グループPSA
グループPSA(Groupe PSA、旧社名PSA・プジョーシトロエン、PSA Peugeot Citroën)は、プジョー、シトロエン、DS、オペル、ボクスホールブランドで自動車の製造・販売を行っているフランスの多国籍企業である。
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概要
プジョーとシトロエンは一つのグループの下に共存することにより工業的、財政的、テクノロジー面において相乗効果を生み出し成功し、EUの自動車メーカー中第2位の地位を保っている。
エンジンやプラットフォーム、部品などは2社で共用しているが、デザインだけは独自性を保ち、世界ラリー選手権 (WRC)へも両社がそれぞれ参加していたが、プジョーは2005年限りでWRCから撤退を表明した。シトロエンは2006年に一時的に活動停止したが、翌2007年より復帰。プジョーはルマン・シリーズへ参戦している。
ヨーロッパやアジア、オセアニア、アフリカ、中南米(含メキシコ)に輸出もしくは現地生産しているが、アメリカ合衆国及びカナダ市場はシトロエンが1985年に、プジョーは1991年に撤退した。
2008年の販売台数は295万2,000台・世界市場でのシェアは5%。西欧市場では207万9,000台・シェア13.8%でVWに次ぐ規模であり、そのうちプジョーは108万4,000台、シトロエンは99万4,000台[1]。
2009年の販売台数は不況にもかかわらず318万8,000千台となり、世界市場でのシェアは5.1%とほぼ横ばい。中国市場向け専用車が好調で、中国での販売が前年比52%増[2]。
2010年3月3日、2009年より進めていた三菱自動車との資本提携を先送りする声明を発表。「現在の状況下において資本提携は適切ではない」とした。ただし「業務提携については今まで以上に拡大する」と発表した[3]。
2012年3月1日、プジョー・シトロエンが10億ユーロの増資を行い、GMが約7%の資本を引き受けることで合意した。この資本提携で、5年以内に年約20億ドルもの相乗効果を見込んでいる。2016年頃には、同じ車体を採用した新型車の開発を予定している。
2013年11月、同年8月までルノーのCOOを務めていたカルロス・タバレスが2014年からCEOに就任することが発表される[4]。
2014年3月26日、東風汽車と資本提携を締結し、プジョー創業家の持株比率は東風とフランス政府の水準と同じになった[5][6]。
2015年、シトロエンのサブブランドであったDSラインがスタンドアロンブランドに昇格。
2016年4月5日、PSA・プジョー・シトロエンからグループPSAに社名変更した[7]。
2017年8月、ゼネラルモーターズ (GM) からの独オペルおよびその英国子会社であるボクスホールの買収を完了し、これによりPSAのヨーロッパでのシェアは16%に上昇してフォルクスワーゲングループに次いで2位となった[8]。一方、GMはオペル/ボクスホールとの競合を避けるためにシボレーを2015年限りで欧州市場から既に撤退させているため、キャデラックの輸入販売を除いて欧州市場からほぼ撤退する形となった。
日本での事業
事業・グループ各社
1996年5月1日現在の組織
メカニック事業・サービス事業部
- ECIA(エシア)
- GEFCO(ジェフコ)
- プジョーシトロエン・モトール(シトロエン社メジエール工場・旧シャルルヴィル工場)
- パナール・ルバッソール
- SAMM(サム)
- PCI(ペセアイ)
オートモビル・プジョー
オートモビル・シトロエン
- シトロエン・ヒスパニア
自動車事業
- 科学技術研究事業部
- 情報・コンピューターシステムテクノロジー部
- 自動車技術本部
- 生産技術・生産設備本部
- 海外事業
- モータースポーツ事業
- 購買担当会社SOGEDAC(ソジェダック):パリ近郊のPoissyに位置する。プジョー1007等を生産するPSAの工場も隣接。
金融事業
- PSAファイナンスホールディング銀行
- CREDIPAR(クレディパール)
- SOFIRA(ソフィラ)
- 国外子会社
- SOCIA(ソシア)
- SPFIB(ソフィブ)
- PSAインターナショナル
生産拠点
2012年3月現在
フランス
- オルネー(Aulnay) 開設1973年 (C3)
- ミュルーズ(Mulhouse) 開設1962年 (308、DS4、C4、206+) (かつての生産車両 106)
- ポワシー(Poissy) 開設1938年 フォード・フランス→1954年から1978年までシムカからの承継工場。(208、C3、DS3) (かつての生産車両 207、306)
- レンヌ(Rennes) 開設1961年 (C6、C5、407) (かつての生産車両 607)
- セヴェル・ノール(ヴァランシエンヌ) 開設1992年 PSAとフィアットによる合弁事業により設立されたユーロバン等の生産工場。
(807、C8、エキスパート、ジャンパー、フィアット・スクード) - ソショー(Sochaux) 開設1912年 (308、3008、DS5) (かつての生産車両 205、306、307、405、406、605)
スペイン
- マドリッド(Madrid) (207、C3、C3 Pluriel)
- ビーゴ(Vigo) 開設1958年(C4ピカソ、グランC4ピカソ、クサラ・ピカソ、ベルランゴ、パルトネール)
ポルトガル
- マングァルデ(Mangualde) 開設1962年 (ベルランゴ・ファースト、パルトネール・オリジン)
イタリア
- セヴェル 開設1978年 (フィアット・デュカート、プジョー・ボクサー、シトロエン・ディスパッチ)
スロバキア
- トルナヴァ(Trnava) 開設2006年 (208、C3・ピカソ)(かつての生産車両 207)
中華人民共和国
アルゼンチン
ブラジル
トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモービル
チェコ共和国
- コリン(Kolín) 開設2005年 (107、C1、アイゴ)
かつての生産拠点
フランス
- ジャベル - シトロエンの発祥となった工場
スペイン
- ビラベルデ (205、306)
イギリス
外部リンク
脚注
- ↑ “PSA、昨年の世界販売台数9%減[車両”]
- ↑ 古谷茂久 (2010年1月11日). “仏PSA、中国で販売52%増 09年、世界では2.2%減 ”. NikkeiNet (パリ) . 2010閲覧.
- ↑ 三菱とPSA、資本提携は見送りレスポンス 2010年3月3日
- ↑ “仏プジョー、次期CEOに元ルノーCOO発表”. 日本経済新聞. . 2017閲覧.
- ↑ “プジョー、中国・東風汽車からの資本受け入れ決定”. 日本経済新聞. (2014年2月19日) . 2016閲覧.
- ↑ “仏プジョー、中国の東風汽車と資本提携”. ロイター. (2014年3月27日) . 2014閲覧.
- ↑ “仏 PSA 本社における社名変更ならびに新経営戦略「Push to Pass」発表について (PDF)”. プジョー・シトロエン・ジャポン (2016年4月12日). . 2017閲覧.
- ↑ “PSAグループ、オペル買収が完了…欧州第2位の自動車メーカーに”. レスポンス(Response.jp) (2017年8月2日). . 2018閲覧.