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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&feedformat=atom&user=2400%3A7800%3A4975%3A9200%3AD072%3A1AD1%3A740E%3A3FDD miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-05-27T08:14:22Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 三菱重工爆破事件 2018-09-17T10:02:22Z <p>2400:7800:4975:9200:D072:1AD1:740E:3FDD: /* その他 */</p> <hr /> <div>{{Infobox 事件・事故<br /> |名称 = 三菱重工爆破事件<br /> |正式名称 =<br /> |画像 = Marunouchi 2chome Building 2012-10-08.JPG<br /> |脚注 = 事件現場となった三菱重工業東京本社ビル&lt;br /&gt;(現:[[丸の内二丁目ビル]])<br /> |場所 = {{JPN}} [[東京都]][[千代田区]][[丸の内]]二丁目5番1号&lt;br/&gt;三菱重工業東京本社ビル<br /> |緯度度=35|緯度分=40|緯度秒=48.1<br /> |経度度=139|経度分=45|経度秒=46.9<br /> |日付 = {{Start date|1974|08|30}}<br /> |時間 = 12時45分頃<br /> |開始時刻 =<br /> |終了時刻 =<br /> |時間帯 = [[日本標準時]]<br /> |概要 =<br /> |懸賞金 =<br /> |原因 =<br /> |手段 =<br /> |武器 =<br /> |兵器 = [[時限爆弾]]<br /> |攻撃側人数 =<br /> |標的 = [[民間人]]<br /> |死亡 = 8人<br /> |負傷 = 376人<br /> |行方不明 =<br /> |被害者 =<br /> |損害 =<br /> |犯人 = [[東アジア反日武装戦線]]「狼」 <br /> |容疑 = 殺人<br /> |動機 = 「三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に対する攻撃」([[#犯行声明(全文)|#犯行声明]]より抜粋)<br /> |関与 = [[大道寺将司]]&lt;br&gt;[[大道寺あや子]]&lt;br&gt;[[佐々木規夫]]&lt;br&gt;[[片岡利明]]<br /> |防御 =<br /> |対処 =<br /> |謝罪 =<br /> |賠償 =<br /> |遺族会 =<br /> |被害者の会 =<br /> |管轄 = [[警視庁]]&lt;br&gt;[[東京地方検察庁]]<br /> }}<br /> <br /> &#039;&#039;&#039;三菱重工爆破事件&#039;&#039;&#039;(みつびしじゅうこうばくはじけん)は、[[1974年]]([[昭和]]49年)[[8月30日]]([[金曜日|金]])に[[日本]]の[[東京都]][[千代田区]][[丸の内]]で発生した、[[東アジア反日武装戦線]]「狼」による無差別[[爆弾]][[テロリズム|テロ]]事件で、[[連続企業爆破事件]]の一つである。東アジア反日武装戦線の呼称は&#039;&#039;&#039;ダイヤモンド作戦&#039;&#039;&#039;。[[虹作戦]]で使用する予定であった爆弾を流用した。<br /> <br /> == 事件の背景 ==<br /> 東アジア反日武装戦線は[[第二次世界大戦]]以前の日本を「完全な悪」と捉えており、[[太平洋戦争]]を「[[侵略戦争]]」として憎んでいた。そのような思想を元に、[[戦前]]・[[戦中]]に日本の[[重工業]]を支え、[[戦後]]も日本を代表する重工メーカーであり、[[軍需産業|防衛産業]]を手掛け、また[[アジア]]・[[ヨーロッパ]]・[[北アメリカ]]など、[[世界]]進出を行っていた[[三菱重工業]]は、犯行時点においても「[[帝国主義]](を支援する企業)」であると断定。グループの[[政治思想]]に基づき「[[経済]]的に[[アジア]]を[[侵略]]している」として無差別爆破テロのターゲットとするに至った。<br /> <br /> 東アジア反日武装戦線は、1974年[[8月14日]]決行予定だった[[昭和天皇]][[暗殺]]作戦「[[虹作戦]]」に失敗していた。しかし、翌[[8月15日]]に[[在日韓国・朝鮮人|在日韓国人]]で[[在日本朝鮮人総連合会|朝鮮総連]]系団体活動家の[[文世光]]が[[朴正煕]][[大統領 (大韓民国)|大統領]]暗殺を企てた[[文世光事件]]を起こした。彼らは虹作戦を断念したことを不甲斐なく感じ、文世光の「闘争に呼応するため」として新たな爆弾テロを進めた。<br /> <br /> 当初[[9月1日]]の決行を予定していた。同グループが引き起こした[[風雪の群像・北方文化研究施設爆破事件]]では、[[シャクシャインの戦い]]を起こしたアイヌ民族の首長[[シャクシャイン]]が[[松前藩]]によって殺害された[[10月23日]]が選ばれていた。同様に、「9月1日に発生した[[関東大震災]]で[[関東大震災朝鮮人虐殺事件|朝鮮人虐殺]]があった日だから選ぼうとした」という&lt;ref&gt;朝日新聞1975年6月6日、夕刊&lt;/ref&gt;。しかし、同年の9月1日が[[日曜日]]で従業員が出勤しておらず、[[8月31日]]も丸の内の企業の多くが[[休日|週休二日]]で休業していることから、8月30日の[[金曜日]]に繰り上げたのだという&lt;ref&gt;朝日新聞1975年6月6日、夕刊&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 概要 ==<br /> 1974年8月30日、「狼」の実行犯4人は、午後0時25分&lt;ref name=kisojyoh&gt;朝日新聞1975年6月11日朝刊掲載の検察庁の起訴状より引用&lt;/ref&gt;ごろ三菱重工業[[東京]][[本社]]ビル(現:[[丸の内二丁目ビル]])1階出入り口のフラワーポット脇に[[時限爆弾]]を仕掛けた。これは三菱重工業東京本社ビルと、道を隔てて反対側にある[[三菱電機]]ビル(現:[[丸の内仲通りビル]])の両方を破壊する意図からであった&lt;ref name=kisojyoh&gt;朝日新聞1975年6月11日朝刊掲載の検察庁の起訴状より引用&lt;/ref&gt;。午後0時42分頃、三菱重工ビルの電話交換手に「三菱重工前の道路に2個の時限式爆弾を仕掛けた、付近のものは直ちに避難するように、これは冗談ではない」旨の怪電話がかかってきた&lt;ref name=&quot;yougo&quot;&gt;「わかりやすい極左・右翼・日本共産党用語集 三訂」(警備研究会、立花書房、2008年)p172&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 直後の午後0時45分&lt;ref name=kisojyoh&gt;朝日新聞1975年6月11日朝刊掲載の検察庁の起訴状より引用&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;資料によっては数分の食い違いがある&lt;/ref&gt;に時限爆弾が炸裂した。この爆発の衝撃で1階部分が破壊され玄関ロビーは大破、建物内にいた社員が殺傷されたほか、表通りにも破片が降り注ぎ多数の通行人が巻き込まれ死傷した。三菱重工業東京本社ビルの窓は9階まで全て割れ、道を隔てて反対側にある三菱電機ビルや、丸ビルなど周囲のビルも窓ガラスが割れた。また、表の道路に停車していた車両も破壊され、[[街路樹]]の葉も吹き飛ばされた&lt;!--&lt;ref&gt;[http://www.youtube.com/watch?v=PFY286Tx4Wg YouTube 昭和56年・水曜スペシャル「日本100大犯罪」(1981年2月18日放映)4/6] たまたま現場にいたカメラマンが事件発生直後の様子を撮影したもの。&lt;/ref&gt;--&gt;。<br /> <br /> この爆風と飛び散ったガラス片等により、三菱重工とは関係のない通行人を含む死者8人(即死5人、病院収容後に死亡3人)、負傷376人との戦後日本最悪の爆弾テロ事件となった。この被害は、[[オウム真理教]]による[[松本サリン事件]]([[1994年]])と[[地下鉄サリン事件]]([[1995年]])迄は最大規模であった。この時の爆発音は[[新宿]]でも聞こえたという&lt;ref name=asahi19740830&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月30日夕刊&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> このように甚大な被害が出たのは、後述のように爆発物の質量が大きかったこともあるが、通常放射状に拡散する爆風がビルの谷間に阻まれ、ビルの表面を吹き上げ爆風の衝撃波で[[窓ガラス]]を破壊し、粉々になった窓ガラスが道路に降り注ぎ、割れたガラスが凶器になったほか、ビル内に入った衝撃波も階段などを伝わり窓から噴出し、ビル内部をも破壊したためである。また爆心には直径30[[センチメートル]]、深さ10センチメートルの穴が開いていた&lt;ref name=asahi19740830&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月30日夕刊&lt;/ref&gt;。この爆発の威力は[[陸上自衛隊]]の調査によれば、敵軍侵攻を食い止めるために用いる「[[道路]]破壊用20[[ポンド (質量)|ポンド]]爆弾よりも強力だ」としていた&lt;ref name=asahi19740831&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月31日朝刊&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> 東アジア反日武装戦線の予想を超えた被害が出たのは、列車爆破用の爆弾を転用したためと、爆破予告が「単なる悪戯」と捉えられたためである。犯行グループは守衛室へ8分前に[[犯罪予告|爆破予告]]電話をかけたが、最初は「悪戯電話」として切られ、再度かけ直した時もすぐ切られた。もう一度かけ電話交換手が爆破予告を最後まで聞いたのが4分前であったが、避難処置は取られなかった&lt;ref&gt;*{{Cite book<br /> |title=昭和・平成 日本テロ事件史<br /> |origdate=<br /> |publisher=[[宝島社]]<br /> |series=[[別冊宝島]]<br /> |isbn=9784796642507<br /> |pages=62頁<br /> }}&lt;/ref&gt;。電話交換手は、本を読むような一本調子の無表情な口調で具体的な事をいわなかったので爆破予告を冗談とは思ったが、念のため庶務課長に電話で報告した上で8階の庶務課長室へ向うために[[エレベーター]]に乗った時点で爆発したという&lt;ref name=asahi19740831&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月31日朝刊&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> このように大企業の社内の連絡体制に対する認識不足が原因であったが、犯行グループがその後引き起こした企業爆破では爆発の威力を抑えて爆破時間帯を深夜などとし、十分な予告時間をとって予告電話するようにしたという。また予想を超えた多数の一般社員の死傷者の位置づけをめぐり内部で議論となった。彼らが最初に作成した犯行声明文は破棄され、最終的な犯行声明は自己弁護と[[イデオロギー]]色の強いものとなり、[[9月23日]]付となった。<br /> <br /> === 8人の死者 ===<br /> * 51歳の三菱重工主任 - 病院収容後翌日死亡<br /> * 41歳のデザイン会社役員 - 脱血ショックで病院収容後に死亡<br /> * 38歳のメーカー所長代理 - 静岡県から商談のため訪問し、地下食堂から出たところ巻き込まれ即死<br /> * 23歳の会計士事務所事務員 - 脳損傷と全身打撲で病院収容後死亡<br /> * 37歳の三菱信託銀行課長 - 即死<br /> * 28歳の船舶エンジニア - 即死<br /> * 49歳の鉱業会社社員 - 即死<br /> * 50歳の三菱重工社員 - 即死<br /> <br /> === 犯行声明(全文) ===<br /> {{quotation|一九七四年八月三〇日三菱爆破=ダイヤモンド作戦を決行したのは、東アジア反日武装戦線“狼”である。&lt;br&gt;三菱は、旧植民地主義時代から現在に至るまで、一貫して[[日本帝国主義|日帝]]中枢として機能し、商売の仮面の陰で死肉をくらう日帝の大黒柱である。&lt;br&gt;今回のダイヤモンド作戦は、[[三菱グループ|三菱]]をボスとする日帝の侵略企業・植民者に対する攻撃である。“狼”の爆弾に依り、爆死し、あるいは負傷した人間は、『同じ労働者』でも『無関係の一般市民』でもない。彼らは、日帝中枢に寄生し、[[植民地主義]]に参画し、植民地人民の血で肥え太る植民者である。&lt;br&gt;“狼”は、日帝中枢地区を間断なき戦場と化す。戦死を恐れぬ日帝の寄生虫以外は速やかに同地区より撤退せよ。&lt;br&gt;“狼”は、日帝本国内、及び世界の反日帝闘争に起ち上がっている人民に依拠し、日帝の政治・経済の中枢部を徐々に侵食し、破壊する。また『新[[大東亜共栄圏]]』に向かって再び策動する帝国主義者=植民地主義者を処刑する。&lt;br&gt;最後に三菱をボスとする日帝の侵略企業・植民者に警告する。&lt;br&gt;海外での活動を全て停止せよ。海外資産を整理し、『発展途上国』に於ける資産は全て放棄せよ。&lt;br&gt;この警告に従うことが、これ以上に戦死者を増やさぬ唯一の道である。|9月23日東アジア反日武装戦線“狼”情報部}}<br /> <br /> == 逮捕と裁判 ==<br /> 視察対象とされた一名に対する[[捜査]]をきっかけに、[[1975年]][[5月19日]]にメンバーが一斉に[[逮捕 (日本法)|逮捕]]された。この時の逮捕容疑は韓国産業経済研究所爆破事件であった。<br /> {{main|連続企業爆破事件#捜査と逮捕}}<br /> <br /> [[東京地方検察庁]]は1975年[[6月28日]]に[[起訴]]した。<br /> <br /> [[佐々木規夫]]と[[大道寺あや子]]は[[日本赤軍]]による[[クアラルンプール事件]]と[[ダッカ日航機ハイジャック事件]]によって[[超法規的措置]]で[[保釈|釈放]]・[[逃亡]]するも、リーダー格の男2人([[大道寺将司]]、[[片岡利明|益永利明]])の[[裁判]]は続行となった。<br /> <br /> 裁判で[[被告人]]らは「爆弾の破壊力が予想できなかった。また予告電話をかけており、殺意は無かった」と[[殺人罪 (日本)|殺人罪]]の[[無罪]]を主張した。これに対し検察庁は捜査段階で「死傷者が出てもやむを得ない」と供述していたことや、客観的に見ても白昼人通りの多い場所に置いた上に、予告電話をしても爆弾の種類や場所を明示しておらず、短時間で建物内や通りにいる人々を避難ないし爆弾の無力化は不可能だとして&lt;ref&gt;朝日新聞1975年6月29日朝刊&lt;/ref&gt;、「未必の故意」があるのは明らかであるとし、殺人罪は成立するとした。<br /> <br /> [[裁判所]]は「天皇殺害目的の爆弾を転用したことは当然三菱重工爆破事件でも殺意が適用される」「爆破数分前の電話は予告とはいえない」「爆破予告が有効にならなかった場合には時限爆弾を止める手段を講じておらず、爆破させる意思に変わりはない」などとして、[[1987年]][[3月24日]]に[[最高裁判所 (日本)|最高裁]]において、リーダー格の男2人(大道寺将司、益永利明)の[[日本における死刑|死刑]][[判決]]が確定した。戦後の[[日本の新左翼|新左翼]]事件における死刑判決確定は初めてで、公安事件における死刑判決確定は[[三鷹事件]]以来であった。<br /> <br /> 大道寺は[[2017年]][[5月24日]]午前、東京拘置所で病死した(享年68)&lt;ref&gt;{{Cite news|title=連続企業爆破、大道寺将司死刑囚が拘置所で死亡|newspaper=[[読売新聞]]|date=2017-5-24|url=http://www.yomiuri.co.jp/national/20170524-OYT1T50077.html|accessdate=2017-5-24}}&lt;/ref&gt;が、現在、益永は確定[[死刑囚]]として[[東京拘置所]]に[[収監]]されている。国外逃亡をしていた[[浴田由紀子]]の連続企業爆破事件の裁判が再開された時は、死刑が確定していた大道寺と益永を[[証人]]とするために拘置所で出張尋問を受けた([[弁護人]]は大道寺と益永を法廷に出廷させることを要求したが、死刑囚の逃亡懸念から裁判所に退けられた)。なお、判決確定後20年経過しても大道寺と益永の死刑が執行されなかったのは、「事実誤認」を主張し、[[再審]]請求という司法手段を講じている&lt;ref&gt;[[刑事訴訟法]]によれば、[[再審]]を請求することによって死刑執行を猶予する条件のひとつにはなっているが、絶対条件ではなく、再審請求していても死刑執行は可能であり、実例も多い。&lt;/ref&gt;こともあるが、[[法務省]]関係者によれば、佐々木ら[[共犯]]が国外逃亡しているのも理由の一つだという&lt;ref&gt;[[読売新聞]]社会部、『死刑』、[[中央公論新社]]、2009年、132頁&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> この事件がきっかけとなって、犯罪被害者に対する補償制度の確立を求める声が高まり、1980年に[[犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律]]が成立した。<br /> <br /> 佐々木規夫と大道寺あや子の裁判は「[[公判]]停止」となり、現在も[[国際手配|国際指名手配]]となっている。<br /> <br /> == その他 ==<br /> * 事件発生当時は、丸の内爆弾事件といった表現もあった&lt;ref name=asahi19740830&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月30日夕刊&lt;/ref&gt;。また当時は騒乱やテロを繰り返し多数の死傷者を出していた[[北アイルランド問題|北アイルランド紛争]]を抱えていた[[イギリス]]でも大きく報道されたという&lt;ref name=asahi19740830&gt;[[朝日新聞]]、1974年8月30日夕刊&lt;/ref&gt;。<br /> * 事件当日は[[郵政省]](現在の[[日本郵便]])が[[特殊切手]]の自然保護シリーズ「[[アマミノクロウサギ]]」[[切手]]の発行初日だった。そのため至近の[[東京中央郵便局]]に多くの切手収集家が[[初日カバー]]作成のために詰めていたが、爆発の瞬間振動が建物を襲い4階食堂の窓が割れたという。また、当時切手ブームであったため、三菱社員の中には昼休憩を利用し切手を買いに来ていた者もいたという&lt;ref&gt;[[内藤陽介]]『沖縄・高松塚の時代 ― 切手ブームの落日 1972-1979』、[[日本郵趣出版]]、2007年 &lt;/ref&gt;。<br /> * [[産経新聞]]社会部は、一連の連続企業爆破事件の犯行グループ逮捕をスクープしたとして、[[日本新聞協会賞]]と第23回[[菊池寛賞]]を授与されている&lt;ref&gt; 【from Editor】若手記者が流す冷や汗、脂汗、産経新聞ニュース、2009年10月19日、2010年5月11日確認&lt;/ref&gt;。この経緯については、当時の[[産経新聞社]]記者・福井惇による「狼・さそり・大地の牙 連続企業爆破35年目の真実」([[文藝春秋]]刊)として出版されている。<br /> * 1970年代の[[極左暴力集団]]の中には「東アジア反日武装戦線」と同じく爆発物によるテロを実行したものが多かった。[[1975年]][[7月23日]]に[[沖縄県]][[国頭郡]][[本部町]]で発生した[[エスメラルダ号火炎瓶投擲事件]]の実行犯の標的は当時[[軍事独裁]]下にあった[[チリ]]海軍の練習艦エスメラルダ号のみならず、東アジア反日武装戦線同様に三菱グループを『死の商人』だとして、[[沖縄国際海洋博覧会]]の[[三菱未来館|三菱海洋未来館]]の爆破も目標としていた。また、[[過激派]]の中には爆発物による事故を起こしたものもおり、[[1975年]][[9月4日]]深夜に[[横須賀市]]のアパートで消火器爆弾製造中に爆発事故を起こしアパートが全壊、[[革命的共産主義者同盟全国委員会|中核派]]メンバーの男女3人のほか、住民2人の計5人が死亡、8人が重軽傷を負う[[横須賀緑荘誤爆事件]]が発生している。一方、なかには「爆弾マニア」による模倣犯も多く出ており、逮捕者の中には悪戯のために[[コインロッカー]]を爆破した中学生がいた。<br /> * 犯行グループに対する[[控訴|控訴審]]判決が予定されていた[[1982年]][[10月29日]]に、当時銀座にあった東京南部小包集中局(1990年廃止、現在の[[新東京郵便局]]の前身のひとつ)の集配所で小包に隠されていた時限式消火器爆弾が炸裂、取り扱っていた郵便車の運転手の左腕の肘から先が吹き飛ばされ、運転手助手も内臓破裂と全身打撲の重傷を負った&lt;ref&gt;朝日新聞1982年10月30日朝刊&lt;/ref&gt;。この事件に対し[[日本の警察|警察]]は遺留物から「[[反日]]武装」の文字が書かれた紙片が発見されたことから、被告人らに同調する[[極左]]テロリストによる犯行として捜査した。しかし小包が神田南神保町郵便局から差し出され、爆弾が[[毎日新聞]]千葉地方面の紙面で包装されていたことが判明したが、犯人を特定できず迷宮入りしている。<br /> * 『[[スーパージャンプ]]』[[1989年]]10月号に掲載された[[平松伸二]]の劇画「[[マーダーライセンス牙]]」14話で、当該事件をモデルにしたエピソードが用いられたことがある。これは企業爆破事件を引き起こした「反日武闘隊&quot;金狼&quot;」のメンバー2人に死刑が確定したが、その2人を奪還するために残党が人質事件を起こし当局が屈服し釈放された。合流した2人の死刑囚のうち粗暴で冷酷な方が無抵抗の人質を[[機関銃]]で射殺した。その後、主人公の[[忍者]]の活躍によって人質犯は殲滅され、死刑囚も獄に戻され東京拘置所で死刑が執行されたという物語であった。しかし極悪非道な死刑囚という描写や死刑廃止グループに偽装したテロリストを描き、[[死刑存廃問題]]に関して死刑の存続を擁護する立場から主張を行ったため、[[福岡市]]にある死刑廃止を主張する[[市民団体]]から抗議を受けた。このため、12月号で発行元の[[集英社]]が謝罪文を掲載する事態になった&lt;ref&gt;朝日新聞1989年11月28日夕刊&lt;/ref&gt;。そのため、このエピソードは単行本未収録になったが、後に短編集「地上最強の男」に収録されている。<br /> * 集英社の「[[学習漫画日本の歴史]]」20巻で、典子(のりこ)という女性がこの事件で負傷、主人公格の鈴木憲一に救助される。これが縁で憲一と典子は後に結婚。<br /> * [[アイヌ革命論]]など一連の連続爆破という「[[武装闘争]]」を誘発した[[太田竜]]は、1980年代以降は[[生態学|エコロジスト]]を経て[[ナショナリズム|ナショナリスト]]思想に[[転向]]、その特徴はユダヤ[[陰謀論]]、[[国粋主義]]、伝統主義、家畜制度の全廃であり、[[靖国神社]]に参拝していた。同様に前述の「東アジア反日武装戦線」名義のテロ実行犯とされる[[大森勝久]]死刑囚も極左から、[[反共主義]]に転向し、[[保守|保守主義]]者の立場から[[日本の核武装論|日本の核武装]]支持や、[[ロシア]]や[[中華人民共和国|中国]]を「[[全体主義]]国家」と主張するようになっている。また保守論者の[[西村幸祐]]が編集したムック本に寄稿&lt;ref&gt;{{Cite book|和書|year=2009|month=2|title=沖縄とアイヌの真実 小林よしのり参上!日本民族とは何か?|series=OAK MOOK 270号. [[撃論ムック]] Vol.18|publisher=オークラ出版|isbn=978-4-7755-1324-8|url=http://www.oakla.com/gekironweb/gekironcontents02.html}}&lt;/ref&gt;したことがある。<br /> *この事件では、爆破によって飛び散ったガラス片が凶器となって、人体に危害を与えたことが注目され、この事件以降に施工された建築物は、建物の窓ガラスが割れて飛び散っても、人間が死傷しない様にする対策が進められた。しかしこの時点では法的な義務化ではなく、あくまでビルの施主・所有者・施工業者らによる自主的なものであった。[[建築基準法]]で強化ガラス・飛散防止が義務付けられるのは[[1980年]]の[[静岡駅前地下街爆発事故]]を契機とする。<br /> *一連の企業爆破事件の後、[[オフィスビル]]の入り口に[[警備員|ガードマン]]が常駐するようになった&lt;ref&gt;『路上観察学入門』一木努「建物のカケラを拾う」p179 筑摩書房 1986年 ISBN 4-480-85315-4&lt;/ref&gt;。<br /> *この事件の捜査関係者らは一斉逮捕の日にちなんで「五・一九会」という会を結成し、現在も親睦をはかっている&lt;ref&gt;『狼の牙を折れ』 門田隆将、小学館、2013年、p374,ISBN 9784093798532&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注 ==<br /> {{Reflist}}<br /> <br /> == 参考文献 ==<br /> * [[松下竜一]]『狼煙を見よ &lt;small&gt;東アジア反日武装戦線“狼”部隊&lt;/small&gt;』<br /> : ([[読売新聞社]]・戦後ニッポンを読む、1997年) ISBN 4-643-97116-9<br /> : ([[河出書房新社]]・松下竜一その仕事22、2000年) ISBN 4-309-62072-8<br /> * 片岡利明『爆弾世代の証言 東京拘置所・死刑囚監房から』([[三一書房]]、1985年)<br /> * 大導寺将司『死刑確定中』([[大田出版]]、1997年)<br /> * [[門田隆将]]『狼の牙を折れ 史上最大の爆破テロに挑んだ警視庁公安部』([[小学館]]、2013年)<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[三菱重工業]]<br /> * [[腹腹時計]]<br /> <br /> == 外部リンク ==<br /> * [http://cgi2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009030128_00000 三菱重工ビル過激派が爆破 - NHKニュース(動画・静止画) NHKアーカイブス] <br /> *[https://www.jiji.com/jc/d4?p=mtt524&amp;d=d4_mili2 三菱重工ビル爆破事件 写真特集]<br /> <br /> {{東アジア反日武装戦線}}<br /> {{デフォルトソート:みつひししゆうこうはくはしけん}}<br /> [[Category:昭和時代戦後の殺人事件]]<br /> [[Category:東アジア反日武装戦線]]<br /> [[Category:日本の新左翼の事件]]<br /> [[Category:1974年の日本の事件]]<br /> [[Category:1974年8月]]<br /> [[Category:無差別殺人事件]]<br /> [[Category:丸の内の歴史]]<br /> [[Category:三菱重工業の歴史|はくはしけん]]<br /> [[Category:爆発]]<br /> [[Category:戦後の東京]]<br /> [[Category:日本のテロ事件]]</div> 2400:7800:4975:9200:D072:1AD1:740E:3FDD
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