鶴屋百貨店
株式会社鶴屋百貨店(つるやひゃっかてん、英称:TSURUYA DEPARTMENT STORE Co., Ltd.)は、熊本県で百貨店を運営する会社[1]。通称:鶴屋。『熊本鶴屋』と表記されることもある。
熊本を代表する老舗百貨店で、売場面積は日本最大級[2]。キャッチフレーズは『上質なくらしを提案する郷土のデパート』。2017年で創業65周年を迎える。
Contents
概要
基本的には鶴屋本館・東館の2館構成だが、近辺にNew-S(ニューズ)館(びぷれす熊日会館)、WING(ウイング)館があり、計4館にて構成されている。
年間売上高は576億1100万円(2015年度)。前年度より20億円以上も売り上げを伸ばしており、地方百貨店としてはトップクラスの売り上げである。
2016年度の年間売上高は576億130万円(2016年度)。熊本地震の影響で本館が2ヵ月間臨時休業したため、大幅な売り上げ減少が見込まれていたが、復興特需で家具やインテリア、そしてスイーツ類のギフトが売上に貢献したため、売上高は前年度の99.3%となった。
2018年2月期決算では売上高が、577億円(前年比0.9%+)で純利益は、5億9000万円である。
2019年2月期の業績予想では、売上高が前年比0.5%増の580億円を見込んでいる。
本館1階のサテライトスタジオからは、毎日午後2時5分より20分間、RKKラジオの最長寿番組『午後2時5分一寸一服』を公開生放送しており、放送中は店内放送でもこの番組の生放送が流れている。また、同スタジオでは、FMKが毎週金曜日午後4時から『FMK Feel the Voice』を生放送している。
なおRKKラジオ『午後2時5分一寸一服』の番組中、随所に同店のイメージソング「鶴屋ラララ」が流れており、この曲をバックに、同店で行われる催し物のお知らせなどが放送される。また「鶴屋ラララ」は、同店の携帯電話向けホームページにおいて、着メロのダウンロードができるなど、熊本県内では非常に有名な楽曲でもある。
営業時間は、基本的に10:00 - 19:00。毎週金曜・土曜のみ19:30まで(WING館は毎日20:00まで営業、New-S館は10:30 - 20:00。年末などは20:00まで延長することもある)。本館7階鶴屋レストランアベニュー(レストラン街)は11:00 - 21:00。元日以外はほとんど毎日営業しているが、店休日となる場合は火曜日に設定されている[注釈 1]。
夏季には、本館7階屋上にてビアガーデンを営業している。
鶴屋のロゴマークは開店以来使用され続けているもので、鶴の巣篭もりをイメージしているものである。アルファベットロゴは、以前ハイランドグループに加盟していたこともあり、高島屋と同じ書体を使用している。ただし他の百貨店と違い、漢字ロゴもポスター、包装紙などに使用されている。紙袋、包装紙は白地に赤と紺のラインが入ったものを使用。シーズンによっては熊本県のイメージキャラクターであるくまモンが入っている紙袋も併用している。なお、以前の包装紙は公募して選ばれたカーネーションをモチーフとしたものを1965年(昭和39年)から使用していた。
沿革
- 1951年(昭和26年) - ちゝぶや呉服店と古荘本店の共同出資により設立。
- 1952年(昭和27年)6月22日 - 熊本市にて開店(地上3階、地下1階)。
- 1953年(昭和28年)
- 1954年(昭和29年)3月 - 第1期増築工事完成(地上6階、地下1階)。
- - 第2期増築工事完成(地上6階、地下1階)。
- 1962年(昭和37年) - 創業10周年。シンボルマーク制定、店花にカーネーションを採用。
- 1968年(昭和43年) - 鶴屋ストア託麻団地店オープン(熊本市営託麻団地1階)。
- 1969年(昭和44年)10月 - 西日本初の立体駐車場完成。
- 1971年(昭和46年)1月 - 売場坪当り売り上げ296万円を達成、日本百貨店協会加盟店全国1位の成果に。
- 1973年(昭和48年) - 大幅改築工事完成、日本の百貨店としては初のルックインエスカレーターが登場。
- 10月1日 - 全国のデパートでも初の試み「サテライトスタジオ」誕生。
- 1985年(昭和60年)5月 - 八代ACT-6出店。
- 1989年(平成元年)12月 - 収容1,000台を誇る大駐車場「鶴屋パーキング」完成。
- 1993年(平成5年)11月 - WING(ウイング)館オープン(熊本ファミリー銀行(現・熊本銀行)下通支店等を含めて改築したビル)。
- 1995年(平成7年)3月 - WING-II(ウイング2)オープン(WING館向かい桑本ビル1階・2階)。
- 1999年(平成11年)5月 - NEXSTAGE(ネクステージ)館オープン。
- 2002年(平成14年)
- 2006年(平成18年)3月 - WING館全面改装。
- 2007年(平成19年)10月19日 - 鶴屋ストア浜線店を改装し、『鶴屋FoodyOne』(つるやフーディーワン)浜線店としてリニューアルオープン。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)
- 2011年(平成23年)
- 2012年(平成24年)
- 1月22日 - 上通アーケード内の「ブルックス・ブラザーズ」が本館5階移転に伴い閉鎖。
- 6月22日 - 創業60周年を迎える。
- 3月24日 - くまもと森都心に鶴屋FoodyOne森都心店オープン。
- 2013年(平成25年)
- 2015年(平成27年)
- 2016年(平成28年)
- 2017年(平成29年)
- 6月22日 - 創業65年を迎える。
運営店舗
- 鶴屋熊本本店
- 鶴屋本館・東館
- WING館
- New-S
- 熊本空港売店 阿蘇くまもと空港店
- 日赤店
- 桜十字病院店
- 八代ACT-6(八代市花園町3-8[1]、外商出張所併設[1])
- 水俣店(外商出張所併設)
- 人吉店
- 荒尾店(外商出張所併設、あらおシティモール内)
- 天草店(天草市港町、外商出張所併設)
- 鶴屋FoodyOne(子会社の鶴屋商事が経営)
- 鶴屋ラン・マルシェ(熊本市中央区下通、子会社の鶴屋商事が経営)
- 道の駅 文化の森 大津店(子会社の熊本文化の森が経営。国道57号沿い)
かつて存在した店舗
- NEXSTAGE館(現在:鶴屋ラン・マルシェ)
- WING-II(現在:ダイソー熊本駕町通り店)
- ブルックス・ブラザーズ館(現在:メンフィス)
- 八代生活彩館(八代市本町2447[1]、熊本地震の影響により閉店)
- 鶴屋FoodyOne森都心店(熊本市西区春日・くまもと森都心内、賃貸借契約期間満了につき閉店)
- 山鹿ACT6
関連企業
- 鶴屋商事株式会社(スーパーマーケット「鶴屋FoodyOne」等を経営)
- 株式会社鶴屋友の会
- 株式会社鶴屋パーキング
- 甘夏ローヤル株式会社(果汁飲料の製造販売)
- 株式会社鶴屋クレジットサービス
- 株式会社鶴屋フーズクリエイティブ
- 株式会社熊本文化の森
- 株式会社マドック熊本
- 株式会社熊本観光バス(鶴屋主催のツアー旅行に使用する貸切バスを保有)
フロア構成
本館
階 | フロア概要 |
---|---|
9階 | 屋上遊びの広場「スマイリア」 |
8階 | 眼鏡・補聴器・ウィッグ・ちふれ お得意様カウンター(外商・友の会サロン・クレジット/保険サロン) 商品券サロン・リフォームブティック・美術ギャラリー・トラベル |
7階 | 鶴屋レストランアベニュー・屋上ビアガーデン(夏季のみ)・喫煙所 ※東館5階連絡通路 |
6階 | 催事場・キッズテリア(子供服・ベビー服・学童文具・玩具・サンリオ・くまモンショップ) 駐輪場 |
5階 | ホームテリア(リビング用品)・学生服・駐輪場 ※WING館4階との連絡通路 |
4階 | 婦人服(ミセスファッション・プレタファッション) |
3階 | 婦人服(キャリアファッション・デザイナーズファッション)・婦人肌着・駐輪場 ※東館2階との連絡通路 |
2階 | 婦人服(ヤングファッション)・婦人靴・ハンドバッグ・旅行用品・免税カウンター・カフェモロゾフ |
1階 | シャンデリア 化粧品・服飾雑貨・特撰ブティック(ティファニー・コーチ・マックスマーラ・バカラ) サテライトスタジオ・総合案内所・駐輪場受付・ATM(肥後銀行・みずほ銀行) |
地下1階 | 食品(総菜・和洋菓子・銘茶・乾物・酒・フードコート「オイシア」) ATM(熊本銀行・ゆうちょ銀行・信用金庫・労働金庫) |
地下2階 | 食品(生鮮食品・グロサリー・米・健康食品) ※東館地下1階・東館駐車場(テトリア鶴屋パーキング)・鶴屋パーキングとの連絡通路 |
東館(テトリアくまもと)
階 | フロア概要 |
---|---|
10階 | くまもと県民交流館パレア(パレアホール・会議室6・会議室7・会議室8・音楽室1・音楽室2・和室・多目的スタジオ) |
9階 | くまもと県民交流館パレア(会議室1・会議室2・会議室3・会議室4・会議室5・会議室9・こども室・パレアルーム・情報ライブラリー・印刷製本室) |
8階 | 鶴屋ふれあいギャラリー・メンバーズラウンジ |
7階 | 鶴屋ホール・宴会場「カーネーションサロン」・サロンドシャトー・結婚式場・和室 |
6階 | 東急ハンズ ズッソ ヘアーサロン |
5階 | コレクティア(紳士カジュアル・呉服・時計・宝飾・スポーツ・ダンス用品・書籍) ※本館7階との連絡通路 |
4階 | ジェントリア(紳士服・紳士靴) |
3階 | スタイリア(婦人服・紳士服) 鶴屋クラシックサロン |
2階 | 特撰ブティック(グッチ・プラダ・サルバトーレフェラガモ・ボッテガ・ヴェネタ・ジミーチュウ・エトロ・ヒューゴーボス・トリーバーチ・ミッソーニ・モラビト・マルニ・タサキ) ※本館3階との連絡通路 |
1階 | パークテリア(メンズ・レディスセレクトショップ・ファッショングッズ・カフェ他)・総合案内所 くまもと県民交流館パレア(くまモンスクエア) |
地下1階 | エンジェリア(レディスファッション・カフェ他)・ATM(肥後銀行) ※本館地下2階との連絡通路 |
地下2階 | テトリア鶴屋パーキング(駐車場) |
地下3階 | テトリア鶴屋パーキング(駐車場) |
WING館
階 | フロア概要 |
---|---|
7階 | ABCクッキングスタジオ・鶴屋写真室 |
6階 | NHKカルチャー熊本教室 |
5階 | 工事中 |
4階 | ユザワヤ(手芸用品) ※本館5階との連絡通路 |
3階 | GAP キッズ&ベビー |
2階 | GAP レディス |
1階 | GAP メンズ |
地下1階 | 熊本銀行下通支店 |
New-S(びぷれす熊日会館地下1階 - 2階)
階 | フロア概要 |
---|---|
2階 | ABCマート プレミアステージ、オルビス・ザ・ショップ、スリーフォータイム、エテ、ルクールブラン、グレディブリリアン、フランフラン、スターバックスコーヒー、ビーワン、ビス、プロポーション、テチチ ※ホテル日航熊本2階との連絡出入口 |
1階 | ディーゼル、セオリー、シップス、スピックアンドスパン、トゥモローランド、ユナイテッドアローズ グリーンレーベルリラクシング、アダムエロペ、エポカ、ニワカ、ビルケンシュトック |
地下1階 | コレクティブ ユニオンステーション、レイジブルー、ポーアトゥ、ネ・ネット、アースミュージック&エコロジー、スーツセレクト、ブルーブルーエ、アズノゥアズ コンシートジーナシス、アモスタイル、ザ・ボディショップ、プラザ、ジーナシス、マジェスティックレゴン、オリエンタルトラフィック、エイチエムエスウォッチストア、熊日プレイガイド、キャラッツ |
その他
- かつて(1980年代前半)芸能界にデビューする前の熊本大学在学中の斉藤慶子が、同社のCMに出演。そのロケ地は新宿副都心の三井ビル近辺であった。
- 女子バスケットボール部は第1回全日本社会人バスケットボール選手権大会で優勝するなど、実業団バスケでは全国的な強豪として知られる。
関連項目
- 熊本放送(ラジオ番組「午後2時5分一寸一服」が本館1階サテライトスタジオから毎日公開生放送されている)
- 通町筋
- 通町筋停留場・水道町停留場(この両電停間に当百貨店が広がる)
- 上通
- 下通
- 大洋デパート(かつて鶴屋を凌ぎ、熊本一の百貨店であった)
- 熊本市現代美術館(New-S館の入居するびぶれす熊日会館の上層階にある)
- 女帝(ヒロインが熊本出身という設定であるため、テレビドラマ版の衣装を提供。また、第1話にて熊本城とともに登場した)
- ヴァンクール熊本FC(前身は鶴屋百貨店サッカー部)
脚注
注釈
- ↑ 。
出典
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 引用エラー: 無効な
<ref>
タグです。 「nikkei-commerce-yearbook-2003
」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません - ↑ 秋にも東館改装 鶴屋百貨店が中期経営計画 - 熊本日日新聞2012年5月29日によれば約7万2000平方メートル。
- ↑ 熊本地震で地元の百貨店や商業施設が営業休止を相次ぎ発表 Fashionsnap.com 2016年4月15日
- ↑ 鶴屋が営業再開 東館とNew-S館 熊本日日新聞 2016年4月24日
広報資料・プレスリリースなど一次資料
- ↑ 鶴屋百貨店 八代生活彩館閉店のお知らせ 鶴屋百貨店
- ↑ 鶴屋本館営業再開のお知らせ 鶴屋百貨店
外部リンク