PDCAサイクル
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PDCAサイクル(PDCA cycle、plan-do-check-act cycle)は、事業活動における生産管理や品質管理などの管理業務を円滑に進める手法の一つ。Plan(計画)→ Do(実行)→ Check(評価)→ Act(改善)の 4段階を繰り返すことによって、業務を継続的に改善する[1]。
概要
第二次世界大戦後、品質管理を構築したウォルター・シューハート、エドワーズ・デミングらが提唱した。したがって、シューハート・サイクル (Shewhart Cycle) またはデミング・ホイール (Deming Wheel) とも呼ばれる。
PDCAサイクルという名称は、サイクルを構成する次の4段階の頭文字をつなげたものである。
- Plan(計画):従来の実績や将来の予測などをもとにして業務計画を作成する。
- Do(実行):計画に沿って業務を行う。
- Check(評価):業務の実施が計画に沿っているかどうかを評価する。
- Act(改善):実施が計画に沿っていない部分を調べて改善をする。
この4段階を順次行って1周したら、最後のActを次のPDCAサイクルにつなげ、螺旋を描くように1周ごとに各段階のレベルを向上(スパイラルアップ、spiral up)させて、継続的に業務を改善する。
後にデミングは、入念な評価を行う必要性を強調してCheckをStudyに置き換え、PDSAサイクルと称した。PDCAに対する概念として、経営のサイクルであるOODAループが提唱されている。
応用
PDCAサイクルの考え方は、管理システムである ISO 9001、ISO 14001、ISO 27001、JIS Q 15001 などに用いられている。
また、労働安全衛生マネジメントシステムでは、これらのISOと同様なPDCAサイクルを活用して危険の元凶となる事柄を特定し、リスクアセスメントを行うことでリスク低減を継続的に実施している。
ソフトウェア開発におけるスパイラルモデルや、その後に提唱されたアジャイルソフトウェア開発などの反復型開発などにも反映されている。
関連書籍
- 『まんがで身につくPDCA 』2015年12月(あさ出版)
- 『新人OLひなたと学ぶ どんな会社でも評価されるトヨタのPDCA 』2014年5月(あさ出版)
- 『チームの目標を達成する!PDCA 』2014年1月(新星出版社)
- 『仕事が早くなる! CからはじめるPDCA』2013年9月 (日本能率協会マネジメントセンター)
- 『これだけ!PDCA』2012年7月 (すばる舎)
脚注
関連項目
- 経営管理論
- 品質管理 (quality management)
- 情報セキュリティマネジメントシステム
- intelligence cycle management
- OODAループ
- 管理過程論 - 経営学における理論のひとつで、PDCAとの類似性がある。
- 改善