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https:///mymemo.xyz/wiki/api.php?action=feedcontributions&feedformat=atom&user=180.13.145.132 miniwiki - 利用者の投稿記録 [ja] 2024-06-03T11:47:23Z 利用者の投稿記録 MediaWiki 1.31.0 水冷エンジン 2017-11-17T16:24:20Z <p>180.13.145.132: </p> <hr /> <div>{{Otheruses|水冷方式を用いたエンジン|冷却方法一般|水冷}}<br /> &#039;&#039;&#039;水冷エンジン&#039;&#039;&#039;(すいれいエンジン)は、水またはそれに類する冷却[[液体|液]]を媒体として冷却を行う、[[水冷]]による[[液冷]]のエンジン([[発動機]])である。「[[液冷エンジン]]」も(ほぼ)同義。<br /> <br /> == 解説 ==<br /> [[燃焼室]]周囲、すなわち[[レシプロエンジン]]の場合は[[シリンダーブロック]]、[[ロータリーエンジン]]の場合はローターハウジングに、{{仮リンク|ウォータージャケット|en|Water jacket}}と呼ばれる空間を設けて冷却水を通し、燃焼による[[過熱]]を抑制している。冷却水は[[ラジエーター]]などで冷却されて循環する場合のほか、[[船外機]]や消防ポンプのエンジンのように、エンジンが利用される場所の周囲にある水を吸い上げて、エンジンを通過した後は再び周囲の環境へ放出される場合もある。循環する方式の場合、[[船舶]]では[[熱交換器]]によって[[海水]]等と[[熱交換]]して冷却され、その他では[[ラジエーター]]で空気冷却される。<br /> <br /> 機関の運転に最適な温度に保つため、一般的に冷却水の循環経路に[[サーモスタット]]弁を設け、水温に応じてラジエーターに向かう(またはラジエーターから戻る)水量を調節している。より効率的にエンジンの冷却を行うため、冷却水は100℃では[[沸騰]]しないように加圧されている。冷却水は[[凍結]]すると[[膨張]]し、ラジエーター、シリンダーブロック、温水[[カーヒーター|ヒーター]]コアなどを破裂させるため、凍結しないように[[不凍液]]が添加されることが多い。不凍液のうち1年以上の長期間(通年)に渡って利用できるものはロングライフクーラント(LLC)と呼ばれる。<br /> <br /> 空気よりも[[比熱]](熱容量)が大きい水を利用することで[[空冷エンジン]]よりも安定した冷却能力を持ち、冷却水が隔壁となる為にエンジン騒音が外部に響きにくい利点も持つが、冷却水を循環する[[配管]]が必要になるため部品点数が増えたり、複雑な構造の部品が必要となったりする。また、冷却水の漏出や減少による[[故障]]の[[リスク]]を伴う。<br /> <br /> 通常、ウォータージャケットはエンジン製造時に[[鋳造]]で形成されるが、元は空冷であったエンジンを水冷エンジンに転換する場合は、ウォータージャケットを予め設けて製造された[[シリンダーヘッド]]や[[シリンダー|シリンダーバレル]]を製作し、いずれか片方を交換して&#039;&#039;&#039;空水冷方式&#039;&#039;&#039;とするか&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;近年の例では、2013年式以降の[[BMWモトラッド]]の{{仮リンク|BMW・R1200GS|en|BMW R1200GS}}や、2014年以降[[ハーレーダビッドソン]]が{{仮リンク|ハーレーダビッドソン・ツインカム・エンジン|en|Harley-Davidson Twin Cam engine}}の一部に導入した&#039;&#039;&#039;ツイン・クールド&#039;&#039;&#039;システムなどが挙げられる。&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[https://www.cycleworld.com/2013/02/01/2013-bmw-r1200gs-first-ride-review 2013 BMW R1200GS - First Ride] - {{仮リンク|Cycle World|en|Cycle World}}&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[https://www.thoughtco.com/liquid-cooled-2014-harley-davidsons-2399538 https://www.thoughtco.com/liquid-cooled-2014-harley-davidsons-2399538] - [[All About|ThoughtCo]]&lt;/ref&gt;、双方とも交換する&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;{{仮リンク|オッフェンハウザー|en|Offenhauser}}の技師であるデイル・ドレイクが、{{仮リンク|ハーレーダビッドソン・ナックルヘッド・エンジン|en|Harley-Davidson Knucklehead engine}}をベースに[[軽飛行機]]・{{仮リンク|ミジェットカー・レース|en|Midget car racing}}用水冷エンジンとして製作した&#039;&#039;&#039;ドレイク・Vツインエンジン&#039;&#039;&#039;や、[[ライカミング・エンジンズ]]の航空用空冷[[水平対向エンジン]]の{{仮リンク|ライカミング O-360|en|Lycoming O-360}}や{{仮リンク|ライカミング O-540|en|Lycoming O-540}}を水冷に変換する&#039;&#039;&#039;リキッドクールド・エアパワー&#039;&#039;&#039;社の&#039;&#039;&#039;クール・ジャグズ&#039;&#039;&#039;・キットの例などが知られる。&lt;/ref&gt;&lt;ref name=&quot;heat&quot;/&gt;&lt;ref&gt;[http://www.liquidcooledairpower.com/cj-overview.shtml Cool Jugs] {{patent|US|6408803}} - Liquid Cooled Air Power, Inc.&lt;/ref&gt;。あるいは[[クランクケース]]を含めたシリンダーブロックを新規に設計し直す事が一般的であるが、[[DIY]]レベルで製作される空冷転換水冷エンジンでは、空冷エンジンの放熱フィン付きシリンダーの外部から金属板を巻き付けて[[溶接]]することでウォータージャケットを形成する例もみられる&lt;ref&gt;[http://www.chaski.org/homemachinist/viewtopic.php?t=98742 Convert air cooled to liquid cooled?]({{仮リンク|コーラー (企業)|en|Kohler Co.}}製[[汎用エンジン]]での水冷化事例) - The Home Machinist!&lt;/ref&gt;&lt;ref&gt;[http://www.pilotodyssey.com/PO/viewtopic.php?f=5&amp;t=10687 Liquid Cooling A FL350 Cylinder]([[ホンダ・オデッセイ (ATV)|ホンダ・オデッセイ・FL350]]での事例) - PilotOdyssey.com&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 歴史 ==<br /> {{main|{{仮リンク|内燃機関の冷却方式|en|Internal_combustion_engine_cooling}}|{{仮リンク|内燃機関の歴史|en|History_of_the_internal_combustion_engine}}}}<br /> 熱機関の全体まで視野を広げれば水冷の歴史は古く、「[[蒸気機関#ニューコメンの蒸気機関|ニューコメンの蒸気機関]]」の名がある18世紀の大気圧機関において、冷却して水蒸気を凝縮液化し低圧状態を作って大気圧にピストンを押させるために、冷水をその大きなシリンダー内に注水していた。もっとも、後の[[内燃機関]]の冷却は熱機関として仕事をするための冷却ではないため、理論的には位置付けが異なったものと言えなくもない。<br /> [[File:Pagé 1917 Model T Ford Car Figure 24.png|thumb|right|1917年式フォード・モデルTの水冷機構概念図。ウォーターポンプを持たないサーモサイフォン構造である。]]<br /> [[空冷エンジン]]は簡易だが、条件によっては冷却効率が悪く温度管理も難しいため、[[内燃機関]]の発達につれ、比熱の大きい水を冷却媒体とする手法が考案され実施された。当初の水冷エンジンでは、冷却水はエンジンの上に設置された大きな水槽に満たされて、ウォータージャケットへ供給されて熱せられた冷却水の循環は[[対流]]に任せるのみで、大気に解放されていた水槽は[[蒸発]]によって冷却水量が減少し、その都度新しい水を補水する{{仮リンク|サーモサイフォン|en|Thermosiphon}}と呼ばれる構造だった。こうした方式は定置動力用や[[農業機械|農業用]]の小型エンジンなどでは[[1960年代]]まで用いられていた。<br /> <br /> 一方、[[1890年代]]ごろから生産されるようになったガソリンエンジンを搭載した自動車では、冷却水が蒸発する分を予備水として車体に搭載しなければならず、常に補水の必要がある開放水槽式のサーモサイフォンは実用的ではなかったことから、水タンクよりも熱交換性に優れたラジエーターを利用して冷却水を循環再使用させる方式が考案された。1890年代後半には、冷却フィン(ひれ)を設けたパイプをくねらせた原始的なラジエーターが、水冷エンジン自動車に装備されるようになった。<br /> [[File:1894 Hildebrand &amp; Wolfmüller diagram.png|thumb|right|1894年式H&amp;W・モトラッド。後輪の[[フェンダー (自動車)|フェンダー]]が水タンクを兼ねる構造である。]]<br /> ただし、オートバイの水冷エンジンではラジエーター登場後もサーモサイフォンが比較的長い時期使われ続けた。サーモサイフォンを用いた水冷エンジンの中には、開放式の水槽の代わりに密閉式の水タンクを用いたものもあり、[[オートバイ用エンジン]]では1887年に[[イギリス人]]発明家の{{仮リンク|エドワード・バトラー (発明家)|en|Edward Butler (inventor)|label=エドワード・バトラー}}による[[三輪車|三輪オートバイ]]、1892年のドイツの{{仮リンク|ヒルデブラント&amp;ヴォルフミュラー|en|Hildebrand &amp; Wolfmüller}}による史上初の発動機付自転車(世界初のオートバイ)の&#039;&#039;&#039;H&amp;W・モトラッド&#039;&#039;&#039;&lt;ref name=&quot;VT250&quot;&gt;[http://www.honda.co.jp/factbook/motor/VT250/19820500/010.html プレスインフォメーション(FACT BOOK) VT250 1982.05 モーターサイクル・エンジンの歴史] - [[本田技研工業]]&lt;/ref&gt;、1926年から1940年に掛けて製造された{{仮リンク|スコット・モーターサイクル|en|The Scott Motorcycle Company}}の{{仮リンク|スコット・フライング・スクァーレル|en|Scott Flying Squirrel}}などが採用していた。日本では、[[第二次世界大戦]]後に[[静岡県]][[浜松市]]に多数勃興した[[オートバイ製造者の一覧|零細オートバイメーカー]]の一つ、&#039;&#039;&#039;長本発動機研究所&#039;&#039;&#039;が1948年から1956年に掛けて製造した&#039;&#039;&#039;長本発動機・ライフ号&#039;&#039;&#039;が&#039;&#039;&#039;空水冷方式&#039;&#039;&#039;&lt;ref&gt;[http://yaplog.jp/5972/archive/224 1950年代二輪車・バイク広告集(4)] - モーターサイクルフォーラム中部&lt;/ref&gt;と称する独自の水タンク式サーモサイフォンを採用した。ライフ号は[[シリンダーヘッド]]を空冷、シリンダーバレルを水冷とした折衷構造&lt;ref&gt;[https://trc-adeac.trc.co.jp/WJ11E0/WJJS06U/2213005100/2213005100100040?hid=ht201940 浜松市史 四 第二章 復興への努力と民主主義 第五節 産業・経済 第三項 工業等の復興 オートバイ工業の勃興とメーカーの乱立] - 浜松市立中央図書館 浜松市文化遺産デジタルアーカイブ&lt;/ref&gt;で、万一水冷システムが漏水などで機能喪失しても、空冷エンジンとしても機能するため[[オーバーヒート]]が阻止されるというもので、1953年の[[名古屋TTレース]]に経営者兼技術者の&#039;&#039;&#039;長本庄包&#039;&#039;&#039;自らが参戦し、団体6位という成績を収めるが、空冷エンジンの進歩によりライフ号は優位性を失い1954年に製造中止、1956年には会社も倒産に追い込まれた&lt;ref&gt;[http://www.bike-furusato.net/history/hamamatsu-bikemaker.html 浜松のオートバイメーカー] - バイクのふるさと浜松&lt;/ref&gt;。しかし長本は空水冷方式の研究を継続し、1961年には[[井関農機]]が[[川崎重工業モーターサイクル&amp;エンジンカンパニー|川崎明発工業(メイハツ)]]に製造委託する形で発売された&#039;&#039;&#039;ヰセキ・ペット50&#039;&#039;&#039;に、シリンダーヘッドのみを水冷とした長本の空水冷方式が採用された。1962年からは&#039;&#039;&#039;ヰセキ・タフ50&#039;&#039;&#039;と改称したものの、農機メーカーとしての販路の貧弱さから[[ホンダ・スーパーカブ]]に販売面で圧倒されこの年限りで販売中止となり&lt;ref&gt;[http://jet-stream.cocolog-nifty.com/photos/museum_2007_asama/asama070813_022.html MUSEUM_2007 浅間記念館 ヰセキ タフ 50K 1962] - JET-Photo&lt;/ref&gt;、これ以降日本車では水冷システムにサーモサイフォンを採用するメーカーはなくなった。サーモサイフォン方式のオートバイ用エンジンは空冷エンジンに比較して製造コストが高価であり、スコット・フライング・スクァーレルを例に取れば同時期の空冷エンジンの[[オートバイの種類|ロードスポーツ]]と比較して2倍以上の価格差があった&lt;ref name=&quot;Kemp&quot;&gt;{{cite book|last=Kemp|first=Andrew|author2=De Cet |others=Mirco|title=Classic British Bikes|publisher=Bookmart Ltd|year=2004|isbn=1-86147-136-X}}&lt;/ref&gt;。<br /> [[File:Mercedes-Benz-Museum 2015-01 by-RaBoe 072.jpg|thumb|right|{{仮リンク|メルセデス・ベンツ・ミュージアム|en|Mercedes-Benz Museum}}所蔵のメルセデス・35hpのエンジンルーム]]<br /> [[File:Honeycomb radiator tubes.jpg|thumb|left|ハニカム・ラジエーターのチューブ(水管)]]<br /> 1897年、[[カール・ベンツ]]と[[ヴィルヘルム・マイバッハ]]は[[ハニカム構造]]の{{仮リンク|ラジエーター (水冷エンジン)|en|Radiator (engine cooling)|label=ラジエーター}}を発明、1901年には[[ドイツ]]の{{仮リンク|ダイムラー・モトーレン|en|Daimler-Motoren-Gesellschaft}}(現:[[ダイムラー]])社が開発した乗用車、{{仮リンク|メルセデス・35hp|en|Mercedes 35hp}}&lt;ref name=&quot;mercedes 35hp&quot; &gt;{{cite web|title=Mercedes 35hp|url=http://www.seriouswheels.com/cars/top-Mercedes-35-hp.htm|accessdate=2017-11-14}}&lt;/ref&gt;、1902年には{{仮リンク|メルセデス・シンプレックス|en|Mercedes Simplex}}に採用された。ハニカム構造は、細い空気流路で形成された冷却コアを密集させて広い表面積を確保し、高い冷却効率を得るものであった。エンジン動力の一部を利用して冷却ファンを駆動し、ラジエーターの放熱を促進する構造も同時期に普及した。大型エンジンでも効率よく冷却できることから、[[20世紀]]初頭には水冷エンジンは自動車や[[船舶]]、定置動力用機関に用いられるようになった。一方、航空機の[[レシプロエンジン]]では、空冷エンジンに比べると構造が複雑で重いことから、水冷エンジンが一般化するのはほかの用途よりも遅かった。航空機の分野においては、ハニカム・ラジエーター(集中冷却型ラジエーター)を用いる従来型の水冷システムは空気抵抗が非常に大きく、最高速度を大きく低下させる要因となったことも課題となったため、[[第一次世界大戦]]期には胴体や主翼の表面に冷却水を通して機体表面の空気の流れで冷却を図る表面冷却型ラジエーター(サーフェス・ラジエーター)も開発された。<br /> [[File:Tappo pressurizzato.jpg|thumb|自動車用加圧式水冷システムのラジエーターキャップの一例。蓋の裏側に2個のバルブが付いており、一つは負圧の発生の防止、もう一つが最大圧力の制御を行う。]]<br /> ラジエーターの採用により冷却効率が向上した水冷エンジンが次に直面した問題は、冷却水の沸騰により生じる水冷システム内の水の減少であった。この問題の解決のため、1913年にラジエーターに蒸気の噴出口を設け、噴出口の配管を予備水のタンクに接続する事で、沸騰の都度新たな冷却水を水冷システム内に吸い込ませる、今日のリザーバータンクの概念とほぼ同じ構造が発明される&lt;ref&gt;{{patent|US|1110606}} - Water-circulating means for internal-combustion engines、1913年7月29日。&lt;/ref&gt;。その後、[[パワーボート]]用エンジンや[[モータースポーツ]]用[[直列8気筒]]の開発で名高かった[[デューセンバーグ]]兄弟により、1930年に沸騰の際に生じた圧力をそのまま水冷システム内に一定圧で保持し続けることにより、通常の水冷システムより[[沸点]]を高めて熱交換効率を向上させる加圧式水冷システムが考案された&lt;ref&gt;{{patent|US|1852770}} - Cooling system for internal combustion engines、1930年5月14日。&lt;/ref&gt;。デューセンバーグの加圧式水冷システムはリザーバータンクに圧力弁を設ける仕組みであったが、1937年にはゼネラルモーターズによりラジエーターキャップ自体を圧力弁とした、今日とほぼ同じ加圧ラジエーター構造が考案され、加圧式水冷システムがほぼ完成されたものとなった&lt;ref&gt;{{patent|US|2164450}} - Radiator pressure cap、1937年12月30日。&lt;/ref&gt;。<br /> [[File:Engine coolant.jpg|thumb|right|水冷エンジンのラジエーターに注がれるロングライフクーラント(LLC)。LLCには様々な着色がされるが、世界的には澄んだ緑色のLLCが使用される事が多い。]]<br /> 黎明期の水冷エンジンには[[冷媒]]に[[真水]]が使われていたが、厳寒地では凍結に伴う膨張作用で冷却システムの配管、最悪の場合には[[シリンダーヘッド]]や[[シリンダーブロック]]などエンジン本体すらも破壊しかねない問題を抱えており、これを避ける為に{{仮リンク|砂型鋳造|en|sand casting}}の際に出来る部材の穴を利用して、[[コアプラグ]]と呼ばれる緊急時のみ作動する圧力弁を備えていたが、1910年代より[[メチルアルコール]]を添加する事で冷却水の[[凝固点|氷点]]を下げて冬期でも凍結しにくくする[[不凍液]]の概念が生まれた。1926年には[[エチレングリコール]]を利用する不凍液が初めて商品化され、高々度を飛行する航空機でも冷却水の凍結という問題が起こりづらくなった&lt;ref&gt;[http://www.crankshift.com/water-pump/ The History of Antifreeze] - crankshift.com&lt;/ref&gt;。1930年代後半に加圧式水冷システムの環境が整備された事は、不凍液の普及にも大きな貢献を果たした。それまでの非加圧式水冷システムでは不凍液入り冷却水の沸騰が一度でも起こると冷却水内に大量の泡が発生して[[キャビテーション]]を起こす可能性が高く、[[消泡剤]]での対策にも限界があった為、自動車のオーナーは毎年春先から夏期に掛けて不凍液入り冷却水を真水へと入れ替える面倒な作業を強いられていたが、加圧式水冷システムの採用で冷却水の沸点が向上した事により、不凍液を通年使用しても発泡の問題が発生しにくくなった&lt;ref name=&quot;chevy&quot;/&gt;。<br /> [[File:Pompa_wody2.jpg|thumb|right|自動車用水冷エンジンのウォーターポンプの一例。]]<br /> [[File:ウォーターポンプ(マツダカペラ)6105457.jpg|thumb|left|150px|自動車用水冷エンジンのウォーターポンプの一例([[マツダ・カペラ]]用)。右の画像のポンプを裏返すと、概ねこのような羽根車を持つ構造となっている。]]<br /> それでも[[航空用エンジン]]やオートバイ用エンジンで水冷エンジンの普及が遅れた背景の一つとしては、[[ウォーターポンプ]]の信頼性の未成熟が挙げられる。内燃機関の動力を用いて[[渦巻きポンプ|遠心式ポンプ]]を動かし、水を機関内に送り込む構造は[[蒸気機関]]の段階で既に実用化されていたが、蒸気機関のウォーターポンプはポンプ羽の回転軸から一定以上漏水を起こすことが避けられないものであった。蒸気機関は機関そのものが巨大なものが多く、[[蒸気機関車]]であれば[[炭水車]]などを用いる事で、大量の水を機関周辺に備蓄できるだけの余地が有ることから、ウォーターポンプからの多少の漏水はさほど問題にはならなかったが、蒸気機関より遥かに小型の自動車やオートバイ、航空機のエンジンではウォーターポンプからの漏水は冷却能力の低下や喪失による[[オーバーヒート]]と直結する問題であり、1910年代の自動車用水冷エンジンの中には[[フォード・モデルT]]の{{仮リンク|フォード・モデルTのエンジン|en|Ford_Model_T_engine|label=水冷直列4気筒}}などのように、信頼性の獲得の為に敢えてウォーターポンプの採用を見合わせ、ラジエーターを用いるサーモサイフォン方式に強制冷却ファンを組み合わせた水冷システムを用いるものも見られる状況であったが、ウォーターポンプを用いないサーモサイフォン方式にしても、外気温やエンジン負荷、走行風の有無など諸条件によりやはり容易にオーバーヒートに至ってしまう欠点があった。このため、水冷エンジンは内燃機関を用いる車両の登場当初から冷却効率の高さは認められていたものの、その後数十年に渡り空冷エンジンや[[油冷エンジン]]に比較して、製造コストの高さ以上に信頼性に課題が残る構造であると見做されていた&lt;ref&gt;[http://www.crankshift.com/water-pump/ What is a Water Pump?] - crankshift.com&lt;/ref&gt;。<br /> [[File:Go_Devil_Engine_in_M201.JPG|thumb|left|{{仮リンク|オチキス・M201|en|Hotchkiss M201}}の{{仮リンク|ウィリス・ゴーデビル・エンジン|en|Willys Go Devil engine}}。M201は戦後の[[ライセンス生産]]車であるが、原型となった{{仮リンク|ウィリス・MB|en|Willys MB}}もほぼ同じ構成であり、連合国では1941年の時点で今日の自動車とほぼ同等の水冷システムが完成されていた状況が窺い知る事が出来る。]]<br /> ウォーターポンプの問題が最終的に解決に向かうのは、第二次世界大戦下の[[アメリカ軍]]において、[[第一次世界大戦]]から[[戦間期]]に掛けて[[軍用車|軍用自動車]]を始めとする自軍の水冷エンジン搭載車両の漏水に悩まされた経験から、[[ビッグスリー]]を筆頭とする[[アメリカ車|米国自動車産業]]に「漏水が起こらないウォーターポンプ」の開発を命じたことに端を発する。ウォーターポンプに限らず、流体のポンプ動力軸からの漏れ止めには[[シール_(工学)|メカニカルシール]]が用いられており、20世紀初めごろより遠心式ポンプや[[冷凍機]]など様々な産業機械分野で試行錯誤が重ねられていた。ビッグスリーでは1920年代より船舶のスクリュー軸で用いられ、蒸気機関のウォーターポンプでも採用実績のあった{{仮リンク|スタッフィング・ボックス|en|Stuffing box}}の構造を応用した、[[黒鉛]]製の紐型パッキンを用いるパッキンナット構造のウォーターポンプを採用していたが&lt;ref name=&quot;chevy&quot;&gt;[https://www.fillingstation.com/articles/cooling.htm 1918-1936 Cooling System Problems &amp; Cures] - fillingstation.com&lt;/ref&gt;、1939年には[[ゼネラルモーターズ]]により[[潤滑剤|自己潤滑性]]の高い[[炭素|カーボン]]製パッキンを用いるウォーターポンプが開発され&lt;ref&gt;{{patent|US|2249930}} - Water pump seal、1939年4月18日。&lt;/ref&gt;、1943年には産業機械分野のメカニカルシールで高い実績のあった{{仮リンク|ジョン・クレーン・グループ|en|John Crane Group|label=クレーン・パッキング}}社にて、ゴム製ベローズ(蛇腹)構造のパッキンを用いたメカニカルシールが発明され&lt;ref&gt;{{patent|US|2360372}} - Fluid seal、1943年7月26日。&lt;/ref&gt;、これらがアメリカ軍の[[ジープ]]に採用されたことで、ついに水冷エンジンはウォーターポンプからの漏水の問題を完全に克服することとなる&lt;ref&gt;[http://www.sealfaqs.com/?page_id=23 History of Mechanical Seals] - sealfaqs.com&lt;/ref&gt;。<br /> [[File:Heinkel He-100D-1 (full size mock-up) ‘white 7’ (26251744894).jpg|thumb|right|沸騰冷却システムを採用した[[ハインケル]] He100。主翼を表面冷却器とする大胆な設計で空力性能を高めた同機は、集中冷却器の加圧水冷システムを採用する[[メッサーシュミット Bf109]]より高性能を発揮したが、量産性が余りにも低い為Bf109を代替するには至らず、結局後継機の[[フォッケウルフ Fw190]]は空冷へと回帰してしまう事となる。]]<br /> [[File:North_American_P-51_Mustang.jpg|thumb|right|メレディス効果を利用したラジエーター・ダクトを採用したP-51 マスタング。{{仮リンク|アメリカ合衆国の自動車産業|en|Automotive industry in the United States|label=米国の自動車産業}}と英国の[[ロイヤル・エアクラフト・エスタブリッシュメント|王立航空協会]]の技術的成果を集約し、よりコンベンショナルな加圧水冷システムで手堅く纏められた同機は、連合国を最終的な戦勝に導いた。]]<br /> 1930年代から1940年代に掛けての自動車におけるウォーターポンプの改良と並行して、同時期の航空機用水冷エンジンでは[[1930年代]]に[[蒸気]]を用いる沸騰冷却システムの導入が模索された。少量の水をエンジン内に導入してエンジンの発熱で蒸発させ、ラジエーターで蒸気を水に復水する事で冷却サイクルが完成するという、蒸気機関の概念を一部取り入れた構造で、冷却液が液体から[[気体]]へ変化する際には気化熱を奪いより高い冷却作用が期待できる。沸騰冷却システムはそれまでも航空機で利用されていた表面冷却ラジエーターと組み合わせられ、空気抵抗を低減して飛行速度を向上する方策として研究されたものの、1933年に英国で開発された{{仮リンク|ロールス・ロイス ゴスホーク|en|Rolls-Royce Goshawk}}、1937年にドイツの[[ギュンター兄弟]]により開発された[[He 119 (航空機)|He 119]]や[[He 100 (航空機)|He 100]]などのいずれのシステムも、複数のウォーターポンプを用いる複雑な構造、機体表面に僅かに被弾しただけでも冷却性が損なわれる表面冷却ラジエーターの構造上の脆弱さが問題となり、何よりも大量生産が困難だった事から結局実用化はされなかった。その後、航空機用レシプロエンジンではアメリカ、イギリスなどを中心とする[[連合国]]、[[ドイツ第三帝国]]や[[大日本帝國]]を中心とする[[枢軸国]]の[[液冷エンジン]]は、共に自動車から発展した加圧式水冷システムを採用した。水の沸点は高度が高くなればなるほど低くなっていく為、[[ターボチャージャー]]を採用し10000mを超える高々度を飛行する際には水冷システム全体を高圧に加圧する事は必要不可欠な事であった。第二次世界大戦で最も成功した液冷レシプロエンジンである[[ロールス・ロイス マーリン]][[V型12気筒]]を採用した[[P-51 (航空機)|P-51 マスタング]]は、{{仮リンク|メレディス効果|en|Meredith_effect}}を利用する事で空気抵抗を推力に変換するラジエーター・ダクトを採用し、連合国の戦勝に貢献した&lt;ref&gt;[http://www.456fis.org/INSIDE_THE_MERLIN_ENGINE.htm Inside The Merlin Engine] - 456th FS and FIS&lt;/ref&gt;。一方の枢軸国側では、[[ドイツ第三帝国]]や[[イタリア王国]]などは[[モータリゼーション]]がある程度以上発達していた為、[[自動車産業]]が中心となり、軍用車両・[[戦車]]・航空エンジンもある程度の比率で水冷エンジンの導入を図る事が出来たが、[[大日本帝國]]では只でさえモータリゼーションが未成熟であった上に、[[大日本帝國海軍|帝國海軍]]が軍事予算の2/3から3/4以上を浪費する事から、[[大日本帝國陸軍|帝國陸軍]]の陸上兵力の機械化に対する予算配分が極端に乏しくならざるを得ず&lt;ref&gt;[http://www.日本の武器兵器.jp/part1/戦闘車両 戦闘車両] - [[須川薫雄]]『日本の武器兵器』&lt;/ref&gt;、加えて日本政府の物流政策も[[鉄道]]や水運に過度に依存し、[[日本車|国内自動車産業]]や[[社会資本|交通インフラ]]への投資も振るわないままという[[国家総力戦]]を戦うには致命的な構造欠陥を抱えていた事から、軍用エンジンの多くが[[大量生産|量産]][[大衆車]]とは縁遠い重工業産業が手掛ける、構造簡便で整備性にも優れるが出力面では劣る空冷エンジンのまま[[大東亜戦争]]を戦わざるを得ず、構造が複雑で漏水や[[凍上|凍上破壊]]の弱点を抱える水冷エンジンは、軍の要求仕様上も&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;帝國陸軍では[[統制型一〇〇式発動機]]の戦車向け仕様や、[[九五式小型乗用車]]等において、極寒の[[満州]](ひいては[[極東ロシア]])での運用を考慮し、冷却水凍結の問題が発生しない空冷が敢えて選択された実例がある。&lt;/ref&gt;整備要員側からも&lt;ref group=&quot;注釈&quot;&gt;ただし、帝國陸海軍の整備兵に限らず、当時の日本人が単純に水冷・多気筒エンジンに触れる機会が極端に少なく、複雑な構造のエンジンの操典法や整備要領の習熟機会に乏しかった事が、水冷エンジンや高出力エンジンの稼働率低迷の一因でもあった事が、帝國陸軍における[[誉 (エンジン)|飛行第47戦隊付整備指揮小隊]]や、帝國海軍航空隊の[[芙蓉部隊]]といった数少ない成功の実例からも示されている。&lt;/ref&gt;忌避されがちな状況のまま[[日本の敗戦|敗戦]]を迎える事となる。<br /> [[File:Carthermostat.jpg|thumb|left|150px|ワックス式サーモスタットの一例。水冷エンジンの排水口側にサーモスタットが設けられる&#039;&#039;&#039;出口制御&#039;&#039;&#039;の場合、この写真のような単独弁式のものが用いられる。]]<br /> [[File:Double valve automotive thermostat.jpg|thumb|right|ワックス式サーモスタットの一例。水冷エンジンの取水口側にサーモスタットが設けられる&#039;&#039;&#039;入口制御&#039;&#039;&#039;の場合、この写真のような二重弁式のものが用いられる。一般的には入口制御の方が出口制御に比べ水温変動がより小さいとされ&lt;ref&gt;[http://www.engineer314.com/senmon/reikyaku.html 水冷式冷却装置] - 農業機械の簡単メンテナンス&lt;/ref&gt;、動作温度を最適に保つのに適するとされる&lt;ref&gt;[http://www.are.com.au/feat/techt/thermostat.htm Use The Correct Thermostat] - Aluminium Radiators &amp; Engineering Pty Ltd&lt;/ref&gt;。]]<br /> 第二次世界大戦後、多くの国の内燃機関では空冷エンジンから水冷エンジンへの移行が進んだ。水冷エンジンでは[[カーヒーター]]の実装が、空冷エンジンに{{仮リンク|燃焼式ヒーター|en|Gasoline heater}}を装備するのに比べて遙かに合理的で、安全性が高かった事もその普及を後押しした。しかし、旧枢軸国を中心とする自動車技術者の多くは、軽量簡素な空冷エンジンの可能性を信じて多くの技術開発を継続した。[[西ドイツ]]では[[ポルシェ・911]]が1993年の[[ポルシェ・993]]に至るまで空冷エンジンを継続し、日本では[[本田技研工業]]の[[本田宗一郎]]が空冷エンジンへの固執から、[[ホンダ・1300]]の開発を巡り深刻な社内対立を引き起こした事例が知られているが、こうした取り組みが最終的に非主流となっていく決定打は、[[1970年代]]の[[石油危機]]に端を発する[[自動車排出ガス規制]]や[[CAFE]]といった[[燃費]]規制への対応であった。[[三元触媒]]をはじめとする排出ガス対策機器は、エンジン内を最適な{{仮リンク|動作温度|en|Operating temperature}}に保つ事が不可欠であるが&lt;ref&gt;[http://www.carparts.com/classroom/coolingsystem.htm A Short Course on Cooling Systems] - {{仮リンク|J.C.ホイットニー|en|JC_Whitney|label=CarParts.com}}&lt;/ref&gt;、水冷エンジンは1936年に{{仮リンク|ワックス式サーモスタット|en|Wax thermostatic element}}が発明された事&lt;ref&gt;{{patent|US|2115501}} - Thermostat、1934年10月1日。&lt;/ref&gt;により、この問題を空冷エンジンより遙かに早い段階で克服しており、この時期を境にオートバイを除く殆どの[[乗り物]]用内燃機関で水冷エンジンへの移行が進んでいった。[[オートバイの種類]]の中では、[[クルーザー_(オートバイ)|クルーザー型]]にみられるような「米国における伝統的観念」という心理的障壁による商品化の困難さ&lt;ref name=&quot;heat&quot;&gt;[http://thunderpress.net/editorial/columnists/motorhead-memo-beating-the-heat/2013/12/18.htm Motorhead Memo: Beating the heat] - Thunder Press&lt;/ref&gt;を除いては、その走行条件の激しさや要求性能の厳しさから最も水冷化が困難とされていた[[モトクロッサー]]で水冷エンジンが普及したのは、[[ヤマハ発動機]]が1981年に発表した[[ヤマハ・YZ|ヤマハ・YZ125]]以降であった&lt;ref&gt;[https://rideapart.com/articles/motorcycle-history-yamaha-yz125-first-water-cooled-mx-bike Motorcycle History: Yamaha YZ125 – The First Water-Cooled] - RideApart&lt;/ref&gt;。<br /> [[File:Hino Extended Long Life Coolant Antifreeze, Hotai Motor 20170920.jpg|thumb|right|150px|[[日野自動車]]が[[台湾]]の{{仮リンク|和泰汽車|en|Hotai Motor}}向けに供給するスーパーLLC。この製品は青色の着色がされている。]]<br /> 内燃機関の冷却システムとしては不動の地位を確立した水冷エンジンを取り巻くその後の動きで注目されるのは、不凍液の環境対策が挙げられる。20世紀後半の1960年代以降は、ロングライフクーラント(LLC)と呼ばれる気温の高い時期を含む長期間の利用が可能な不凍液が普及した。LLCはエチレングリコールのほかに、[[防錆剤]]や消泡剤などを混合することで冷却水路内部の劣化を防止し、最低でも2年から4年程度の無交換を許容する[[メンテナンス]]フリー(冷却水の長期無交換と冷却系の保護)を狙ったものであり、[[硬度 (水)|真水の硬度]]などの諸成分が異なる各国の事情に合わせて、様々な{{仮リンク|オイル添加剤|en|Oil additive|label=添加剤}}が用いられてきたが&lt;ref&gt;[http://www.autocreativesys.com.sg/resources/Coolant-Antifreeze.pdf About Coolant/Antifreeze] - Auto Creative Indonesia&lt;/ref&gt;、1977年にLLC中に防錆剤として添加されていた[[アミン]]と[[亜硝酸塩]]の化学反応により[[発癌性|発癌性物質]]を形成する事が明らかとなり、それ以降は[[有機酸]]やノンアミンのLLCの開発が進められ、[[1990年代]]後半には[[PRTR制度]]の施行に伴い、2008年にエチレングリコールが同制度の指定から解除されるまでは同制度に非該当であった[[プロピレングリコール]]の採用が環境対策として一時的に広がり&lt;ref&gt;[https://home.komatsu/jp/company/tech-innovation/report/pdf/149-02_J.pdf ノンアミンクーラントの開発] - [[小松製作所]]&lt;/ref&gt;、[[2000年代]]以降は両成分を主体に交換周期を8年から10年まで大幅に向上させた長寿命LLCの普及も進められている&lt;ref&gt;[https://toyota.jp/pages/contents/after_service/car_care/yohin/sds/pdf/LLC/08889-01108.pdf 製品安全データーシート トヨタ純正 スーパーロングライフクーラント50] - [[トヨタ自動車]]&lt;/ref&gt;。<br /> <br /> == 脚注・注釈 ==<br /> ===脚注===<br /> &lt;references /&gt;<br /> ===注釈===<br /> &lt;references group=&quot;注釈&quot; /&gt;<br /> <br /> == 関連項目 ==<br /> * [[オーバーヒート]]<br /> * [[水冷]]<br /> * [[液冷エンジン]]<br /> * [[油冷エンジン]]<br /> * [[空冷エンジン]]<br /> * [[キャビテーション]]<br /> <br /> {{tech-stub}}<br /> {{オートバイ部品と関連技術}}<br /> <br /> {{DEFAULTSORT:すいれいえんしん}}<br /> [[Category:エンジン]]</div> 180.13.145.132
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