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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&feedformat=atom&user=240F%3A65%3AA335%3A1%3AA495%3AE992%3A21EF%3AB53E miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-11-25T04:53:54Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 木造ビル 2018-07-02T01:15:17Z <p>240F:65:A335:1:A495:E992:21EF:B53E: /* 日本 */</p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;木造ビル&#039;&#039;&#039;(もくぞうビル)は、[[木材]]を使った[[ビルディング]]。特に[[直交集成板|CLT]](クロス・ラミネテッド・ティンバー、直交集成板、直交集成材)を[[構造材]]とすることで、高層ビルの建設が可能となった&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;[http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20160712-OYT8T50044.html 読売オンライン - 日本のオフィス街に木造高層ビルが立ち並ぶ日は来るか?京都大教授 五十田博 2016年07月12日 15時00分]&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;biglife21&quot;&gt;[http://biglife21.com/society/8331/ 未来の沃野を拓け!ビジネスニューフロンティア〈12〉日本の風景が変わる!CLTを使って木造高層ビルに挑め!◆取材・文:佐藤さとる]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> [[2000年代]]後半に入り欧州など世界各国で、実現または計画・検討されている。[[直交集成板|CLT]]と呼ばれる厚板パネルを使った新しいビル工法で、ニューウッド・テクノロジー(New Wood Technology)と称される新しい木造技術の開発・進歩が背景にある。高層ビルの建設に使われてきた[[コンクリート]]や[[鉄骨]]、[[鉄筋]]に代替・併用して、[[マス・ティンバー]](Mass Timber)と称される[[木材]]で高層建築を実現する動きが加速した。[[2009年]]に[[イギリス]]で9階建ての[[集合住宅]]が建設され、[[2013年]]には[[イタリア]]で9階建ての公営住宅が、[[オーストラリア]]で10階建ての集合住宅が着工。さらに[[2017年]]完成を目指し、[[カナダ]]で18階建ての宿舎が建設中である([[壁]]には[[鉄筋コンクリート]]使用)。また、[[アメリカ合衆国]]では高層ビルの[[コンペティション]]が実施され、[[ニューヨーク]]には10階建ての、[[ポートランド]]で12階建ての高層ビル建設が検討されている。イギリスでは[[2016年]]、80階建ての高層ビル建設構想が[[ロンドン]]市長に提出された。こうした動きは、海外では「&#039;&#039;&#039;木材の革命&#039;&#039;&#039;(Innovations in Wood)」と呼ばれている&lt;ref name=&quot;biglife21&quot;&gt;&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> CLTは[[ヨーロッパ]]、[[北米]]では十分な供給が可能であり、CLTパネルは[[工場]]で製造されるため現場での施工時間の大幅な短縮が望め、工期の短縮が期待できる。普及によれば将来的にはコストカットが可能である。また、高層ビルでこれまで難しかった木の風合いを施せるようになり、メリットは大きい&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> こうした動きの背景には、[[環境]]問題がある。[[樹木]]は、[[伐採]]→[[植林]]→伐採→植林→…というサイクルを繰り返して、木材の供給源となる。樹木は生育過程で[[地球温暖化]]の原因となる[[二酸化炭素]]を吸収し、建築用材として利用される限りは二酸化炭素を放出することはない(解体後に焼却されても、発生した二酸化炭素は別の樹木が吸収する)。このサイクルを実現するためには、計画的な植林と伐採を行えば無計画な樹林の伐採は防止でき、[[森林]]保護も実現できる&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == CLT(クロス・ラミネテッド・ティンバー、直交集成板、直交集成材) ==<br /> [[繊維]]方向に揃えた[[板]](ラミナ)をクロスさせて重ね、[[接着剤]]で圧着した木材。和名は「直交集成材」である。板を交互に合わせることで互いの層を抑え合うことから収縮が少なく、強度も高くなり、コンクリートに匹敵する。組み合わせにより、[[壁]]、[[床]]など幅広く使用できる。コンクリートのような現場での[[型枠]]作業などの工程が不要であり、くり抜きや裁断も自在であるため、応用度が高い。接合には[[金具]]が使われるが、シンプルであるため設計と施工両面での省力化が可能である。日本初のCLT構造の3階建てアパートは、鉄筋コンクリートなら通常1カ月弱はかかるところ、ほぼ丸1日で構造体が完成した&lt;ref name=&quot;biglife21&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 歴史 ===<br /> [[1995年]]頃から[[オーストリア]]を中心に研究・開発が進められた。木材により高層ビル建設が可能になったのは、木板の繊維の方向を直角に交わらせ集成・接着するCLTの開発によるところが大きい。従来の木造建物では、[[柱]]や[[梁]]など線材により構造を支えていたが、CLTでは、壁や床などにこれを利用して「面」で構造を支える。また木材の繊維方向を交互に貼り合わせる工法による素材であるため、木材特有のねじれ、割れなどを防止できるほか、建築材としての強度も増している&lt;ref name=&quot;biglife21&quot;&gt;&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> ヨーロッパでは法令などの見直しが進んでいる。かつては木造は2階建てまでしか認められなかった国が大半であったが、[[2020年]]にはヨーロッパのほぼ全土で、5階建て以上の木造建築が可能となる見通しだ&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 日本 ==<br /> [[File:Southwood 20150201-2.jpg|thumb|日本国内初の耐火木造商業施設「サウスウッド」([[横浜市]][[都筑区]])]]<br /> ヨーロッパなど海外に比べ普及は遅れている。日本は各地で起きた[[火災|大火]]や、[[太平洋戦争]]の[[日本本土空襲]]などで木造建築が燃え、大被害を出した。この反省から、[[1950年]]の[[建築基準法]]で大型建築物の木造が禁止され、その後、2000年の法改正まで空白が続いたことによる。[[2010年]]には、耐火性能が向上したとして、公共建築物の木造化の推進を目的とした「公共建築物等における木材利用の促進に関する法律」が成立。[[2014年]]には、[[林野庁]]および[[国土交通省]]による「CLTの普及に向けたロードマップ」が策定され、普及への動きが加速されている。[[2015年]]8月には「CLTで地方創生を実現する[[首長]]連合」が、翌[[2016年]]5月には衆参両院議員による「CLTで地方創生を実現する議員連盟」が設立された。木造ビルの建設は、国土の68%を森林が占める森林国である[[日本]]の[[林業]]再生の切り札として期待される&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 日本で初めてのCLTを使ったビルは、2014年3月竣工の[[高知県]]内の製材会社の3階建て社員寮である&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[竹中工務店]]は[[カラマツ]]を使った「燃エンウッド」の商品名で、最も厳しい市街地の防火地域での基準を満たした木造部材を開発、横浜市の「[[サウスウッド]]」と[[大阪市]]の3階建てオフィスビル「[[大阪木材仲買会館]]」に採用された。<br /> <br /> [[鹿島]]は「FRウッド」で国産[[スギ]]に難燃薬剤を注入し、1時間の耐火認定を取得した。[[2020年]]の[[2020年夏季オリンピック|東京オリンピック]]開催をにらんだ再開発が追い風となり、日本の[[都市]]の姿がコンクリートジャングルから木造ビルが林立する木の街に一変する可能性を指摘する意見もある&lt;ref name=&quot;nikkei&quot;&gt;[http://www.nikkei.com/article/DGXMZO78149080Y4A001C1X93000/?df=2 2020年、東京が「木造ビルの森」に 驚愕の新工法 日経エコロジー編集部 藤田香 2014/10/9付]&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;nhk&quot;&gt;[http://www.nhk.or.jp/gendai/articles/3337/1.html NHKクローズアップ現代 No.33372013年4月18日(木)放送 - 進む都市の“木造化”~林業再生への挑戦~]&lt;/ref&gt;。 <br /> <br /> 日本ではCLTに関する建築基準が皆無であったため、建設には個別の国土交通省の認定が必要であった。2016年4月には国土交通省により「CLTパネル工法」の告示が実施され、この告示に基づいた構造計算を行うことで大臣認定が不必要となり、CLTを使った建築が可能となった。日本には法令上木造ビルの階数制限は存在せず、高層ビルに木造を採用することも可能である&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。[[日本政府]]は、2015年度概算要求ではCLTの開発普及に11億円を計上し、[[2020年夏季オリンピック|東京オリンピック]]を前に普及に努める&lt;ref name=&quot;nikkei&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> [[住友林業]]は[[2018年]]、高さ350メートルの[[高層ビル|超高層木造ビル]]を2041年を目標に建設する計画を発表した。9割を占める木材を鋼材と組み合わせる「木鋼ハイブリッド構造」を用いる&lt;ref&gt;[https://sfc.jp/information/news/2018/2018-02-08.html 街を森にかえる環境木化都市の実現へ 木造超高層建築の開発構想W350計画始動]住友林業ニュースリリース(2018年2月8日)2018年3月18日閲覧&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> === 課題 ===<br /> 日本は[[地震]]大国であるため、木造ビルには海外よりも厳しい[[耐震]]・防火性能が求められる。また、現状ではビル用木材の需要・生産量が少なく、コスト面ではコンクリートが有利である。また、CLT工法は、[[法隆寺]]や[[東大寺大仏殿]]など[[釘]]1本使わない伝統的日本建築の工法とは本質的に異なるものであり、[[京都大学]][[教授]]の[[五十田博]]によれば「[[木造]]」の言葉から想起する「材料の特性や合理性をとことん考えた美しさ」とは趣を異にするものである&lt;ref name=&quot;yomiuri&quot;&gt;&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> *[http://www.mokutaiken.jp/index.html JFWA 一般社団法人日本木造耐火建築協会]<br /> <br /> {{建築}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:もくそうひる}}<br /> [[Category:建築構造]]<br /> [[Category:用途別の建築物]]<br /> [[Category:木造建築物|*]]</div> 240F:65:A335:1:A495:E992:21EF:B53E
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