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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&feedformat=atom&user=240B%3A13%3A8340%3A1F00%3AF5FC%3AC6B4%3A7548%3AB5C0 miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-06-17T21:43:16Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 シーケンシャルマニュアルトランスミッション 2018-05-03T22:00:37Z <p>240B:13:8340:1F00:F5FC:C6B4:7548:B5C0: </p> <hr /> <div>&#039;&#039;&#039;シーケンシャル マニュアル トランスミッション&#039;&#039;&#039;(Sequential manual transmission)は、[[オートバイ]]や[[自動車]]の[[トランスミッション]](変速機)の1種で、運転者が変速比を順番に選択する機構を持ったものである。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 自動車用の[[マニュアルトランスミッション]]では、[[シフトレバー]]を適切な位置に動かすことによって、[[運転手]]が任意のギアを選択することができる。変速する際にシフトレバーを前後左右に動かすことから、Hパターンと呼ばれる。それに対し、シーケンシャルトランスミッションはシフトレバーを前後に動かし、順を追ってギアを選択することからこの名称で呼ばれている。<br /> <br /> Hパターンとは異なり、特定のギアを直接選択すること(ギア飛ばし)や、そこから直接[[ニュートラル]]へ戻すことができない代わりに、誤ったギアを選択することも起こりにくいため、[[モータースポーツ|競技]]用の車両に採用される例が多い。<br /> <br /> == SMT(トヨタ) ==<br /> LuK社と共同開発し、[[2000年]](平成12年)8月に[[トヨタ・MR-S]]に採用された[[セミオートマチックトランスミッション]]の名称。(Sequential Manual Transmission:SMT)<br /> <br /> マニュアルトランスミッションに取り付けた[[油圧]]ギアシフト[[アクチュエーター]]により[[クラッチ]]断続やギア選択を行うシステムであり、スポーティな操作性と快適性を両立を狙ったものである<br /> &lt;ref&gt;{{cite web|url=http://www.toyota.co.jp/jpn/company/history/75years/data/automotive_business/products_technology/technology_development/drive_train/details_window.html |title=トヨタ自動車75年史|技術開発|ドライブトレーン |accessdate=2017-01-02 |publisher=トヨタ自動車}}&lt;/ref&gt;<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[トランスミッション]]<br /> ** [[マニュアルトランスミッション]]<br /> *** [[ノンシンクロトランスミッション]]<br /> ** [[オートマチックトランスミッション]]<br /> *** [[無段変速機|無段変速機(CVT)]]<br /> *** [[デュアルクラッチトランスミッション]]<br /> *** [[シーケンシャルシフトマチック]]<br /> ** [[セミオートマチックトランスミッション]]<br /> ** [[ホンダマチック]] <br /> * [[シフトレバーの配置]]<br /> * [[オートマチック限定免許]]<br /> <br /> {{オートバイ部品と関連技術}}<br /> {{自動車部品}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:しけんしやるまにゆあるとらんすみつしよん}}<br /> [[Category:機械要素]]<br /> [[Category:オートバイ部品と関連技術]]<br /> [[Category:自動車トランスミッション技術]]</div> 240B:13:8340:1F00:F5FC:C6B4:7548:B5C0 オートバイ用エンジン 2018-05-03T14:25:48Z <p>240B:13:8340:1F00:F5FC:C6B4:7548:B5C0: /* 2気筒 */</p> <hr /> <div>[[File:Honda Super Cub at Seattle Children&#039;s Museum1.jpg|thumb|260px|[[ホンダ・スーパーカブ]]のエンジン。50ccの横型単気筒エンジンだが、全世界通算で1億基以上が生産された記録を持つオートバイ用エンジンである。]]<br /> &#039;&#039;&#039;オートバイ用エンジン&#039;&#039;&#039;(オートバイようエンジン)とは、[[内燃機関]]の[[エンジン]]のうち、特に[[オートバイ]]へ搭載することに特化したものを指す。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 実用性を重視した車種では、安価で低燃費かつ整備がしやすい、小排気量の単気筒エンジンが搭載される場合が多い。趣味性の高い車種では、排気量の大きな物や複雑な機構を採用した物などが採用され、エンジン特性や運転音、外観などに趣味性を求められる場合が多い。オートバイはエンジンが露出して搭載されている場合が多く、デザインの一部ともなっている。[[シリンダー]]構成や[[シリンダーヘッド]]の種別、冷却形式や[[エキゾーストパイプ]]の構成などを外観から識別可能である。<br /> <br /> 1990年代以降に市販されているオートバイのエンジンは[[レシプロエンジン]]のみで、小排気量のものも含めて[[4ストローク機関]]が採用される場合が多い。排気量が400cc以上の2ストローク機関は、公道走行用の市販車では1970年代から1980年代に多少見られたが、[[自動車排出ガス規制|排ガス規制]]が強化される以前の1990年代初頭には姿を消し、[[ロードレース (オートバイ)|ロードレース]]用でも[[ロードレース世界選手権|世界選手権]]の競技規定が変更された2002年から急速に採用例が減少した。1970年代から1980年代は、[[オランダ]]のバンビーン、[[ドイツ]]の[[DKW]](ハーキュレス)、[[イギリス]]の[[ノートン_(オートバイ)|ノートン]]、そして日本の[[スズキ_(企業)|スズキ]]が[[ロータリーエンジン]]を搭載したオートバイを発売していた。<br /> <br /> 搭載方向は[[クランクシャフト]]が進行方向に対して横向きの[[横置きエンジン]]が多いが、[[縦置きエンジン]]の車種も存在する。オートバイのメーカーによっては、ある特定のエンジン形式に特化した製品構成を持ち、そのメーカーの伝統とされることもある。[[アメリカ]]の[[ハーレーダビッドソン]]による[[横置きエンジン|横置き]]の狭角[[V型2気筒]]エンジン、[[イタリア]]の[[モト・グッツィ]]による[[縦置きエンジン|縦置き]]90度[[V型2気筒]]エンジンなどが代表的な例である。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> [[File:Vélocipédraisiavaporianna - 1818 engraving of steam hobby horse.jpg|thumb|&#039;&#039;&#039;史上最古のオートバイ用エンジンのコンセプト&#039;&#039;&#039;を示す絵。 それまではMichaux-PerreauxやRoper steam velocipedeが史上初のオートバイ用エンジンと考えられていたが、1818年に描かれたこの絵の発見により、それよりも更に以前から蒸気機関によるオートバイの構想が存在していたことが明らかになった。]]<br /> 史上初めてのオートバイ用エンジンは[[蒸気機関]]で、製造された記録が残る最古の物は1868年の[[フランス]]の&#039;&#039;&#039;Michaux-Perreaux steam bicycle&#039;&#039;&#039;と1869年にアメリカの&#039;&#039;&#039;Roper steam velocipede&#039;&#039;&#039;が製造した二輪車と三輪車であった&lt;ref name=Setright1979&gt;{{Citation<br /> |last= Setright |first=L.J.K. |authorlink=:en:L. J. K. Setright |year= 1979 |title=The Guinness book of motorcycling facts and feats |publisher=Guinness Superlatives |isbn=0851122000, 9780851122007 |pages=8–18}}&lt;/ref&gt;。この蒸気機関オートバイは[[自転車]]のフレームを利用し、エンジンは搭乗者の後方に載せられた。<br /> <br /> [[内燃機関]]が初めてオートバイに用いられたのは、1885年に[[ゴットリープ・ダイムラー]]の手で製作された&#039;&#039;&#039;Daimler Reitwagen&#039;&#039;&#039;である。ダイムラーはオートバイそのものを開発するというよりも、自身が造り上げたガソリンエンジンのテストを主目的として二輪車に載せただけであった。オートバイ史やオートバイ用エンジンの歴史では、ダイムラーのオートバイが「二輪自動車」という定義を確立させた史上初のオートバイとされ、前述の蒸気機関オートバイは長年の間除外されてきた経緯が存在した&lt;ref name=Setright1979/&gt;。[[オックスフォード英語辞典]]においても、最初のオートバイはダイムラーのオートバイであるとされており&lt;ref name=OED&gt;|{{Citation |title=Oxford English Dictionary Online |publisher=Oxford University Press |date=March 2009 |chapter=motorcycle, n. |quote= 1. A two-wheeled motor-driven road vehicle, resembling a bicycle but powered by an internal-combustion engine; (now) spec. one with an engine capacity, top speed, or weight greater than that of a moped.}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;{{Citation |last=Long |first=Tony |date=30 August 2007 |title=Aug. 30, 1885: Daimler Gives World First &#039;True&#039; Motorcycle |url=http://www.wired.com/science/discoveries/news/2007/08/dayintech_0830 |magazine=[[WIRED_(雑誌)]] |issn=1059-1028 }}&lt;/ref&gt;、蒸気機関型オートバイの存在には触れられてはいない。[[イギリス]]の[[:en:National Motor Museum, Beaulieu|National Motor Museum]]においても、Michaux-Perreauxの展示に至るまでには「最初のオートバイの定義」を巡る多くの議論と長い年月を要した&lt;ref name=Falco1999&gt;{{Citation<br /> |last1=Falco |year= 1998 |first1=Charles M. |authorlink=:en:Charles M. Falco |title=The Art of the Motorcycle |author2=Guggenheim Museum Staff |editor1last= Krens |editor1first= Thomas |editor2last= Drutt |editor2first= Matthew |publisher=Harry N. Abrams |isbn=0892072075 |chapter=Issues in the Evolution of the Motorcycle |pages=24–31 }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 内燃機関と[[安全型自転車]]が登場すると、現在のオートバイのようにフレームの中央部分にエンジンを配置する形式に移行していった。20世紀の初め頃には[[インホイールエンジン]]など、様々な形のエンジン搭載方法も試作されたが一般化することはなかった。また、現在の[[スクーター]]のスイングアームのような搭載方式は1940年頃までにほぼ確立したとされている&lt;ref name=Setright1979/&gt;。<br /> <br /> 2000年代中期以降はクリーンエネルギーへの関心が高まり、電気モーターを動力とするオートバイも少しずつ増えてきている。特に中国においては零細町工場が製作する電動スクーターの広まりが先進諸国より先んじて見られる。また、[[ブラジル]]などの一部の国では[[エタノール]]燃料への対応を行う動きなども見られる。<br /> <br /> [[ディーゼルエンジン]]を搭載する[[ディーゼルオートバイ]]の研究は[[20世紀]]から既に行われていたが、近年は特に軍事用途における研究が盛んになってきており、[[アメリカ軍]]は自軍車両の全ての燃料を[[ジェット燃料]]の一種である[[JP-8]]に統一する目的で[[:en:Cranfield University|クランフィールド大学]]と[[川崎重工業]]に共同研究を行わせていた。その結果、[[カワサキ・KLR650]]にディーゼルエンジンを搭載した&#039;&#039;&#039;M1030 M1(Kawasaki KLR650s)&#039;&#039;&#039;を開発して制式採用された&lt;ref name=Ford2008&gt;{{Citation |last=Ford |first=Dexter |title=Diesel-Sipping Motorcycle for the Marines |newspaper=[[The New York Times]] |issn=0362–4331 |date=24 February 2008 |url=http://www.nytimes.com/2008/02/24/automobiles/24KAWASAKI.html }}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 2ストロークと4ストローク ==<br /> [[4ストローク]]エンジンは2ストロークに比べて、扱いやすいトルク特性を持ち、低燃費で排ガスの炭化水素濃度が低いほか、潤滑管理が容易でエンジン寿命が長いなど、利点が多いことから古くから広く用いられている。小排気量の車種でも1970年代までは4ストロークエンジンが主流であったが、1980年に[[ヤマハ・RZ]]が発売されたのを機に、小排気量でも高出力が得られる利点や、旧来は欠点とされてきた扱いにくいエンジン特性が持つ趣味性が注目され、小排気量の車種を中心に[[2ストローク]]エンジンの採用車種が増えた。しかし、1990年代には世界的な規模の排ガス規制が実施されるようになり、2000年頃には2ストロークエンジンはほとんど採用されることがなくなった&lt;ref&gt;{{cite web|author=つじつかさ|year=2007|month=12|url=http://www.jama.or.jp/lib/jamagazine/200712/05.html|title=特集 クルマ・産業・社会の“流行と変遷の40年”|work=JAMAGAZINE 2007年12月号|pages=5|publisher=一般社団法人日本自動車工業会|language=日本語|accessdate=2011-6-8}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == シリンダーヘッド ==<br /> {{Main|シリンダーヘッド}}<br /> 吸排気のバルブトレーンを構成し、エンジンの性能や特性を大きく左右する。加えて、オートバイではエンジンの重心位置が車体の重心位置に大きく影響を及ぼすことから、シリンダーヘッドの重量や大きさなども意識した設計が行われる。<br /> <br /> エンジンが露出しているオートバイでは、外観上の特徴をもたらす部品の一つでもあり、識別要素として扱われる例もある。ハーレーダビッドソンのVツインエンジンの場合にはフラットヘッドやパンヘッドなど呼ばれて[[:en:Harley-Davidson_engine_timeline|ハーレーのエンジンの変遷]]の上で区別される。[[BMW]]の水平対向エンジンの場合には特に外観上の特徴として影響を及ぼすため、エアヘッドやオイルヘッドとよばれて区別される。[[ドゥカティ]]の場合にはバルブトレーンの機構が大きく異なり、ベベルヘッドや[[デスモドロミック]]などと呼ばれて区別される&lt;ref name=Falco1999/&gt;&lt;ref&gt;{{Citation<br /> |title= HANDLEBARS; Ducati&#039;s GT Brings Back A Saucy Spirit of the &#039;70s |first=Norman |lasat=Mayersohn |date=December 3, 2006|newspaper=[[The New York Times]] |url=http://query.nytimes.com/gst/fullpage.html?res=9B07E4DD1E3EF930A35751C1A9609C8B63 |quote=But &#039;desmo&#039; has become a code word among enthusiasts, in much the same way that [[クライスラー・ヘミエンジン|Hemi]] has become a rallying cry for performance-minded Dodge owners, and Ducati is smart not to abandon the mystique that has grown around it.}}&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> オートバイ用エンジンはその性格から、古くより[[マルチバルブ]]などの高度なバルブトレーンを持つものが少なくなかった。[[ヤマハ発動機]]は1気筒当たり吸気3、排気2のバルブを配置した[[5バルブエンジン]]をハイエンド車種を中心に積極的に展開している。<br /> {{Main|マルチバルブ}}<br /> <br /> 可変バルブ機構を採用した車種も少なくない。[[ホンダ]]は1983年にオートバイ用エンジンでは初の可変バルブ機構であるREV(Revolution-modulated valve control、回転数応答型バルブ休止機構<br /> )を採用した[[ホンダ・CBR400F|CBR400F]]を発売した。これは低回転域で吸排気バルブを一つずつ休止させるシステムであった。その後、バルブリフトやタイミングを可変できるバルブ機構を搭載した車種も開発されるようになった。<br /> {{Main|可変バルブ機構}}<br /> <br /> == ギアボックス ==<br /> {{Main|内蔵式ギアボックス|分離式ギアボックス}}<br /> オートバイの[[トランスミッション]]は、戦前から戦後間もなくの頃までは、エンジンから独立したギアボックスを持つ[[分離式ギアボックス]]が用いられていた。その後、エンジンとギアボックスが一体化した[[内蔵式ギアボックス]]が登場し、エンジンが小型化した。しかし一方で、オートバイ用エンジンのエンジンオイルには[[トランスミッション]]や[[クラッチ]]の潤滑能力も要求されることにもなり、自動車用のエンジンオイルとは別に[[オートバイ用オイル]]が[[JASO]]により規格制定されることに繋がった。<br /> <br /> == 排気量 ==<br /> オートバイ用エンジンの排気量は、小さいものでは[[モペッド]]などに搭載される25cc程度のものから、大きいものでは1800cc程度のものが生産されている。アメリカではエンジンの排気量をキュービック[[インチ]](cu.in)で表し、そのままそのエンジンの固有識別詞として用いる場合も多い。<br /> <br /> オートバイの免許や税制度では排気量によって区分され、国ごとに区分が違う場合が多い。日本では400ccを境に免許区分が異なっていることから、日本市場向けの400ccエンジンを搭載したヨーロッパメーカーの車両が多く生産されていた歴史的経緯が存在する。<br /> <br /> なお、単純な排気量の多寡の面では、[[ボスホス]]や[[カノン (オートバイメーカー)|カノン]]が5730ccや8200ccの[[V型8気筒]]を搭載した製品を現在でも販売しており、過去には少数生産ながらも8300ccの[[V型10気筒]]を搭載した[[ダッジ・トマホーク]]などの事例もあったが、これらは四輪車用エンジンをオートバイに搭載したものであり、オートバイ用エンジンとして製造されたものではない。<br /> <br /> == シリンダー数とシリンダーレイアウト ==<br /> 一般的には比較的小型のオートバイは単気筒若しくは2気筒エンジンを用いる場合が多く、大型のオートバイは4気筒エンジンを用いる場合が多い。しかし、それとは異なる傾向として低回転域のトルクを重視する大型オートバイにおいては大排気量の単気筒や2気筒エンジンが用いられる場合もある。大型のものには6気筒エンジンが用いられる場合もある。なおオートバイ用エンジンでは、横置きの[[直列型エンジン]]を並列と呼ぶことも多い。&lt;!--したがって既に本項の本文内や画像に添えられている「縦置き並列3気筒」や「横置き並列4気筒」などの表現は、読者を混乱させるだけである。--&gt;<br /> <br /> === 単気筒 ===<br /> [[File:El Camino Motorcycle Show 0097 cropped.jpg|thumb|1960年式[[:en:BSA Gold Star|BSA・ゴールドスター]]の単気筒エンジン]]<br /> {{Main|単気筒エンジン}}<br /> [[単気筒エンジン]]はシングル、あるいは稀にサンパー(thumper)と呼ばれ、オートバイ用エンジンとしては最も古い歴史を持つ。[[ビジネスバイク]]やスクーターではシリンダーがほぼ水平に倒した状態で搭載される例が多い。単気筒エンジンは構造が簡素で整備性が高いことから、部品コストや整備費用が安く、小型化しやすい利点がある。2気筒以上のエンジンよりも爆発間隔が長く、大きな[[フライホイール]]が必要となり、アクセルに対するレスポンスは緩やかなものとなる。<br /> <br /> 1950年代までは[[ノートン (オートバイ)|ノートン・マンクス]]などのオンロードレーサーも大排気量の単気筒エンジンを用いていたが、レスポンスの緩やかな特性がレースにおいてはネックとなり、大排気量部門においては次第に単気筒エンジンは廃れていくことになった。一方で、低回転域から粘り強いトルクを発揮しやすい特性を活かせるオフロードレースでは、大きな排気量の単気筒エンジンが用いられることがある。大排気量の単気筒エンジンは特有の排気音を発生し、これを「鼓動感」と呼んで好むユーザーも少なくない。<br /> {{-}}<br /> <br /> === 2気筒 ===<br /> オートバイ用エンジンとして採用される例が多いものの一つで、&#039;&#039;&#039;ツイン&#039;&#039;&#039;と呼ばれることが多い。<br /> <br /> ;直列2気筒<br /> :[[File:1962 Honda CB77 Superhawk 305 cc twin engine.jpg|thumb|1962年式[[:en:Honda CB77|ホンダ・CB77 スーパーホーク]]の305cc横置き直列2気筒エンジン]]<br /> :{{Main|直列2気筒}}<br /> :オートバイ用エンジンとして[[直列2気筒]]は後述のV型2気筒と並んでポピュラーな形式であり、横置きの場合はパラレル・ツインとも呼ばれる。直列2気筒は特にイギリスや日本のオートバイで多く採用されてきた。<br /> :一般的にシリンダーを垂直に近く立てて配置されることが多く、空冷直列エンジンでは走行風を各シリンダーに均等に当てるため、シリンダーが進行方向に対し横に並ぶ横置きエンジンとすることが多い。しかしイギリスの[[:en:Sunbeam_S7_and_S8|サンビーム・S7/S8]]などのように、シリンダーが進行方向に対し縦に並ぶ縦置きエンジンとしたものもある。水冷方式が普及した近年ではエンジンの低重心化のためにシリンダーを水平に近く倒すレイアウトが採られる場合も多い。<br /> :日本では1959年にホンダが[[マン島TTレース]]に投入した&#039;&#039;&#039;RC141/142&#039;&#039;&#039;および、両者の事実上の市販仕様ともいえる&#039;&#039;&#039;ホンダ・ベンリィスーパースポーツCB92&#039;&#039;&#039;が初の事例で、この系統は2005年まで[[ホンダ・CB125T]]に受け継がれていた。<br /> :{{-}}<br /> ; V型2気筒<br /> :[[File:Sportster 883 V-twin.jpg|thumb|2006年式[[ハーレーダビッドソン・スポーツスター|ハーレーダビッドソン・スポーツスター883]]の横置きV型2気筒エンジン]]<br /> :{{Main|V型2気筒}}<br /> :[[V型2気筒]]エンジンは[[シリンダーバンク]]が描く「V字」が車体の中で大きく目立つ事が特徴であり、&#039;&#039;&#039;Vツイン&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる。<br /> :ハーレーダビッドソンやドゥカティをはじめとする多くの車種では横置きを採用するが、[[モト・グッツィ]]や[[ホンダ・GL|ホンダ・CX500]]のように縦置きのものもある。シリンダーバンク角度は45度や90度など、メーカーにより様々あり、ハーレーダビッドソンや[[:en:Vincent Motorcycles|ヴィンセント・モーターサイクル]]などのアメリカのメーカーは45度を採用し、ドゥカティとモト・グッツィは1960年代から90度のシリンダーバンクを採用している。45度は[[点火時期]]や[[点火順序]]によっては大きな振動が発生しがちであるが、逆にその振動をオートバイの大きな個性として好むユーザーも少なくない。<br /> :また、クランクシャフトのクランクピンの配置も二種類あり、ハーレーダビッドソンはクランクピンを2つのシリンダーで共有する配置を採り、その他のメーカーの中には2つのシリンダーが独立したクランクピンを持つ配置を採るものも存在する。前者はシリンダーの配置をほぼ左右対称に近づけることが可能となるが、高回転まで回すセッティングには向かず、どちらかといえば低回転域のトルクと独特のサウンドを楽しむ用途に向いているとされる。後者は高回転まで回すセッティングに向いているが、シリンダーの配置がやや千鳥配置となりエンジンスペースを大きく取ってしまう問題があるとされる。<br /> :{{-}}<br /> ; 水平対向2気筒<br /> :[[Image:R68-opposed-cylinders.jpg|thumb|1952-54年式[[:en:BMW R68|BMW・R68]]の縦置き水平対向2気筒エンジン]]<br /> :{{Main|水平対向2気筒}}<br /> :オートバイでは[[水平対向2気筒]]も古くから用いられ、フラットツインとも呼ばれる。[[水平対向エンジン]]は左右のピストンが互いの振動を打ち消し合う作用を果たすため、他の形式と比較して[[エンジンの振動]]バランスが良い。<br /> :歴史的には[[ダグラス_(オートバイ)|ダグラス]]社製オートバイなどで横置きレイアウトが採用されたこともあるが、一般的にはBMWに代表される縦置きレイアウトが主流である。縦置き式水平対向2気筒は車体の左右に突き出したシリンダーが特徴であり、冷却効率に優れる反面、コーナリング時エンジン搭載位置によっては車体のバンク角度に大きな影響を与えかねないリスクも存在する。優れた冷却効率は、アメリカのハーレーダビッドソンが軍用オートバイとして開発した[[:en:Harley-Davidson XA|ハーレーダビッドソン・XA]]で立証され、高速巡航時のシリンダーにおける油温は、同時期に投入されたV型2気筒の[[:en:Harley-Davidson WLA|ハーレーダビッドソン・WLA]]に比べ、56℃以上低かったという記録&lt;ref&gt;[http://www.motorcyclemuseum.org/classics/bike.asp?id=71 AMA Motorcycle Hall of Fame Museum: 1942 Harley-Davidson XA]{{リンク切れ|date=2011年5月}}&lt;/ref&gt;が残っている。しかし、原則的に水平対向2気筒は製造コストが高いエンジンであり、ハーレーダビッドソンもXAを一般市場に販売することはなかった。<br /> :{{-}}<br /> ; タンデム2気筒<br /> :[[File:1976 Kawasaki KR250 02.jpg|thumb|right|1976年型カワサキ・KR250 GPレーサーの横置きタンデム2気筒エンジン]]<br /> :{{Main|U型エンジン#タンデム2気筒}}<br /> タンデム2気筒は2つの単気筒エンジンを連結した[[U型エンジン]]の一種であり、[[川崎重工業]]製の2ストローク機関でのみ採用された。競技用車両では[[カワサキ・KR_(ロードレーサー)#KR250|KR250]]と[[カワサキ・KR_(ロードレーサー)#KR350|KR350]]に横置き搭載され、市販車両でもレーサー仕様の360度同爆エンジンから180度交互点火に変更された上で[[カワサキ・KR|カワサキ・KR250]]に搭載された。しかし、機構上の信頼性に乏しかったことから大きな成功を収めることなく、後継のKR-1では横置き直列2気筒が搭載されている。<br /> :{{-}}<br /> <br /> === 3気筒 ===<br /> ; 直列3気筒<br /> :[[File:Triumph Rocket III engine.jpg|thumb|トライアンフ・ロケットIIIの縦置き直列3気筒エンジン]]<br /> :{{Main|直列3気筒}}<br /> :オートバイ用エンジンとしての3気筒エンジンは少数派で、現在市販されているものは直列三気筒のみである。&#039;&#039;&#039;トリプル&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる。<br /> :4ストロークエンジンでは、古くはイギリス・[[:en:Hinckley|ヒンクレー]]に本拠を置く[[トライアンフ (エンジン)|トライアンフ]]の直列3気筒がその名を広く轟かせていた。トライアンフは幾度かの変遷を経て2004年に総排気量2300ccにも及ぶ[[:en:Triumph_Rocket_III|トライアンフ・ロケットIII]]を発売している。ヨーロッパではトライアンフの他にイタリアの[[ベネリ]]社が[[:en:Benelli Tre 1130 K|ベネリ・Tre1130K]]などの高性能車を現在でも手がけている。その他にはイタリアの[[ラベルダ]]が1000-1200ccの直列3気筒を手がけており、BMWも1980年代から1990年代に掛けて縦置き750ccエンジンの[[BMW・K75]]を販売した。[[バーミンガム・スモール・アームズ]]は1960年代にトライアンフと共同で[[:en:BSA_Rocket_3/Triumph_Trident]]を発売、後のトライアンフ・ロケットIIIの礎を築いた。日本においては、[[ヤマハ発動機]]が1970年代に自社で初めて開発した4ストロークエンジンを、[[ヤマハ・GX|ヤマハ・GX750]]に横置き直列3気筒として搭載し、2010年代には[[ヤマハ・MT-09]]([[:en:Yamaha MT-09]])に自社の4ストローク直列3気筒を復活させた。<br /> :2ストロークエンジンにおいては直列3気筒は古くから比較的ポピュラーな形式であり、多くのメーカーがこの形式を手がけている。[[川崎重工業]]は[[カワサキ・マッハ]]シリーズに250cc、350cc、400cc、500cc、750ccをラインナップさせ、同時期に[[スズキ (企業)|スズキ]]も[[スズキ・GT380]]やGT550、[[スズキ・GT750]]等を手がけている。フランスの[[モトベカン]]は[[:fr:Motobécane-Motoconfort#La tentative de renouveau dans la moto|モトベカン350/500]]というカワサキ・マッハのコピーバイクを製造していた。ロードレース世界選手権においては1970年代にカワサキがKR750、スズキがTR750をそれぞれ投入している。<br /> :{{-}}<br /> ; V型3気筒<br /> :[[ファイル:Motorcycles-Honda-MVX250F-Engine 01.JPG|200px|サムネイル|右|1983年式ホンダ・MVX250FのV型3気筒エンジン]]<br /> :{{Main|V型3気筒}}<br /> :[[V型3気筒]]は[[V型エンジン]]の中でも特異な形式であり、オートバイ用エンジンとしてしか採用例が見られない。国産車で初めて搭載されたのは[[ホンダ・MVX250F]]であるが、このエンジンは振動を可能な限り減らすために前シリンダー2気筒と後シリンダー1気筒のピストン重量を同一とする奇策を採っていた。ホンダでこの他にはWGPレーサーの[[ホンダ・NS500]]と、その[[レーサーレプリカ]]である[[ホンダ・NS|ホンダ・NS400R]]にしか採用されていない。<br /> :ホンダ以外では古くは[[1952年]]から[[1956年]]の[[DKW]]の350ccクラスのワークスレーサーに採用された例があり、近年では[[ケニー・ロバーツ]]が率いたWGPチームである「チーム・ロバーツ」が、オリジナルマシンとして[[マレーシア]]の[[モデナス]]と共同開発した[[モデナス#モータースポーツ|モデナス・KR3]]が数少ない事例の一つである。<br /> :{{-}}<br /> ; W型3気筒<br /> :[[Image:Anzani, Alessandro W-3 1906.GIF|thumb|right|アレッサンドロ・アンザーニが1906年に開発した[[:en:Anzani_3-cylinder|Fan-W3]]エンジンを搭載するオートバイ]]<br /> :{{Main|W型3気筒}}<br /> :オートバイ用エンジンにおける[[W型3気筒]]は[[星型エンジン]]の流れを汲むものと、V型2気筒の強化の為に1気筒を追加したものに大別される。製造コストが高くなり、各シリンダーが均等に冷却されにくい問題があるため、この形式が採用されることは極めて稀である。<br /> :前者の例は1906年に[[アンザーニ]]がオートバイ用のエンジンとして開発したものが挙げられる。このエンジンは後に[[ルイ・ブレリオ]]の飛行機「[[ブレリオ_XI]]」に搭載され、1909年に[[ドーバー海峡]]横断飛行に成功した。<br /> :後者の例としては2000年に[[アメリカ]]のエンジンビルダーのJim Feulingがハーレーダビッドソン・ツインカム88(95cu-in) 45度バンク[[空冷]][[V型2気筒]]エンジンをベースに、もう1バンクを追加するためのアップグレードキットをリリースした事例が知られている&lt;ref&gt;{{Cite web|last=Brasfield|first=Evans|year=2009|month=2|url=http://www.motorcyclecruiser.com/roadtests/feuling_w3/index.html|title=Make Mine a Triple: The Feuling W3|publisher=Source Interlink Media, LLC|language=英語|accessdate=2011-05-07|quote=Looking strangely familiar yet completely alien, the Feuling W3 may be the shape of things to come for those who fancy power cruisers.<br /> }}&lt;/ref&gt;。<br /> :{{-}}<br /> <br /> === 4気筒 ===<br /> オートバイ用エンジンとして多く用いられているものの一つで、&#039;&#039;&#039;フォア&#039;&#039;&#039;とも呼ばれる。<br /> <br /> ; 直列4気筒<br /> :[[File:Honda CB750 Special 2007TMS cropped.jpg|thumb|2007年式[[ホンダ・CB750]]の横置き直列4気筒エンジン]]<br /> :{{Main|直列4気筒}}<br /> :[[直列4気筒]]は今日のオートバイ用エンジンの中では単気筒と並んで最もポピュラーな形式の一つである。一般的には横置きが多いが、[[BMW・K100]]の様に縦置きされる例も稀に見られる。[[カワサキ・エリミネーター]]などのクルーザー型オートバイや、[[ヤマハ・FZ750|ヤマハ・FZ750テネレ]]などのオフロードバイクにも搭載され、一時はあらゆるジャンルの車種に採用されたが、現在では主にオンロードスポーツバイクを中心に広く搭載される。2ストロークエンジンでは[[ヤマハ・TZ|ヤマハ・TZ500/TZ750]]などのロードレーサーのごく一部の車種でのみ用いられ、一般に市販された事例はほとんど無い。<br /> :{{-}}<br /> ; V型4気筒<br /> :[[File:Honda VFR 1200F Dual Clutch Engine.jpg|thumb|2009年式[[ホンダ・VFR|ホンダ・VFR1200F]]の[[デュアルクラッチトランスミッション|DCT]]搭載V型4気筒エンジン]]<br /> :{{Main|V型4気筒}}<br /> :[[V型4気筒]]は4気筒エンジンでは直列4気筒に次いで多く用いられる形式である。ホンダはヨーロッパ向けツアラーの[[:en:Honda ST series|ホンダ・ST]]シリーズや、国内でも販売される[[ホンダ・VFR]]シリーズに横置きV型4気筒を採用している。2ストロークエンジンではカワサキが1960年代に125ccのロードレーサーとして製作したKR3(KA-II)と、1980年代から2000年代までの[[ホンダ・NSR500]]に見られる程度である。<br /> :{{-}}<br /> ; スクエア4気筒<br /> :[[File:Square Four Ariel 1932 Square Four 4.jpg|thumb|1932年式アリエル・スクエアフォア4Fの601ccスクエア4気筒エンジン]]<br /> :{{Main|U型エンジン#スクエア4気筒}}<br /> :[[U型エンジン#スクエア4気筒|スクエア4気筒]]は[[U型エンジン]]の一種で、直列2気筒エンジンを二基並行配列したものである。2本のクランクシャフトはギヤなどで連結されている。<br /> :&lt;!--歴史は直列4気筒よりも古く、 ← [[直列4気筒#オートバイでの直列4気筒]]に1910年代の直列4気筒の記載あり--&gt;1931年にイギリスの[[:en:Ariel Square Four|アリエル・スクエアフォア]]で初めて世に登場し、1960年代に一旦姿を消した。<br /> :1976年にスズキがロードレーサー用エンジンとして2ストロークのスクエア4気筒を採用し、レーサーレプリカの[[スズキ・ガンマ|スズキ・RG500Γ/RG400Γ]]のエンジンとして一般市販もされ、後に2軸式V型4気筒の原型ともなっている。<br /> :カワサキも一時期500ccロードレーサー用として開発を行っていたが、こちらは大きな成功を収めることなく終わっている。<br /> :{{-}}<br /> ; 2軸式V型4気筒<br /> :[[File:WIP_SUZUKI_RGV_500_détail_3.JPG|thumb|1998年式[[スズキ・RGV-Γ500]]の2軸式V型4気筒エンジン([[タミヤ]]製1/12[[スケールモデル]])]]<br /> :{{Main|U型エンジン#2軸式V型4気筒}}<br /> :2軸式V型4気筒とはカタログデータ上は[[V型4気筒]]とされるエンジンであるが、構造上は角度の付いた前後各バンクに1本づつのクランクシャフトが配置され、2本のクランクシャフトが1本のアウトプットシャフトを駆動するという、バンク間に角度の付いた4気筒[[U型エンジン]]である。その開発経緯によりスクエア4気筒からの派生系と分類されることもある。<br /> :[[ロードレース世界選手権]]500ccクラスの2ストロークエンジン搭載車両に見られる形式で、カワサキ、[[カジバ]]、スズキ、ヤマハなどがこの形式を採用した。ヤマハはレーサーレプリカとして[[ヤマハ・RZV500R]]を販売していた。<br /> :{{-}}<br /> ; 水平対向4気筒<br /> :[[Image:Glengine.jpg|thumb|1978年式[[ホンダ・ゴールドウイング|ホンダ・GL1000]]の水平対向4気筒エンジン]]<br /> :{{Main|水平対向4気筒}}<br /> :[[水平対向4気筒]]はオートバイ用エンジンとしては極めて採用例が少ない。歴史的には[[ホンダ・ゴールドウイング]]シリーズの初期のモデルであるGL1000/GL1100の他、数例程度にしか採用例がない。<br /> :{{-}}<br /> <br /> === 5気筒 ===<br /> 5気筒エンジンはオートバイ用エンジンで採用されることは極めて稀である。<br /> <br /> ; 直列5気筒<br /> :[[File:Honda RC149.jpg|thumb|直列5気筒を採用した1966年式[[:de:Honda RC 149|ホンダ・RC149]]]]<br /> :{{Main|直列5気筒}}<br /> :1960年代のホンダのレース専用車両RC148/149にて125ccの横置き4ストローク[[直列5気筒]]が用いられたのが唯一の記録とされる。125ccでの5気筒は1シリンダー当たりの排気量は2ストロークの[[草刈機]]や模型用エンジンと変わらない25cc程度であり、加えて4ストロークであったために常に10000rpm以上を維持していなければ、自らのクランク・コンロッド重量で[[エンスト]]してしまう程のエンジンであったという&lt;ref&gt;{{Cite web|author=宮城光|url=http://www.honda.co.jp/WGP/spcontents2003/kodou/01a/index.html|title=まず興奮覚めやらぬRC211Vについて。そしてRC149。|work=Honda歴代ロードレーサーの鼓動|publisher=本田技研工業株式会社|language=日本語|accessdate=2010-05-07}}&lt;/ref&gt;。<br /> :{{-}}<br /> ; V型5気筒<br /> :[[File:Honda V5 Moto GP Engine (cropped).jpg|thumb|ホンダ・RC211VのV型5気筒エンジン]]<br /> :{{Main|V型5気筒}}<br /> :[[V型5気筒]]はホンダが2002年に[[MotoGP]]に投入した990ccの[[ホンダ・RC211V]]用エンジンがほぼ唯一の事例である。このエンジンは[[ケニー・ロバーツ]]率いるチームKRや[[モリワキエンジニアリング]]にも供給され、2006年まで使用された。<br /> :{{-}}<br /> <br /> === 6気筒 ===<br /> 6気筒エンジンはオートバイ用としては、&#039;&#039;&#039;ホンダ・RC166&#039;&#039;&#039;のように初めは4気筒エンジンを上回る高回転域を目指すために用いられたが、現在では自動車と同様に静粛性を要求される車種にのみ用いられている。<br /> <br /> ; 直列6気筒<br /> :[[File:Benelli Sei Engine.jpg|thumb|1972–1978年のベネリ・750セイの横置き直列6気筒エンジン]]<br /> :{{Main|直列6気筒}}<br /> :[[直列6気筒]]はエンジン自体の大きさから、公道用の車種は大型のものに限定して用いられた。初めに登場したのは1972年のイタリアの[[:en:Benelli 750 Sei|ベネリ・750セイ]]で、その後1978年にホンダが[[ホンダ・CBX1000]]を発売し、同時にカワサキも[[カワサキ・Z1300]]を発表した。いずれの車種も従来の4気筒エンジンのパフォーマンスを上回る高出力・高回転を達成するために直列6気筒を採用したが、直列4気筒の性能向上と共にその存在意義は薄れていき、現在ではその系統は途絶えている。近年、BMWからこの形式を採用した大型ツアラーの[[:en:BMW K1600|K1600 GTL]]が発売された。<br /> :{{-}}<br /> ; V型6気筒<br /> :[[File:Laverda-v6.jpg|thumb|縦置きV型6気筒を採用した1978年式ラベルダ・V6]]<br /> :{{Main|V型6気筒}}<br /> :オートバイ用エンジンとしてはイタリアのラベルダが1977年のミラン・ショーに出展し、翌1978年のボルドール24時間耐久レースに出走させた996ccの&#039;&#039;&#039;ラベルダ・V6&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt; [http://www.motorcycleclassics.com/motorcycle-reviews/2007-03-01/laverda-v6-the-fastest-laboratory-ever-built.aspx Laverda V6] on [http://www.motorcycleclassics.com www.motorcycleclassics.com] &lt;/ref&gt;が史上唯一の物である。<br /> :{{-}}<br /> ; 水平対向6気筒<br /> :[[File:Flat.six.honda.valkyrie.arp.750pix.jpg|thumb|1997-2003年の[[ホンダ・ワルキューレ]]の縦置き水平対向6気筒エンジン]]<br /> :{{Main|水平対向6気筒}}<br /> :オートバイでは[[ホンダ・ゴールドウイング]]や[[ホンダ・ワルキューレルーン]]などの高級オートバイが、静粛性と安定した高速性能の確保のために水平対向エンジンを敢えて用いている。<br /> :{{-}}<br /> <br /> === 8気筒 ===<br /> 6気筒を超えるオートバイ用エンジンは、過去にV型8気筒の採用例がいくつかあった。<br /> ; V型8気筒<br /> :[[File:04-7-09-22MandelloMuseoV8-1957.JPG|thumb|モト・グッツィが1957年に使用した[[:en:Moto Guzzi V8]]]]<br /> :{{Main|V型8気筒}}<br /> :オートバイ用の[[V型8気筒]]エンジンは、1938年に[[:en:Galbusera]]が500ccの2ストロークV型8気筒を搭載し&lt;ref&gt;[http://www.wheelsofitaly.com/wiki/index.php/Galbusera Galbusera - WOI Encyclopedia Italia]{{リンク切れ|date=2015年11月}}&lt;/ref&gt;、1950年代にモト・グッツィが[[DOHC]]4ストロークの500ccエンジン[[:en:Moto Guzzi Grand Prix 500&amp;nbsp;cc V8|500&amp;nbsp;cc V8]](the Otto Cylindri)を2年間だけ世界選手権に投入した記録が残るのみで、その後は長くこの形式は用いられなかった。<br /> :1990年、[[オーストラリア]]のDrysdale Motorcycle Companyが750ccから1000ccのV型8気筒を採用したオートバイを生産した。Drysdaleのエンジンは特定の専用部品を除いては、様々な日本製スーパースポーツのエンジン部品を用いて&lt;ref&gt;[http://home.mira.net/~iwd/750specs.html Drysdale V8- Specifications]{{リンク切れ|date=2015年11月}}&lt;/ref&gt;組み立てられている。試作車としては1994年に[[モルビデリ]]が液冷32バルブ847cc90°[[V型8気筒|V8]]エンジンを搭載したスポーツツアラーバイクが記録に残るが量産されなかった&lt;ref&gt;{{cite web|url=http://www.motorcycleclassics.com/classic-italian-motorcycles/exotic-motorcycles-morbidelli-v8-zmmz06jazraw.aspx|title=Exotic Motorcycles: The Morbidelli V8 - Classic Italian Motorcycles - Motorcycle Classics|publisher=Ogden Publications, Inc|accessdate=2015-11-24}}&lt;/ref&gt;。<br /> {{-}}<br /> <br /> === その他 ===<br /> ; ロータリーエンジン<br /> :[[画像:Suzuki_RE5_M2.JPG|right|thumb|ロータリーエンジンを採用した1975年式スズキ・RE-5]]<br /> :{{Main|ロータリーエンジン}}<br /> :[[フェリクス・ヴァンケル]]が考案したヴァンケル式ロータリーエンジンは、小型コンパクトで高出力を発揮するというコンセプトから、オートバイ用エンジンとして比較的早くから研究対象となってきた。歴史上は1970年にDKWが[[ザックス_(オートバイ)|ZF ザックス]]のエンジンを搭載して開発した[[:en:Hercules (motorcycle)|ハーキュレスW2000]]、1972年にヤマハ発動機が[[ヤンマー]]製エンジンを用いて試作した&#039;&#039;&#039;ヤマハ・RZ201&#039;&#039;&#039;、1972年から1980年に掛けてオランダのバンビーンが受注製造した[[:de:Van Veen OCR 1000|バンビーン・OCR1000]]、1975年から76年に掛けてスズキが量産販売した[[スズキ・RE-5]]、1987年から1992年までイギリスの[[ノートン_(オートバイ)|ノートン]]が製造した[[ノートン・インターポール2]]や[[ノートン・コマンダー (オートバイ)|ノートン・コマンダー]]が知られているが、いずれも短命に終わっている。<br /> :{{-}}<br /> ; 楕円ピストン<br /> :[[Image:Ovalpiston.jpg|thumb|ホンダ・NR500の楕円ピストン]]<br /> :{{Main|楕円ピストンエンジン|ホンダ・NR}}<br /> :[[楕円ピストンエンジン]]は、ホンダがロードレース世界選手権において、4ストロークの2倍の爆発回数を持つ2ストロークエンジンに同一排気量の4ストロークで対抗するという命題に対して真剣に向き合った結果生み出されたエンジンであり、V型8気筒のエンジンの隣り合う二つのシリンダーをつないで長円(楕円)型としたような形状のシリンダーを4つ持つV型4気筒エンジンである。<br /> :{{-}}<br /> ; 星型エンジン<br /> :{{Main|星型エンジン}}<br /> :元々は航空機用エンジンとして開発された[[星型エンジン]]は、エンジンの全高が大きくなりがちでオートバイ用エンジンとして採用される例はほとんどなく、後述の[[インホイールエンジン]]やモペッド用の回転式エンジンとして採用された例がいくつかある程度である。<br /> :{{-}}<br /> ; 回転式エンジン<br /> :[[File:Megola.jpg|thumb|Megolaにおけるインホイールエンジンとしての回転式エンジン採用例]]<br /> :{{Main|インホイールエンジン}}<br /> :星型エンジンと同じく元々航空機用エンジンとして開発された[[ロータリーエンジン_(初期航空機)|回転式エンジン]]も、オートバイ用エンジンとして搭載が検討された事例が複数見受けられる。<br /> :1900年代初頭、[[モペッド]]のペダルにあたる部分に小型の回転式エンジンを設置して動力源とする方法が試され、その後フロントホイール内部に回転式エンジンを搭載する[[インホイールエンジン]]が製作された。インホイールエンジンで最も大きな成功を収めたのがドイツの[[:en:Megola]]で、1921年から1925年にかけて少数が製造された。その後100年弱の時を経た2008年、アメリカの[[:en:RevoPower]]社は[[自転車]]用の後付けエンジンである&#039;&#039;&#039;The Wheel&#039;&#039;&#039;を発売した。<br /> :{{-}}<br /> ;スプリット・シングル<br /> :[[File:Derbi 95 engine.JPG|thumb|1954年式[[デルビ|デルビ・95]]の単気筒2ピストンエンジン]]<br /> :{{Main|スプリット・シングル (内燃機関)}}<br /> :1912年に[[イタリア]]の[[ガレリ]]により考案された2ストロークエンジンで、シリンダー内をユニフロー(一方向流れ)として掃気効率を向上するために1つの燃焼室に2つのピストンが用いられた形式である。オートバイ用としては戦前から1970年代前半まで、[[ドイツ]]の[[DKW]]や[[オーストリア]]の[[:en:Puch|プフ]]によって、1シリンダー2ピストン式の2ストロークエンジンが製造されていた。&#039;&#039;&#039;スプリット・シングル&#039;&#039;&#039;({{lang-en-short|Split-single}})とも呼ばれ、日本では&#039;&#039;&#039;U型気筒エンジン&#039;&#039;&#039;とも呼ばれていた。<br /> {{-}}<br /> == ディーゼルエンジン ==<br /> [[File:Track_T-800_CDI.jpg|thumb|right|ディーゼルエンジンを採用する2011年式Track T-800CDI]]<br /> {{Main|ディーゼルオートバイ|[[:en:Diesel motorcycle]]}}<br /> [[ディーゼルエンジン]]は重量が同排気量のガソリンエンジンに比べて大きくなりがちで、最高回転速度も低くなる欠点があり、オートバイ用エンジンとして採用された例は少ない。しかし、低回転域のトルクが強く燃費も良い事から比較的古くから研究が行われてきた。[[インド]]に本拠を置く [[:en:Enfield India|ロイヤルエンフィールド]]は1965年にディーゼルエンジンを搭載したオートバイを登場&lt;ref name=&quot;Diesel motorbikes&quot;&gt;{{cite web<br /> |title=Diesel motorbikes <br /> | work=Journey to Forever <br /> | url=http://journeytoforever.org/biodiesel_bikes.html <br /> | accessdate=2007-06-28<br /> }}&lt;/ref&gt;させた。近年では2006年11月、[[オランダ]]のE.V.A.社が[[ダイムラー・クライスラー]]製800cc3気筒ディーゼルエンジンを搭載した[[:nl:Track (motorfiets)|Track T-800CDI]]を発表&lt;ref name=&quot;EVA, The first commercially-available diesel motorcycle&quot;&gt;{{cite web<br /> |title=The first commercially-available diesel motorcycle <br /> |publisher=[http://www.Gizmag.com Gizmag.com]<br /> |date=November 20, 2006) <br /> |url=http://www.gizmag.com/go/6493/ <br /> | accessdate=2007-06-28<br /> }}&lt;/ref&gt;している他、ドイツの[[:en:Neander (motorcycle)|ネアンダー]]が1400ccディーゼル[[ターボ]]エンジンの&#039;&#039;&#039;Neander 1400 TurboDiesel&#039;&#039;&#039;の開発を2005年以降続けている。<br /> <br /> 軍事用としては、[[ディーゼルオートバイ]]の導入によってその軍の内燃機関の燃料を全て[[軽油]]由来の燃料に統一でき、補給面での機材の簡略化と、攻撃を受けた際の火災のリスクを低く抑えられることから、いくつかの軍で研究が積極的に行われており、&#039;&#039;&#039;Hayes Diversified Technologies M1030 M1&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[http://www.hdtusa.com/military.htm#bike1 HDT KLR650s]&lt;/ref&gt;のように制式採用にこぎ着けたモデルも存在する。<br /> {{-}}<br /> == 冷却方式 ==<br /> === 水冷 ===<br /> {{main|水冷エンジン}}<br /> 水冷エンジンを搭載するオートバイの中にはラジエータファンを搭載しないものも少なくない。特に車体重量の軽いオフロードバイクなどではラジエータファンや駆動のため電源であるバッテリーを搭載するには、それらの重量や大きさなどがデメリットとして比較的大きく影響するためである。[[サーモスタット]]を持たないものも存在する。<br /> <br /> 近年では[[排ガス規制]]への対応のために燃焼室の温度制御は重要な要素となってきており、制御しやすい水冷エンジンの採用率が高くなっている。また、冷却水を循環させるためシリンダーブロックが二重構造となっている水冷エンジンは空冷に比べると騒音を抑えやすく、日本など一部の国で[[自動車騒音規制]]が厳しい事情には対応しやすい。<br /> <br /> === 空冷 ===<br /> {{main|空冷エンジン}}<br /> 空冷エンジンは最も初期のオートバイから採用され続けている。シリンダー外部には表面積を大きくして外気への熱の放出を多くするために冷却フィンが設けられていて、独特の外観を持っている。より効率の良い冷却のために設計者は様々な形状の冷却フィンを考案し新型エンジンに採用した。エンジンが露出しているオートバイでは車体デザインの一部として扱われることも多く、水冷エンジンにも空冷の冷却フィンを模した外観のシリンダーブロックがデザインされる例も少なくない。スクーターの場合は走行風を受けにくい車体後方にエンジンが搭載されていることから、クランクの回転を動力とする強制空冷用のファンが設けられているものが多い。<br /> <br /> 空冷エンジンは水冷エンジンに比べ、部品の温度変化が大きくなりやすいため部品同士の間クリアランスは総じて広めに取られる場合が多く、加えて、ウォータジャケットのようにシリンダー周囲に音を抑えられる構造を持たないことから、エンジンの動作音が大きくなりがちになる。<br /> <br /> 一方、構造の単純さと製造コストの安さから途上国向けのオートバイでは未だに幅広い製品に用いられ続けている。あるいは、冷却フィンの造形や、エンジンを停止した後に金属部材が冷めていく際に響く音など、空冷エンジン特有の嗜好性には根強い愛好者も多く、空冷エンジンを搭載した新型車種&lt;ref&gt;近年では2010年の[[ホンダ・CB1100]]が代表例である。&lt;/ref&gt;もしばしばみられる。<br /> <br /> === 油冷 ===<br /> {{main|油冷エンジン}}<br /> [[File:R1150gs-front.jpg|thumb|upright|[[:en:BMW R1150GS]]のフロントマスク。[[ヘッドライト]]の下に大型のオイルクーラーが見える]]<br /> 空冷エンジンの一種で、大量のエンジンオイルをより効率的に循環させて大型オイルクーラーで冷却することで、冷却効率を高めたものを油冷エンジンと呼ぶ場合がある。かつてはスズキが独自の技術を用いた油冷エンジンを搭載していたが、[[2008年]]に生産されたモデルを最後にして現在は採用されていない。<br /> {{-}}<br /> <br /> == エンジン補機類 ==<br /> === 燃料気化装置 ===<br /> オートバイ用エンジンの気化装置も排ガス規制の強化に伴って、[[キャブレター]]から[[燃料噴射装置]]へと移行している。1980年代から最上級車種の一部に電子制御式[[燃料噴射装置]]が搭載される流れを見せたこともあったが、当時はまだ電子機器の信頼性が確立されておらず、普及はしなかった。1990年代中盤以降からは強化される排ガス規制への対応のため、燃料噴射装置の採用が増えていくことになった。400cc以下の比較的小排気量のオートバイには制御機構が一部電子化されたキャブレターが用いられ続けていた。2000年代中期以降は排ガス規制が一層強化され、ほとんどの車種で[[三元触媒]]と同時に燃料噴射装置が採用されるようになった。<br /> <br /> === 点火装置 ===<br /> オートバイ用エンジンの点火装置には古くは[[マグネトー]]と[[コンタクトブレーカー]]を組み合わせた機械式点火装置が用いられた。しかし、アメリカで最初の排ガス規制が施行されたことに伴い、1960年代の後半よりコンタクトブレーカーが[[キャパシター・ディスチャージド・イグニッション|CDI]]に置き換えられた電子制御式点火装置への移行が進んでいった。<br /> <br /> マグネトーは[[フライホイール]]に取り付けられることが多かったことから、&#039;&#039;&#039;フライホイール・マグネトー式(フラマグ式)&#039;&#039;&#039;とも呼ばれた。電源をバッテリーに頼らないことが利点であったが、性能向上や排ガス規制への対応のために高度な点火時期制御が要求されるようになると、クランク角度センサーやパルシングローターからの信号を[[イグナイター]]やDC-CDIが検知して行う&#039;&#039;&#039;バッテリー点火&#039;&#039;&#039;が普及した。<br /> <br /> === 始動装置 ===<br /> {{main|キックスターター|セルモーター}}<br /> オートバイ用エンジンの始動装置は、かつては[[キックスターター]]が一般的だった。初期のオートバイでは電機系の性能が低くて[[セルモーター]]を搭載できない理由があったほか、車体を軽量にできる利点があるため、現在でもキックスターターによる始動方式の車種は生産されている。初期のキックスターターはクラッチの出力軸を駆動していたため、ギアをニュートラルにしてクラッチを接続した状態でなければ始動できなかった。後に入力軸を駆動する&#039;&#039;&#039;プライマリーキック&#039;&#039;&#039;と呼ばれる形式が登場して始動が容易になった。排気量の大きな単気筒エンジンでは圧縮圧力による反力が大きいため、[[デコンプレッション機構]]と呼ばれるシリンダーの圧力を解放する機構が装備される場合も多かった。<br /> <br /> 1970年代中期頃からは、大排気量車を中心にキックスターターとセルモーターを両方搭載する&#039;&#039;&#039;セル・キック併用方式&#039;&#039;&#039;が普及しはじめ、オートバイは扱いやすい存在となっていった。その後、バッテリーは小型化し信頼性も高くなってきたことから、1980年代中期以降はセルモーターのみを装備してキックスターターを装備しない車種がほとんどとなった。オートバイ用エンジンのセルモーターは直結式がほとんどである。<br /> <br /> 一部には[[リコイルスターター]]が装備された車種も存在する。競技用車両の中には軽量化のためにキックスターターすら装備されず、[[押しがけ]]専用となっている仕様のものも存在する。<br /> <br /> === 過給機 ===<br /> オートバイ用エンジンにおいて[[ターボチャージャー]]や[[スーパーチャージャー]]は一般的ではないが一部の車種で採用されたことがある。1980年代の初頭に一部のメーカーにより欧米販売車種を中心に導入された。2000年代、欧州では[[プジョー・モトシクル]]から、スーパーチャージャー搭載の[[スクーター]]である[[:de:Peugeot_JetForce_Compressor|プジョー・ジェットフォース・コンプレッサー]]が販売された。2015年、カワサキはスーパーチャージャーを搭載したNinja H2ならびにNinja H2Rを発売した。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist|colwidth=30em}}<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> {{Commons category|Motorcycle engines}}<br /> * [[オートバイ用オイル]]<br /> * [[レシプロエンジン]]<br /> * [[JASO規格]]<br /> <br /> {{レシプロエンジンの気筒配置による分類}}<br /> {{オートバイ部品と関連技術}}<br /> <br /> {{デフォルトソート:おおとはいようえんしん}}<br /> [[Category:オートバイのエンジン|*]]<br /> [[Category:エンジン]]<br /> [[Category:エンジンの一覧]]</div> 240B:13:8340:1F00:F5FC:C6B4:7548:B5C0
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