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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&feedformat=atom&user=61.199.131.202 miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-06-19T19:04:14Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 仮名 (通称) 2018-08-16T07:20:11Z <p>61.199.131.202: /* 歴史 */</p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;仮名&#039;&#039;&#039;(けみょう)は、[[江戸時代]]以前に[[諱]]を呼称することを避けるため、便宜的に用いた[[通称]]のこと。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> 仮名としては当初([[鎌倉時代]]頃まで)は、太郎・次郎等の生まれた順にちなんだ呼び名が一般的であった。[[那須与一]]は十一男として生まれており、&#039;&#039;&#039;与一&#039;&#039;&#039;は「十余る一」つまり十一を意味する。もっとも、必ずしも正確に生まれ順に従う訳でなく、親の呼び名を継承したり、正室の子が先に生まれた側室の子を差し置いて太郎を名乗ったり、先祖に遠慮して重複を避けた場合があった。例えば[[源義経]]は&#039;&#039;&#039;九郎&#039;&#039;&#039;を名乗っているが、実際は八男である。太郎、次郎などの呼び名は使われる頻度も高いため、同姓同名が多くなり紛らわしいので、さらに別の字をつけて区別する場合があった。[[源義家]]の&#039;&#039;&#039;八幡太郎&#039;&#039;&#039;、源為朝の&#039;&#039;&#039;鎮西八郎&#039;&#039;&#039;、[[坂田金時]]の&#039;&#039;&#039;金太郎&#039;&#039;&#039;などである。<br /> <br /> 鎌倉時代以降には、官職にちなんだ「〜兵衛」「〜左衛門」「〜右衛門」「〜之介」「〜助」「〜之丞」「〜之允」「〜之進」といった仮の名を用いるようになる。元は[[大番役#京都大番役|京都大番役]]を勤めた武士が、その際に実際に官職を受けて、それを名乗っていたのであるが、その機会を得なかった場合や、[[室町時代]]以降に京都大番役そのものが無くなると、実際に官職を得られなかった武士が、あたかも官職名のような通称を名乗るようになった。<br /> <br /> 室町時代になると、[[大名]]などの主君が朝廷の許可を経ず、被官や家臣に対して独自に[[受領名]](官職)を授ける風習が生まれ(その文書を「官途書出あるいは受領書出」「[[官途状]]」と謂う)、自ら勝手に官名を称する&#039;&#039;&#039;自官&#039;&#039;&#039;という風習も生まれた。さらにそうした風習が転じて、[[戦国時代 (日本)|戦国時代]]から朝廷の官職体系には存在しない官名風の通称(例えば作左衛門尉)も主君から家臣に対して授与する(その文書を「&#039;&#039;&#039;仮名書出&#039;&#039;&#039;」という)ものまで登場する。総じて[[四等官]]を除いた[[百官名]]や[[東百官]]などがそれであり、武士を呼称する場合の呼び名として確立されていった&lt;ref&gt; 国史大辞典編集委員会編『国史大辞典第3巻』(吉川弘文館、[[1983年]])900-901頁参照。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 生まれ順に由来する呼び名と、官職に由来する呼び名は、概念が違うため、その双方を同時に持つ場合もあった。[[織田信長]]は生まれ順にちなんだ&#039;&#039;&#039;三郎&#039;&#039;&#039;(実際は次男、三男とも言われるが彼の場合は父・信秀の仮名を踏襲したもの)と官職にちなんだ&#039;&#039;&#039;上総介&#039;&#039;&#039;、[[遠山景元]]は生まれ順にちなんだ&#039;&#039;&#039;金四郎&#039;&#039;&#039;(実際は長男)と官職にちなんだ&#039;&#039;&#039;左衛門尉&#039;&#039;&#039;、複数の呼び名を持つ。<br /> <br /> なお、実名である諱と仮名の区別は、[[明治]]3年[[12月22日 (旧暦)|12月22日]]([[1871年]][[2月11日]])の[[太政官]]布告「在官之輩名称之儀是迄苗字官相署シ来候処自今官苗字実名相署シ可申事」と、明治4年[[10月12日 (旧暦)|10月12日]](1871年[[11月24日]])の太政官布告「自今位記官記ヲ始メ一切公用ノ文書ニ姓尸ヲ除キ苗字実名ノミ相用候事」、および明治5年[[5月7日 (旧暦)|5月7日]]([[1872年]][[6月12日]])の太政官布告「従来通称名乗両様相用来候輩自今一名タルヘキ事」により、諱と通称を併称する事が公式に廃止されており、今日では人名として諱・仮名の区別なく命名されている。ただし、[[戸籍]]名には仮名を届け出て、非公式に諱を持つ習慣が一部で残っている(つまり、戸籍上の本名を実質的に[[通名]]として扱っているわけである)。<br /> <br /> ==仮名の種類==<br /> ;[[受領名]]<br /> :朝廷や[[寺院]]が出入りの商工業関係者に対して授けた官名のこと。また、大名が功績を挙げた配下の武将に対して授けた非公式な官名のことをいう。詳細は受領名の項目を参照&lt;ref&gt;[[小和田哲男]]著 「今川義元はなぜ三河守か?-武士と官途受領名」『日本史に出てくる官職と位階のことがわかる本』([[新人物往来社]]、[[2009年]])、93-98頁参照。&lt;/ref&gt;。<br /> ;[[百官名]]、[[東百官]]<br /> :上記の通り、主に[[室町時代]]以降、武士階級に用いられた官職風の人名である。百官名と東百官については、非常に類似性を帯び、ほぼ同じような感覚で用いられたが、由緒、起源はそれぞれ異なる。詳細は各該当項目を参照&lt;ref&gt;百官名については、[[松村明]]編『[[大辞林|大辞林 第三版]]』([[三省堂]]、[[2006年]])2156頁、[[新村出]]編『[[広辞苑|広辞苑 第六版]]』([[岩波書店]]、[[2011年]])2391頁、東百官については国史大辞典編集委員会編『国史大辞典第1巻』([[吉川弘文館]]、[[1979年]])214頁参照。&lt;/ref&gt;。<br /> ;〜左衛門、〜右衛門、〜左兵衛、〜右兵衛<br /> :〜左衛門、〜右衛門、〜左兵衛、〜右兵衛といった名前は、[[律令制|律令時代]]に[[衛府]]に配備された人々が徴用期間を終えて帰郷した際、任を終えた証として所属していた部署名にちなんだ名前を名乗るようになったのが始まりといわれている。とりわけ名誉ある名として、領民階級の間でも尊ばれた。時代が下った後も、武士階級、町人階級問わず広く用いられたが、武士階級が仮名なのに対して、諱を持たぬ町人の場合は正真正銘の本名として用いられた。<br /> ;[[輩行名]]<br /> :今日も日本人の名前として広く用いられる。[[太郎]]、[[次郎]]といった名乗りがこれにあたる。詳細は該当項目を参照。<br /> ;〜之介、〜之進<br /> :武士が官職風の仮名を名乗る過程で、京官の[[地下人]]たる「進」、地方官([[国府]])の次官である「介」「助」などの呼称が人名として用いられるようになる(鉄之助など)。町人の中にも助という名乗りをする者がいたが、「〜介」「〜之介」「〜之進」などの名乗りはほとんど武士階級のみが用いた。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> *国史大辞典編集委員会編『国史大辞典第1巻』(吉川弘文館、[[1979年]])<br /> *国史大辞典編集委員会編『国史大辞典第3巻』(吉川弘文館、[[1983年]])<br /> *松村明編『大辞林 第三版』(三省堂、[[2006年]])ISBN 4385139059<br /> *小和田哲男著「今川義元はなぜ三河守か?-武士と官途受領名」『日本史に出てくる官職と位階のことがわかる本』(新人物往来社、[[2009年]])93-98頁。<br /> *新村出編『広辞苑 第六版』(岩波書店、[[2011年]])ISBN 400080121X<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Wikisource|舊官人元諸大夫侍並中大夫等ノ位階ヲ廢シ國名並舊官名ヲ以テ通稱ト爲スヲ禁ス|旧官人元諸大夫侍並中大夫等ノ位階ヲ廃シ国名並旧官名ヲ以テ通称ト為スヲ禁ス}}<br /> *[[諱]]<br /> *[[受領名]]<br /> *[[百官名]]<br /> *[[東百官]]<br /> *[[戒名]]<br /> *[[諡]]<br /> *[[字]]<br /> *[[名跡]]<br /> <br /> {{デフォルトソート:けみよう}}<br /> [[Category:日本語の男性名|*けみよう]]</div> 61.199.131.202 ニュートリノ 2018-08-02T08:56:38Z <p>61.199.131.202: /* 質量 */</p> <hr /> <div>{{Infobox particle<br /> | 背景色 =<br /> | 名前 = ニュートリノ<br /> | 画像 = <br /> | 説明 = <br /> | 型数 = 3([[電子ニュートリノ|{{粒子の記号|νe}}]]、[[ミューニュートリノ|{{粒子の記号|νμ}}]]、[[タウニュートリノ|{{粒子の記号|ντ}}]])<br /> | 分類 =<br /> | 組成 = [[素粒子]]<br /> | 統計 = [[フェルミ粒子]]<br /> | グループ = [[レプトン (素粒子)|レプトン]]<br /> | 世代 = 第一、第二、第三世代<br /> | 相互作用 = [[弱い相互作用]]&lt;br /&gt;[[重力相互作用]]<br /> | 粒子 = <br /> | 反粒子 = {{粒子の記号|反νe}}、{{粒子の記号|反νμ}}、{{粒子の記号|反ντ}}<br /> | ステータス = <br /> | 理論化 =<br /> | 発見 =<br /> | 記号 = {{粒子の記号|νe}}、{{粒子の記号|νμ}}、{{粒子の記号|ντ}}<br /> | 質量 = あり<br /> | 平均寿命 =<br /> | 崩壊粒子 = <br /> | 電荷 = 0<br /> | 荷電半径 = <br /> | 電気双極子モーメント = <br /> | 電気的分極率 = <br /> | 磁気モーメント = <br /> | 磁気的分極率 = <br /> | 色荷 = 持たない<br /> | スピン = {{frac|1|2}}<br /> | スピン状態数 = <br /> | レプトン数 = <br /> | バリオン数 = 0<br /> | ストレンジネス = <br /> | チャーム = <br /> | ボトムネス = <br /> | トップネス = <br /> | アイソスピン = <br /> | 弱アイソスピン =<br /> | 弱アイソスピン_3 = <br /> | 超電荷 = <br /> | 弱超電荷 =<br /> | カイラリティ = <br /> | B-L =<br /> | X荷 =<br /> | パリティ = <br /> | Gパリティ = <br /> | Cパリティ = <br /> | Rパリティ = <br /> }}<br /> &#039;&#039;&#039;ニュートリノ&#039;&#039;&#039;({{Lang-en-short|neutrino}}&lt;ref&gt;「neutrino」という語は、「中性の(もの)」という意味のneutroという語幹に、[[イタリア語]]の「小さい~」を意味する[[接尾辞]]の「ino イーノ」を組み合わせた造語である。それでイタリア語話者には「小さな中性物」といった感じに聞こえる造語であり、物理用語らしく翻訳すると「中性微子」あたりで妥当ということになるわけである。<br /> <br /> イタリア語の接尾辞の用法に慣れていない日本人のために、参考までに「ino イーノ」の使用例をいくつか挙げると以下のようなものがある。<br /> *gatto(ガト=猫)+ ino ⇒ gattino(ガッティーノ、小さなネコ、子猫)<br /> *tavolo(テーブル)+ ino ⇒ tavolino(小テーブル<br /> *pane(パン)+ ino ⇒ panino(パニーノ、小さなパン)<br /> <br /> もちろんイタリア語では「○○イ&#039;&#039;&#039;ー&#039;&#039;&#039;ノ」と長く、[[長母音]]で発音している(おまけにアクセントも後ろにある)。さらに、英語の話者も皆、neutrinoを「/nuːˈtriːnoʊ/ ニュートリ&#039;&#039;&#039;ー&#039;&#039;&#039;ノゥ」と長母音で発音しているので、本当は日本語のカタカナ表記も「ニュートリ&#039;&#039;&#039;ー&#039;&#039;&#039;ノ」でよかったのだが、物理学関係者がイタリア語の発音や英語圏でのその発音に関して教養が足りなかったらしく「ニュートリノ」と表記してそれが定着してしまったわけである。&lt;br /&gt;<br /> <br /> なお、日本語話者でも、少なくとも、「ニュートリノ」は絶対に「neu + trino」という造語ではない、ということは理解していなければならない。<br /> &lt;/ref&gt;)は、[[素粒子]]のうちの中性[[レプトン (素粒子)|レプトン]]の名称。&#039;&#039;&#039;中性微子&#039;&#039;&#039;とも書く。[[電子ニュートリノ]]・[[ミューニュートリノ]]・[[タウニュートリノ]]の3種類もしくはそれぞれの反粒子をあわせた6種類あると考えられている。[[ヴォルフガング・パウリ]]が[[中性子]]の[[ベータ崩壊|β崩壊]]で[[エネルギー保存の法則|エネルギー保存則]]と[[角運動量保存の法則|角運動量保存則]]が成り立つように、その存在[[仮説]]を提唱した。「ニュートリノ」の名はβ崩壊の研究を進めた[[エンリコ・フェルミ]]が名づけた。[[フレデリック・ライネス]]らの実験により、その存在が証明された。<br /> <br /> == 性質 ==<br /> {| border=&quot;1&quot; cellpadding=&quot;2&quot; cellspacing=&quot;0&quot; align=&quot;right&quot; style=&quot;; margin: 0 0 1em 1em; font-size:&quot;<br /> |+標準モデルにおける&lt;br /&gt;ニュートリノの分類<br /> |-style=&quot;background:#efefef;&quot;<br /> ![[フェルミオン]]<br /> !記号<br /> !質量**<br /> |-<br /> !colspan=&quot;3&quot; style=&quot;background:#ffdead;&quot;|第一世代<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| [[電子ニュートリノ]]<br /> |&lt;math&gt;\nu_e&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 2.5 eV&lt;/math&gt;<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| 反電子ニュートリノ<br /> |&lt;math&gt;\overline{\nu}_e&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 2.5 eV&lt;/math&gt;<br /> |-<br /> !colspan=&quot;3&quot; style=&quot;background:#ffdead;&quot;|第二世代<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| [[ミューニュートリノ]]<br /> |&lt;math&gt;\nu_\mu&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 170 keV&lt;/math&gt;<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| 反ミューニュートリノ<br /> |&lt;math&gt;\overline{\nu}_\mu&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 170 keV&lt;/math&gt;<br /> |-<br /> !colspan=&quot;3&quot; style=&quot;background:#ffdead;&quot;|第三世代<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| [[タウニュートリノ]]<br /> |&lt;math&gt;\nu_\tau&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 18 MeV&lt;/math&gt;<br /> |-<br /> |style=&quot;background:#efefef;&quot;| 反タウニュートリノ<br /> |&lt;math&gt;\overline{\nu}_\tau&lt;/math&gt;<br /> |&lt;math&gt;&lt; 18 MeV&lt;/math&gt;<br /> |}<br /> {{See also|電子ニュートリノ|ミューニュートリノ|タウニュートリノ}}<br /> <br /> ニュートリノは[[電荷]]を持たず、&lt;math&gt;\begin{matrix}\frac{1}{2}\hbar\end{matrix}&lt;/math&gt;の[[スピン角運動量|スピン]]を持つ。また、[[質量]]は非常に小さいが、ゼロではない。<br /> <br /> ニュートリノには電子ニュートリノ (&lt;math&gt;\nu_e&lt;/math&gt;)、ミューニュートリノ (&lt;math&gt;\nu_\mu&lt;/math&gt;)、タウニュートリノ (&lt;math&gt;\nu_\tau&lt;/math&gt;) の3世代とそれぞれの[[反粒子]]が存在する。これらは[[電子]]、[[ミュー粒子]]、[[タウ粒子]]と対をなしている&lt;ref&gt;その他に[[ロスアラモス国立研究所]]による{{仮リンク|LSND実験|en|Liquid Scintillator Neutrino Detector}}において通常の反応を示さない4世代目のニュートリノ([[ステライルニュートリノ]])の証拠が得られているが、[[フェルミ国立研究所]]の[[MiniBooNE]]実験チームは[[2007年]][[4月11日]]、現時点でその存在を示す証拠はないという否定的見解を発表した。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 相互作用 ===<br /> ニュートリノは[[強い相互作用]]と[[電磁相互作用]]がなく、[[弱い相互作用]]と[[重力相互作用]]でしか反応しない。ただ、質量が非常に小さいため、重力相互作用もほとんど反応せず、このため他の素粒子との反応がわずかで、透過性が非常に高い。<br /> <br /> そのため、[[原子核]]や[[電子]]との衝突を利用した観測が難しく、ごく稀にしかない反応を捉えるために高感度のセンサや大質量の反応材料を用意する必要があり、他の[[粒子]]に比べ研究の進みは遅かった。<br /> <br /> === 反粒子 ===<br /> 電荷を持たない粒子であるため、中性の[[パイ中間子]]のようにそれ自身が反粒子である可能性がある。ニュートリノの反粒子がニュートリノ自身と異なる粒子であるか否かは現在でも未解決の問題である。<br /> <br /> == 仮説と検証の歴史 ==<br /> [[ファイル:First neutrino observation.jpg|250px|thumb|米国アルゴンヌ国立研究所に設置されたZero Gradient Synchrotronの水素泡箱で観測された(水素泡箱による観測としては)史上初のニュートリノ([[1970年]][[11月13日]])。ニュートリノは電荷を持たず泡箱に軌跡を残さない。写真右手中央の黒い影の右側で3つの軌跡が突然始まっている。この位置でニュートリノが陽子に衝突した。同時に生成した[[ミュー粒子]]は非常に見分けにくいが、ほぼ直線状に軌跡を残している。短い軌跡は陽子。]]<br /> [[アルファ崩壊]]の場合、[[アルファ粒子]](アルファ線)と新しく出来た原子核の質量との合計は、崩壊前の原子核の質量よりも小さくなる。これは、放出されたアルファ粒子の運動エネルギーが、崩壊前の原子核の質量から得られているためである。<br /> <br /> [[ベータ崩壊]]の場合は、崩壊後の運動エネルギーの増加が質量の減少より小さかった。そのため一部のエネルギーが消えてしまったように見え、研究者の間で混乱が生じた。[[ニールス・ボーア]]は放射性崩壊現象では[[エネルギー保存の法則]]が破れると主張した。<br /> <br /> 一方、[[ヴォルフガング・パウリ]]は、[[エネルギー保存の法則]]が成り立つようにと、β崩壊では(観測されない)電荷については中性の粒子がエネルギーを持ち去っているという仮説を[[1930年]]末に公表した&lt;ref&gt;この際にパウリはこの粒子を「中性子(ニュートロン)」と呼称していたが、[[ジェームズ・チャドウィック]]が自身の発見した中性粒子にこの名を命名した為、フェルミによって新たに「ニュートリノ(イタリア語で中性の微粒子の意)」と名付けられた。&lt;/ref&gt;。また、[[1932年]]に[[中性子]]が発見されたのをきっかけに、[[エンリコ・フェルミ]]はベータ崩壊のプロセスを「ベータ崩壊は原子核内の中性子が[[陽子]]と電子を放出しさらに中性の粒子も放出する」との[[仮説]]を発表した。また、質量は非常に小さいか、もしくはゼロと考えられた。そのため、他の物質と作用することがほとんどなく、検出には困難を極めた。<br /> <br /> {{仮リンク|ギュラ・チカイ|hu|Csikai Gyula}}はベリリウムを中性子で照射して得たヘリウム6を霧箱に導く装置を開発し、ヘリウム6がβ崩壊<br /> &lt;math&gt;^6\mathrm{He}\rightarrow^6\mathrm{Li}+e^- + \bar{\nu}_e+3.6\,\mathrm{MeV}&lt;/math&gt;<br /> する過程を撮影することに1956年10月に成功した&lt;ref name=&quot;csikai1&quot;&gt;{{Cite journal<br /> |author = J. Csikai<br /> |year = 1957<br /> |title = Photographie evidence for the existence of the neutrino<br /> |journal = [[Il Nuovo Cimento]]<br /> |volume = 5<br /> |issue = 4<br /> |page = 1011<br /> |doi = 10.1007/BF02903226<br /> }}&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;csikai2&quot;&gt;{{Cite journal<br /> |author = J. Csikai, A. Szalay<br /> |year = 1959<br /> |title = The effect of neutrino recoil in the beta decay of He&lt;math&gt;^6&lt;/math&gt;<br /> |journal = [[Soviet Physics JETP]]<br /> |volume = 8<br /> |issue = 5<br /> |page = 749<br /> }}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://w3.atomki.hu/EPS_Historic_Site/ European Physical Society Historic Site - The Neutrino Experiment]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[1953年]]から[[1959年]]にかけて行われた [[フレデリック・ライネス]]と[[クライド・カワン]]の実験により、初めてニュートリノが観測された。この実験では、原子炉から生じたニュートリノビームを水に当て、水分子中の原子核とニュートリノが反応することにより生じる[[中性子]]と[[陽電子]]を観測することで、ニュートリノの存在を証明した。<br /> <br /> [[1962年]]、[[レオン・レーダーマン]]、[[メルヴィン・シュワーツ]]、[[ジャック・シュタインバーガー]]らによって&lt;math&gt;\nu_e&lt;/math&gt;と&lt;math&gt;\nu_\mu&lt;/math&gt;が違う粒子であることが実験で確認された。これは、15 [[電子ボルト|GeV]] の高エネルギー陽子ビームを使って[[パイ中間子]](&lt;math&gt;\pi&lt;/math&gt;)を作り、[[ミュー粒子]] (&lt;math&gt;\mu&lt;/math&gt;) とミューニュートリノ (&lt;math&gt;\nu_\mu&lt;/math&gt;) に崩壊してできたミューニュートリノを標的に当てた。この結果、標的で[[弱い相互作用]]によってミュー粒子は生じたが、電子は生成されなかった。<br /> <br /> == 性質と反応 ==<br /> === 質量 ===<br /> [[弱い相互作用]]しかしないこともあって質量が観測できず、質量は0であるとするのが一般的であった。しかし、例えば[[光子]]には質量が 0 であるとする理論的根拠が存在するが、ニュートリノについてはそのような理論は無かった。そして、[[梶田隆章]]により[[ニュートリノ振動]]が観測されたことにより、実際にニュートリノには 0 ではない質量があることが分かった&lt;ref name=&quot;PhysRevD&quot;&gt;{{Cite journal<br /> |author = J. Schechter, J.W.F. Valle<br /> |year = 1980<br /> |title = Neutrino Masses in SU(2) x U(1) Theories<br /> |journal = [[Physical Review D]]<br /> |volume = 22<br /> |issue = 9<br /> |page = 2227<br /> |bibcode = 1980PhRvD..22.2227S<br /> |doi = 10.1103/PhysRevD.22.2227<br /> }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ニュートリノ振動は1957年に[[ブルーノ・ポンテコルボ]]により提唱された。この理論は、{{仮リンク|k中間子振動|en|kaon oscillation}}から類推された。彼は、その後10年で真空の振動理論の現代的な数学による定式化に取り組んだ。1962年、[[坂田昌一]]・[[牧二郎]]・[[中川昌美]]がニュートリノが質量を持ち、ニュートリノが電子・ミュー・タウの型の間で変化するニュートリノ振動を予測した。<br /> <br /> この現象について、[[1998年]]6月に[[スーパーカミオカンデ]]共同実験グループは、[[宇宙線]]が大気と衝突する際に発生する大気ニュートリノの観測から、ニュートリノ振動の証拠を99%の確度で確認した。また、[[2001年]]には、太陽から来る[[太陽ニュートリノ]]の観察からも強い証拠を得た&lt;ref&gt;人を貫く太陽からのニュートリノは毎秒100兆個である。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ただし、ニュートリノ振動からは型の異なるニュートリノの質量差が測定されるのみで、質量の値は解らない。しかし、これに先立つ[[1987年]][[2月23日]]午後4時35分[[小柴昌俊]]による15万[[光年]]離れた[[大マゼラン雲]]の[[超新星]][[SN 1987A]]からの電子ニュートリノの観測時刻が光学観測との間で理論的に有意な差を観測できなかったことから、極めて小さな上限値([[電子]]の質量の100万分の1以下)が得られており、共同研究チームは3種のニュートリノの質量を発表している。<br /> <br /> その後、[[つくば市]]にある[[高エネルギー加速器研究機構]] (KEK) から[[スーパーカミオカンデ]]に向かってニュートリノを発射する[[K2K]]の実験において、ニュートリノの存在確率が変動している状態を直接的に確認し、[[2004年]]、質量があることを確実なものとした。<br /> <br /> ニュートリノの質量が有限値を持つことは理論研究に大きな影響を与える。まず問題になるのは、これまで各種の提案がされてきた[[標準模型|標準理論]]のうちの一部はニュートリノの質量が 0 であることを前提としている。このため、それらの理論は否定される。また、ニュートリノ振動は、各世代ごとに保存されるとされてきた[[レプトン数]]に関して大幅な再検討を促すことになる。<br /> <br /> また、ニュートリノには[[電磁相互作用]]がないため光学的に観測できず、また[[ビッグバン]]説では宇宙空間に大量のニュートリノが存在するとされていることから、ニュートリノは[[暗黒物質]]の候補のひとつとされていたが、確認された質量はあまりに小さく大きな寄与は否定された。<br /> <br /> === カイラリティ ===<br /> 実験結果からは誤差の範囲内で、生成され観測される(ほぼ)すべてのニュートリノは[[スピン角運動量]]の回転方向 ([[ヘリシティ]]、{{lang-en-short|&#039;&#039;helicity&#039;&#039;}} )が&#039;&#039;&#039;左巻き&#039;&#039;&#039;、すべての反ニュートリノが右巻きを持っていることを示す。このことはニュートリノに質量はないとした極限では、双方の粒子に考えうる2つの[[カイラリティ]]({{lang-en-short|&#039;&#039;chirality&#039;&#039;}} )の1つしか観測されていないことを意味する。このようなカイラリティは素粒子相互作用の[[標準模型]]での唯一のものである。<br /> <br /> 実験結果からは、右巻きニュートリノと左巻き反ニュートリノという相対するパートナーが単に存在しないということも考えられる。そうであれば、観測されるニュートリノと反ニュートリノは実際は全く異なる性質のものということになる。理論的には(大統一理論スケールで)非常に重いもの([[シーソー機構]]を参照)、([[ステライルニュートリノ]]のような)弱い相互作用を起こさないもの、あるいはその両方が考えられている。<br /> <br /> 質量がゼロでないニュートリノの存在は状況をやや複雑にする。ニュートリノは弱い相互作用で生成された固有状態である。しかし質量のある粒子のカイラリティは(みかけの)運動が同じにならない。すなわち、ヘリシティ演算子はカイラリティ演算子とは固有状態を共有しない。自由なニュートリノは左巻きと右巻きのヘリシティ状態が混在して伝搬し、 {{Math|{{frac|{{Mvar|m}}{{Sub|ν}}|{{Mvar|E}}}}}} のオーダで振幅も混在している。ただし、実験的に観測されるニュートリノは常に[[超相対論的]]であり ({{Math|{{Mvar|m}}{{Sub|&amp;nu;}} &amp;#x226A; {{Mvar|E}}}})、振幅の混在は無視できるほど小さいため振幅の混在はほとんど実験に影響しない。例えば、ほとんどの太陽ニュートリノは {{val|100|u=keV}} から{{val|1|u=MeV}} のオーダのエネルギーを持っており、「誤った」ヘリシティを持ったニュートリノの割合は {{val|e=-10}} を超えない。&lt;ref&gt;{{cite web<br /> |author=B. Kayser<br /> |year=2005<br /> |title=Neutrino mass, mixing, and flavor change<br /> |url=http://pdg.lbl.gov/2006/reviews/numixrpp.pdf<br /> |publisher=[[Particle Data Group]]<br /> |accessdate=2007-11-25<br /> }}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{cite journal<br /> |author = S.M. Bilenky, C. Giunti<br /> |year = 2001<br /> |title = Lepton Numbers in the framework of Neutrino Mixing<br /> |url = http://www.nu.to.infn.it/pap/0102320/<br /> |journal = [[International Journal of Modern Physics A]]<br /> |volume = 16<br /> |issue = 24<br /> |pages = 3931–3949<br /> |arxiv = hep-ph/0102320<br /> |bibcode = 2001IJMPA..16.3931B<br /> |doi = 10.1142/S0217751X01004967<br /> |last2 = Giunti<br /> |archiveurl = https://web.archive.org/web/20120902042000/http://www.nu.to.infn.it/pap/0102320/<br /> |archivedate = 2012年9月2日<br /> |deadurldate = 2017年9月<br /> }}&lt;/ref&gt;<br /> <br /> == 光速より速いとされた実験結果とその撤回 ==<br /> [[2011年]][[9月23日]][[CERN]]で、観測したニュートリノが[[光速]]より速かったという実験結果が発表された&lt;ref&gt;[http://press.web.cern.ch/press/PressReleases/Releases2011/PR19.11E.html OPERA experiment reports anomaly in flight time of neutrinos from CERN to Gran Sasso:CERN Press Release]&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;原論文&quot;&gt;[http://static.arxiv.org/pdf/1109.4897.pdf Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam:Preprint on arxiv.org]&lt;/ref&gt;。「[[OPERA|国際研究実験OPERA]]」のチームが、人工ニュートリノ1万6000個を、[[ジュネーブ]]の[[CERN]]から約730km離れた[[グラン・サッソ]]のイタリア国立物理学研究所研究施設に飛ばしたところ、2.43ミリ秒後に到着し、光速より60.7ナノ秒(1億分の6秒、ナノは10億分の1)速いことが計測された。1万5000回の実験ほとんどで同じ結果が示された&lt;ref&gt;[http://mainichi.jp/select/wadai/news/20110924k0000m040079000c.html?toprank=onehour 理:光より速いニュートリノ? 相対性理論覆す発見か] [[毎日新聞]]2011年9月23日&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://operaweb.lngs.infn.it/IMG/pdf/seminar_opera.pdf Observation of events with decay topologies in the OPERA experiment]&lt;/ref&gt;。この発表は「質量を持つ物質は光速を超えない」とする[[アインシュタイン]]の[[特殊相対性理論]]に反するため世界的な論争を呼んだ。光より速い物質が存在しないのは、粒子を光速にまで加速するためには無限のエネルギーが必要だということが理由だが、もしこの実験結果が本当だった場合、このニュートリノはエネルギーを必要としない何らかの相転移で超光速になってまた戻ったとする仮説なども考えられた。<br /> <br /> OPERAチームは、光速を超える物質が存在しないことを証明する[[特殊相対論]]がこれまでの実験と理論でしっかり確立された理論であり、自分たちの実験結果は誤りだと考えていた。そのため結果を発表するのに数か月の内部討論を重ね、実験結果の誤りを探したが、内部討論では誤りを発見できず、科学界での検証を呼びかけた。OPERAは声明の中で「この結果が科学全般に与える潜在的な衝撃の大きさから、拙速な結論や物理的解釈をするべきではない」としていた&lt;ref&gt;[http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110923/k10015808011000.html ニュートリノは光より速い?NHK:2011年9月23日 18時57分]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[11月18日]]、OPERAは、ニュートリノビームの長さを短くした再実験によってもほぼ同様の結果が見られたと発表した&lt;ref&gt;ニュートリノビームが長かったため、最初の実験ではビームのどこで到着時間を計測しているか不明であった。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20111118-OYT1T01237.htm 光より速いニュートリノ、再実験しても速かった 読売新聞 2011年11月19日00時51分]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://arxiv.org/abs/1109.4897 Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam arXiv:1109.4897 last revised 17 Nov 2011 (this version, v2)]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://arxiv.org/ftp/arxiv/papers/1109/1109.4897.pdf Measurement of the neutrino velocity with the OPERA detector in the CNGS beam :PDF Full article]&lt;/ref&gt;。ただ時間情報は前回と同様[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]を使ったとしている。<br /> <br /> その後、ニュートリノの到着側で地上と地下の時計をつなぐ光ケーブルの接続不良やニュートリノ検出器の精度が不十分だった可能性が見つかったため、[[2012年]]5月、実験不備を解消した上で再実験を行った。結果、ニュートリノと光の速さに明確な差は出ず実験結果を修正、6月8日にニュートリノ・宇宙物理国際会議で「超光速」の当初報告の正式撤回を発表した&lt;ref&gt;[http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120601-OYT1T01089.htm ニュートリノ「光より速い」撤回へ] [[読売新聞]]2012年6月2日&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Cite web|url=http://sankei.jp.msn.com/science/news/120608/scn12060810170000-n1.htm|title=ニュートリノ、「超光速」撤回 名古屋大などが正式に発表 再実験で判明|publisher=[[産経新聞]]|accessdate=20140329}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://sankei.jp.msn.com/science/news/120609/scn12060900090001-n1.htm ニュートリノ「光より速い」撤回 国際チーム「測定ミス」 ケーブル接続部に隙間] [[産経新聞]]2012年6月9日&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 実験内容 ===<br /> 原論文&lt;ref name=&quot;原論文&quot;/&gt;によると、[[光速|光速度]]を&lt;math&gt;c&lt;/math&gt;、ニュートリノ(平均エネルギー17ギガ[[電子ボルト]]の[[ミューオン]]・ニュートリノ)の速度を&lt;math&gt;V&lt;/math&gt;とすると、<br /> <br /> &lt;blockquote&gt;<br /> &lt;math&gt;\frac{(V-c)}{c} = (2.48 \pm 0.28 \pm 0.30) \times 10^{-5}&lt;/math&gt;&lt;br /&gt;<br /> (&lt;math&gt;0.28&lt;/math&gt;は[[統計誤差]]、&lt;math&gt;0.30&lt;/math&gt;は[[系統誤差]]。)<br /> &lt;/blockquote&gt;<br /> <br /> である([[有意水準]]は&lt;math&gt;6.0\sigma&lt;/math&gt;)。<br /> <br /> これから、<br /> <br /> &lt;blockquote&gt;<br /> &lt;math&gt;<br /> \begin{alignat}{3}<br /> V &amp; = c \times (1 + 2.48 \times 10^{-5}) \\<br /> &amp; = c \times 1.000\ 0248 \\<br /> &amp; = 299\ 799\ 893\ \text{m/s}<br /> \end{alignat}<br /> &lt;/math&gt;<br /> &lt;/blockquote&gt;<br /> <br /> となり、&lt;math&gt;c = 299\ 792\ 458\ \text{m/s}&lt;/math&gt;と比べて、7435 m/s だけ速いことになる。<br /> <br /> なお、統計誤差と系統誤差を考慮すると、<br /> <br /> &lt;blockquote&gt;<br /> &lt;math&gt;<br /> \begin{alignat}{3}<br /> V_{\rm min} &amp; = c \times (1 + 1.90 \times 10^{-5}) \\<br /> &amp; = c \times 1.000\ 0190 \\<br /> &amp; = 299\ 798\ 154\ \text{m/s}<br /> \end{alignat}<br /> &lt;/math&gt;<br /> &lt;/blockquote&gt;<br /> <br /> 光速&lt;math&gt;c&lt;/math&gt;より、5696 m/s 速い。<br /> <br /> &lt;blockquote&gt;<br /> &lt;math&gt;<br /> \begin{alignat}{3}<br /> V_{\rm max} &amp; = c \times (1 + 3.06 \times 10^{-5}) \\<br /> &amp; = c \times 1.000\ 0306 \\<br /> &amp; = 299\ 801\ 632\ \text{m/s}<br /> \end{alignat}<br /> &lt;/math&gt;<br /> &lt;/blockquote&gt;<br /> <br /> 光速&lt;math&gt;c&lt;/math&gt;より、9174 m/s 速いことになる。これは環境の影響や考え得る測定誤差&lt;ref&gt;時計はGPSを利用し、10ナノ秒であわせた。&lt;/ref&gt;をはるかに超える値であるとされた。<br /> <br /> === 実験直後からの懐疑的意見・否定的意見 ===<br /> 当初よりこの実験結果に対する懐疑的意見があった。[[小柴昌俊]]が行った[[SN 1987A]]の観測では光とほぼ同時(発生源からの距離に比して)に届いたニュートリノしか確認されておらず、整合しない。もしニュートリノがOPERAの実験結果と同じくらいの速度であれば、ニュートリノは超新星からの光学観察時刻の8年前に到着していなければならない。[[2007年]]に[[フェルミ研究所]]におけるMINOS実験&lt;ref&gt;[http://www-numi.fnal.gov/PublicInfo/forscientists.html MINOS for Scientists]&lt;/ref&gt;で同様の結果が発表されているが、誤差が大きかったという。発表直後は、ニュートリノではなく未知の性質の発見を表しているかどうか注目されていた。また、日本が[[スーパーカミオカンデ]]で人工ニュートリノ飛行実験&lt;ref&gt;[http://neutrino.kek.jp/index-j.html つくば・神岡間長基線ニュートリノ振動実験 (K2K)]&lt;/ref&gt;をしていることから、日本の実験結果も注目された。<br /> <br /> [[10月6日]]、[[CERN]]のホイヤー所長、[[高エネルギー加速器研究機構]]の鈴木厚人機構長、フェルミ研究所のオッドーネ所長らは[[ジュネーブ]]で記者会見し、OPERA実験の超光速の結果に対し懐疑的立場を示した。ホイヤー所長は「1つの方法による1つの実験結果にすぎない」とし、CERNとOPERAを切り離す立場をとり、特に実験に使われたGPSによる時計あわせが疑われるとした。そのため今後フェルミ研究所で追加実験を行い、数ヶ月後に結果が出る見込みと語った。&lt;ref&gt;[http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E2E5E2E2E08DE2E5E3E2E0E2E3E39180E2E2E2E2;at=DGXZZO0195579008122009000000 ニュートリノの光速超え「疑い抱く」実験舞台の責任者] 日本経済新聞[[2011年]][[10月7日]]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;このGPSについて、民間用GPSは位置精度が落とされているが、最大誤差は数十m程度であるので、GPSではこの実験の説明がつけられないとされた。ただしGPSの時間精度([[原子時計]]を搭載した衛星を利用しているが)と、2つの実験装置への実装の具体的な方法(遅延が生じる場合がある)が知られていないので、疑惑の中心とされていた。通常精密な時刻あわせにGPSを利用しないためであった。&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[11月19日]]、グランサッソ研究所の別の実験チーム「ICARUS」が、OPERAの結果を否定する論文を発表した。それによると、実験では光速で移動する粒子と同じエネルギースペクトルを示したという。グラショウ理論によれば、もし超光速ならエネルギーをほとんど失っているはずだという&lt;ref&gt;原論文は10月17日付けで、修正版は10月22日付けである。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-24266920111121 「光速超えるニュートリノ」に異論、伊チームが論文発表 ロイター 11月21日]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.reuters.com/article/2011/11/20/us-science-neutrinos-idUSTRE7AJ0ZX20111120 Study rejects &quot;faster than light&quot; particle finding:Reuters:By Robert Evans GENEVA | Sun Nov 20, 2011 6:35pm EST]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://arxiv.org/abs/1110.3763v2 A search for the analogue to Cherenkov radiation by high energy neutrinos at superluminal speeds in ICARUS :last revised 22 Oct 2011 (this version, v2)]&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://arxiv.org/ftp/arxiv/papers/1110/1110.3763.pdf A search for the analogue to Cherenkov radiation by high energy neutrinos at superluminal speeds in ICARUS. :PDF Full article]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{脚注ヘルプ}}<br /> {{Reflist|2}}<br /> &lt;!-- == 参考文献 == --&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> &lt;!-- {{Wiktionary}} --&gt;<br /> &lt;!-- {{Commonscat|}} --&gt;<br /> * [[ニュートリノ天文学]]<br /> * [[超新星爆発]]<br /> * [[物理学]]<br /> * [[小柴昌俊]]<br /> * [[戸塚洋二]]<br /> *[[梶田隆章]]<br /> * [[暗黒物質]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://neutrino.kek.jp/index-j.html つくば・神岡間長基線ニュートリノ振動実験 (K2K) 公式サイト]<br /> * [http://www-nu.kek.jp/jhfnu/ 大強度陽子加速器を用いた次期ニュートリノ振動実験計画]<br /> * [http://www.fnal.gov フェルミ国立研究所(英語)]<br /> * [http://www-boone.fnal.gov MiniBooNE実験 公式サイト(英語)]<br /> <br /> {{レプトン}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:にゆうとりの}}<br /> [[Category:ニュートリノ|*]]<br /> [[Category:素粒子]]<br /> [[Category:暗黒物質]]<br /> [[Category:物理学の未解決問題]]</div> 61.199.131.202
Warning: Cannot modify header information - headers already sent by (output started at /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/extensions/HeadScript/HeadScript.php:3) in /home/users/1/sub.jp-asate/web/wiki/includes/WebResponse.php on line 46