高級言語計算機
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高級言語計算機(こうきゅうげんごけいさんき、高水準言語マシンなどとも)は、高水準プログラミング言語の持つ言語機能やデータベースへのクエリなどを直接ないし直接に近い水準でハードウェアが支援するコンピュータである。Prologマシンの推論支援機構などは少しその範囲を越えるが、基本的にノイマン型の範囲内であり、「ノイマン型コンピュータに代わるもの」という認識は間違いである。[1]
ソースコードをそのまま実行するようなものもあるが、無駄が多く稀である。だいたい、コンパイラの内部表現として使われたり、インタプリタが実行するような中間表現や中間言語のようなものを直接実行する、といったようなものが多い。
CISC同様ないしそれ以上に複雑になる処理のためにマイクロプログラム方式で実装されることも多い。
Contents
例
Lispマシン
- 参照: LISPマシン
pコードマシン
- 参照: pコードマシン
文献
- 「高級言語マシン」『情報処理』(「専用プロセッサの方式とシステム構成特集号」)Vol. 18, No. 4 (1977年) http://id.nii.ac.jp/1001/00007342/
- 『計算機システムの構造―バロース大型計算機シリーズ―』(1978年) http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320020979
- 坂村健『インタプリティング計算機―B1700/1800/1900シリーズ―』(1983年) http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320021907
- 雨宮真人 田中譲『コンピュータアーキテクチャ』(1988年) ISBN 4274074269
- 日比野靖「高級言語計算機」『電子情報通信学会誌』(特集「あの技術は今・・・---技術の変遷と 21 世紀への展望---」)Vol. 78, No. 11(1995年) http://www.ieice.org/jpn/books/mokuji/1995/1995_11.html
注
- ↑ 「現在のノイマン型コンピュータは、①命令フェッチ、②命令フィールドのデコード、③オペランドアドレス計算、④オペランドフェッチ、⑤結果の格納の5つのステージで行われ、パイプライン方式、VLIW方式、マルチプロセッサ方式のいずれもこの基本的なステージで処理される。これらの方式ではこれ以上高速化は図れないとの考え方から、ノイマン型のアーキテクチャ自身を見直そうというアプローチ(非ノイマン型コンピュータと呼ばれる)から提唱されている方式のひとつ。」という認識があるようだが、高水準言語マシンでも1個1個の命令は同様のプロセスで実行されるのであり、全くの間違いである。また近年の発想というわけでもなく、1970年代のメインフレームには既に、FORTANやCOBOLの一部の機能にほぼ対応するような命令があるし、「ALGOLマシン」と言われた バロース B5000 も1960年代である。むしろ近年は「そのような命令セットは、コンピュータの性能を上げる妨げである」として、流行っていない。