低下する。これによって国際取引で新たな金本位通貨が導入されることになり、5フランと等価の&#039;&#039;&#039;ベルガ&#039;&#039;&#039;が制定され、またベルギーはラテン通貨同盟から脱退し、同盟はその年末に消滅した。ベルガは[[スターリング・ポンド|ポンド・スターリング]]に対して1ポンド = 35ベルガ(= 175フラン)で固定され、また金に対しては1ベルガ = 純金209.211ミリグラムとされた。また1921年のベルギー・ルクセンブルク通貨同盟は存続しており、1932年の完全な経済同盟の基礎を形成していた。1935年、ベルギー・フランは28%切り下げられ、純金に対して150.632ミリグラムとなり、またルクセンブルクとベルギーのフランとの間でも1ルクセンブルク・フラン = {{分数|1|1|4}}ベルギー・フランに改定された。<br /> <br /> 1940年5月にベルギーが[[ドイツ]]に占領されたさいに、1フランは0.1[[ライヒスマルク]]に、その後同年7月に0.08ライヒスマルクに固定された。1944年に解放されたさいに、ベルギー・フランは[[ブレトン・ウッズ協定|ブレトン・ウッズ体制]]に参加し、10月5日には1[[アメリカ合衆国ドル|USドル]] = 43.77フランと設定された。その後1946年に1USドル = 43.8275フランに、1949年9月のポンド・スターリングの切り下げを受けて1USドル = 50フランに変更されていった。<br /> <br /> ほかの10のヨーロッパの通貨と同じく、ベルギー / [[ルクセンブルク・フラン]]は1999年1月1日に銀行間決済などでの使用が停止され、そのさいに1ユーロ = 40.3399フラン(1フラン = 0.024789ユーロ)に固定された。従来のフラン硬貨・紙幣は2002年2月28日に法的効力が消滅された。<br /> <br /> == 言語 ==<br /> 当初ベルギー・フランはフランス語だけが記載されていた。ところが1869年からはオランダ語が書かれた硬貨が導入された。その後の硬貨の一部は両方の言語が記載されるようになった。両言語が硬貨の両面に記載されるようになったとき、オランダ語を左側に、フランス語を右側にしたものと、その逆にしたものの2種類が作られていた。1880年代には紙幣に両言語が記載されるようになり、1992年からは表面にフランス語またはオランダ語が記載され、裏面にはドイツ語と表面で記載されなかった言語が記載されるようになった。記念硬貨の中にはドイツ語が入れられたものもあったが、通常の硬貨にはドイツ語が記載されるということはなかった。<br /> <br /> == ベルギー国内におけるルクセンブルク・フランの使用 ==<br /> 1944年から2002年にかけて、1ルクセンブルク・フランは1ベルギー・フランと等価であった。両方のフランは両国において法的効力を有していたが、法的効力があることが知られていなかったり、あるいはほかの客が銀行に行って両替をするという面倒を嫌ってルクセンブルク・フランの受け取りを拒否するということが考えられていたりしたことから、ベルギー国内の店ではルクセンブルク紙幣を用いた支払いが断られるということがあった。<br /> <br /> == 硬貨 ==<br /> 1832年から1834年の間、1, 2, 5, 10サンチーム銅貨と{{分数|1|4}}, {{分数|1|2}}, 1, 2, 5フラン銀貨、20フランと40フラン金貨が導入されていた。初期の1サンチーム、2サンチーム硬貨の一部にはオランダの{{分数|1|2}}セント、1セント硬貨を鋳造しなおしたものであった。1841年以降は40フラン硬貨の発行が停止されたが、その一方で1848年から1850年にかけて{{分数|2|1|2}}フラン銀貨と10フラン、25フラン金貨が発行された。1852年には20サンチーム銀貨のかわりに{{分数|1|4}}フラン硬貨が導入された。1860年、20サンチーム白銅貨が導入され、翌年には5サンチーム、10サンチーム白銅貨が発行されるようになった。1876年には5フラン銀貨が廃止される。1901年から1908年にかけて、穴の開いた5, 10, 25サンチーム白銅貨が導入された。<br /> <br /> 1914年、1サンチーム硬貨とすべての銀貨、金貨の発行が停止された。ドイツ占領地域では5, 10, 25サンチーム銅貨が導入され、その後1918年には50サンチーム銅貨が導入された。1919年になると2サンチーム硬貨の製造が終了した。1922年と1923年には50サンチーム、1フラン、2フランニッケル貨が発行されるようになり、それらには &quot;Bon pour&quot;(フランス語)&quot;Goed Voor&quot;(オランダ語)の文字が刻まれていた。1930年には5サンチームと10サンチーム硬貨が白銅からニッケル黄銅に変更され、また1938年には25サンチーム硬貨もニッケル黄銅に変更された。さらに1930年には5フランが、1931年には20フラン硬貨がそれぞれニッケル製に変更され、1933年には20フラン硬貨が、1939年には50フランがそれぞれ銀製となった。<br /> <br /> 1940年にドイツがベルギーを占領したことにより銀貨が廃止された。1941年、5, 10, 25サンチーム硬貨と1フラン、5フラン硬貨で使われていた金属がすべて銅に変更された。1944年、連合国により2500万枚の2フラン硬貨が[[フィラデルフィア造幣局]]において、1943年の鋼鉄セント硬貨地板の余剰分で鋳造された。1948年に5フラン白銅貨と50フラン、100フラン銀貨が、1949年に20フラン銀貨が、1950年に1フラン白銅貨がそれぞれ導入された。また20サンチーム銅貨が1953年に、50サンチーム銅貨が1952年にそれぞれ導入された。1955年になると銀貨の鋳造が停止された。<br /> <br /> 1964年になると20サンチーム銅貨にかわって25サンチーム白銅貨が発行されるようになった。1969年から1979年には10フランニッケル貨が、1980年には20フラン銅貨が、1987年には50フランニッケル貨が導入された。1986年には5フラン硬貨の白銅がアルミニウム銅合金に、1989年には1フランの白銅がニッケルでめっきされた鉄にそれぞれ替えられた。<br /> <br /> {|class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;font-size: 90%&quot;<br /> ! colspan=&quot;8&quot;&lt;!-- 画像を使用するときには colspan=&quot;9&quot; --&gt;| 硬貨<br /> |-<br /> &lt;!-- ! 画像 --&gt;! 額面 !! 直径 !! 重量 !! 配合 !! 表面 !! 裏面 !! 鋳造開始 !! 廃止<br /> |-<br /> &lt;!-- | align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 25サンチーム || 16 mm || 2.00g || Cu : 75 % &lt;br /&gt; Ni : 25 % || rowspan=&quot;2&quot;| 鉱山労働者とランプ || rowspan=&quot;2&quot; | 王冠、額面 || 1964年 || 1980年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| [[Image:Belgium 07.gif|150px|50 centimes]] | --&gt;| 50サンチーム || 19mm || 2.75g || Cu : 95 % &lt;br /&gt; Sn : 3 % &lt;br /&gt; Zn : 3 % || 1952年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- | align=&quot;center&quot; | [[Image:Belgium 04.gif|150px|1 franc]] | --&gt;| 1フラン || 21mm || 4.00g || Cu : 75 % &lt;br /&gt; Ni : 25 % || 女性の頭部 || 王冠、枝、額面 || 1950年 || ??<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| [[Image:Belgium 08.gif|150px|1 franc]] | --&gt;| 1フラン || 18mm || 2.75g || Fe : 94 % &lt;br /&gt; Ni : 6 % || [[ボードゥアン1世 (ベルギー王)|ボードゥアン1世]] || 王冠、額面 || 1988年 || 2002年<br /> |- <br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 1フラン || 18mm || 2.75g || Fe : 94 % &lt;br /&gt; Ni : 6 % || [[アルベール2世 (ベルギー王)|アルベール2世]] || 額面 || 1994年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| [[Image:Belgium 02.gif|150px|5 francs]] | --&gt;| 5フラン || 24mm || 6.00g || Cu : 75 % &lt;br /&gt; Ni : 25 % || 女性の頭部 || 王冠、枝、額面 || 1948年 || ??<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| [[Image:Belgium 06.gif|150px|5 francs]] | --&gt;| 5フラン || 24mm || 5.50g || Cu : 92 % &lt;br /&gt; Al : 6 % &lt;br /&gt; Ni : 2 % || ボードゥアン1世 || 額面 || 1986年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 5フラン || 24mm || 5.50g || Cu : 92 % &lt;br /&gt; Al : 6 % &lt;br /&gt; Ni : 2 % || アルベール2世 || 額面 || 1994年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 10フラン || 27mm || 8.00g || Ni : 100 % || ボードゥアン1世 || [[ベルギーの国章]] || 1969年 || 1985年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| [[Image:Belgium 05.gif|150px|20 francs]] | --&gt;| 20フラン || 25.65mm || 8.50g || Cu : 92 % &lt;br /&gt; Ni : 6 % &lt;br /&gt; Al : 2 % || ボードゥアン1世 || 葉と額面 || 1980年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 20フラン || 25.65mm || 8.50g || Cu : 92 % &lt;br /&gt; Ni : 6 % &lt;br /&gt; Al : 2 % || アルベール2世 || 額面 || 1994年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 50フラン || 22.75mm || 7.00g || Ni : 100 % || ボードゥアン1世 || 額面 || 1987年 || 2002年<br /> |-<br /> &lt;!-- |align=&quot;center&quot;| | --&gt;| 50フラン || 22.75mm || 7.00g || Ni : 100 % || アルベール2世 || 額面 || 1994年 || 2002年<br /> |}<br /> <br /> == 紙幣 ==<br /> 1835年から1841年にかけて、ソシエテ・ド・コメルス・ド・ブリュッセル(Société de Commerce de Bruxelles)、バンク・レグレル(Banque Legrelle)、ソシエテ・ジェネラル・プール・ファヴォリゼ・ランデュストリ・ナスィオナル(Société Générale pour Favoriser l&#039;Industrie Nationale)、バンク・ド・ベルジック(Banque de Belgique)、バンク・ド・フランドル (Banque de Flandre) 、バンク・リエジョワーズ・エ・ケース・デパルニュ(Banque Liégeoise et Caisse d&#039;Épargnes)は5, 10, 20, 25, 50, 100, 250, 500, 1000フラン額面の紙幣を発行していた。<br /> <br /> 1851年、[[ベルギー国立銀行]]は20, 50, 100, 500, 1000フラン紙幣の発行を開始し、その後1914年に1, 2, 5フラン紙幣を導入した。ソシエテ・ジェネラルでは1915年から1912年にかけてドイツ占領地域で1, 2, 5, 20, 100, 1000フラン紙幣を発行していた。<br /> <br /> 1926年には財務省が5フランと20フランの紙幣を印刷した。1927年、国立銀行によりフランとベルガの両方の単位が記載された紙幣が印刷され、50, 100, 500, 1000, 10000フラン(10, 20, 100, 200, 2000ベルガ)紙幣が発行された。<br /> <br /> 1944年にドイツから解放されたことをうけて、5, 10, 100, 500, 1000フラン(1, 2, 20, 100, 200ベルガ)新紙幣が導入された(日付は1943年となっており、イギリスで印刷された)。このとき発行された紙幣がベルガの単位を持つ最後のものとなった。1948年には財務省により50フラン新紙幣が、1950年には20フラン新紙幣がそれぞれ導入される一方で、国立銀行は引き続き100, 500, 1000フラン紙幣を発行した。1971年には5000フラン紙幣が導入され、また財務省による20フラン、50フラン紙幣がそれぞれ1980年と1987年に硬貨に切り替えられた。1992年には5000フラン紙幣の印刷が停止され、かわりに10000フラン紙幣が導入された。また1994年に2000フラン紙幣が導入された。<br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;width:100%; background-color:transparent; text-align:center; vertical-align:middle; font-size:90%;&quot;<br /> |+ 2002年の時点で流通していた紙幣<br /> |-<br /> ! 額面<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 100フラン<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 200フラン<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 500フラン<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 1000フラン<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 2000フラン<br /> ! style=&quot;width:122px&quot; | 10,000フラン<br /> |-<br /> ! 人物<br /> | [[ジェームズ・アンソール]]<br /> | [[アドルフ・サックス]]<br /> | [[ルネ・マグリット]]<br /> | [[コンスタン・ペルメーク]]<br /> | [[ヴィクトール・オルタ]]<br /> | 国王[[アルベール2世 (ベルギー王)|アルベール2世]]&lt;br /&gt;王妃[[パオラ・ルッフォ・ディ・カラブリア|パオラ]]<br /> |-<br /> ! 画像<br /> | [[File:Belgian 100 francs front.jpg|center|120px]]<br /> | [[File:BEL-200f-anv.jpg|center|120px]]<br /> | [[File:BEL-500f-anv.jpg|center|120px]]<br /> |<br /> | [[File:BEL-2000f-anv.jpg|center|120px]]<br /> | [[File:BEL-10000f-anv.jpg|center|120px]]<br /> |}<br /> {{-}}<br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;width:100%; background-color:transparent; text-align:center; vertical-align:middle; font-size:90%;&quot;<br /> |+ 上記以前に流通していた紙幣<br /> |-<br /> ! 額面<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 20フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 50フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 100フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 500フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 1000フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 5000フラン<br /> ! style=&quot;width:103px&quot; | 10,000フラン<br /> |-<br /> ! 人物<br /> | 国王[[ボードゥアン1世 (ベルギー王)|ボードゥアン1世]]<br /> | 国王[[ボードゥアン1世 (ベルギー王)|ボードゥアン1世]]&lt;br /&gt;王妃[[ファビオラ・デ・モラ・イ・アラゴン|ファビオラ]]<br /> | [[ヘンドリク・ベヤールト]]<br /> | [[コンスタンタン・ムニエ]]<br /> | [[アンドレ=エルネスト=モデスト・グレトリ]]<br /> | [[ヒードー・ヘゼル]]<br /> | 国王[[ボードゥアン1世 (ベルギー王)|ボードゥアン1世]]&lt;br /&gt;王妃[[ファビオラ・デ・モラ・イ・アラゴン|ファビオラ]]<br /> |-<br /> ! 画像<br /> | [[File:20 francs belge-A.jpg|center|120px]]<br /> | <br /> | [[File:100 francs belges - Lambert Lombard.jpg|center|120px]]<br /> | [[File:Belgium banknotes 500 Francs banknote of 1982, Constantin Meunier.jpg|center|120px]]<br /> | <br /> | <br /> | <br /> |}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[ベルギーのユーロ硬貨]]<br /> * [[ベルギー・ルクセンブルク経済同盟]]<br /> * [[ベルギーの経済]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{Commonscat|Category:Money of Belgium|ベルギー・フラン}}<br /> * [http://www.nbb.be/ ベルギー国立銀行] {{nl icon}}{{fr icon}}{{de icon}}{{en icon}}<br /> <br /> {{フラン}}<br /> {{DEFAULTSORT:へるきふらん}}<br /> [[Category:フラン]]<br /> [[Category:ベルギーの歴史|ふらん]]<br /> [[Category:ベルギーの経済|ふらん]]<br /> [[Category:各国の通貨]]<br /> [[Category:ユーロに移行された通貨]]</div> 113.37.189.58 フランソワ・ジョゼフ・ルフェーヴル 2018-08-07T09:33:13Z <p>113.37.189.58: /* 生涯 */</p> <hr /> <div>[[File:François-Joseph Lefebvre (Mirvault).jpg|thumb|フランソワ・ジョゼフ・ルフェーヴル]]<br /> &#039;&#039;&#039;フランソワ・ジョゼフ・ルフェーヴル&#039;&#039;&#039;(&#039;&#039;&#039;François Joseph Lefebvre&#039;&#039;&#039;, [[1755年]][[10月25日]] - [[1820年]][[9月14日]])は、[[ナポレオン戦争]]で活躍した[[フランス]]の軍人、帝国[[フランス元帥|元帥]]。<br /> <br /> == 生涯 ==<br /> [[オー=ラン県]]ルーファで生れる。父親は軽騎兵連隊に所属する平民の軍人。18歳の時にフランス近衛兵連隊に入隊する。[[フランス革命]]が勃発すると共和派であったので士官である貴族が亡命して居なくなった軍隊で昇進していった。彼は戦場での数々の勇敢な活躍によって、1794年には、将軍に昇進。いくつかの軍団で前衛部隊の指揮を任されて活躍した。<br /> <br /> エジプト遠征から帰国した[[ナポレオン・ボナパルト]]と会談すると、すぐに魅了され、[[ブリュメール18日のクーデター]]に積極的に参加。1800年4月1日、[[護憲元老院|元老院]]議員に指名される。1804年にナポレオンが戴冠すると、帝国元帥に任命され、[[レジオンドヌール勲章]]のグランテーグル({{lang|fr|Grand-Aigle}}, 大鷲)章を受章した。1807年1月23日、ダンツィヒ(現[[グダニスク]])の攻略を命じられる。この攻略作戦は、苦難の連続であったが5月19日、これを陥落させることに成功した。この功績からダンツィヒ公爵の称号を与えられた。しかし、ナポレオンが[[ヴェストファーレン王国]]の王に任命しようとすると、彼は妻と協議して、身分不相応であるからと断った。<br /> <br /> 1808年の[[スペイン]]遠征、[[オーストリア帝国|オーストリア]]遠征に従軍し、各地を転戦する。1812年の[[1812年ロシア戦役|ロシア遠征]]が始まると、彼は[[古参近衛隊]]の指揮官に任命され[[ボロジノの戦い]]に参加し、退却戦の行軍においてはその部隊の先頭に立った。以後1814年のフランス戦役の最後まで転戦。4月4日、彼はこれ以上の抗戦は不可能と考え、皇帝に退位を求めた。<br /> <br /> [[フランス復古王政|王政復古]]で[[ルイ18世 (フランス王)|ルイ18世]]が即位すると、国王は彼をフランスの貴族に列した。しかし、ナポレオンがエルバ島から帰還して、[[百日天下]]が始まると、彼はナポレオンに対して変わらぬ忠誠を示したが、高齢のため軍務には就けなかった。<br /> <br /> ナポレオンが連合軍に敗北し、再びルイ18世がパリに戻ってくると、貴族の身分を廃されたが、元帥位はそのまま保持した。1819年3月5日、許され貴族の身分を回復。1820年にパリで死去。65歳。<br /> <br /> == 関連作品 ==<br /> *『&#039;&#039;&#039;ありし日のナポレオン&#039;&#039;&#039;』(Madame Sans-Gen&#039;e) 主演:[[グロリア・スワンソン]]<br /> *『&#039;&#039;&#039;戦場を駈ける女&#039;&#039;&#039;』(Madame Sans-Gen&#039;e) 監督:クリスチャン・ジャック、主演:[[ソフィア・ローレン]]<br /> <br /> {{フランス革命}}<br /> {{DEFAULTSORT:るふえふる ふらんそわしよせふ}}<br /> [[Category:フランス革命期の軍人]]<br /> [[Category:フランス第一帝政の元帥]]<br /> [[Category:1755年生]]<br /> [[Category:1820年没]]<br /> [[Category:レジオンドヌール勲章受章者]]</div> 113.37.189.58 古フランス語 2018-08-06T14:25:43Z <p>113.37.189.58: /* 文学 */</p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;古フランス語&#039;&#039;&#039;(こふらんすご、{{lang-fr-short|&#039;&#039;&#039;ancien français&#039;&#039;&#039;}})は、[[9世紀]]から[[14世紀]]にかけて現在の[[フランス]]北部を中心に話されていた[[フランス語]]である。<br /> <br /> [[西ローマ帝国]]の崩壊(476年)以降、[[俗ラテン語]]の地域ごとの分化はとどまるところを知らず、ガリア(フランス)の俗ラテン語は[[ガロ・ロマンス語|ガロ=ロマンス語]]と呼ばれる方言群となった。フランス語はそうしたガロ=ロマンス語の一つであるが、古フランス語と言うときには現代フランス語の直接の祖だけでなく、ガロ=ロマンス語の諸方言全体を指す。<br /> <br /> 14世紀には、ガロ=ロマンス語は、フランス南部の[[オック語]]との対比の上で、[[オイル語]]として認識されるようになり、ついで14世紀半ばには、そのオイル語の[[イル=ド=フランス]]方言([[パリ]]周辺の方言。[[フランシアン語]]とも)に基づいて[[中期フランス語]]({{仮リンク|フランス・ルネサンス|en|French Renaissance}}期のフランス語)が生じていった。<br /> <br /> 古フランス語(ガロ=ロマンス[[方言連続体]])が土着の言葉として話されていた領域は、おおまかに言って[[フランス王国]]の歴史的領土とその封臣領、[[ブルゴーニュ公国]]、それに[[ロレーヌ公国]]と[[サヴォワ伯国]]を東限としたものである(全体としては現在の北仏および中央フランス、ベルギーの[[ワロン地域]]、スイス西部、イタリア北部となる)。しかし古フランス語の影響が及んだ地域はそれよりずっと広く、[[イングランド]]、[[シチリア]]、[[十字軍国家|十字軍諸国]]に当時の社会における支配階級の言語として、また通商の言語として伝播した(なお、異民族間の共通語を表す「[[リングワ・フランカ]]」は「フランク人の言葉」という意味だが、実際に十字軍時代から東地中海で通商に用いられ「リングワ・フランカ」と呼ばれたロマンス語系の[[ピジン言語]]は実質的にはオック語とイタリア語に基づくものである)。<br /> <br /> ==分布範囲とヴァリエーション==<br /> {{further|オイル語|ガロ・ロマンス語}}<br /> 古フランス語の分布域は、[[フランス王国]]北部、[[ユーラブルグント王国|上ブルゴーニュ]]、[[ロレーヌ公国]]にあたる。なお、フランス王国内の[[アンジュー]]や[[ノルマンディー]]は、12世紀には[[プランタジネット朝]][[イングランド]]の支配下にあったが、言語は古フランス語であった。なお、[[ノルマン=コンクエスト]]以後、古フランス語の[[ノルマン語|ノルマン方言]]が[[イングランド]]と[[アイルランド]]に渡り[[アングロ=ノルマン語]]となったほか、十字軍遠征の結果、[[シチリア王国]]、[[アンティオキア公国]]、[[エルサレム王国]]で古フランス語が用いられるようになった。<br /> <br /> ガロ=ロマンス方言連続体(古フランス語)が俗ラテン語から勃興すると、それらガロ=ロマンス方言はまとめて「[[オイル語]]」として認識され、南仏の「[[オック語]]」(オクシタノ=ロマンス方言連続体。こちらも俗ラテン語から生じ、当時プロヴァンス語とも呼ばれた)と対比された。また、上ブルゴーニュは古フランス語圏だったが、新たに[[フランコ=プロヴァンス語]](フランス語とプロヴァンス語双方の特徴を持つ)グループが発生しつつあり、早ければ9世紀には古フランス語と分離しはじめ、12世紀にははっきり別物となっていた。<br /> <br /> *古フランス語の方言<br /> **{{仮リンク|ブルゴーニュ語|en|Burgundian language (Oïl)}}([[ブルゴーニュ地域圏|ブルゴーニュ地方]]):この当時の[[ブルゴーニュ公国]]は[[ディジョン]]を首都とする独立国だった。<br /> **[[ピカルディ語|ピカルディー語]]([[ピカルディ地域圏|ピカルディー地方]]):主要都市に[[カレー (フランス)|カレー]]、[[リール (フランス)|リール]]がある。パリの[[ノートルダム大聖堂 (パリ)|ノートルダム大聖堂]]の東の扉を開けると、そこはピカルディー語の通じるところ、と言われたほど影響力が強かった。<br /> **[[ノルマン語|古ノルマン語]]([[ノルマンディー|ノルマンディー地方]]):主要都市に[[カーン]]、[[ルーアン]]。11世紀のノルマン・コンクエスト以後イングランドにはノルマン語を話す多数の貴族が渡った。英語に入ったフランス系語彙のうちで古い時代のものはおおむねこの古ノルマン語の影響を受けている。<br /> **[[ワロン語]]([[ワロン地域|ワロン地方]]):現在の[[ベルギー]]のワロン地域。中心都市は[[ナミュール]]。<br /> **[[ガロ語 (ロマンス語)|ガロ語]]([[ブルターニュ|ブルターニュ地方]]):[[ブルターニュ公国]]のロマンス語。ブルターニュにはほかに[[ケルト語派|ケルト系]]の[[ブルターニュ語]]があった。<br /> **[[ロレーヌ語]]([[ロレーヌ地域圏|ロレーヌ地方]]):[[ロレーヌ公国]]のロマンス語。ロレーヌにはほかにゲルマン系の{{仮リンク|ロレーヌ=フランコニアン語|en|Lorraine Franconian}}があった。<br /> <br /> いわゆる現代フランス語の方言には、[[フランス語史#中期フランス語から現代フランス語|古典期]](17世紀・18世紀のフランス語。ほぼ現代フランス語と等しい)以後のフランス語から分かれた方言だけでなく、各地の古フランス語が独自に発達したものもある。すなわち、<br /> {{仮リンク|アンジュー方言|en|Angevin dialect}}、ガロ語(上掲)、{{仮リンク|サントンジュ方言|en|Saintongeais dialect}}、[[シャンパーニュ語]]、ノルマンディー方言(上掲)、ピカルディー方言(上掲)、{{仮リンク|フランシュ=コンテ方言|en|Frainc-Comtou dialect}}、ブルゴーニュ方言(上掲)、{{仮リンク|ベリー方言|en|Berrichon dialect}}、{{仮リンク|ポワトゥー方言|en|Poitevin dialect}}、ロレーヌ方言(上掲)、ワロン語(上掲)などがそれである。<br /> <br /> ==歴史==<br /> ===俗ラテン語からの変遷===<br /> 古典ラテン語は[[プラウトゥス]]の時代(前3世紀 - 前2世紀)から音韻構造が変化しはじめ、しだいに俗ラテン語(西ローマ帝国共通の話し言葉)になっていった。俗ラテン語は[[古典ラテン語]]とは音韻面ではっきり異なったものとなっている。俗ラテン語は、古フランス語を含む[[ロマンス語]]すべての祖である。<br /> <br /> ===ラテン語以外の影響===<br /> ====ケルト語====<br /> [[ケルト語]]の単語には、俗ラテン語に取り入れられることを通じてロマンス語に入ったものがある。古典ラテン語では「馬」は equus だが、これは俗ラテン語では caballus に替わった。現代フランス語には推定で200語ほどのケルト系語彙が生き残っている。<br /> <br /> 俗ラテン語の音韻変化を、ガリアの俗ラテン語話者がもともと話していたケルト語の影響によって説明する試みは、これまで1例しか成功していない。というのは、その1例のみは{{仮リンク|ラ・グロフザンク遺跡|en|La Graufesenque}}(1世紀)出土の陶器に記されたケルト語の銘文に実証されているのである。銘文には、paropsides というギリシア語が(ラテン文字で) paraxsidi と書かれているが、これは /ps/、/pt/ という子音クラスタが /xs/、/xt/ に変化したことを示している(語尾が -es でなく -i となっているのは活用形が異なるため)。<br /> <br /> ====フランク語====<br /> [[古代末期|古代末]]のローマ属州ガリアで話されていた俗ラテン語は、[[フランク族]]の話す[[古フランク語]]の影響によって、発音・語彙・統辞の面で変化した。[[ゲルマン系]]フランク族は5世紀からガリアに定着しはじめ、530年代には後の古フランス語圏全体を征服した。フランス France と言う国名や言語名 français も、フランク族に由来する。<br /> <br /> 古フランク語は古フランス語が誕生するにあたって決定的な影響を与えた。このことは、古フランス語最古のテキストが他のロマンス語のものより早く現れた理由の一つでもある。というのも、古フランス語は系統の異なるゲルマン系フランク語の影響を被ったため、早くからラテン語との乖離が激しく、相互の理解に障害が生じたからである。また、{{仮リンク|古オランダ語|en|Old Dutch}}もオイル語とオック語の差異の一因であると考えられており、ある時期までは北フランス各地でラテン語とゲルマン系言語の二言語状態が続いたが、それらの地域は古フランス語最古のテキストが書かれた地域とまさに一致するのである。フランク語はこの地の俗ラテン語の形を定め、他のロマンス諸語と比較すると非常に際立った特徴を与えた。最も代表的なものに、ラテン語の[[高低アクセント]]がゲルマン系の[[強勢アクセント]]に替わったこと、その結果として母音が[[二重母音|二重化]]したこと、長母音と短母音の弁別、無強勢音節の欠落、語尾の母音の欠落がある。さらに、俗ラテン語からは絶えて久しかった2つの音素 [h]、[w] が再び持ち込まれた。<br /> <br /> 現代フランス語においても、ゲルマン系語彙は依然として15%ほど存在すると推定されている(Pope, 1934)。現代フランス語はラテン語や[[イタリア語]]から多数の借用を行っているため、この割合は古フランス語ではさらに大きかった。<br /> <br /> ===フランス語最古のテキスト===<br /> 813年の第3回{{仮リンク|トゥール教会会議|en|Council of Tours}}において、司祭はラテン語でなく現地語(ロマンス語かゲルマン語)で説教を行うよう定められた。これは一般人にはもはや正式なラテン語が理解できなくなっていたことを意味する。<br /> <br /> フランス語で書かれたとされる最古の文章は、{{仮リンク|ライヒェナウ註解|en|Reichenau Glosses}}&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[ヴルガータ|ウルガタ聖書]]のラテン語を理解するために作られた単語集。8世紀。&lt;/ref&gt;、{{仮リンク|カッセル註解|en|Kassel conversations}}&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;教義の解釈をはじめとする雑多な内容の中に、ロマンス語話者のための[[古高ドイツ語]]会話集と言うべきものを含む。810年頃。&lt;/ref&gt;を算えなければ、「[[ストラスブールの誓約]]」である。「ストラスブールの誓約」は、[[東フランク王国|東フランク国王]][[ルートヴィヒ2世 (東フランク王)|ルートヴィヒ2世]]と[[西フランク王国|西フランク国王]][[シャルル2世 (西フランク王)|シャルル2世]]が842年に結んだ相互協定であり、両者が協力して[[中フランク王国]]に対抗することを目指したものである。<br /> <br /> {{quote|<br /> Pro Deo amur et pro Christian poblo et nostro commun salvament, d’ist di en avant, in quant Deus savir et podir me dunat, si salvarai eo cist meon fradre Karlo, et in aiudha et in cadhuna cosa...<br /> <br /> 主の愛のため、またキリスト者たる民とあまねき救いとのために、今日より以後、主が知識と力とを余に授けたもう限り、余は余の弟シャルルを余の助けにより万事において守護せん(以下略)<br /> }}<br /> <br /> 「ストラスブールの誓約」に次ぐのが、『{{仮リンク|聖女ユラリーの続唱|en|Sequence of Saint Eulalia}}』である。『聖女ユラリーの続唱』では文中のスペリングが一貫しており、古フランス語の音韻を再建するのに重要視される。<br /> <br /> [[ユーグ・カペー]]の即位に始まる[[カペー朝]]フランス王国の成立(987年)をもって、イル=ド=フランスを中心とする北仏の文化的発展の嚆矢とする。北フランスの文化的優越はゆっくりとではあるが着実に南方、[[アキテーヌ]]、[[トゥールーズ]]へと地歩を進めていった。とはいえ、カペー朝のオイル語とも言うべきイル=ド=フランス方言が、[[標準語]]としてフランス全土で用いられるようになるのは、1789年の[[フランス革命]]以後のことである。<br /> <br /> ===中期フランス語へ===<br /> [[中世後期]]になると、古フランス語という方言連続体はさまざまなオイル語へと分化していった。そうしたオイル語のうち、中期フランス語と呼ばれるのはイル=ド=フランスのオイル語である。中期フランス語は[[近世]]には南仏オック語圏を含むフランス王国全域で公用語としての地位を確立することになる。なお、各地の民衆生活に標準的な古典フランス語が入り込むのは17世紀から18世紀にかけてで、[[青本 (フランス)|青色叢書]](雑誌や貸本のはしり)が好評を博したことが特に大きい。<br /> <br /> ==文学==<br /> {{main|フランス文学}}<br /> 1100年頃、それまで営々と発展を続けてきた中世の西欧社会から、[[12世紀ルネサンス]]と呼ばれる運動が起こり、さまざまな文化的所産をもたらした。14世紀半ばになると古フランス語は中期フランス語となり、15世紀の{{仮リンク|フランス・ルネサンス|en|French Renaissance|label=フランス・ルネサンス期}}の文学を用意した。<br /> <br /> 現存するフランス語最古のテキストは9世紀に遡るとはいえ、10世紀以前のテキストはほとんど残っていない。古フランス語で書かれた最初期の作品は聖人伝であり、9世紀後半の『聖女ユラリーの続唱』はその最初のものとされる。<br /> <br /> 13世紀のはじめに、詩人[[ジャン・ボデル]]は中世フランスに流通していた物語を主題別に3種類に分類している。<br /> *フランスもの:[[カール大帝|シャルルマーニュ]]とその騎士たちの活躍。<br /> *ローマもの:[[古代ギリシア]]・[[古代ローマ|ローマ]]の題材。[[トロイア戦争]]や[[ローマの建国神話|ローマ建国]]、[[アレクサンドロス大王]]の事績など。<br /> *ブルターニュもの:[[アーサー王物語]]。ここでいうブルターニュは、[[ブルターニュ半島]]と[[大ブリテン島]](仏:La Grande-Bretagne、英:Great Britain)のこと。<br /> フランスものは[[武勲詩]]と呼ばれるジャンルに含まれる。武勲詩はもっぱら[[叙事詩]]であって、数行を1単位とする詩連 laisse を連ねて構成され、1行は10音節で母音韻を踏む。100作以上の武勲詩が300ほどの写本によって伝わっている。武勲詩のうちで最も古く、最も名高いものが『[[ロランの歌]]』(11世紀後半)である。<br /> <br /> 武勲詩もまた、同時代の詩人{{仮リンク|ベルトラン・ド・バール=シュル=オーブ|en|Bertrand de Bar-sur-Aube}}による分類以来、伝統的に3分されてきた。<br /> *シャルルマーニュ物語群:『ロランの歌』もここに含まれる。<br /> *ガラン・ド・モングラーヌ物語群:跡継以外の貴族の若者たちが、自らの所領を見つけるべく旅立ち、[[サラセン人]]との戦いを繰り広げる冒険活劇。こうした若者たちの共通の先祖としてガランが後付けで設定された。もっとも代表的な登場人物に{{仮リンク|ギヨーム・ドランジュ|en|Guillaume d&#039;Orange}}がいる。<br /> *ドーン・ド・マイヤンス物語群:シャルルマーニュに反逆した封臣たちの活躍を描いた武勲詩。ドーンもまた後付けで共通の先祖として設定されたようである。[[オジエ・ル・ダノワ]]、[[ルノー・ド・モントーバン]]、[[ジラール・ド・ルシヨン]]など。<br /> ベルトランは挙げていないが、第4の分類も設けられる。<br /> *十字軍物語群:[[第1回十字軍]]を扱ったもの。遠征の直後に成立した。<br /> <br /> ボデルの分類による「ローマもの」と「ブルターニュもの」は[[騎士道物語]]と関連する。騎士道物語は1150年から1220年にかけて韻文で書かれたものが100篇ほど残っているが、1200年頃からは次第に散文で書かれることが一般化し、もともと詩として書かれた物語も少なからず散文に書き改められた。とはいえ14世紀末までは新規の物語詩も書き続けられている。このジャンルの白眉は13世紀の『[[薔薇物語]]』で、従来の冒険活劇とはかなり趣を異にしている。<br /> <br /> 中世フランスの[[抒情詩]]は南仏オック語圏の詩と文化に負うところが大きい。ただし、一方で南仏の詩は[[イベリア半島|イベリア]]の[[アンダルス|イスラム教世界]]の詩文の伝統に大きく影響されている。オック語詩人は[[トルバドゥール]]と呼ばれ、北仏の抒情詩人は[[トルヴェール]]と呼ばれた。<br /> <br /> 13世紀にはフランスの詩はトルバドゥールの詩とは内容のうえでも形式のうえでもはっきり違う方向へ発展しはじめた。中世の抒情詩は節をつけて器楽とともに歌われるのが常であったが、この時期、詩とともに古代のものとは異なる新しい音楽も誕生しつつあり、そのような新しい詩と曲の傾向はたとえば『{{仮リンク|フォーヴェル物語|en|Roman de Fauvel}}』にみてとることができる。上下2巻(上巻1310年、下巻1314年)からなる『フォーヴェル物語』は、教会の悪習を風刺するもので、[[モテット]]、[[レー (詩形)|レー]]、[[ロンドー]]などの新しい形式で書かれた多数の詩からなる(作詞・作曲者は多くが不明だが、{{仮リンク|フィリップ・ド・ヴィトリー|en|Philippe de Vitry}}作のものがいくつかある。ヴィトリーは新しい音楽を[[アルス・ノヴァ]](羅:ars nova、新技法)と呼んで従来の音楽と区別しだした人物と考えられている)。中世フランスのアルス・ノヴァにおける詩人兼作曲家としては[[ギヨーム・ド・マショー]]がもっともよく知られている。<br /> <br /> 中世における世俗劇の起源がいずこにあるかという議論はいまだに決着を見ていない。しかしローマの悲喜劇に発する民衆劇が9世紀まで脈々と伝わったという見方はどうやら正しくないらしく、日曜日に教会で行われていた、聖書の題材を詠唱を交えて演じる対話形式の劇が起源であるというのが現在の定説である。教会におけるそうした[[神秘劇]]ははじめ修道教会で(もっぱら聖職者間で)、ついで参事会会議場で(世俗の権力者などを交え)、そして最終的に屋外で催されるようになっていき、ラテン語だった劇の言葉も現地語になっていった。12世紀には、[[ミラのニコラオス|聖ニコラウス]](サンタクロースのモデルとは別人で学僧の守護聖人)や[[ステファノ|聖ステファヌス]]に題を採ったラテン語[[典礼劇|宗教劇]]にフランス語で書きこまれたリフレインがみられ、これはこのジャンルにおける最古のフランス語とみなすことができる。フランス語で書かれた初期の悲劇に1150年頃の『アダム劇』 &#039;&#039;Le Jeu d&#039;Adam&#039;&#039; がある。『アダム劇』は1行8音節のカプレットで、ラテン語による舞台演出の書き込みがあることから、ラテン語のできる聖職者が平信徒のために書いたと推察される。<br /> <br /> 古フランス語の[[寓話]]は多数が残っている。寓話は多くの作品が作者不明であり、代表的存在と言えるのは、一大ジャンルを築いている[[トリックスター]]の[[狐物語|ルナールぎつね]]であろう。また、[[マリー・ド・フランス (詩人)|マリー・ド・フランス]]が[[イソップ]]に倣った『寓話詩』 &#039;&#039;Ysopet&#039;&#039; を著している。寓話に関連するジャンルとして、より猥雑な[[ファブリオー]]があり、姦通や聖職者の堕落などを主題としている。ファブリオーは[[チョーサー]]や[[ルネサンス期]]の短編にとって重要な水源となった。<br /> <br /> ==音韻==<br /> フランス語の音韻は古フランス語期を通じて変化し続けたが、12世紀後半の音韻体系は、大量の詩に残されていることから、さしあたっての標準とすることができる。この時代の文字表記は後代とくらべて表音的であり、表記されている子音は原則としてすべて発音されていた。ただし、[[破裂音]]以外の子音の前の s、接続詞 et の t は発音されなかったほか、語末の e は {{IPAblink|ə}} と発音されていた。<br /> <br /> ===子音===<br /> {|class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align: center&quot;<br /> |+ 古フランス語の子音<br /> |-<br /> !<br /> ! [[唇音]]<br /> ! [[歯音]]<br /> ! [[硬口蓋音]]<br /> ! [[軟口蓋音]]<br /> ! [[声門音]]<br /> |-<br /> ! [[鼻音]]<br /> | {{IPAlink|m}}<br /> | {{IPAlink|n}}<br /> | {{IPAlink|ɲ}}<br /> |<br /> |<br /> |-<br /> ! [[破裂音]]<br /> |{{IPAlink|p}} {{IPAlink|b}}<br /> |{{IPAlink|t}} {{IPAlink|d}}<br /> |<br /> |{{IPAlink|k}} {{IPAlink|ɡ}}<br /> |<br /> |- <br /> ! [[破擦音]]<br /> |<br /> |{{IPAlink|ts}} {{IPAlink|dz}}<br /> |{{IPAlink|tʃ}} {{IPAlink|dʒ}}<br /> |<br /> |<br /> |- <br /> ! [[摩擦音]]<br /> |{{IPAlink|f}} {{IPAlink|v}}<br /> |{{IPAlink|s}} {{IPAlink|z}}<br /> |<br /> |<br /> |({{IPAlink|h}})<br /> |-<br /> ! [[側面音]]<br /> |<br /> |{{IPAlink|l}}<br /> |{{IPAlink|ʎ}}<br /> |<br /> |<br /> |-<br /> ! [[ふるえ音]]<br /> |<br /> |{{IPAlink|r}}<br /> |<br /> |<br /> |<br /> |}<br /> <br /> 注:<br /> *[[破擦音]] {{IPA|/ts/}}、{{IPA|/dz/}}、{{IPA|/tʃ/}}、{{IPA|/dʒ/}} は [[中期フランス語]]期に[[摩擦音]]({{IPA|[s]}}、{{IPA|[z]}}、{{IPA|[ʃ]}}、{{IPA|[ʒ]}})に変化した。{{IPA|/ts/}} の音は c、ç、語末の z などで表され(&#039;&#039;&#039;c&#039;&#039;&#039;ent 「100」、chan&#039;&#039;&#039;ç&#039;&#039;&#039;on 「歌」、pri&#039;&#039;&#039;z&#039;&#039;&#039; 「値段」)、/dz/ は語中の z などで表された(do&#039;&#039;&#039;z&#039;&#039;&#039;e 「12」)。<br /> *Conse&#039;&#039;&#039;il&#039;&#039;&#039; 「助言」、trava&#039;&#039;&#039;ill&#039;&#039;&#039;er 「働く」などの {{IPA|/ʎ/}} (l mouillé、湿音の L)は、[[フランス語|現代フランス語]]では {{IPA|/j/}} となっている。<br /> *{{IPA|/ɲ/}} が語中だけでなく語末にも表れた(poi&#039;&#039;&#039;ng&#039;&#039;&#039; 「手」)。語末の {{IPA|/ɲ/}} は後に子音としては失われ、[[鼻母音]]となった。<br /> *{{IPA|/h/}} はゲルマン語からの借用語にのみ見られ、後には失われた。ラテン語にもともと存在した {{IPA|/h/}} は早くに失われている(ラテン語 homō → 古フランス語 om、uem)。<br /> *ラテン語の {{IPA|/t/}} ないし {{IPA|/d/}} に由来する {{IPA|/d/}} で、母音に挟まれているものは、早くに[[子音弱化|弱化]]し {{IPA|[ð]}} となった(同時代のスペイン語 amado [aˈmaðo] を参照のこと)。また、語末の {{IPA|[ð]}} は無声化して {{IPA|[θ]}} となった。テキストによっては {{IPA|[ð]}}、{{IPA|[θ]}} はそれぞれ dh、th と表記された(aiudha、cadhuna、Ludher、vithe)が、1100年にはいずれも消失した&lt;ref&gt;{{cite book|title=Tables synoptiques de phonologie de l&#039;ancien français|year=1908|publisher=Oxford Clarendon Press|url=https://archive.org/stream/tablessynoptique00bert#page/12/mode/1up|author=Berthon, H. E.|author2=Starkey, V. G.}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ===母音===<br /> 古フランス語では鼻母音は独立の音素としては存在せず、鼻音の前に母音が来るときにその母音の異音として現れることがあった。なお、この鼻音は(現代フランス語と異なり)完全に発音されていた(よって、 bon 「良い」は現代フランス語では {{IPA|[bɔ̃]}} だが、古フランス語では {{IPA|[bõn]}} であった)。また、鼻音の前でさえあれば、その音節が開音節であっても鼻母音が現れることがあった(現代フランス語では開音節に鼻母音が現れることはない)。そのため、現代フランス語の bonne {{IPA|[bɔn]}} に対応する古フランス語は bone {{IPA|[bõnə]}} となる。<br /> <br /> ====単母音====<br /> {|class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align: center;&quot;<br /> |+ 古フランス語の単母音<br /> |-<br /> !colspan=2| &amp;nbsp;<br /> ! [[前舌母音]] || [[中舌母音]] || [[後舌母音]]<br /> |-<br /> !rowspan=2| [[狭母音]]<br /> !&lt;small&gt;口腔母音&lt;/small&gt;<br /> | {{IPA link|i}} &amp;nbsp; {{IPA link|y}} ||rowspan=2| &amp;nbsp; || {{IPA link|u}}<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;鼻母音&lt;/small&gt;<br /> | {{IPA|ĩ}} &amp;nbsp; {{IPA|ỹ}} || &amp;nbsp;<br /> |-<br /> !rowspan=2| [[半狭母音]]<br /> !&lt;small&gt;口腔母音&lt;/small&gt;<br /> | {{IPA link|e}} ||rowspan=2| {{IPA link|ə}} || &amp;nbsp;<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;鼻母音&lt;/small&gt;<br /> | {{IPA|ẽ}} ||| {{IPA|õ}}<br /> |-<br /> !colspan=2| [[半広母音]]<br /> | {{IPA link|ɛ}} || &amp;nbsp; ||{{IPA link|ɔ}}<br /> |-<br /> !rowspan=2| [[広母音]]<br /> !&lt;small&gt;口腔母音&lt;/small&gt;<br /> |colspan=3|{{IPA|a}}<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;鼻母音&lt;/small&gt;<br /> |colspan=3|{{IPA|ã}}<br /> |}<br /> <br /> 注:<br /> *古フランス語期以前には {{IPA|/o/}} も存在したが、狭母音化して {{IPA|/u/}} となった。ただし、後になって {{IPA|/aw/}} が単母音化した際や、{{IPA|/ɔ/}} が特定の状況で狭母音化した際に再び現れた(たとえば {{IPA|/s/}} や {{IPA|/z/}} の前など。なお、後に {{IPA|/s/}} となった {{IPA|/ts/}} の前は除く)。<br /> *{{IPA|/õ/}} も、中英語に入った語彙では発音が {{IPA|/uːn/}} となっていることから推して、方言によっては狭母音化して {{IPA|/u/}} となったらしい。たとえば、ラテン語の computāre は古フランス語で conter (母音は {{IPA|/õ/}})であるが、中英語では counten (母音は {{IPA|/uːn/}})であり、中英語にフランス語系語彙を持ち込んだ古ノルマン語では母音が {{IPA|/u/}} であったらしいことが推察される(なお現代英語では count {{IPA|/aʊn/}})。ただし、いずれにしてもこの変化の痕跡は後に狭鼻母音 {{IPA|/ĩ ỹ *ũ/}} が広母音化して {{IPA|/ɛ̃ œ̃ ɔ̃/}} となった際にかき消されてしまった。<br /> <br /> ====二重母音および三重母音====<br /> {|class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align: center;&quot;<br /> |+ 古フランス語後期の[[二重母音]]および[[三重母音]]<br /> |-<br /> ! &amp;nbsp;<br /> ! IPA || 単語の例 || 語義<br /> |-<br /> !colspan=4| 下降二重母音<br /> |-<br /> !rowspan=4| 口腔母音<br /> || {{IPA|/aw/}} || [[wikt:chevaus#Old French|chevaus]] || 馬<br /> |-<br /> | {{IPA|/oj/}} || [[wikt:toit#Old French|toit]] || 屋根<br /> |-<br /> | {{IPA|/ow/}} || [[wikt:coup#Old French|coup]] || 打つ<br /> |-<br /> | {{IPA|/ew/}} ~ {{IPA|/øw/}} || [[wikt:neveu#Old French|neveu]] || 甥<br /> |-<br /> !rowspan=2| [[鼻母音]]<br /> | {{IPA|/ẽj/}} || [[wikt:plein#Old French|plein]] || 満ちた(形容詞)<br /> |-<br /> | {{IPA|/õj/}} || [[wikt:loing#Old French|loing]] || 遠い<br /> |-<br /> !colspan=4| 上昇二重母音<br /> |-<br /> !rowspan=3| 口腔母音<br /> | {{IPA|/je/}} || [[wikt:pié#Old French|pié]] || 足<br /> |-<br /> | {{IPA|/ɥi/}} || [[wikt:fruit#Old French|fruit]] || 果実<br /> |-<br /> | {{IPA|/we/}} ~ {{IPA|/wø/}} || [[wikt:cuer#Old French|cuer]] || 心<br /> |-<br /> !rowspan=3| [[鼻母音]]<br /> | {{IPA|/jẽ/}} || [[wikt:bien#Old French|bien]] || 良く(副詞)<br /> |-<br /> | {{IPA|/ɥĩ/}} || [[wikt:juignet#Old French|juignet]] || 7月<br /> |-<br /> | {{IPA|/wẽ/}} || [[wikt:cuens|cuens]] || 伯爵 {{small|({{abbr|nom. sg.|主格・単数}})}}<br /> |-<br /> !colspan=4| 三重母音&lt;br&gt;&lt;small&gt;強勢は常に中央の母音に置かれる&lt;/small&gt;<br /> |-<br /> !rowspan=3| 口腔母音<br /> | {{IPA|/e̯aw/}} || [[wikt:beaus#Old French|beaus]] || 美しい<br /> |-<br /> | {{IPA|/jew/}} || [[wikt:dieu#Old French|dieu]] || 神<br /> |-<br /> | {{IPA|/wew/}} || [[wikt:jueu#Old French|jueu]] || ユダヤ人<br /> |}<br /> <br /> 注:<br /> *古フランス語初期、つまり12世紀中ごろまでは、{{angle bracket|ai}} は二重母音 {{IPA|/aj/}} を表していたが、後に単母音 {{IPA|/ɛ/}} を表すようになった&lt;ref&gt;Zink (1999), p. 132&lt;/ref&gt;。また {{angle bracket|ei}} は {{IPA|/ej/}} を表したが、古フランス語後期には、鼻音化した場合をのぞいて、{{IPA|/oj/}} に統合された。<br /> *表中で上昇二重母音とあるものは、古フランス語初期には下降二重母音であった可能性がある(表中の上からそれぞれ {{IPA|/ie̯/}}、{{IPA|/yj/}}、{{IPA|/ue̯/}} であった)。古い詩の母音韻では、{{angle bracket|ie}} と表記される二重母音はどのような単母音の組み合わせとも韻を踏まないことから、{{angle bracket|ie}} が {{IPA|/je/}} であったと素直に解することはできないようである。<br /> *{{angle bracket|ue}} および {{angle bracket|eu}} という表記の発音については諸説がある。古フランス語の初期には両者はそれぞれ {{IPA|/uo/、/ou/}} を表し(ただし {{angle bracket|uo}}、{{angle bracket|ou}} と書かれることもあった)、中期フランス語期には {{IPA|/ø ~ œ/}} に統合されていたが、その間の過渡期の発音についてはよくわかっていない。<br /> <br /> ==文法==<br /> ===名詞===<br /> 古フランス語の名詞では、[[主格]](文中で主語となる格)と[[斜格]](主格以外のすべての働きを担う格)の2つの[[格]]が維持されていた。なお、スペイン語やイタリア語などいくつかのロマンス語ではフランス語より早く格変化が消失した。格の区別は、少なくとも[[男性名詞]]では、[[定冠詞]]と名詞自体の変化形とで示されていた。男性名詞 li voisins 「隣人」を例に格変化を示すと以下の表のようになる(なお、「隣人」の歴史的変遷は、ラテン語:{{Smallcaps|{{big|vicínus}}}} {{IPA|/wiˈkiːnus/}} → ロマンス祖語:&lt;sup&gt;*&lt;/sup&gt;{{IPA|*/veˈt͡sinu(s)/}} → 古フランス語:voisins {{IPA|/vojˈzĩns/}} となる。現代フランス語では le voisin)。<br /> <br /> {|class=&quot;wikitable&quot;<br /> |+名詞の活用形の変遷&lt;br&gt;(古典ラテン語から古フランス語・男性名詞の例)<br /> |-<br /> ! colspan=2| !! ラテン語 !! 古フランス語<br /> |-<br /> ! rowspan=2|単数形 !! 主格<br /> | {{Smallcaps|{{big|ille vicīnus}}}} || li voisins<br /> |-<br /> ! 斜格 (ラテン語は対格)<br /> | {{Smallcaps|{{big|illum vicīnum}}}} || le voisin<br /> |-<br /> ! rowspan=2|複数形 !! 主格<br /> | {{Smallcaps|{{big|illī vicīnī}}}} || li voisin<br /> |-<br /> ! 斜格 (ラテン語は対格)<br /> | {{Smallcaps|{{big|illōs vicīnōs}}}} || les voisins<br /> |}<br /> <br /> 格の区別は古フランス語後期には消滅しはじめる。主格と斜格のうち現代語まで残るのは大方のロマンス語の場合と同じく通常は斜格であった(たとえば、現代フランス語の l&#039;enfant 「子供」は、古フランス語の斜格形 l&#039;enfant に由来し、かつ同形である。主格形は li enfes)。しかし主格形と斜格形が大きく異なっている場合には、主格形の方が生き残ったり、主格形と斜格形がそれぞれ違う意味の単語になったりすることもあった。<br /> <br /> *ラテン語の {{smallcaps|{{big|sénior}}}} 「年長の」に由来する名詞 li sure は、主格形 li sure、斜格形 le seigneur の両方が異なる意味の単語となって現代フランス語まで残った。主格形は、羅:{{smallcaps|{{big|sénior}}}} → 古仏:sure → 仏:sire (貴人に用いる尊称。英語の lord や sir にあたる)。斜格形は、羅:{{smallcaps|{{big|seniórem}}}} → 古仏:seigneur → 仏:seigneur 「領主、主君」<br /> *現代フランス語の [[wikt:sœur|sœur]] 「姉/妹」は主格形由来で、斜格形は残っていない。主格は、羅:{{smallcaps|{{big|sóror}}}} → 古仏: [[wikt:suer|suer]] → 仏:sœur。斜格は、羅:{{smallcaps|{{big|sorórem}}}} → 古仏:seror。<br /> *現代フランス語の [[wikt:prêtre|prêtre]] 「司祭」は主格形由来。斜格形はパリの通りの名にのみ残る(Rue des Prouvaires)。主格は、羅:{{smallcaps|{{big|présbyter}}}} → 古仏:[[wikt:prestre|prestre]] → 仏:prêtre。斜格は、羅:{{smallcaps|{{big|presbýterem}}}} → 古仏:[[wikt:prevoire|prevoire]](のち[[wikt:provoire|provoire]]) → 仏:prouvaires。<br /> *ラテン語の {{smallcaps|{{big|hómo}}}} 「人」は、主格形から現代フランス語の不定代名詞 [[wikt:on|on]] を、斜格形から名詞 [[wikt:homme|homme]] 「男、人」を生じた。主格は、羅:{{smallcaps|{{big|hómo}}}} → 古仏:[[wikt:om|om]] → 仏:on。斜格は、羅:{{smallcaps|{{big|hóminem}}}} → 古仏:[[wikt:ome|ome]] → 仏:homme。<br /> <br /> 主格と斜格の区別が主格形の語尾の -s のみのとき、この -s を同音異義語との区別のため綴りの上で残したケースが少数ながら存在する。たとえば現代フランス語 [[wikt:fils|fils]] 「息子」(← 羅:{{smallcaps|{{big|filius}}}}(主格))は、[[wikt:fil|fil]] 「糸」との区別のために古フランス語時代からの -s を残している。なお、fils の語尾の -s はいったん発音されなくなったが、のちに綴りにつられて再び発音されるようになり現代にいたる({{IPA|/fi/}} → 現仏:{{IPA|/fis/}})。綴りと発音の関係一般に関しては [[:en:Spelling pronunciation]] も参照のこと。<br /> <br /> スペイン語・イタリア語同様、文法上の[[性 (文法)|性]]からは中性が失われ、ラテン語で中性に分類されていた名詞は男性名詞に統合された。ただし、ラテン語の中性名詞のうち、複数形をもととして女性名詞単数形となったものがある。たとえば、ラテン語の {{smallcaps|{{big|gaudiu(m)}}}} は {{smallcaps|{{big|gaudia}}}} という複数形で用いられることのほうがずっと多く、-a という形が一般的な女性名詞の単数形と同形であることから、俗ラテン語ではこの単語は女性名詞単数形と捉えられるようになった。これがさらに変化し、現代フランス語では la joie 「喜び」という女性名詞となっている。<br /> <br /> 名詞の語形変化一覧は以下のとおりとなる。<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-<br /> !colspan=&quot;2&quot; rowspan=&quot;2&quot; |<br /> !colspan=&quot;3&quot; | 第1変化名詞(女性)<br /> !colspan=&quot;3&quot; | 第2変化名詞(男性)<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;第1変化&lt;/small&gt;<br /> !colspan=&quot;2&quot; |&lt;small&gt;第1変化a&lt;/small&gt;<br /> !colspan=&quot;2&quot; | &lt;small&gt;第2変化&lt;/small&gt;<br /> !&lt;small&gt;第2変化a&lt;/small&gt;<br /> |-<br /> ! colspan=&quot;2&quot;| 意味<br /> ! 女 !! 物・事 !! 都市 !! 隣人 !! 従者 !! 父<br /> |-<br /> !rowspan=&quot;2&quot; | 単数形<br /> !&lt;small&gt;主格&lt;/small&gt;<br /> |rowspan=&quot;2&quot;| la fame || la riens || la citéz || li voisins || li sergenz || li pere<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;斜格&lt;/small&gt;<br /> | la rien || la cité || le voisin || le sergent || le pere<br /> |-<br /> !rowspan=&quot;2&quot; | 複数形<br /> !&lt;small&gt;主格&lt;/small&gt;<br /> |rowspan=&quot;2&quot; | les fames ||rowspan=&quot;2&quot; | les riens || rowspan=&quot;2&quot; | les citéz || li voisin || li sergent || li pere<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;斜格&lt;/small&gt;<br /> | les voisins || les sergenz || les peres<br /> |}<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-<br /> !colspan=&quot;2&quot; rowspan=&quot;2&quot;|<br /> !colspan=&quot;8&quot; | 第3変化名詞(男・女)<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;第3変化a&lt;/small&gt;<br /> !&lt;small&gt;第3変化b&lt;/small&gt;<br /> !&lt;small&gt;第3変化c&lt;/small&gt;<br /> !colspan=&quot;5&quot; | &lt;small&gt;第3変化d&lt;/small&gt;<br /> |-<br /> !colspan=&quot;2&quot;| 意味<br /> ! 歌い手 !! 男爵 !! 尼 !! 姉/妹 !! 子供 !! 司祭 !! 領主 !! 伯爵<br /> |-<br /> !rowspan=&quot;2&quot; | 単数形<br /> !&lt;small&gt;主格&lt;/small&gt;<br /> | li chantere || li ber || la none || la suer || li enfes || li prestre || li sire || li cuens<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;斜格&lt;/small&gt;<br /> | le chanteor || le baron || la nonain || la seror || l&#039;enfant || le prevoire || le seigneur || le conte<br /> |-<br /> !rowspan=&quot;2&quot; | 複数形<br /> !&lt;small&gt;主格&lt;/small&gt;<br /> | li chanteor || li baron || les nones || les serors || li enfant || li prevoire || li seigneur || li conte<br /> |-<br /> !&lt;small&gt;斜格&lt;/small&gt;<br /> | les chanteors || les barons || les nonains || les serors || les enfanz || les prevoires || les seigneurs || les contes<br /> |}<br /> <br /> 古フランス語の第1変化名詞は古典ラテン語の第1変化名詞に由来する。第1変化aはおおよそがラテン語で第3変化をとる女性名詞からなる。第2変化名詞はラテン語の第2変化名詞からなり、第2変化aは、ラテン語の第2変化名詞のうち {{smallcaps|{{big|-er}}}} で終わるものと、第3変化をとる男性名詞からなる。なお、第2変化aでは単数主格の語尾に -s をとるものが存在しない。これは、第2変化aのルーツのいずれも単数主格の語尾が -s でないことを引き継いだものである。<br /> <br /> 第1変化名詞と第2変化名詞では、かつて存在した多様な活用形から類推によって一般的な形になったものが多数みられる。たとえば、ラテン語で {{smallcaps|{{big|-ae}}}} だった第1変化名詞複数主格形の語尾は、本来 -Ø (子音クラスタのあとは -e)となるはずだが実際には -es となっており、また第2変化aの例では li pere の複数主格は本来 &lt;sup&gt;*&lt;/sup&gt;li peres (ラテン語では {{smallcaps|{{big|illi patres}}}})であるが、通常の第2変化名詞にならって li pere となっている。<br /> <br /> 第3変化名詞では第1・第2変化と異なり、単数主格形が多様である。第3変化aは、ラテン語で単数主格が {{smallcaps|{{big|-átor}}}}、単数対格が {{smallcaps|{{big|-atórem}}}} であった名詞(動作主名詞の一部)からなり、アクセント位置の移動も保持されている。第3変化bはラテン語で単数主格が {{smallcaps|{{big|-o}}}}、単数対格が {{smallcaps|{{big|-ónem}}}} だった単語からなり、こちらもアクセント位置が移動する。第3変化cは古フランス語の創出で、ラテン語に明確な祖形を持たない語彙からなる。第3変化dはラテン語の第3変化名詞各種と、不規則活用をする男性名詞からなる。<br /> <br /> 人名・職業名などで、男性名詞から女性形を作る場合には、男性名詞の語幹に -e を付す。ただし、男性名詞の語幹が -e で終わるときにはこの限りではない。例として、羊飼いを表す [[wikt:bergier|bergier]] の女性形は [[wikt:bergiere|bergiere]] となる(現代フランス語ではそれぞれ [[wikt:berger|berger]]、[[wikt:bergère|bergère]])。<br /> <br /> ===形容詞===<br /> 形容詞は自身が修飾する名詞と[[性 (文法)|性]]・[[数 (文法)|数]]・[[格]]を一致させる。つまり、たとえば複数主格形の女性名詞を修飾する形容詞は女性・複数・主格形に活用させる必要がある。「裕福な女たち」を意味する femes riches では [[wikt:riche#Old French|riche]] という形容詞は女性・複数形の riches となっている(格に関しては主格と斜格が同形)。<br /> <br /> 形容詞は活用の種類によって3つに分類できる&lt;ref&gt;Moignet (1988, p. 26–31), Zink (1992, p. 39–48), de La Chaussée (1977, p. 39–44)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> * 第1変化形容詞 - おおまかにラテン語の第1・第2変化形容詞に対応する。<br /> * 第2変化形容詞 - おおまかにラテン語の第3変化形容詞に対応する。<br /> * 第3変化形容詞 - 主に、ラテン語の形容詞比較級のうちで単数主格が {{smallcaps|{{big|-ior}}}}、単数対格が {{smallcaps|{{big|-iōrem}}}} で終わるものからなる。<br /> <br /> 第1変化形容詞は女性・単数形(格は主格と斜格で共通)で語尾が -e となる。第1変化形容詞は男性・単数・主格形の違いに基づいて2つに分けることができる。第1変化形容詞aでは男性・単数・主格形の語尾が -s となる。<br /> <br /> :第1変化形容詞a:[[wikt:bon#Old French|bon]] 「良い」(ラテン語:[[wikt:bonus#Latin|bonus]]、現代フランス語:[[wikt:bon#French|bon]])<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot;<br /> !<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 男性<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 女性<br /> ! 中性<br /> |-<br /> ! || 単数 || 複数 || 単数 || 複数 || 単数<br /> |-<br /> ! 主格<br /> | bons || bon <br /> | rowspan=&quot;2&quot; | bone || rowspan=&quot;2&quot; | bones <br /> | bon<br /> |-<br /> ! 斜格<br /> | bon || bons || —<br /> |}<br /> <br /> 第1変化形容詞bでは男性・単数・主格形の語尾が女性形同様 -e となる。第1変化形容詞bはラテン語の第2変化形容詞と第3変化形容詞のうち単数・主格形の語尾が -er であるものを含む。<br /> <br /> :第1変化形容詞b:aspre 「荒い」(ラテン語:[[wikt:asper#Latin|asper]]、現代フランス語:[[wikt:âpre#French|âpre]])<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot;<br /> !<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 男性<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 女性<br /> ! 中性<br /> |-<br /> ! || 単数 || 複数 || 単数 || 複数 || 単数<br /> |-<br /> ! 主格<br /> | rowspan=&quot;2&quot; | aspre<br /> | aspre <br /> | rowspan=&quot;2&quot; | aspre || rowspan=&quot;2&quot; | aspres <br /> | aspre<br /> |-<br /> ! 斜格<br /> | aspres || —<br /> |}<br /> <br /> 第2変化形容詞では女性・単数形の語尾が -e でない。<br /> <br /> :第2変化形容詞:[[wikt:granz#Old French|granz]] 「大きい、偉大な」(ラテン語:[[wikt:grandis#Latin|grandis]]、現代フランス語:[[wikt:grand#French|grand]])<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot;<br /> !<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 男性<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 女性<br /> ! 中性<br /> |-<br /> ! || 単数 || 複数 || 単数 || 複数 || 単数<br /> |-<br /> ! 主格<br /> | granz || grant <br /> | granz/grant || rowspan=&quot;2&quot; | granz <br /> | grant<br /> |-<br /> ! 斜格<br /> | grant || granz || grant || —<br /> |}<br /> <br /> なお、第2変化形容詞における重要なサブグループに、現在分詞の語尾が -ant となるものがある。<br /> <br /> 第3変化形容詞では活用形に伴って語幹も変化する。これはラテン語で imparisyllabic な活用(主格形よりも属格形の方が音節が多くなる活用)をする語でアクセント位置が格によって移動することと、かつ中性形で男性形・女性形と異なった活用形をとることに由来する。<br /> <br /> :第3変化形容詞:[[wikt:meillor#Old French|mieudre]] (英語の better)(ラテン語:[[wikt:melior#Latin|melior]]、現代フランス語:[[wikt:meilleur#French|meilleur]])<br /> :{| class=&quot;wikitable&quot;<br /> !<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 男性<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | 女性<br /> ! 中性<br /> |-<br /> ! || 単数 || 複数 || 単数 || 複数 || 単数<br /> |-<br /> ! 主格<br /> | mieudre(s) || meillor <br /> | mieudre || rowspan=&quot;2&quot; | meillors <br /> | mieuz<br /> |-<br /> ! 斜格<br /> | meillor || meillors || meillor || —<br /> |}<br /> <br /> 古フランス語後期には、第2変化形容詞と第3変化形容詞は第1変化形容詞に取り込まれていき、この変化は中期フランス語期には完了した。そのため大方のロマンス語では2つ以上ある形容詞の活用形が、現代フランス語では1つしかない。<br /> <br /> ===冠詞===<br /> 定冠詞<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-<br /> |&amp;nbsp;<br /> |&#039;&#039;&#039;男性単数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;男性複数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;女性単数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;女性複数&#039;&#039;&#039;<br /> |-<br /> |align=&quot;right&quot;|&#039;&#039;&#039;主格&#039;&#039;&#039;<br /> |li<br /> |li<br /> |la<br /> |les<br /> |-<br /> |align=&quot;right&quot;|&#039;&#039;&#039;斜格&#039;&#039;&#039;<br /> |le<br /> |les<br /> |la<br /> |les<br /> |}<br /> <br /> 不定冠詞<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-<br /> |&amp;nbsp;<br /> |&#039;&#039;&#039;男性単数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;男性複数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;女性単数&#039;&#039;&#039;<br /> |&#039;&#039;&#039;女性複数&#039;&#039;&#039;<br /> |-<br /> |align=&quot;right&quot;|&#039;&#039;&#039;主格&#039;&#039;&#039;<br /> |uns<br /> |un<br /> |une<br /> |unes<br /> |-<br /> |align=&quot;right&quot;|&#039;&#039;&#039;斜格&#039;&#039;&#039;<br /> |un<br /> |uns<br /> |une<br /> |unes<br /> |}<br /> ===動詞===<br /> ====-er動詞の略表====<br /> {| rules=all style=&quot;text-align: left; border: 1px solid darkgray;&quot; cellpadding=3<br /> ! rowspan=&quot;3&quot; colspan=&quot;1&quot; | &amp;nbsp;<br /> |-<br /> ! colspan=&quot;4&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | &#039;&#039;&#039;[[直説法]]&#039;&#039;&#039;<br /> ! colspan=&quot;2&quot; style=&quot;text-align: center;&quot; | &#039;&#039;&#039;[[接続法]]&#039;&#039;&#039;<br /> ! style=&quot;text-align: center;&quot; | &#039;&#039;&#039;[[条件法]]&#039;&#039;&#039;<br /> ! style=&quot;text-align: center;&quot; | &#039;&#039;&#039;[[命令法]]&#039;&#039;&#039;<br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;現在&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;過去&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;未完了&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;未来&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;現在&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;未完了&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;現在&#039;&#039;&#039; || &#039;&#039;&#039;現在&#039;&#039;&#039;<br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;一単&#039;&#039;&#039; || dur || durai || duroie || durerai || dur || durasse || dureroie || <br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;二単&#039;&#039;&#039; || dures || duras || durois || dureras || durs || durasses || durerois || dure<br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;三単&#039;&#039;&#039; || dure || dura || duroit || durera || durt || durast || dureroit || <br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;一複&#039;&#039;&#039; || durons || durames || duriiens/-ïons || durerons || durons || durissons/-issiens || dureriions/-ïons || durons<br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;二複&#039;&#039;&#039;|| durez || durastes || duriiez || dureroiz/-ez || durez || durissoiz/-issez/-issiez || dureriiez/-ïez || durez<br /> |-<br /> | &#039;&#039;&#039;三複&#039;&#039;&#039; || durent || durerent || duroient || dureront || durent || durassent || dureroient || <br /> |}<br /> その他<br /> * [[不定詞]]:durer <br /> * [[分詞|現在分詞]]:durant<br /> * [[分詞|過去分詞]]:duré<br /> <br /> ==注釈==<br /> {{reflist|group=&quot;注釈&quot;}}<br /> <br /> ==脚注==<br /> {{reflist}}<br /> <br /> ==参考文献==<br /> <br /> ==関連項目==<br /> *[[フランス語史]]<br /> *{{仮リンク|バーチの法則|en|Bartsch&#039;s law}}:初期オイル語の音韻変化法則<br /> *[[無音のh・有音のh]]<br /> *[[フランスの言語]]<br /> *{{仮リンク|アングロ=ノルマン文学|en|Anglo-Norman literature}}<br /> *[[英語史]]<br /> <br /> ==外部リンク==<br /> <br /> {{Incubator|code=fro}}<br /> {{フランス語}}<br /> {{language-stub|こふらんすこ}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:こふらんすこ}}<br /> [[Category:フランス語]]<br /> [[Category:中世語]]</div> 113.37.189.58 狭軌 2018-07-10T15:22:47Z <p>113.37.189.58: /* 日本の三六軌間 */</p> <hr /> <div>{{出典の明記|date=2013年9月}}<br /> {{国際化|date=2016年7月}}<br /> {{軌間}}<br /> &#039;&#039;&#039;狭軌&#039;&#039;&#039;(きょうき、Narrow gauge)は、[[鉄道]][[線路 (鉄道)|線路]]のレール間隔をあらわす[[軌間]]が[[標準軌]]の1,435mm(4[[フィート]]8.5[[インチ]])未満のものを指す。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[ファイル:CombinedTrack.jpg|thumb|410px|none|[[標準軌]](青)と&#039;&#039;&#039;狭軌&#039;&#039;&#039;(赤)の幅の比較]]<br /> 元々「狭軌」は相対的な言い方であり、4ft8in(1435mm)軌間もイギリスで1846年に勅裁された「鉄道のゲージ規制に関する法律」ができる前は(2m以上あるブルネルの軌間に比べれば狭いので)「標準」ではなく、決められた後も1850年代までは「狭軌」と普通に呼ばれており1870年ごろまでもこの呼称が使われていた。<br /> &lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.70・117]]&lt;/ref&gt;<br /> <br /> 日本の場合も、国鉄標準が1067mm軌間であるため、これを特に狭軌と呼ばずに1435mm軌間の方を「広軌」と呼ぶケースがあり&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;弾丸鉄道計画など&lt;/ref&gt;、逆にさらに狭いところ(主に762mm軌間)は国鉄では「特殊狭軌」と呼び、例として[[日本国有鉄道]](国鉄)の中で国有化買収路線のなかに存在した&#039;&#039;&#039;762mm&#039;&#039;&#039;軌間の路線については&#039;&#039;&#039;[[#特殊狭軌|特殊狭軌線]]&#039;&#039;&#039;と呼ばれ、私鉄でも[[三岐鉄道]]北勢線や[[四日市あすなろう鉄道]]内部線などの現存する該当路線に対してこの呼称がある。&lt;br&gt;(なお、特殊狭軌線と[[軽便鉄道]]は混同されやすいが、軽便鉄道は規格がゆるい[[軽便鉄道法]]で設立された鉄道で軌間とは直接関係ない&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;軽便鉄道法は762mm以上軌間があればよいため、下限であるこの軌間の鉄道も多いが、[[西大寺鉄道]](914mm)や[[播電鉄道|新宮軽便鉄道]](1435mm)などの例もある。&lt;/ref&gt;。)<br /> <br /> == 性質 ==<br /> &lt;!--実際、経済的なナローゲージを実現しようとすると約3フィート以下の軌間が必要となる。←<この「経済的」とはどういう意味なのでしょうか?後の文ともつながってません。>[[メーターゲージ]](1,000mm軌間)あるいは米国3フィートゲージと呼ばれる軌間が一般的であるが、他にも各種の軌間がみられる。←<東南アジアに多いメーターゲージはともかく、3ftゲージはアメリカのローカル線と中南米の一部ぐらいの使用例しかなかったはずで「一般的」ではないと思います。>--&gt;<br /> 意図的に狭い軌間を選択する鉄道は元々機関車さえもない時代の人力や家畜動力のトロッコのような路線から生まれ、こうして鉱山などで使う小さな車両はホイールベースや軌間が小さくても不安定ではないし、むしろ急カーブ(障害物をよけれるのでトンネルなどの施設費用を抑えられる)を曲がりやすくなって好都合であったため、機関車が開発されてからも[[鉱山鉄道]]や&lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.118]]&lt;/ref&gt;線路施設が簡易的なもので済むことから、木材の伐採が終わったら線路は移動しなくてはならない[[森林鉄道]]に採用例が多い。<br /> <br /> また、枕木・砂利などの道床にかかるコストも最低限軌間分の幅は必要なので、標準軌なら「1435mm+レールの厚みや余裕分」の枕木が必要でも狭軌ならそれだけ短縮できる(逆に狭軌で広い道床を使うことは可能)ため、より低規格・低コストの路線を作ることが可能であるため、[[第一次世界大戦]]時には、同盟国と連合国の双方とも前線での輸送用に狭軌の鉄道を盛んに建設した。戦後のヨーロッパでは、その資材を流用した狭軌鉄道が一時流行した。<br /> <br /> == 主な狭軌 ==<br /> * 381mm(15インチ)<br /> * 508mm(20インチ)<br /> * 597mm<br /> * 600mm<br /> * 610mm(24インチ=2フィート)<br /> * 750mm<br /> * 762mm(30インチ=2フィート6インチ)「ニブロク」、「特殊狭軌」<br /> * 800mm<br /> * 914mm(3フィート)<br /> * 1000mm「メーターゲージ」<br /> * 1067mm(3フィート6インチ)「三六軌間」「サブロク」<br /> * 1372mm(4フィート6インチ)「馬車軌間」<br /> <br /> このうち幹線鉄道に用いられるのは914mm以上のもので、英語では「medium gauge」とも呼ばれる。日本など[[イギリス]]から鉄道技術を導入した国では1067mmが主に用いられ、[[フランス]]などのヨーロッパ大陸諸国の影響下の国では1000mmが、[[アメリカ合衆国]]の影響下にあった国では914mmが用いられる傾向にある。<br /> <br /> なお、営業用として運行される鉄道で最も狭いゲージは381mm(15インチ)で、イギリスの[[ロムニー・ハイス&amp;ディムチャーチ鉄道]]が有名である。日本の[[静岡県]][[伊豆市]]修善寺にある[[修善寺虹の郷|虹の郷]]には、この鉄道と同規格の車両による園内路線が敷設・運行されている。<br /> <br /> == 三六軌間(1067mm(3フィート6インチ)) ==<br /> 後述するように、日本で多く用いられている軌間は1,067mmであり、一般に「三六軌間」と呼ばれている。3フィート6インチから来たものである。<br /> <br /> ドイツでは、この軌間を最初に用いたノルウェー人[[カール・アブラハム・ピル]]のイニシャルにちなみ、[[:de:Kapspur|Kapspur]](ドイツ語:CがKに書き換えられている)と呼ばれている。<br /> <br /> また、英語では[[ケープ植民地]](後の[[南アフリカ共和国|南アフリカ]])で用いられたことから「Cape gauge」と呼ばれるほか、カール・アブラハム・ピルのあだ名にちなんで「CAP gauge」とも呼ばれる。[[イギリス帝国]]の植民地で広く持ちいられたことから、「イギリス帝国軌間」 (British imperial gauge) という呼称も存在した。<br /> <br /> === 日本の三六軌間 ===<br /> [[ファイル:Metro 5line 05-102F.jpg|right|thumb|200px|1,067mm軌間]]<br /> [[File:D51 254 of JNR.jpg|thumb|200px|1,067mm軌間と蒸気機関車。[[杉並児童交通公園]]の[[国鉄D51形蒸気機関車|D51]]&lt;/center&gt;]]<br /> 日本で3ft6in軌間を選択した理由について「イギリスから植民地扱いされていた」や「山が多いから急曲線に強い」という説がしばしばいわれるが両説とも穴があり、前者は1860年代後半から1870年代初頭までイギリス本土でも新規路線に限らず既存路線も狭軌化した方が経済的(既存の客車や貨車は大きすぎ重量過多で小型化した方がよい。技術革新で狭軌でもこれに十分な機関車は製造できるなど。)という説が提唱されており、[[関節式機関車#フェアリー式|フェアリー式関節式機関車]]の開発者であるロバート・フランシス・フェアリーは1870年9月の英国学術協会の会合で「西海岸本線のLNWRの路線を4ft8in軌間から3ft軌間にしても同じ貨物輸送が可能で車両を小型化できる分コストは半分に抑えられる。」という説を上げている&lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.142-144]]&lt;/ref&gt;<br /> <br /> 後者についても、日本の路線は急曲線・急勾配どころかむしろ緩やかで、昭和4年の線路等級制定以前は本線は一律半径300m以上・勾配は25‰以下&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;国有鉄道建設規定(大正十年十月十四日)には、第十三条「本線における曲線の最小半径は三百メートル以上たることを要す」、同じく第十四条「本線路における勾配は千分の二十五より急ならざることを要す」とある。([http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/2954877/1l 『官報1921年10月14日』P.2])国立国会図書館デジタルコレクションより&lt;/ref&gt;(等級制定後の甲線と同じ)であり、同じ軌間の(あるいは軌間だった)ノルウェーと南アフリカの最小半径が150mと100mだが、日本の場合はこれはのちに制定された線路等級で認められた一番程度が低い簡易線(本線半径160m以上)以下になる&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;『蒸気機関車200年史』P148では「簡易線の最小半径が300m」とあるが「甲線」の誤記か直径と半径の誤りと判断。&lt;/ref&gt;、また、当初導入された機関車もノルウェー・クイーンズランド(オーストラリア)・ニュージーランド・インドの3ft6in軌間の路線では動輪直径が3ftほどなのに対し、日本は4ftから4ft6inと大きく(機関車自体も大きい)、先従輪が付いていても固定でホイールベースが長いことからも急曲線通過のために狭軌採用ではないことが読み取れる&lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.148]]&lt;/ref&gt;<br /> <br /> イギリスもゲージ法で1435mmが「標準」になり一時他の軌間施設が認められなくなったが、日本では明治33年の[[私設鉄道法]]第40条に「軌間は特例を除き三尺六寸に限る」と明記されていた&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;この制限は、後で政府が私鉄を買い上げて国有鉄道に一体化することを前提としていたからである。また、国有鉄道が狭軌であることから、貨物輸送を行う場合は貨車の直通が不可能になることを避ける目的もある。&lt;br&gt;この法律そのものは明治33年施行だが、明治20年の私設鉄道条例にすでに私鉄の軌間も三尺六寸規定の説明がある&lt;/ref&gt;ため国鉄だけではなく私鉄を含めてこれに定められた1067mm軌間が日本の標準になったが、[[軌道法]]は軌間制限が特になかったため特に[[近畿地方]]の私鉄ではこれを拡大解釈して標準軌の専用軌道を敷設した路線がいくつもある他、東京でも馬車鉄道から開業した[[東京馬車鉄道]](現在の[[東京都電車]])などは1372mm軌間(後述)であった。<br /> その後、軌間以外も規制が厳しすぎたことで私鉄が作られなくなったため、1910年に基準の緩い軽便鉄道法が施行され、これやこの後継に当たる[[地方鉄道法]](1919年)では異なる軌間を認めていたので下限の762mm軌間(多数)から標準軌の1435mm軌間(新宮軽便鉄道や[[琴平電鉄塩江線|塩江温泉鉄道]]など)までのさまざまな軌間が建設されている。<br /> <br /> なお、国有鉄道では鉄道院時代に総裁[[後藤新平]]の指示で[[島安次郎]]らによって標準軌への改軌の技術的な検討もされたりしたが、改軌は狭くする方が容易だが広くするのは難しく(短期間で広げた例としては満鉄の最初期に1年間で3ft6inを4ft8inにした事はあるが、これは元々ロシアが5ft軌間で敷いた広軌を日露戦争中に日本の機関車を使えるように軌間が3ft6inになるようにレールを中央にずらして敷きなおしたのをまたずらしたものであり、元を手繰るとむしろ狭軌化である。)、島自身もなるべく改軌中のゲージ分断による悪影響が出ないように配慮するなどの具体案を研究したものの、膨大な経費の壁は政党間の政争の具となり、1919年に原内閣によって路線網を広げる方を優先(建主改従)、幹線の輸送力増大は狭軌のまま補強(強度狭軌)するとされ、ここで改軌の根を完全にたたれた&lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.247-248]]&lt;/ref&gt;。([[日本の改軌論争]]も参照。)<br /> <br /> その後、未完に終わったが既存路線と無関係に施設される弾丸列車計画においては車両限界や軸重などしがらみもなく&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;島が改軌論争の頃に描いた標準軌機関車の計画はイギリスの車両限界を参考にしていたらしくアメリカどころかヨーロッパ大陸の機関車と比べても一回り小さく、軸重に至っては14.37tと強度狭軌後の日本の機関車と比べても低い。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[[#齋藤2007|齋藤(2007) p.248-249]]&lt;/ref&gt;、満鉄などのような大きな車両限界をもった[[標準軌]]で建設される予定で、戦後の[[新幹線]]計画はこれの流れを組むため国鉄で初めて標準軌で建設された。<br /> <br /> 1,067mm軌間を採用する主な路線は次の通り。<br /> <br /> * [[JR|JRグループ]]/[[日本国有鉄道]]および旧国鉄・JR路線を転換した[[第三セクター鉄道]](新幹線・[[博多南線]]・[[上越線]][[越後湯沢駅]] - [[ガーラ湯沢駅]]間および[[ミニ新幹線|新在直通区間]]を除く)<br /> * [[東京地下鉄]]([[東京メトロ銀座線|銀座線]]、[[東京メトロ丸ノ内線|丸ノ内線]]を除く)<br /> * [[札幌市交通局]]([[札幌市電]]一条・山鼻西・山鼻・都心線)<br /> * [[仙台市交通局]]([[仙台市地下鉄南北線]])<br /> * [[関東鉄道]](全線)<br /> * [[京王電鉄]]([[京王井の頭線|井の頭線]]のみ)<br /> * [[東京急行電鉄]]([[東急世田谷線|世田谷線]]を除く)<br /> * [[小田急電鉄]]<br /> * [[江ノ島電鉄]]<br /> * [[箱根登山鉄道]]([[小田原駅]] - [[箱根湯本駅]]間のみ)<br /> * [[西武鉄道]]<br /> * [[東武鉄道]]<br /> * [[秩父鉄道]]<br /> * [[相模鉄道]]<br /> * [[東京都交通局]]([[都営地下鉄三田線|都営三田線]]のみ)<br /> * [[東京臨海高速鉄道]]([[東京臨海高速鉄道りんかい線|りんかい線]])<br /> * [[首都圏新都市鉄道]]([[首都圏新都市鉄道つくばエクスプレス|つくばエクスプレス線]])<br /> * [[名古屋鉄道]]<br /> * [[名古屋市交通局]]([[名古屋市営地下鉄鶴舞線|鶴舞線]]・[[名古屋市営地下鉄桜通線|桜通線]]・[[名古屋市営地下鉄上飯田線|上飯田線]])<br /> * [[名古屋臨海高速鉄道]]([[名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線|あおなみ線]])<br /> * [[京阪電気鉄道]]([[京阪鋼索線|鋼索線]]のみ)<br /> * [[南海電気鉄道]]<br /> * [[泉北高速鉄道]]([[泉北高速鉄道線]])<br /> * [[近畿日本鉄道]]([[近鉄南大阪線|南大阪線]]・[[近鉄吉野線|吉野線]]・[[近鉄道明寺線|道明寺線]]・[[近鉄長野線|長野線]]・[[近鉄御所線|御所線]]・[[近鉄生駒鋼索線|生駒鋼索線]]等)<br /> * [[伊賀鉄道]]<br /> * [[養老鉄道]]<br /> * [[西日本鉄道]]([[西鉄貝塚線|貝塚線]]のみ)<br /> * [[豊橋鉄道]]<br /> * [[静岡鉄道]]<br /> * [[富士急行]]<br /> * [[伊豆急行]]<br /> * [[伊豆箱根鉄道]]<br /> * [[遠州鉄道]]<br /> * [[大井川鐵道]]<br /> * [[三岐鉄道]]([[三岐鉄道三岐線|三岐線]])<br /> * [[上信電鉄]]<br /> * [[上毛電鉄]]<br /> * [[上田電鉄]]<br /> * [[長野電鉄]]<br /> * [[えちぜん鉄道]]<br /> * [[福井鉄道]]<br /> * [[北陸鉄道]]<br /> * [[富山地方鉄道]]<br /> * [[弘南鉄道]]<br /> * [[津軽鉄道]]<br /> * [[水間鉄道]]<br /> * [[神戸電鉄]]<br /> * [[福岡市交通局]]([[福岡市地下鉄七隈線|七隈線]]を除く)<br /> * [[ケーブルカー|鋼索線]]([[箱根登山鉄道鋼索線]]・[[伊豆箱根鉄道十国鋼索線]]・[[鞍馬山鋼索鉄道]]・[[能勢電鉄妙見の森ケーブル]]を除く)<br /> * [[岡山電気軌道]]<br /> * [[一畑電車]]<br /> * [[伊予鉄道]]<br /> * [[土佐電気鉄道]]<br /> * [[島原鉄道]]<br /> * [[熊本電気鉄道]]<br /> <br /> === 日本以外の三六軌間 ===<br /> 1,067mmの軌間を採用する国・地域の例は次の通り。<br /> <br /> * アジア<br /> ** [[台湾]]([[台湾鉄路管理局]]のみ)<br /> ** [[香港]](市街電車のみ)<br /> ** [[フィリピン]]([[マニラ・ライトレール]]を除く)<br /> ** [[インドネシア]]<br /> ** [[樺太]](2003年から全面軌間1520mmに改軌中)<br /> ** 中国(繁昌県桃沖鉱山)<br /> * オセアニア<br /> ** [[オーストラリア]]の[[クイーンズランド州]]、[[西オーストラリア州]]、[[南オーストラリア州]]、[[タスマニア州]]<br /> ** [[ニュージーランド]]<br /> * アフリカ<br /> ** [[コンゴ民主共和国]]、[[ザンビア]]、[[モザンビーク]]以南の[[南部アフリカ]]と[[タンザン鉄道]] - ただし[[南アフリカ共和国]]ではメートル法の採用時に軌間を1,065mmと定めているが、実質は同じである。<br /> ** [[スーダン]]<br /> ** [[ナイジェリア]]<br /> ** [[ガーナ]]<br /> * ラテンアメリカ<br /> ** [[コスタリカ]]<br /> ** [[エクアドル]]<br /> ** [[ハイチ]]<br /> <br /> [[アメリカ合衆国]]では、[[サンフランシスコ・ケーブルカー|サンフランシスコのケーブルカー]]がこの軌間で現存している他、1963年まで存在した[[ロサンゼルス鉄道|ロサンゼルスの市街電車]]や、1950年まで運行されていた[[デンバー軌道|デンバーの市街電車]]の軌間が1,067mmであった。<br /> <br /> [[ノルウェー]]や[[スウェーデン]]では19世紀に1,067mm軌間の鉄道網が作られたが、後に改軌された。[[カナダ]]の[[ニューファンドランド島]]には1988年まで1,067mm軌間の鉄道が存在した。<br /> <br /> == 馬車軌間(1372mm(4フィート6インチ)) ==<br /> [[ファイル:Keio6413F+9702F.jpg|right|thumb|200px|1,372mm軌間]]<br /> この他の日本の狭軌線には&#039;&#039;&#039;1,372 mm(4フィート6インチ)&#039;&#039;&#039;軌間がある。その出自から&#039;&#039;&#039;[[馬車鉄道|馬車]]軌間&#039;&#039;&#039;とも呼ばれ、標準軌・旧国鉄採用軌間とも違うことや使用線区の特殊性から&#039;&#039;&#039;偏軌&#039;&#039;&#039;・&#039;&#039;&#039;変則軌道&#039;&#039;&#039;とも言われる。東京とその周辺では一時広く採用されたのに対し、日本国内のみならず世界的に見ても、東京以外での使用例がきわめて少ないことから、これを&#039;&#039;&#039;東京ゲージ&#039;&#039;&#039;と呼ぶ鉄道史家もいる&lt;ref&gt;{{Cite journal|和書|author=加藤新一|title=『東京ゲージ』をめぐる鉄道史|journal=[[地理 (雑誌)|地理]]|publisher=[[古今書院]]|volume=41|issue=11号(通巻491号)|date=1996年11月|pages=48-53|naid =40002447064}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Cite book|和書|author=宮田道一、広岡友紀|title=[https://books.google.co.jp/books?id=2Tf3AgAAQBAJ&amp;pg=PA155&amp;dq=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8&amp;hl=ja&amp;sa=X&amp;ved=0ahUKEwjJ69uLy4HbAhUPQLwKHfX7DOoQ6AEIQzAG#v=onepage&amp;q=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%82%B8&amp;f=false 東急電鉄まるごと探見 歴史・路線・運転・ステンレスカー]|publisher=[[JTBパブリッシング]]|date=2014年3月|isbn=978-4-533-09630-3|page=155}}&lt;/ref&gt;。かつてスコットランドの一部で採用されていた&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1846年軌間統一法|1846年の法整備]]によってブリテン島の軌間が[[標準軌]]に統一されたため、スコットランドに1,372mm軌間の実用鉄道は現存していない。&lt;/ref&gt;ため、英語では&#039;&#039;&#039;スコッチ・ゲージ&#039;&#039;&#039;([[:en:Scotch gauge|Scotch gauge]])と呼ばれる。<br /> <br /> 日本国内では[[東京馬車鉄道]]が[[1882年]](明治15年)の開業時から使用した&lt;ref&gt;和久田康雄『日本の市内電車 -1895-1945-』成山堂書店、2009年、29頁。&lt;/ref&gt;&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;[[1897年]](明治30年)開業の品川馬車鉄道は767 mmあるいは737 mmとされる。[[1899年]](明治32年)に東京馬車鉄道は品川馬車鉄道を合併し、動力を電気に改めるにあたり1,372 mmに[[改軌]]した。&lt;/ref&gt;。東京電車鉄道と改称して動力を電気に改めたが軌間はそのまま引き継ぎ、同じ[[東京市]]内で開業した東京市街鉄道と東京電気鉄道も1,372 mm軌間であった。三社を合併して東京鉄道と改称した後、東京市に買収されて[[東京都交通局|東京市電気局]]の運営による[[東京都電車|東京市電(のちの東京都電)]]に引き継がれ、東京市電への[[直通運転|乗り入れ]]や中古車両の購入を視野に入れた同業他社も1,372 mm軌間を採用した。<br /> <br /> 2017年(平成29年)現在、日本国内で1,372 mm軌間を採用している鉄道及び軌道事業者によって運営する路線には次のようなものがある。<br /> <br /> * [[京王電鉄]] - [[京王井の頭線|井の頭線]]を除く全線。<br /> * 東京急行電鉄 - [[東急世田谷線|世田谷線]]のみ。<br /> * 東京都交通局 - [[都電荒川線]]と[[都営地下鉄新宿線|都営新宿線]]。新宿線は[[京王線]]との直通運転をする際に軌間を京王線に合わせるため、馬車軌間を採用。<br /> * [[函館市企業局交通部]] - 東京馬車鉄道の技術指導で[[函館馬車鉄道|亀函馬車鉄道]]として開業。[[函館市交通局200形電車 (2代)|2代目200形]]と[[函館市交通局1000形電車|1000形]]は東京都からの譲渡車である。<br /> <br /> [[都市高速鉄道]]としては京王電鉄、都営地下鉄新宿線のみ採用している。特に京王電鉄については、その創業期に東京市電への乗り入れを計画したことや、[[軌道法]]により敷設を始めたことなどから1,372 mmを採用し、地方鉄道として開通させた旧玉南電気鉄道区間([[府中駅 (東京都)|府中駅]] - [[京王八王子駅|東八王子駅]]間)では京王電気軌道への合併後に1,067 mmから1,372 mmへの改軌も行ったが、東京市電乗り入れは実現しなかった。1945年(昭和20年)、京王線が軌道法から[[地方鉄道法]]による鉄道に変更してからも馬車軌をあたため続けた。後に都営新宿線を建設する際、都が相互乗り入れを予定している京王帝都電鉄(当時)に対して1,435 mmへの改軌を迫ったが、[[営業]]運転を継続しながら改軌に成功した[[1950年代]]の京成に比べ、[[1970年代]]の京王線の[[ダイヤグラム|ダイヤ]]と車両数では営業を続けながらの改軌工事が不可能であったことなどから京王帝都の言い分が関係各所に受け入れられ、都営新宿線の方が京王に合わせて1,372 mm軌間を採用したという経緯がある。これで都営地下鉄は乗り入れ先の都合で三種類の軌間を有することとなり、三路線全てが異なる軌間となった&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;後に開通した[[都営地下鉄大江戸線|大江戸線]]は浅草線と同じ標準軌であるが、[[リニアモーター]]駆動による[[ミニ地下鉄]]であるため、浅草線と車両の互換性はない。&lt;/ref&gt;。[[日本の改軌論争]]も参照のこと。<br /> <br /> 過去の例としては以下の鉄道事業者・路線がある。<br /> <br /> * [[京浜急行電鉄]]は、その前身である京浜電気鉄道時代の一時期([[1904年]]〈明治37年〉 - [[1933年]]〈昭和8年〉)に、1,372 mm軌間へと改軌し、東京市電に乗り入れていた。<br /> * [[京成電鉄]]では[[都営地下鉄浅草線|都営地下鉄1号線]](現浅草線)乗り入れ前の[[1959年]](昭和34年)に、標準軌へ改修するまで採用していた。王子電気軌道(現在の[[都電荒川線]])への乗り入れを構想していたためである。<br /> * 京成の子会社の[[新京成電鉄]]は、[[1947年]](昭和22年)に1,067 mmで開業した後の[[1953年]](昭和28年)に京成と合わせて1,372 mmに改軌し、さらに京成と同じく1959年(昭和34年)には標準軌に改軌している。開業時に1,067 mmを採用した経緯については、[[新京成電鉄新京成線]]を参照。<br /> * 現在の東急世田谷線の本線に当たり、[[1969年]](昭和44年)に廃止された[[東急玉川線]]は、多摩川の河川敷から都心に砂利を輸送する目的も持っており、渋谷から東京市電に乗り入れるためこの軌間とされた。<br /> * [[横浜市交通局]]([[横浜市電]])、[[1972年]](昭和47年)廃止。<br /> * [[西武鉄道]](旧)[[西武大宮線|大宮線]]。東京市電の払い下げ車を使用していた。並行して省線[[川越線]]が開通したため、[[1941年]](昭和16年)に廃止。<br /> <br /> === その他の馬車軌間 ===<br /> * 1,581 mm(5フィート2¼インチ)日本では採用例なし<br /> * 1,588 mm(5フィート2½インチ)日本では採用例なし<br /> * 914 mm(3フィート)<br /> ** [[アメリカ大陸]]でよく見られる軌間で、「アメリカンナロー」とも呼ばれる。日本では、[[北陸地方]]や[[九州]]などで見られた。後に[[両備バス]]となった岡山県の[[西大寺鉄道]]が廃止されて以来、普通鉄道・軌道としては日本に存在しないが、[[青森県]]の[[道の駅みんまや#青函トンネル記念館|青函トンネル記念館]]にある[[ケーブルカー]]の[[青函トンネル竜飛斜坑線]]で営業用として使用されている。[[東京ディズニーランド]]にかつて存在した路面電車のアトラクションである[[ジョリートロリー]]でも使用されていた。<br /> <br /> == 特殊狭軌 ==<br /> [[ファイル:Kintetsu-260Series-01.jpg|200px|thumb|right|762mm軌間]]<br /> 日本で1,067mm未満の軌間を採用している路線で、現存するものには次のものがある。<br /> <br /> * 普通鉄道線<br /> ** [[四日市あすなろう鉄道内部・八王子線]] (762mm、[[2015年]][[4月1日]]に[[近畿日本鉄道]]から移管)<br /> ** [[三岐鉄道北勢線]](762mm、[[2003年]][[4月1日]]に近畿日本鉄道から移管)<br /> ** [[黒部峡谷鉄道本線]] (762mm)<br /> * 工事用軌道・森林軌道<br /> ** [[安房森林軌道]] (762mm)<br /> ** [[国土交通省立山砂防工事専用軌道]] (610mm)<br /> <br /> かつて存在した路線は非常に多く、第二次世界大戦中に不要不急路線として廃止されたもの、[[1960年代]]前後に道路交通の整備により役目を終えて廃止されたものがあった。なお、国有鉄道に存在した特殊狭軌線については[[国鉄の特殊狭軌線]]を参照。<br /> <br /> * 旧日本陸軍[[鉄道連隊]] (600mm) 、後の[[新京成電鉄新京成線|新京成電鉄]]([[1946年]]に1,067mm、[[1953年]]に1,372mm、[[1959年]]に1,435mm〈標準軌〉に改軌)及び[[陸上自衛隊]][[第101建設隊]]([[1960年]]に1,067mmに改軌、[[1966年]]に廃止)<br /> * [[根室拓殖鉄道]](762mm、[[1959年]]に廃止)<br /> * [[歌登町営軌道]](762mm、[[1971年]]に廃止)<br /> * [[花巻電鉄]](762mm、[[1969年]]に廃止)<br /> * [[釜石鉱山鉄道]](838mm→762mm、[[1965年]]に廃止)<br /> * [[磐梯急行電鉄]](762mm、1969年に廃止)<br /> * [[湘南軌道]](762mm、[[1937年]]に廃止)<br /> * [[九十九里鉄道]](762mm、[[1961年]]に廃止)<br /> * [[越後交通栃尾線]](762mm、[[1975年]]に廃止)<br /> * [[頸城鉄道線]](762mm、[[1971年]]に廃止)<br /> * [[草軽電気鉄道|草津軽便鉄道]](後の草軽電気鉄道。762mm、[[1961年]]に廃止)<br /> * [[尾小屋鉄道]](762mm、[[1977年]]に廃止)<br /> * [[静岡鉄道駿遠線]](762mm、[[1970年]]に廃止)<br /> * [[遠州鉄道奥山線]](762mm、[[1964年]]に廃止)<br /> * [[三重電気鉄道松阪線]](762mm、[[1964年]]に廃止)<br /> * [[三重交通|三重電気鉄道]]湯の山線(後の[[近鉄湯の山線]]。762mm、[[1964年]]に1,435mm〈標準軌〉に改軌)<br /> * [[安濃鉄道]](762mm、[[1972年]]に廃止)<br /> * [[中勢鉄道]]([[大日本軌道]]伊勢支社。762mm、[[1943年]]に廃止)<br /> * [[阪堺鉄道]](後の[[南海本線]]の一部。838mm、[[1897年]]に1067mmへ改軌)<br /> * [[赤穂鉄道]](762mm、[[1951年]]に廃止)<br /> * [[西大寺鉄道]](914mm、[[1962年]]に廃止)<br /> * [[下津井電鉄]](762mm、[[1990年]]に廃止)<br /> * [[井笠鉄道]](762mm、[[1971年]]に廃止)<br /> * [[鞆鉄道]](762mm、[[1954年]]に廃止)<br /> * [[日本鉱業佐賀関鉄道]](762mm、[[1963年]]に廃止)<br /> * [[沖縄県営鉄道]](762mm、[[1945年]]に運行停止)<br /> * [[沖縄軌道]](762mm、[[1945年]]に運行停止)<br /> <br /> 日本国内の鉱山では610mm軌間のものが多い。坑内では508mmを採用していた所もあるようである。工事現場で使用された手押しトロッコの軌間には主に610mmと508mmであり、機関車を用いた工事用軌道は610mmと762mmが多い。<br /> <br /> == 日本における狭軌の保存鉄道 ==<br /> * [[千葉県]][[成田市]]にある[[成田ゆめ牧場]]において、狭軌鉄道 (610mm) の保存が行われている。<br /> * 762mm軌間のものは[[石川県]][[小松市]]に尾小屋鉄道の動態保存があるほか、森林鉄道など全国で数か所の動態保存がある。詳細は[[軽便鉄道]]を参照。<br /> <br /> == 注釈 ==<br /> {{Reflist|group=注釈}}<br /> <br /> == 出典 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> *{{Cite book|和書<br /> | author = 齋藤晃<br /> | supervisor = <br /> | translator = <br /> | year = 2007<br /> | title = 蒸気機関車200年史<br /> | publisher = NTT出版<br /> | isbn = 978-4-7571-4151-3<br /> | ref = 齋藤2007<br /> }}<br /> <br /> * {{Citation|和書<br /> |title=3フィート6インチ・ゲージ採用についてのノート<br /> |author=青木栄一<br /> |journal=文化情報学 : 駿河台大学文化情報学部紀要<br /> |publisher=[[駿河台大学]]<br /> |year=2002<br /> |volume=9<br /> |issue=1<br /> |pages=29-39<br /> |url=http://www.surugadai.ac.jp/sogo/media/bulletin/Bunjo09-01_AOKI.pdf<br /> |ref=Aoki2002<br /> }}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Wiktionary|狭軌}}<br /> * [[日本の改軌論争]]<br /> * [[軌間]]<br /> * [[標準軌]]<br /> * [[広軌]]<br /> * [[軽便鉄道]]<br /> * [[保存鉄道]]<br /> * [[大日本軌道]]<br /> * [[雨宮敬次郎]]<br /> * [[国鉄の特殊狭軌線]]<br /> * [[最小軌間鉄道]]<br /> * [[ロムニー・ハイス&amp;ディムチャーチ鉄道|ロムニー鉄道]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.yumebokujo.com/ 成田ゆめ牧場]<br /> <br /> {{デフォルトソート:きようき}}<br /> [[Category:軌間]]<br /> [[Category:軽便鉄道|*きようき]]</div> 113.37.189.58 高速鉄道 2018-07-10T12:58:19Z <p>113.37.189.58: /* 建設計画など */</p> <hr /> <div>{{Otheruses|200km/h以上で運行する鉄道|日本の都市内鉄道|都市高速鉄道}}<br /> {{独自研究|date=2013年6月28日 (金) 11:41 (UTC)|ソートキー=鉄}}<br /> {{Multiple image<br /> | align = right<br /> | direction = vertical<br /> | width = 300<br /> | image1 = High Speed Railroad Map of Europe.svg<br /> | caption1 = ヨーロッパの高速鉄道網<br /> | image2 = Eastern Asia HSR2018.svg<br /> | caption2 = 東アジアの高速鉄道網&lt;br /&gt;<br /> ----<br /> {{legend0|#ae00ff|310–350&amp;nbsp;km/h|border=1px solid #AAAAAA}} {{legend0|#ff0000|270-300&amp;nbsp;km/h|border=1px solid #AAAAAA}} {{legend0|#fa9900|240–260&amp;nbsp;km/h|border=1px solid #AAAAAA}} {{legend0|#ffff00|200–230&amp;nbsp;km/h|border=1px solid #AAAAAA}} {{legend0|#808080|200&amp;nbsp;km/h未満|border=1px solid #AAAAAA}} {{legend0|#00aa00|建設中|border=1px solid #AAAAAA}}<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;高速鉄道&#039;&#039;&#039;(こうそくてつどう、{{lang-en-short|high-speed rail}})とは、200[[キロメートル毎時|km/h]]程度以上の速度で走行できる[[鉄道]]を指す。特化した[[鉄道車両|車両]]と専用[[軌道 (鉄道)|軌道]]とを統合したシステムを用い、従来の鉄道よりも著しく高速で運用される[[交通機関]]である。<br /> <br /> 本稿では、[[磁気浮上式鉄道]](リニアモーターカー)のうち高速輸送を目的としたものも高速鉄道に含める。&lt;!--後述の[http://www.uic.org/spip.php?article971 UIC「高速鉄道の定義(一般)」]{{en icon}}によれば、車輪式か[[磁気浮上]]式かに関する言及はないが、[http://www.uic.asso.fr/gv/article.php3?id_article=22 UIC「高速鉄道の歴史」]{{en icon}}によれば、1999年のJRマグレブの552 km/h記録について言及しているので、磁気浮上式鉄道を高速鉄道に含んでもよいと思われる。--&gt;<br /> <br /> == 高速鉄道の定義 ==<br /> [[列車]]の営業最高速度は[[技術革新]]に伴い常に向上を続けているため、世界で広く適用される一つの標準定義というものはなく&lt;ref name=&quot;uic&quot;&gt;{{en icon}}{{Cite web |url=http://www.uic.org/highspeed |title=HIGH SPEED |publisher=International Union of Railways (UIC) |accessdate=2016-11-20}}&lt;/ref&gt;、多くの定義が用いられている。<br /> <br /> === 新幹線と高速鉄道 ===<br /> 世界で最初の高速鉄道とされる[[日本]]の[[新幹線]]鉄道は、[[1970年]](昭和45年)に制定された[[全国新幹線鉄道整備法]]で「その主たる区間を列車が&#039;&#039;&#039;200 km/h&#039;&#039;&#039;以上の[[速度|高速度]]で走行できる幹線鉄道」と定義されている&lt;ref&gt;[http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S45/S45HO071.html 全国新幹線鉄道整備法(昭和45年5月18日法律第71号)第2条] - 総務省 e-Gov(イーガブ) 法令データ提供システム&lt;/ref&gt;。現在では「&lt;!--インフラ・信号・車両・経営・運営・保守・財務・マネジメントのすべてを高度に統合した--&gt;日本の高速鉄道システム」として[[固有名詞]]化しているが&lt;ref&gt;日本の[[マスメディア]]で[[フランス]]の[[TGV]]や[[ドイツ]]の[[ICE]]などの高速鉄道を○○(国名)版新幹線と紹介することもある。&lt;/ref&gt;、もともと「新幹線」は高速度運行を目的とした「新しい[[幹線]]鉄道」を意味する普通[[名詞]]である。日本においては、この法を根拠に長らく高速鉄道の基準を200 km/hとしてきた。<br /> <br /> === 国際鉄道連合による解釈 ===<br /> [[国際鉄道連合]] (UIC) は、高速鉄道の定義は使われる基準によってさまざまであるとした上で、いずれの定義でも高速鉄道は<br /> <br /> * 専用の[[高速新線]]は&#039;&#039;&#039;250 km/h&#039;&#039;&#039;を超える設計速度<br /> * 高規格化された[[在来線]]は&#039;&#039;&#039;200 km/h&#039;&#039;&#039;もしくは&#039;&#039;&#039;220 km/h&#039;&#039;&#039;にも至る設計速度<br /> <br /> で建設された[[インフラストラクチャー|インフラ]]、特別に設計された[[鉄道車両|車両]]、運用、など「システム」を構成する全ての要素のコンビネーションによってもたらされるものであるとしている&lt;ref name=&quot;uic&quot; /&gt;。<br /> <br /> == 最高速度 ==<br /> === 試験走行(有人)での最高速度 ===<br /> [[File:JR Central SCMaglev L0 Series Shinkansen 201408081002.jpg|thumb|超電導リニア - 有人試験走行で世界最高速車両]]<br /> {{Main|高速鉄道の最高速度記録の歴史}}<br /> ; 磁気浮上式鉄道の速度記録<br /> : 603 km/h [[超電導リニア]] [[L0系]]([[日本]])7両編成 2015年4月<br /> ; 鉄輪式鉄道の速度記録<br /> : 574.8 km/h [[TGV]] POS([[フランス]])5両編成 2007年4月<br /> : {{See also|TGV POS#鉄輪式世界最高速度の記録}}<br /> : [[1955年]]に記録して以来、[[輪軸 (鉄道車両)|鉄輪]]式の世界速度記録はほぼ一貫して[[フランス国鉄]]が保持してきた。最新の速度記録はTGV POSの特別編成によって、新しく建設されていた[[LGV東ヨーロッパ線|LGV東線]]で達成されたものである。この試験走行は[[概念実証]]が目的であり、速度)記録は営業[[編成 (鉄道)|編成]]に大幅な改組・改造を施した車両によって樹立された。<br /> <br /> === 営業最高速度 ===<br /> [[Image:Shanghai Transrapid 002.jpg|thumb|上海トランスラピッド - 世界最高速営業車両]]<br /> * (1) 430 km/h<br /> ** [[上海トランスラピッド]]&lt;ref&gt;ドイツからの技術供与。&lt;/ref&gt;([[中華人民共和国|中国]]、磁気浮上式)<br /> * (2) 350 km/h<br /> ** [[京滬高速鉄道]](中国)<br /> * (3) 320 km/h<br /> ** [[TGV]]&lt;ref name=&quot;LGV-EST&quot;&gt;東ヨーロッパ線内のみ&lt;/ref&gt;([[フランス]])<br /> ** [[新幹線]]&lt;ref&gt;[[東北新幹線]][[宇都宮駅|宇都宮]]-[[盛岡駅|盛岡]]間の「[[はやぶさ (新幹線)|はやぶさ]]」「[[こまち (列車)|こまち]]」&lt;/ref&gt;([[日本]])<br /> ** [[ICE]]&lt;ref name=&quot;ICE3-LGV-EST&quot;&gt;フランス国内の東ヨーロッパ線にて、ICE3のみ&lt;/ref&gt;([[ドイツ]])<br /> ** [[ユーロスター]]&lt;ref name=&quot;Velaro&quot;&gt;車両はICE3をベースにした[[シーメンス]]社製「[[ヴェラロ]]」。[[ドーバー海峡]]の海底トンネル内は160 km/h。&lt;/ref&gt;([[イギリス]]・フランス・[[ベルギー]])<br /> * (4) 310 km/h<br /> ** [[AVE]]&lt;ref name=&quot;Velaro&quot; /&gt;([[スペイン]])<br /> * (5) 305 km/h<br /> ** [[韓国高速鉄道|KTX]]&lt;ref name=&quot;tgv&quot;&gt;車両はフランスから技術供与。&lt;/ref&gt;・[[SRT (列車)|SRT]]([[大韓民国|韓国]])<br /> <br /> 中国では[[2008年]]8月から、和諧号([[中国鉄路高速]]&lt;ref name=&quot;China&quot;&gt;日独仏加から技術供与。&lt;/ref&gt;)が一部の車両の設計値を大きく超える350 km/hで営業し鉄輪式の営業最高速度記録を持っていたが、[[2011年]]7月以降、高コストと安全性への懸念のため最高速度を300 km/hに落としていた&lt;ref&gt;{{en icon}}{{cite news| url=http://english.peopledaily.com.cn/90001/90776/90882/7351162.html| title=World&#039;s longest high-speed train to decelerate a bit| date=15 April 2011| newspaper=People&#039;s Daily Online}}&lt;/ref&gt;。[[2017年]][[9月21日]]より京滬高速鉄道で再び最高速度を350 km/hに引き上げた&lt;ref&gt;{{cite news |title=中国高速鉄道 世界最速350キロ 復活アピール |url=https://mainichi.jp/articles/20170921/k00/00e/030/236000c |newspaper=[[毎日新聞|毎日新聞デジタル]] |publisher=[[毎日新聞社]] |date=2017-09-21 |accessdate=2017-09-21 }}&lt;/ref&gt;。<br /> &lt;!-- 中に全角文字が含まれる場合は括弧は全角にしてください。--&gt;<br /> <br /> == 各国の高速鉄道開業年 ==<br /> * [[1964年]] - 日本([[新幹線]]を開業させたのを皮切りに、各国で続々と導入例が現れ運行区間を拡大させている。)<br /> * [[1966年]] - [[西ドイツ]](試験的に一部の在来線で最高速度を200km/hに引き上げた上で運行開始。)<br /> * [[1969年]] - [[アメリカ合衆国]]([[メトロライナー (列車)|メトロライナー]]。日本の新幹線に触発され導入。当初の[[メトロライナー (電車)|メトロライナー電車]]は早期に撤退したが、メトロライナーは電気機関車牽引の客車列車として運転を継続。のち[[1999年]]にはフランスのTGV技術を使った高速列車編成「[[アセラ・エクスプレス]]」が登場する。)<br /> * [[1974年]] - [[ソビエト連邦|ソ連]](当時[[ER200]]型。現在の[[ソコル (列車)|ソコル]]運転区間。同路線において現在更なる高速鉄道が建設中)<br /> * [[1976年]] - イギリス([[インターシティー125|IC125]]/[[インターシティー225|IC225]]/Virgin Voyager/[[クラス390電車|Virgin Pendolino]]/[[クラス395電車]]/[[クラス800]]/[[クラス801電車]])<br /> * [[1977年]] - ポーランド(高速新線として[[ポーランド国鉄]][[4号線 (ポーランド)|4号線]]が開業、但し200km/h運転が開始されたのは2014年である。)<br /> * [[1978年]] - イタリア([[ディレティッシマ]]が[[ミラノ]] - [[フィレンツェ]]の一部区間で開業)<br /> * [[1981年]] - フランス([[TGV]]、高速新線は[[LGV南東線|LGV]])<br /> * [[1991年]] - ドイツ([[ICE]]、高速新線は[[ドイツの高速鉄道路線|NBS]])<br /> * [[1992年]] - スペイン([[AVE]]、他にイタリアからETRベースのAralis、AVEの広軌版の[[ユーロメッド]]などもある。)<br /> * [[1993年]] - スウェーデン(X2000(現在の[[SJ2000]])、[[ストックホルム]]近郊に高速新線がある。)<br /> * [[1995年]] - [[フィンランド]]([[ペンドリーノ]] S220:イタリアの[[イタリア国鉄ETR460電車|ETR460]]がベース)<br /> * [[1996年]] - スイス ([[スイス国鉄RABDe500形電車|ICN]])<br /> * [[1997年]] - ベルギー(国内の高速新線[[ベルギー高速鉄道1号線|HSL 1]]([[ブリュッセル]] - フランス国境)、[[2002年]]には[[ベルギー高速鉄道2号線|HSL 2]](ブリュッセル - [[ルーベン]] - [[リエージュ]] - ドイツ国境)が開通、[[1994年]]から乗り入れていたTGVとユーロスター、タリスが速度向上を果たした。)<br /> * [[1999年]] - [[ノルウェー]]([[シグナチュール]])<br /> * 1999年 - [[ポルトガル]]([[アルファ・ペンドゥラール]]:イタリアETR460がベース)<br /> * [[2000年]] - [[スロベニア]](ETR310:イタリア製)<br /> * [[2004年]] - 韓国(フランスの[[TGV]]/LGV技術を導入して高速鉄道[[韓国高速鉄道|KTX]]の部分開業を果たした)<br /> * [[2007年]] - 中華人民共和国(高速線での250km走行が始まる)<br /> * [[2007年]] - 台湾([[台湾高速鉄道]]:日本の新幹線車両の台湾高速鉄道仕様を導入(台湾新幹線)&lt;ref&gt;日本から技術供与。分岐器はドイツから、運転士はフランスから提供。&lt;/ref&gt;)<br /> * [[2009年]] - [[トルコ]]([[トルコ高速鉄道]]:[[アンカラ]] - [[エスキシェヒール]]間が部分開業。更に[[イスタンブール]]に延伸の予定&lt;ref&gt;[http://haberden.com/haber/20090304/Ankara-Eskisehir-hizli-tren-fiyati.php Ankara-Eskişehir hızlı tren fiyatı]&lt;/ref&gt;)<br /> * [[2011年]] - [[ウズベキスタン]]([[タシュケント・サマルカンド高速鉄道]])<br /> <br /> == 高速鉄道のグローバル展開 ==<br /> {{double image stack|left|AcelaOSCT.jpg|Taiwan-HighSpeedRail-700T-testrun-2006-0624.jpg|240|フランスのTGV車両をベースにした[[アメリカ合衆国]]の[[アセラ・エクスプレス]]|日本の新幹線技術を導入した[[台湾高速鉄道]]}}<br /> 高速鉄道は、莫大な建設財源などの問題はあるものの、世界の鉄道業界において中長期的には非常に有望な市場である。特に[[北アメリカ]]や[[BRICs]]、[[アジア]]諸国では今後大幅な進展が期待されるほか、高速鉄道網が発達している[[西ヨーロッパ]]諸国でも潜在需要は少なくない。[[イタリア]]、[[ドイツ]]、[[日本]]、[[フランス]]などのいわゆる「鉄道先進国」は、この市場を制覇すべく高速鉄道の売込みにしのぎを削っている。<br /> {{See also|[[#建設計画など]]}}<br /> <br /> 同時に、特に西ヨーロッパでは、高速鉄道の相互乗り入れ(インターオペイラビリティ)も進展している。<br /> <br /> === 総合的国力の指標 ===<br /> {{独自研究|date=2015年10月|section=1}}<br /> 高速鉄道は、鉄道技術だけでなく、電気・機械・建設・土木・情報工学・経営・経済・人間管理・人的能力・教育・法律などの多分野にわたる、非常に高度な技術を高度に結集したシステムである。それは即ち、一国の技術水準を評価する基準でもあり、「国の知的財産」である。そのため、今後の世界規模の売り込みにあたっては、各国とも積極的な受注戦略を立てる一方で、国の高度な技術が他国に流出しないような対策も、真剣に検討している。<br /> <br /> 高速鉄道は、技術力以外にも、高速鉄道の需要が存在の有無も重要な要素である。言い換えれば、小規模な国家や、人口密度の低い国、あるいは都市間流動(鉄道による都市間流動も含む)の小さい国では、たとえ鉄道技術が優秀であっても、高速鉄道の自国開発は事実上困難である(それ故に、ベルギーやオランダではTGVなどによる国際鉄道網が整備されている)。また、大規模かつ流動性の高い都市に至っても、複雑な事情故に自国開発できない国もある&lt;ref&gt;例えば、アメリカの場合はTGVが開発され、開業した1960 - 1980年代には国政経済的に大赤字([[ニクソンショック]]、[[双子の赤字]]、[[ブラックマンデー]])であったのと、元々[[アムトラック]]は輸送公社ながら、実質自社路線が[[北東回廊]]と呼ばれる路線と[[ミシガン州]]の一部のみであり、他は日本で言う[[鉄道事業者#鉄道事業形態による区分|第二種鉄道事業者]]のように、アムトラックの名前を借りているのみである。そのため、他社線路なので公社で開発することもできず、また1979年の航空緩和により[[サウスウエスト航空]]などの[[格安航空会社]]が台頭し、ビジネス客を殆ど奪われたことから、現行の客層が低所得層及び退職者による旅行がメインとなったことも一因である。現行北東回廊路線370km区間には、高速列車[[アセラ・エクスプレス]]が走行しているが、こちらもTGVベースである(ただし、在来線を走行するため、線形の関係で最高210 - 240 km/hしか出せない)。現行計画中の[[カリフォルニア高速鉄道]]も、日独仏などの高速鉄道が参入を表明している。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> また、高速鉄道は、前述の通り数多くの分野の技術やノウハウを高度に結集したシステムの結晶である。故に海外から導入した技術を基にして自国独自の高速鉄道を短期間で開発することは、事実上不可能である。たとえ開発が可能であるとしても、高速鉄道を構成する様々な要素の全てを高度化する必要や、鉄道の運営・技術に対する膨大な知識・ノウハウを有する必要があるため、非常に長い年月を要する。これは[[第二次世界大戦]]まで([[核兵器]]出現以前)における[[戦艦]]・[[空母]]・[[機甲部隊]]などの[[軍備]]にも相当する、[[21世紀]]における総合的国力の指標でもある。<br /> <br /> イタリア、ドイツ、日本、フランスが、完全な自国技術で高速鉄道を開発できたのは、上記の背景が存在する。<br /> <br /> == 建設計画など ==<br /> *; {{Flagicon|JPN}} 日本: いくつか[[新幹線]]の建設計画が進められている。2023年春には[[北陸新幹線]]金沢-敦賀間、2027年に[[中央新幹線|リニア中央新幹線]]品川-名古屋間、2031年春に[[北海道新幹線]]新函館北斗-札幌間が開業する予定。&#039;&#039;※詳細は各路線の項目を参照。&#039;&#039;<br /> <br /> *; {{Flagicon|CHN}} 中華人民共和国: [[2011年]]に開業した、[[北京市|北京]]と[[上海市|上海]]を結ぶ[[京滬高速鉄道]]は、日仏独加の受注合戦が熾烈を極め、最終的に全ての国が受注した。今後は今回得た技術を基に自国生産を行う予定としている。&lt;br /&gt;一方、[[人口密度]]の高い[[都市]]部で[[騒音]]被害や[[電磁波]]の懸念に関する苦情が増えており、建設計画の詳細を事前に明らかにしなかった[[成渝旅客専用線|成渝高速鉄道]]に対しては激しい[[反対運動]]も起こっている。また前項で述べたとおり[[2011年]]に[[2011年温州市鉄道衝突脱線事故|衝突脱線事故]]を起こしている。<br /> <br /> *; {{Flagicon|EUR}} [[欧州連合]] (EU): 2007年[[9月25日]]に[[欧州議会]]は、EU域内の国際旅客鉄道輸送の自由化を可決し、EUの国境を超える国際鉄道旅客輸送は2010年に自由化される。既にイタリアの[[ヌオーヴォ・トラスポルト・ヴィアッジャトーリ|NTV社]]が、イタリア国内の高速鉄道輸送に参入することを決定しているほか、航空会社の[[エールフランス‐KLM]]も参入を検討している。<br /> <br /> ::;{{Flagicon|GBR}} イギリス: [[2005年]][[6月2日]]、[[CTRL]]国内路線で運行する高速車両において、[[A-train (日立製作所)|A-train]]で臨んだ[[日立製作所|日立]]と契約を結び、2009年に部分開業した。また、[[HS2]]と呼ばれるロンドンと中部の主要都市[[マンチェスター]]などを結ぶ最高速度400 km/hの高速鉄道の建設が[[2027年]]までに総事業費4兆円で計画されており、日本の新幹線技術が導入される可能性がある&lt;ref&gt;[http://www.47news.jp/CN/201003/CN2010031201000163.html 英が4兆円で高速鉄道整備 日本の新幹線導入も]&lt;/ref&gt;。このほか、2005年からトランスラピッドタイプの磁気浮上式鉄道の導入計画も浮上している。<br /> ::; {{Flagicon|NED}} オランダ・{{Flagicon|BEL}} ベルギー: 2007年にはオランダの[[スキポール]] - [[ロッテルダム]] - [[ブレダ (オランダ)|ブレダ]]/ベルギー国境までの高速新線[[HSL-Zuid]]([[:nl:HSL-Zuid|HSL-Ziud]]を参照)とベルギーの[[ブリュッセル]] - [[アントウェルペン]] - オランダ国境を結ぶ[[ベルギー高速鉄道4号線|LGV-Nord]]([[:en:HSL 4|HSL 4]]を参照)が完成し、乗り入れているタリスが大幅に速度向上する予定である。<br /> ::; {{Flagicon|GER}} ドイツ[[Image:Transrapid.jpg|thumb|自国内での建設を断念し、開発が終了している[[トランスラピッド]](ドイツ)]]<br /> ::: [[バイエルン州]]ではトランスラピッドの建設が計画されていたが、[[2008年]]3月に中止が決定された&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://www3.jetro.go.jp/jetro-file/search-text.do?url=010022610102|publisher=JETRO 日本貿易振興機構|title=ドイツ 政治動向|date=2008年11月13日|accessdate=2009年2月24日}}&lt;/ref&gt;。<br /> ::; {{Flagicon|SWI}} [[スイス]]: [[アルプトランジット計画]]として、アルプス山脈の地下を南北に貫く高速鉄道計画がある。{{See|アルプトランジット計画}}<br /> ::; {{Flagicon|SWE}} [[スウェーデン]]: [[ウメオ]] - [[ルレオ]]間を結ぶ北ボスニア線、[[ストックホルム]] - [[リンシェーピング]]間を結ぶ東線、リンシェーピング - [[イェーテボリ]]間を結ぶイェータランド線、リンシェーピング - [[ヘルシンボリ]]間を結ぶヨーロッパ線などが計画されている。<br /> ::; {{Flagicon|POL}} [[ポーランド]]: [[ワルシャワ]]から[[ウッチ]]を経由し[[ポズナン]]および[[ヴロツワフ]]に至る高速鉄道計画があったが、2011年に白紙になった。<br /> <br /> *; {{Flagicon|RUS}} ロシア: 2006年5月、[[モスクワ]] - [[サンクトペテルブルク]]間で建設中の高速鉄道向けの車両において、ドイツ・[[シーメンス]]社とICE3ベースの新型車両[[サプサン]]の納入契約を交わした。また、日本の新幹線技術にも関心を寄せており、2007年にはモスクワ - [[ソチ]]間での新幹線技術導入に向けたトップレベルの交渉が行われている。{{See|ロシア高速鉄道}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|KAZ}} [[カザフスタン]]: [[アスタナ]] - [[アルマトイ]]間(約1,011 km)を最高速度250 km/hで結ぶ高速鉄道計画がある。2011年には[[カザフスタン鉄道]]とスペインの[[タルゴ]]の間で合弁会社が設立されている。<br /> <br /> *; {{Flagicon|USA}} アメリカ<br /> ** [[カリフォルニア高速鉄道]]による全長1,127 kmの鉄道建設計画が1996年に州政府によって策定された。建設には90億ドルの州債が発行されるため、2008年11月の総選挙でその是非について問われ、賛成票が多かったため、前進した。[[ロサンゼルス]]のユニオン駅と[[サンフランシスコ]]のトランスベイ・ターミナル間を2時間半で結ぶ事になる。<br /> ** また[[カリフォルニア州]][[パームデール]]と[[ネバダ州]][[ラスベガス]]を結ぶ[[エクスプレスウエスト]]が中国資本で計画されていたが&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NUTD806S972L01.html |publisher=bloomberg.co.jp|title=米中、ラスベガス・ロサンゼルス高速鉄道で合弁-習主席訪米控え合意|date=2015年09月17日|accessdate=2015年09月17日}}&lt;/ref&gt;、2016年6月に「中国企業側は期限内に義務を履行できない可能性があるため」として合弁会社設立を取り止めると発表した。<br /> ** [[ニューヨーク]] - [[ボストン]] - [[ワシントンD.C.]]、[[アナハイム]] - ラスベガスなどに磁気浮上式高速鉄道建設計画(Maglev Deployment Program)がある。<br /> ** [[テキサス・セントラル・レイルウェイ]]高速鉄道建設計画があり、[[テキサス州]][[ヒューストン]] - [[ダラス]]間を結ぶ。2020年の開業を予定している。<br /> ** [[テキサス州]] - [[フロリダ州]]ルートに、カナダの[[ボンバルディア]]社製の「[[ジェットトレイン]]」を建設する構想がある。<br /> ** 構想段階の超高速鉄道としては[[テスラモーターズ]]等が主導する、[[サンフランシスコ]] - [[ロサンゼルス]]間を30分でつなぐ空気浮上式のハイパーループ計画が持ち上がっている。<br /> <br /> *; {{Flagicon|CAN}} カナダ: [[ウィンザー (オンタリオ州)|ウィンザー]]から[[トロント]]、[[モントリオール]]を経由して[[ケベック・シティー]]までを、TGVとフランスの[[ターボトレイン (フランス)|ターボトレイン]]技術を基に製作されたボンバルディア社製の「ジェットトレイン」(最高速度300 km/h)の建設計画がある。その他、[[エドモントン]] - [[カルガリー]]間を結ぶ構想もある。<br /> <br /> *; {{Flagicon|MEX}} [[メキシコ]]: [[メキシコシティ]] - [[グアダラハラ (メキシコ)|グアダラハラ]]間を最高速度300 km/hの高速鉄道計画がある&lt;ref&gt;[http://www.sankei.com/premium/news/150513/prm1505130006-n2.html 「日立」に完敗した中国「鉄道ビジネス」 海外各地でつまずき…メキシコでは「契約破棄」、タイでは「金利高い」] - (2015.5.13 06:00版/2016年2月18日閲覧)&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> *; {{Flagicon|BRA}} [[ブラジル]]: [[ブラジル高速鉄道]]として[[リオデジャネイロ]] - [[サンパウロ]] - [[カンピーナス]]を高速鉄道で結ぶ計画を進めており、当初は[[2015年]]に完成予定であったが、2010年現在、予算の確保等の事情から未定である。シビルエンジニアリング2010年4月号によれば、2009年にブラジル政府から示された入札ドラフトでは、事業費は政府が30%程度出資し、残りの建設費は落札した事業者が[[Phased Project Planning]](段階的プロジェクト計画)等により調達することを前提としている。このため、今後予定される入札は、インフラ全体の建設だけではなく今後40年間の事業権を含めた事業が対象となる見込み。従って、鉄道建設や運用に関する技術力はさほど重視されず、建設及び運営コストの圧縮を重視した企業群が有利となる模様。{{See|ブラジル高速鉄道}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|ARG}} [[アルゼンチン]]: [[ブエノスアイレス]] - [[ロサリオ]] - [[コルドバ (アルゼンチン)|コルドバ]]間(約710 km)を結ぶ高速鉄道計画があり、2007年に行われた入札で[[アルストム]]社を中心としたフランスのコンソーシアムが優先交渉権を獲得&lt;ref&gt;[http://www.transport.alstom.com/pr_transp_v2/2008/34398.EN.php Argentina chooses Alstom-led consortium to build the first very high speed line in Latin America]{{en icon}}&lt;/ref&gt;。[[フランス国鉄TGV Duplex|TGV Duplex]]をベースとした車両が採用される予定。<br /> <br /> *; {{Flagicon|AUS}} [[オーストラリア]]: [[シドニー]] - [[キャンベラ]]間を結ぶ高速鉄道構想があり、将来的に[[メルボルン]]まで延伸することが視野に含まれている。<br /> <br /> *; {{Flagicon|THA}} [[タイ王国|タイ]]: [[タイ高速鉄道計画]]として[[バンコク]] - [[ナコーンラーチャシーマー]]間を最高速度200 km/hで結ぶ計画がある。{{See|タイ高速鉄道計画}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|VIE}} [[ベトナム]]: [[ベトナム高速鉄道計画]]として[[ハノイ]] - [[ホーチミン市|ホーチミン]]間を結ぶ計画がある。{{See|ベトナム高速鉄道計画}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|PHI}} [[フィリピン]]: [[マニラ]] - [[アンヘレス]]間を結ぶ構想がある。<br /> <br /> *; {{Flagicon|MAL}} [[マレーシア]]・{{Flagicon|SIN}} シンガポール: [[クアラルンプール]] - [[シンガポール]]間を結ぶ計画がある。{{See|クアラルンプール=シンガポール高速鉄道計画}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|IDN}} [[インドネシア]]: [[ジャカルタ]] - [[スラバヤ]]間(約685 km)を最高速度300 km/hで結ぶ高速鉄道計画があり、2008年にインドネシア政府と日本の[[国際協力機構]]が事前調査を行っていたが、最終的には予算の都合で見直しになり&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150904/k10010215681000.html |publisher=NHK NEWS Web|title=インドネシアの高速鉄道 計画そのものを見直しへ|date=2015年09月04日|accessdate=2015年09月04日}}&lt;/ref&gt;、結局日本提案のものを断り中国提案のものを採用した&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://mainichi.jp/select/news/20151001k0000m030116000c.html |publisher=毎日新聞|title=インドネシア高速鉄道:中国案、用地取得など波乱含み|date=2015年10月01日|accessdate=2015年10月01日}}&lt;/ref&gt;。{{See|インドネシア高速鉄道計画}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|MYA}} [[ミャンマー]]: [[ヤンゴン]] - [[昆明]]間(約1,920 km)を結ぶ高速鉄道が中国主導で計画されていたが、2014年に白紙になった&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://www.jiji.com/jc/zc?k=201407/2014072200682|publisher=時事通信|title=ミャンマーとの鉄道計画が頓挫=住民が反対、戦略に狂い-中国|date=2014年07月22日|accessdate=2014年10月27日}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> *; {{Flagicon|IND}} [[インド]]: [[ムンバイ]] - [[アフマダーバード]]間(約490 km)、[[バンガロール]] - [[ハイデラバード (インド)|ハイデラバード]]間、[[アムリトサル]] - [[ニューデリー]] - [[ラクナウ]]間、[[パトナ]] - [[コルカタ]]間、[[チェンナイ]] - [[バンガロール]]間などで最高速度250 - 300 km/hの高速鉄道計画がある。高速鉄道の事業化に向けて日印両政府が政府間協議に入ることで合意しており、このうち第1号路線として検討されているムンバイ - アフマダーバード間では日本の新幹線方式が採用された&lt;ref&gt;[http://www.nikkei.com/article/DGKDASFS1702K_Y2A111C1MM8000/ インド、新幹線の採用前進 日本と事業化協議、首脳合意へ] - 2012年11月19日付[[日本経済新聞|日経新聞]]&lt;/ref&gt;。{{See|インド高速鉄道計画}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|PAK}} [[パキスタン]]: [[ラーワルピンディー]] - [[ラホール]]間(約280 km)を最高速度300 km/hで結ぶ高速鉄道計画がある。<br /> <br /> *; {{Flagicon|IRN}} [[イラン]]: [[エスファハーン]] - [[ゴム (イラン)|ゴム]]間(約240 km)を最高速度250 - 270 km/hで結ぶ高速鉄道計画があり、[[テヘラン]]方面への在来線に直通予定。また、テヘラン - [[マシュハド]]をトランスラピッドで結ぶ計画がある。<br /> <br /> *; {{Flagicon|IRQ}} [[イラク]]: [[バグダード]] - [[バスラ]]間(約650 km)を最高速度250 km/hで結ぶ高速鉄道計画がある。{{See|バグダード=バスラ高速鉄道路線}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|SAU}} [[サウジアラビア]]: [[メッカ]] - [[ジッダ]] - [[マディーナ]]間(約440 km)の高速鉄道計画がある。<br /> <br /> *; {{Flagicon|TUR}} [[トルコ]]: [[トルコ高速鉄道]]として[[イスタンブール]] - [[アンカラ]]間(約533 km)とアンカラ - [[コンヤ]]間が既に開業している他、アンカラ - [[スィヴァス]]間およびアンカラ - [[イズミル]]間を結ぶ高速鉄道計画がある。{{See|トルコ高速鉄道}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|MOR}} [[モロッコ]]: [[タンジェ=カサブランカ高速鉄道]]として[[タンジェ]] - [[ケニトラ]]間(約200 km)を最高速度320 km/hの高速鉄道計画があり、18編成のTGV Duplexが導入され、[[2013年]]に営業開始予定。また[[カサブランカ]]、[[マラケシュ]]、[[アガディール]]方面への延伸計画もある。{{See|タンジェ=カサブランカ高速鉄道}}<br /> <br /> *; {{Flagicon|RSA}} [[南アフリカ共和国|南アフリカ]]: [[ヨハネスブルグ]] - [[ダーバン]]間(約700 km)の高速鉄道計画があり、韓国がKTXの技術供与を申し出ている。<br /> <br /> *; その他: [[北朝鮮]]、[[ラオス]]、[[イスラエル]]、[[アルジェリア]]、[[アイルランド]]、[[ノルウェー]]などに高速鉄道の建設計画または構想がある。<br /> <br /> == ギャラリー ==<br /> === 鉄輪式高速鉄道 ===<br /> ==== アジア ====<br /> &lt;gallery&gt;<br /> 画像:Shinkansen N700 N9.JPG|[[東海道・山陽新幹線]]用[[新幹線N700系電車|N700系]]({{JPN}})<br /> 画像:Shinkansen 500 Kyoto 2005-03-19.jpg|[[山陽新幹線]]用[[新幹線500系電車|500系]]({{JPN}})<br /> 画像:J7 R16 Yamabiko 152 Omiya 20031202.jpg|[[東北新幹線|東北]]・[[上越新幹線]][[新幹線E2系電車|E2系]]({{JPN}})<br /> 画像:Shinkansen-e3-tsubasa colour.jpg|[[山形新幹線]][[新幹線E3系電車|E3系]]&lt;ref&gt;厳密には、&#039;&#039;&#039;山形新幹線&#039;&#039;&#039;なる新幹線は存在しない。なぜならば、&#039;&#039;&#039;山形新幹線&#039;&#039;&#039;と呼ばれている区間は、[[奥羽本線]]との線路供用区間であるからである。そのため、この区間は、前述の、[[s:ja:全国新幹線鉄道整備法|全国新幹線鉄道整備法]]の定義である、200km/h以上の速度で運行することができない。&lt;/ref&gt;({{JPN}})<br /> 画像:JRE-TEC-E5 omiya.JPG|[[東北新幹線]][[新幹線E5系・H5系電車|E5系]]({{JPN}})<br /> 画像:E7 F12 Shin-Takaoka 20150314.jpg|[[北陸新幹線]][[新幹線E7系・W7系電車|E7系/W7系]]({{JPN}})<br /> 画像:KTX in Seongjeongni on 2005-09-05.jpg|[[韓国高速鉄道]][[KTX-I]]({{KOR}})<br /> 画像:Korail ktx sancheon 17.jpg|[[韓国高速鉄道]][[KTX-山川]]({{KOR}})<br /> 画像:CRH380A-6068L.jpg|[[中国高速鉄道CRH380A型電車]]({{CHN}})<br /> 画像:China railways CRH2 unit 001.jpg|[[中国高速鉄道CRH2型電車]]({{CHN}})<br /> Image:HızlıtrenEsk.jpg|[[トルコ国鉄 HT65000系電車|HT65000]]({{TUR}})<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> ==== ヨーロッパ ====<br /> &lt;gallery&gt;<br /> Image:TGV Gare Montparnasse.jpg|[[TGV]]({{FRA}})<br /> Image:Eurostar train.jpg|[[ユーロスター]](イギリス・フランス・ベルギー)<br /> Image:Thalys 4343 Koeln.jpg|[[タリス]](フランス・ベルギー・オランダ・ドイツ)<br /> Image:DeutscheBahn gobeirne.jpg|[[ICE]](ドイツ・オーストリア・オランダ・スイス・デンマーク・ベルギー)<br /> Image:Talgo 350.jpg|[[AVE]]のタルゴ350({{SPA}})<br /> Image:X2000 i originalfärg.jpg|[[X2000]]({{SWE}})<br /> Image:ETR 610 &quot;Cisalpino due&quot;.jpg|[[イタリア国鉄ETR600電車|ETR600-610]]({{ITA}})<br /> Image:Frecciarossa.JPG|[[ユーロスター・イタリア]][[イタリア国鉄ETR500電車|ETR500]]({{ITA}})<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist|2}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons|High speed trains}}<br /> * [[新幹線]]<br /> * [[都市高速鉄道]]<br /> * [[高速鉄道の最高速度記録の歴史]]<br /> * [[リニアモーターカー]]<br /> * [[磁気浮上式鉄道]]<br /> * [[超音速滑走体]]<br /> * [[世界の鉄道一覧]]<br /> * [[在来線]]<br /> * [[高速化 (鉄道)]]<br /> * [[特急列車]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * {{En icon}}[http://www.uic.org/spip.php?article972 In view of infrastructure], International Union of Railways - インフラの考慮<br /> * {{En icon}}[http://www.uic.org/spip.php?article973 In view of rolling stock], International Union of Railways - 車両の考慮<br /> * {{En icon}}[http://www.uic.org/spip.php?article974 In view of operating standpoint], International Union of Railways - 運用の考慮<br /> * [http://archive.hp.infoseek.co.jp/law/1964L111.html 新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法]<br /> * [http://archive.hp.infoseek.co.jp/law/1964MOTO066.html 新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法施行規則]<br /> * [http://archive.hp.infoseek.co.jp/law/1970L071.html 全国新幹線鉄道整備法]<br /> <br /> {{高速鉄道}}<br /> {{日本の新幹線}}<br /> {{公共交通}}<br /> <br /> [[Category:高速鉄道|*]]<br /> [[Category:高速鉄道路線|*]]</div> 113.37.189.58 ニューカレドニア 2018-06-19T17:26:54Z <p>113.37.189.58: </p> <hr /> <div>{{ Infobox French territory<br /> | name_japanese = ニューカレドニア<br /> | conventional_long_name = {{lang|fr|Nouvelle-Calédonie}}&lt;br /&gt; (&#039;&#039;{{lang|en|New Caledonia}}&#039;&#039;&#039;)<br /> | common_name = ニューカレドニア<br /> | image_flag = Flags of New Caledonia.svg<br /> | flag_size = 150px<br /> | flag_type = <br /> | flag_article_page = <br /> | image_symbol = Emblem of New Caledonia.svg<br /> | symbol_size =<br /> | symbol_type =<br /> | symbol_article_page =<br /> | motto = &quot;Terre de parole, terre de partage&quot;&lt;br /&gt; &quot;Land of speech, land of sharin&quot;<br /> | motto_japanese =<br /> | anthem_type = 地域歌<br /> | anthem = [[:en:Soyons unis, devenons frères|Soyons unis, devenons frères]]<br /> | anthem_japanese =<br /> | image_map = New Caledonia on the globe (small islands magnified) (Polynesia centered).svg<br /> | map_size =<br /> | official_languages = [[フランス語]]<br /> | capital = [[ヌメア]]<br /> | admin_center = <br /> | Region = 未所属&lt;br /&gt;(特別共同体)<br /> | Department number = 988<br /> | native_country = {{FRA}}<br /> | monarch = [[エマニュエル・マクロン]]<br /> | leader_title1 = [[ニューカレドニアの政府主席|政府主席]]<br /> | leader_name1 = {{仮リンク|フィリップ・ジェルマン|en|Philippe Germain}}<br /> | leader_title2 = {{仮リンク|ニューカレドニアの高等弁務官|label=高等弁務官|en|List of colonial and departmental heads of New Caledonia}}<br /> | leader_name2 = {{仮リンク|ティエリー・ラタスト|fr|Thierry Lataste}}<br /> | leader_title3 =<br /> | leader_name3 =<br /> | area_rank = 156<br /> | area_km = 18,575<br /> | area_sq_mi =7,172<br /> | percent_water = 1.6<br /> | population_estimate =<br /> | population_census = 275,355<br /> | population_year = 2016年<br /> | population_rank = <br /> | population_density_km = 14.8<br /> | population_density_sq_mi = 38.3<br /> | population_density_rank = <br /> | GDP_PPP = 111億[[合衆国ドル|ドル]]<br /> | GDP_PPP_year = 2014年<br /> | GDP_PPP_per_capita = 38,800ドル(2012年)<br /> | currency = [[CFPフラン]]<br /> | currency_code = XPF<br /> | time_zone = [[UTC+11]]<br /> | utc_offset =<br /> | time_zone_DST =<br /> | utc_offset_DST =<br /> | ISO 3166-1 =NC / NCL<br /> | cctld =[[.nc]]<br /> | official_website =<br /> | calling_code =+687<br /> | no_notice =<br /> }}<br /> [[File:Two official flags of New Caledonia on same flagpole.png|250px|thumb|right|掲げられた[[フランスの旗|フランス国旗]]と[[社会主義カナック民族解放戦線|FLNKS]]の旗&lt;br /&gt;2010年より両方とも公式旗となった&lt;ref&gt;[http://www.axl.cefan.ulaval.ca/pacifique/ncal-voeu-drapeau2010.htm Vœu no 1 du 13 juillet 2010]&lt;/ref&gt;]]<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;ニューカレドニア&#039;&#039;&#039;({{lang-fr|Nouvelle-Calédonie}})は、[[グランドテール島|ニューカレドニア島]](フランス語で&#039;&#039;&#039;グランドテール&#039;&#039;&#039; Grande Terre、「本土」と呼ばれる)および[[ロイヤルティ諸島]](ロワイヨテ諸島)からなる[[フランス]]の&#039;&#039;&#039;[[海外領土]]&#039;&#039;&#039;(collectivité sui generis、特別共同体)である。[[ニッケル]]を産出する鉱業の島である一方、[[リゾート]]地でもある。[[ニューカレドニア・バリア・リーフ|ニューカレドニアの珊瑚礁]]は[[世界遺産]]に登録されている。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[ファイル:New caledonia.jpg|250px|thumb|ニューカレドニア地図]]<br /> [[オーストラリア]]東方の島で、[[南太平洋]]の[[メラネシア]]地域にあり、面積は1万8,575.5km²([[四国]]ほどの大きさ)である。フランス語では&#039;&#039;&#039;ヌーヴェルカレドニー&#039;&#039;&#039; (Nouvelle-Calédonie) と呼び、&#039;&#039;&#039;ニューカレドニア&#039;&#039;&#039;は{{lang-en|New Caledonia}}から来ている({{lang|en|Caledonia}}は[[スコットランド]]の[[ラテン語]]名なので、新スコットランドとなる。[[ノヴァ・スコシア]]とは関係ないので注意)。現地語では&#039;&#039;&#039;カナキー&#039;&#039;&#039; (Kanaky) とも呼ばれる。<br /> <br /> 人口は[[2016年]]の調査では27万5,355人。政庁所在地で人口最大の都市は[[ヌーメア]]([[2014年]]の人口は9万9,926人&lt;ref&gt;[https://www.citypopulation.de/NewCaledonia-Cities.html|title= City Population]閲覧日:2017年1月17日&lt;/ref&gt;)。[[インターネット]]の[[国別コードトップレベルドメイン]]は「[[.nc]]」。[[通貨]]は[[ウォリス・フツナ]]、[[フランス領ポリネシア]]と共に[[CFPフラン]]を使用している。主都ヌーメアは、太平洋地域の地域協力機構、[[太平洋共同体]]の本部所在地である。<br /> <br /> [[1985年]]以降、メラネシア系先住民&#039;&#039;&#039;[[カナック]]&#039;&#039;&#039;による激しい[[独立運動]]が行われ、現在では沈静化したが一時は[[暴動]]や[[内戦]]に近い状態を呈していた。[[1986年]]、国連非植民地化委員会 ({{lang|en|United Nations Committee on Decolonization}}) はニューカレドニアを[[国際連合非自治地域リスト|国連非自治地域リスト]]に掲載した。ニューカレドニアは[[1998年]]のヌーメア協定で、[[2014年]]~[[2018年]]の間に行われる[[国民投票]]によってフランスにとどまるか[[独立]]国になるかを決定することになっている。<br /> <br /> == 地名 ==<br /> 「[[カレドニア]]」とは、今日の[[スコットランド]]にあたる地域を指す[[ラテン語]]名である。一方、&#039;&#039;&#039;カナキー&#039;&#039;&#039; (Kanaky) という名も[[フランス語]]、[[英語]]、現地の[[先住民]]である[[カナック]]の言葉では一般的に使われており、メラネシア民族主義者の間では「ヌーヴェルカレドニー」より「カナキー」のほうが好まれる。<br /> <br /> カナキーという名は、[[ポリネシア]]語で「[[人間]]」を意味し、ポリネシア人の自称として使われる「カナカ (kanaka) 」から来ている。<br /> カナカという語は後に、フランス人がポリネシア・メラネシアを含めた全ての太平洋先住民を指して使う言葉になった。一方、[[フランス語]]化したカナク (Canaque) は侮蔑語として使われていた&lt;ref&gt;カナックは、ハワイ語で人を意味するカナカという言葉から派生した。ニューカレドニアでは、フランス語化してカナックとなった(江戸淳子「&lt;ニューカレドニア&gt; 10 カナク」/ 綾部恒雄監修 前川啓治・訓棚橋編集『講座 世界の先住民族 -ファースト・ピープルズの現在- 09 オセアニア』 明石書店 2005年 191ページ&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[1960年代]]から[[1970年代]]にかけ、ニューカレドニアのメラネシア系先住民が政党を結成し独立への訴えを開始したとき、侮蔑語だったカナクはメラネシア人の政治的解放と民族の誇りのシンボル的な言葉となった。[[1983年]]、政治的混乱がニューカレドニアを襲った時期、カナク (KANAK) とカナキーは政治的な標語となり、カナクという語が政治的主張の強い言葉へと変わったことが広く認識されるようになった。<br /> <br /> == 地理 ==<br /> : &#039;&#039;主要記事:[[:en:Geography of New Caledonia|Geography of New Caledonia]]&#039;&#039;<br /> <br /> [[ファイル:New Caledonia - S199828000484.jpg|thumb|250px|ニューカレドニアの衛星写真]]<br /> [[ファイル:Landscape,_south_of_New_Caledonia.jpg|thumb|250px|乾燥した本島西側では、熱帯雨林の東側とは対照的な風景が広がる]]<br /> ニューカレドニアは南西太平洋の南緯21度30分、東経165度30分あたりに位置し、[[オーストラリア]]大陸の約1,200km東、[[ニュージーランド]]の約1,500km北西にある。島国バヌアツはニューカレドニアの北東にある。<br /> <br /> ニューカレドニアは本島([[グランドテール島]])と周囲の島々からなる。ベロップ列島 (Belep archipelago) が本島の北に、[[ロイヤルティ諸島]](ロイヤルティ諸島、Îles Loyauté、Loyalty Islands)が本島の東に、[[イルデパン島]](Île des Pins、カナック語でクニエ Kunyié)が南に、[[チェスターフィールド諸島]]とベロナ環礁がさらに西にある。<br /> <br /> 本島グランドテールはこれらの島々の中で群を抜いて大きく、唯一山がちな島である。島自体の面積は1万6372km²、北西から南東に細長く伸び、長さは350km、幅は50km~70kmである。長く高い山脈が島の中央部に伸び、中には1,500mを超える峰も5つある。島の最高地点はパニエ山(Mont Panié、標高1,628m)である。ニューカレドニア地域全体の面積は1万9,060km²であり、うち陸地面積が1万8,575.5km²となっている。<br /> <br /> ニューカレドニアは世界の[[ニッケル]]資源の1/4を有している。日欧米などの企業が採掘権を買っており、これらの採掘はほとんど[[露天掘り]]で行われている。<br /> <br /> === 主な島 ===<br /> {{See also|en:List of islands of New Caledonia}}<br /> * &#039;&#039;&#039;ニューカレドニア島&#039;&#039;&#039;([[グランドテール島]])<br /> ** [[イル・デ・パン]]<br /> ** [[ベレップ]](Art島)<br /> * [[ロイヤルティ諸島]]<br /> ** [[ウベア島 (ニューカレドニア)|ウベア島]]<br /> ** [[リフー島]]<br /> ** Maré島&lt;span style=&quot;font-size: 0.77em;&quot;&gt;([[:en:Maré Island|英語版]])&lt;/span&gt;<br /> * [[チェスターフィールド諸島]]<br /> <br /> === 気候 ===<br /> ニューカレドニアは[[南回帰線]]にまたがり、南緯19度から南緯23度にわたっている。島の気候は[[熱帯]]で、季節によっては非常に雨が多い。5月から11月は比較的降水量が少なく過ごしやすい。東から太平洋を越えて来る[[貿易風]]が山脈に当たり、大量の雨を降らせることで島内には多くの[[熱帯雨林]]が形成されている。年間[[降水量]]はロイヤルティ諸島で約1,500mm、本島東部の低地で約2,000mm、本島の山岳部では2,000~4,000mmに達する。本島の西側は山脈の影となるため雨は比較的少なく、年間降水量は1,200mmである。<br /> <br /> === 生態系 ===<br /> [[ファイル:Rhynochetos jubatus.jpg|thumb|250px|カグー(おとなしい状態)]]<br /> {{main|ニューカレドニアの生物多様性}}<br /> 比較的新しい時代に[[火山]]によって形成された多くの太平洋の島々とは異なり、ニューカレドニアは古代の[[ゴンドワナ大陸]]の破片にあたる。8,500万年前にオーストラリアから一塊の陸地が分離し、この陸地は5,500万年前にさらに二つに分かれた。これがニューカレドニアとニュージーランドである。このため、ニューカレドニアにはゴンドワナ起源の珍しい固有の植物・動物が残っている。<br /> <br /> 特に有名なのは山岳部の密林に住むニワトリ大の灰色の鳥、[[カグー]]で、威嚇や求愛の際には頭の巨大な飾り羽をはね上げ大きな翼を広げ、犬にも似た奇妙な大声で鳴き、飛ぶことはできず林の中を走り回っている。ニューカレドニアのシンボルともいえる鳥であるが、人間の持込んだ犬や猫などにより[[絶滅]]が心配されている。また、道具を自ら作って獲物を捕る[[カレドニアガラス]]なども有名である。<br /> <br /> オーストラリアやニューギニアにも生えている{{仮リンク|ニアウリ|en|Melaleuca quinquenervia}} (Niaouli) の木の樹液は[[樟脳]]にも似た匂いのする殺菌力の高い精油(芳香油、Gomenol)を出し、古来より医学的な関心が寄せられてきた。精油は[[風邪]]や傷などの治療や[[アロマテラピー]]に使われている。<br /> <br /> ニューカレドニアの淡水の生態系も長い地理的孤立のために独自の進化を遂げ、水量豊富な川や沢には多くの固有の水生生物が存在する。<br /> <br /> 人間の渡来前はルーセットと呼ばれる草食性の[[オオコウモリ亜目|オオコウモリ]]以外に哺乳類はいなかった。ヨーロッパ人の渡来後は、乱獲や持ち込まれた外界の動物により固有の生態系は危機に瀕している。<br /> <br /> ニューカレドニアには二つの異なった生態系を持つ地域がある。ひとつはロイヤルティ諸島、イルデパン島、本島東部のニューカレドニア熱帯雨林で、もうひとつは雨の少ない本島西側のニューカレドニア乾燥林である。ヨーロッパ人は首都ヌーメアをはじめ本島西側に多く住み、東側はカナックが多くすんでいる。政治的な区別と自然の区別は同一のものとなっている。<br /> <br /> ニューカレドニア本島とイルデパン島を取り囲む[[サンゴ礁]](堡礁)、[[ニューカレドニア・バリア・リーフ]]はオーストラリアの[[グレート・バリア・リーフ]](長さ2,600km)に次ぐ世界第二の大きさを誇るサンゴ礁である。その長さは1,500kmに達する。サンゴ礁は種がきわめて多様性に富み、絶滅の危機に瀕する[[ジュゴン]]の生息地であり、[[アオウミガメ]]の重要な産卵地でもある。ニューカレドニア・バリア・リーフは2008年にユネスコの[[世界遺産]]に登録された。<br /> <br /> == 行政 ==<br /> {{seealso|ニューカレドニアの行政区画}}<br /> 注意:[[フランスの地方行政区画]]の訳語は一定ではない。<br /> <br /> [[フランス領ポリネシア]]や[[ウォリス・フツナ]]同様、ニューカレドニアもフランスの海外領土であり、フランスの一部である。フランスでも特殊な[[フランスの地方行政区画|地方行政区画]]「&#039;&#039;&#039;特別共同体&#039;&#039;&#039; (a collectivité sui generis)」であり、「特別(独自、[[:en:sui generis|sui generis]])」という用語を冠されている。これは、ニューカレドニアはフランスで唯一、[[フランスの地域圏|地域圏]]や[[県]]、[[海外県]]、[[海外準県]]など地方共同体 (Collectivité territoriale)でない行政区だからである。ニューカレドニアは[[1946年]]まで[[植民地]]だったが、1946年以来[[1999年]]まで海外領土(territoire d&#039;outre-mer、略称TOM)となっており、その後独自の地位を得た。首府はヌーメアで、地域内唯一の大都市圏である。<br /> <br /> ニューカレドニアの行政区画は3つの州(province、地方:フランスでこのような名称の行政区画はニューカレドニアにしかない)に分けられる。ロイヤルティ諸島諸島の「離島州 (Province des Îles)」、本島北部の「北部州 (Province Nord) 」、および本島南部の「南部州 (Province Sud) 」である。さらにこれらは33の[[コミューン]](市町村)に分かれる。<br /> <br /> 加えて、[[カナック]]の各部族ごとの課題に対処するため、別の種類の行政区画が並行して存在する。これらは伝統的区域(aires coutumières、英語:traditional spheres)と呼ばれ8つある。([http://www.gouv.nc/static/pages/outils/telechargement/aires_coutum.zip 伝統的区域の地図](zipファイル)を参照)その司法権は、地域内に住むカナック以外の民族には適用されない。伝統的区域は言葉の違いやフランス植民地支配以前の部族同盟の範囲を大なり小なり反映している。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> [[1774年]]にキャプテン・クックによって「発見」され、[[1853年]]に[[フランス]]領となっている。当初は[[流刑]]植民地だったが、[[19世紀]]後半の[[ニッケル]]発見後は[[鉱業]]の島となった。[[20世紀]]後半には独立闘争で島が揺れ、[[1998年]]のヌーメア協定で将来に関する合意がなされた。<br /> <br /> === 先住民族 ===<br /> 西太平洋に人が住み始めたのは5万年前であった。その後[[パプア諸語]]の民族がメラネシアに拡散した。他にも、[[ラピタ人]] (Lapita) がメラネシアの島々に移り住んでいる。[[紀元前1500年]]、ラピタ人たちは現在のニューカレドニアおよびロイヤルティ諸島に到達し、高度な[[航海術]]や[[農業]]、[[土器]]作りは太平洋の広い範囲に影響を及ぼした。その土器などの痕跡は今もニューカレドニアに残るほか、彼らの前に住んでいた民族による1万年前の[[ペトログリフ]](岩刻)も残っている。<br /> <br /> その後、[[オーストロネシア語族]]が台湾などを起点にオセアニアに進出している。[[11世紀]]ごろ、オーストロネシア語族のポリネシア人がニューカレドニアに到達し、パプア系などの先住民族と混血した。<br /> <br /> ニューカレドニアのメラネシア人は、27のメラネシア系言語とウォリス・フツナ人よりもたらされたポリネシア系言語、合わせて28の言語を有している。その共同体社会は、クラン(clan、氏族)を基本単位にして細分化している。実際の居住は、いくつかのクランが集まり集団(tribu)を構成している。これらの集団において首長権限に違いが出ている。たとえば首島の[[グランド・テール]](Grande Terre)では首長権限は緩やかだが、[[ウベア島 (ニューカレドニア)|ウベア]]、[[リフー島|リフー]]、マレなどの[[ロイヤルティ諸島]]では、首長支配が強い&lt;ref&gt;江戸淳子「&lt;ニューカレドニア&gt; 10 カナク」/ 綾部恒雄監修 前川啓治・訓棚橋編集『講座 世界の先住民族 -ファースト・ピープルズの現在- 09 オセアニア』 明石書店 2005年 191ページ&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === ヨーロッパ人到達 ===<br /> ヨーロッパ人のニューカレドニアおよびロイヤルティ諸島到達は[[18世紀]]後半のことだった。[[イギリス]]の探検家[[ジェームズ・クック]](キャプテン・クック)が[[1774年]]、海上からニューカレドニア本島([[グランドテール島]])を「発見」し、山の多い[[スコットランド]]([[カレドニア]])を思わせる眺めからニューカレドニアと名づけた。同じ航海で、彼はニューカレドニア北方の島に[[ニューヘブリディーズ諸島|ニューヘブリデス諸島]](現在の[[バヌアツ]])と名づけている。<br /> <br /> [[ファイル:Neukaledonien und Loyaltyinseln MKL1888.png|250px|thumb|left|ニューカレドニアの地図、1888年]]<br /> イギリスと[[アメリカ合衆国]]の[[捕鯨]]業者および[[白檀]](サンダルウッド)貿易商がニューカレドニアに関心を示すようになり、ヨーロッパ人と先住民との間に緊張が高まった。ヨーロッパ人の先住民への接触も次第に不正直なものとなり、高慢な態度と[[詐欺]]が横行するようになった。英米人は[[アルコール]]や[[タバコ]]を[[物々交換]]の品物に混ぜ、先住民を[[中毒]]にした。またヨーロッパ人との接触で[[天然痘]]、[[インフルエンザ]]などさまざまな[[疫病]]が先住民の間に蔓延し多くの人々が死んだ。緊張は敵意に変わり、[[1849年]]にはカッター号の船員がポウマ族 (Pouma) に殺され、食べられる事件が起きた。<br /> <br /> 白檀貿易が衰退すると、新たな商売が誕生した。ニューカレドニア、ロイヤルティ諸島、[[バヌアツ]]、[[パプアニューギニア]]、[[ソロモン諸島]]などで先住民を捕らえ、[[フィジー]]や[[クイーンズランド州|クイーンズランド]]の[[サトウキビ]][[プランテーション]]で[[奴隷]]労働をさせる「[[ブラックバーディング]]」である。こうした[[奴隷貿易]]で島々の社会や文化は荒廃したが、20世紀初頭まで終わることはなかった。<br /> <br /> [[カトリック教会|カトリック]]や[[プロテスタント]]の[[宣教師]]がやってきたのは[[19世紀]]である。彼らが先住民の文化に与えた効果は重大なものがあった。宣教師は人々に服を着て肌を隠すように言い張り、多くの風習や伝統を根絶やしにしてしまった。<br /> <br /> === フランス領有 ===<br /> ニューカレドニアは[[1853年]]9月24日、イギリスのオーストラリア・ニュージーランド領有に対抗しようとした[[ナポレオン3世]]の派遣した提督オーギュスト・フェヴリエ=デポワント(Auguste Febvrier-Despointes)によってフランス領と宣言された。同年9月29日、パン島も領有宣言した。1864年には、ロイヤルティ諸島もフランス植民地として組み込んだ。<br /> イギリスのオーストラリア植民の例に倣い、[[1854年]]から[[1922年]]までの間、有罪を宣告された重罪犯およそ22,000人が、[[流刑]]地とされたニューカレドニア島南西岸地域に送り込まれた。この中には通常の凶悪犯もいれば、[[パリ・コミューン]]の[[共産主義]]者、[[アルジェリア]]北部の[[カビリア]]で逮捕されたカビル人[[民族主義]]者ら[[政治犯]]も数多くいた。<br /> <br /> [[ニッケル]][[鉱山]]の発見により流刑植民地の時代が終わり、鉱山労働者の需要が増え、ヨーロッパからの自由意志での移住者(前科者なども含む)や[[日本人]]などアジア人契約労働者が多くなった。また鉱山で強制労働をさせられる人数も激増した。同時期、先住のカナク人の人口は疫病や、彼らの生計・移動の自由・土地所有を厳重に制限する[[アパルトヘイト]]に似た先住民に対する法制 (&quot;Code de l&#039;Indigénat&quot;)によって激減していった。<br /> <br /> [[ファイル:USS President Adams (AP-38) at Nouméa on 4 August 1942 (80-G-K-556).jpg|250px|right|thumb|ガダルカナルへ出撃する米海軍プレジデント・アダムス号、ニューカレドニアは太平洋戦線でのアメリカ軍の拠点だった]]<br /> [[第二次世界大戦]]では、ニューカレドニアは[[自由フランス]]側に付いたため、太平洋戦線での[[アメリカ軍]]の拠点となった。島にはフランスと違うアメリカの文化や物資が豊富に流入した。この出来事は、フランス人支配下であえいでいた現地人には肯定的に受けとめられている。一方、日本人労働者や[[日系人]]は「敵性外国人」としてオーストラリアなどへ強制移送されたり、戦中の[[交換船]]により日本へ帰国した者や敗戦まで捕虜として収容されたりした。<br /> <br /> === 独立闘争 ===<br /> [[ファイル:Pro-Independence_Flag_of_New_Caledonia.svg|250px|left|thumb|カナックの旗。将来独立した場合、カナキー国旗となる]]<br /> [[ファイル:NC Armoires.gif|right|thumb|ニューカレドニアの紋章]]<br /> <br /> メラネシア人の政治参加は、初めはヨーロッパ人の共産党やキリスト教組織が主導していたが、1953年、「2つのカラー(肌の色)に1つの国民」を合言葉としてユニオン・カレドニエン(UC、社会主義政党)が結成された&lt;ref&gt;江戸淳子「&lt;ニューカレドニア&gt; 10 カナク」/ 綾部恒雄監修 前川啓治・訓棚橋編集『講座 世界の先住民族 -ファースト・ピープルズの現在- 09 オセアニア』 明石書店 2005年 193ページ&lt;/ref&gt;。<br /> 脱植民地化運動は1960年代末から始まっており、「カナック・アイデンティティの回復要求」として具体化されている。それは、先住民としての権利回復要求の政治的声明でもある&lt;ref&gt;江戸淳子「カナク」/ 綾部恒雄監修 前川啓治・訓棚橋編集『講座 世界の先住民族 -ファースト・ピープルズの現在- 09 オセアニア』 明石書店 2005年 190ページ&lt;/ref&gt;。<br /> 先住民は[[1960年代]]以降[[政党]]を組んで権利主張と独立運動、先住民文化復興活動などを始め、ニューカレドニアは[[1986年]]以来、一度は[[1947年]]に外された[[国際連合非自治地域リスト|国連非自治地域リスト]]に再度掲載されている。このリストには近隣の島国である[[アメリカ領サモア]]、ニュージーランド領[[トケラウ]]などが含まれている。<br /> <br /> [[1985年]]、先住民文化復興活動の先頭に立っていた{{仮リンク|ジャン=マリ・チバウ|en|Jean-Marie Tjibaou}}率いる[[社会主義カナック民族解放戦線]]([[:fr:Front de libération nationale kanak et socialiste]]、FLNKS)は独立への扇動を行った。ジャン=マリー・チバウらは独立国家「カナキー」の樹立を主張した。FLNKS指導者の暗殺に端を発してカナックによる暴動が始まり拡大し、ニューカレドニア全土に[[非常事態宣言]]が出される事態となった。特に[[1988年]][[4月22日]]、独立過激派が27人の[[フランス国家憲兵隊]]員と1人の[[裁判官]]を人質にとってロイヤルティ諸島[[ウベア島 (ニューカレドニア)|ウベア島]]の洞窟に監禁し、4人を殺害した事件が最大の危機となった。この事件は5月、海軍特殊部隊、[[フランス国家憲兵隊治安介入部隊|GIGN]]、[[国家憲兵隊空挺介入中隊|EPIGN]]などによる突入で過激派を殺害することで解決したが、特殊部隊側にも犠牲者が出た。なお、GIGNの隊長が1990年に発表した手記によれば、制圧後に無抵抗だった過激派は暴行・射殺され、その事実をフランス政府は隠蔽したとしている&lt;ref&gt;[http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK20016_Q2A121C1I00000/ 「天国にいちばん近い島」で起きた事件を映画化 監督に聞く][[日本経済新聞]]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 動乱の中、フランス政府は[[1987年]]に約束どおり[[住民投票]]を行い、翌[[1988年]]にマティニョン合意が成立し自治拡大が約束された。合意を結んだジャン=マリー・チバウは独立過激派により[[1989年]]に暗殺されてしまいFLNKSは混乱に陥っている。<br /> <br /> この後も自治への運動や協議が行われ、[[1998年]]には&#039;&#039;&#039;ヌーメア協定&#039;&#039;&#039;が結ばれた。この協定では住民への権限譲渡プロセスを「不可逆なもの」と位置づけ、フランス[[市民権]]とは別の「ニューカレドニア市民権」を導入すること、ニューカレドニアのアイデンティティを表す公的なシンボル(ニューカレドニア「国旗」など)をフランス国旗とは別に制定すること、フランス政府がニューカレドニア特別共同体に段階的に権限を譲渡し、最終的には[[外交]]、[[国防]]、[[司法]]権、[[通貨]]発行以外の権限はニューカレドニアに全面的に譲渡されること、[[2014年]]から[[2018年]]にかけてのいずれかの時点で独立かフランス残留かの[[住民投票]]を行うこと、などが定められた。2018年[[3月19日]]にニューカレドニア議会は、フランスからの独立の是非を問う住民投票を11月4日に実施することを決めた&lt;ref&gt;{{Cite news|url=https://mainichi.jp/articles/20180320/ddm/007/030/129000c|title=ニューカレドニア 独立住民投票、11月4日実施|newspaper=毎日新聞|date=2018-03-20|accessdate=2018-03-22}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 人口統計 ==<br /> : &#039;&#039;主要記事:[[:en:Demographics of New Caledonia|Demographics of New Caledonia]]&#039;&#039;<br /> : [[2010年]]推計による。<br /> <br /> ===年齢構成===<br /> *~14歳:23.19%(男性:3万2,178人/女性:3万804人)<br /> *15~24歳:16.89%(男性:2万3,435人/女性:2万2,488人)<br /> *25~54歳:42.99%(男性:5万8,769人/女性:5万7,994人)<br /> *55~64歳:8.21%(男性:1万874人/女性:1万1,417人)<br /> *65歳~:8.72%(男性:1万558人/女性:1万3,138人)<br /> <br /> ===男女比===<br /> 女性1人当たり男性人数を示す。<br /> *誕生時点:1.05<br /> *~14歳:1.05<br /> *15~24歳:1.04<br /> *25~54歳:1.01<br /> *55~64歳:0.95<br /> *65歳~:0.8<br /> <br /> ===[[乳児死亡率]]===<br /> *全体:5.37人/1000人<br /> *男児:6.33人/1000人<br /> *女児:4.37人/1000人<br /> <br /> ===[[平均余命]]===<br /> *全体:77.5歳<br /> *男性:73.49歳<br /> *女性:81.71歳<br /> <br /> ===その他===<br /> * 人口成長率:1.38%<br /> * [[出生率]]:15.33人/1000人<br /> * [[死亡率]]:5.52人/1000人<br /> * [[純移動率]]:4.01人/1000人<br /> <br /> ==民族==<br /> *[[カナック]]:40.3%<br /> *[[ヨーロッパ]]人:29.2%<br /> *[[ウォリス・フツナ|ワリシア人]] 8.7%<br /> *{{仮リンク|タヒチ人|en|Tahitians}}:2%<br /> *{{仮リンク|インドネシア人|en|Indonesians}}:1.6%<br /> *[[ベトナム人]]:1%<br /> *{{仮リンク|バヌアツ人|en|Ni-Vanuatu}}:0.9%<br /> *その他:16.2%…戦前の[[ニッケル]]労働者に由来する[[日系ニューカレドニア人]](約8,000人)や[[華人]]などアジア系人、[[アルジェリア]]から[[流刑]]にされた[[アラブ人]]などの[[末裔]]が若干存在する。<br /> <br /> ==言語==<br /> *公用語:[[フランス語]]<br /> *33の[[メラネシア・ポリネシア諸語]]、[[クレオール言語]]<br /> <br /> *[[識字率]]<br /> *全体:96.9%<br /> *男性:97.3%<br /> *女性:96.5%<br /> <br /> == 宗教 ==<br /> * [[カトリック教会|カトリック]]:60%<br /> * [[プロテスタント]]:30%<br /> * その他:10%<br /> <br /> == 産業 ==<br /> === 鉱業 ===<br /> [[File:Laterit.jpg|thumb|250px|ニューカレドニアの[[ニッケル]][[露天掘り]]鉱山]]<br /> [[1860年代]]に[[ニッケル]]が発見された。[[コバルト]]埋蔵量世界第4位、ニッケル埋蔵量同5位を誇り、世界第5位のニッケル生産がある。ニッケル鉱業がGDPの20%、輸出の90%近くを占めており、世界最大級の[[フェロニッケル]]生産地である。<br /> <br /> [[日本]]のニッケル鉱石の年間総輸入量約400万トンのうちの約50%がここから出荷されている。ニッケルは、主として[[ステンレス]]をはじめ、各種電子材料、[[蓄電池]]材料などの原料として使用されている。<br /> <br /> === 観光 ===<br /> 豊かな自然から[[観光]]業が歴史的に盛んであり、海岸部やイルデパン島などの離島に[[リゾート]]が設けられ、フランス本土のみならず、日本や[[オーストラリア]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]などから多数の観光客が訪れている。<br /> <br /> === 交通 ===<br /> * [[ヌメア国際空港]]<br /> <br /> === 情報・通信 ===<br /> 放送は、本国[[フランス|フランス共和国]]の放送局[[フランス・テレビジョン]]が傘下におく海外領土向けチャンネルの[[レゾ・フランス・ウートゥルメール|RFO]]がある。ニューカレドニアにおいては、RFOのニューカレドニア局である[[レゾ・フランス・ウートゥルメール ニューカレドニア|RFO NewCaledonia]]が放送している。ほかに、[[チャンネル・カレドニア]]などがある。<br /> インターネットにおいては、ニューカレドニアに限らず本国の[[インターネットサービスプロバイダ|プロバイダ]]も利用される。<br /> 新聞は、売店などでの販売が主流。<br /> <br /> == 出身者 ==<br /> * [[クリスティアン・カランブー]] - サッカー選手<br /> * [[フレデリック・ピキオンヌ]] - サッカー選手<br /> * [[コリン・ヒギンズ]] - 映画監督<br /> * [[ローラン・ガネ]] - オリンピック自転車競技金メダリスト<br /> <br /> == ギャラリー ==<br /> &lt;gallery&gt;<br /> ファイル:Hienghene_La_Poule.JPG|北部ヤンゲン (Hienghène) の奇岩、「La Poule(めんどり)」、別名チキンロック<br /> ファイル:Nouméa_Phare_Amédée.JPG|アメデ島 (Amédée) の灯台<br /> ファイル:Ouvéa_Plage_de_Mouli.JPG|ウベア環礁のビーチ<br /> ファイル:Nouméa_Ile_des_Pins_Upi.JPG|イルデパン島のウピ湾 (Upi)<br /> ファイル:Nouméa_Ile_des_Pins_Saint_Joseph.JPG|イルデパン島のサン・ジョセフ湾 (Baie de Saint-Joseph)<br /> ファイル:Pirogue_Nouvelle_Calédonie.JPG|イルデパン島の伝統的な丸木舟<br /> ファイル:fontaine_celeste_noumea.jpg|ヌーメアのココティエ広場にある噴水 (Fontaine Céleste)<br /> ファイル:Landscape,_south_of_New_Caledonia.jpg|グランドテール(本島)南部の典型的な風景<br /> ファイル:Femmes kanak2.jpg|カナックの女性たち<br /> ファイル:201 au 28 -07-2004 553.jpg|ブーライユ (Bourail) 近郊の「亀の湾」 (La Baie des Tortues)<br /> ファイル:Plage ouvea.jpg|25kmにおよぶ長さの白砂の浜、ウベア島<br /> &lt;/gallery&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commonscat|New Caledonia}}<br /> * [[サッカーニューカレドニア代表]]<br /> * [[ニューカレドニア駐屯フランス軍]]<br /> * [[チェスターフィールド諸島]]<br /> * [[天国にいちばん近い島]]<br /> ** [[森村桂]](作者)<br /> * [[いまでも天国にいちばん近い島]] 森村桂・文 後藤鐵郎・写真(PHP研究所2002年6月)<br /> * [[交換船]]<br /> *[[裏切りの戦場 葬られた誓い]]<br /> * [[ISO 3166-2:NC]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://www.newcaledonia.travel ニューカレドニア観光局]{{Ja icon}}<br /> * {{Twitter|nctpsjapan|ニューカレドニア観光局}}{{Ja icon}}<br /> * {{Facebook|newcaledoniatourismjapan|ニューカレドニア}}{{Ja icon}}<br /> <br /> {{FranceDep}}<br /> {{オセアニア}}<br /> {{OIF}}<br /> {{Normdaten}}<br /> {{DEFAULTSORT:にゆかれとにあ}}<br /> [[Category:ニューカレドニア|*]]<br /> [[Category:メラネシア]]<br /> [[Category:太平洋の島]]<br /> [[Category:フランスの島]]<br /> [[Category:フランス語圏]]<br /> [[Category:欧州連合加盟国の特別領域]]</div> 113.37.189.58 イギリス英語 2018-04-14T13:03:25Z <p>113.37.189.58: /* 他のイギリス英語 */</p> <hr /> <div>{{複数の問題<br /> |出典の明記=2015年1月<br /> |独自研究=2015年1月<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;イギリス英語&#039;&#039;&#039;(イギリスえいご、{{Lang-en-short|British English}})は[[英語]]の中でも[[イギリス]]で使用されている英語。英語ではBritish EnglishまたはUK Englishという。<br /> <br /> ==国際英語としてのイギリス英語==<br /> 世界的には、英語を[[公用語]]としている[[国家]]([[イギリス連邦|英連邦]]各国)で[[共通語]]として使用されている英語はほとんどの場合、[[語彙]]・[[綴り字|スペリング]]ともにイギリス式を基本としている。これに対し、[[アメリカ英語]]を公用語としている国家は、[[フィリピン]]や[[リベリア|リベリア共和国]]などがある。[[カナダ]]で使われる英語は、語彙やスペリングはイギリス式とアメリカ式の混合で、発音はアメリカ英語との共通点が多い。[[ヨーロッパ]]諸国の[[英語教育]]では、標準イギリス英語をモデルとすることが多い。<br /> <br /> 英語を公用語としていない国家での[[外国語]]としての英語は、アメリカ英語の影響が強くなりつつある。[[戦前]]の日本の英語教育はイギリス英語が中心だったが、[[戦後]]はアメリカ英語が中心となった。<br /> <br /> ==イギリスで使用されている英語==<br /> イギリス各地で使用されている[[口頭言語]]は、[[発音]]、[[アクセント]]、[[慣用句|言い回し]]、語彙等の面で[[アメリカ英語]]よりも地域ごとに大きな差がある。ほんの少し離れた[[町]]同士でも発音が違ったり、他の[[英語圏]]の人でも理解しにくい方言も多い。[[イングランド]]で使われる英語や方言を総括してEnglish English(イングランド語イングランド方言 {{Interlang|en|English language in England}})という。他にはウェールズ英語([[:en:Welsh English|en]])、[[スコットランド英語]]、[[アイルランド英語]]などの方言系統がある&lt;ref&gt;これらは英語の方言であり、独自の[[ケルト人|ケルト]]系言語である[[ウェールズ語]]、[[スコットランド・ゲール語]]、[[アイルランド語]]とは異なる。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> イギリスでは厳密な意味での[[標準語]]は存在しないとする説もあるが、方言独自の語彙や言い回しは、[[世代]]が進むにつれて均一化されていく傾向にあり、「[[教科書]]のための」標準英語({{Interlang|en|Standard English}})の&#039;&#039;&#039;語彙&#039;&#039;&#039;や&#039;&#039;&#039;言い回し&#039;&#039;&#039;を自然に使用する者はイギリス人口の12-15%と増加する傾向にある。しかし、地域独自の発音、アクセントの違いは健在であり、伝統的な標準発音である[[英国放送協会|BBC]]の[[容認発音]]を使う者はStandard Englishの使用者の1/3以下、イギリス人口の約3%程度である。<br /> ===容認発音===<br /> {{Main|容認発音}}<br /> イギリス英語と言うと、クイーンズ(キングス)・イングリッシュ&lt;ref&gt;時の[[君主]]が[[男性]]か[[女性]]かで変化する。[[エリザベス2世]]が在位中なので「クイーンズ・イングリッシュ」である。&lt;/ref&gt;を想像する人も多いが、これはイギリスでは[[容認発音]]({{en|Received Pronunciation, RP}})やBBC英語({{en|BBC English}})と呼ばれている発音である。もともと[[上流階級]]が主に使う発音であり、伝統的に[[英国放送協会]]の放送標準となる英語であった。その為、[[第二次世界大戦]]中までのアメリカ合衆国の放送局でも、BBC英語を多用していた。<br /> <br /> しかし[[1960年代]]以降、イギリス各地で使用されている地域独自の発音の地位が上がり、BBCでもRP以外の発音が普通になるに従い、伝統的にRPを使用していた階級も、[[若者]]の間ではその使用が失われる傾向にある。現在、RPの話者はイギリス人口の約3%程度にまで減少した。<br /> <br /> しかし今なおRPが「イギリス英語の標準発音」と国際的に認識されていて、他の英語圏の人にも理解されやすいことから、自国外ではなるべくRPに近い英語を使おうとする[[イギリス人]]も少なくない。またRP自体の変化も進行していて、現在の英国放送協会の標準発音は、[[1950年代]]の標準発音(伝統的な上流階級の発音)とは違っている。<br /> *rを発音するのは次に母音が続く場合のみ。音節末の&quot;r&quot;を発音する[[r音性母音|r音化]]はない&lt;ref&gt;[[オーストラリア英語]]・[[ニュージーランド英語]]・[[インド英語]]・南アフリカ英語([[:en:South African English|en]])・マレーシア英語([[:en:Malaysian English|en]])・シンガポール英語([[:en:Singapore English|en]])もr音化はない。アメリカ英語、イングランド南西部方言、スコットランド方言、アイルランド方言では音節末の&quot;r&quot;を発音するが、地域によって発音が違う。アメリカで[[r音性母音|r音化]]がないのはボストン周辺や[[ニューヨーク]]、南部の一部の[[高齢者]]のみである。&lt;/ref&gt;。&quot;car&quot;{{IPA|kɑː}}, &quot;hard&quot;{{IPA|hɑːd}}, &quot;born&quot;{{IPA|bɔːn}}, &quot;water&quot;{{IPA|ˈwɔːtə}}, &quot;[[オックスフォード|Oxford&quot;{{IPA|ˈɒksfəd}}]]。<br /> **&quot;fo&#039;&#039;&#039;r a&#039;&#039;&#039; long time&quot;など後ろに母音が続く場合は[[連音]]化([[リエゾン]])を起こしrを発音する。<br /> **単語末の母音(狭母音や半母音)と次の単語の母音との間にrを挿入する(&quot;America is&quot;→&quot;America-&#039;&#039;r&#039;&#039;is&quot;)人も多い。<br /> *&quot;ask&quot;、&quot;bath&quot;、&quot;chance&quot;などの&quot;a&quot;はRP(容認発音)では[[開後舌非円唇母音|非円唇後舌広母音]]([&lt;span class=&quot;IPA&quot;&gt;ɑ&lt;/span&gt;])となる。<br /> *&quot;stop&quot;などの&quot;o&quot;は[[円唇後舌広母音]]である{{IPA|stɒp}}(例:&quot;stop&quot;の発音は「スタップ」(米)でなく「ストップ」(英))。<br /> *&quot;better&quot;など母音間・強勢後の/t/と、&quot;border&quot;など母音間・強勢後の/d/は、それぞれ&quot;t&quot;(ベター) &quot;d&quot;(ボーダー)とアメリカ英語よりもはっきり発音。アメリカ英語では[[歯茎はじき音]](Lの発音、[[スペイン語]]などのrに近い発音)となる。<br /> *&quot;bluntness&quot;などの{{IPA|t}}、&quot;loudness&quot;などの{{IPA|d}}はそれぞれ[[声門閉鎖音]]{{IPA|ʔ}}になる。<br /> */ou/を{{IPA|oʊ}}ではなく{{IPA|əʊ}}で発音する。{{IPA|ɛʊ}}のように聞こえることもある。<br /> *&quot;new&quot;を{{IPA|njuː}}(ニュー)、tuneを{{IPA|tjuːn}}(テューン)と発音する(アメリカ英語では{{IPA|nuː}}(ヌー)、{{IPA|tuːn}}(トゥーン)と発音する人が多い)。<br /> *&quot;wh&quot;の綴りの&quot;h&quot;の字は無音化する為に発音しない。<br /> <br /> ===コックニー===<br /> {{Main|コックニー}}<br /> [[ロンドン]]では、人口の大部分を占める[[労働者階級]]は伝統的に[[コックニー]]英語(Cockney speech)と呼ばれる言葉を使っていた。イギリス英語には&quot;{{Interlang|en|Rhyming slang}}&quot;(押韻俗語)と呼ばれている[[隠語]]めいた言い回しがあるが、コックニーを起源とするものが多い。<br /> <br /> ===河口域英語===<br /> {{Main|河口域英語}}<br /> [[1980年代]]以降、ロンドンとその周辺([[テムズ川]]河口周辺)で [[河口域英語]](Estuary English)と呼ばれる新しい英語が幅広く使われるようになってきている。RPと[[サウス・イースト・イングランド|イングランド南東部]]方言(コックニー)の混合といえる。<br /> <br /> 河口域英語を労働者階級の英語とみなす人もいるが、現在は労働者階級に限らず特に若者の間で幅広く使われるようになってきており、将来的にはRPに代わるイギリス英語の標準語となるとみなす声も多い。<br /> <br /> ===他のイギリス英語===<br /> {{See also|スコットランド英語|アイルランド英語}}<br /> 「教科書のための標準英語」({{Interlang|en|Standard English}})の&#039;&#039;&#039;語彙&#039;&#039;&#039;や&#039;&#039;&#039;言い回し&#039;&#039;&#039;を日常生活の中で使用する者はイギリス人口の12-15%であり、容認発音を使う者は約3%程度にすぎない。他のイギリス人が使う英語・方言・発音の特徴として、以下が挙げられる。<br /> *[[サウス・ウェスト・イングランド|イングランド南西部]]方言、[[スコットランド英語|スコットランド方言]]、[[アイルランド英語|アイルランド方言]]では音節末の&quot;r&quot;を発音([[r音性母音|r音化]])するが、地域によって発音が違う。<br /> *イギリス各地で&quot;me&quot;の代わりに&quot;us&quot;を使う人が多い(例:please pass me the ketchup→please pass &#039;&#039;&#039;us&#039;&#039;&#039; the ketchup)。<br /> *イギリス各地で&quot;my&quot;の代わりに&quot;me&quot;を使う人が多い(例:this is my car→this is &#039;&#039;&#039;me&#039;&#039;&#039; car)。<br /> *方言に名前が付いていることがある。<br /> **Scouse([[リバプール]]方言)<br /> **Geordie([[ニューカッスル・アポン・タイン|ニューカッスル]]方言)<br /> **Manc([[マンチェスター]]方言)<br /> **Brummie([[バーミンガム]]方言)<br /> **Tyke([[ヨークシャー]]方言)<br /> *イングランド北部([[:en:Northern England|en]])・中部([[:en:Midlands (England)|en]])やアイルランド方言では{{IPA|ʌ}}が{{IPA|ʊ}}に変化することがある(例:&quot;bus&quot;をブスと発音)。<br /> *&quot;bath&quot;、&quot;cast&quot;、&quot;dance&quot;、&quot;fast&quot;、&quot;after&quot;、&quot;castle&quot;、&quot;grass&quot;などの&quot;a&quot;は、イングランド南部([[:en:Southern England|en]])では{{IPA|ɑː}}、イングランド南西部方言では{{IPA|aː}}、イングランド北部・中部やスコットランド・アイルランド方言では{{IPA|a}}や{{IPA|aː}}などと発音することが多い。<br /> *イングランドの労働者階級の英語では[[単語]]中の[h]を発音しないことが多い。<br /> *イングランド南西部方言では独自の語彙や言い回しが多い。<br /> **&quot;I am&quot;→&quot;I be&quot;、&quot;you are&quot;→&quot;thou bist&quot;や&quot;you be&quot;、&quot;he is&quot;→&quot;he be&quot;([[Thou]]は標準英語では17世紀に廃れ、現在はシェイクスピアなど古典文学で登場するのみ)。<br /> **&quot;it&quot;の代わりに&quot;he&quot;を使うことがある(例:put it over there→put &#039;&#039;&#039;he&#039;&#039;&#039; over there)。<br /> **&quot;them&quot;や&quot;those&quot;の代わりに&quot;they&quot;を使うことがある(例:those shoes are mine→&#039;&#039;&#039;they&#039;&#039;&#039; shoes are mine)。<br /> **&quot;where&quot;に&quot;to&quot;が付く(例:&quot;Where are you?&quot;→&quot;Where&#039;re you &#039;&#039;&#039;to&#039;&#039;&#039;?&quot;。この言い回しは南西部の[[都市]]部の若者の間でも健在)。<br /> **[[ブリストル]]方言では単語末の母音の後に[w]を発音(例:&quot;cinema&quot;→&quot;cinemaw&quot;)。<br /> **音節末の&quot;r&quot;を強く[[r音性母音|r音化]](発音)。<br /> **RPの{{IPA|/aɪ/}}を{{IPA|ʌɪ}}や{{IPA|ɔɪ}}と発音(例:&quot;price&quot;{{IPA|prɔɪs}})。<br /> *イングランド北部ではRPの{{Ipa|eɪ}}が{{IPA|eː}}に、{{Ipa|əʊ}}が{{IPA|oː}}に変化することが多い(例:&quot;face&quot;の発音は「フェイス」でなく「フェース」)。<br /> <br /> ==文法==<br /> 「単純未来」の&quot;will&quot;で主語が一人称のとき、&quot;I shall&quot;、&quot;we shall&quot;の形で&quot;shall&quot;を使うことがある。<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-style=&quot;white-space:nowrap&quot;<br /> !イギリス式!!共通 ((英)=イギリス寄り、(米)=アメリカ寄り)!!アメリカ式!!備考<br /> |-<br /> |I also have that./I have that too.||||I have that also.||文の終わりに&quot;also&quot;を使用しない<br /> |-<br /> |The Clash &#039;&#039;&#039;are&#039;&#039;&#039; a well-known band||The Clash &#039;&#039;&#039;is&#039;&#039;&#039; a well known band||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||rowspan=&quot;6&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |||learnt(英)/learned(米)&lt;br&gt;spilt(英)/spilled(米)&lt;br&gt;burnt(英)/burned(米)&lt;br&gt;dreamt(英)/dreamed(米) など<br /> |-<br /> |fitted||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||fit<br /> |-<br /> |in hospital&lt;br&gt;in university&lt;br&gt;in future||in &#039;&#039;&#039;the &#039;&#039;&#039; hospital&lt;br&gt;in &#039;&#039;&#039;the&#039;&#039;&#039; university&lt;br&gt;in &#039;&#039;&#039;the&#039;&#039;&#039; future<br /> |-<br /> |Monday to Friday&lt;br&gt;Monday till Friday||Monday through Friday<br /> |-<br /> |at the weekend||on the weekend||<br /> |-<br /> |He&#039;s got better||||He&#039;s got&#039;&#039;&#039;ten&#039;&#039;&#039; better||getの過去分詞形<br /> |-<br /> |we suggested that tom should go there.||||we suggested that tom go there.||仮定法現在では、アメリカでは、that節以下は動詞の原形で表すのに対し、イギリスでは、that節以下はshould+動詞の原形で表す。<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||I&#039;&#039;&#039;&#039;ve&#039;&#039;&#039; just had lunch||I just had lunch||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |Have got..(英)&lt;br&gt;通常はhave...?(米)||<br /> |-<br /> |Have you had dinner yet?||||Did you have dinner yet?<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||talk &#039;&#039;&#039;to&#039;&#039;&#039; David||talk &#039;&#039;&#039;with&#039;&#039;&#039; David<br /> |-<br /> |two thousand and three||two thousand three||2003<br /> |-<br /> |25/12/05||25 December 2005(英)&lt;br&gt;25th December 2005(英)&lt;br&gt;December 25, 2005(米)||12/25/05||rowspan=&quot;5&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |Two weeks today/a week Friday/Friday week||||Two weeks from today/a week from Friday<br /> |-<br /> |6.10||ten past six(英), six ten(米), 6:10||ten after six(six past tenともいう)<br /> |-<br /> |7.45||quarter to eight(英), seven forty-five(米), 7:45||quarter till eight<br /> |-<br /> |2.30, half two||2:30, half past two||<br /> |}<br /> <br /> ==正書法==<br /> イングランドは[[フランス語]]話者の支配([[ノルマン朝]]、[[プランタジネット朝]])が数百年続いたため、イギリス式にはフランス語の影響がみられる。<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-style=&quot;white-space:nowrap&quot;<br /> !イギリス式!!アメリカ式!!単語例(イギリス式)!!備考<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;our||-or||colour, labour, flavour, humour||動作主を表す -or は英米同形<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;re||-er||centre, theatre (米国でも劇場などには使われる), metre||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;nce||-nse||defence, offence<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;ise, -isation||-ize, -ization||organisation,recognise||イギリスでも[[オクスフォード式綴り]]では -ize, -ization<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;ae, -oe||-e||encyclopaedia, foetus||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;lled, -lling, -ller||-led, -ling, -ler||traveller, signalling<br /> |-<br /> |&lt;nowiki&gt;-&lt;/nowiki&gt;l||-ll||instalment, skilful||母音+lで終わる語に、頭位が子音の接尾辞を付加したとき<br /> |-<br /> |cheque||check||rowspan=&quot;9&quot;|&amp;nbsp;||「小切手」を意味するときのみ<br /> |-<br /> |grey||gray||灰色&lt;ref&gt;[[吸収線量]]の[[物理単位|単位]] [[グレイ (単位)|グレイ]] は、人名に由来するため、英米ともに Gray である。&lt;/ref&gt;<br /> |-<br /> |kerb||curb||<br /> |-<br /> |mould||mold||カビ<br /> |-<br /> |pyjamas||pajamas||<br /> |-<br /> |storey||story||階<br /> |-<br /> |sulphur||sulfur||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |tyre||tire<br /> |-<br /> |yoghurt, yogurt||yogurt<br /> |}<br /> <br /> ==語彙・言い回し==<br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-style=&quot;white-space:nowrap&quot;<br /> !イギリス式!!共通 ((英 =イギリス寄り、(米)=アメリカ寄り)!!アメリカ式!!意味&lt;!--英米語に対して中立な語があればそちらを優先しました。--&gt;<br /> |-<br /> |horse riding||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||horseback riding||乗馬<br /> |-<br /> |sweets||candy||飴<br /> |-<br /> |abseil||rappel||[[懸垂下降]]<br /> |-<br /> |advert [&#039;&#039;&#039;ədvˈəːt&#039;&#039;&#039;]||advertisement<br /> [英&#039;&#039;&#039;ədvˈəːtɪsmənt&#039;&#039;&#039;<br /> <br /> 米&#039;&#039;&#039;`ædvɚtάɪzmənt |&#039;&#039;&#039;]<br /> |ad [&#039;&#039;&#039;æd&#039;&#039;&#039;]||広告<br /> |-<br /> |||aerial (英)||antenna||アンテナ<br /> |-<br /> |aeroplane||||airplane||飛行機<br /> |-<br /> |alright?/alright mate?||hi!||what&#039;s up||元気かい?<br /> |-<br /> |alsatian||German shepherd (米)||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||シェパード犬<br /> |-<br /> |amber||yellow||信号の黄色<br /> |-<br /> |answerphone||answering machine||[[留守番電話]]<br /> |-<br /> |anticlockwise||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||counterclockwise||反時計回り<br /> |-<br /> |aubergine||eggplant||茄子<br /> |-<br /> |arse||ass||尻 (俗)<br /> |-<br /> |||autumn||fall||[[秋]]<br /> |-<br /> |aye (スコットランド英語)||yeah, yes||||軽い「はい」ないし「わかりました」<br /> |-<br /> |balaclava||||ski mask||[[覆面]]<br /> |-<br /> |banger (俗)||old car||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||ボロ車<br /> |-<br /> |banger||firecracker||[[爆竹]]<br /> |-<br /> |banger||sausage||英国ソーセージ<br /> |-<br /> |(bank) note||banknote (米語ではまれ)||bill||紙幣<br /> |-<br /> |bap||bread roll||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |bap (俗)||breasts<br /> |-<br /> |||barbecue||grill||バーベキュー、直火焼き<br /> |-<br /> |bath||bathtub||||浴槽<br /> |-<br /> |bedsit||||Single Room Occupancy||ワンルーム<br /> |-<br /> |biro||ball point pen||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||[[ボールペン]]<br /> |-<br /> |bloke||guy||<br /> |-<br /> |boiler||rowspan=&quot;13&quot;|&amp;nbsp;||furnace||暖房のボイラー<br /> |-<br /> |bonnet||hood||ボンネット<br /> |-<br /> |boot||trunk|| (自動車の)トランク<br /> |-<br /> |braces||suspenders||[[サスペンダー|ズボン吊り]]<br /> |-<br /> |building society||savings and loan association||<br /> |-<br /> |bum bag||fanny pack||ウエストバッグ<br /> |-<br /> |bus station/coach station||bus terminal||バスターミナル<br /> |-<br /> |burgle||burglarize||[[空き巣]]に入ること<br /> |-<br /> |campsite||campground||[[キャンプ場]]<br /> |-<br /> |camping pitch||campsite||テントを張る場所<br /> |-<br /> |candy floss||cotton candy||[[綿飴]]<br /> |-<br /> |caravan||travel trailer||キャンピングトレーラー<br /> |-<br /> |(railway )carriage/coach|| (railroad )car||鉄道旅客車<br /> |-<br /> |casualty, accident &amp;amp; emergency (A&amp;amp;E)||emergency department||emergency room||救急処置室<br /> |-<br /> |catapult||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||slingshot||パチンコ (武器)<br /> |-<br /> |car park||parking lot/parking garage||駐車場<br /> |-<br /> |cashpoint, cash machine, hole-in-the-wall||ATM||||[[現金自動預け払い機]]<br /> |-<br /> |central reservation||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||median strip||[[中央分離帯]]<br /> |-<br /> |canteen||cafeteria||食堂、軽食堂<br /> |-<br /> |cinema||(movie )theater||[[映画館]]<br /> |-<br /> |cheers||thanks||||軽い「ありがとう」<br /> |-<br /> |chemist&#039;s (shop)||pharmacy||drugstore||薬局<br /> |-<br /> |cheque|| ||check||[[小切手]]<br /> |-<br /> |chips||(french )fries||||[[フライドポテト]]<br /> |-<br /> |cling film||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||plastic wrap||食品包装用ラップ<br /> |-<br /> |coach||bus||都市間・[[観光バス]]<br /> |-<br /> |cooker||stove, range||[[コンロ]] (器具)<br /> |-<br /> |coriander (leaves)||cilantro||[[パクチー]] (香菜、中国パセリ)<br /> |-<br /> |corn||grain||||[[穀物]]<br /> |-<br /> |cornflour||rowspan=&quot;6&quot;|&amp;nbsp;||cornstarch||[[コーンスターチ]]<br /> |-<br /> |corner shop||general store||小型の雑貨商<br /> |-<br /> |cot||crib (cotは折りたたみ式簡易ベッド)||[[ベビーベッド]]<br /> |-<br /> |cotton bud||cotton swab||[[綿棒]]<br /> |-<br /> |courgette||zucchini||[[ズッキーニ]]<br /> |-<br /> |crisps||potato chips||[[ポテトチップス]]<br /> |-<br /> |cul-de-sac||dead end||||行き止まり<br /> |-<br /> |CV (curriculum vitae)||rowspan=&quot;8&quot;|&amp;nbsp;||résumé||[[履歴書]]<br /> |-<br /> |down to you||up to you||この表現に限らず、英英語と米英語ではしばしばupとdownの用法が逆になる<br /> |-<br /> |drawing pin||thumbtack||[[画鋲]]<br /> |-<br /> |driving licen&#039;&#039;&#039;c&#039;&#039;&#039;e||driver&#039;s licen&#039;&#039;&#039;s&#039;&#039;&#039;e||[[運転免許]] (スペリングにも注目)<br /> |-<br /> |dressing gown||bathrobe||<br /> |-<br /> |dual carriageway||divided highway||[[中央分離帯]]のある幹線道路<br /> |-<br /> |dummy||pacifier||おしゃぶり<br /> |-<br /> |duvet{{IPA|djuːˈveɪ}} (カバーつき), quilt, bedspread||comforter (通常、カバーなし)||寝具の一種<br /> |-<br /> |(dust) bin||wastebasket/trash can||trash can<br /> |[[ごみ箱]]<br /> |-<br /> |electric fire||electric heater||space heater||電気ストーブ<br /> |-<br /> |engaged||busy||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;|| (電話が)話中<br /> |-<br /> |entrée, starter||first course, appetizer||前菜<br /> |-<br /> |||main course||entrée||メインディッシュ<br /> |-<br /> |(council/industrial) estate||housing project/industrial park||||団地、工業団地<br /> |-<br /> |estate agent||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||realtor||[[不動産]]屋<br /> |-<br /> |estate car||station wagon||<br /> |-<br /> |ex-directory||unlisted number||電話帳に不掲載の番号<br /> |-<br /> |fag (俗)||Nicotiana tabacum||タバコ<br /> |-<br /> |||fag (俗)||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||<br /> |-<br /> |fizzy drink||carbonated soft drink||soda<br /> |-<br /> |flannel||facecloth||washcloth<br /> |-<br /> |flat||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||apartment<br /> |-<br /> |flyover||overpass||立体交差<br /> |-<br /> |fringe||bangs||<br /> |-<br /> |fortnight (14+night)||two weeks||||2週間<br /> |-<br /> |football||||soccer||[[サッカー]]<br /> |-<br /> |frying pan (skilletは方言)||frying pan||skillet||[[フライパン]]<br /> |-<br /> |full stop||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||period||[[終止符]]<br /> |-<br /> |garage, petrol station||gas station||ガソリンスタンド<br /> |-<br /> |gobsmacked (俗)||astonished||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||<br /> |-<br /> |goods||freight, cargo||[[貨物]]<br /> |-<br /> |grass (俗)/ supergrass (俗)||informant||stool pigeon (俗)||密告者<br /> |-<br /> |grill||||broil (grillは[[バーベキュー]]の意)||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |grotty (俗)||dirty||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |greengrocer||||[[八百屋]]<br /> |-<br /> |guard||conductor||[[車掌]]<br /> |-<br /> |hard shoulder||||breakdown lane||[[路肩]]<br /> |-<br /> |hash (mark/sign)||number sign||pound sign||[[番号記号]] (#)<br /> |-<br /> |have you got...?||do you have...? (米)||||<br /> |-<br /> |headmaster/headmistress||||principal||[[校長]]<br /> |-<br /> |high street||main street||||[[商店街]]、目抜き通り<br /> |-<br /> |hire purchase||instal (l)ment plan||||割賦販売<br /> |-<br /> |hob||||cooktop, range||[[コンロ]] (の上面)<br /> |-<br /> |holiday||holiday (祝日をさす場合)||vacation||休暇旅行<br /> |-<br /> |how no? (スコットランド英語)||why not?||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||<br /> |-<br /> |Hoover (商標)||vacuum cleaner||[[掃除機]]<br /> |-<br /> |indicator||||blinker/turn signal||[[ウインカー]]<br /> |-<br /> |inverted commas||quotation marks||||[[引用符]]<br /> |-<br /> |||police car||patrol car||[[パトカー]]<br /> |-<br /> |jelly||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||jell-O (商標), gelatin dessert||[[ゼリー]]<br /> |-<br /> |jam||jelly||ゼリー状の[[ジャム]]<br /> |-<br /> |jumble sale||rummage sale||[[バザー]]<br /> |-<br /> |jumper, pullover||sweater (米)||||[[セーター]]<br /> |-<br /> |lass (スコットランド英語、北イングランド英語), bird (俗)||girl||chick (俗)||女の子<br /> |-<br /> |laundrette||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||laundromat||[[コインランドリー]]<br /> |-<br /> |letter box、postbox||mailbox||郵便受け<br /> |-<br /> |lift||elevator||[[エレベーター]]<br /> |-<br /> |loch (スコットランド)||lake||||[[湖]]、峡湾<br /> |-<br /> |loo, bogs (俗), khazi (俗)||toilet||restroom||[[便所]]<br /> |-<br /> |lorry||truck||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||[[貨物自動車|トラック]]<br /> |-<br /> |lounge, sitting room||living room||[[居間]]<br /> |-<br /> |mackintosh, mac||raincoat||[[レインコート]]<br /> |-<br /> |mains (electricity)||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||household/domestic/line/grid power||商用電源<br /> |-<br /> |mate||pal, buddy, bud||同胞<br /> |-<br /> |maths||mathematics||math||[[数学]]<br /> |-<br /> |Managing Director/MD||Chief Executive Officer/CEO||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||最高経営責任者<br /> |-<br /> |Happy Christmas!||Merry Christmas!||<br /> |-<br /> |mince (d meat)||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||ground meat||[[挽肉]]<br /> |-<br /> |mobile phone||cell phone||[[携帯電話]]<br /> |-<br /> |motorway||freeway/expressway||[[高速道路]]<br /> |-<br /> |motor car||car||automobile||[[自動車]]<br /> |-<br /> |nappy||rowspan=&quot;5&quot;|&amp;nbsp;||diaper||[[おむつ]]<br /> |-<br /> |newsagent||newsdealer||雑貨商、[[キオスク]]<br /> |-<br /> |news reader||news anchor/newscaster||[[ニュースキャスター]]<br /> |-<br /> |nick (俗)||||警察署、逮捕すること、盗むこと<br /> |-<br /> |notice board||bulletin board||掲示板<br /> |-<br /> |number plate||registration plate||license plate||[[ナンバープレート]]<br /> |-<br /> |OAP (Old Age Pensioner)||elderly||senior citizen||高齢者<br /> |-<br /> |off-licence||||liquor store||[[酒屋]]<br /> |-<br /> |oi!||hey!||||おい!<br /> |-<br /> |pavement||rowspan=&quot;5&quot;|&amp;nbsp;||sidewalk||[[歩道]]<br /> |-<br /> |pedestrian/zebra/pelican crossing||crosswalk||[[横断歩道]]<br /> |-<br /> |peg/clothes peg||clothes-pin||[[洗濯ばさみ]]<br /> |-<br /> |petrol||gas/gasoline||[[ガソリン]]<br /> |-<br /> |postbox/pillar box||mailbox||[[郵便ポスト]]<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||pissed (俗)||loaded (俗), wasted (俗)||酔っている<br /> |-<br /> |pissed off (俗)||pissed (俗)||<br /> |-<br /> |pisshead (俗)||||takeout||酒豪<br /> |-<br /> |pissing it down (俗)||pissing down (俗)||||大雨<br /> |-<br /> |plaster||||Band-aid (商標)||[[絆創膏]]<br /> |-<br /> |plaster||(orthopedic )cast||||[[ギプス]]<br /> |-<br /> |P&amp;P (posting and packing)||||S&amp;H (shipping and handling)|| (品物の)郵送料<br /> |-<br /> |to post||to send||to mail||郵送すること、投函すること<br /> |-<br /> |postcode|| rowspan=&quot;5&quot; |&amp;nbsp;||postalcodeが普通でzipcodeとも言う||[[郵便番号]]<br /> |-<br /> |poste restante||general delivery (poste restanteは国際郵便の場合のみ)|| (郵便の)局留め<br /> |-<br /> |power cut||power outage||[[停電]]<br /> |-<br /> |power point<br /> |outlet<br /> |コンセント<br /> |-<br /> |pram||baby buggy||[[乳母車]]<br /> |-<br /> |press-up||push-up||||[[腕立て伏せ]]<br /> |-<br /> |provisional licence||||learner&#039;s permit||仮運転免許<br /> |-<br /> |pudding||dessert||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||[[デザート]]<br /> |-<br /> |purse||coin purse||女性用の[[財布]]<br /> |-<br /> |||handbag||purse||ハンドバッグ<br /> |-<br /> |pushchair, buggy||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||stroller||[[乳母車]]<br /> |-<br /> |pylon||transmission tower, mast||送電線の[[鉄塔]]<br /> |-<br /> |queue||line||[[待ち行列]]<br /> |-<br /> |quite||fairly||pretty||かなり<br /> |-<br /> |quid (俗)||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||||[[ポンド (通貨)|ポンド]]<br /> |-<br /> |railway||railroad||[[鉄道]]<br /> |-<br /> |rat-arsed (俗)||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||泥酔<br /> |-<br /> |redundancy||layoff||[[解雇]]<br /> |-<br /> |rev counter||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||tachometer||回転計<br /> |-<br /> |reverse charge call||collect call||[[コレクトコール]]<br /> |-<br /> |the River (Thames)||the (Colorado )River||語順。「定冠詞+河川名」のほうが普通<br /> |-<br /> |rowspan=&quot;2&quot;|roundabout||rotary, traffic circle||ロータリー型交差路<br /> |-<br /> |merry-go-round, carousel||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||[[メリーゴーラウンド]]<br /> |-<br /> |rozzer, copper, filth, pigs (俗)||cop||警察官<br /> |-<br /> |rubber||eraser (米)||[[消しゴム]]<br /> |-<br /> |rubbish||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||garbage, trash||ゴミ<br /> |-<br /> |sanitary towel||sanitary napkin||生理用ナプキン<br /> |-<br /> |Sellotape (商標)||cellophane tape||scotch tape||[[セロテープ]]<br /> |-<br /> |serviette||table napkin||||[[ナプキン]]<br /> |-<br /> |set square||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||triangle||[[三角定規]]<br /> |-<br /> |silencer||muffler||消音器<br /> |-<br /> |shandy||||<br /> |-<br /> |shop||store (shopは小型の商店)||商店<br /> |-<br /> |shop assistant||shop worker||salesclerk||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |shopping trolley||||shopping cart<br /> |-<br /> |skint (俗)||broke (俗)||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |sleet||rowspan=&quot;5&quot;|&amp;nbsp;||[[みぞれ]]<br /> |-<br /> |||sleet||[[凍雨]]<br /> |-<br /> |spanner||wrench||[[レンチ]]<br /> |-<br /> |spring onion||scallion||[[ネギ]]の一種<br /> |-<br /> |squaddie (俗)||G.I. (俗)||[[兵士]]の俗称<br /> |-<br /> |squash||cordial||||水で薄める果汁飲料<br /> |-<br /> |sultana||||raisin||[[レーズン]]<br /> |-<br /> |subway<br /> |<br /> |underpass<br /> |地下道<br /> |-<br /> |summat (俗)||something||||<br /> |-<br /> |swede||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||rutabaga||[[ルタバガ]]<br /> |-<br /> |takeaway||to go||テイクアウト<br /> |-<br /> |tannoy (商標)||PA system/loudspeaker||||PA (音響拡声装置)<br /> |-<br /> |tap||||faucet||[[蛇口]]<br /> |-<br /> |tea (一部地域)||dinner, supper||||夕食<br /> |-<br /> |tea (一部地域), dinner|||| (lunch)||一日で最も充実した食事 (昼食の場合も)<br /> |-<br /> |tea towel||dish towel||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |telephone box||telephone booth (米)<br /> |-<br /> |telly, box||TV||[[テレビ]]<br /> |-<br /> |ticket tout||||scalper||[[ダフ屋]]<br /> |-<br /> |tinned food||canned food (米)||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||[[缶詰]]<br /> |-<br /> |tinnie||||缶ビール<br /> |-<br /> |tomato sauce||ketchup||catsup (一部地域)||[[ケチャップ]]<br /> |-<br /> |torch||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||flashlight||[[懐中電灯]]<br /> |-<br /> |tout||solicitor&lt;ref&gt;イギリス英語でsolicitorには「弁護士」の意味がある。『[[オリエント急行の殺人]]』ではイギリス人だという女性が&#039;I can always call my lawyers long distance.&#039; 「いつでも弁護士(lawyer)に長距離電話をかけますから」というのを[[エルキュール・ポアロ]]が&#039;An English woman who had never lived in America would have said,&quot;I can always make a trunk call to my solicitors.&quot;&#039; (「アメリカに住んだことがないイギリス女性なら弁護士(solicitor)にトランクコールするというでしょうね」)という場面がある。&lt;/ref&gt;||[[客引き]]<br /> |-<br /> |tower block||high-rise apartment (米)||||高層集合住宅<br /> |-<br /> |trainers||rowspan=&quot;4&quot;|&amp;nbsp;||sneakers, runners||[[スニーカー]]<br /> |-<br /> |tram||streetcar||[[路面電車]]<br /> |-<br /> |trousers||pants||[[ズボン]]<br /> |-<br /> |tube,underground||subway||[[地下鉄]]<br /> |-<br /> |uni||university||college||[[大学]]<br /> |-<br /> |us (俗)||me||||二人称単数<br /> |-<br /> |waistcoat||||vest||[[ウェストコート|チョッキ]]<br /> |-<br /> |washing-up liquid||detergent (米)||dish soap||食器用の[[洗剤]]<br /> |-<br /> |wanker (俗)||||jerk (俗)||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;<br /> |-<br /> |wee (スコットランド英語)||small, little, wee||<br /> |-<br /> |well (俗)||very||wicked (方言)<br /> |-<br /> |wellington boots/wellies||rubber boots||rowspan=&quot;2&quot;|&amp;nbsp;||[[長靴]]<br /> |-<br /> |whinge||rowspan=&quot;3&quot;|&amp;nbsp;||<br /> |-<br /> |windscreen||windshield||自動車のフロントガラス<br /> |-<br /> |wing mirror||side mirror||自動車のサイドミラー<br /> |-<br /> |Y-fronts (俗)||briefs||briefs||[[ブリーフ]]<br /> |-<br /> |zed||||zee||Z<br /> |}<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot;<br /> |-style=&quot;white-space:nowrap&quot;<br /> !階数!!イギリス!!アメリカ<br /> |-<br /> |1階||ground floor||first floor<br /> |-<br /> |2階||first floor||second floor<br /> |}<br /> <br /> ==脚注==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> ==関連項目==<br /> *アメリカ英語とイギリス英語の比較 {{Interlang|en|Comparison of American and British English}}<br /> ;[[ブリテン諸島]]<br /> *[[イングランド]]<br /> **イングランドにおける英語 {{Interlang|en|English language in England}}<br /> ***[[容認発音]]<br /> ***[[コックニー]]<br /> ***[[河口域英語]]<br /> *[[ウェールズ]]<br /> **ウェールズ英語 {{Interlang|en|Welsh English}}<br /> *[[スコットランド]]<br /> **[[スコットランド英語]]<br /> *[[アイルランド]]<br /> **[[アイルランド英語]]<br /> ;[[北アメリカ]]<br /> *[[アメリカ英語]]<br /> *[[カナダ英語]]<br /> ;[[オセアニア]]<br /> *[[オーストラリア英語]]<br /> *[[ニュージーランド英語]]<br /> <br /> *[[古英語]]<br /> *[[中英語]]<br /> *[[初期近代英語]]<br /> <br /> {{ゲルマン語派}}<br /> <br /> {{Language-stub}}<br /> {{UK-stub}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:いきりすえいこ}}<br /> [[Category:イギリス]]<br /> [[Category:イギリスの言語]]<br /> [[Category:英語の方言|いきりす]]</div> 113.37.189.58 テッサリア 2018-03-25T21:38:41Z <p>113.37.189.58: /* 近代ギリシャ */</p> <hr /> <div>{{Infobox Peri GR<br /> |name = テッサリア<br /> |name_local = Περιφέρεια Θεσσαλίας<br /> |image_map = Periferia Thessalias.png<br /> |prefec = [[カルディツァ県]]&lt;br&gt;[[ラリサ県]]&lt;br&gt;[[マグニシア県]]&lt;br&gt;[[トリカラ県]]&lt;br&gt;[[スポラデス|スポラデス県]] <br /> |capital = [[ラリサ]]<br /> |secgen = {{lang|el|Κώστας Αγοραστός}}<br /> |population = 1000714<br /> |population_as_of = 2005<br /> |area = 14037<br /> |website = [http://www.pthes.gov.gr/ www.pthes.gov.gr/]<br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;テッサリア&#039;&#039;&#039;({{lang-el|&#039;&#039;&#039;Θεσσαλία&#039;&#039;&#039;}} / {{lang|el-Latn|Thessalía}}、{{lang-en|Thessaly}})は、[[ギリシャ]]中部の地域名であり、[[ギリシャ|ギリシャ共和国]]の広域自治体である[[ギリシャの地方行政区画|ペリフェリエス]](地方)のひとつである。<br /> <br /> テッサリア平原の広がるこの地方は、ギリシャの穀倉地帯である。<br /> <br /> == 地理 ==<br /> [[File:Thessaly Plain.jpg|thumb|right|350px|テッサリアの平原とピネオス川]]<br /> === 位置 ===<br /> テッサリア地方は、ギリシャの脊梁である{{仮リンク|ピンドス山脈|en|Pindus}}の東側に位置し、東は[[エーゲ海]]に至る。北は地理的な[[マケドニア (ギリシャ)|マケドニア]](行政区画としては[[中央マケドニア|中央マケドニア地方]]・[[西マケドニア|西マケドニア地方]])、南は[[中央ギリシャ|中央ギリシャ地方]]と接する。西には[[イピロス|イピロス地方]]、西南には[[西ギリシャ|西ギリシャ地方]]と接し、ピンドス山脈や[[アヘロオス川]]が境界線となっている。<br /> <br /> エーゲ海上に浮かぶ[[スポラデス]]諸島の一部もテッサリア地方に含まれる。<br /> <br /> === 地勢 ===<br /> テッサリア地方は四周を山によって囲まれており、[[盆地]]状にテッサリア平原が広がっている。<br /> <br /> テッサリア地方北東部のマケドニアとの境界には、ギリシャの最高峰である[[オリンポス山]](現代音: オリンボス山、2,917 m)が聳えている。オリンポス山の山麓にはいくつかの盆地や渓谷が広がっている。オリンポス山塊はピンドス山脈の支脈であり、西北から東南方向へエーゲ海沿いに{{仮リンク|オサ山|en|Mount Ossa (Greece)}}(1,978 m)や{{仮リンク|ピリオ山|en|Pelion}}(ペリオン山、1,610 m)を連ね、マグニシア半島と[[パガシティコス湾]](パガセ湾、ヴォロス湾)を形成して海へと落ち込んでいる。マグニシア半島の先には[[スポラデス]]諸島が広がる。<br /> <br /> テッサリア西方には{{仮リンク|ピンドス山脈|en|Pindus}}が連なっており、イピロスとの境界に {{仮リンク|ズメルカ山|en|Athamanika}}(2,393 m)、{{仮リンク|ラクモス山|en|Lakmos}}(2,295 m)などの山々を聳えさせている。イオニア海に注ぐギリシャ第二の大河[[アヘロオス川]]は、ラクモス山の麓に源流を発している。ピンドス山脈のテッサリア側には{{仮リンク|アグラファ山地|en|Agrafa}}が広がり、{{lang|el|Καράβα}}({{lang|el|Σχιζοκάραβο}}、2,184 m)、{{lang|el|Βουτσικάκι}}(2,154 m)、{{lang|el|Αυγό}}(2,148 m)といった2000m級の山岳が広がる。ピンドス山脈とその周辺には[[石灰岩]]地形があり、[[メテオラ]]が著名である。<br /> <br /> テッサリア平原の中央部には、ピンドス山脈に源流を持つ[[ピニオス川 (テッサリア)|ピニオス川]]が、東へと流れている。ピネオス川は多くの支流を持ち、流域に[[カランバカ]]や[[ラリサ]]、[[トリカラ]]などの都市を発展させている。ピニオス川は、オリンポス山塊の南東側に{{仮リンク|テンペ渓谷|en|Vale of Tempe}}を刻み、エーゲ海の[[テルマイコス湾]](テルメ湾)に注いでいる。<br /> {{gallery<br /> |width=180<br /> |height=180<br /> |lines=1<br /> |File:View on Olymbos Mountain with Elassona and Tsaritsani, Greece.jpg|西南からのオリンポス山<br /> |File:Pineios River (Thessaly) through the Vale of Tempe.JPG|テンペ渓谷を流れるピニオス川<br /> |File:Meteora Greece 2006 cropped.JPG|メテオラ。奥はピンドス山脈<br /> }}<br /> <br /> === 気候 ===<br /> {{climate chart|[[ラリサ]]<br /> |1|10|30<br /> |2|12|35<br /> |3|15|36<br /> |6|20|29<br /> |11|26|37<br /> |15|30|24<br /> |18|33|20<br /> |17|32|16<br /> |14|29|30<br /> |10|22|47<br /> |6|16|58<br /> |2|10|52<br /> |float=right<br /> |clear=both<br /> |source=[http://www.climate-charts.com/Locations/g/GR16648.php climate-charts.com]<br /> }}<br /> テッサリアには明確な夏と冬のシーズンがある。夏の降水量の多さは、土壌を肥沃なものにしており、テッサリアは「ギリシャの穀倉地帯」と呼ばれている。<br /> <br /> === 主要な都市 ===<br /> テッサリア最大の都市は、ペリフェリアのほぼ中央部に位置する首府の[[ラリサ]]([[ラリサ県]]ラリサ市。都市人口&lt;ref&gt;ここでの「都市」は中心市街地区を指し、自治体の郊外部を含まない。&lt;/ref&gt;124,394人、2001年国勢調査、以下同じ)である。パガシティコス湾に面した東南部の港湾都市[[ヴォロス]]([[マグニシア県]]ヴォロス市、82,439人)、西北部の[[トリカラ]]([[トリカラ県]]トリカラ市、48,686人)がこれに続く。<br /> <br /> 1万人以上の都市にはほかに、西南部の[[カルディツァ]]([[カルディツァ県]]カツディツァ市、32,031人)、ヴォロス郊外の{{仮リンク|ネア・イオニア|en|Nea Ionia, Magnesia}}(マグニシア県ヴォロス市、30,804人)、ラリサ近郊の{{仮リンク|ティルナヴォス|en|Tyrnavos}}(ラリサ県ティルナヴォス市、11,116人)がある。<br /> {{gallery<br /> |width=180<br /> |height=180<br /> |lines=2<br /> |File:St Achilles Larissa.jpg|ラリサのcathedral of Saint Achilles<br /> |File:Litheos river, Trikala (city), Greece 01.jpg|トリカラ市街。リテオス川が流れる。<br /> |File:Volos view from Pelion.JPG|ピリオ山からのヴォロス市街眺望。<br /> }}<br /> == 歴史 ==<br /> === 先史・古代 ===<br /> テッサリアには古くからの人の営みがあり、[[紀元前2500年]]頃の[[新石器時代]]の遺跡がある。[[ヴォロス]]近郊の[[イオルコス]]や{{仮リンク|ディミニ|en|Dimini}}、{{仮リンク|セスクロ|en|Sesklo}}などからは[[ミケーネ文明]]の遺跡が見つかっている。ギリシャ古典時代には、[[ラリサ]]のアレウアス家{{enlink|Aleuadae}}や{{仮リンク|クランノン|en|Krannonas}}のスコパス家といった貴族が栄えた。<br /> <br /> 紀元前4世紀には{{仮リンク|フェライのイアソン|en|Jason of Pherae}}があらわれてテッサリアを軍事的な強国とし、[[ペルシア戦争]]では[[アケメネス朝]]側について戦った。まもなく、[[マケドニア王国]]の[[ピリッポス2世]]がテッサリアの[[アルコン]]に選ばれ、以後の数世紀にわたってテッサリアはマケドニアに服属した。<br /> <br /> [[ローマ帝国]]に征服されると、テッサリアは[[マケドニア属州]]の一部となった。<br /> <br /> === 中世 ===<br /> ローマ帝国が東西に分かれると、[[東ローマ帝国]]に属した。テッサリアは多くの民族や国家の争奪の舞台となった。7世紀にはスラブ人の一派がこの地に進入し、8世紀後半に東ローマ帝国がテッサリアを奪還して多くのスラブ人を捕虜とした。977年には[[第一次ブルガリア帝国|ブルガリア]]が占領し、1044年までこの地を支配した。1066年には徴税への不満から、テッサリアの[[アルーマニア人]]と[[ブルガリア人]]が東ローマ帝国に対して反乱を起こしている。<br /> <br /> 1204年、[[第4回十字軍]]が[[コンスタンティノープル]]を陥落させると、十字軍指導者であったモンフェッラート侯[[ボニファーチョ1世 (モンフェッラート侯)|ボニファーチョ1世]]は[[テッサロニキ王国]]を建国し、テッサリアを支配した。1225年には[[エピロス専制侯国|イピルス専制侯]][[テオドロス1世コムネノス・ドゥーカス]]がテッサリアを占領した。1271年には、先代イピルス専制侯の庶子であった[[ヨハネス1世ドゥーカス]]がテッサリアにおいて自立し、独自の地方政権(テッサリア尊厳公国)を建てた。1309年にはイベリア半島出身の傭兵団である[[アルモガバルス]]がテッサリアに入り、この地を拠点として[[アテネ公国]]を征服している。1318年にテッサリア尊厳公[[ヨハネス2世ドゥーカス]]が後継者なく没すると、アルモガバルスによって{{仮リンク|ネオパトリア公国|en|Duchy of Neopatria}}が樹立された。その後、1337年には[[セルビア王国 (中世)|セルビア王国]]の[[ステファン・ウロシュ4世ドゥシャン]]によって占領された。<br /> <br /> === オスマン帝国 ===<br /> [[オスマン帝国]]による最初のテッサリア侵攻は1386年に行われ、ラリサを一時的に占領した。1392年から93年にかけて2回目の侵攻が行われ、ラリサが再占領された。1394年には[[バヤズィト1世]]の親征が行われた。<br /> <br /> 1402年のアンカラの戦いでオスマン帝国が敗北すると、テッサリア東部は東ローマ帝国側に奪還された。1423年、[[ムラト2世]]によってテッサリアは再び占領された。<br /> <br /> === 近代ギリシャ ===<br /> 1821年に[[ギリシャ独立戦争]]がはじまり、1832年にギリシャの独立が列強とオスマン帝国に承認されるが、テッサリアは当初その領域には含まれなかった。テッサリアの帰属は[[ギリシャ王国]]とオスマン帝国との間の紛争事項となった。<br /> <br /> [[1881年]]、テッサリア全域はオスマン帝国からギリシャに割譲された。<br /> <br /> == 行政区画 ==<br /> === 県 ===<br /> テッサリア地方は、以下の5つの行政区({{lang|el|[[:el:Περιφερειακή ενότητα|περιφερειακές ενότητες]]}}、ペリフェリア構成地区)から構成されている。これらの地区は、2010年の地方制度改革(カリクラティス改革)以前は自治体としての県([[ギリシャの地方行政区画#ノモス|ノモス]]、{{lang|el|[[:el:Νομοί της Ελλάδας|νομός]]}}&lt;!--[[:ja:ノモス]]は古代の法・概念が主題のため存置--&gt;)であった。2011年1月1日にノモスが廃止されて行政区となったが、このときにマグニシア県から島嶼部が分離されてスポラデス県となった。<br /> {| class=&quot;wikitable sortable&quot; style=&quot;text-align:left; font-size:85%&quot;<br /> ! !! 行政区名 !! 綴り !! 政庁所在地 !! 面積&lt;br /&gt;(Km²) !! 人口&lt;br /&gt;(2001年)<br /> |-<br /> | 1 || [[ラリサ県|ラリサ]]&lt;br /&gt;(ラリッサ) || {{lang|el|[[:el:Νομός Λάρισας|Λάρισα]]&lt;br /&gt;Larissa}} || [[ラリサ]] || align=right| 5,381 || align=right| 284,420<br /> |-<br /> | 2 || [[トリカラ県|トリカラ]] || {{lang|el|[[:el:Νομός Τρικάλων|Τρίκαλα]]&lt;br /&gt;Trikala}} || [[トリカラ]] || align=right| 3,384 || align=right| 138,047<br /> |-<br /> | 3 || [[カルディツァ県|カルディツァ]] || {{lang|el|[[:el:Νομός Καρδίτσας|Καρδίτσα]]&lt;br /&gt;Karditsa}} || [[カルディツァ]] || align=right| 2,636 || align=right| 113,070 <br /> |-<br /> | 4 || [[マグニシア県|マグニシア]]&lt;br /&gt;(マグネシア) || {{lang|el|[[:el:Νομός Μαγνησίας|Μαγνησία]]&lt;br /&gt;Magnisía}} || [[ヴォロス]] || align=right| 2,367 || align=right| 193,439<br /> |-<br /> | - || [[スポラデス]] || {{lang|el|Σποράδες&lt;br /&gt;Sporades}} || - || align=right| 276 || align=right| 13,556<br /> |}<br /> <br /> {{gallery<br /> |width=180<br /> |height=180<br /> |lines=1<br /> |File:Nomos Larisas.png|ラリサ県<br /> |File:Nomos Trikalon.png|トリカラ県<br /> |File:Nomos Karditsas.png|カルディツァ県<br /> |File:Nomos Magnisias.png|マグニシア県とスポラデス県<br /> }}<br /> === 市 ===<br /> テッサリア地方には、[[基礎自治体]]である市(ディモス)が25ある。<br /> {|<br /> |- valign=top |<br /> |<br /> *[[ラリサ県]]<br /> ** [[ラリサ]]<br /> ** {{仮リンク|アヤ (ギリシャ)|en|Agia, Larissa|label=アヤ}}<br /> ** {{仮リンク|エラソナ|en|Elassona}}<br /> ** {{仮リンク|キレレル|en|Kileler}}<br /> ** {{仮リンク|テンビ (ギリシャ)|en|Tempi (municipality)|label=テンビ}}<br /> ** {{仮リンク|ティルナヴォス|en|Tyrnavos}}<br /> ** [[ファルサラ]]<br /> |<br /> *[[トリカラ県]]<br /> ** [[トリカラ]]<br /> ** [[カランバカ]]<br /> ** {{仮リンク|ピリ|en|Pyli}}<br /> ** {{仮リンク|ファルカドナ|en|Farkadona}}<br /> <br /> *[[カルディツァ県]]<br /> ** [[カルディツァ]]<br /> ** {{仮リンク|アルギテア|en|Argithea}}<br /> ** {{仮リンク|リムニ・プラスティラス|en|Lake Plastiras (municipality)}}<br /> ** {{仮リンク|ムザキ|en|Mouzaki}}<br /> ** {{仮リンク|パラマス (ギリシャ)|en|Palamas|label=パラマス}}<br /> ** {{仮リンク|ソファデス|en|Sofades}}<br /> |<br /> *[[マグニシア県]]<br /> ** [[ヴォロス]]<br /> ** {{仮リンク|アルミロス|en|Almyros}}<br /> ** {{仮リンク|サゴラ=ムレシ|en|Zagora-Mouresi}}<br /> ** {{仮リンク|南ペリオ|en|South Pelion}}<br /> ** {{仮リンク|リガス・フェレオス (自治体)|en|Rigas Feraios (municipality)|label=リガス・フェレオス}}<br /> <br /> *[[スポラデス|スポラデス県]]<br /> ** [[アロニソス島|アロニソス]]<br /> ** {{仮リンク|スキアトス島|en|Skiathos|label=スキアトス}}<br /> ** [[スコペロス島|スコペロス]]<br /> |} <br /> {{clear}}<br /> <br /> == 交通 ==<br /> 道路・鉄道の路線一覧のうち、〔 〕内の地名はペリフェリア外を示す。<br /> === 道路 ===<br /> 首都[[アテネ]]と第二の都市[[テッサロニキ]]を結ぶ高速道路(GR-1 およびその新道にあたる A1)がテッサリアを縦断しており、欧州自動車道路 E65 に指定されている。西のイピロス地方との間には、ピンドス山脈のカタラ峠{{enlink|Katara Pass}}を越えて GR-6(E92 の一部) が、北西の[[西マケドニア]]との間には GR-3(E65 の一部)が走る。<br /> <br /> ;[[欧州自動車道路]]<br /> *[[E65号線]]{{enlink|European route E65}} : 〔… - コザニ〕 - ラリサ - ヴォロス - 〔ラミア - …〕<br /> *[[E92号線]]{{enlink|European route E92}} : 〔… - イグメニツァ - ヨアニナ〕 - トリカラ - ラリサ - ヴォロス<br /> <br /> ;主要な高速道路<br /> *A1号線{{enlink|Motorway 1 (Greece)}} : 〔アテネ〕 - ヴォロス - ラリサ - 〔テサロニキ - エヴゾニ〕<br /> *GR-1号線 {{enlink|Greek National Road 1}} : 〔アテネ〕 - ヴォロス - ラリサ - 〔テサロニキ - エヴゾニ〕<br /> *GR-3号線 {{enlink|Greek National Road 3}} : 〔アテネ - ラミア〕 - ラリサ - 〔コザニ - フロリナ - …〕<br /> *GR-6号線 {{enlink|Greek National Road 6}} : 〔イグメニツァ - ヨアニナ〕 - トリカラ - ラリサ - ヴォロス<br /> *GR-30号線 {{enlink|Greek National Road 30}} : ヴォロス - カルディツァ - トリカラ - 〔アルタ〕<br /> <br /> === 鉄道 ===<br /> [[File:20070509-Kalampaka-620009+620010.jpg|thumb|right|200px|カランバカ駅。後方はメテオラ。]]<br /> テッサリア地方では、19世紀後半から20世紀にかけてテッサリア鉄道{{enlink|Thessaly Railways}}が[[狭軌]](軌間1,000mmの「メーターゲージ」)の路線を敷設した。国有化されて[[ギリシャ国鉄]](OSE)に組み込まれたのち、1970年に一部区間が標準軌に改められ、アテネとテサロニキを結ぶ幹線に組み込まれた。<br /> ;主要な路線<br /> *[[ギリシャ国鉄]]<br /> ** 幹線鉄道網(Major Rail network) : 標準軌<br /> *** 〔アテネ - ラミア〕 - ラリサ - 〔テサロニキ〕<br /> **テッサリア鉄道 : 狭軌(1,000mm)<br /> ***Palaiofarsalos - カルディツァ - トリカラ - カランバカ<br /> ***ラリサ - ヴォロス<br /> このほかピリオ山には、観光用のピリオ鉄道{{enlink|Pelion railway}}がある。<br /> <br /> === 港湾 ===<br /> * ヴォロス港<br /> <br /> === 空港 ===<br /> *{{仮リンク|ネア・アンヒアロス空港|en|Nea Anchialos National Airport}} : ヴォロス近郊<br /> *{{仮リンク|スキアトス空港|en|Skiathos Island National Airport}} : スキアトス島<br /> <br /> このほか、ラリサにも商業空港{{enlink|Larissa National Airport}}があったが、1987年に閉鎖されて以降軍用に用いられている。<br /> <br /> == 文化・観光 ==<br /> テッサリア地方北西部の[[カランバカ]]近郊には、奇岩の上に建つ修道院群で知られる[[メテオラ]]があり、[[国際連合教育科学文化機関|ユネスコ]][[世界遺産]]に登録されている。<br /> <br /> == 註 ==<br /> &lt;div class=&quot;references-small&quot;&gt;&lt;references /&gt;&lt;/div&gt;<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> *{{PDFlink|[http://www.statistics.gr/portal/page/portal/ESYE/BUCKET/A1604/Other/A1604_SAP01_TB_DC_00_2001_01_F_GR.pdf {{lang|el|Πραγματικός πληθυσμός. Νομοί, δήμοι, κοινότητες, δημοτικά και κοινοτικά διαμερίσματα και οικισμοί}}]}}(2001年国勢調査による行政区画別実住人口) - [http://www.statistics.gr/ {{lang|el|Ελληνική Στατιστική Αρχή}}](ギリシャ国家統計局)<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> *[[ギリシャの地方行政区画]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> {{commonscat|Thessalia}}<br /> *[http://www.pthes.gov.gr/ テッサリア地方政府公式サイト]<br /> <br /> {{Geographic Location<br /> | Centre = テッサリア地方<br /> | North = [[西マケドニア|西マケドニア地方]]<br /> | Northeast = [[中央マケドニア|中央マケドニア地方]]<br /> | East = <br /> | Southeast = <br /> | South = [[中央ギリシャ|中央ギリシャ地方]]<br /> | Southwest = [[西ギリシャ|西ギリシャ地方]]<br /> | West = [[イピロス|イピロス地方]]<br /> | Northwest = <br /> | image = <br /> }}<br /> {{ギリシャの地方行政区画}}<br /> <br /> {{coord|39|35|N|22|20|E|scale:1250000_type:adm1st_region:GR|display=title}}<br /> {{DEFAULTSORT:てつさりあ}}<br /> [[Category:ギリシャの地方]]<br /> [[Category:テッサリア|*]]</div> 113.37.189.58 合略仮名 2018-02-19T23:43:47Z <p>113.37.189.58: </p> <hr /> <div>{{画像提供依頼|合略仮名|date=2009年12月|cat=デザイン}}<br /> {{参照方法|date=2013年1月3日 (木) 23:25 (UTC)}}<br /> {{特殊文字|説明=[[JIS X 0213]]:2004、[[拡張漢字|CJK統合漢字拡張C]]、[[拡張漢字|CJK統合漢字拡張F]]、[[変体仮名]]}}<br /> &#039;&#039;&#039;合略仮名&#039;&#039;&#039;(ごうりゃくがな)は、複数の[[仮名 (文字)|仮名文字]]を1つの[[文字]]で表現した仮名である。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[江戸時代]]以前は多く使用されていたが、[[1900年|明治33年]]に仮名は1音につき1文字とするという[[明治政府]]の[[政令]]により使用されなくなった。&#039;&#039;&#039;仮名合字&#039;&#039;&#039;や&#039;&#039;&#039;つづきかな&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる。<br /> <br /> [[ウィーン王立印刷局]]が[[1876年]]に出版した文字活字の総合見本帳『{{Lang|de|Alfabete des gesammten Erdkreises}}』には[[平仮名]]の合略仮名79文字、[[片仮名]]の合略仮名14文字が収録されている。<br /> <br /> [[コンピュータ]]においては[[外字]]の利用などでしか扱えなかったが、[[2000年]]に[[JIS X 0213]]が制定され、そこで「[[コト|ヿ]](コト)」および「[[より|ゟ]](より)」が[[定義]]され、その2文字については使用可能となった。Unicodeでは2002年のバージョン3.2より対応。その後、[[2009年]]にUnicode 5.2で「[[とも|{{拡張漢字|C|&amp;#173832;}}]](トモ)」も定義され使用可能となったが、[[拡張漢字|CJK統合漢字拡張C]]として登録されてしまった。<br /> <br /> == 片仮名 ==<br /> 片仮名の合略仮名のほとんどは、2文字の仮名を左と右に[[偏]]と[[旁]]のように組み合わせた文字で構成される。ただし「コト」のような例外もある。<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align:center&quot;<br /> !文字!!読み!!画像!!解説!!使用例<br /> |-<br /> |[[コト|ヿ]]||コト||[[ファイル:Unknownchar01.gif|20px]]|| 「事」の省字&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt; || [[将門記]]訓、[[後深草院御記]]點圖&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;&gt;[https://books.google.co.jp/books?id=QslZAAAAcAAJ&amp;pg=frontcover 仮字本末] 伴信友 1850年&lt;/ref&gt;<br /> |-<br /> |{{拡張漢字|F|&amp;#x2CF00;}}||シテ||[[File:Ligature_shite.gif]]|| 「為」の省字&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt; || 将門記訓&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |-<br /> |||ニシテ||[&lt;small&gt;ニ&lt;/small&gt;/[[File:Ligature_shite.gif]]]|| ||<br /> |-<br /> |||トキ||[[File:Ligature_toki.gif]]|| || [[古語拾遺]]古本訓点&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |-<br /> |||トキ|| [ト/ヽ&lt;!--「キ」の片仮名異体がUnicodeに無いため、「同の字点」で代用--&gt;] || || [[拾芥抄]]訓点&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |-<br /> |[[とも|{{拡張漢字|C|&amp;#173832;}}]]||トモ||[[ファイル:ToMo.png|20px]]|| || [[朗詠要抄]]&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |-<br /> |{{拡張漢字|C|&amp;#173832;゙}} ||ドモ|| [[ファイル:ToMo.png|20px]]゙ |||| [[三国通覧図説]]<br /> |-<br /> |||トイフ|| |云|| 大正時代には既に使われなくなっていた&lt;ref name=&quot;jisyu-yoran&quot;&gt;[{{NDLDC|942681}} 国語漢文自習要覧 : 附・仮名遣詳解] 手島継蔵 1916年&lt;/ref&gt; || [[興福寺延年舞]]詩&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |-<br /> |||トテ|| |テ|| 同上&lt;ref name=&quot;jisyu-yoran&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |||ヨリ|| ヨリ&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt; || ||<br /> |-<br /> |||モノ|| 牜 || 「物」の省字&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt; || [[類聚名義抄]]字訓&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt;<br /> |}<br /> <br /> == 平仮名 ==<br /> 平仮名の合略仮名は、[[草書体|草体]]の上下の組み合わせで構成される。多くは書簡に使われており、&#039;&#039;&#039;書簡体文字&#039;&#039;&#039;の一部となっている&lt;ref name=&quot;kotoba-no-izumi&quot;&gt;[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/862876 ことばの泉 : 日本大辞典 (21版)] P.3 落合直文 1904年&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;&gt;[http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/864050 日本大文典. 第1編] P.42-45 落合直文 1894年&lt;/ref&gt;。「まゐらせさうらふ」(まいらせそうろう)を1文字で表すような特殊な物もある。<br /> <br /> {| class=&quot;wikitable&quot; style=&quot;text-align:center&quot;<br /> !文字!!読み!!画像!!解説!!使用例<br /> |-<br /> |[[より|ゟ]]||より||[[File:Ligature_yori.gif]] || 「より」の合略体&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;kotoba-no-izumi&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |[[コト|&amp;nbsp;]]||こと||[[File:Ligature_hiragana_koto.gif]] || 「こと」の合略体 || 山口県聚珍堂版 培養秘録巻二<br /> |-<br /> |||には|| [{{変体仮名フォント|𛂌}}/{{変体仮名フォント|𛂞}}] || 「{{変体仮名フォント|𛂌}}{{変体仮名フォント|𛂞}}」の合略体 || 山口県聚珍堂版 培養秘録巻二<br /> |-<br /> |||かしこ|| || ||<br /> |-<br /> |||さま|| || 「さ{{変体仮名フォント|𛃅}}」の合略体&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |||まゐらせ|| || 奉の草体である「{{変体仮名フォント|&amp;#x1b0bd;}}」の略体&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |||さふらふ|| || 候の略体&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;kotoba-no-izumi&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |||まゐらせさうらふ||[[File:Ligature_mairasesoro.gif]] || 奉の略体と候の略体の合字 ||<br /> |-<br /> | ||られ|| || 被の略体&lt;ref name=&quot;daijiten-p42-p45&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;kotoba-no-izumi&quot;/&gt; ||<br /> |-<br /> |{{拡張漢字|F|&amp;#x2CF02;}}|| なり || [[File:Ligature_nari.gif]] || 「也」の草書体&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;/&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot;/&gt; ||<br /> |}<br /> <br /> == 類似の文字 ==<br /> * 「シテ」の合略仮名とされる文字「[[File:Ligature_shite.gif ]]」&lt;ref&gt;伊木壽一『古文書学』新装版 慶應義塾大学出版会 [[1981年]]に、「トシテ 「片仮名の合字」」とある。<br /> 大石学『古文書解読辞典』改訂新版 東京堂出版 2000年に、「(と)シテ 合字」とある。&lt;br/&gt;<br /> これらの類書のほか、古文書・古典文学等の翻刻本の凡例はほぼ片仮名の「合字」であると説明しており、この項目「合略仮名」の定義に合致する。<br /> &lt;/ref&gt;を「為」の省字として説明する文献があり&lt;ref name=&quot;taikei-moji-one&quot;&gt;[https://books.google.co.jp/books?id=iHWOQdV-dPYC&amp;pg=frontcover 國語學大系 第七巻 文字(一)] P.302-303 福井久蔵 1939年&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;honmatsu&quot; /&gt;、[[Unicode]] には文字情報基盤&lt;ref&gt;{{Cite web |title=&quot;MJ文字情報検索システム (MJ056854)&quot; |url=http://mojikiban.ipa.go.jp/search/index.html#detail/MJ056854 |accessdate=2016-06-21}}&lt;/ref&gt;を典拠に[[漢字]]として提案されている&lt;ref&gt;{{Cite web |title=Draft additional repertoire for ISO/IEC 10646:2016 (5th edition) CD.2 |date=2015-12-14 |accessdate=2016-06-29 |url=http://www.unicode.org/L2/L2015/15339-n4705.pdf |format=pdf |quote=2CF00 [[File:Ligature_shite.gif ]] JMJ-056854}}&lt;/ref&gt;。<br /> * 「なり([[File:Ligature_nari.gif]])」は合略仮名ではなく「也」の草体(草体漢字)である&lt;ref&gt;児玉幸多『くずし字解読辞典〔普及版〕』東京堂出版 1993年 ほか。<br /> 田島毓堂「法華経為字和訓考—資料編(三)—」名古屋大学文学部研究論集 1990年。&lt;/ref&gt;が、合略仮名に分類する文献もある&lt;ref name=&quot;jisyu-yoran&quot;/&gt;。<br /> * 「[[枡記号|〼]]」は「ます」と呼ぶが、これは計量に使用する枡を記号化した物であり、合略仮名とは異なる。<br /> * 漢字の部首と仮名を組み合わせた漢字と構造を同じくする字が存在するが、これらは合略仮名とは異なる。<br /> ** 例:「機」[[ファイル:RYAKUJI ki 01.png|20px]]、「議」[[ファイル:Ryakuji GI.png|20px]]、「摩」または「魔」[[ファイル:RYAKUJI ma.png|20px]] →「[[略字]]」を参照。<br /> * [[インターネットスラング]]で、既存の文字の偏と旁が他の文字として読める場合、当該文字1字を他の文字2文字の代わりとして用いる場合がある。<br /> ** 例:「托い」(キモい)「モルール」(モノレール)など。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}{{Reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> *{{Cite book|和書|author=蛇蔵|authorlink=蛇蔵|coauthors=[[海野凪子]]|year=2009-02-18|title=[[日本人の知らない日本語]] なるほど〜×爆笑!の日本語&quot;再発見&quot;コミックエッセイ|publisher=メディアファクトリー|isbn=978-4-8401-2673-1|ref=蛇蔵&海野2009}} - 「まいらせそうろう」について言及。<br /> *{{Cite book|和書|editor=[[益田多米彦]]編|date=1902-06-30|title=日本文典初歩|publisher=益田多米彦|url={{近代デジタルライブラリーURL|40078885}}|ref=益田1902}} - 合略仮名ついての説明。<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[合字]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * 『[http://blog.livedoor.jp/active_computer/archives/51095729.html 四書講義 上巻 大学 中庸 論語 大学講義]』 - 実際の文章での使用例。<br /> * [http://www.screen.co.jp/ga_product/sento/pro/typography/08typo/08typo.html 千都フォント|連載#8「連綿体仮名活字」] - 江戸末期の合略仮名が活字化されたことについて詳細を説明。<br /> * [http://blogs.yahoo.co.jp/azusa12111/6038257.html 変体仮名の金属活字 - 田中栞日記] - 「より」と「かしこ」の金属活字の写真がある。<br /> {{日本語}}<br /> {{grammatology-stub}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:こうりやくかな}}<br /> [[Category:仮名]]<br /> [[Category:Unicodeに存在しない文字]]</div> 113.37.189.58 科学アカデミー (フランス) 2017-12-10T13:13:43Z <p>113.37.189.58: /* 概要 */</p> <hr /> <div>[[Image:Académie des Sciences 1671.jpg|thumb|200px|科学アカデミーを訪れた[[ルイ14世 (フランス王)|ルイ14世]](1671年)]]<br /> &#039;&#039;&#039;科学アカデミー&#039;&#039;&#039;(かがくアカデミー、仏:Académie des sciences)は、フランス国立の学術団体で、[[フランス学士院]]を構成する団体の一つ。&#039;&#039;&#039;フランス科学アカデミー&#039;&#039;&#039;。&#039;&#039;&#039;アカデミー・デ・シアンス&#039;&#039;&#039;。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> フランス国内の科学研究を活性化させ、保護するべきであるという、財務相[[ジャン=バティスト・コルベール]]の助言を受けた[[ルイ14世 (フランス王)|ルイ14世]]によって、[[1666年]]に創立された。最初にアカデミー会員として任命されたのは、[[天文学者]]、[[解剖学|解剖学者]]、[[植物学|植物学者]]、[[化学者]]、[[幾何学|幾何学者]]、[[技師]]、[[医師]]、[[物理学者]]からなる22名であった。このなかには、唯一の外国人である[[クリスティアーン・ホイヘンス]]も含まれていた。ルイ14世から下賜された12,000[[リーヴル]]という潤沢な基金のもと、様々な実験プログラムが行われたが、コルベールの死後は戦争による財政危機のため資金供給が減少し困難な時代を迎える&lt;ref&gt;Alice Stroup, &#039;&#039;A Company of Scientists. Botany, Patronage, and Community at the Seventeenth-Century Parisian Royal Academy of Sciences&#039;&#039;, Berkeley, Los Angels, Oxford: University of California Press, 1990&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[パリ]]にて非公式な活動を続けたのち、[[1699年]]に正式に王立と認定され、本部は[[ルーヴル宮殿|ルーヴル]]に設置されることになる。会則が制定され名誉会員と年金会員の区別、「幾何学」「機械学」「天文学」「化学」「解剖学」「植物学」などの部門が設けられた。<br /> [[17世紀]]と[[18世紀]]末まで、ヨーロッパの科学研究の最前線として機能していた。<br /> [[フランス革命]]期の[[1793年]]、[[国民公会]]によるアカデミー廃止にともない一時廃止されるが、[[1795年]]にフランス学士院の一つとして&lt;!--文芸アカデミーを統合した形で ?--&gt;再建された。<br /> <br /> == 参考 ==<br /> &lt;references /&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> *[[コンドルセ]]<br /> *[[ジョゼフ・フーリエ]] <br /> *[[シメオン・ドニ・ポアソン]] <br /> *[[ダランベール]]<br /> *[[ジェイムズ・デュワー]] <br /> *[[ビュフォン]]<br /> *[[フォントネル]]<br /> *[[ヘルマン・ミンコフスキー]] <br /> *[[ピエール・ジャンサン]] <br /> *[[クリスティアーン・ホイヘンス]]<br /> *[[ラヴォワジエ]]<br /> *[[ジャン=バティスト・ジョゼフ・ドランブル]]<br /> *[[子午線弧]]<br /> *[[フランス科学アカデミーによる測地遠征]]<br /> <br /> ==外部リンク==<br /> *[http://www.academie-sciences.fr/index.htm フランス科学アカデミー公式サイト(フランス語)]<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:かかくあかてみい}}<br /> [[Category:フランス科学アカデミー|*]]<br /> [[Category:国立科学アカデミー|ふらんす]]<br /> [[Category:フランス学士院]]<br /> [[Category:フランスの歴史]]<br /> [[Category:科学史]]<br /> <br /> {{France-stub}}<br /> {{Normdaten}}</div> 113.37.189.58
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