天然ガス

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天然ガスの採掘現場

天然ガス(てんねんガス、: natural gas: 天然气: 天然氣

地下に存在し地表条件では気体である物質の総称。炭酸ガス,窒素ガスなどの不燃性のものと,炭化水素を主とする可燃性ガスがあり,狭義には後者だけをいう。その地質学的存在状況および産出状況により次のように分類される。

(1) 構造性天然ガス (石油系ガス) 原油とともに産出する油井系ガス (隋伴ガス) とガスだけを単独に産出するガス井ガス (非隋伴ガス) がある。

(2) 水溶性ガス (メタン系ガス)  おもに有機物起源のガスで比較的浅い地層の地層水中に溶解しているもの。

(3) 炭田ガス 炭田地帯の炭層や炭層付近の地層に存在しているものがある。

これらのうち最も高い商業的稼行対象となるものは構造性天然ガスである。また水溶性ガスは採取が容易なため日本では古くから千葉,新潟などで商業的な採取が行われてきたが,世界的には例が少い。天然ガスの主成分はパラフィン系炭化水素で,炭素1個のメタンを主成分とするが,2個以上の炭素原子数をもつエタン,プロパン,ブタン,ペンタンなどを含むものもある。プロパン以上は常温常圧では液化しコンデンセートとなるので,これらを含むものを湿性ガス (ウェットガス) と呼び,メタンが多くこれらを含まない乾性ガス (ドライガス) と区別する。不純分としては窒素,炭酸ガス,硫化水素,アルゴンなどの希元素ガスなどを含むことがある。広く燃料として使用されるほか化学原料として水素メタノールアンモニア,肥料などの製造に使用される。




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